JP2003284530A - サメ軟骨の処理方法 - Google Patents
サメ軟骨の処理方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 サメ軟骨に含まれる有効成分を損なうことな
く、不快臭や雑菌を除去することが可能な、サメ軟骨の
処理方法を提供すること。 【解決手段】 本発明に係るサメ軟骨の処理方法は、サ
メ軟骨から魚肉,膜,汚れ等の表面付着物を除去する前
処理工程と、前処理工程を経たサメ軟骨を細片化する細
片化工程と、細片化工程にて得られたサメ軟骨細片を水
性媒質に晒してサメ軟骨中の不要成分を除去する晒し工
程とを含んでなることを特徴とするものである。なお、
前記細片化工程は、サメ軟骨を厚さ0.1〜1.5mm
のスライス状に切断する工程を含むことが望ましい。ま
た、前記前処理工程と前記細片化工程との間に、サメ軟
骨の表面をアルコールで処理する工程を含むことが望ま
しい。
く、不快臭や雑菌を除去することが可能な、サメ軟骨の
処理方法を提供すること。 【解決手段】 本発明に係るサメ軟骨の処理方法は、サ
メ軟骨から魚肉,膜,汚れ等の表面付着物を除去する前
処理工程と、前処理工程を経たサメ軟骨を細片化する細
片化工程と、細片化工程にて得られたサメ軟骨細片を水
性媒質に晒してサメ軟骨中の不要成分を除去する晒し工
程とを含んでなることを特徴とするものである。なお、
前記細片化工程は、サメ軟骨を厚さ0.1〜1.5mm
のスライス状に切断する工程を含むことが望ましい。ま
た、前記前処理工程と前記細片化工程との間に、サメ軟
骨の表面をアルコールで処理する工程を含むことが望ま
しい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば健康食品や
栄養補助食品等の原料として有用なサメ軟骨の処理方法
に関するものである。
栄養補助食品等の原料として有用なサメ軟骨の処理方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サメ軟骨には、腫瘍の成長に伴う血管新
生を抑制したり、炎症や痛みを鎮めたりする成分が含ま
れていて、癌,リウマチ,関節炎,神経痛等に効能があ
るとされている。そのため欧米諸国や日本においても、
代替医療の普及に伴いサメ軟骨に関する研究が各研究機
関で盛んに行なわれている。また、サメ軟骨を乾燥させ
た後、粉末状に加工したもの(粉末サメ軟骨)や、サメ
軟骨からコンドロイチン硫酸等のムコ多糖(グリコサミ
ノグリカン)を抽出して乾燥・粉末化したものが、健康
食品もしくは栄養補助食品として、数多く市販されてい
る。
生を抑制したり、炎症や痛みを鎮めたりする成分が含ま
れていて、癌,リウマチ,関節炎,神経痛等に効能があ
るとされている。そのため欧米諸国や日本においても、
代替医療の普及に伴いサメ軟骨に関する研究が各研究機
関で盛んに行なわれている。また、サメ軟骨を乾燥させ
た後、粉末状に加工したもの(粉末サメ軟骨)や、サメ
軟骨からコンドロイチン硫酸等のムコ多糖(グリコサミ
ノグリカン)を抽出して乾燥・粉末化したものが、健康
食品もしくは栄養補助食品として、数多く市販されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サメは主に
温暖な海域に生息し、マグロ延縄漁で捕獲される。そし
て、その多くは捕獲後、頭部を切り落とし内臓を抜いた
状態で船倉内に収容・冷媒液に漬けて冷蔵保存され、長
い航海の後、水揚げ・解体される。このように温暖な海
域で捕獲や頭部切り落とし等が行なわれるため、衛生状
態は極めて悪く、加えて、サメの体内には雑菌の栄養分
となる血液やタンパク質が豊富に存在するので、水揚げ
・解体されるまでの間に雑菌が増殖することは避けられ
ない。また、周知のように魚肉(サメ肉)に多量に含ま
れている尿素やトリメチルアミンオキサイドがアンモニ
アやトリメチルアミンに分解されることにより、アンモ
ニア臭も生じる。
温暖な海域に生息し、マグロ延縄漁で捕獲される。そし
て、その多くは捕獲後、頭部を切り落とし内臓を抜いた
状態で船倉内に収容・冷媒液に漬けて冷蔵保存され、長
い航海の後、水揚げ・解体される。このように温暖な海
域で捕獲や頭部切り落とし等が行なわれるため、衛生状
態は極めて悪く、加えて、サメの体内には雑菌の栄養分
となる血液やタンパク質が豊富に存在するので、水揚げ
・解体されるまでの間に雑菌が増殖することは避けられ
ない。また、周知のように魚肉(サメ肉)に多量に含ま
れている尿素やトリメチルアミンオキサイドがアンモニ
アやトリメチルアミンに分解されることにより、アンモ
ニア臭も生じる。
【0004】これらの臭い及び臭いの元(臭気成分)並
びに雑菌は、魚体を冷やす冷媒液に移り、この冷媒液と
接している軟骨表面(筋状の膜で覆われている)又は捕
獲時に銛等で突かれて軟骨に生じた傷口,切り口から軟
骨内部へ浸透してゆく。もちろん、長時間冷媒液に浸漬
されていた魚体ほど、臭気成分や雑菌が軟骨内部に深く
浸透している。したがって、魚体ごとに臭いの強弱はあ
るものの、解体される頃には、ほとんどのサメ軟骨がア
ンモニア臭及び腐敗臭とサメ軟骨自体のタンパク臭とが
混ざり合った独特の不快臭を発するようになっている。
びに雑菌は、魚体を冷やす冷媒液に移り、この冷媒液と
接している軟骨表面(筋状の膜で覆われている)又は捕
獲時に銛等で突かれて軟骨に生じた傷口,切り口から軟
骨内部へ浸透してゆく。もちろん、長時間冷媒液に浸漬
されていた魚体ほど、臭気成分や雑菌が軟骨内部に深く
浸透している。したがって、魚体ごとに臭いの強弱はあ
るものの、解体される頃には、ほとんどのサメ軟骨がア
ンモニア臭及び腐敗臭とサメ軟骨自体のタンパク臭とが
混ざり合った独特の不快臭を発するようになっている。
【0005】なお、サメ軟骨は多孔状の組織を有してお
り、前記した臭気成分や雑菌等は軟骨内に存在する多数
の微細な空孔内に入り込んでいるので、サメ軟骨の表面
を洗浄しても取り除くことができない。また、不快臭の
除去や雑菌の死滅を図るために、サメ軟骨を加熱したり
酸等の薬品で処理したりすることも好ましくない。なぜ
なら、新生血管抑制や消炎・鎮痛等に有効な成分は、サ
メ軟骨を構成するプロテオグリカン(タンパク質にムコ
多糖側鎖が共有結合した化合物の総称)やタンパク質性
の物質ではないかと言われており、加熱処理や薬品処理
は前記有効成分の低分子化や変性を招くおそれがあるた
めである。
り、前記した臭気成分や雑菌等は軟骨内に存在する多数
の微細な空孔内に入り込んでいるので、サメ軟骨の表面
を洗浄しても取り除くことができない。また、不快臭の
除去や雑菌の死滅を図るために、サメ軟骨を加熱したり
酸等の薬品で処理したりすることも好ましくない。なぜ
なら、新生血管抑制や消炎・鎮痛等に有効な成分は、サ
メ軟骨を構成するプロテオグリカン(タンパク質にムコ
多糖側鎖が共有結合した化合物の総称)やタンパク質性
の物質ではないかと言われており、加熱処理や薬品処理
は前記有効成分の低分子化や変性を招くおそれがあるた
めである。
【0006】以上のような事情から、前記従来の粉末サ
メ軟骨は不快臭が極めて強いものとなっており、粉末サ
メ軟骨のメーカーでは経口摂取を容易とするために、例
えば粉末の表面に油脂等のコーティングを施す,他の臭
いや味を付ける,カプセルに入れる,オブラートに包
む,錠剤に加工する・・・等の対策を講じているが、こ
れらは本質的に不快臭を除去するものではなく、消費者
はある程度の我慢をしながら摂取しているのが実情であ
る。また、雑菌の問題についても従来は有効な対策がな
く、ある程度の雑菌が含まれることはやむを得ないと、
半ば諦められているのが実情である。
メ軟骨は不快臭が極めて強いものとなっており、粉末サ
メ軟骨のメーカーでは経口摂取を容易とするために、例
えば粉末の表面に油脂等のコーティングを施す,他の臭
いや味を付ける,カプセルに入れる,オブラートに包
む,錠剤に加工する・・・等の対策を講じているが、こ
れらは本質的に不快臭を除去するものではなく、消費者
はある程度の我慢をしながら摂取しているのが実情であ
る。また、雑菌の問題についても従来は有効な対策がな
く、ある程度の雑菌が含まれることはやむを得ないと、
半ば諦められているのが実情である。
【0007】他方、サメ軟骨からムコ多糖(特にコンド
ロイチン硫酸)を抽出して乾燥・粉末化したものでは、
不快臭や雑菌数の低減が可能となる反面、抽出に際して
プロテオグリカンを分解するタンパク質分解酵素を用い
るために、新生血管抑制や消炎・鎮痛等に有効とされる
タンパク質性の物質の低分子化や変性が避けられず、健
康食品や栄養補助食品として効果が劣るものとなってし
まう。
ロイチン硫酸)を抽出して乾燥・粉末化したものでは、
不快臭や雑菌数の低減が可能となる反面、抽出に際して
プロテオグリカンを分解するタンパク質分解酵素を用い
るために、新生血管抑制や消炎・鎮痛等に有効とされる
タンパク質性の物質の低分子化や変性が避けられず、健
康食品や栄養補助食品として効果が劣るものとなってし
まう。
【0008】本発明は以上のような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、サメ軟骨に含まれる有効成分を損な
うことなく、不快臭や雑菌を除去することが可能な、サ
メ軟骨の処理方法を提供することを目的とするものであ
る。
れたものであって、サメ軟骨に含まれる有効成分を損な
うことなく、不快臭や雑菌を除去することが可能な、サ
メ軟骨の処理方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るサメ軟骨の処理方法は、サメ軟骨から
魚肉,膜,汚れ等の表面付着物を除去する前処理工程
と、前処理工程を経たサメ軟骨を細片化する細片化工程
と、細片化工程にて得られたサメ軟骨細片を水性媒質に
晒してサメ軟骨中の不要成分を除去する晒し工程とを含
んでなることを特徴とするものである。
め、本発明に係るサメ軟骨の処理方法は、サメ軟骨から
魚肉,膜,汚れ等の表面付着物を除去する前処理工程
と、前処理工程を経たサメ軟骨を細片化する細片化工程
と、細片化工程にて得られたサメ軟骨細片を水性媒質に
晒してサメ軟骨中の不要成分を除去する晒し工程とを含
んでなることを特徴とするものである。
【0010】また、前記細片化工程が、サメ軟骨を厚さ
0.1〜1.5mmのスライス状に切断する工程を含む
ものである。
0.1〜1.5mmのスライス状に切断する工程を含む
ものである。
【0011】また、前記前処理工程と前記細片化工程と
の間に、サメ軟骨の表面をアルコールで処理する工程を
含むものである。
の間に、サメ軟骨の表面をアルコールで処理する工程を
含むものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明方法について、より
詳細に説明する。本発明において、サメ軟骨とは、所謂
サメ類の軟骨魚の骨のことをいう。具体的な魚種は特に
限定されないが、軟骨の部位としては、背骨(脊椎)以
外の軟骨を用いるのが望ましい。背骨には脊髄が入って
おり、これが処理後の軟骨を健康食品等に加工する場合
に異物となるからである。背骨以外の、脊髄を含まない
サメ軟骨としては、例えば胸びれの付け根のところにあ
る軟骨が挙げられる。こうした軟骨は、ある程度大型の
サメ、例えばヨシキリザメやメジロザメ等から得ること
ができる。
詳細に説明する。本発明において、サメ軟骨とは、所謂
サメ類の軟骨魚の骨のことをいう。具体的な魚種は特に
限定されないが、軟骨の部位としては、背骨(脊椎)以
外の軟骨を用いるのが望ましい。背骨には脊髄が入って
おり、これが処理後の軟骨を健康食品等に加工する場合
に異物となるからである。背骨以外の、脊髄を含まない
サメ軟骨としては、例えば胸びれの付け根のところにあ
る軟骨が挙げられる。こうした軟骨は、ある程度大型の
サメ、例えばヨシキリザメやメジロザメ等から得ること
ができる。
【0013】本発明では、先ず、サメの魚体を解体して
得たサメ軟骨から表面付着物を除去する前処理工程を実
施する。すなわち、サメ軟骨は通常、表面が筋状の膜で
覆われており、また、解体時に取り残した魚肉や、解体
作業の際に飛散した血液等の汚れが表面に付着している
場合も多い。そこで、これらの表面付着物を手作業等に
より除去するのである。なお、複数のサメ軟骨について
表面付着物の除去作業を順次行なってゆく場合、作業前
の軟骨及び作業済みの軟骨、並びに軟骨から除去された
魚肉片や膜(筋)は、別々に水に浸漬しておくのが好ま
しい。これにより、サメ軟骨等から発散する臭いが作業
場内に充満することを防止して、作業環境を好適に保つ
ことができる。
得たサメ軟骨から表面付着物を除去する前処理工程を実
施する。すなわち、サメ軟骨は通常、表面が筋状の膜で
覆われており、また、解体時に取り残した魚肉や、解体
作業の際に飛散した血液等の汚れが表面に付着している
場合も多い。そこで、これらの表面付着物を手作業等に
より除去するのである。なお、複数のサメ軟骨について
表面付着物の除去作業を順次行なってゆく場合、作業前
の軟骨及び作業済みの軟骨、並びに軟骨から除去された
魚肉片や膜(筋)は、別々に水に浸漬しておくのが好ま
しい。これにより、サメ軟骨等から発散する臭いが作業
場内に充満することを防止して、作業環境を好適に保つ
ことができる。
【0014】また、表面付着物を除去した段階で、サメ
軟骨に特に強い腐敗臭を発している部分や、サメの捕獲
時や解体時に軟骨に生じた切り口や傷口、サメ軟骨の表
面や多孔状の組織を通じて内部へ染み込んだ血痕等があ
れば、これらの部分は全て切り落としたり削り取ったり
して除去しておくのが望ましい。このように、臭気成分
や雑菌を多量に含んでいる部分を予め除去しておくこと
により、後の晒し工程における作業効率の向上を図るこ
とができる。
軟骨に特に強い腐敗臭を発している部分や、サメの捕獲
時や解体時に軟骨に生じた切り口や傷口、サメ軟骨の表
面や多孔状の組織を通じて内部へ染み込んだ血痕等があ
れば、これらの部分は全て切り落としたり削り取ったり
して除去しておくのが望ましい。このように、臭気成分
や雑菌を多量に含んでいる部分を予め除去しておくこと
により、後の晒し工程における作業効率の向上を図るこ
とができる。
【0015】次いで、以上のような前処理工程を経たサ
メ軟骨の表面をアルコールで処理する工程(アルコール
処理工程)を実施する。このアルコール処理工程では、
例えばサメ軟骨をアルコールに3〜5分程度浸漬した
後、そのアルコール中でサメ軟骨表面を、指先で又はブ
ラシ等の洗浄具を用いてこすり洗う。これにより、少な
くともサメ軟骨表面の殺菌ができるとともに、前記前処
理工程で取り残されている筋状の膜(軟骨表面に密着し
ていて除去しきれなかった部分)や軟骨表面に付着して
いるタンパク質性の「ぬめり成分」を変性・凝固させて
容易に除去することができる。したがって、表面に雑菌
や異物の付着がないサメ軟骨が得られ、ぬめりが無くな
るので後の細片化工程における作業の容易化を図れると
いう効果が得られる。なお、ここで用いるアルコールの
種類は、食品衛生上の問題を来たさないものであれば特
に限定されないが、入手が容易な点及び安価な点からエ
タノールを用いるのが好ましい。また、所謂無水アルコ
ールを用いる必要はなく、前記した殺菌作用及びぬめり
成分の凝固作用が損なわれない程度の濃度を有する含水
アルコール又はアルコール水溶液を用いることができ
る。
メ軟骨の表面をアルコールで処理する工程(アルコール
処理工程)を実施する。このアルコール処理工程では、
例えばサメ軟骨をアルコールに3〜5分程度浸漬した
後、そのアルコール中でサメ軟骨表面を、指先で又はブ
ラシ等の洗浄具を用いてこすり洗う。これにより、少な
くともサメ軟骨表面の殺菌ができるとともに、前記前処
理工程で取り残されている筋状の膜(軟骨表面に密着し
ていて除去しきれなかった部分)や軟骨表面に付着して
いるタンパク質性の「ぬめり成分」を変性・凝固させて
容易に除去することができる。したがって、表面に雑菌
や異物の付着がないサメ軟骨が得られ、ぬめりが無くな
るので後の細片化工程における作業の容易化を図れると
いう効果が得られる。なお、ここで用いるアルコールの
種類は、食品衛生上の問題を来たさないものであれば特
に限定されないが、入手が容易な点及び安価な点からエ
タノールを用いるのが好ましい。また、所謂無水アルコ
ールを用いる必要はなく、前記した殺菌作用及びぬめり
成分の凝固作用が損なわれない程度の濃度を有する含水
アルコール又はアルコール水溶液を用いることができ
る。
【0016】因みに、アルコール処理を後述する細片化
工程の後に実施したり、あるいは、アルコール処理を行
なわず、前処理済みのサメ軟骨を細片化後、直ちに晒し
工程に移行したりすることも考えられなくはないが、こ
うした場合はサメ軟骨表面に雑菌(生菌)が付着した状
態で細片化することになるため、細片化によって新たに
生じた面から軟骨(細片)内部へ雑菌が侵入する危険性
が高く、食品衛生上好ましくない。よって、あえて行な
うならば雑菌対策及び温度管理をより厳密にする等の注
意が必要となる。また、こうした場合は、細片化工程の
前に軟骨表面の殺菌ができないのに加えて、当然ながら
軟骨表面に取り残された膜及び軟骨表面のぬめり成分を
凝固させて除去することができないため、細片化工程に
おけるサメ軟骨の取り扱いが困難となり、さらに、細片
化後のサメ軟骨をアルコールで処理すると、軟骨中の有
効成分が変性を来たすおそれも生じる。
工程の後に実施したり、あるいは、アルコール処理を行
なわず、前処理済みのサメ軟骨を細片化後、直ちに晒し
工程に移行したりすることも考えられなくはないが、こ
うした場合はサメ軟骨表面に雑菌(生菌)が付着した状
態で細片化することになるため、細片化によって新たに
生じた面から軟骨(細片)内部へ雑菌が侵入する危険性
が高く、食品衛生上好ましくない。よって、あえて行な
うならば雑菌対策及び温度管理をより厳密にする等の注
意が必要となる。また、こうした場合は、細片化工程の
前に軟骨表面の殺菌ができないのに加えて、当然ながら
軟骨表面に取り残された膜及び軟骨表面のぬめり成分を
凝固させて除去することができないため、細片化工程に
おけるサメ軟骨の取り扱いが困難となり、さらに、細片
化後のサメ軟骨をアルコールで処理すると、軟骨中の有
効成分が変性を来たすおそれも生じる。
【0017】次いで、サメ軟骨を細片化する細片化工程
を実施する。ここで細片化の具体的方法は特に限定され
ず、また、ここで得るサメ軟骨細片の大きさ及び形状も
特に限定されない。したがって、サメ軟骨を細片化する
方法としては、例えば包丁やナイフ等の刃物でサメ軟骨
を切断したり、ある程度鋭利な爪状の多数の突起を表面
に設けた回転体とサメ軟骨とを接触させてサメ軟骨を細
かく引きちぎったり、あるいは適宜な方式の破砕機で破
砕したり、というような種々の方法を採用することが可
能である。また、細片の形状も、スライス状(輪切り
状),短冊状,棒状(繊維状),粒状等の種々の形状が
考えられる。
を実施する。ここで細片化の具体的方法は特に限定され
ず、また、ここで得るサメ軟骨細片の大きさ及び形状も
特に限定されない。したがって、サメ軟骨を細片化する
方法としては、例えば包丁やナイフ等の刃物でサメ軟骨
を切断したり、ある程度鋭利な爪状の多数の突起を表面
に設けた回転体とサメ軟骨とを接触させてサメ軟骨を細
かく引きちぎったり、あるいは適宜な方式の破砕機で破
砕したり、というような種々の方法を採用することが可
能である。また、細片の形状も、スライス状(輪切り
状),短冊状,棒状(繊維状),粒状等の種々の形状が
考えられる。
【0018】ただし、サメ軟骨細片の大きさ(又は厚
み)が不均一であって、その表面から中心部までの距離
が細片ごとに異なると、細片化工程に続く晒し工程で水
性媒質に晒す際、不要成分の除去のされ方(進み加減)
が不揃いとなって、作業効率が低下する。また、目標と
する大きさよりも極端に小さい細片が生じると、これが
晒し工程で流失し、サメ軟骨の歩留まり低下を招くこと
にもなる。さらに、細片化の過程において摩擦熱等が生
じるような方法を採用すると、サメ軟骨中の有効成分が
変性を来たすおそれがある。
み)が不均一であって、その表面から中心部までの距離
が細片ごとに異なると、細片化工程に続く晒し工程で水
性媒質に晒す際、不要成分の除去のされ方(進み加減)
が不揃いとなって、作業効率が低下する。また、目標と
する大きさよりも極端に小さい細片が生じると、これが
晒し工程で流失し、サメ軟骨の歩留まり低下を招くこと
にもなる。さらに、細片化の過程において摩擦熱等が生
じるような方法を採用すると、サメ軟骨中の有効成分が
変性を来たすおそれがある。
【0019】以上のような問題を避けるために、この細
片化工程ではサメ軟骨を刃物で切断することにより細片
化するのが望ましい。すなわち、刃物による切断では摩
擦熱が生じにくく、また、極端に小さい細片(切断屑)
が発生する率も低くできるのである。ここで、サメ軟骨
の切断形状は特に限定されないが、例えばブロック状
(サイコロ状)に切断するよりは、スライス状に切断す
るのが望ましい。これにより、細片(スライス片)の大
きさ(厚み方向と直角方向の寸法)を確保しつつ、その
表面から中心部までの距離(厚み方向の距離)を短くし
て、後の晒し工程における歩留まり低下の防止と不要成
分除去効率の向上とを図ることができる。なお、この場
合の切断方向は特に限定されないが、軟骨の長手方向と
略直角の方向に、すなわち輪切り状にスライス(切断)
するのが望ましい。また、スライス片(細片)の厚さ
は、薄すぎると切断作業に手間がかかり、反対に厚すぎ
ると晒し工程における作業効率(不要成分の除去効率)
の低下を来たすので、厚さ0.1〜1.5mmのスライ
ス状に切断するのが望ましい。また、切断されてスライ
ス片となったサメ軟骨を、さらに複数に分割切断するこ
とにより、短冊状や棒状等の種々の形状の細片としても
構わない。因みに、厚さが一定のスライス状に効率良く
切断するために食品用のスライサを用いることも考えら
れるが、サメ軟骨は形状,長さ,太さが不揃いであり、
且つ、軟骨の表面と内部とで硬さが異なるため、公知の
食品用スライサを用いるのでは無理が生じる。したがっ
て、効率は悪いが、刺身包丁等の肉の薄い包丁を用いる
のが良い。
片化工程ではサメ軟骨を刃物で切断することにより細片
化するのが望ましい。すなわち、刃物による切断では摩
擦熱が生じにくく、また、極端に小さい細片(切断屑)
が発生する率も低くできるのである。ここで、サメ軟骨
の切断形状は特に限定されないが、例えばブロック状
(サイコロ状)に切断するよりは、スライス状に切断す
るのが望ましい。これにより、細片(スライス片)の大
きさ(厚み方向と直角方向の寸法)を確保しつつ、その
表面から中心部までの距離(厚み方向の距離)を短くし
て、後の晒し工程における歩留まり低下の防止と不要成
分除去効率の向上とを図ることができる。なお、この場
合の切断方向は特に限定されないが、軟骨の長手方向と
略直角の方向に、すなわち輪切り状にスライス(切断)
するのが望ましい。また、スライス片(細片)の厚さ
は、薄すぎると切断作業に手間がかかり、反対に厚すぎ
ると晒し工程における作業効率(不要成分の除去効率)
の低下を来たすので、厚さ0.1〜1.5mmのスライ
ス状に切断するのが望ましい。また、切断されてスライ
ス片となったサメ軟骨を、さらに複数に分割切断するこ
とにより、短冊状や棒状等の種々の形状の細片としても
構わない。因みに、厚さが一定のスライス状に効率良く
切断するために食品用のスライサを用いることも考えら
れるが、サメ軟骨は形状,長さ,太さが不揃いであり、
且つ、軟骨の表面と内部とで硬さが異なるため、公知の
食品用スライサを用いるのでは無理が生じる。したがっ
て、効率は悪いが、刺身包丁等の肉の薄い包丁を用いる
のが良い。
【0020】以上のような細片化工程にて得られたサメ
軟骨細片は、続く晒し工程において、水性媒質に晒され
る。水性媒質としては、サメ軟骨に含まれる有効成分を
損なわずに、臭気成分であるアンモニア及びトリメチル
アミン等を溶出させるものであれば良く、水単独でも充
分に使用できる。また、例えば上水道水のように少量の
塩素等が溶け込んだ水溶液であっても構わない。ただ
し、液温(水温)は低いほど良い。また、水以外の水性
媒質として、タンパク質の変性を招かない程度に低濃度
のアルコール水溶液や、中性塩類水溶液(例えば食塩
水)等を用いることも考えられる。
軟骨細片は、続く晒し工程において、水性媒質に晒され
る。水性媒質としては、サメ軟骨に含まれる有効成分を
損なわずに、臭気成分であるアンモニア及びトリメチル
アミン等を溶出させるものであれば良く、水単独でも充
分に使用できる。また、例えば上水道水のように少量の
塩素等が溶け込んだ水溶液であっても構わない。ただ
し、液温(水温)は低いほど良い。また、水以外の水性
媒質として、タンパク質の変性を招かない程度に低濃度
のアルコール水溶液や、中性塩類水溶液(例えば食塩
水)等を用いることも考えられる。
【0021】サメ軟骨細片を晒す具体的方法は特に限定
されないが、連続式(流水式)の晒しを行なうのがより
望ましい。この連続式の晒しは、例えば上面が開口した
適宜な大きさの容器内にサメ軟骨細片を入れた後、サメ
軟骨細片が通過し得ない程度の目の粗さを有するザルを
逆さまにして容器の開口部に被せ、この容器内に水性媒
質を所定流量で注入して、前記開口部から溢れた水性媒
質をザルの目を通じて外部へ流出させる、というような
方法で行なうことができる。容器の形状は任意である
が、サメ軟骨細片に水性媒質の流れ(水流)が満遍なく
当たる形状(すり鉢状等)の容器を用いるのが好まし
い。なお、この場合、水性媒質(水)の吐出口を水性媒
質の液面(水面)よりも上方に配置し、この吐出口から
水性媒質を、その流れが容器の底に達するように勢い良
く注入し、これにより液面付近の空気が液中に取り込ま
れて気泡が発生し、この気泡及び水性媒質の対流により
サメ軟骨細片が複雑に攪拌されるようにするのが望まし
い。このように水性媒質に気泡を発生させることによ
り、対流のみで攪拌する場合に比べてサメ軟骨細片及び
水性媒質の動きが複雑且つ活発となるので、不要成分の
除去効率を向上させて、晒し時間の短縮及び水性媒質使
用量の低減を図ることができる。もちろん、容器内に貯
留した水性媒質中にサメ軟骨を浸漬し、所定時間おきに
容器内の水性媒質を取り替える所謂バッチ式で晒すこと
も不可能ではないが、連続式に比べて効率は悪くなる。
されないが、連続式(流水式)の晒しを行なうのがより
望ましい。この連続式の晒しは、例えば上面が開口した
適宜な大きさの容器内にサメ軟骨細片を入れた後、サメ
軟骨細片が通過し得ない程度の目の粗さを有するザルを
逆さまにして容器の開口部に被せ、この容器内に水性媒
質を所定流量で注入して、前記開口部から溢れた水性媒
質をザルの目を通じて外部へ流出させる、というような
方法で行なうことができる。容器の形状は任意である
が、サメ軟骨細片に水性媒質の流れ(水流)が満遍なく
当たる形状(すり鉢状等)の容器を用いるのが好まし
い。なお、この場合、水性媒質(水)の吐出口を水性媒
質の液面(水面)よりも上方に配置し、この吐出口から
水性媒質を、その流れが容器の底に達するように勢い良
く注入し、これにより液面付近の空気が液中に取り込ま
れて気泡が発生し、この気泡及び水性媒質の対流により
サメ軟骨細片が複雑に攪拌されるようにするのが望まし
い。このように水性媒質に気泡を発生させることによ
り、対流のみで攪拌する場合に比べてサメ軟骨細片及び
水性媒質の動きが複雑且つ活発となるので、不要成分の
除去効率を向上させて、晒し時間の短縮及び水性媒質使
用量の低減を図ることができる。もちろん、容器内に貯
留した水性媒質中にサメ軟骨を浸漬し、所定時間おきに
容器内の水性媒質を取り替える所謂バッチ式で晒すこと
も不可能ではないが、連続式に比べて効率は悪くなる。
【0022】以上のような晒し工程を所定時間(例えば
12時間前後)行なうことにより、サメ軟骨中の不要成
分(臭気成分及び雑菌)が除去される。すなわち、アン
モニアやトリメチルアミン等の臭気成分は、軟骨内から
水性媒質中に溶出し、除去される。また、軟骨内に存在
する多数の空孔に入り込んでいた雑菌(微生物)も、水
性媒質中に押し出されて、サメ軟骨から除去される。こ
こでは、攪拌効果に加え、水性媒質を吸収したサメ軟骨
の組織が膨潤する結果、軟骨内の多数の空孔が圧縮され
て、臭気成分や雑菌を外部に押し出すような作用がはた
らくものと考えられる。一方、有効成分であるプロテオ
グリカンやタンパク質性の物質は、コラーゲン繊維を軸
として互いに絡み合ってサメ軟骨の組織を構成している
ので、水性媒質中に溶出することはほとんどない。ま
た、酸やタンパク質分解酵素等を用いておらず、且つ、
加熱もしていないので、前記有効成分の低分子化や変性
を招くおそれもない。したがって、所定時間晒した後の
サメ軟骨(細片)は、不快臭及び雑菌が高度に除去され
ており、しかも新生血管抑制や消炎・鎮痛等に有効とさ
れるプロテオグリカンやタンパク質性物質等の成分が低
分子化したり変性したりせずに、ほとんど元の状態のま
まで残留しているために、健康食品や栄養補助食品等の
原料として極めて有用である。
12時間前後)行なうことにより、サメ軟骨中の不要成
分(臭気成分及び雑菌)が除去される。すなわち、アン
モニアやトリメチルアミン等の臭気成分は、軟骨内から
水性媒質中に溶出し、除去される。また、軟骨内に存在
する多数の空孔に入り込んでいた雑菌(微生物)も、水
性媒質中に押し出されて、サメ軟骨から除去される。こ
こでは、攪拌効果に加え、水性媒質を吸収したサメ軟骨
の組織が膨潤する結果、軟骨内の多数の空孔が圧縮され
て、臭気成分や雑菌を外部に押し出すような作用がはた
らくものと考えられる。一方、有効成分であるプロテオ
グリカンやタンパク質性の物質は、コラーゲン繊維を軸
として互いに絡み合ってサメ軟骨の組織を構成している
ので、水性媒質中に溶出することはほとんどない。ま
た、酸やタンパク質分解酵素等を用いておらず、且つ、
加熱もしていないので、前記有効成分の低分子化や変性
を招くおそれもない。したがって、所定時間晒した後の
サメ軟骨(細片)は、不快臭及び雑菌が高度に除去され
ており、しかも新生血管抑制や消炎・鎮痛等に有効とさ
れるプロテオグリカンやタンパク質性物質等の成分が低
分子化したり変性したりせずに、ほとんど元の状態のま
まで残留しているために、健康食品や栄養補助食品等の
原料として極めて有用である。
【0023】なお、本発明方法で処理されたサメ軟骨
(細片)の利用形態は任意であり、例えば、そのまま水
とともにすり潰して液状のサメ軟骨エキスとしても良
く、また、乾燥させた後、粉末状に加工して粉末サメ軟
骨としても良い。必要に応じて防腐剤等を添加すること
も考えられる。ただし、当然ながら前記有効成分の効能
を保持するためには、すり潰し,乾燥,粉砕等の各加工
工程でタンパク質を変性させるような熱を加えたり、タ
ンパク質を分解もしくは変性させる酸や酵素等の薬品を
添加したりすることは避けるべきである。
(細片)の利用形態は任意であり、例えば、そのまま水
とともにすり潰して液状のサメ軟骨エキスとしても良
く、また、乾燥させた後、粉末状に加工して粉末サメ軟
骨としても良い。必要に応じて防腐剤等を添加すること
も考えられる。ただし、当然ながら前記有効成分の効能
を保持するためには、すり潰し,乾燥,粉砕等の各加工
工程でタンパク質を変性させるような熱を加えたり、タ
ンパク質を分解もしくは変性させる酸や酵素等の薬品を
添加したりすることは避けるべきである。
【0024】
【実施例】ヨシキリザメを解体して、胸びれの付け根に
あるサメ軟骨を得た。そして、このサメ軟骨に対し以下
の〜の処理を順次施した。
あるサメ軟骨を得た。そして、このサメ軟骨に対し以下
の〜の処理を順次施した。
【0025】 包丁,ピンセット等を用いて、サメ軟
骨から魚肉片,筋状の膜,汚れ等の表面付着物を取り除
いた。また、軟骨の、特に強い不快臭を放つ部分及び血
液が浸透した部分は、包丁で切除した。 サメ軟骨を75容量パーセントのエタノール水溶液
に3分間浸漬するとともに、そのエタノール水溶液をブ
ラシに付けてサメ軟骨の表面を洗った。 包丁により、サメ軟骨を厚さ1mm前後のスライス
状(輪切り状)に切断して、多数のスライス片(サメ軟
骨細片)を得た。 で得たサメ軟骨スライス片2.4kgを、上面が
開口した容量18リットルのすり鉢状の容器1(図1参
照)に入れた後、直径が容器1よりも若干大きく網目が
1.5mm×5mmの長方形状に形成された合成樹脂製
のザル2を、逆さまにして容器1の開口部に被せ、隙間
からサメ軟骨スライス片が外へ出ないように、容器1の
開口縁とザル2とを密着させた。なお、ザル2には、給
水管を挿通するための孔3を予め形成しておいた。 ザル2の孔3から給水管4を挿入し、管先端の吐出
口が容器1の開口縁よりも上方に位置し、且つ、この吐
出口からの水の吐出方向が、容器1の周壁面に対して平
面視略接線方向の斜め下向きとなるように給水管4をセ
ットした(図1,図2参照)。 そして、給水管4の吐出口から水道水(水温約15
℃)を毎分7リットルの流量で吐出させ、容器1内に注
入した。これにより、吐出された水道水は、水面5付近
の空気を気泡として水中に取り込みつつ容器1の底部に
達し、容器1内には図1,図2に矢印で示すように、側
面視においては縦方向に回転し、平面視においては容器
1の周壁に沿う渦巻状に回転する水流が、容器1内のほ
ぼ全域に満遍なく生じるとともに、容器1の開口縁を越
えて溢れた水はザル2の網目を通って外部へ流出する状
態となった。そして、サメ軟骨スライス片6は、前記し
た水流及び気泡により、踊らされるように複雑に回転攪
拌される状態となった。この状態で12時間連続して水
晒しを行なった。 12時間の水晒し後、給水管4からの注水を止め、
スライス片6を容器1から取り出して水切りした。
骨から魚肉片,筋状の膜,汚れ等の表面付着物を取り除
いた。また、軟骨の、特に強い不快臭を放つ部分及び血
液が浸透した部分は、包丁で切除した。 サメ軟骨を75容量パーセントのエタノール水溶液
に3分間浸漬するとともに、そのエタノール水溶液をブ
ラシに付けてサメ軟骨の表面を洗った。 包丁により、サメ軟骨を厚さ1mm前後のスライス
状(輪切り状)に切断して、多数のスライス片(サメ軟
骨細片)を得た。 で得たサメ軟骨スライス片2.4kgを、上面が
開口した容量18リットルのすり鉢状の容器1(図1参
照)に入れた後、直径が容器1よりも若干大きく網目が
1.5mm×5mmの長方形状に形成された合成樹脂製
のザル2を、逆さまにして容器1の開口部に被せ、隙間
からサメ軟骨スライス片が外へ出ないように、容器1の
開口縁とザル2とを密着させた。なお、ザル2には、給
水管を挿通するための孔3を予め形成しておいた。 ザル2の孔3から給水管4を挿入し、管先端の吐出
口が容器1の開口縁よりも上方に位置し、且つ、この吐
出口からの水の吐出方向が、容器1の周壁面に対して平
面視略接線方向の斜め下向きとなるように給水管4をセ
ットした(図1,図2参照)。 そして、給水管4の吐出口から水道水(水温約15
℃)を毎分7リットルの流量で吐出させ、容器1内に注
入した。これにより、吐出された水道水は、水面5付近
の空気を気泡として水中に取り込みつつ容器1の底部に
達し、容器1内には図1,図2に矢印で示すように、側
面視においては縦方向に回転し、平面視においては容器
1の周壁に沿う渦巻状に回転する水流が、容器1内のほ
ぼ全域に満遍なく生じるとともに、容器1の開口縁を越
えて溢れた水はザル2の網目を通って外部へ流出する状
態となった。そして、サメ軟骨スライス片6は、前記し
た水流及び気泡により、踊らされるように複雑に回転攪
拌される状態となった。この状態で12時間連続して水
晒しを行なった。 12時間の水晒し後、給水管4からの注水を止め、
スライス片6を容器1から取り出して水切りした。
【0026】以上のような処理を施したサメ軟骨スライ
ス片を試料とし、標準寒天培地を用いた混釈平板培養法
により一般生菌数を測定するとともに、乳糖ブイヨン法
により大腸菌群の陰性/陽性を判定した。その結果、一
般生菌数は試料1gあたり300以下(検出限界以下)
であり、大腸菌群も陰性と判定された。また、試料の臭
いを嗅いだところ、ほとんど無臭であった。
ス片を試料とし、標準寒天培地を用いた混釈平板培養法
により一般生菌数を測定するとともに、乳糖ブイヨン法
により大腸菌群の陰性/陽性を判定した。その結果、一
般生菌数は試料1gあたり300以下(検出限界以下)
であり、大腸菌群も陰性と判定された。また、試料の臭
いを嗅いだところ、ほとんど無臭であった。
【0027】他方、比較例として、前記実施例における
の処理のみを行なったサメ軟骨を厚さ1mm前後のス
ライス状(輪切り状)に切断し、得られたサメ軟骨スラ
イス片を試料として、前記実施例と同じ方法で一般生菌
数及び大腸菌群の試験を行なった。その結果、一般生菌
数は試料1gあたり8.9×104であり、大腸菌群も
陽性と判定された。また、試料の臭いを嗅いだところ、
極めて強い不快臭があった。
の処理のみを行なったサメ軟骨を厚さ1mm前後のス
ライス状(輪切り状)に切断し、得られたサメ軟骨スラ
イス片を試料として、前記実施例と同じ方法で一般生菌
数及び大腸菌群の試験を行なった。その結果、一般生菌
数は試料1gあたり8.9×104であり、大腸菌群も
陽性と判定された。また、試料の臭いを嗅いだところ、
極めて強い不快臭があった。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るサメ
軟骨の処理方法によれば、サメ軟骨に含まれる有効成分
の低分子化又は変性を招くことなく、臭気成分や雑菌等
の不要成分を除去することができる。したがって、本発
明方法で処理したサメ軟骨は、健康食品や栄養補助食品
の原料等として、極めて好適に用いることができる。
軟骨の処理方法によれば、サメ軟骨に含まれる有効成分
の低分子化又は変性を招くことなく、臭気成分や雑菌等
の不要成分を除去することができる。したがって、本発
明方法で処理したサメ軟骨は、健康食品や栄養補助食品
の原料等として、極めて好適に用いることができる。
【図1】本発明の実施例における晒し工程を説明する断
面説明図である。
面説明図である。
【図2】図1とともに晒し工程を説明する平面説明図で
ある。
ある。
1 容器
2 ザル
4 給水管
5 水面
6 サメ軟骨スライス片(サメ軟骨細片)
Claims (3)
- 【請求項1】 サメ軟骨から魚肉,膜,汚れ等の表面付
着物を除去する前処理工程と、前処理工程を経たサメ軟
骨を細片化する細片化工程と、細片化工程にて得られた
サメ軟骨細片を水性媒質に晒してサメ軟骨中の不要成分
を除去する晒し工程とを含んでなることを特徴とするサ
メ軟骨の処理方法。 - 【請求項2】 細片化工程が、サメ軟骨を厚さ0.1〜
1.5mmのスライス状に切断する工程を含む請求項1
に記載のサメ軟骨の処理方法。 - 【請求項3】 前処理工程と細片化工程との間に、サメ
軟骨の表面をアルコールで処理する工程を含む請求項1
又は2に記載のサメ軟骨の処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002095972A JP2003284530A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | サメ軟骨の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002095972A JP2003284530A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | サメ軟骨の処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003284530A true JP2003284530A (ja) | 2003-10-07 |
Family
ID=29239240
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002095972A Pending JP2003284530A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | サメ軟骨の処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003284530A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016160226A (ja) * | 2015-03-03 | 2016-09-05 | 国立大学法人弘前大学 | 動物の軟骨からプロテオグリカンを調製する方法 |
-
2002
- 2002-03-29 JP JP2002095972A patent/JP2003284530A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016160226A (ja) * | 2015-03-03 | 2016-09-05 | 国立大学法人弘前大学 | 動物の軟骨からプロテオグリカンを調製する方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050223 |
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| A977 | Report on retrieval |
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| A131 | Notification of reasons for refusal |
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| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070703 |