JP2003295010A - 被覆光ファイバ心線、コネクタ付被覆光ファイバ心線、及び、光ファイバケーブル - Google Patents

被覆光ファイバ心線、コネクタ付被覆光ファイバ心線、及び、光ファイバケーブル

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JP2003295010A
JP2003295010A JP2002105276A JP2002105276A JP2003295010A JP 2003295010 A JP2003295010 A JP 2003295010A JP 2002105276 A JP2002105276 A JP 2002105276A JP 2002105276 A JP2002105276 A JP 2002105276A JP 2003295010 A JP2003295010 A JP 2003295010A
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optical fiber
coated optical
fiber core
core wire
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Application number
JP2002105276A
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English (en)
Inventor
Kazunori Tanaka
和典 田中
Kaoru Okuno
薫 奥野
Tomoyuki Hattori
知之 服部
Kiyoaki Moriuchi
清晃 森内
Hiroshi Hayami
宏 早味
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境特性と機械特性に優れ、被覆除去の際に
ガラスファイバの破断を頻発させない被覆光ファイバ心
線、これを用いたコネクタ付被覆光ファイバ心線、及
び、光ファイバケーブルを提供する。 【解決手段】 被覆光ファイバ心線10は、ガラスファイ
バ11の外周に紫外線硬化型樹脂層12を設けてなる光ファ
イバ心線13の外周に、さらに、ハロゲンを有さない樹脂
から構成される樹脂被覆層16として、最内層14と中間層
61と最外層15とを設けてなる。紫外線硬化型樹脂層12
は、ガラスファイバ11から離れる方向に、第一紫外線硬
化型樹脂層12Aと第二紫外線硬化型樹脂層12Bと着色層12
Cとを設けてなる。着色層12Cと最内層14とは密着状態に
ある。樹脂被覆層16からガラスファイバ11の方向へ切り
込み、紫外線硬化型樹脂層12と樹脂被覆層16とをガラス
ファイバ11から引抜くように分離する時における引抜力
は2.5kgf以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆光ファイバ心
線、コネクタ付被覆光ファイバ心線、及び、光ファイバ
ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】石英ガラスを主成分とする外径125μ
mのガラスファイバ101の外側を紫外線硬化型樹脂層102
で被覆した外径250μm〜265μmの光ファイバ心
線103が、光コード用等に使用する光ファイバ心線とし
て知られている。ここで、光コードは、通常、光ファイ
バ心線103の外側に塩化ビニル等からなる外部被覆104を
設けた被覆光ファイバ心線100の形態とされており、光
通信機器等の配線に用いられている(図9(A)の横断
面図を参照)。
【0003】被覆光ファイバ心線100を光コードとして
用いる場合、被覆光ファイバ心線100の端部には、通
常、他の光通信機器と接続可能に形成されたコネクタが
取り付けられるが、コネクタを取り付けるには、先ず、
後に述べる被覆除去具を用いて、光ファイバ心線の端部
におけるガラスファイバ101が、所定距離(30mm程
度)で露出するように、被覆光ファイバ心線100の被覆
(紫外線硬化型樹脂層102及び外部被覆104)を除去する
必要がある。
【0004】図8は、被覆光ファイバ心線の被覆除去に
使用する被覆除去具を示す図であって、図8(A)は、
被覆除去具の側面図、図8(B)は、X方向断面図であ
る。被覆除去具20は、片方の端部が枢軸して連結された
板状レバー部材21a、21bのそれぞれの開閉側の端部近傍
内側に、2対のガイド部23と1対の刃22が内側に向かっ
て垂直に固定されており、被覆光ファイバ心線100の端
末から30mm程度離れた箇所を挟んで板状レバー部材
21a、21bを閉じることによって、2対のガイド部のそれ
ぞれのV溝23a内に被覆光ファイバ心線100を保持して、
1対の刃22でもって被覆光ファイバ心線100の被覆に切
り込みを入れる。刃22の刃先には、被覆光ファイバ心線
100が配設される位置に半円状の窪み(図示せず)が形
成されているので、被覆光ファイバ心線100の中にある
ガラスファイバの表面にまで刃先が至らず、ガラスファ
イバを傷つけることはない。
【0005】次いで、板状レバー部材21a、21bを閉じた
ままで、被覆除去具20を被覆光ファイバ心線100の端末
側に移動させることによって、被覆光ファイバ心線100
の被覆の端末側部分を端末方向に引抜き、被覆光ファイ
バ心線100の端末部分におけるガラスファイバを露出さ
せる。この時、ガラスファイバの表面と刃先の間及び刃
先同士の間にはわずかな隙間があるので、その隙間部分
の被覆は、刃先の切り込みでは切れないで刃先の移動に
よって引きちぎられる。
【0006】そして、露出したガラスファイバを収容可
能な中空を有するフェルールが内蔵されたコネクタを用
意し、ガラスファイバを中空に収容しながら被覆除去端
面をフェルールの突き当て端面に当接させることによっ
て、被覆光ファイバ心線の端末部分にコネクタが取り付
けられ、次いで、ガラスファイバの先端面とフェルール
の開放端面とが所定の形状になるように加工される。
【0007】被覆光ファイバ心線100の外部被覆104とし
ては、前記したように、塩化ビニル樹脂に代表されるハ
ロゲン含有樹脂が知られている。通常、被覆光ファイバ
心線は、光ファイバ心線が押出装置内に流し込まれた樹
脂と接しながら被覆された後、押出装置から押し出され
て製造されるが、ハロゲン含有樹脂によれば、押出装置
による押出加工性が良好であり(より具体的には、押出
中に、樹脂が切れにくいと共に、押出時の加工温度が比
較的低温であり、また、所望の外径が得られやすい)、
これにより、機械的強度、特に、側圧特性(被覆光ファ
イバ心線の側面方向からの圧力に対する機械的強度)に
優れた被覆光ファイバ心線が得られるとされている。し
かしながら、塩化ビニル樹脂は、燃焼時に塩素ガスを発
生したり、あるいはダイオキシン等の発生原因になると
され、環境対策上、ハロゲン含有樹脂に代わり得る外部
被覆が求められている。
【0008】特開2000−241676公報には、外
部被覆がノンハロゲンのオレフィン系樹脂とノンハロゲ
ンのスチレン系樹脂とで構成された被覆光ファイバ心線
が記載されており、難燃性、光伝送特性、環境特性、機
械特性(耐側圧)に優れるとされている(従来例1)。
また、特開2001−159725公報には、特定の引
張弾性率を有する熱可塑性エラストマーからなる内層
(第1被覆層)と熱可塑性樹脂からなる外層(第2被覆
層)とで外部被覆が構成された光ファイバユニット(被
覆光ファイバ心線)が記載されており、光ファイバ送通
用パイプへの送通性、側圧の影響による光の伝送損失の
増加が抑制されるとされている(従来例2)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ハロゲン含有樹脂に代
えて、ポリオレフィン樹脂を使用すれば、燃焼時におけ
る有毒ガスの発生等の環境対策上の問題は解消される。
しかし、本願発明者らの検討によれば、外部被覆104が
ポリオレフィン樹脂とされた被覆光ファイバ心線100
に、被覆除去具20を用いて被覆の端末側部分を端末方向
に引抜いて、ガラスファイバ101を露出させようとして
も、ガラスファイバ101が破断することが頻発すること
が分かった(図9(B)参照)。
【0010】なお、従来例1および従来例2に記載の構
成の被覆光ファイバ心線では、上記したガラスファイバ
の破断の頻発を抑制することはできない。
【0011】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、環境特性(燃焼時に有毒ガスを発
生しない特性)と機械特性(側圧に対する耐性)に優れ
るととともに、被覆除去をガラスファイバの破断を頻発
させることなく容易に実施できる被覆光ファイバ心線、
これを用いたコネクタ付被覆光ファイバ心線、及び、光
ファイバケーブルを提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明者らは鋭意検討した結果、紫外線硬化型
樹脂層と外部被覆としての2層以上の樹脂被覆層(ハロ
ゲンを有さない樹脂)とを密着状態にするとともに、紫
外線硬化型樹脂層と樹脂被覆層とをガラスファイバから
引抜くように分離する時における引抜力が特定範囲内と
なるように、被覆光ファイバ心線を構成することによ
り、環境特性と機械特性とに優れるとともに、被覆除去
性が容易なコネクタ付被覆光ファイバ心線を製造できる
ことを見出し、本発明を完成したものである。すなわ
ち、本発明の技術的構成およびその作用効果は以下の通
りである。
【0013】請求項1に係る被覆光ファイバ心線は、ガ
ラスファイバの外周に1層以上の紫外線硬化型樹脂層を
設けてなる光ファイバ心線の外周に、さらに、2層以上
の樹脂被覆層を光ファイバ心線から離れる方向で順に設
けてなる被覆光ファイバ心線であって、樹脂被覆層を構
成する樹脂がハロゲンを有さない樹脂であるとともに、
紫外線硬化型樹脂層の最外層と樹脂被覆層の最内層とが
密着状態にあり、かつ、樹脂被覆層からガラスファイバ
の方向へガラスファイバには達しないように切り込み、
紫外線硬化型樹脂層と樹脂被覆層とをガラスファイバか
ら引抜くように分離する時における引抜力が2.5kg
f以下となるように構成されている。引抜き力は1.4
kgf以上が望ましい。
【0014】このような構成によれば、先ず、樹脂被覆
層を構成する樹脂がハロゲンを有さない樹脂であるので
環境特性に優れる。また、樹脂被覆層は2層以上からな
るので、例えば、内側の層を柔軟な層とし、外側の層を
堅固な層とすれば、被覆光ファイバ心線が受ける側圧
(被覆光ファイバ心線の外周面から受ける外界からの圧
力)に対して、外側の層で該圧力の一部を吸収させ、ま
た、該圧力が、外側の層で完全に吸収できない程に大き
な力であっても内側の層で該圧力を緩衝させる等、樹脂
被覆層を構成する各層の各物性を調整することにより、
ガラスファイバが圧力を受けることによる光伝送損失を
低減できる。
【0015】また、紫外線硬化型樹脂層の最外層と樹脂
被覆層の最内層とが、樹脂被覆層による締付、或いは、
紫外線硬化型樹脂層と樹脂被覆層との化学的な結合によ
って、密着しているので、樹脂被覆層と紫外線硬化型樹
脂層とを一体に分離でき、容易にガラスファイバを露出
できる。さらに、引抜力が2.5kgf以下であるの
で、ガラスファイバが引抜き力に伴う負荷を大きく受け
ることはなく、ガラスファイバの破断が頻発しない。よ
って、本発明の上記構成によれば、ガラスファイバの破
断が頻発することなく、容易にコネクタ成端加工が出来
る。以上により、請求項1に係る被覆光ファイバ心線に
よれば、環境特性と機械特性とに優れるととともに、コ
ネクタ成端加工の容易な被覆光ファイバ心線を製造する
ことができる。
【0016】請求項2に係る被覆光ファイバ心線は、ガ
ラスファイバから紫外線硬化型樹脂層を引抜く時のプル
アウト力が0.3kgf以上、0.7kgf以下となる
ように構成されている。プルアウト力がこの範囲である
ことによって、被覆除去のときにガラスファイバとUV
樹脂とが滑って被覆が除去される。紫外線硬化型樹脂層
と樹脂被覆層とが密着しているので、両者は一体となっ
て確実に除去される。プルアウト力が0.7kgfを超
えると、被覆除去具の引き手方向の力によっても、ガラ
スファイバと紫外線硬化型樹脂層の界面間に剥離が入り
にくいため、ガラスファイバ上を紫外線硬化型樹脂層が
滑りにくくなる。また、引抜力を2.5kgf以下とし
にくくなる。一方、プルアウト力が0.3kgf未満で
あると、紫外線硬化型樹脂層がガラスファイバに対して
滑りやすく、温度変化に伴って、被覆光ファイバ心線の
先端面から光ファイバ心線の端部が突き出した状態(以
下、この状態を“突き出し”ともいう)が発生して、コ
ネクタ付被覆光ファイバ心線の光伝送特性の低下や接続
損失の増加やガラスファイバの破断を招きやすくなる。
よって、請求項2に係る被覆光ファイバ心線によれば、
コネクタ成端加工をより確実に達成できるとともに、コ
ネクタが接続された場合にあっても、光伝送特性の低下
(伝送損失と接続損失)やガラスファイバの破断を抑制
できる。
【0017】請求項3に係る被覆光ファイバ心線は、ガ
ラスファイバと紫外線硬化型樹脂層との間のピール強度
が7g/cm以上、25g/cm以下となるように構成
されている。ピール強度がこの範囲であることによっ
て、被覆除去のときにガラスファイバとUV樹脂とが滑
って被覆が除去される。紫外線硬化型樹脂層と樹脂被覆
層とが密着しているので、両者は一体となって確実に除
去される。ピール強度が25g/cmを超えると、紫外
線硬化型樹脂層がガラスファイバに対して滑りにくく、
前記引抜力を2.5kgf以下としにくくなる。一方、
ピール強度が7g/cm未満であると、紫外線硬化型樹
脂層がガラスファイバに対して滑りやすく、温度変化に
伴って、突き出しが発生して、コネクタ付被覆光ファイ
バ心線の光伝送特性の低下や接続損失の増加やガラスフ
ァイバの破断を招きやすくなる。よって、請求項3に係
る被覆光ファイバ心線によれば、コネクタ成端加工をよ
り確実に達成できるとともに、コネクタが接続された場
合にあっても、光伝送特性の低下(伝送損失と接続損
失)やガラスファイバの破断を抑制できる。
【0018】また、本発明者らは、前記樹脂被覆層を構
成する全ての層が、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂10
0重量部に対して、金属性酸化物を20重量部〜150
重量部で添加してなることによって、被覆除去時にガラ
スファイバが破断することを少なくできることを見出し
た。よって、請求項4に係る被覆光ファイバ心線は、前
記樹脂被覆層を構成する全ての層が、ポリオレフィン系
熱可塑性樹脂100重量部に対して、金属性酸化物を2
0重量部〜150重量部で添加してなることを特徴とし
ている。
【0019】請求項5に係る被覆光ファイバ心線は、樹
脂被覆層が、最内層と、最外層と、該最内層と該最外層
とに挟まれた中間層とからなり、最内層の弾性率が1M
Pa以上、100MPa以下、中間層の弾性率が50M
Pa以上、700MPa未満、最外層の弾性率が250
MPa以上、1500MPa以下、であることを特徴と
している。このような構成によれば、被覆光ファイバ心
線が受ける側圧に対して、最外層で側圧の一部を吸収さ
せ、また、側圧が、最外層で完全に吸収できない程に大
きな力であっても、中間層によって側圧を十分に緩衝さ
せることができ、次いで、最内層で側圧をさらに緩衝さ
せることによって、ガラスファイバが圧力を受けること
による光伝送損失を確実に低減できる。
【0020】請求項6に係る被覆光ファイバ心線は、樹
脂被覆層が、最内層と、最外層と、該最内層と該最外層
とに挟まれた中間層とからなり、最内層までの外径が
0.3mmφ以上、0.8mmφ以下、最外層までの外
径が0.35mmφ以上、1.0mmφ以下となるよう
に構成されたことを特徴としている。このような構成に
よれば、例えば、最内層を柔軟な層とし、最外層を堅固
な層とし、中間層の固さを最内層と最外層との中間とす
ることにより、被覆光ファイバ心線が受ける側圧に対し
て、最外層で側圧の一部を吸収させ、また、側圧が、最
外層で完全に吸収できない程に大きな力であっても、中
間層によって側圧を十分に緩衝させ、さらに最内層で該
側圧を緩衝させることによって、ガラスファイバが圧力
を受けることによる光伝送損失を確実に低減できる。
【0021】請求項7に係るコネクタ付被覆光ファイバ
心線は、ガラスファイバが端末から所定長さで露出され
ることによりガラスファイバ露出部と被覆除去端面とを
有する本発明に係る被覆光ファイバ心線と、ガラスファ
イバ露出部を収容可能な中空を有するフェルールを内蔵
するコネクタとが接続されたコネクタ付被覆光ファイバ
心線であって、ガラスファイバ露出部が歪力のかからな
い状態で中空に収容されるように被覆除去端面がフェル
ールの突き当て端面に当接されている。
【0022】このような構成によれば、前記した本発明
に係る被覆光ファイバ心線を使用するので、環境特性と
機械特性とに優れるとともに、ガラスファイバの破断が
ほとんど発生しないコネクタ付被覆光ファイバ心線とす
ることができる。
【0023】請求項8に係る光ファイバケーブルは、本
発明に係る被覆光ファイバ心線をテンションメンバの外
周面上に複数配置し、被覆光ファイバ心線の外側に緩衝
材を配置し、押え巻き層を緩衝材の外側に設け、押え巻
き層の外周面を樹脂層で被覆してなる。このような構成
によれば、前記した本発明に係る被覆光ファイバ心線を
使用するので、環境特性と機械特性とに優れた光ファイ
バケーブルとすることができる。また、光ファイバケー
ブルを他の光通信機器と接続するために、ガラスファイ
バを露出してコネクタを接続する場合、ガラスファイバ
の破断がほとんど発生しない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。本発明の実施形態に係る被
覆光ファイバ心線10は、図1(A)の模式断面図に示す
ように、ガラスファイバ11の外周に紫外線硬化型樹脂層
12を設けてなる光ファイバ心線13の外周に、さらに、樹
脂被覆層16として、最内層14と中間層61と最外層15とを
光ファイバ心線13から離れる方向で順に設けてなる。こ
こで、紫外線硬化型樹脂層12は、図1(B)の模式断面
図に示すように、ガラスファイバ11から離れる方向に、
第一紫外線硬化型樹脂層12Aと第二紫外線硬化型樹脂層1
2Bと着色層12Cからなる。
【0025】本発明の実施形態に係るコネクタ付被覆光
ファイバ心線を製造するためには、先ず、前記した被覆
除去具20(図8参照)を用いて被覆光ファイバ心線10の
端末を加工する。すなわち、被覆除去具20のV溝23a内
に被覆光ファイバ心線10を保持して、被覆光ファイバ心
線10の端末から約30mm離れた箇所を挟んで板状レバ
ー部材21a、21bを閉じることによって、図2(A)に示
すように、刃22の刃先22A(切り込みの頂点)がガラス
ファイバには達しないように切り込みが入れられる。こ
こでは、ガラスファイバ11が傷つくことなく、かつ、樹
脂被覆層16は確実に切断されている。
【0026】次いで、紫外線硬化型樹脂層12と樹脂被覆
層16とをガラスファイバ11から被覆光ファイバ心線10の
端末方向Pに引抜くように分離することによって、紫外
線硬化型樹脂層12が引き千切られて、被覆光ファイバ心
線10のガラスファイバ11は露出される(図2(B)参
照)。ここで、紫外線硬化型樹脂層12の着色層12Cと樹
脂被覆層16の最内層14とは、後に詳述するように、樹脂
被覆層16による締付、或いは、樹脂被覆層16と紫外線硬
化型樹脂層12との化学的な結合によって、密着している
ので、樹脂被覆層16と紫外線硬化型樹脂層12とを一体に
分離でき、容易に、ガラスファイバ11を露出できる。
【0027】本発明の実施形態に係る被覆光ファイバ心
線10においては、前記した、紫外線硬化型樹脂層12と樹
脂被覆層16とをガラスファイバ11から引抜くように分離
する時における引抜力が2.5kgf以下となるように
構成されている。これにより、ガラスファイバ11が引抜
き力に伴う負荷を大きく受けることはなく、ガラスファ
イバ11の破断が頻発しない。
【0028】また、樹脂被覆層16(最内層14,中間層6
1,最外層15)を構成する樹脂は、ハロゲンを有さない
樹脂であるので、環境特性に優れる。樹脂被覆層16を構
成する樹脂は、ハロゲンを有さない樹脂であれば特に限
定されないが、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂を挙げる
ことができ、より具体的には、最内層14及び中間層61を
構成する樹脂は、低密度ポリエチレン樹脂(LDP
E)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、ポリプロ
ピレン樹脂(PP)、エチレン・ビニルアセテート樹脂
(EVA)、エチレン・エチルアクリレート樹脂(EE
A)、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリフェニレンエー
テル(PPE)及びスチレン・ブタジエンゴム(SB
R)等から選択される1種の樹脂または2種以上の樹脂
の混合物を好適に例示できる。最内層14中及び中間層61
中の樹脂の含有量は、前記した引抜力が2.5kgf以
下となれば特に限定されないが、後述する最内層及び中
間層の好適な弾性率を鑑みて、50重量%〜65重量%
とされるのが好ましい。また、最内層14及び中間層61
は、フィラーとして無機化合物を含有でき、無機化合物
としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、シリカ、黒鉛、およ
びこれらの材料をシラン処理したもの等を挙げることが
できる。
【0029】また、最外層15を構成する樹脂は、ポリオ
レフィン系熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマー樹脂
から選択される1種の樹脂または2種以上の樹脂の混合
物を好適に例示できる。ポリオレフィン系熱可塑性樹脂
としては、前掲ものを例示できる。熱可塑性エラストマ
ー樹脂としては、ポリウレタンエラストマー,ポリエス
テルエラストマー等を挙げることができる。最外層15中
の前記樹脂の含有量は、前記した引抜力が2.5kgf
以下となれば特に限定されないが、後述する最外層の好
適な弾性率を鑑みて、40重量%〜60重量%とされる
のが好ましい。また、最外層15は、前掲の無機化合物を
フィラーとして含有できる。
【0030】最内層14、中間層61及び最外層15に関し、
前記無機化合物として金属水酸化物を使用すれば、最内
層14、中間層61及び最外層15の弾性率や後述する押し出
し機による成形性を調整しやすく、また、被覆光ファイ
バ心線10の難燃性も向上できる。金属水酸化物として
は、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等を挙げ
ることができる。金属水酸化物の含有量は、最内層14、
中間層61及び最外層15を構成する樹脂組成物の全量に対
して30重量%〜65重量%であるのが好ましい。
【0031】なお、最内層14、中間層61及び最外層15
は、それぞれ、必要に応じて、酸化防止剤、滑剤、老化
防止剤等の添加剤などを含有してもよい。これらの添加
剤の含有量は、最内層14、中間層61または最外層15中に
通常数%とされる。
【0032】本発明の実施形態に係る被覆ガラスファイ
バ心線10においては、最内層14の弾性率は1MPa〜1
00MPa(より好ましくは、5MPa〜50MP
a)、中間層61の弾性率は50MPa以上700MPa
未満(より好ましくは、100MPa〜500MP
a)、最外層15の弾性率は250MPa〜1500MP
a(より好ましくは、500MPa〜1000MP
a)、最内層14までの外径(Dp)が0.3mmφ〜
0.8mmφ(より好ましくは、0.35mmφ〜0.
7mmφ)、最外層15までの外径(Ds)は0.35m
mφ〜1.0mmφ(より好ましくは、0.85mmφ
〜0.95mmφ)とされるのが好ましい。ここで、最
内層14、中間層61及び最外層15の弾性率は、前記した最
内層14、中間層61及び最外層15を構成する各化合物の種
類および添加量を変更することにより好適に調整され
る。なお、本明細書中、弾性率とは、JIS K 71
13に準じて、2号型試験片を使用して測定されるヤン
グ率のことをいうものとする。
【0033】このように、最内層14を柔軟な層とし、最
外層15を堅固な層とすれば、被覆光ファイバ心線10が受
ける側圧(被覆光ファイバ心線の外周面から受ける外界
からの圧力)に対して、最外層15で該圧力の一部を吸収
させ、また、該圧力が、最外層15で完全に吸収できない
程に大きな力であっても、中間層61によって該圧力を十
分に緩衝させることができ、次いで、最内層14で該圧力
をさらに緩衝させることによって、ガラスファイバ11が
圧力を受けることによる光伝送損失をより確実に低減で
きる。なお、本実施形態において、中間層は一層である
が、中間層は、二以上の層から構成されてもよい。
【0034】次に、紫外線硬化型樹脂層12について説明
する。紫外線硬化型樹脂層12を構成する樹脂は、紫外線
硬化型液状樹脂組成物が紫外線照射によって硬化された
樹脂であり、紫外線硬化型液状樹脂組成物(以下、単
に、“液状樹脂組成物”ともいう)とは、紫外線照射に
より硬化しうる液状の樹脂組成物を意味する。
【0035】液状樹脂組成物は、繰り返し単位構造と重
合性二重結合とを併有する重合性オリゴマー、重合性不
飽和モノマー(以下、“反応希釈性モノマー”ともい
う)、および光重合開始剤を含有するものが好ましい。
【0036】重合性オリゴマーは、“ウレタン結合を有
する繰り返し単位構造”と(メタ)アクリル基とを併有
する重合性オリゴマーが好ましく、特に、ポリオール化
合物とジイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)ア
クリレートを用いて、ジイソシアネートのイソシアネー
ト基を、ポリオール化合物の水酸基および水酸基含有
(メタ)アクリレートの水酸基と反応させて得られる重
合性オリゴマーが好ましい。
【0037】ポリオール化合物としては、ポリエーテル
ジオールなどに代表されるポリエーテルポリオールを挙
げることができ、より具体的には、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、プロピレンオ
キシドと他の一種以上のイオン重合性環状化合物を開環
共重合させて得られるポリエーテルポリオールなどが好
適に挙げられる。上記イオン重合性環状化合物として
は、例えばエチレンオキシド、ブテン−1−オキシド、
イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキセ
タン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフ
ラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ト
リオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシ
ド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジ
ルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリル
グリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イ
ソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテト
ラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェ
ニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、
安息香酸グリシジルエステルなどの環状エーテル類が挙
げられる。これらのポリエーテルポリオールの平均官能
基数(例えばヒドロキシ基の数)は、本発明硬化物の良
好なゲル分率および液状樹脂組成物の適度な粘度を得る
観点から1.5〜6.0が好ましい。
【0038】上記ポリエーテルポリオールは、例えば、
EXCENOL720、1020、2020、303
0、4030、PREMINOL3010、4002、
4010(以上、旭硝子ウレタン製)、PPTG200
0、PPTG1000、(以上、保土谷化学工業製)な
どの市販品としても入手することができる。
【0039】重合性オリゴマーの合成に用いられるジイ
ソシアネート化合物としては、芳香族ジイソシアネー
ト、脂環族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート
等が挙げられる。芳香族ジイソシアネートとして、例え
ば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシア
ネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5
−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソ
シアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,
3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、3,3′−ジメチルフェニレンジイソシアネート、
4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(2−
イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル
−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニル
プロパンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジ
イソシアネート等が挙げられる。脂環族ジイソシアネー
トとして、例えば、イソフォロンジイソシアネート、メ
チレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水
添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレン
ジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアネートメチ
ル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス
(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン等が挙げられる。脂肪族ジイソシアネートとし
て、例えば、1,6−ヘキサンジイソシアネート、2,
2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
リジンジイソシアネート等が挙げられる。これらのう
ち、樹脂被覆層の耐黄変性の観点から、脂環式ポリイソ
シアネートあるいは脂肪族ポリイソシアネートがより好
ましく、イソフォロンジイソシアネートが特に好まし
い。これらのジイソシアネート化合物は単独で用いて
も、2種以上併用しても良い。
【0040】重合性オリゴマーの合成に用いられる水酸
基含有(メタ)アクリレートとしては、ジイソシアネー
ト化合物のイソシアネート基との反応性の点から、水酸
基が第一級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アク
リレート(第一水酸基含有(メタ)アクリレートとい
う)および水酸基が第二級炭素原子に結合した水酸基含
有(メタ)アクリレート(第二水酸基含有(メタ)アク
リレートという)が好ましい。第一水酸基含有(メタ)
アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アク
リレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、お
よび、一般式CH2=C(R1)-COOCH2CH2-(OCOCH2CH2CH2CH2CH
2)n-OH(式中、R1 は水素原子又はメチル基を示し、n
は1〜3の数を示す)で表される(メタ)アクリレート
等が挙げられる。第二水酸基含有(メタ)アクリレート
として、例えば、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メ
タ)アクリレート等が挙げられ、さらに、アルキルグリ
シジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジ
ル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物
と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化
合物が挙げられる。ポリオール化合物とジイソシアネー
ト化合物と水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応を
実施する具体的方法としては、例えばポリオール化合
物、ジイソシアネート化合物及び水酸基含有(メタ)ア
クリレートを一括して仕込んで反応させる方法;ポリオ
ール化合物及びジイソシアネート化合物を反応させ、次
いで水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方
法;ジイソシアネート化合物及び水酸基含有(メタ)ア
クリレートを反応させ、次いでポリオール化合物を反応
させる方法;ジイソシアネート化合物及び水酸基含有
(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオール化
合物を反応させ、最後にまた水酸基含有(メタ)アクリ
レートを反応させる方法などが挙げられる。
【0041】重合性オリゴマーの合成においては、ナフ
テン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ジブ
チル錫ジラウレート、トリエチルアミン、1,4−ジア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、2,6,7−トリ
メチル−1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタ
ン等のウレタン化触媒を、反応物の総量に対して0.0
1重量%〜1重量%用いるのが好ましい。また、反応温
度は、通常5℃〜90℃、特に10℃〜80℃が好まし
い。
【0042】なお、重合性オリゴマーの合成においてポ
リオールとともにジアミンを併用することも可能であ
り、このようなジアミンとしてはエチレンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、パラ
フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン等のジアミンやヘテロ原子を含むジアミン、ポリエ
ーテルジアミン等が挙げられる。
【0043】また、水酸基含有(メタ)アクリレートの
一部をイソシアネート基に付加しうる官能基を持った化
合物に置き換えて用いることもできる。この化合物とし
ては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどを
挙げることができる。これらの化合物を使用することに
より、光ファイバへの密着性をさらに高めることができ
る。
【0044】重合性オリゴマーの好ましい分子量は、液
状樹脂組成物として適度な粘度、および、紫外線硬化型
樹脂層の好ましい物性値を鑑みて設定されるものである
が、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ法によるポ
リスチレン換算の数平均分子量で500〜40,000
の範囲内とされるのが好ましく、700〜30,000
の範囲内とされるのがより好ましい。重合性オリゴマー
は、以上例示したものを、単独または2種以上を組み合
わせて用いることができる。
【0045】重合性オリゴマーの液状樹脂組成物に対す
る含有量は、液状樹脂組成物として適度な粘度、およ
び、後述する好ましい弾性率等を鑑みて設定されるもの
であるが、20重量%〜85重量%の範囲内とされるの
が好ましく、25重量%〜80重量%の範囲内とされる
のがより好ましい。
【0046】次に、重合性不飽和モノマー(反応希釈性
モノマー)について説明する。重合性不飽和モノマーと
しては単官能性化合物及び/または多官能性化合物を用
いることができる。単官能性化合物としては、例えばN
−ビニルピロリドン,N−ビニルカプロラクタム等のビ
ニル基含有ラクタム;イソボルニル(メタ)アクリレー
ト、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニ
ル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)
アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式構
造含有(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリ
レート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビ
ニルピリジン等が挙げられる。さらに、一般式CH2=C
(R2)-COO(R3O)m-R4 (式中、R2 は水素原子またはメチ
ル基を示し、R3 は炭素数2〜6、好ましくは2〜4の
アルキレン基を示し、R4 は水素原子または炭素数1〜
12、好ましくは1〜9のアルキル基を示し、mは0〜
12、好ましくは1〜8の数を示す)で表される(メ
タ)アクリレート類;テトラヒドロフルフリル(メタ)
アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート
等のエーテル基含有(メタ)アクリレート;ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチ
ルオクチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メ
タ)アクリレート;ジアセトン(メタ)アクリルアミ
ド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド;ヒド
ロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテ
ル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニル
エーテル等のビニルエーテル類等が挙げられる。このう
ち、一般式CH2=C(R2)-COO(R3O)m-R4で表される(メタ)
アクリレート類としては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミ
ル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ
ート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メ
タ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、
ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アク
リレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル
(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレー
ト、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メ
タ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;
ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル
(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール
(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリ
コール(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有(メ
タ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0047】また、上記の重合性不飽和モノマーの単官
能性化合物の市販品としては、アロニックスM111、
M113、M114、M117(以上、東亞合成製);
KAYARAD、TC110S、R629、R644
(以上、日本化薬製);IBXA、ビスコート3700
(大阪有機化学工業製)等が挙げられる。
【0048】また、多官能性化合物としては、例えばト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシ
エチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエ
チル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ト
リス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メ
タ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオ
キサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体のジオー
ルのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAの
エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加
体のジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノー
ルAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを
付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。これら
多官能性化合物の市販品としては、例えばユピマーUV
SA1002、SA2007(以上、三菱化学製);
ビスコート700(大阪有機化学工業製);KAYAR
AD R−604、DPCA−20、−30、−60、
−120、HX−620、D−310、D−330(以
上、日本化薬製);アロニックスM−210、M−21
5、M−315、M−325(以上、東亞合成製)等が
挙げられる。重合性不飽和モノマーは、以上例示したも
のを、単独または2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0049】重合性不飽和モノマーの液状樹脂組成物に
対する含有量は、液状樹脂組成物として適度な粘度、お
よび、後述する好ましい弾性率等を鑑みて設定されるも
のであるが、10重量%〜80重量%の範囲内とされる
のが好ましく、15重量%〜75重量%の範囲内とされ
るのがより好ましい。
【0050】光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオ
レノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノ
ン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルア
セトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4′−
ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾ
フェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタ
ール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオ
キサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピ
ルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メ
チル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モル
ホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチル
ベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルフォスフィンオキシド等が挙げられる。
その市販品としては、I.651、I.369、I.9
07、I−184(チバスペシャルティケミカル社製)
等を挙げることができる。
【0051】光重合開始剤の液状樹脂組成物に対する含
有量は、0.1重量%〜10重量%の範囲内とされるの
が好ましく、0.3重量%〜7重量%の範囲内とされる
のがより好ましい。
【0052】また、液状樹脂組成物には、添加剤とし
て、必要に応じて、フェノール系酸化防止剤,イオウ系
酸化防止剤等の酸化防止剤、アミン系重合禁止剤等の重
合禁止剤等、この他、シランカップリング剤等を含有す
ることが出来る。
【0053】本発明の実施形態に係る被覆光ファイバ心
線10は、図1(B)に示すように、紫外線硬化型樹脂層
12が、ガラスファイバ11から離れる方向に、第一紫外線
硬化型樹脂層12Aと第二紫外線硬化型樹脂層12Bと着色層
12Cとを設けてなる。このような被覆光ファイバ心線10
を得るためには、通常、先ず、ガラスファイバ11の外周
に第一紫外線硬化型樹脂層12Aと第二紫外線硬化型樹脂
層12Bと着色層12Cとを設けてなる光ファイバ心線13が製
造される。
【0054】光ファイバ心線13は、図3の模式断面図に
示すような樹脂塗布装置43a,43b、紫外線照射装置44
a,44bを用いて好適に製造できる。すなわち、光ファイ
バ母材41を線引炉42において線引して、ガラスファイバ
11を得る。次いでガラスファイバ11を第1の樹脂塗布装
置43aに通過させて、第一紫外線硬化型樹脂層用の液状
樹脂組成物(図示せず)をガラスファイバ11の表面に設
けた後、第1の紫外線照射装置44aに通過させて、該樹
脂組成物を硬化することによって、ガラスファイバ11に
第一紫外線硬化型樹脂層12Aを設ける。上記第1の紫外
線照射装置44aは、ガラスファイバ11が通過すべき中空
筒状体45aと、液状樹脂組成物に紫外線を照射する紫外
線ランプ46aとから構成されている。
【0055】次いで、第一紫外線硬化型樹脂層12Aが設
けられたガラスファイバ11を、第2の樹脂塗布装置43b
に通過させて、第二紫外線硬化型樹脂層用の液状樹脂組
成物(図示せず)を第一紫外線硬化型樹脂層12Aの上に
設けた後、第2の紫外線照射装置44bに通過させて、該
樹脂組成物を硬化する。これにより、第一紫外線硬化型
樹脂層12Aの外側に第二紫外線硬化型樹脂層12Bが設けら
れ、次いで、巻取機48aに巻き取られる。上記第2の紫
外線照射装置44bは、前記第1の紫外線照射装置44aと同
様に、光ファイバ11が通過すべき中空筒状体45bと、液
状樹脂組成物に紫外線を照射する紫外線ランプ46bとか
ら構成されている。
【0056】なお、以上に示した、第一紫外線硬化型樹
脂層12Aと第二紫外線硬化型樹脂層12Bとの被覆方法は、
タンデムコーティング方法として知られているが、光フ
ァイバの表面に第一紫外線硬化型樹脂層用の液状樹脂組
成物を設けるとともに、この外側に第二紫外線硬化型樹
脂層用の液状樹脂組成物を設け、次いで、紫外線を照射
して、第一紫外線硬化型樹脂層12Aと第二紫外線硬化型
樹脂層12Bとを作製する“デュアルコーティング方法”
を使用してもよい。
【0057】以上のように、光ファイバ11に第一紫外線
硬化型樹脂層12Aと第二紫外線硬化型樹脂層12Bとを設け
た後、図4の模式断面図に示すような樹脂塗布装置と、
紫外線照射装置とを用いて、着色層12Cを設けることに
よって、光ファイバ心線13を好適に得ることができる。
【0058】すなわち、第一紫外線硬化型樹脂層12Aと
第二紫外線硬化型樹脂層12Bとが設けられた光ファイバ
を、第3の樹脂塗布装置43cに通過させて、着色剤組成
物(図示せず)を第二紫外線硬化型樹脂層12Bの表面に
設けた後、第3の紫外線照射装置44cに通過させて、該
着色剤組成物を硬化する。これにより、着色層12Cが設
けられて、被覆光ファイバ13が得られる。上記第3の紫
外線照射装置44cは、図3で示した第1の紫外線照射装
置44aおよび第2の紫外線照射装置44bと同様に、第一紫
外線硬化型樹脂層12Aと第二紫外線硬化型樹脂層12Bとが
設けられた光ファイバが通過すべき中空筒状体45cと、
着色剤組成物に紫外線を照射する紫外線ランプ46cとか
ら構成されている。上記のようにして得られた光ファイ
バ心線13は、次いで、巻取機48bに巻き取られる。
【0059】着色剤組成物としては、前記紫外線硬化型
液状樹脂組成物に、着色剤としての顔料(有機系顔料な
ど)および公知の顔料分散剤を添加してなる組成物を例
示できる。また、着色剤組成物は、重合性オリゴマーと
して、エポキシ(メタ)アクリレートやウレタンアクリ
レート、或いはエステル系アクリレート等の他の硬化性
のオリゴマーを好適に含有できる。
【0060】光ファイバ心線13に関し、第一紫外線硬化
型樹脂層12Aの弾性率は0.5MPa〜2MPa、第二
紫外線硬化型樹脂層12Bの弾性率は250MPa〜15
00MPa、着色層12Cの弾性率は500MPa〜15
00MPaとされるのが好ましい。このように、第一紫
外線硬化型樹脂層12Aを柔軟な層とし、第二紫外線硬化
型樹脂層12Bを堅固な層とすることによって、光ファイ
バ心線13が受ける側圧(光ファイバ心線13の外周面から
受ける外界からの圧力であって、特に、光ファイバ心線
13に樹脂被覆層16が設けられる前に受ける圧力)に対し
て、第二紫外線硬化型樹脂層12Bで該圧力を吸収させ、
また、該圧力が、第二紫外線硬化型樹脂層12Bで完全に
吸収できない程に大きな力であっても第一紫外線硬化型
樹脂層12Aで該圧力を緩衝させることにより、ガラスフ
ァイバ11が圧力を受けることによる光伝送損失を低減で
きる。
【0061】光ファイバ心線13を構成する各層の好まし
い寸法を以下に示す。 ガラスファイバ11の外径(Dg):125μm 第一紫外線硬化型樹脂層12Aまでの外径(DU1):20
0μm 第二紫外線硬化型樹脂層12Bまでの外径(DU2):24
5μm 着色層12Cまでの外径(DC):255μm
【0062】次いで、以上のようにして得られる光ファ
イバ心線13の外周に樹脂被覆層16を塗布することによっ
て、被覆光ファイバ心線10は好適に製造される。すなわ
ち、図5に示すように、供給リール31から光ファイバ心
線13を繰り出し、張力制御装置32を通して押し出し機33
に供給する。ここで、押し出し機33は、最内層14の成分
が収容された第一収容部33Aと、中間層61の成分が収容
された第二収容部33Bと、最外層15の成分が収容された
第三収容部33Cと、最内層14の成分と中間層61の成分と
最外層15の成分を順に押し出すか、或いは、三層を同時
に押し出すことによって光ファイバ心線13の外周に樹脂
被覆層16を塗布できるクロスヘッド33Dとを備えてい
る。最内層14の成分、中間層61の成分及び最外層15の成
分は、溶融状態で光ファイバ心線13の外周に塗布される
のが好ましく、通常、押し出し機33は、所定位置に加熱
器(図示せず)を備える。次いで、押し出し機33から押
し出されたものを冷却水槽34に導いて冷却して樹脂被覆
層16を硬化させ、被覆光ファイバ心線10とする。
【0063】以上に、被覆光ファイバ心線10の製造方法
について説明したが、前記した引抜き力は、前記した押
し出し機33による最内層14の成分の押出圧力(樹脂圧
力)、及び、最内層14の成分の冷却時における収縮に依
存しているものと考えられる。前記した引抜力を2.5
kgf以下とするためには、樹脂被覆層16を構成する全
ての層(最内層14、中間層61及び最外層15)が、ポリオ
レフィン系熱可塑性樹脂100重量部に対して、金属性
酸化物を20重量部〜150重量部で添加してなる形態
が好ましい。EVA,EEA,LDPE等のポリオレフ
ィン系熱可塑性樹脂は、押出時(溶融時)に比較的流れ
易い材料であり、かつ、冷却後の収縮率が小さい材料で
あり、引抜力を2.5kgf以下とするのにふさわしい
材料である。
【0064】紫外線硬化型樹脂層12の最外層(着色層12
C)と前記樹脂被覆層16の最内層14とが密着状態とされ
ている。ここで密着状態とは、樹脂被覆層が押し出し機
から押し出されて、溶融状態が冷却される過程で、内部
の層を締付けることによって生じる物理的な接触、或い
は、内部樹脂層と紫外線硬化型樹脂層が化学的に結合
(例:水素結合)を作っている状態を表わす。密着状態
を得るためには、着色層12C用の液状樹脂組成物に含ま
れる重合性オリゴマー中の極性基(ウレタン結合等)の
濃度を一定以上とするとともに、樹脂被覆層16の最内層
14に使用されるポリオレフィン系熱可塑性樹脂の極性基
(EVA中のアセテート基、GMA(メタクリル酸グリ
シジル)中のエポキシ基等)の濃度を一定以上にした
り、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂を得るためのモノマ
ーの一部に、無水マレイン酸やメタクリル酸等の極性基
(カルボン酸基)を有するモノマーを使用して、得られ
る樹脂に極性基を付与することによっても達成できる。
着色層12Cを構成する樹脂の極性基と、最内層14を構成
するポリオレフィン系熱可塑性樹脂の極性基との間で化
学結合(主に水素結合)が働くためだと考えられる。更
に特定の化学結合が働かない場合においても、樹脂被覆
層16を押し出す時の圧力コントロールによって、紫外線
硬化型樹脂層12と樹脂被覆層16との物理的な接着を高め
ることができる。
【0065】前記したように、樹脂被覆層16の最内層14
はフィラーとして無機化合物を含有できるが、無機化合
物の含有量が多すぎると、最内層14が着色層12Cに対し
て剥離しやすくなるので、無機化合物として金属性酸化
物を使用する場合には、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂
100重量部に対して金属性酸化物を150重量部以下
とすることが好ましい。
【0066】また、紫外線硬化型樹脂層12の着色層12C
と樹脂被覆層16の最内層14とが密着状態にあるので、−
20℃くらいの低温下において、着色層12Cと最内層14
との界面に隙間や空孔が発生するのを抑制でき、低温下
での光伝送特性も良好な状態で維持することができる。
【0067】ガラスファイバ11から紫外線硬化型樹脂層
12を引抜く時のプルアウト力は、0.3kgf以上、
0.7kgf以下となるように構成されるのが好まし
い。前記した引抜き力を2.5kgf以下とするために
は、プルアウト力が0.7kgf以下とされるのが好ま
しい。また、プルアウト力が0.3kgf以上であるこ
とによって、温度変化に伴う突き出しが発生しにくく、
コネクタ付被覆光ファイバ心線の光伝送特性の低下や接
続損失の増加やガラスファイバの破断を抑制できる。前
記プルアウト力を上記範囲内とする方法としては、紫外
線硬化型樹脂層12を構成する化合物の種類や添加量を調
整する方法を挙げることができるが、第一紫外線硬化型
樹脂層12A中の反応希釈性モノマー(密着に関与)の配
合量及びシランカップリング剤の添加量を調整すること
によって、前記プルアウト力を調整する手法を好適に挙
げることができる。
【0068】ガラスファイバ11と紫外線硬化型樹脂層12
との間のピール強度は、7g/cm以上、25g/cm
以下となるように構成されるのが好ましい。前記した引
抜力を2.5kgf以下とするためには、このピール強
度が25g/cm以下とされるのが好ましい。また、こ
のピール強度が7g/cm以上であることによって、温
度変化に伴う突き出しが発生しにくく、コネクタ付被覆
光ファイバ心線の光伝送特性の低下や接続損失の増加や
ガラスファイバの破断を抑制できる。ガラスファイバ11
と紫外線硬化型樹脂層12との間のピール強度を上記範囲
内とする方法としては、これらの層を構成する化合物の
種類や添加量を調整する方法を挙げることができるが、
第一紫外線硬化型樹脂層12A中の反応希釈性モノマー
(密着に関与)やシランカップリング剤の添加量を調整
することによって、前記ピール強度を調整する手法を好
適に挙げることができる。
【0069】紫外線硬化型樹脂層12と樹脂被覆層16との
間のピール強度は、12g/cm以上となるように構成
されるのが好ましい。このピール強度が12g/cm以
上であることによって、温度変化に伴う突き出しが発生
しにくく、コネクタ付被覆光ファイバ心線の光伝送特性
の低下や接続損失の増加やガラスファイバの破断を抑制
できる。
【0070】次に、本発明の実施形態に係るコネクタ付
被覆光ファイバ心線について説明する。前記したように
被覆除去具20(図8参照)を用いて被覆光ファイバ心線
10の端末を加工することによって作製したガラスファイ
バ露出部11Aと被覆除去端面16Aとを有する被覆光ファイ
バ心線10と、ガラスファイバ露出部11Aを収容可能な中
空17Aを有するフェルール17を内蔵するコネクタ18とを
接続することによって、本発明の実施形態に係るコネク
タ付被覆光ファイバ心線19は製造される(図6参照)。
より具体的には、ガラスファイバ露出部11Aを歪力のか
からない状態で中空17Aに収容しながら被覆除去端面16A
をフェルールの突き当て端面17Bに当接させ、通常、こ
の状態を維持すべく、固定手段(図示せず)によって被
覆光ファイバ心線10とコネクタ18とを接続する。
【0071】次いで、ガラスファイバの先端面11Bとフ
ェルールの開放端面17Cとを研磨するなどして所望の形
状となるように加工する。なお、ガラスファイバの先端
面11Bとフェルールの開放端面17Cとが構成する面として
は、平面、球面および曲面を挙げることができ、コネク
タ付被覆光ファイバ心線19の仕様に応じて、適宜、選択
される。
【0072】コネクタ付被覆光ファイバ心線19は、本発
明の実施形態に係る被覆光ファイバ心線10が使用されて
いるので、環境特性と機械特性とに優れるとともに、ガ
ラスファイバ11の破断がほとんど発生しない。
【0073】次に、本発明の実施形態に係る光ファイバ
ケーブルについて説明する。本発明の実施形態に係る光
ファイバケーブル50は、図7の模式断面図に示すよう
に、本発明に係る被覆光ファイバ心線10をテンションメ
ンバ51の外周面上に複数配置し、被覆光ファイバ心線10
の外側に緩衝材52を配置し、押え巻き層53を緩衝材52の
外側に設け、押え巻き層53の外周面を樹脂層54で被覆し
てなる。ここで、被覆光ファイバ心線10は、テンション
メンバ51の軸方向に沿って配置されても、テンションメ
ンバ51の螺旋方向に配置されても良い。
【0074】テンションメンバ51としては、ポリエチレ
ン樹脂で被覆された鋼線(単線または撚線)を、緩衝材
52としては、ポリプロピレン解繊糸を好適に例示でき
る。また、押え巻き層53は、緩衝材52を介して被覆光フ
ァイバ心線10をテンションメンバ51に圧接できるよう
に、ポリエチレンテレフタレート製あるいはポリエチレ
ン製のフィルム状テープが巻回されてなる層であること
が好ましい。樹脂層54としては、ポリエチレン樹脂を好
適に例示できる。
【0075】光ファイバケーブル50は、以上のように、
本発明の実施形態に係る被覆光ファイバ心線10を使用す
るので、環境特性と機械特性とに優れる。また、光ファ
イバケーブル50を他の光通信機器と接続するために、ガ
ラスファイバ11を露出してコネクタを接続する場合、ガ
ラスファイバ11の破断がほとんど発生しない。
【0076】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものでは
ない。
【0077】(被覆光ファイバ心線の作製)石英ガラス
を主成分とするシングルモード型ガラスファイバ
(Dg:125μm)の外周に第一紫外線硬化型樹脂層
(DU1:200μm)と第二紫外線硬化型樹脂層
(DU2:245μm)と着色層(DC:255μm)と
を前記した方法および表1及び表2に示す組成に準じて
設けることによって、光ファイバ心線を製造する(な
お、一部は、上記着色層を設けない。)。次いで、この
光ファイバ心線の外周に、表1及び表2に示す組成の樹
脂被覆層の最内層と中間層と最外層とを前記した方法に
準じて設けることによって、実施例及び比較例の被覆光
ファイバ心線を作製する(なお、一部は、上記中間層を
設けない。)。実施例2と比較例5は、中間層が1層で
あり、実施例3は、中間層が2層である。被覆光ファイ
バ心線の各特性値を表1及び表2に示す。実施例8,9
は、紫外線硬化型樹脂を硬化させるときの紫外線照射量
を他の実施例よりも少なくしてわざと硬化度を小さくし
た。実施例8は、実施例9よりも紫外線照射量が少な
い。実施例9は着色層を有し、紫外線硬化型樹脂層と樹
脂被覆層との密着が強くないので、ガラス破断確率が実
施例8より大きくなっているが許容範囲である。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】表1および表2に関し、各樹脂層の組成は
以下の通りである。 <紫外線硬化型樹脂層を構成する樹脂> 樹脂A(紫外線硬化型樹脂1層目=第一紫外線硬化型樹
脂層):ウレタンアクリレートオリゴマーI(80部)
+反応希釈性モノマー(15部)+光重合開始剤(3
部)+その他添加剤(2部)
【0081】(樹脂Aの構成要素) ウレタンアクリレートオリゴマーI:ポリプロピレング
リコール+イソホロンジイソシアネート+2−ヒドロキ
シメチル(メタ)アクリレートの重合により得られた平
均分子量8000の成分 反応希釈性モノマー:N−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルカプロラクタム、イソボニルアクリレートの混合物
(配合比=3:3:1) 光重合性開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾ
イル)−フェニルフォスフィンオキサイド その他添加剤:γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、酸化防止剤
【0082】樹脂B(紫外線硬化型樹脂1層目=第一紫
外線硬化型樹脂層):ウレタンアクリレートオリゴマー
I(70部)+反応希釈性モノマー(25部)+光重合
開始剤(3部)+その他添加剤(2部)
【0083】(樹脂Bの構成要素) ウレタンアクリレートオリゴマーI:ポリプロピレング
リコール+イソホロンジイソシアネート+2−ヒドロキ
シメチル(メタ)アクリレートの重合により得られた平
均分子量8000の成分 反応希釈性モノマー:N−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルカプロラクタム、イソボニルアクリレートの混合物
(配合比=3:3:1) 光重合性開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾ
イル)−フェニルフォスフィンオキサイド その他添加剤:γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、酸化防止剤
【0084】樹脂C(紫外線硬化型樹脂1層目=第一紫
外線硬化型樹脂層):ウレタンアクリレートオリゴマー
I(65部)+反応希釈性モノマー(30部)+光重合
開始剤(3部)+その他添加剤(2部)
【0085】(樹脂Cの構成要素) ウレタンアクリレートオリゴマーI:ポリプロピレング
リコール+イソホロンジイソシアネート+2−ヒドロキ
シメチル(メタ)アクリレートの重合により得られた平
均分子量8000の成分 反応希釈性モノマー:N−ビニルピロリドン、N一ビニ
ルカプロラクタム、イソボニルアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレートの混合物(配合比=2:
4:1:2) 光重合性開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾ
イル)−フェニルフォスフィンオキサイド その他添加剤:γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、酸化防止剤
【0086】樹脂H(紫外線硬化型樹脂2層目=第二紫
外線硬化型樹脂層):ウレタンアクリレートオリゴマー
II(65部)+反応希釈性モノマー(30部)+光重合
開始剤(4部)+その他添加剤(1部)
【0087】(樹脂Hの構成要素) ウレタンアクリレートオリゴマーII:ポリプロピレング
リコール+トリレンジイソシアネート+2−ヒドロキシ
ル(メタ)アクリレートの重合により得られた平均分子
量4000の成分 反応希釈性モノマー:N−ビニルピロリドン、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレートの混合物(配合
比=3:5) 光重合性開始剤:2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェ
ニルエタン−1−オン その他添加剤:酸化防止剤、老化防止剤
【0088】樹脂I(紫外線硬化型樹脂2層目=第二紫
外線硬化型樹脂層):ウレタンアクリレートオリゴマー
III(55部)+反応希釈性モノマー(35部)+光重
合性開始剤(5部)+その他添加剤(数部)
【0089】(樹脂Iの構成要素) ウレタンアクリレートオリゴマーIII:ポリテトラメチ
レングリコール+トリレンジイソシアネート+2−ヒド
ロキシル(メタ)アクリレートの重合により得られた平
均分子量4500の成分 反応希釈性モノマー:N−ビニルカプロラクタム、1,
6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートの混合物
(混合比=2:3) 光重合性開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 その他添加剤:酸化防止剤、老化防止剤
【0090】樹脂J(紫外線硬化型樹脂2層目=第二紫
外線硬化型樹脂層):ウレタンアクリレートオリゴマー
IV(60部)+反応希釈性モノマー(35部)+光重合
性開始剤(5部)+その他添加剤(数部)
【0091】(樹脂Jの構成要素) ウレタンアクリレートオリゴマーIV:プロピレンオキシ
ド+3−フェニルジイソシアネート+4−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレートの重合により得られた平均分
子量6500の成分 反応希釈性モノマー:イソボニルアクリレート、トリメ
チロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレー
ト(混合比=4:3) 光重合性開始剤:2−メチル−1[4−(メチルチオ)
フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン その他添加剤:酸化防止剤、老化防止剤
【0092】樹脂K(紫外線硬化型樹脂2層目=第二紫
外線硬化型樹脂層):ウレタンアクリレートオリゴマー
V(65部)+反応希釈性モノマー(30部)+光重合
性開始剤(5部)+その他添加剤(数部)
【0093】(樹脂Kの構成要素) ウレタンアクリレートオリゴマーV:プロピレンオキシ
ド+3,3−ジメチルフェニレンジイソシアネート+2
−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレートの重合により
得られた平均分子量5500の成分 反応希釈性モノマー:イソボニルアクリレート、1,4
−ブタンジオール(メタ)アクリレート 光重合性開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 その他添加剤:酸化防止剤、老化防止剤
【0094】樹脂Z(紫外線硬化型樹脂3層目=着色
層):ウレタンアクリレートオリゴマーII(10部)+
エポキシアクリレートオリゴマー(55部)+反応希釈
性モノマー(20部)+光重合開始剤(10部)+有機
顔料(3部)+その他添加剤(2部)
【0095】(樹脂Zの構成要素) ウレタンアクリレートオリゴマーII:ポリテトラメチレ
ングリコール+トリレンジイソシアネート+トリメチロ
ールエタンジ(メタ)アクリレートの重合により得られ
た平均分子量3500の成分 エポキシアクリレート:ビスフェノールA+2−ヒドロ
キシルブチル(メタ)アクリレートの重合により得られ
た平均分子量2500の成分 反応希釈性モノマー:ビスフェノールAエチレンオキサ
イド変性アクリレート、トリメチロールプロパントリオ
キシエチル(メタ)アクリレート、シリコンアクリレー
ト 光重合開始剤:ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル 有機顔料:有機系顔料(例:フタロシアニンブルー) その他添加剤:酸化防止剤、酸化チタン等
【0096】<樹脂被覆層を構成する樹脂(熱可塑剤樹
脂)> 1)I−1 密度0.92〜0.94のEVA(エチレンビニルアセ
テート)100部に対して、金属水酸化物80部、その
他添加剤(フェノール系酸化防止剤、滑剤)約3部を添
加したもの。 2)I−2 密度0.91〜0.92の低密度ポリエチレン100部
に対して、金属水酸化物50部、その他添加剤(フェノ
ール系酸化防止剤、滑剤)約3部を添加したもの。 3)I−3 密度0.94〜0.96のEEA(エチレン・エチルア
クリレート)100部に対して、金属水酸化物90部、
その他添加剤(フェノール系酸化防止剤、滑剤)約3部
を添加したもの。
【0097】4)II−1 密度0.90〜0.92のPP(ポリプロピレン)10
0部に対して、金属性水酸化物90部、その他添加剤
(フェノール系酸化防止剤、滑剤)約3部を添加したも
の。 5)II−2 密度0.96〜0.97のEVA(エチレンビニルアセ
テート)と密度0.95〜0.97の高密度ポリエチレ
ンのブレンド品100部に対して、金属水酸化物120
部、その他添加剤(フェノール系酸化防止剤、滑剤)約
3部を添加したもの。 6)II−3 密度0.89〜0.92のPS(ポリスチレン)100
部に対して、金属水酸化物80部、その他添加剤(フェ
ノール系酸化防止剤、滑剤)約3部を添加したもの。 7)II−4 密度0.92〜0.94のEVAと密度0.95〜0.
97の高密度ポリエチレンのブレンド品100部に対し
て、全属水酸化物40部、その他添加剤(フェノール系
酸化防止剤、滑剤)約3部を添加したもの。
【0098】8)III−1 密度0.96〜0.97のEVA(エチレンビニルアセ
テート)と密度0.95〜0.97の高密度ポリエチレ
ンのブレンド品100部に対して、金属水酸化物30
部、その他添加剤(フェノール系酸化防止剤、滑剤)約
3部を添加したもの。 9)III−2 密度0.96〜0.97のEVA(エチレンビニルアセ
テート)と密度0.95〜0.97の高密度ポリエチレ
ンのブレンド品100部に対して、金属水酸化物80
部、その他添加剤(フェノール系酸化防止剤、滑剤)約
3部を添加したもの。
【0099】また、表1及び表2に記載の各種試験の方
法は、以下のようにして行う。
【0100】(被覆除去性)実施例及び比較例の被覆光
ファイバ心線の末端から長さ30mmの部分を図8に示
す被覆除去具に対応する「被覆除去具JR−22」(住
友電気工業株式会社の商品名)を用いて樹脂層を除去す
る。各被覆光ファイバ心線の20本に対して被覆の除去
を行い、以下の判断基準により、被覆除去性を評価す
る。 ○:ガラスファイバ上に紫外線硬化型樹脂層が残留せ
ず、かつ、ガラスファイバの破断確率が20%未満であ
る。 △:ガラスファイバの破断確率が20%以上、80%未
満である。 ×:ガラスファイバの破断確率が80%以上である。
【0101】(引抜力)実施例及び比較例の被覆光ファ
イバ心線の末端から長さ30mmの部分を、「被覆除去
具JR−22」(住友電気工業株式会社の商品名)の刃
により挟み込んだ状態で固定し、引張試験器を用いて引
張速度500mm/分の条件で引張試験を行う(被覆除
去具と引張試験器のチャックとの距離=100mm)。
被覆除去に要した力の最大値を「紫外線硬化型樹脂層と
樹脂被覆層とをガラスファイバから引抜くように分離す
る時における引抜力」とする。
【0102】(プルアウト力)実施例及び比較例の被覆
光ファイバ心線に対応する光ファイバ心線の長さ10m
mまでの部分を接着剤で型紙上に固定した後、光ファイ
バ心線の中のガラスファイバを、引張試験器を用いて引
張速度5mm/分の条件で取り出し、要した力の最大値
を「ガラスファイバから紫外線硬化型樹脂層を引抜く時
のプルアウト力」と定義する。
【0103】(ガラスファイバと紫外線硬化型樹脂との
間のピール強度)硫酸洗浄した石英板に、実施例及び比
較例の被覆光ファイバ心線に対応する第一紫外線硬化型
樹脂層の成分を塗布した後、紫外線を照射して硬化させ
(照射光量:200mJ/cm2,硬化後の樹脂層の厚
さ:200μm、硬化後の樹脂層の幅:5cm)、25
℃×50%RHの雰囲気下で一週間放置する。樹脂層の
長手方向の一端から他端に向けて、樹脂層を石英板から
厚み方向に連続的に剥離する。ピール強度は、剥離過程
における剥離力の最大値を、試験片(樹脂層)の単位幅
で割った値と定義する。
【0104】(紫外線硬化型樹脂と樹脂被覆層との間の
ピール強度)実施例及び比較例の被覆光ファイバ心線に
対応する紫外線硬化型樹脂の最外層の成分に対して、光
量100mJ/cm2の紫外線照射により膜厚100μ
mの紫外線硬化型樹脂層用フィルムを作製する。実施例
及び比較例の被覆光ファイバ心線に対応する樹脂被覆層
の最内層の成分(ペレット状)を、シート成形機を用い
てTダイ方法によって、シート化(膜厚=200μm)
することにより、樹脂被覆層用フィルムを作製する。そ
の後、紫外線硬化型樹脂層用フィルムと樹脂被覆層用フ
ィルムとを約90〜120℃で圧延プレスして、積層フ
ィルムとする。この積層フィルムに対して、前記(ガラ
スファイバと紫外線硬化型樹脂との間のピール強度)と
同様の剥離を行って、ピール強度を得る。
【0105】(機械特性(側圧特性))実施例及び比較
例の被覆光ファイバ心線に対して、長手方向長さ100
mm当たり100kgの荷重を加え(平滑な金属板に当
該心線を挟んで、荷重を加えていく。)、伝送損失量
(dB/100mm)を測定する(荷重を加える前後の
光の減衰量をマルチメータ(例えば、安藤電気製のAQ
2140)で測定する)。この値を「側圧ロス(dB/
100mm)」として表1及び表2に示す。
【0106】以下の判断基準により、側圧特性を評価す
る。 ○:側圧ロスが0.05未満 △:側圧ロスが0.05以上0.1未満 ×:側圧ロスが0.1以上
【0107】(低温特性)実施例及び比較例の被覆光フ
ァイバ心線を、室温(約23℃)でOTDR測定器にて
伝送損失量(dB)を測定し、単位長あたりの伝送損失
を初期ロス(dB/km)とする。次に、被覆光ファイ
バ心線を−20℃に保たれた恒温槽下に6時間放置した
後、OTDR測定器にて伝送損失量(dB)を測定し、
初期ロスとの差分を「低温ロス(dB/km)」として
表1及び表2に示す。測定波長は、1.55μmであ
り、被覆光ファイバ心線として本発明品に使用したの
は、全て、SM(シングルモード)ファイバである。
【0108】以下の判断基準により、低温特性を評価す
る。 ○:低温ロスが0.1dB/km未満 ×:低温ロスが0.1dB/km以上
【0109】(突き出し量)実施例及び比較例の被覆光
ファイバ心線(長手方向長さ:100mm)を各5本用
意し、これらを100℃,24時間で放置する。樹脂被
覆層の先端面に沿った面とガラスファイバの先端面との
距離を各々の被覆光ファイバ心線について調査し、その
平均値を突き出し量(mm)とする。
【0110】以下の判断基準により、突き出しを評価す
る。 ○:突き出し量が1mm未満 ×:突き出し量が1mm以上
【0111】引抜力が2.5kgf以下となるように構
成された実施例1〜10の被覆光ファイバ心線は、ガラ
スの破断がほとんど生じない。実施例8,9では、わざ
と紫外線硬化型樹脂の硬化度を小さくしたため、引抜
力、プルアウト力が小さくなったが、被覆除去性は許容
範囲内である。ガラスファイバから紫外線硬化型樹脂層
を引抜く時のプルアウト力が0.3kgf以上、0.7
kgf以下となるように構成された実施例1〜7の被覆
光ファイバ心線は、突き出し量が少ない。比較例1,5
は、紫外線硬化型樹脂層のピール強度が大きすぎ、比較
例2は樹脂被覆層のヤング率の大きな層が厚く、樹脂被
覆層の締付力が大きくなりすぎているのが原因と考えら
れる。一方、引抜力が2.5kgfを超える比較例1〜
5の被覆光ファイバ心線は、ガラスの破断が頻発する。
【0112】また、樹脂被覆層を一層とし、その弾性率
を二層以上の被覆樹脂層がある場合の最外層の被覆樹脂
層程度とした比較例4ではガラス破断の確率が大きくな
る。一方、樹脂被覆層が一層とされた比較例3および比
較例4の被覆光ファイバ心線は、樹脂被覆層が多層であ
る場合に比べて、紫外線硬化型樹脂層への締め付け力が
大きく、被覆除去性が容易ではなくなる。
【0113】
【発明の効果】以上、本発明によれば、環境特性と機械
特性に優れるととともに、被覆除去をガラスファイバの
破断を頻発させることなく容易に実施できる被覆光ファ
イバ心線、これを用いたコネクタ付被覆光ファイバ心
線、及び、光ファイバケーブルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る被覆光ファイバ心線の
模式断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る被覆光ファイバ心線の
被覆除去を説明する図である。
【図3】光ファイバ心線の製造を説明する図である。
【図4】光ファイバ心線の製造を説明する図である。
【図5】本発明の実施形態に係る被覆光ファイバ心線の
製造を説明する図である。
【図6】本発明の実施形態に係るコネクタ付被覆光ファ
イバ心線の製造を説明する図である。
【図7】本発明の実施形態に係る光ファイバケーブルの
模式断面図である。
【図8】被覆光ファイバ心線の被覆除去に使用する被覆
除去具を示す図である。
【図9】従来の被覆光ファイバ心線の被覆除去を説明す
る図である。
【符号の説明】
10,100 被覆光ファイバ心線 11,101 ガラスファイバ 11A ガラスファイバ露出部 11B ガラスファイバの先端面 12 紫外線硬化型樹脂層 12A 第一紫外線硬化型樹脂層 12B 第二紫外線硬化型樹脂層 12C 着色層 13,103 光ファイバ心線 14 最内層 15 最外層 16 樹脂被覆層 16A 被覆除去端面 17 フェルール 17A 中空 17B フェルールの突き当て端面 17C フェルールの開放端面 18 コネクタ 19 コネクタ付被覆光ファイバ心線 50 光ファイバケーブル 51 テンションメンバ 52 緩衝材 53 押え巻き層 54 樹脂層 61 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 知之 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 森内 清晃 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 早味 宏 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 Fターム(参考) 2H001 BB01 DD03 FF07 KK02 2H050 BA32 BB02W BC05 4G060 AA01 AA02 AA03 AC01 AC15 AC18 CB02 CB03 CB35

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスファイバの外周に1層以上の紫外
    線硬化型樹脂層を設けてなる光ファイバ心線の外周に、
    さらに、2層以上の樹脂被覆層を前記光ファイバ心線か
    ら離れる方向で順に設けてなる被覆光ファイバ心線であ
    って、前記樹脂被覆層を構成する樹脂がハロゲンを有さ
    ない樹脂であるとともに、前記紫外線硬化型樹脂層の最
    外層と前記樹脂被覆層の最内層とが密着状態にあり、か
    つ、前記樹脂被覆層から前記ガラスファイバの方向へ前
    記ガラスファイバには達しないように切り込み、前記紫
    外線硬化型樹脂層と前記樹脂被覆層とを前記ガラスファ
    イバから引抜くように分離する時における引抜力が2.
    5kgf以下となるように構成された被覆光ファイバ心
    線。
  2. 【請求項2】 前記ガラスファイバから前記紫外線硬化
    型樹脂層を引抜く時のプルアウト力が0.3kgf以
    上、0.7kgf以下となるように構成された請求項1
    に記載の被覆光ファイバ心線。
  3. 【請求項3】 前記ガラスファイバと前記紫外線硬化型
    樹脂層との間のピール強度が7g/cm以上、25g/
    cm以下となるように構成された請求項1または2に記
    載の被覆光ファイバ心線。
  4. 【請求項4】 前記樹脂被覆層を構成する全ての層が、
    ポリオレフィン系熱可塑性樹脂100重量部に対して、
    金属性酸化物を20重量部〜150重量部で添加してな
    る請求項1〜3のいずれかに記載の被覆光ファイバ心
    線。
  5. 【請求項5】 前記樹脂被覆層が、最内層と、最外層
    と、該最内層と該最外層とに挟まれた中間層とからな
    り、該最内層の弾性率が1MPa以上、100MPa以
    下、該中間層の弾性率が50MPa以上、700MPa
    未満、該最外層の弾性率が250MPa以上、1500
    MPa以下であることを請求項1〜4のいずれかに記載
    の被覆光ファイバ心線。
  6. 【請求項6】 前記樹脂被覆層が、最内層と、最外層
    と、該最内層と該最外層とに挟まれた中間層とからな
    り、該最内層までの外径が0.3mmφ以上、0.8m
    mφ以下、該最外層までの外径が0.35mmφ以上、
    1.0mmφ以下となるように構成された請求項1〜5
    のいずれかに記載の被覆光ファイバ心線。
  7. 【請求項7】 前記ガラスファイバが端末から所定長さ
    で露出されることによりガラスファイバ露出部と被覆除
    去端面とを有する請求項1〜6のいずれかに記載の被覆
    光ファイバ心線と、前記ガラスファイバ露出部を収容可
    能な中空を有するフェルールを内蔵するコネクタとが接
    続されたコネクタ付被覆光ファイバ心線であって、前記
    ガラスファイバ露出部が歪力のかからない状態で前記中
    空に収容されるように前記被覆除去端面がフェルールの
    突き当て端面に当接されたコネクタ付被覆光ファイバ心
    線。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の被覆光
    ファイバ心線をテンションメンバの外周面上に複数配置
    し、前記被覆光ファイバ心線の外側に緩衝材を配置し、
    押え巻き層を前記緩衝材の外側に設け、前記押え巻き層
    の外周面を樹脂層で被覆してなる光ファイバケーブル。
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