JP2003278656A - 密閉型圧縮機 - Google Patents
密閉型圧縮機Info
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Abstract
て、密閉容器に耐食性、耐候性に優れた塗装を施した密
閉型圧縮機を提供する。 【解決手段】 密閉容器(2)に圧縮機構(7)を収納して密
閉型圧縮機(1)を構成する。該密閉容器(2)の表面には、
密閉容器(2)の素材に対し犠牲防食作用を有する金属粉
末(33)を含有するエポキシ樹脂系塗料を下塗層(31)とし
て塗布し、該下塗層(31)の上面に金属酸化物細片(34)を
含有するエポキシ樹脂系塗料を上塗層(32)として塗布す
る。
Description
性、耐候性に優れた塗装を施した密閉型圧縮機に関する
ものである。
特開2001−263244号公報に開示されているよ
うに、DIP式塗装、電着塗装又は粉体塗装などが一般
に用いられている。また、屋外用、特に海上輸送コンテ
ナ等重塩害に曝される圧縮機の塗装については、厚膜型
エポキシ樹脂塗料が採用されていた。この厚膜型エポキ
シ樹脂塗料を用いた塗装において、重塩害環境下で充分
な耐食性及び耐候性を維持するためには、圧縮機の密閉
容器表面に形成される塗膜厚さを300μm以上にする
必要があった。
ポキシ樹脂塗装では、塗膜厚さが厚いため吹きつけ塗装
をすると塗装ムラや垂れが生じやすい。このため、美観
を損ねるばかりでなく、耐食性に悪影響を及ぼすおそれ
があった。また、塗膜厚さが厚いため塗布された塗料の
乾燥に長時間を要し、圧縮機の製造工程上問題があっ
た。
て高温高圧冷媒を吐出する。このため、圧縮機の密閉容
器では、高温部分と低温部分との温度勾配が大きい。ま
た、海上輸送用の冷凍コンテナ等に用いられる圧縮機
は、使用される環境が赤道付近の高温地域から高緯度の
極寒地域と広範に及ぶ場合もある。このような過酷な温
度条件の下、特に塗膜厚さが300μm以上の厚膜型エ
ポキシ樹脂塗装では、密閉容器の温度勾配や環境温度の
変化に塗膜が順応できない。このため、塗膜割れを生じ
易く、充分な耐候性、耐食性を維持できないといった問
題があった。
には、紫外線の曝露により塗膜の劣化が促進されてしま
うといった問題もあった。
であり、その目的とするところは、密閉型圧縮機の密閉
容器に犠牲防食作用を有する塗料と、紫外線遮蔽効果を
有する塗料を積層塗布することにより、高い防食性、耐
候性を有する密閉型圧縮機を提供する。
容器(2)に圧縮機構(7)が収納された密閉型圧縮機(1)を
対象とする。該密閉容器(2)の表面には、密閉容器(2)の
素材に対し犠牲防食作用を有する金属粉末(33)を含有す
るエポキシ樹脂系塗料が下塗層(31)として塗布されてい
る。下塗層(31)の上面には金属酸化物細片(34)を含有す
るエポキシ樹脂系塗料が上塗層(32)として塗布されてい
る密閉型圧縮機である。
構(7)が収納された密閉型圧縮機(1)を対象とする。鉄製
の密閉容器(200)の表面には、亜鉛粉末(330)を含有する
エポキシ樹脂系塗料が下塗層(31)として塗布されてい
る。下塗層(31)の上面には雲母状酸化鉄(340)を含有す
るエポキシ樹脂系塗料が上塗層(32)として塗布されてい
る密閉型圧縮機である。
項2の発明において、前記下塗層(31)の塗膜厚さが70
μm以上、100μm以下であり、上塗層(32)の塗膜厚
さが50μm以上、200μm以下である密閉型圧縮機
である。
項3の発明において、合成樹脂製基板(34)の裏面にアク
リル樹脂系粘着剤を含浸させた不織布(42)を積層してな
る銘板40を貼着した密閉型圧縮機である。
と上塗層(32)とが設けられている。下塗層(31)に含有さ
れる金属粉末(33)は、密閉容器(2)を形成する金属に対
し犠牲防食作用を有する。つまり、密閉容器(2)の表面
で腐蝕作用が起こるとき、金属粉末(33)がアノードとな
り、密閉容器(2)がカソードとなって両者間に防食電流
が生じる。このように防食電流が生じることで、アノー
ドである金属粉末(33)のみが漸次溶解してゆく。下塗層
(31)のマトリックス相として使用されるエポキシ樹脂系
塗料は、金属粉末(33)を密閉容器(2)表面に強固に保持
する。
4)は、外界からの紫外線を有効に吸収遮蔽する。また、
金属酸化物細片(34)は、海水に対する防食性にも優れ
る。更に、上塗層(32)のマトリックス相(35)として使用
されるエポキシ樹脂系塗料は、金属酸化物細片(34)を下
塗層(31)表面に強固に保持する。また、本発明に係る密
閉型圧縮機を冷凍ユニットに据え付けるときや、交換す
るときにボルト締め付け部などに塗膜剥離を起こす可能
性があり、タッチアップ(補正塗り)が必要となる場合
がある。このような場合、初期上塗層(32)の表面粗さが
大きいため、タッチアップ塗装部との層間密着性に優れ
る。
0)の表面に亜鉛粉末(330)を含有する下塗層(31)と雲母
状酸化鉄(340)を含有する上塗層(32)とが設けられる。
下塗層(31)に含有される亜鉛粉末(330)は、鉄製の密閉
容器(200)に対し犠牲防食作用を有する。つまり、鉄製
の密閉容器(200)の表面で腐蝕作用が起こるとき、亜鉛
粉末(340)がアノードとなり、鉄製の密閉容器(200)がカ
ソードとなって両者間に防食電流が生じる。このように
防食電流が生じることで、アノードである亜鉛粉末(33
0)のみが漸次溶解してゆく。下塗層(31)のマトリックス
相(35)として使用されるエポキシ樹脂系塗料は、亜鉛粉
末(330)を密閉容器(2)表面に強固に保持する。
は、外界からの紫外線を有効に吸収遮蔽する。また、雲
母状酸化鉄(340)は、海水に対する防食性にも優れる。
上塗層(32)のマトリックス相(35)として使用されるエポ
キシ樹脂系塗料は、雲母状酸化鉄(340)を下塗層(31)表
面に強固に保持する。また、本発明に係る密閉型圧縮機
を冷凍ユニットに据え付けるときや、交換するときにボ
ルト締め付け部などに塗膜剥離を起こす可能性があり、
タッチアップ(補正塗り)が必要となる場合がある。こ
のような場合、初期上塗層(32)の表面粗さが大きいた
め、タッチアップ塗装部との層間密着性に優れる。
膜厚さが70μm以上、100μm以下であり、上塗層
(32)の塗膜厚さが50μm以上、200μm以下であ
り、各塗膜は比較的薄く形成される。そして、両塗膜厚
さの合計は、120μm以上、300μm以下となる。
は可撓性を有し、密閉容器(2)の曲面に追随して変形す
る。また、不織布(42)が一定の厚みを有しアクリル樹脂
系粘着剤を充分に含浸する。更に、不織布(42)は弾力性
を有するため、上塗層(32)の表面粗さに追随して上塗層
(32)表面に密着する。
に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る密閉型圧縮機(1)は、密閉容器(2)を備
える。本実施形態に係る密閉容器(2)は、容器が溶接で
組み立てられて分解できない全密閉型であるが、容器が
ボルトで組み立てられて分解可能な半密閉型でもよい。
1)と上塗層(32)からなる。塗装に関しては、後に詳しく
説明する。密閉容器(2)内は、ハウジング(4)により、上
方の低圧室(5)と下方の高圧室(6)とに区画されている。
備えたスクロール型の圧縮機構(7)が載置される。高圧
室(6)には、電動機(16)、駆動軸(17)及び下部主軸受(1
8)が収納される。駆動軸(17)の上端部には、偏心部(19)
が形成されており、該偏心部(19)は前記可動スクロール
(9)の軸受け部(14)に係合する。駆動軸(17)の下端部
は、下部主軸受(18)により回転自在に支持される。
ラップ(11)と吸入口(27)を備える。一方、可動スクロー
ル(9)は、渦巻壁状の可動側ラップ(12)と可動側端板部
(13)とを備える。可動側端板部(13)の背面側には、軸受
け部(14)が設けられる。また、可動側端板部(13)のほぼ
中心には、軸受け部(14)に開口する吐出口(15)が形成さ
れる。前記駆動軸(17)には、一端側が前記偏心部(19)の
上端で開口し、他端側が前記密閉容器(2)の高圧室(6)に
開口する流体流通路(20)が形成されている。流体流通路
(20)の偏心部(4)側の開口部には、流体流通路(20)の径
よりもやや大きい径を有する円筒状の座部(21)が形成さ
れている。座部(21)の内側には、スプリング(22)及び該
スプリング(22)を押し縮めるように円管状のシール部材
(23)が収納される。シール部材(23)の径は、吐出口(15)
の径よりも大きく設定される。
受け部(14)に係合させた状態において、座部(21)からス
プリング(22)により押し上げられたシール部材(23)の先
端面は、前記吐出口(15)を覆うように可動側端板部(13)
の背面に当接する。
型圧縮機(1)の運転動作について説明する。
(2)に固定されたステータに対してロータが回転し、そ
れによって駆動軸(17)が回転する。該駆動軸(17)が回転
すると、駆動軸(17)の上端部に形成された偏心部(19)
が、駆動軸(19)の回転中心の周りを回動する。該偏心部
(4)は軸受け部(17)を介して可動スクロール(9)を固定ス
クロール(8)に対して公転運動をさせる。可動スクロー
ル(9)の公転運動に伴い、吸入ポート(24)から冷媒が吸
入され、圧縮機構(7)の流体室(26)にとじ込まれる。可
動スクロール(9)の公転運動に伴い、流体室(26)の容積
が次第に小さくなってゆき、流体室(26)内の冷媒が圧縮
される。
可動側端板部(13)のほぼ中央に形成されたの吐出口(15)
から吐出される。吐出された高温高圧の冷媒は、駆動軸
(17)の流体流通路(20)に流れ込み、該流体流通路(20)を
通って高圧室(6)に流出する。 高圧室(6)に流出した高
温高圧冷媒は、密閉容器(2)の胴部に設けられた吐出ポ
ート(25)から冷媒回路へ送り出され、冷媒回路において
凝縮、膨張、蒸発の各行程を行った後、再度吸入ポート
(24)から吸入されて圧縮される。
された冷媒は、圧縮機構(7)により圧縮され高温高圧状
態で高圧室に吐出される。従って、密閉型圧縮機(1)の
運転中は、低圧室(5)の温度と高圧室(6)の温度との間に
かなりの温度差が生じる。そのため、密閉容器(2)にお
いても、低圧室(5)を形成する部位と高圧室(6)を形成
する部位との間には大きい温度勾配が生じることとな
る。
圧縮機(1)は、密閉容器(2)の外面側に高耐食性を有する
塗膜(3)が形成される。図2に示すように、該密閉容器
(2)の表面には、密閉容器(2)の素材に対し犠牲防食作用
を有する金属粉末(33)を含有するエポキシ樹脂系塗料が
下塗層(31)として塗布され、金属酸化物細片(34)を含有
するエポキシ樹脂系塗料が上塗層(32)として塗布されて
いる。
閉容器(2)に対して犠牲防食作用を発揮するためには、
密閉容器(2)の素材に対して卑なる金属粉末を選択する
必要がある。本実施形態では、金属粉末(33)として亜鉛
粉末(330)が用いられる。この亜鉛粉末(330)は、密閉容
器(200)の素材である鉄に対して卑である。亜鉛粉末(33
0)の性状は、数ミクロンオーダーの微粉末であることが
望ましい。また、マトリックス相(35)がエポキシ樹脂系
塗料である場合、乾燥塗膜中に亜鉛粉末(330)が60%
(質量百分率、以下同じ)以上、80%以下程度含まれ
ていることが好ましい。
エポキシ樹脂系塗料が使用される。エポキシ樹脂系塗料
は、炭素−炭素結合がエーテル結合で結合されており、
エステル結合を含まないため、水分が存在する環境下に
おいても加水分解されにくい。 また、分子内のエポキ
シ基や水酸基の作用により密着性に優れるといった利点
を有する。エポキシ樹脂系塗料の硬化剤としては、主に
ポリアミド系硬化剤やポリアミン系硬化剤が用いられ
る。
は、紫外線吸収遮蔽効果を有する。
って塗膜粗さが大きくなり、上塗層(32)と下塗層(31)と
の密着性も向上する。金属酸化物細片(34)の性状は、平
均粒径10μm以上、60μm以下程度、平均厚さ3μ
m程度、比重4.7以上、5.2以下のものが好まし
く、乾燥塗膜中、40%以上、60%以下程度含まれて
いることが好ましい。本実施形態に係る金属酸化物細片
(34)として、雲母状酸化鉄(M.I.O:マイカシアス
アイアン オキサイド)が好適である。雲母状酸化鉄
は、Fe2O3を主成分とするフレーク状粒子からなる顔
料であり、SiO 2、Al2O3の他、微量のCaO、M
gOを含むものもある。このような金属酸化物細片(34)
を下塗層(31)と同様にエポキシ樹脂系塗料に分散させ、
エアレス塗装やハケ塗りで前記下塗層(31)の上面に塗布
する。
衝撃性等と密接に関係する。また、製造工程上、乾燥時
間に影響される作業効率の問題、塗装ムラ、タレといっ
た製品の美感上の問題とも関係している。
(1)の密閉容器(2)に施される塗膜厚さは、下塗層(31)と
上塗層(32)の合計で120μm以上、300μm以下、
好ましくは、150μm以上、300μm以下とする。
すなわち、下塗層(31)の塗膜厚さが70μm以上、10
0μm以下、上塗層(32)の塗膜厚さが50μm以上、2
00μm以下となるように管理する。また、上塗層(32)
の塗膜厚さは、下塗層(31)の塗膜厚さの概ね2倍程度と
するのが好適である。
ると、海水などの腐食成分を充分に遮断できないおそれ
がある。また、犠牲防食作用を有する金属粉末(33)の絶
対量も充分ではなく、長期間にわたり耐食性を保持する
ことが困難となるおそれがある。一方、下塗層(31)の塗
膜厚さが100μmより厚いと、環境温度の変化や圧縮
機の運転中に生じる温度勾配による密閉容器(2)の膨張
・収縮に塗膜が順応できず、塗膜割れや塗膜剥離を生じ
るおそれがある。更に、製造工程上、塗膜の乾燥に長時
間を要し、その間に塗料のタレが生じてムラができ、耐
食性を低下させるおそれもある。
ると、海水などの腐食成分を充分に遮断できないおそれ
がある。また、充分な紫外線吸収遮蔽効果が得られず塗
膜の劣化を抑制する効果が低下するおそれもある。一
方、上塗層(32)塗膜厚さが200μmより厚いと、環境
温度の変化や圧縮機の運転中に生じる温度勾配による密
閉容器(2)の膨張・収縮に塗膜が順応できず、塗膜割れ
や塗膜剥離を生じるおそれがある。更に、製造工程上、
塗膜の乾燥に長時間を要し、その間に塗料のタレが生じ
てムラができ、耐食性を低下させるおそれもある。
く形成することができる理由は、主に次のようなもので
ある。すなわち、下塗層(31)が緩衝層となって密閉容器
(2)の温度勾配を緩和することで、上塗層(32)への温度
勾配の影響が小さくなるからである。また、塗装工程の
観点からは、上塗層(32)に含有する金属酸化物細片(34)
がマトリックス相(35)であるエポキシ樹脂系塗料の粘度
を高め、タレが生じにくいからである。
(1)の耐食性を評価するために、塩水噴霧試験(JIS
K 5400)を行なった。
て、鋼板に所定長さの鋼管及び銅管を溶接とロウ付によ
り接合したものを使用する。
30)を含有する下塗層(31)を厚さ70μmに塗布し、雲
母状酸化鉄(340)を含有する上塗層(32)を厚さ50μm
に塗布する。
脂系塗料を厚さ100μmに塗布したもの(A)と、厚さ
200μmに塗布したもの(B)、及び粉体塗料を厚さ3
00μmに塗布したもの(C)を用意する。
イフで試験片の素地に達するように交差する2本の切り
傷(クロスカット)を入れたものを調製した。これら試
験片を試験器中に設置して塩化ナトリウム水溶液を連続
的に噴霧し、所定時間毎にクロスカット部に生じた錆の
大きさを測定した。
フからわかるように、各比較品は約750時間から10
00時間の間に発錆し始め、その後、それぞれ一定の割
合で錆が増え続ける。一方、本発明品は約1500時間
まで発錆が認められなかった。また、本発明品は発錆し
た後も錆の増加の割合が、比較品に比べて小さいことが
わかる。
食性の耐久力を評価するために複合サイクル試験を行な
った。試験片は上記塩水噴霧試験と同じものを用意し、
同じくクロスカット部に生じる錆の大きさを測定した。
複合サイクルは、4時間の塩水噴霧の後、2時間の強制
乾燥(温度:70℃)の後、2時間の湿潤環境(温度:
50℃、湿度:85%)に放置することを1サイクルと
した。
フからわかるように、従来のエポキシ樹脂系塗料塗料を
塗装したものは、いずれも20サイクルまでに発錆し、
粉体塗料による塗装を施したものも20サイクルを越え
ると発錆した。一方、本発明品は、40サイクルまでは
発錆せず、発錆した後も錆の成長の割合が、比較品に比
べて小さいことがわかる。
膜厚さの変化による耐食性の変化を評価するための試験
を行なった。
意し、その塗膜厚さを変えて9種の塗装を施す。なお、
いずれの塗膜厚さにおいても、上塗層(32)の塗膜厚さを
下塗層(31)の塗膜厚さの2倍とした。これら試験片を上
記試験器中に設置し、上記複合サイクル試験を100サ
イクル行ないクロスカット部に生じた錆の大きさを測定
した。
フからわかるように、塗膜厚さ10μmや50μmで
は、かなり錆が成長している。しかし、塗膜厚さが12
0μm以上、300μm以下であれば、錆の成長が低い
レベルで安定していることがわかる。特に、塗膜厚さが
150μm以上、280μm以下であれば、最も有効に
錆の成長を抑制できることがわかる。一方、塗膜厚さが
300μmを越えると再び錆が増加し始めることがわか
る。これは上記サイクルの繰り返しに塗膜が追随できず
にクロスカット部から塗膜割れが広がりはじめことに起
因する。
下塗層(31)に金属粉末(33)として含有される亜鉛粉末(3
30)が密閉容器(2)に対して、犠牲アノードとなり、該亜
鉛粉末(330)のみが漸次溶解してゆく。従って、カソー
ドとして働く鉄製の密封容器(200)は、重塩害環境下に
おいても長期間にわたり発錆が抑制される。また、上塗
層(32)に金属酸化物細片(34)として含有される雲母状酸
化鉄(340)によって外界からの紫外線が吸収遮蔽される
ことにより、下塗層(31)及び上塗層(32)のエポキシ樹脂
系塗料の劣化が低減される。従って、長期間にわたる曝
露に対して上記効果を維持することができる。更に、本
実施形態に係る上塗層(32)は、下塗層(31)との層間密着
性に優れるため、環境温度の急激な変化や圧縮機自体の
温度勾配による塗膜剥離が生じるおそれもない。
(1)は、上記下塗層(31)と上塗層(32)の作用効果が相ま
って、重塩害環境下においても発錆に起因する密閉容器
(2)の損傷などが低減し、密閉型圧縮機(1)の信頼性を向
上させることができる。
塗層(32)の塗膜厚さを最適化することができ、高耐食性
を維持できるとともに、耐衝撃性をも向上させることが
できる。また、塗装作業において塗装ムラやタレを生じ
ることがなく塗膜管理を容易にすることができる。更
に、塗膜の乾燥時間を短縮できるため、製造工程上も有
利である。
態1の密閉型圧縮機(1)に銘板(40)を貼着したものにつ
いて説明する。
表面は、上塗層(32)に含まれる金属酸化物細片(34)の影
響により、表面粗さの大きな粗面状に仕上がる。このよ
うな表面粗さの大きい密閉容器(2)の表面に従来の銘板
を貼着すると、銘板の裏面の粘着剤層が薄いため、密着
性が悪く使用中に剥がれてしまうといった問題があっ
た。
(40)は、合成樹脂製基板(41)の裏面にアクリル樹脂系粘
着剤を含浸させた不織布(42)が積層一体化されている。
ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ド等耐熱性、耐候性、適度な可撓性を有するものから適
宜選択することができる。
綿、レーヨン、ポリプロピレンあるいはナイロン等から
適宜選択することができる。また、不織布(42)は厚さ1
00μm程度が適当である。
るのは、次の理由による。すなわち、アクリル樹脂系粘
着剤は、その分子構造上、エステル結合などの不飽和結
合がなく、酸化などによる劣化反応を起こしにくいた
め、耐候性、耐劣化性に優れるからである。また、アク
リル樹脂系粘着剤は浸透性に優れるため、表面粗さの大
きい塗膜表面に対しても高い粘着性を発揮するからであ
る。
含浸させ、前記合成樹脂製基板(41)と積層一体化する。
該基板(41)の表面には所定の情報等が印刷され、所定の
形状に裁断される。このように形成された銘板を前記密
閉型圧縮機(1)の密閉容器(2)の平面部又は曲面部に押圧
して貼着する。
織布(42)の表面に所定の剥離紙を張ることにより、保管
等が可能になる。
0)の不織布(41)は、適度な弾力性を有するため、密閉容
器(2)表面の表面粗さによく追随して良好な密着性を発
揮する。そのため、アクリル樹脂系粘着剤が接触する表
面積が増加し、銘板(40)を強固に貼着することができ
る。従って、本実施形態に係る密閉型圧縮機(1)は、貼
着された銘板(40)が剥がれたり、脱落することがない。
含有する金属粉末(33)が密閉容器(2)に対して、犠牲ア
ノードとなり、該金属粉末(33)のみが漸次溶解してゆ
く。従って、カソードとして働く密封容器(2)は、重塩
害環境下においても長期間にわたりその発錆が抑制され
る。よって、発錆が原因となる密閉容器(2)の損傷など
が低減し、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
また、上塗層(32)に含有する金属酸化物細片(34)によっ
て外界からの紫外線が吸収遮蔽されることにより、下塗
層(31)及び上塗層(32)のマトリックス相として使用され
るエポキシ樹脂系塗料の劣化が低減される。従って、長
期間にわたっる曝露に対して上記効果を維持することが
できる。更に、本発明に係る上塗層(31)は下塗層(32)と
の層間密着性に優れるため、環境温度の急激な変化や、
密閉容器(2)自体の温度勾配による塗膜剥離が生じるお
それもない。このように、本発明に係る発明によれば、
密閉型圧縮機(1)の防食性、耐候性を向上させることが
できる。
有する亜鉛粉末(330)が鉄製の密閉容器(200)に対して、
犠牲アノードとなり、該亜鉛粉末(330)のみが漸次溶解
してゆく。従って、カソードとして働く鉄製の密封容器
(200)は、重塩害環境下においても長期間にわたりその
発錆が抑制される。よって、発錆が原因となる密閉容器
(200)の損傷などが低減し、圧縮機の信頼性を向上させ
ることができる。また、上塗層(32)に含有する雲母状酸
化鉄(340)によって外界からの紫外線が吸収遮蔽される
ことにより、下塗層(31)及び上塗層(32)のマトリックス
相として使用されるエポキシ樹脂系塗料の劣化が低減さ
れる。従って、長期間にわたっる曝露に対して上記効果
を維持することができる。更に、本発明に係る上塗層(3
2)は下塗層(31)との層間密着性に優れるため、環境温度
の急激な変化や、密閉容器(2)自体の温度勾配による塗
膜剥離が生じるおそれもない。このように、本発明に係
る発明によれば、密閉型圧縮機(1)の防食性、耐候性を
向上させることができる。
塗層(32)の塗膜はそれぞれ比較的薄く形成される。この
ように、塗膜が薄いため耐衝撃性にも優れる。また、塗
装作業において塗装ムラやタレを生じることがない。そ
のため、防食性、耐候性の低下や美感を損ねることを防
止することができる。更に、塗膜の乾燥時間を短縮でき
るため、製造工程上も有利である。
的大きな本発明に係る上塗層(32)の表面に、銘板(40)を
強固に貼着することができる。従って、長期間にわた
り、銘板(40)が脱落するといった不都合を防止すること
ができる。
る。
ある。
ある。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 密閉容器(2)に圧縮機構(7)が収納された
密閉型圧縮機(1)であって、該密閉容器(2)の表面には、
密閉容器(2)の素材に対し犠牲防食作用を有する金属粉
末(33)を含有するエポキシ樹脂系塗料が下塗層(31)とし
て塗布され、金属酸化物細片(34)を含有するエポキシ樹
脂系塗料が上塗層(32)として塗布されている密閉型圧縮
機。 - 【請求項2】 密閉容器(2)に圧縮機構(7)が収納された
密閉型圧縮機(1)であって、鉄製の密閉容器(200)の表面
には、亜鉛粉末(330)を含有するエポキシ樹脂系塗料が
下塗層(31)として塗布され、雲母状酸化鉄(340)を含有
するエポキシ樹脂系塗料が上塗層(32)として塗布されて
いる密閉型圧縮機。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の密閉型圧縮機
(1)において、前記下塗層(31)の塗膜厚さが70μm以
上、100μm以下であり、上塗層(32)の塗膜厚さが5
0μm以上、200μm以下である密閉型圧縮機。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
密閉型圧縮機(1)において、合成樹脂製基板(41)の裏面
にアクリル樹脂系粘着剤を含浸させた不織布(42)を積層
してなる銘板(40)を貼着した密閉型圧縮機。
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