JP2003285151A - 鋳造時におけるキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度監視方法、及びこれに用いる鋳造装置 - Google Patents

鋳造時におけるキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度監視方法、及びこれに用いる鋳造装置

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JP2003285151A JP2002084969A JP2002084969A JP2003285151A JP 2003285151 A JP2003285151 A JP 2003285151A JP 2002084969 A JP2002084969 A JP 2002084969A JP 2002084969 A JP2002084969 A JP 2002084969A JP 2003285151 A JP2003285151 A JP 2003285151A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減圧度を正確に監視する性能に優れ、長期間
安定して正確に減圧度を監視し得るキャビティ内及び射
出スリーブ内の減圧度監視方法を提供する。 【解決手段】 キャビティ13内及び射出スリーブ22
内が所定の減圧度まで減圧されたか否かを監視するため
のキャビティ13内及び射出スリーブ22内の減圧度監
視方法である。射出スリーブ22内の減圧度を測定し、
その測定した減圧度によって、キャビティ13内及び射
出スリーブ22内の減圧度を監視する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、鋳造時における
キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度監視方法、及
びこれに用いる鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 真空ダイカスト装置は、キャビティ内
及び射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧し、吸引す
るとともにプランジャーチップを押し出すことによっ
て、射出スリーブ内の金属溶湯をキャビティに充填する
鋳造装置である。このような真空ダイカスト装置の一形
態として、金属溶湯を貯留する保持炉を備えた保持炉付
き真空ダイカスト装置が用いられている。
【0003】 保持炉付き真空ダイカスト装置は、一般
的な真空ダイカスト装置が給湯口から射出スリーブ内に
金属溶湯を注入するのに対し、キャビティ内及びこれと
連通する射出スリーブ内を負圧状態とすることによっ
て、保持炉内の金属溶湯を吸い上げて射出スリーブ内に
注入する点が特徴である。
【0004】 保持炉付き真空ダイカスト装置の一例を
示す図2により説明すると、まず、複数の型(固定型1
0及び移動型9)を型合わせすることによって、その型
合わせ面にキャビティ13を形成し、所定の型締め力ま
で型締めを行った後、減圧手段2により減圧配管7を経
由してキャビティ13内及び射出スリーブ22内を所定
の減圧度まで減圧し、吸引することによって、保持炉1
5内の金属溶湯16は給湯管14を経由して射出スリー
ブ22内に注入される。そして、減圧手段2により減圧
配管7を経由してキャビティ13内及び射出スリーブ2
2内を所定の減圧度まで減圧し、吸引するとともにプラ
ンジャーチップ23を押し出すことによって、射出スリ
ーブ22内の金属溶湯16がキャビティ13内に充填さ
れる。
【0005】 このような構造上の特徴から、保持炉付
き真空ダイカスト装置では、一般的な真空ダイカスト装
置とは異なり、保持炉15内の金属溶湯16を射出スリ
ーブ22内に注入する際に、キャビティ13内及び射出
スリーブ22内の減圧度を十分に監視して、キャビティ
13内及び射出スリーブ22内を所定の減圧度まで減圧
し、吸引することが非常に重要である。これは、射出ス
リーブ22内に注入される金属溶湯16の量がキャビテ
ィ13内及び射出スリーブ22内の減圧度によって定ま
るためである。仮に、キャビティ13内及び射出スリー
ブ22内の減圧度が所定の減圧度まで達していない状態
で吸引を行った場合には、射出スリーブ22内への金属
溶湯16の注入量が不十分となる。従って、鋳造品の内
部に巣が形成される等、鋳造欠陥が発生し、鋳造品の品
質低下につながる点において好ましくない。
【0006】 キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧
度を監視する方法としては、例えば、複数の型の型合わ
せ面にキャビティと連通させるように溝を設け、その溝
の先に穿設したセンサ孔に圧力センサを接続することに
より、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を監視
することが考えられる。但し、前記溝の先にセンサ孔を
穿設する場合には、金属溶湯の侵入を防止するために、
センサ孔の開口部となる前記溝を小さく構成する等の工
夫が必要となる。
【0007】 しかしながら、そのような開口部の小さ
い前記溝は、金属溶湯や型の表面に散布等された離型剤
によって閉塞されてしまうことが多いため、圧力センサ
がキャビティ内及び射出スリーブ内の真の減圧度を反映
した値を示さない場合が多いという問題があった。即
ち、この方法はキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧
度を正確に監視するという観点からは十分ではなかっ
た。
【0008】 そこで、キャビティと減圧手段とを連通
させる減圧配管の減圧度を測定することにより、間接的
にキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を監視する
方法が提案されていた。この方法は、例えば、図2に示
すように、キャビティ13と減圧手段2とを連通させる
減圧配管7に穿設したセンサ孔5cに圧力センサ6cを
接続して、減圧配管7内の減圧度を測定し、その測定し
た減圧度によって、間接的にキャビティ13内及び射出
スリーブ22内の減圧度を監視するものである。減圧配
管7はキャビティ13のように金属溶湯と直接接触しな
いため、センサ孔5cの開口部を小さく構成する必要は
ない。従って、上記の問題は解決されるはずである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記
の方法は、以下に掲げるような問題を有していた。
【0010】 キャビティ13内及び射出スリーブ22
内の空気は、比較的小さい径の配管で構成された減圧配
管7や、複雑な内部構造を有する真空バルブ11、スト
レーナ8等を経由して減圧手段2に吸引されることにな
る。これらの部材にはキャビティ13内から減圧手段2
によって吸引された離型剤等が堆積し、閉塞され易いた
め、減圧配管における減圧度の測定が阻害される。
【0011】 即ち、圧力センサ6cが示す値は、キャ
ビティ13内及び射出スリーブ22内の真の減圧度を反
映していない場合が多く、キャビティ13内及び射出ス
リーブ22内の減圧度を正確に監視する性能としては十
分なものとは言えなかった。また、離型剤等は経時的に
その堆積量が増加していくものであるため、これに伴っ
て測定される減圧度も経時的に変化してしまうという問
題をも生じていた。
【0012】 本発明は、上記のような問題点に鑑みて
なされたものであって、その目的とするところは、減圧
度を正確に監視する性能に優れ、長期間安定して正確に
減圧度を監視し得るキャビティ内及び射出スリーブ内の
減圧度監視方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】 本発明によれば、以下
のものを提供することができる。
【0014】 (1) 複数の型の型合わせ面に形成さ
れたキャビティ内、及び射出スリーブ内を所定の減圧度
まで減圧し、吸引することによって、保持炉内の金属溶
湯を前記射出スリーブ内に注入し、次いで、前記キャビ
ティ内及び前記射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧
し、吸引するとともに、プランジャーチップを押し出す
ことによって、前記キャビティ内に金属溶湯を充填して
鋳造を行うに際し、前記キャビティ内及び前記射出スリ
ーブ内が所定の減圧度まで減圧されたか否かを監視する
ためのキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度監視方
法であって、前記射出スリーブ内の減圧度を測定し、そ
の測定した減圧度によって、前記キャビティ内及び前記
射出スリーブ内の減圧度を監視することを特徴とするキ
ャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度監視方法。
【0015】 (2) 複数の型の型合わせ面に形成さ
れたキャビティ内、及び射出スリーブ内を所定の減圧度
まで減圧し、吸引することによって、保持炉内の金属溶
湯を前記射出スリーブ内に注入し、次いで、前記キャビ
ティ内及び前記射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧
し、吸引するとともに、プランジャーチップを押し出す
ことによって、前記キャビティ内に金属溶湯を充填して
鋳造を行うに際し、前記射出スリーブ内に所定量の金属
溶湯が注入されたか否かを監視するための射出スリーブ
内への金属溶湯注入量監視方法であって、前記射出スリ
ーブ内の減圧度を測定し、その測定した減圧度によっ
て、前記射出スリーブ内への金属溶湯注入量を監視する
ことを特徴とする射出スリーブ内への金属溶湯注入量監
視方法。
【0016】 (3) 複数の型の型合わせ面に形成さ
れたキャビティ内、及び射出スリーブ内を所定の減圧度
まで減圧し、吸引することによって、保持炉内の金属溶
湯を前記射出スリーブ内に充填し、次いで、前記キャビ
ティ内及び前記射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧
し、吸引するとともに、プランジャーチップを押し出す
ことによって、前記キャビティ内に金属溶湯を充填して
鋳造を行うに際し、前記金属溶湯により前記プランジャ
ーチップが過熱されることを防止するために前記プラン
ジャーチップ内に冷却水を通水させる鋳造方法であっ
て、前記射出スリーブ内の減圧度を測定し、その測定し
た減圧度によって、前記キャビティ内及び射出スリーブ
内の減圧度を監視し、その監視した減圧度によって、前
記プランジャーチップ内への冷却水の通水量を制御する
ことを特徴とする鋳造方法。
【0017】 (4) 複数の型から構成され、それら
の型合わせ面にキャビティが形成された鋳型と、前記キ
ャビティに金属溶湯を射出するためのプランジャーチッ
プを中空筒状の射出スリーブ内に摺動自在に配設してな
る射出手段と、給湯管によって前記射出手段に接続され
た、金属溶湯を貯留する保持炉と、減圧配管を経由して
前記キャビティ内及び前記射出スリーブ内を減圧し、吸
引することによって金属溶湯を前記射出スリーブ内に注
入し又は前記キャビティ内に充填する減圧手段と、を備
えた鋳造装置であって、前記射出スリーブの金属溶湯非
接触部に穿設されたセンサ孔に、前記射出スリーブ内の
減圧度測定用の圧力センサが接続されてなることを特徴
とする鋳造装置。
【0018】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の減圧度監視方法
について具体的に説明する。本発明の減圧度監視方法
は、射出スリーブ内の減圧度を測定し、その測定した減
圧度によって、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧
度を間接的に監視するものである。この減圧度監視方法
は、射出スリーブ内の減圧度を測定することに起因し
て、以下のような特徴がある。
【0019】 第1に、キャビティ表面に接触する金属
溶湯や離型剤が減圧度の測定を阻害することがないとい
う特徴がある。従来のように、キャビティ内の減圧度を
直接測定する場合には、金属溶湯の侵入を防止するため
に、複数の型の型合わせ面にキャビティと連通させるよ
うに開口部の小さい溝を設け、その溝の先にセンサ孔を
穿設する必要がある。そのような開口部の小さい溝は、
金属溶湯や型の表面に散布等された離型剤によって閉塞
され、圧力センサがキャビティ内及び射出スリーブ内の
真の減圧度を反映した値を示さない。
【0020】 これに対し、本発明の減圧度監視方法
は、金属溶湯や離型剤と直接接触しない射出スリーブ内
にセンサ孔を穿設すればよいため、センサ孔の開口部を
小さく構成する必要がなく、金属溶湯や離型剤によって
閉塞されることがない。従って、キャビティ内及び射出
スリーブ内の減圧度を正確に監視することが可能であ
る。
【0021】 第2に、減圧手段によって吸引された離
型剤等が減圧度の測定を阻害することがないという特徴
がある。従来のように、減圧配管内の減圧度を測定して
間接的にキャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を監
視する場合には、減圧配管や、真空バルブ、ストレーナ
等の部材に減圧手段によって吸引された離型剤等が堆積
し、閉塞される等の理由により、減圧配管において測定
された減圧度はキャビティ内及び射出スリーブ内の真の
減圧度を反映した値を示さない。
【0022】 これに対し、本発明の減圧度監視方法
は、キャビティより川上側(キャビティを中央にして減
圧手段と反対側)に配置されている射出スリーブ内の減
圧度を測定するものであるため、たとえ減圧手段によっ
て離型剤等が吸引され、減圧配管や、真空バルブ、スト
レーナ等に堆積したとしても、このことによって減圧度
の測定が阻害されることがない。従って、キャビティ内
及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することが可
能である。
【0023】 キャビティより川上側に配置されている
射出スリーブ内の減圧度を測定するということは、減圧
配管や、真空バルブ、ストレーナ等への離型剤等の堆積
量が経時的に増加していった場合でも、測定される減圧
度が経時的に変化することがないことをも意味する。即
ち、本発明の減圧度監視方法は、長期間安定して正確に
減圧度を監視することが可能である。
【0024】 本発明の減圧度監視方法は、見方を変え
れば、鋳造を行うに際し、射出スリーブ内に所定量の金
属溶湯が注入されたか否かを監視するための射出スリー
ブ内への金属溶湯注入量監視方法として見ることもでき
る。射出スリーブ内への金属溶湯注入量は、キャビティ
内及び射出スリーブ内の減圧度及び減圧する時間によっ
て定まるためである。
【0025】 本発明の金属溶湯注入量監視方法では、
射出スリーブ内の減圧度を測定することにより、キャビ
ティ内及び射出スリーブ内の減圧度が所定の減圧度まで
減圧されたか否かを監視することができるため、その結
果として、射出スリーブ内に所定量の金属溶湯が注入さ
れたか否かを監視することができる。更には、監視した
射出スリーブ内の減圧度に応じて減圧する時間を変化さ
せ、射出スリーブ内への金属溶湯注入量を制御すること
ができる。従って、本発明の金属溶湯注入量監視方法に
よれば、鋳造欠陥(鋳造品の内部に巣が形成される等)
が発生することがなく、鋳造品の品質低下が防止され
る。
【0026】 また、本発明の減圧度監視方法は、キャ
ビティ内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視する
ことが可能であることから、その監視した減圧度に基づ
いてプランジャーチップ内への冷却水の通水量を制御す
る鋳造方法にも利用することができる。
【0027】 保持炉付き真空ダイカスト装置を用いた
鋳造方法においては、例えば、図4に示すように、射出
スリーブ22とプランジャーチップ23との間に生じた
クリアランス28から射出スリーブ22内に空気(図中
太矢印)が吸い込まれ、キャビティ内及び射出スリーブ
22内において高い減圧度を得ることができない場合が
ある。高い減圧度を得ることができないと、キャビティ
内及び射出スリーブ内に残った離型剤等を含んだ空気が
金属溶湯とともにキャビティ内に充填されて鋳造欠陥と
なり鋳造品の品質低下につながる点において好ましくな
い。
【0028】 そこで、本発明においては、監視した減
圧度に基づいてプランジャーチップ内への冷却水の通水
量を制御することとした。例えば、図4に示すように、
プランジャーチップ23内には金属溶湯によりプランジ
ャーチップ23が過熱されることを防止するために冷却
水(図中細矢印)を通水させることが一般的であるが、
監視した減圧度が低い場合には、この冷却水(図中細矢
印)の通水量を減少させてプランジャーチップ23を熱
膨張させ、射出スリーブ22とプランジャーチップ23
との間に生じたクリアランス28を減少させるというも
のである。
【0029】 本発明の減圧度監視方法は、キャビティ
内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することが
可能であることから、その監視した減圧度に基づいて冷
却水の通水量を制御すれば、確実に射出スリーブとプラ
ンジャーチップとの間に生じたクリアランスを減少させ
ることができる。
【0030】 なお、このように冷却水の通水量を制御
し、プランジャーチップを熱膨張させても、射出スリー
ブとプランジャーチップとの間のクリアランスを減少さ
せることができず、所定の減圧度が得られなくなった場
合には、プランジャーチップの耐用時間が経過したもの
とみなしてプランジャーチップを交換すればよい。
【0031】 以下、本発明の監視方法に用いることが
できる鋳造装置の実施の形態を図面を用いて具体的に説
明する。図1に示す鋳造装置1(保持炉付き真空ダイカ
スト装置)は、複数の型(固定型10及び移動型9)、
減圧手段2、射出手段24の他、金属溶湯16を貯留す
る保持炉15を備えているものである。
【0032】 鋳造装置1においては、射出スリーブ2
2の金属溶湯非接触部に穿設されたセンサ孔5aに圧力
センサ6aが接続されている。ここで、「射出スリーブ
の金属溶湯非接触部」とは、射出スリーブ22のうち金
属溶湯16が接触しない部分を意味し、通常は、射出ス
リーブ22の上部内壁の一部が該当する。
【0033】 即ち、保持炉付き真空ダイカスト装置で
は製品形状や製品歩留まりを考慮して、図3に示すよう
に、射出スリーブ22内にその内容積の20〜70%に
相当する金属溶湯16を注入した後に、プランジャーチ
ップ23による射出を行うことが一般的である。従っ
て、射出スリーブ22の上部内壁については金属溶湯1
6が接触しない金属溶湯非接触部26が存在することに
なる。
【0034】 以上説明したように、本発明の鋳造装置
は、金属溶湯や離型剤と直接接触しない射出スリーブの
金属溶湯非接触部にセンサ孔を穿設するため、センサ孔
の開口部を小さく構成する必要がなく、金属溶湯や離型
剤によって閉塞されることがない。従って、キャビティ
内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することが
可能である。
【0035】 また、本発明の鋳造装置は、キャビティ
より川上側(キャビティを中央にして減圧手段と反対
側)に配置されている射出スリーブ内にセンサ孔を穿設
するため、たとえ減圧手段によって離型剤等が吸引さ
れ、減圧配管や、真空バルブ、ストレーナ等に堆積した
としても、このことによって減圧度の測定が阻害される
ことがない。従って、キャビティ内及び射出スリーブ内
の減圧度を正確に監視することが可能である。
【0036】 更に、本発明の鋳造装置は、キャビティ
より川上側(キャビティを中央にして減圧手段と反対
側)に配置されている射出スリーブ内にセンサ孔を穿設
するため、減圧配管や、真空バルブ、ストレーナ等への
離型剤等の堆積量が経時的に増加していった場合でも、
測定される減圧度が経時的に変化することがない。即
ち、長期間安定して正確に減圧度を監視することが可能
である。
【0037】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて更に具体
的に説明する。本実施例においては、本発明の減圧度監
視方法の効果を確認するため、図5に示すような鋳造装
置41を作製した。
【0038】 この鋳造装置41(保持炉付き真空ダイ
カスト装置)は、それらの型合わせ面にキャビティ13
が形成された複数の型(固定型10及び移動型9)、減
圧手段2、射出手段24の他、保持炉15を備えてい
る。そして、キャビティ13と減圧手段2とは減圧配管
7によって、保持炉15とキャビティ13とは給湯管1
4及び射出スリーブ22によって、それぞれ連通されて
いる。
【0039】 なお、符号3は真空タンク、符号4はバ
ルブ、符号8はストレーナ、符号11は真空バルブ、符
号12はシール材であり、従来の鋳造装置と同様のもの
が使用されている。バルブ4としては電磁弁が使用され
ている。そして、キャビティ13が形成され、所定の型
締め力まで型締めが行われた段階で、バルブ4を開放す
ることによって、減圧が開始されるように電気的に制御
されている。
【0040】 このような鋳造装置41において、射出
スリーブの金属溶湯非接触部、キャビティと連通する溝
の先、及び減圧配管に穿設したセンサ孔5a,5b,5
cにそれぞれ圧力センサ6a,6b,6cを接続した。
そして、射出スリーブ内、キャビティ内、減圧配管内に
おける鋳造の際の減圧度の挙動を評価した。
【0041】 その結果、図6に示すように、射出スリ
ーブ内の減圧度(図6中の実線)はキャビティ内の減圧
度(図6中の破線)を忠実に反映しており、キャビティ
内及び射出スリーブ内の減圧度を正確に監視することが
できた。これに対し、減圧配管内の減圧度(図6中の一
点鎖線)は、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度
を反映した値を示しておらず、キャビティ内及び射出ス
リーブ内の減圧度を正確に監視することができなかっ
た。また、図6には示さないが、鋳造を複数回繰り返し
た場合において、減圧配管内の減圧度は経時的に変化し
てしまい、長期間安定して正確な減圧度を監視すること
ができなかった。
【0042】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明において
は、射出スリーブ内の減圧度を測定し、その測定した減
圧度によって、キャビティ内及び射出スリーブ内の減圧
度を監視することとしたので、キャビティ内及び射出ス
リーブ内の減圧度を正確に監視する性能に優れ、長期間
安定して正確な減圧度を監視し得るキャビティ内及び射
出スリーブ内の減圧度監視方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のキャビティ内及び射出スリーブ内の
減圧度監視方法の一の実施形態を示す概略図である。
【図2】 従来のキャビティ内及び射出スリーブ内の減
圧度監視方法の一の実施形態を示す概略図である。
【図3】 射出スリーブの金属溶湯非接触部の位置を説
明するための工程図である。
【図4】 射出スリーブとプランジャーチップの細部構
造を示す模式的な断面図である。
【図5】 実施例に用いた鋳造装置を示す概略図であ
る。
【図6】 射出スリーブ内、キャビティ内、減圧配管内
における鋳造の際の減圧度の挙動を示すグラフである。
【符号の説明】
1,31,41…鋳造装置、2…減圧手段、3…真空タ
ンク、4…バルブ、5a,5b,5c…センサ孔、6
a,6b,6c…圧力センサ、7…減圧配管、8…スト
レーナ、9…移動型、10…固定型、11…真空バル
ブ、12…シール材、13…キャビティ、14…給湯
管、15…保持炉、16…金属溶湯、22…射出スリー
ブ、23…プランジャーチップ、24…射出手段、26
…金属溶湯非接触部、28…クリアランス。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の型の型合わせ面に形成されたキャ
    ビティ内、及び射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧
    し、吸引することによって、保持炉内の金属溶湯を前記
    射出スリーブ内に注入し、次いで、前記キャビティ内及
    び前記射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧し、吸引
    するとともに、プランジャーチップを押し出すことによ
    って、前記キャビティ内に金属溶湯を充填して鋳造を行
    うに際し、前記キャビティ内及び前記射出スリーブ内が
    所定の減圧度まで減圧されたか否かを監視するためのキ
    ャビティ内及び射出スリーブ内の減圧度監視方法であっ
    て、前記射出スリーブ内の減圧度を測定し、その測定し
    た減圧度によって、前記キャビティ内及び射出スリーブ
    内の減圧度を監視することを特徴とするキャビティ内及
    び射出スリーブ内の減圧度監視方法。
  2. 【請求項2】 複数の型の型合わせ面に形成されたキャ
    ビティ内、及び射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧
    し、吸引することによって、保持炉内の金属溶湯を前記
    射出スリーブ内に注入し、次いで、前記キャビティ内及
    び前記射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧し、吸引
    するとともに、プランジャーチップを押し出すことによ
    って、前記キャビティ内に金属溶湯を充填して鋳造を行
    うに際し、前記射出スリーブ内に所定量の金属溶湯が注
    入されたか否かを監視するための射出スリーブ内への金
    属溶湯注入量監視方法であって、 前記射出スリーブ内の減圧度を測定し、その測定した減
    圧度によって、前記射出スリーブ内への金属溶湯注入量
    を監視することを特徴とする射出スリーブ内への金属溶
    湯注入量監視方法。
  3. 【請求項3】 複数の型の型合わせ面に形成されたキャ
    ビティ内、及び射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧
    し、吸引することによって、保持炉内の金属溶湯を前記
    射出スリーブ内に充填し、次いで、前記キャビティ内及
    び前記射出スリーブ内を所定の減圧度まで減圧し、吸引
    するとともに、プランジャーチップを押し出すことによ
    って、前記キャビティ内に金属溶湯を充填して鋳造を行
    うに際し、前記金属溶湯により前記プランジャーチップ
    が過熱されることを防止するために前記プランジャーチ
    ップ内に冷却水を通水させる鋳造方法であって、 前記射出スリーブ内の減圧度を測定し、その測定した減
    圧度によって、前記キャビティ内及び射出スリーブ内の
    減圧度を監視し、その監視した減圧度によって、前記プ
    ランジャーチップ内への冷却水の通水量を制御すること
    を特徴とする鋳造方法。
  4. 【請求項4】 複数の型から構成され、それらの型合わ
    せ面にキャビティが形成された鋳型と、前記キャビティ
    に金属溶湯を射出するためのプランジャーチップを中空
    筒状の射出スリーブ内に摺動自在に配設してなる射出手
    段と、給湯管によって前記射出手段に接続された、金属
    溶湯を貯留する保持炉と、減圧配管を経由して前記キャ
    ビティ内及び前記射出スリーブ内を減圧し、吸引するこ
    とによって金属溶湯を前記射出スリーブ内に注入し又は
    前記キャビティ内に充填する減圧手段と、を備えた鋳造
    装置であって、 前記射出スリーブの金属溶湯非接触部に穿設されたセン
    サ孔に、前記射出スリーブ内の減圧度測定用の圧力セン
    サが接続されてなることを特徴とする鋳造装置。
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