JP2003298084A - 太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

太陽電池およびその製造方法

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JP2003298084A
JP2003298084A JP2002095129A JP2002095129A JP2003298084A JP 2003298084 A JP2003298084 A JP 2003298084A JP 2002095129 A JP2002095129 A JP 2002095129A JP 2002095129 A JP2002095129 A JP 2002095129A JP 2003298084 A JP2003298084 A JP 2003298084A
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Hisao Morooka
久雄 師岡
Takeshi Komaki
壮 小巻
Hideki Hirata
秀樹 平田
Mitsutaka Matsuse
充貴 松瀬
Masaru Takayama
勝 高山
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TDK Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池の変換効率の向上に寄与するテクス
チャ構造を再現性よく、かつ安価に提供する。 【解決手段】 上面にテクスチャ構造(テクスチャ層
3)をもつ基板2上に、下部電極4、光電変換層5およ
び上部電極6をこの順で有する太陽電池であって、前記
テクスチャ構造は、それぞれ規則的に配列した凹部およ
び凸部を有する凹凸からなり、テクスチャ構造断面にお
いて、凹部の幅をWDとし、凸部の幅をWPとし、凹部の
深さをDDとしたとき、 WP/DD=0.5〜6.0、 WD/DD=0.5〜10.0、 DD=0.05〜5μm である太陽電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に光電変換
層を設けた構造の太陽電池およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】太陽電池は、乾電池等に代わる電源とし
て種々の電子機器に利用されている。特に、電子卓上計
算機、時計、携帯型電子機器(カメラ、携帯電話、民生
用レーダー探知機)、リモコン等といった低消費電力の
電子機器では、太陽電池の起電力で十分駆動することが
でき、電池の交換を不要とし、半永久的に動作させるこ
とができるとともに、環境面に対してもクリーンである
ため、注目されている。
【0003】太陽電池の構造は、剛性または可撓性の基
板の表面に、金属からなる下部電極、光電変換層および
透明電極をこの順に設けたものが一般的である。光電変
換層としては、プラズマCVD法により形成したSi層
が一般に利用されている。前記基板としては、有機フレ
キシブル基板がよく用いられている。有機フレキシブル
基板は、可撓性を有し、巻き取り、展開が可能であるた
め、生産上、以下のような利点をもつ。太陽電池を製造
する際には、光電変換層や電極層等の機能性薄膜を真空
プロセスで積層する工程、配線電極や層間絶縁膜等をス
クリーン印刷法等によりパターニングして前記機能性薄
膜表面に形成する工程、太陽電池の最表面に保護層を設
ける工程等を設ける。このような各工程において、長尺
の有機フレキシブル基板をロール・ツー・ロールで用い
れば、すなわち、繰り出しロールから長尺の有機フレキ
シブル基板を繰り出して巻き取りロールに巻き取る過程
で、基板上に機能性薄膜や電極、絶縁膜等を形成すれ
ば、タクトタイムが短縮できる、基板の搬送を行う必要
がなくなる、基板のハンドリングが容易となる、といっ
た効果が生じ、スループットを向上できる。また、太陽
電池の集積度の向上、大規模量産化を図る場合でも、同
様な効果が得られる。
【0004】太陽電池では、効率向上のために、光電変
換層自体の変換効率の向上のほか、光電変換層に入射す
る光の量を増大させる試みもなされている。具体的に
は、基板の光電変換層と対向する表面に、光拡散効果を
示すいわゆるテクスチャ構造を設ける。
【0005】太陽電池の高効率化を妨げる要因として、
(1)光電変換層表面における太陽光の反射による損
失、(2)光電変換層に入射した光の不完全な収集によ
る損失が挙げられる。(1)については、光電変換層の
光入射側表面のテクスチャ構造によって改善され、
(2)については、下部電極表面および光電変換層表面
のテクスチャ構造によって改善される。たとえば、基板
表面に、テクスチャ構造として微細なピラミッド状の凹
凸を形成した場合、この凹凸は下部電極および光電変換
層の表面性に反映する。そのため、外部から光電変換層
の凹凸表面に到達し、凹凸の傾斜面で反射した光は、凹
凸の他の傾斜面に当たって光電変換層内に進入し、光電
変換層に吸収される。また、入射した光のうち光電変換
層で吸収されずに光電変換層裏面まで到達したものは、
下部電極と光電変換層との凹凸界面で散乱反射し、斜め
方向に光電変換層内に戻るため、反射光が光電変換層内
を進む距離が長くなり、効率よく吸収される。さらに、
光電変換層内に戻った光のうち、吸収されずに再び光電
変換層表面に到達した光は、光電変換層の凹凸表面で再
び斜め方向に反射する。このような繰り返し反射によ
り、光電変換層に光が効率よく吸収され、電池の効率が
高くなる。
【0006】従来のテクスチャの作製方法としては、た
とえば以下のようなものがある。結晶シリコン太陽電池
の場合、加温した水酸化ナトリウム(NaOH)または
水酸化カリウム(KOH)水溶液にイソプロピルアルコ
ールを添加し、得られた混合液にSi(100)ウェハ
を浸漬することにより、四角錐状の突起を有するテクス
チャ構造が得られる。また、炭酸ナトリウム(Na2
3)水溶液をエッチング液とし、シリコン基板をその
水溶液に浸漬して前記シリコン基板の表面に微細な凹凸
形状を形成する方法も提案されている(特開2000−
183378号公報)。
【0007】一方、薄膜型太陽電池の場合、下部電極と
して、シリコンを0.1〜6.0質量%含有するアルミ
ニウムターゲットを用い、基板を50〜200℃に昇温
してスパッタすることにより、テクスチャ構造を有する
アルミニウム膜を得る提案がなされている(特開平9−
69642号公報)。また、金属基板上に酸化チタン、
アルミナ、シリカなどの顔料を配合した電気絶縁性を有
する耐熱性樹脂をコートすることにより、表面粗さRma
xが0.3〜1.5μmの凹凸を有する基板を形成する提
案もなされている(特開平11−177111号公
報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のテクスチャ構造形成方法には、以下に述べる問題点が
ある。
【0009】1)結晶シリコン太陽電池においてウェッ
トエッチングを用いる方法 i)ウェットエッチングによるテクスチャ構造の作製に
は、Siのエッチング速度が結晶面によって異なること
(異方性エッチング)を利用している。Siのエッチン
グ速度は、(100)面が最も速く(111)面が最も
遅い。したがって(100)面を初期表面としてエッチ
ングを行うと、エッチング速度の遅い(111)面が優
先的に表面に残る。この(111)面は(100)面に
対して約54度の傾斜をもつため、エッチングにより形
成される凸部および凹部はいずれも四角錐状、すなわち
急峻に尖った形状である。そのため、この凹凸上に光電
変換層を形成すると、凸部上では光電変換層の膜厚が薄
くなるためリークが発生しやすく、凹部上では欠陥が生
じ易いことから、変換効率がかえって低下することがあ
る。また、エッチングが完全に一様に進むわけではない
ので、凹凸の分布が一様にならず、その結果、テクスチ
ャ効果にばらつきが生じ、変換効率の向上に十分寄与し
なくなる。 ii)酸やアルカリによるウェットエッチングは、設備お
よび廃液の処理に伴うランニングコストが高く、環境問
題などの課題があり、好ましくない。
【0010】2)スパッタによるテクスチャ構造の作製 基板温度を上げ、添加物を導入することによりAl膜の
結晶成長を制御することでテクスチャ構造を作製してい
るが、得られる形状がファセットを有する粒状であるこ
とから、基板表面に対して急峻な形状をしている。その
ため、ウェットエッチングの場合と同様な問題が生じ、
一方、面内の分布も一様ではないことから、テクスチャ
効果にばらつきが生じ、変換効率の向上に十分寄与しな
くなる。
【0011】3)CVD法によるテクスチャ構造の作製 i)設備が高価で製造工程が煩雑化し、製造コストを上
昇させることになる。ii)CVD法を用いる場合、Sn
2電極膜は一般的なITO電極膜に比べ製法が特殊と
なるため、コストアップを招く。また、反応温度が高温
であるとともに、効果的なテクスチャ構造を得るために
は膜厚を数百から数千ナノメートルと厚くする必要があ
り、この点でもコストアップになる。また、完全に規則
的に配列した凹凸からなるテクスチャ構造を形成できな
いため、テクスチャ効果にばらつきが生じ、変換効率の
向上に十分寄与しなくなる。
【0012】4)塗料によるコーティング テクスチャ効果を付与するために塗料中に酸化チタン、
アルミナ、シリカなどの微粒子を配合すると、絶縁皮膜
表面に形成されるテクスチャの形状および面内分布にば
らつきが生じ、変換効率の向上に十分寄与しなくなる。
また、絶縁皮膜表面に突出した微粒子や、絶縁皮膜表面
からの微粒子の脱落により形成された穴が、絶縁皮膜表
面に対して急峻な傾斜を形成するため、この上に形成さ
れる光電変換層に膜切れ等の欠陥が生じやすい。
【0013】本発明は、太陽電池の変換効率の向上に寄
与するテクスチャ構造を再現性よく、かつ安価に提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記(1)
〜(6)の本発明により達成される。 (1) 上面にテクスチャ構造をもつ基板または上面に
テクスチャ構造をもつテクスチャ層を有する基板の上
に、下部電極、光電変換層および上部電極をこの順で有
する太陽電池であって、前記テクスチャ構造は、それぞ
れ規則的に配列した凹部および凸部を有する凹凸からな
り、テクスチャ構造断面において、凹部の幅をWD
し、凸部の幅をWPとし、凹部の深さをDDとしたとき、 WP/DD=0.5〜6.0、 WD/DD=0.5〜10.0、 DD=0.05〜5μm である太陽電池。 (2) 基板のテクスチャ構造形成面の拡散反射率が、
波長400nmにおいて60%以下であり、かつ、波長6
00nmにおいて75%以上である上記(1)の太陽電
池。 (3) 前記テクスチャ構造が樹脂から構成されている
上記(1)または(2)の太陽電池。 (4) 前記基板が、ポリエチレンナフタレート、ポリ
エーテルサルホン、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミ
ドアミド、ポリアリレート、ガラスまたは金属から構成
される上記(1)〜(3)のいずれかの太陽電池。 (5) 上記(1)〜(4)のいずれかの太陽電池を製
造する方法であって、前記凹凸の母型パターンを有する
型からの転写によりテクスチャ構造を形成する工程を有
する太陽電池の製造方法。 (6) 前記型が有する母型パターンが、リソグラフィ
ーを利用して形成されたものである上記(5)の太陽電
池の製造方法。
【0015】
【作用および効果】本発明では、テクスチャ構造の母型
パターンを有するスタンパ等の型を用いて、基板にテク
スチャ構造を形成する。母型パターンはリソグラフィー
により形成するため、ミクロンオーダーの微小パターン
を高精度に形成できる。また、リソグラフィーでは、前
記従来技術と異なり、規則的に配列した凹凸パターンを
正確に形成できる。また、型からの転写によりテクスチ
ャ構造を形成するので、テクスチャ構造を再現性よく高
速に形成できる。そのため本発明では、高い変換効率が
再現性よく得られ、しかも安価な太陽電池が実現する。
【0016】ところで、テクスチャ構造が光電変換層内
への光閉じ込めに有効であるのは、テクスチャ構造を設
けることによって下部電極の拡散反射率が向上するため
である。本発明で限定する寸法のテクスチャ構造を設け
た基板では、図6に示すように、拡散反射率が長波長側
で特に高く、これが赤外域まで維持される。一方、Si
を主成分とするものをはじめとする光電変換層は、吸収
係数が波長依存性をもつ。光電変換層の吸収係数が、本
発明において拡散反射率が高く維持される波長域で落ち
込んでいる場合、本発明により変換効率を顕著に向上さ
せることができる。また、吸収係数の低い波長の光の利
用効率は、光電変換層が薄いほど低くなるため、本発明
は、低コスト化のために光電変換層を薄くした太陽電池
に特に有効である。すなわち、本発明により、低コスト
で高性能な太陽電池が実現する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の太陽電池の構成例を、図
1に部分断面図として示す。この太陽電池は、基板2上
に、テクスチャ層3、下部電極4、光電変換層5および
上部電極6をこの順で有する。また、図示していない
が、太陽電池の機械的ダメージ、酸化、腐食等を抑える
ために、図示する太陽電池の少なくとも上部電極6形成
側表面に、樹脂などからなる封止部材を設けることが好
ましい。また、このような封止部材は、基板2の裏面側
にも設けることが好ましい。
【0018】なお、図1には太陽電池セルを示してあ
り、太陽電池は、通常、複数のセルが直列に接続された
構成とされる。その場合、各セルの上部電極6上には、
通常、収集電極および配線電極が設けられる。収集電極
は、各セルにおいて発電された電力を、比抵抗の比較的
高い上部電極6表面から収集するための電極である。配
線電極は、各セルの収集電極と、隣接するセルの下部電
極とを接続するための電極である。また、セルの直列接
続の両末端には、プラス側およびマイナス側の引き出し
電極がそれぞれ設けられる。
【0019】本発明は、上部電極6を通して光電変換層
5に光を入射させる構造の太陽電池に適用する場合に効
果が高いが、基板2を通して光電変換層5に光を入射さ
せる構造の太陽電池にも適用できる。
【0020】以下、本発明の太陽電池の各部の構成につ
いて、詳細に説明する。
【0021】基板2 基板2の構成材料は特に限定されず、従来の太陽電池に
用いられている構成材料、たとえば樹脂、ガラス、金属
などから適宜選択すればよい。ただし、前述したように
フレキシブル性を有する基板は利点が多いので、好まし
くはフレキシブル基板を用いる。
【0022】フレキシブル基板としては、樹脂膜または
金属箔が好ましく、特に樹脂膜が好ましい。樹脂膜構成
材料は特に限定されないが、光電変換層形成の際の加熱
に耐えるために比較的耐熱性の良好な材料が好ましく、
具体的にはポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ
エーテルサルホン(PES)、ポリイミド、ポリアミド
またはポリイミドアミド、特にPENまたはPESが好
ましい。これらは、プラズマCVD膜形成時の耐熱性、
長期使用時の耐熱性、ヤング率(スティフネス)、機械
的特性等の面で優れた性能を有している。PENおよび
PESは、透明性にも優れている。また、これらのほ
か、ポリアリレートも好ましい。
【0023】基板2を通して光電変換層5に光を入射さ
せる場合、基板2は透光性を有することが必要である。
【0024】基板2の厚さは、要求される強度、曲げ剛
性等に応じて適宜決定すればよいが、樹脂膜では、通
常、25〜100μm であることが好ましい。基板2が
薄すぎると、ハンドリングが困難になり、折れなどによ
る不良品が発生することがある。一方、基板2が厚すぎ
ると、基板2を通して光を入射させる構成とした場合に
光透過量が少なくなって太陽電池特性が低くなってしま
う。
【0025】テクスチャ層3 テクスチャ層3の光電変換層5に対向する表面には、そ
れぞれ規則的に配列した凹部および凸部を有する凹凸が
存在する。規則的に配列しているとは、特定形状の凸部
と特定形状の凹部とからなる単位凹凸構造が、繰り返し
配列していることを意味する。テクスチャ層3が有する
凹凸は、図2(A)の正面図および図2(B)の断面図
に示すように、互いにほぼ平行に並んだ多数の溝からな
る凹部Dと、隣り合う溝間に存在する畝からなる凸部P
とで構成されたものであってもよく、図3(A)の正面
図および図3(B)の断面図に示すように、互いに独立
した多数の孤立凸部からなる凸部Pと、孤立凸部を包囲
し、隣り合う孤立凸部P、P間に存在する格子状凹部か
らなる凹部Dとで構成されたものであってもよい。この
場合、格子状凹部は、図示するような直交する格子状で
あってもよく、斜交する格子状であってもよい。また、
図3(A)および図3(B)に示す構造を反転させたも
のとしてもよい。すなわち、互いに独立した多数の孤立
凹部と、隣り合う孤立凹部間に存在する格子状凸部から
なる凸部とで構成されたものであってもよい。
【0026】なお、前記溝は、局所的に見たときに多数
が互いにほぼ平行に並んでいればよく、溝の数が複数で
ある必要はない。すなわち、図4(A)および図4
(B)に示すように、独立した多数の円形や多角形の溝
Gを同心的に並べたもののほか、図4(C)および図4
(D)に示すように、外形が円形や多角形であるスパイ
ラル状の1本の溝Gを設けてもよい。また、図4(E)
に示すように、独立した多数の溝Gを平行に並べたもの
のほか、図4(F)に示すように、折れ曲がったり屈曲
している1本の溝Gを設けてもよい。また、図4(E)
や図4(F)に示す溝Gを、曲線状としたものでもよ
い。また、ダブルスパイラル構造など、スパイラル状の
溝を2本以上設ける構造としてもよく、折れ曲がったり
屈曲している溝を複数本設けてもよい。また、連続した
溝ではなく、凹部や凸部が破線状または鎖線状に連なっ
た構造の溝を設けてもよい。
【0027】本発明では、図2(B)および図3(B)
に示すようにテクスチャ層3断面において、凹部の幅を
Dとし、凸部の幅をWPとし、凹部の深さをDDとした
とき、 WP/DD=0.5〜6.0、 WD/DD=0.5〜10.0、 DD=0.05〜5μm であり、好ましくは WP/DD=1.0〜4.0、 WD/DD=1.0〜8.0、 DD=0.1〜3μm であるテクスチャ構造を設ける。凹凸各部の寸法が上記
限定範囲内であれば、テクスチャ層の拡散反射率が長波
長側において高くなるという優れた効果が実現する。具
体的には、拡散反射率は、波長400nmにおいて60%
以下となり、かつ波長600nmにおいて75%以上とな
る。
【0028】なお、凹凸に関する以上の説明は、図1に
おいて上部から光が入射する太陽電池についてのもので
ある。図1において下部から光が入射する太陽電池に本
発明を適用する場合には、上記説明において凹部と凸部
に、凸部を凹部にそれぞれ読み替える。
【0029】本発明において設ける凹凸は寸法精度が高
い必要があるので、後述するように、凹凸の母型パター
ンはリソグラフィーで形成することが好ましい。リソグ
ラフィーを利用して凹凸を形成した場合、図2(B)お
よび図3(B)に示すように、凹部断面および凸部断面
は矩形となる。ただし、母型パターン形成時や母型パタ
ーンをテクスチャ層3に転写する際にパターンのエッジ
が鈍ることがあり、その場合には凹部断面および凸部断
面の輪郭が鈍ったり、断面形状が台形となったりするこ
とがある。そのような場合における凹部および凸部の幅
は、凹部の深さ(凸部の高さ)方向の中間位置において
測定した幅である。なお、凹凸断面の輪郭が鈍っている
場合や断面形状が台形である場合でも、本発明の効果は
損なわれない。
【0030】なお、凹凸の寸法を測定するのは、凹部お
よび凸部を含む断面である。具体的には、図2(A)の
平面図および図2(B)の断面図に示すように凸部Pが
畝で凹部Dが溝である場合には、溝が延びる方向に垂直
な断面(B−B断面)である。また、図3(A)の平面
図および図3(B)の断面図に示すように、凸部Pが孤
立凸部である場合には、隣り合う2つの孤立凸部のうち
最も近いものの中央同士を結ぶ線と平行、かつ、テクス
チャ層3に垂直な断面(B−B断面)である。また、凹
部が孤立凹部である場合には、隣り合う2つの孤立凹部
のうち最も近いものの中央同士を結ぶ線と平行、かつ、
テクスチャ層3に垂直な断面である。
【0031】なお、図1において上部から光が入射する
太陽電池に本発明を適用する場合、入射した光は下部電
極4表面で反射するため、テクスチャ層3は透光性がな
いか透光性が低くてもよい。一方、図1において下部か
ら光が入射する太陽電池に本発明を適用する場合、入射
した光はテクスチャ層3を透過する必要があるため、テ
クスチャ層3は透光性が高い必要がある。
【0032】テクスチャ層3の構成材料は特に限定され
ないが、凹凸の母型パターンを有する型から、母型パタ
ーンを容易かつ高精度に転写できることから、樹脂を用
いることが好ましい。樹脂の種類は特に限定されず、テ
クスチャ層3の形成方法に応じて、熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂、放射線硬化型樹脂などから適宜選択すればよ
い。なお、本明細書において放射線とは、樹脂の硬化に
用いられる電磁波や粒子線を意味する。
【0033】テクスチャ層3の厚さは好ましくは0.5
〜100μmである。テクスチャ層3が薄すぎると、凹
凸パターンを高精度に転写することが困難となる。一
方、テクスチャ層3が厚すぎると、テクスチャ層3にク
ラックが発生したり、テクスチャ層3が基板2から剥離
したりしやすくなる。また、基板2を通して光が入射す
る構成とする場合には、テクスチャ層が厚すぎると光透
過量が少なくなるため、太陽電池特性が低くなってしま
う。
【0034】通常、下部電極4はセル単位に区切られた
構造とし、かつ、テクスチャ層3は基板2上に一様に設
けるため、隣り合う下部電極4同士を短絡させないため
に、テクスチャ層3は絶縁性を有している必要がある。
テクスチャ層3のシート抵抗は、100kΩ/□以上、特
に1MΩ/□以上であることが好ましい。
【0035】テクスチャ構造は、発電に寄与する領域に
少なくとも設ければよいが、この領域より広く設けても
よく、基板表面の全面を覆うように設けてもよい。しか
し、テクスチャ構造の上に配線電極を形成すると、配線
電極に厚みむらが生じて配線抵抗増大による特性の低下
やばらつきが生じることがある。また、太陽電池の製造
工程では、セル構造を形成するためにレーザースクライ
ブ加工を行うが、スクライブ加工箇所にテクスチャ構造
が存在すると、レーザー光が乱反射して加工不良を招く
ことがある。したがって、このような問題が発生するお
それがある場合には、配線電極直下やスクライブ加工箇
所など、発電に寄与しない領域には設けないことが好ま
しい。
【0036】次に、テクスチャ層3の形成方法について
説明する。
【0037】テクスチャ層3の凹凸は、この凹凸の母型
パターンを有する型からの転写により形成することが好
ましい。以下、この方法の一例を説明する。まず、図5
(A)に示すように、放射線硬化型樹脂(樹脂溶液であ
ってもよい)からなる樹脂層RLを基板2上に形成す
る。次いで、母型パターンを有するスタンパ10を樹脂
層RL上面に接触させて、図5(B)に示す状態とす
る。スタンパ10の下面には、凹凸の母型パターンが形
成されているため、その転写により、樹脂層RLの上面
には凹凸が形成される。このとき、スタンパ10の自重
によって樹脂層RLを押圧してもよく、スタンパ10に
外部から荷重を加えることにより樹脂層RLを押圧して
もよい。次に、図5(C)に示すように、スタンパ10
を通して放射線を照射することにより、樹脂層RLを硬
化してテクスチャ層3とする。この場合、スタンパ10
は、使用する放射線に対して透過性をもつ必要がある。
基板2が、使用する放射線に対して透過性をもつ場合に
は、基板2を通して放射線を樹脂層RLに照射すること
ができるので、スタンパ10は放射線に対し透過性をも
つ必要はない。硬化後、図5(D)に示すように、テク
スチャ層3からスタンパ10を剥離する。
【0038】なお、樹脂層RLの形成方法は特に限定さ
れず、たとえばバーコート法やロールコート法が利用で
き、スピンコート法も利用できる。スピンコート法を用
いる場合、基板2を回転させながら放射線を照射しても
よい。また、スピンコート法を利用する場合には、基板
2とスタンパ10との間に樹脂を挟んだ状態で基板2と
スタンパ10とを一体的に回転させることにより、樹脂
を展延してもよい。樹脂層の厚さは、スピンコート時の
回転速度と回転時間とを制御することにより調整するこ
とができる。
【0039】このほか、射出成形も利用可能である。金
型内にスタンパを配置して射出成形を行えば、基板とそ
の表面の凹凸とを同時に形成できる。本発明ではこのよ
うに、独立したテクスチャ層を設けずに基板表面に直接
テクスチャ構造を形成してもよい。
【0040】テクスチャ層形成後、脱ガス処理としてポ
ストベークを行うことが好ましい。ポストベークを行う
ことにより、テクスチャ層からのアウトガス発生が少な
くなるので、アウトガスによる光電変換層の劣化を防ぐ
ことができる。ポストベークの条件は、テクスチャ層構
成材料に応じ、基板の耐熱性を考慮して適宜設定すれば
よいが、通常、150〜280℃で10分間〜1時間行
うことが好ましい。
【0041】スタンパ10の構成材料は特に限定され
ず、金属、樹脂等のいずれであってもよいが、樹脂層R
Lに対する離型性が良好であることから、スタンパ10
の少なくとも樹脂層RLと接する表面付近を、ポリオレ
フィン系樹脂またはフッ素樹脂から構成することが好ま
しい。ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンから適宜選
択すればよい。また、フッ素樹脂としては、例えばポリ
テトラフルオロエチレン、ポリ(クロロトリフルオロエ
チレン)、ポリパーフルオロアルケニルビニルエーテル
から適宜選択すればよい。
【0042】スタンパ10の製造方法は特に限定されな
いが、スタンパをポリオレフィン系樹脂から構成する場
合、好ましくは射出成形法により製造する。また、スタ
ンパをフッ素樹脂から構成する場合、フッ素樹脂の種類
に応じ、加圧成形焼成法、押出し成形法、圧縮成形法、
射出成形法などから適宜製造方法を選択すればよい。ス
タンパ10の表面に設ける前記母型パターンは、成形時
に同時に形成することができる。ただし、放射線に対す
る透過性が高い材質(樹脂やガラスなど)からなる比較
的剛性の高い基体上に、前記母型パターンをもつポリオ
レフィン系樹脂層やフッ素樹脂層を形成して、スタンパ
10を製造してもよい。
【0043】スタンパの厚さは特に限定されないが、通
常、0.3〜3mmの範囲内とすることが好ましい。スタ
ンパ10が薄すぎると、スタンパの成形が困難となるの
で、スタンパ全面にわたって均一な母型パターンを形成
することが難しくなる。一方、スタンパ10が厚すぎる
と、スタンパの剛性が高くなりすぎる。反り等の変形が
全くないスタンパを製造することは困難であるため、ス
タンパには変形が存在する。軽度の変形はスタンパを押
圧する際に矯正されるが、スタンパの剛性が高いと矯正
されにくい。そのため、スタンパが厚すぎると、スタン
パの変形がテクスチャ層3にそのまま転写されてしま
い、テクスチャ層3の厚さむらが大きくなる。
【0044】テクスチャ層3に形成する凹凸は微細であ
るため、スタンパ10の母型パターンの形成には、微細
なパターンを高精度に形成できるリソグラフィー、たと
えば露光源として紫外線を用いるフォトリソグラフィー
を利用することが好ましい。
【0045】リソグラフィーでは、まず、母型パターン
のさらに母型となるマスタパターンを有するレジスト原
盤を作製する。レジスト原盤は、ガラス等からなる基板
上に、レジスト層(感光層)を有するものである。レジ
スト層にパターンを形成するためには、紫外線等によっ
てレジスト層を露光し、所定パターンの潜像を形成した
後、現像する。
【0046】このレジスト原盤を用いて、電鋳により金
属スタンパを形成する。まず、レジスト層上にたとえば
無電解めっきによりNi等からなる金属薄膜を形成し、
その上にNi等からなる電鋳膜を形成する。前記金属薄
膜と前記電鋳膜とからなる積層体をレジスト層から剥離
したものを、スタンパとして使用することができる。ま
た、このスタンパを母型として電鋳膜を形成し、この電
鋳膜を剥離してスタンパとして使うこともできる。ま
た、電鋳膜からなるスタンパを母型として射出成形等に
より樹脂基板や樹脂層にパターンを転写すれば、樹脂ス
タンパが得られる。
【0047】下部電極4 上部電極6を通して光電変換層5に光を入射させる場
合、下部電極4は、通常、金属から構成する。下部電極
を構成する金属は特に限定されず、例えば、Al、ステ
ンレス鋼、Tiなどを用いればよいが、好ましくはAl
を用いる。Alは比抵抗が低いため、直列抵抗増大に伴
う特性の低下が少ない。ところで、太陽電池では、光電
変換層5を通って下部電極4で反射された光が再び光電
変換層5に入射し、この反射光も電気エネルギーに変換
される。そのため、下部電極4は反射率が高い方が好ま
しいが、光反射率の高いAlはこの点でも優れている。
さらに、Alは安価である。金属から構成される下部電
極4の厚さは特に限定されないが、好ましくは0.01
〜10μmである。下部電極4は、スパッタ法等の真空
成膜法により形成することが好ましい。
【0048】一方、基板2を通して光電変換層5に光を
入射させる場合、下部電極4を透明導電材料から構成す
る。用いる透明導電材料は特に限定されないが、透明
性、導電性に優れた材料、たとえばSnO2、ITO
(酸化インジウム錫)、ZnOが好ましい。ただし、下
部電極4は光電変換層5形成時に水素プラズマに曝さ
れ、これによって透光性が劣化することがあるので、耐
水素プラズマ性に優れた材料、たとえばSnO2、Zn
Oを用いることがより好ましい。透明導電材料からなる
下部電極の厚さは、通常、10〜100nmとすることが
好ましい。
【0049】拡散防止層 下部電極4を金属から構成する場合、下部電極4と光電
変換層5との間には、下部電極4構成成分が光電変換層
5に拡散することを防ぎ、また、両者の界面を低抵抗に
するために、ステンレス鋼、Ti、Cr等の金属からな
る拡散防止層を設けることが好ましい。拡散防止層の厚
さは、好ましくは3〜5nmである。拡散防止層は、通
常、スパッタ法等の真空成膜法により形成すればよい。
【0050】光電変換層5 光電変換層5は、pn接合またはpin接合、好ましく
はpin接合を有する。本発明の効果は、テクスチャ構
造を設けることによる光利用効率の向上であるため、光
電変換層5の構成は特に限定されず、どのような光電変
換層を設けた場合でも本発明の効果は実現する。たとえ
ば、光電変換層構成材料としては、よく用いられるSi
のほか、GaAs、InP、Cd/CdTeなどのいず
れであってもよい。また、利用可能な波長範囲を拡大す
るために、異なる化合物からなる層を積層したタンデム
型の光電変換層としてもよい。光電変換層5の厚さは、
通常、0.2〜50μm程度である。
【0051】光電変換層5は、プラズマCVD法などの
真空成膜法により形成することが好ましい。形成条件は
特に限定されず、構成材料に応じて適宜設定すればよ
い。
【0052】上部電極6 上部電極6の構成材料は、光透過性が要求されるかどう
かに応じて、下部電極4と同様に透明導電材料または金
属材料から適宜選択すればよい。ただし、上部電極6構
成材料には、耐水素プラズマ性は必要とされない。ま
た、上部電極6の厚さは、下部電極4と同様に、その構
成材料に応じて決定すればよい。
【0053】
【実施例】以下の手順で太陽電池を作製し、特性を評価
した。
【0054】テクスチャ層3 厚さ1.1mmのガラス板からなる基板2を70rpmで回
転させながら、その上に紫外線硬化型樹脂(東亜合成株
式会社製のアロニックスUV-3701、粘度100mPas、ガ
ラス転移点250℃以上)を塗布し、その上に母型パタ
ーンを有するスタンパを重ねた後、5000rpmで10
秒間回転させることにより、基板と2スタンパとの間で
樹脂を展延して樹脂層を形成した。樹脂層の厚さは約5
μmであった。なお、スタンパは、フォトリソグラフィ
ーを利用して前記した方法により作製した。
【0055】次いで、基板2を通して1000mJ/cm2
紫外線を照射することにより樹脂層を硬化した後、スタ
ンパを剥離し、凹凸が形成されたテクスチャ層3を得
た。この凹凸は、スパイラル状の溝と、溝間にあるスパ
イラル状の畝とによって構成されたものであり、図2
(B)に示す断面における凹凸各部の寸法は、 WP/DD=3.0、 WD/DD=7.3、 DD=0.15μm である。
【0056】次に、テクスチャ層3の脱ガス処理とし
て、250℃で30分間ポストベークを行った。
【0057】下部電極4 次に、厚さ300nmのAl層および厚さ80nmのGa添
加ZnO層からなる下部電極4を、DCスパッタ法によ
り形成した。なお、ZnO層は、光学干渉による増反射
効果を得るための層である。スパッタ条件は、Al層で
は 使用ガス:Ar、 圧力:66.7Pa、 投入電力:2.2W/cm2、 基板温度:室温 とし、ZnO層では 使用ガス:Ar、 圧力:66.7Pa、 投入電力:0.5W/cm2、 基板温度:室温 とした。
【0058】光電変換層5 次いで、下部電極4上に、n層、i層およびp層からな
る多結晶Si光電変換層を下記条件でプラズマCVD法
により形成した。
【0059】n層 使用ガスおよび流量:PH3/H2/SiH4=0.06s
ccm/800sccm/5sccm、 圧力:133.3Pa、 投入電力:50mW/cm2、 基板温度:220℃、 厚さ:35nm
【0060】i層 使用ガスおよび流量:H2/SiH4=1000sccm/2
0sccm、 圧力:26.7Pa、 投入電力:600mW/cm2、 基板温度:220℃、 厚さ:1300nm
【0061】p層 使用ガスおよび流量:B26/H2/SiH4=0.02
sccm/900sccm/4sccm、 圧力:66.7Pa、 投入電力:180mW/cm2、 基板温度:120℃、 厚さ:12nm
【0062】上部電極6 次に、ITOからなる厚さ60nmの上部電極6を、DC
スパッタ法により形成した。スパッタ条件は、 使用ガスおよび圧力:Ar/O2=0.4Pa/0.08P
a、 投入電力:0.3W/cm2、 基板温度:室温 とした。
【0063】次いで、配線電極および取り出し電極を形
成して、太陽電池とした。
【0064】評価 上記太陽電池について、ソーラーシュミレーターを用
い、上部電極6側から光を照射し、太陽電池特性を測定
した。その結果、 開放電圧Voc:0.51V、 短絡電流Isc:23.71mA/cm2、 形状因子FF:0.746、 変換効率Eff:9.02% であった。
【0065】一方、テクスチャ層を設けなかったほかは
上記太陽電池と同様にして比較電池を作製し、これにつ
いても太陽電池特性を測定したところ、 開放電圧Voc:0.52V、 短絡電流Isc:18.38mA/cm2、 形状因子FF:0.751、 変換効率Eff:7.18% であった。
【0066】この結果から、テクスチャ層を設けること
により光電電流が増大し、変換効率が約26%改善され
たことがわかる。
【0067】次に、上記太陽電池と同様にして基板2上
にテクスチャ層3を形成した後、テクスチャ層3上に、
反射層として厚さ100nmのAl膜を形成することによ
り、拡散反射率測定用サンプルを得た。また、比較用
に、図2(B)に示す断面における凹凸各部の寸法が、 WP/DD=7.5、 WD/DD=16、 DD=0.02μm であるスパイラル状の溝を有するテクスチャ層3を設け
たサンプルも作製した。さらに、比較用に、テクスチャ
層3を設けず、基板2上に厚さ100nmのAl膜を直接
形成したサンプルも作製した。
【0068】これらのサンプルについて、拡散反射率の
波長依存性を調べた。なお、入射角と反射角とが等しい
反射が正反射であり、反射光に対して正反射の反射光が
占める割合が正反射率、正反射以外の反射光の占める割
合が拡散反射率、正反射率と拡散反射率との合計が積分
反射率である。本明細書では、測定光を基板表面に対し
て垂直に入射させ、正反射の反射光から5°以内の角度
にある反射光を正反射光として扱い、拡散反射率を算出
する。具体的には、積分反射率および正反射率を測定
し、 拡散反射率=100×(積分反射率−正反射率)/積分
反射率 (%) により拡散反射率を求めた。結果を図6に示す。図6に
おいて「DD=0μm」は、テクスチャ層を設けなかった
比較サンプルである。
【0069】図6から、テクスチャ層3表面の凹凸の寸
法を本発明で限定する範囲内とすることにより、拡散反
射率が顕著に向上することがわかる。具体的には、本発
明を適用した場合、波長300〜580nmの範囲で波長
が長くなるにしたがって拡散反射率が増大しており、波
長580nm以上では85%以上の高い拡散反射率が得ら
れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の構成例を示す部分断面図で
ある。
【図2】本発明の太陽電池のテクスチャ層の構成例を示
し、(A)は平面図、(B)は断面図である。
【図3】本発明の太陽電池のテクスチャ層の構成例を示
し、(A)は平面図、(B)は断面図である。
【図4】(A)〜(F)は、本発明の太陽電池のテクス
チャ層の構成例を示す平面図である。
【図5】(A)〜(D)は、テクスチャ層の形成工程の
一例を示す断面図である。
【図6】基板上にテクスチャ層および反射層を形成した
サンプルおよび基板上に反射層を形成したサンプルにつ
いて、拡散反射率の波長依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
2 基板 3 テクスチャ層 4 下部電極 5 光電変換層 6 上部電極 D 凹部 P 凸部 G 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 秀樹 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 松瀬 充貴 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 高山 勝 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5F051 GA02 GA03 GA05 GA06 GA16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面にテクスチャ構造をもつ基板または
    上面にテクスチャ構造をもつテクスチャ層を有する基板
    の上に、下部電極、光電変換層および上部電極をこの順
    で有する太陽電池であって、 前記テクスチャ構造は、それぞれ規則的に配列した凹部
    および凸部を有する凹凸からなり、テクスチャ構造断面
    において、凹部の幅をWDとし、凸部の幅をWPとし、凹
    部の深さをDDとしたとき、 WP/DD=0.5〜6.0、 WD/DD=0.5〜10.0、 DD=0.05〜5μm である太陽電池。
  2. 【請求項2】 基板のテクスチャ構造形成面の拡散反射
    率が、波長400nmにおいて60%以下であり、かつ、
    波長600nmにおいて75%以上である請求項1の太陽
    電池。
  3. 【請求項3】 前記テクスチャ構造が樹脂から構成され
    ている請求項1または2の太陽電池。
  4. 【請求項4】 前記基板が、ポリエチレンナフタレー
    ト、ポリエーテルサルホン、ポリイミド、ポリアミド、
    ポリイミドアミド、ポリアリレート、ガラスまたは金属
    から構成される請求項1〜3のいずれかの太陽電池。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの太陽電池を製
    造する方法であって、 前記凹凸の母型パターンを有する型からの転写によりテ
    クスチャ構造を形成する工程を有する太陽電池の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記型が有する母型パターンが、リソグ
    ラフィーを利用して形成されたものである請求項5の太
    陽電池の製造方法。
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