JP2003286430A - 印刷インキ組成物 - Google Patents
印刷インキ組成物Info
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- JP2003286430A JP2003286430A JP2002091277A JP2002091277A JP2003286430A JP 2003286430 A JP2003286430 A JP 2003286430A JP 2002091277 A JP2002091277 A JP 2002091277A JP 2002091277 A JP2002091277 A JP 2002091277A JP 2003286430 A JP2003286430 A JP 2003286430A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 印刷インキを被印刷物である基材から分離す
る脱墨工程において、従来一般的な脱墨工程を大きく変
更することなく、効率的に脱墨されやすい印刷インキを
提供する。また該印刷インキを使用した印刷物であり、
効率よく脱墨できる印刷物を提供する。 【解決手段】 本発明の印刷インキは脱墨工程において
基材を分解する成分を含有する。該成分により本発明の
印刷インキは脱墨工程において基材との結合力が弱ま
り、効率よく脱墨することができる。本発明の印刷イン
キは、印刷された状態では紙がインキ中の酵素により分
解されることはほとんどないが、後の脱墨工程において
十分な量の水と接触することにより必要十分な酵素活性
を発現し、紙からの印刷インキ剥離を促進し、脱墨を効
率的に進めることが可能となる。
る脱墨工程において、従来一般的な脱墨工程を大きく変
更することなく、効率的に脱墨されやすい印刷インキを
提供する。また該印刷インキを使用した印刷物であり、
効率よく脱墨できる印刷物を提供する。 【解決手段】 本発明の印刷インキは脱墨工程において
基材を分解する成分を含有する。該成分により本発明の
印刷インキは脱墨工程において基材との結合力が弱ま
り、効率よく脱墨することができる。本発明の印刷イン
キは、印刷された状態では紙がインキ中の酵素により分
解されることはほとんどないが、後の脱墨工程において
十分な量の水と接触することにより必要十分な酵素活性
を発現し、紙からの印刷インキ剥離を促進し、脱墨を効
率的に進めることが可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脱墨の容易な印刷イ
ンキ組成物に関する。さらに詳しくは、脱墨工程におい
てインキと基材との結合を弱めて脱墨を容易にする成分
を含有する印刷インキ組成物に関する。
ンキ組成物に関する。さらに詳しくは、脱墨工程におい
てインキと基材との結合を弱めて脱墨を容易にする成分
を含有する印刷インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】インキで印刷された印刷物を回収して集
められた古紙を用いて再生紙を製造する場合、再生紙の
白色度を向上させるために、脱墨(紙等の基材からイン
キを除去する)工程が必須である。
められた古紙を用いて再生紙を製造する場合、再生紙の
白色度を向上させるために、脱墨(紙等の基材からイン
キを除去する)工程が必須である。
【0003】従来の一般的な脱墨工程(インキを紙等の
基材から分離して除く工程)は、再生すべき古紙を水中
に浸潤させ、古紙パルプの繊維ならびにインキバインダ
ーを膨潤させ、回転翼、ローターによる撹拌などの機械
的な力(せん断力)により、繊維からインキを剥離さ
せ、かつ剥離したインキをフローテーションや洗浄によ
り分離するものである。この脱インキの工程を効率化
し、処理時間とエネルギーを節約し、さらに再生紙の白
色度を向上させるために、古紙を膨潤させた後にアルカ
リ性とする方法が一般的である。
基材から分離して除く工程)は、再生すべき古紙を水中
に浸潤させ、古紙パルプの繊維ならびにインキバインダ
ーを膨潤させ、回転翼、ローターによる撹拌などの機械
的な力(せん断力)により、繊維からインキを剥離さ
せ、かつ剥離したインキをフローテーションや洗浄によ
り分離するものである。この脱インキの工程を効率化
し、処理時間とエネルギーを節約し、さらに再生紙の白
色度を向上させるために、古紙を膨潤させた後にアルカ
リ性とする方法が一般的である。
【0004】この時のせん断力が強ければ脱インキ効率
は上昇するが、このためにはより多くのエネルギーを必
要とし、更にせん断力が強ければ紙繊維の損傷が進み、
再生された紙の強度が低下するという問題がある。
は上昇するが、このためにはより多くのエネルギーを必
要とし、更にせん断力が強ければ紙繊維の損傷が進み、
再生された紙の強度が低下するという問題がある。
【0005】この問題を解決する一つの方法は、機械的
せん断力と共に、紙繊維の成分であるセルロース、ヘミ
セルロースを分解する酵素であるセルラーゼ、ヘミセル
ラーゼや、印刷インキの成分である油脂を分解する酵素
であるリパーゼを添加することである。より少ないエネ
ルギーで、より繊維の機械的損傷の少ない再生紙を得る
ためにこれらの酵素の添加が試みられており、機械的せ
ん断力のみによる方法と比較してより効率的な脱墨(脱
インキ)方法が報告されている。
せん断力と共に、紙繊維の成分であるセルロース、ヘミ
セルロースを分解する酵素であるセルラーゼ、ヘミセル
ラーゼや、印刷インキの成分である油脂を分解する酵素
であるリパーゼを添加することである。より少ないエネ
ルギーで、より繊維の機械的損傷の少ない再生紙を得る
ためにこれらの酵素の添加が試みられており、機械的せ
ん断力のみによる方法と比較してより効率的な脱墨(脱
インキ)方法が報告されている。
【0006】酵素としてセルラーゼ、リパーゼ、キシラ
ナーゼなどを作用させる方法が試みられている。脱墨工
程で用いられるこれらの酵素はそのほとんどがアルカリ
性領域では失活するため、古紙を膨潤させた後にアルカ
リ性とし、その後に酵素を作用させる時には一旦酸性ま
たは中性として、酵素反応終了後再びアルカリ性とする
ことも行われている。
ナーゼなどを作用させる方法が試みられている。脱墨工
程で用いられるこれらの酵素はそのほとんどがアルカリ
性領域では失活するため、古紙を膨潤させた後にアルカ
リ性とし、その後に酵素を作用させる時には一旦酸性ま
たは中性として、酵素反応終了後再びアルカリ性とする
ことも行われている。
【0007】酵素を用いた脱墨の実際の方法としては、
例えば特開平8−173148号公報の比較例2では、
以下の1)〜10)の工程から成る方法が示されてい
る; 1)オフセット印刷新聞古紙、チラシ古紙からなる印刷
古紙に水を加えて、パルパーにより離解する工程、 2)これを濃度20%に脱水する工程、 3)アルカリ浸漬工程(ソーキング工程)、 4)これで得られたパルプ液を4%に希釈する工程、 5)硫酸を用いてpH5.5に調製する工程、 6)酵素処理工程、 7)苛性ソーダを用いてpH10.3に再調製する工
程、 8)パルプ液を1%に希釈する工程、 9)フローテーターを用い、浮上したインキを分離する
工程、 10)10%に脱水して再生パルプを得る工程。
例えば特開平8−173148号公報の比較例2では、
以下の1)〜10)の工程から成る方法が示されてい
る; 1)オフセット印刷新聞古紙、チラシ古紙からなる印刷
古紙に水を加えて、パルパーにより離解する工程、 2)これを濃度20%に脱水する工程、 3)アルカリ浸漬工程(ソーキング工程)、 4)これで得られたパルプ液を4%に希釈する工程、 5)硫酸を用いてpH5.5に調製する工程、 6)酵素処理工程、 7)苛性ソーダを用いてpH10.3に再調製する工
程、 8)パルプ液を1%に希釈する工程、 9)フローテーターを用い、浮上したインキを分離する
工程、 10)10%に脱水して再生パルプを得る工程。
【0008】このような従来の酵素を用いる脱墨工程に
は以下の問題点が残されており、この方法の一般的な普
及を妨げている。 (イ)酵素を用いない脱墨工程に比較して工程が増える
こと、例えば上記例では4)5)6)7)の工程が増え
ている。 (ロ)酵素活性を有効に作用させられる工程が酵素添加
後の工程に限定されること、例えば上記例では6)に限
られること。 (ハ)脱墨すべきインキの量と添加する酵素の量の割合
が一定にならないこと。 これは印刷物に使用されるインキの量は印刷の用途によ
り千差万別であることによる。
は以下の問題点が残されており、この方法の一般的な普
及を妨げている。 (イ)酵素を用いない脱墨工程に比較して工程が増える
こと、例えば上記例では4)5)6)7)の工程が増え
ている。 (ロ)酵素活性を有効に作用させられる工程が酵素添加
後の工程に限定されること、例えば上記例では6)に限
られること。 (ハ)脱墨すべきインキの量と添加する酵素の量の割合
が一定にならないこと。 これは印刷物に使用されるインキの量は印刷の用途によ
り千差万別であることによる。
【0009】脱墨工程の増加は、脱墨再生のコストを上
昇させ、再生紙の市場競争力を減少させることで、再生
紙市場自体を減縮させてしまいかねない。脱墨での添加
酵素は一定範囲で出来るだけ長時間作用させた方が効果
が高いが、全体の脱墨工程を延長させてしまうと上記と
同じコスト増加を招いてしまう。つまり、全体の脱墨工
程を延長させずに酵素活性を作用させる時間を出来るだ
け延長することが望ましい。更に、印刷に使われている
インキの量と脱墨に使用する酵素の量がある程度一定で
あることが望ましい。
昇させ、再生紙の市場競争力を減少させることで、再生
紙市場自体を減縮させてしまいかねない。脱墨での添加
酵素は一定範囲で出来るだけ長時間作用させた方が効果
が高いが、全体の脱墨工程を延長させてしまうと上記と
同じコスト増加を招いてしまう。つまり、全体の脱墨工
程を延長させずに酵素活性を作用させる時間を出来るだ
け延長することが望ましい。更に、印刷に使われている
インキの量と脱墨に使用する酵素の量がある程度一定で
あることが望ましい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の一般的な脱墨工
程を大きく変更することなく、効率的に脱墨されやすい
印刷インキを提供する。また該印刷インキを使用した印
刷物であり、効率よく脱墨できる印刷物を提供する。
程を大きく変更することなく、効率的に脱墨されやすい
印刷インキを提供する。また該印刷インキを使用した印
刷物であり、効率よく脱墨できる印刷物を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】従来の酵素を用いる脱墨
工程では、(1)酵素を用いない脱墨工程に比較して工
程が増える、(2)脱墨すべきインキの量に対し、必要
な酵素の添加量が大きく脱墨コストが増加する、(3)
酵素による紙基材の分解で、再生紙の品質が劣化する、
等の問題点があった。
工程では、(1)酵素を用いない脱墨工程に比較して工
程が増える、(2)脱墨すべきインキの量に対し、必要
な酵素の添加量が大きく脱墨コストが増加する、(3)
酵素による紙基材の分解で、再生紙の品質が劣化する、
等の問題点があった。
【0012】酵素などの、インキと基材との結合力を弱
める成分が、あらかじめ、古紙上の印刷インキと紙基材
との接着面に局在していればこれらの問題点は解決され
る。このためには、印刷に使用されるインキ自体に脱墨
に有効な酵素等の成分が含有されていれば良い。
める成分が、あらかじめ、古紙上の印刷インキと紙基材
との接着面に局在していればこれらの問題点は解決され
る。このためには、印刷に使用されるインキ自体に脱墨
に有効な酵素等の成分が含有されていれば良い。
【0013】ところで、これらの脱墨に有効な酵素等の
成分は、基材が紙であれば、紙繊維の主成分であるセル
ロース、ヘミセルロースを分解する活性を有する酵素で
ある。これらの酵素を紙自体に含有させると、当然に脱
墨工程に至る前に紙繊維の分解、劣化をおこす可能性が
ある。
成分は、基材が紙であれば、紙繊維の主成分であるセル
ロース、ヘミセルロースを分解する活性を有する酵素で
ある。これらの酵素を紙自体に含有させると、当然に脱
墨工程に至る前に紙繊維の分解、劣化をおこす可能性が
ある。
【0014】一方印刷インキは油溶性の成分を主とする
ため、上記のような紙繊維の主成分であるセルラーゼ、
ヘミセルラーゼを分解する酵素を含有させても印刷イン
キ自体の分解、変質は起こらない。また、印刷インキに
酵素等の基材を分解する成分を含有させる場合は、脱墨
すべきインキの量と酵素の量の割合を一定に保ち、酵素
の量を最適化することが可能である。
ため、上記のような紙繊維の主成分であるセルラーゼ、
ヘミセルラーゼを分解する酵素を含有させても印刷イン
キ自体の分解、変質は起こらない。また、印刷インキに
酵素等の基材を分解する成分を含有させる場合は、脱墨
すべきインキの量と酵素の量の割合を一定に保ち、酵素
の量を最適化することが可能である。
【0015】そこで発明者らは、脱墨に有効な酵素を印
刷インキ中に含有させることを試み、これらの印刷イン
キを用いた印刷物が効率的に脱墨されることを見出し、
本発明を完成させた。すなわち、これらの酵素を含有さ
せた印刷インキでは、印刷された紙がインキ中の酵素に
より分解されることはほとんどないが、後の脱墨工程に
おいて十分な量の水と接触することにより必要十分な酵
素活性を発現し、紙からの印刷インキ剥離を促進し、脱
墨を効率的に進めることが可能となる。
刷インキ中に含有させることを試み、これらの印刷イン
キを用いた印刷物が効率的に脱墨されることを見出し、
本発明を完成させた。すなわち、これらの酵素を含有さ
せた印刷インキでは、印刷された紙がインキ中の酵素に
より分解されることはほとんどないが、後の脱墨工程に
おいて十分な量の水と接触することにより必要十分な酵
素活性を発現し、紙からの印刷インキ剥離を促進し、脱
墨を効率的に進めることが可能となる。
【0016】本発明の印刷インキは脱墨工程において基
材を分解する成分を含有する。該成分により本発明の印
刷インキは脱墨工程において基材との結合力が弱まり、
効率よく脱墨することができる。
材を分解する成分を含有する。該成分により本発明の印
刷インキは脱墨工程において基材との結合力が弱まり、
効率よく脱墨することができる。
【0017】また本発明の印刷インキで刷られた印刷物
は古紙として回収された後、容易に脱墨して再生紙とし
て再利用することができる。
は古紙として回収された後、容易に脱墨して再生紙とし
て再利用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の印刷インキは、印刷され
る紙やフィルム等の基材を脱墨工程で分解する成分を含
有している。
る紙やフィルム等の基材を脱墨工程で分解する成分を含
有している。
【0019】基材が紙である場合は、紙を構成する繊維
を分解する成分をインキ中に含有させる。該成分の例と
しては、紙を構成するセルロースまたはヘミセルロース
を分解する酵素が挙げられる。セルロースを分解する酵
素としてはセルラーゼが知られている。ヘミセルロース
は構成する単糖の種類により多種あるが、代表的なもの
はグルクロノキシランとグルコマンナンであり、これら
を分解する酵素は、キシラナーゼとマンナナーゼであ
る。
を分解する成分をインキ中に含有させる。該成分の例と
しては、紙を構成するセルロースまたはヘミセルロース
を分解する酵素が挙げられる。セルロースを分解する酵
素としてはセルラーゼが知られている。ヘミセルロース
は構成する単糖の種類により多種あるが、代表的なもの
はグルクロノキシランとグルコマンナンであり、これら
を分解する酵素は、キシラナーゼとマンナナーゼであ
る。
【0020】これらの酵素は粗酵素であるか、精製され
た酵素であるか、またはマイクロカプセルやマイクロパ
ーティクル中に包合するなどの加工された酵素であるか
を問わない。ここで用いる酵素は脱墨工程で有効な活性
を有するもので、例えばセルラーゼ、キシラナーゼ、マ
ンナナーゼなどがある。
た酵素であるか、またはマイクロカプセルやマイクロパ
ーティクル中に包合するなどの加工された酵素であるか
を問わない。ここで用いる酵素は脱墨工程で有効な活性
を有するもので、例えばセルラーゼ、キシラナーゼ、マ
ンナナーゼなどがある。
【0021】セルロースは紙を構成する繊維に最も多く
含まれ、それ故、セルロースを分解する酵素であるセル
ラーゼは本発明で用いるのに好適である。セルラーゼは
多くの微生物により生産され、その内の数種類は市販さ
れており、生産微生物や製品によりエンド型、エキソ型
セルラーゼの活性比が異なるが、効率的に紙繊維セルロ
ースを分解するものであれば本発明で用いるにはこれら
のいずれでも構わない。例えば、ノボザイム社製セルラ
ーゼ「ノボザイム342」はセルラーゼ製剤として最も
広く販売されているものの1つであるが、本発明に用い
るのに好適である。
含まれ、それ故、セルロースを分解する酵素であるセル
ラーゼは本発明で用いるのに好適である。セルラーゼは
多くの微生物により生産され、その内の数種類は市販さ
れており、生産微生物や製品によりエンド型、エキソ型
セルラーゼの活性比が異なるが、効率的に紙繊維セルロ
ースを分解するものであれば本発明で用いるにはこれら
のいずれでも構わない。例えば、ノボザイム社製セルラ
ーゼ「ノボザイム342」はセルラーゼ製剤として最も
広く販売されているものの1つであるが、本発明に用い
るのに好適である。
【0022】紙繊維中にセルロースに次いで多く含まれ
るのはヘミセルロースである。ヘミセルロースとは種々
の糖残基の多様な結合様式からなるものの総称である
が、紙繊維の材料となる広葉樹、針葉樹に多く含まれて
おり、従って紙繊維に多く含まれているのはキシランと
マンナンである。キシランを分解する酵素がキシラナー
ゼで、マンナンを分解する酵素がマンナナーゼである。
このため、これらの酵素は本発明で用いるのに好適であ
る。
るのはヘミセルロースである。ヘミセルロースとは種々
の糖残基の多様な結合様式からなるものの総称である
が、紙繊維の材料となる広葉樹、針葉樹に多く含まれて
おり、従って紙繊維に多く含まれているのはキシランと
マンナンである。キシランを分解する酵素がキシラナー
ゼで、マンナンを分解する酵素がマンナナーゼである。
このため、これらの酵素は本発明で用いるのに好適であ
る。
【0023】これらのヘミセルロース分解酵素も多くの
微生物により生産され、その内の数種類は市販されてい
る。本発明に用いるには効率的に紙繊維ヘミセルロース
を分解するものであれば、これらに限定されるものでは
ない。また、上記のセルラーゼとヘミセルロース分解酵
素を組み合わせて用いると紙繊維の分解がより効率的と
なり本発明に好適である。
微生物により生産され、その内の数種類は市販されてい
る。本発明に用いるには効率的に紙繊維ヘミセルロース
を分解するものであれば、これらに限定されるものでは
ない。また、上記のセルラーゼとヘミセルロース分解酵
素を組み合わせて用いると紙繊維の分解がより効率的と
なり本発明に好適である。
【0024】酵素を添加する印刷インキとしては、一般
的に紙への印刷に用いられるものが使用でき、例えば、
枚葉オフセットインキ、ヒートセットオフ輪インキ、コ
ールドセット新聞インキ、UVインキ、スクリーンイン
キ、グラビアインキ、フレキソインキ等が上げられる。
的に紙への印刷に用いられるものが使用でき、例えば、
枚葉オフセットインキ、ヒートセットオフ輪インキ、コ
ールドセット新聞インキ、UVインキ、スクリーンイン
キ、グラビアインキ、フレキソインキ等が上げられる。
【0025】印刷インキに酵素を添加するには、枚葉オ
フセットインキを例に取れば、酵素を印刷インキの原料
として一般的である大豆油やアマニ油等の植物油に懸濁
しておき、該植物油を分散撹拌機や練肉機等によりイン
キ中に均一に分散混合する方法がある。また粉体状の酵
素剤を用いて印刷インキに直接添加し、分散撹拌機や練
肉機等によりインキ中に均一に分散混合する方法でも良
い。
フセットインキを例に取れば、酵素を印刷インキの原料
として一般的である大豆油やアマニ油等の植物油に懸濁
しておき、該植物油を分散撹拌機や練肉機等によりイン
キ中に均一に分散混合する方法がある。また粉体状の酵
素剤を用いて印刷インキに直接添加し、分散撹拌機や練
肉機等によりインキ中に均一に分散混合する方法でも良
い。
【0026】また、酵素剤は主に水溶性であるため、直
接に油溶性の印刷インキに混入させる場合には上記のよ
うに混合して均一分散させる方法が良いが、水溶性溶液
を芯物質として油性ゲル壁膜を形成するマイクロカプセ
ル技術を用いて、酵素を溶解した酵素水溶液を芯物質と
して油性ゲル膜中に包合させ、その後に油性の印刷イン
キに添加すれば、より均一に印刷インキ中に分散させる
ことが出来る。
接に油溶性の印刷インキに混入させる場合には上記のよ
うに混合して均一分散させる方法が良いが、水溶性溶液
を芯物質として油性ゲル壁膜を形成するマイクロカプセ
ル技術を用いて、酵素を溶解した酵素水溶液を芯物質と
して油性ゲル膜中に包合させ、その後に油性の印刷イン
キに添加すれば、より均一に印刷インキ中に分散させる
ことが出来る。
【0027】例えば、特開平8−47635号公報で示
されているW/O型マイクロカプセル状エマルジョンな
どがこの目的に好適であるが、本発明の目的には水溶性
酵素を芯物質として形成出来る一般のリポソームなどの
マイクロカプセルでも構わない。
されているW/O型マイクロカプセル状エマルジョンな
どがこの目的に好適であるが、本発明の目的には水溶性
酵素を芯物質として形成出来る一般のリポソームなどの
マイクロカプセルでも構わない。
【0028】
【実施例】[実験1]
(実験1の1)酵素を植物油に懸濁しておいてインキに
添加する。表1において、実施例1はセルラーゼ単独、
実施例2はキシラナーゼ単独、実施例3はセルラーゼと
キシラナーゼの両方、実施例4はセルラーゼをマイクロ
カプセル化して添加する。比較例は酵素剤添加無しであ
る。印刷インキは100%植物油型枚葉インキ「ナチュ
ラリス100」(大日本インキ化学工業製造)と植物油
を除き同組成のものを用いる。この場合、植物油は酵素
剤懸濁大豆油を用いた。
添加する。表1において、実施例1はセルラーゼ単独、
実施例2はキシラナーゼ単独、実施例3はセルラーゼと
キシラナーゼの両方、実施例4はセルラーゼをマイクロ
カプセル化して添加する。比較例は酵素剤添加無しであ
る。印刷インキは100%植物油型枚葉インキ「ナチュ
ラリス100」(大日本インキ化学工業製造)と植物油
を除き同組成のものを用いる。この場合、植物油は酵素
剤懸濁大豆油を用いた。
【0029】
【表1】
【0030】既製の印刷インキに以下の配合の酵素懸濁
植物油を表1に示すように質量比1〜2%で添加し、添
加した酵素剤が出来るだけ均一に分散するように撹拌す
る。
植物油を表1に示すように質量比1〜2%で添加し、添
加した酵素剤が出来るだけ均一に分散するように撹拌す
る。
【0031】表1のセルラーゼ懸濁油の配合、調製法:
ノボザイム社製セルラーゼNOVOZYM342(水溶
液状)の所定酵素活性量を凍結乾燥で10倍に濃縮し重
量比で25%の濃度で大豆油に出来るだけ均一に懸濁し
たもの。 NOVOZYM342は微生物Humico
laにより生産される少なくとも7種類のセルラーゼの
混合物の水溶液状酵素製剤である。NOVOZYM34
2の活性は水溶液状態でCMC活性0.234U/m
g,Avicel活性0.054U/gである(紙パ協
会誌、第53巻12号p86−94,1999年)。
ノボザイム社製セルラーゼNOVOZYM342(水溶
液状)の所定酵素活性量を凍結乾燥で10倍に濃縮し重
量比で25%の濃度で大豆油に出来るだけ均一に懸濁し
たもの。 NOVOZYM342は微生物Humico
laにより生産される少なくとも7種類のセルラーゼの
混合物の水溶液状酵素製剤である。NOVOZYM34
2の活性は水溶液状態でCMC活性0.234U/m
g,Avicel活性0.054U/gである(紙パ協
会誌、第53巻12号p86−94,1999年)。
【0032】表1のキシラナーゼ懸濁油の配合、調製
法:ノボザイム社製Pentopan MonoBG
(2,500FXU/g)を重量比で25%の濃度で大
豆油に出来るだけ均一に懸濁したもの。Pentopa
n MonoBGは遺伝子組み換えで育種されたAsperg
illus により生産されるendo-1,4-beta-xylanaseであ
る。
法:ノボザイム社製Pentopan MonoBG
(2,500FXU/g)を重量比で25%の濃度で大
豆油に出来るだけ均一に懸濁したもの。Pentopa
n MonoBGは遺伝子組み換えで育種されたAsperg
illus により生産されるendo-1,4-beta-xylanaseであ
る。
【0033】Pentopan MonoBG(2,5
00FXU/g)の国際単位での活性を測定した。
00FXU/g)の国際単位での活性を測定した。
【0034】活性測定条件(酵素反応液1mL):
基質濃度:0.5%還元β−1,4−キシラン(キシラ
ンの還元末端をNaBH 4で還元してバックグラウンド
を低く抑えた基質) 緩衝液:25mMGTA緩衝液、pH6.0 酵素添加量:50μg(1mg・mL水溶液50μL) 反応温度:30℃ 反応時間:15分 定量方法:Somogyi−Nelson法。
ンの還元末端をNaBH 4で還元してバックグラウンド
を低く抑えた基質) 緩衝液:25mMGTA緩衝液、pH6.0 酵素添加量:50μg(1mg・mL水溶液50μL) 反応温度:30℃ 反応時間:15分 定量方法:Somogyi−Nelson法。
【0035】測定結果(1分間に1μモルに相当する還
元糖を生成する酵素量を1U): 反応時間(分):15 生成還元糖量(μg・キシロース):130.8 活性(mU/mg酵素剤):1,075.2。
元糖を生成する酵素量を1U): 反応時間(分):15 生成還元糖量(μg・キシロース):130.8 活性(mU/mg酵素剤):1,075.2。
【0036】(参考例)キシラナーゼ活性の植物油脂中
での保存安定性を調べた。結果を表2に示す。インキに
添加する場合もほぼ同様の結果と思われる。 酵素剤:トリコデルマ・キシラナーゼ製剤(名糖産業社
製造、生化学工業社販売)4U/mg酵素剤。
での保存安定性を調べた。結果を表2に示す。インキに
添加する場合もほぼ同様の結果と思われる。 酵素剤:トリコデルマ・キシラナーゼ製剤(名糖産業社
製造、生化学工業社販売)4U/mg酵素剤。
【0037】試験方法:20U(5mg)の酵素剤を1
mLの蒸留水、大豆油、亜麻仁油にそれぞれ懸濁させ冷
蔵庫(4℃)で保存。残存活性測定時に、各50μLを
分取し、950μLの蒸留水を加え、ボルテックスで1
0回懸濁後、遠心分離(6,000rpm×5分)して
得られた下層(水槽)を下記の活性測定に使用した。
尚、酵素剤20U(5mg)を粉末のまま保存し、活性
測定時に1mLの蒸留水に溶解させて対照とした。
mLの蒸留水、大豆油、亜麻仁油にそれぞれ懸濁させ冷
蔵庫(4℃)で保存。残存活性測定時に、各50μLを
分取し、950μLの蒸留水を加え、ボルテックスで1
0回懸濁後、遠心分離(6,000rpm×5分)して
得られた下層(水槽)を下記の活性測定に使用した。
尚、酵素剤20U(5mg)を粉末のまま保存し、活性
測定時に1mLの蒸留水に溶解させて対照とした。
【0038】活性測定条件(酵素反応液1mL)
基質濃度:0.5%還元型β−1,4−キシラン(キシ
ランの還元末端をNaBH4で還元してバックグラウン
ドを低く抑えた基質) 緩衝液:25mMGTA緩衝液、pH6.0 酵素添加量:100μL(計算上25μg) 反応温度:30℃ 反応時間:15分、30分 測定単位:1U(ユニット)は1μモルに相当する還元
糖を生成する酵素量
ランの還元末端をNaBH4で還元してバックグラウン
ドを低く抑えた基質) 緩衝液:25mMGTA緩衝液、pH6.0 酵素添加量:100μL(計算上25μg) 反応温度:30℃ 反応時間:15分、30分 測定単位:1U(ユニット)は1μモルに相当する還元
糖を生成する酵素量
【0039】
【表2】
【0040】(実験1の2)セルラーゼをマイクロカプ
セル化してインキに添加する(表1の実施例4) セルラーゼとしてノボザイム社製Novozyme34
2(液状、630 ECU/g):60容、 流動パラフィン:39容、 12−ヒドロキシステアリン酸:1容、 以上の合計100溶を溶解して作製したW/O型マイク
ロカプセル状エマルジョンを用い、これを印刷インキ中
に2質量%になるように添加して、充分に混合し分散さ
せる。
セル化してインキに添加する(表1の実施例4) セルラーゼとしてノボザイム社製Novozyme34
2(液状、630 ECU/g):60容、 流動パラフィン:39容、 12−ヒドロキシステアリン酸:1容、 以上の合計100溶を溶解して作製したW/O型マイク
ロカプセル状エマルジョンを用い、これを印刷インキ中
に2質量%になるように添加して、充分に混合し分散さ
せる。
【0041】[実験2]
1)実施例1〜4のインキおよび比較例1のインキを紙
に刷り、刷ったものを5cm×5cmに裁断する。 2)裁断したものをパルプ濃度5%、pH10になるよ
うに水酸化ナトリウムを添加し、一般的な界面活性剤型
脱墨剤を0.3%添加し、軽く撹拌して40℃、5時間
保持する(浸漬工程)。 3)その後、40℃、3000rpm、5分間離解する
(パルピング工程)。 4)離解したスラリーを40℃で5時間保持する(熟成
工程)。 5)熟成後のスラリーをパルプ濃度が1%になるように
希釈し、ラボフローテーターで40℃、10分送気し、
泡沫をかき出す(フローテーション工程)。 6)残ったスラリーを4リットルの水道水で希釈・撹拌
し、80メッシュふるいに通す(洗浄工程)。 7)得られたスラリーを用いて手漉きシートを作製す
る。 前記1)〜7)の手順で得られた手漉きシートを顕微鏡
下で観察し、残インキ個数(1視野に見られる個数の1
0視野の平均)と平均インキ面積率(測定面積に占める
インキの面積の割合)によって評価した。結果を表3に
示す。
に刷り、刷ったものを5cm×5cmに裁断する。 2)裁断したものをパルプ濃度5%、pH10になるよ
うに水酸化ナトリウムを添加し、一般的な界面活性剤型
脱墨剤を0.3%添加し、軽く撹拌して40℃、5時間
保持する(浸漬工程)。 3)その後、40℃、3000rpm、5分間離解する
(パルピング工程)。 4)離解したスラリーを40℃で5時間保持する(熟成
工程)。 5)熟成後のスラリーをパルプ濃度が1%になるように
希釈し、ラボフローテーターで40℃、10分送気し、
泡沫をかき出す(フローテーション工程)。 6)残ったスラリーを4リットルの水道水で希釈・撹拌
し、80メッシュふるいに通す(洗浄工程)。 7)得られたスラリーを用いて手漉きシートを作製す
る。 前記1)〜7)の手順で得られた手漉きシートを顕微鏡
下で観察し、残インキ個数(1視野に見られる個数の1
0視野の平均)と平均インキ面積率(測定面積に占める
インキの面積の割合)によって評価した。結果を表3に
示す。
【0042】
【表3】
【0043】(表3について)残インキの数は少ないほ
ど脱墨性が良いことを示す。平均面積率は少ないほど脱
墨性が良いことを示す。表3より、本発明のインキは脱
墨性が従来のインキ(比較例)よりも良いことがわか
る。
ど脱墨性が良いことを示す。平均面積率は少ないほど脱
墨性が良いことを示す。表3より、本発明のインキは脱
墨性が従来のインキ(比較例)よりも良いことがわか
る。
【0044】
【発明の効果】本発明の印刷インキは一般的な脱墨工程
により、紙等の基材から効率的に脱墨されるので、紙の
再生を容易に行うことができる。また該印刷インキを使
用した印刷物は、インキの残りが少なく効率よく脱墨で
きるため再生紙の原料として好適である。故に本発明
は、紙の原料である森林資源等の保護や環境保護に資す
ることができる。
により、紙等の基材から効率的に脱墨されるので、紙の
再生を容易に行うことができる。また該印刷インキを使
用した印刷物は、インキの残りが少なく効率よく脱墨で
きるため再生紙の原料として好適である。故に本発明
は、紙の原料である森林資源等の保護や環境保護に資す
ることができる。
フロントページの続き
(72)発明者 西井 秀夫
埼玉県北葛飾郡鷲宮町西大輪338−1
(72)発明者 笠井 正紀
東京都練馬区石神井町7−22−8
(72)発明者 石井 秀夫
埼玉県さいたま市本太5−32−6
(72)発明者 安齋 寛
神奈川県藤沢市亀井野1866日本大学短期大
学部内
Fターム(参考) 4J039 AB04 BB00 BD03 CA07 DA02
EA18 EA48 GA02 GA03 GA09
GA10
Claims (8)
- 【請求項1】印刷インキを被印刷物である基材から分離
する脱墨工程において、該基材を分解する成分を含有す
る印刷インキ組成物。 - 【請求項2】基材が紙である請求項1記載の印刷インキ
組成物。 - 【請求項3】脱墨工程において基材を分解する成分が酵
素である請求項1記載の印刷インキ組成物。 - 【請求項4】紙の構成成分としてセルロース及びまたは
ヘミセルロースを含む請求項2記載の印刷インキ組成
物。 - 【請求項5】酵素がセルラーゼおよび又はキシラナーゼ
である請求項3記載の印刷インキ組成物。 - 【請求項6】酵素をマイクロカプセルで包合してある請
求項3記載の印刷インキ組成物。 - 【請求項7】マイクロカプセルがW/O型マイクロカプ
セルである請求項6記載の印刷インキ組成物。 - 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の印刷イン
キ組成物で印刷した印刷物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002091277A JP2003286430A (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 印刷インキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002091277A JP2003286430A (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 印刷インキ組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003286430A true JP2003286430A (ja) | 2003-10-10 |
Family
ID=29236405
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002091277A Pending JP2003286430A (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 印刷インキ組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003286430A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105086584A (zh) * | 2015-08-13 | 2015-11-25 | 合肥龙发包装有限公司 | 一种高效废纸脱墨剂 |
| CN105647277A (zh) * | 2016-03-31 | 2016-06-08 | 杭州柏盛印刷有限公司 | 一种油墨及其应用该油墨的印刷工艺 |
| CN112375427A (zh) * | 2020-11-27 | 2021-02-19 | 江苏唐彩新材料科技股份有限公司 | 一种纯水型水松纸用凹印青油墨 |
-
2002
- 2002-03-28 JP JP2002091277A patent/JP2003286430A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105086584A (zh) * | 2015-08-13 | 2015-11-25 | 合肥龙发包装有限公司 | 一种高效废纸脱墨剂 |
| CN105647277A (zh) * | 2016-03-31 | 2016-06-08 | 杭州柏盛印刷有限公司 | 一种油墨及其应用该油墨的印刷工艺 |
| CN112375427A (zh) * | 2020-11-27 | 2021-02-19 | 江苏唐彩新材料科技股份有限公司 | 一种纯水型水松纸用凹印青油墨 |
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