JP2003304052A - 基板の水分除去方法と水分除去装置 - Google Patents

基板の水分除去方法と水分除去装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な形状の基板の細部の水分、基板の孔内
の水分を確実に除去することが難しかった。 【解決手段】 波動圧縮空気(波動圧縮乾燥空気)を基
板に吹き付けて、基板に付着している水分を振動させて
水分を除去するようにした。水分除去のために、圧縮空
気発生機と、それから発生される圧縮空気を噴出する噴
出治具と、噴出治具を振動させて噴出治具から噴出され
る圧縮空気を所定周波数で振動させる振動機器と、振動
機器を所定周波数で駆動させるための電気信号を出力す
る発振器を有する波動圧縮空気発生部を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント基板、積層
基板等の各種基板に付着している水分、特に、基板のホ
ール内に付着している水分、基板に付着している微細な
塵芥をも除去できる水分除去方法と、それに使用される
水分除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製造されたプリント基板は、通常は、水
洗い(洗浄)され、洗浄後に乾燥されて水分除去されて
いる。従来は、図7に示すような熱風乾燥や、図8に示
すようなスピンにより水分除去を行なうのが一般的であ
った。図7の熱風乾燥はコンベアDで搬送されるプリン
ト基板Aに40〜100℃の乾燥した熱風を吹きかけて
基板Aに付着している水分を蒸発させるものであり、図
8のスピンによる水分除去はプリント基板Aを高速回転
する回転板Cの上にセットして高速回転させ、遠心力で
プリント基板Aに付着している水を吹き飛ばすものであ
る。
【0003】図7の熱風乾燥においては水が乾燥した跡
に水のシミが残るという問題があった。図8のスピンに
よる水分除去においては、図9(a)(b)に示すよう
にプリント基板Aの孔B内や凹凸部に付着している水が
飛ばされにくく、完全な水分除去が難しいという問題が
あった。また、これらの方法によっては、プリント基板
の孔内に付着している微細な塵芥を除去する事は困難で
あった。さらにプリント基板Aを回転板Cにセットしな
ければならないため、流れ作業の一環として水分除去を
行なうことができなかった。
【0004】本件発明者は前記課題を解決するため、図
6のような水分除去装置を開発した。これは、乾燥室2
3と、プリント基板22を搬送して乾燥室23内を通過
する搬送体21と、搬送体21により搬送されるプリン
ト基板22に20kHz〜100kHzの音波を当て
て、プリント基板22の表面に付着している水を振動さ
せて除去するスピーカ24とを備えたものである。
【発明が解決しようとする課題】図6の発明は特に欠点
はないが、より効率良く水分を除去できる水分除去方法
と水分除去装置の開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記要望に応え
るべく、基板の水分を短時間で確実に且つ効率良く除去
できる水分除去方法と水分除去装置を提供することにあ
る。
【0006】本件出願の請求項1の基板の水分除去方法
は、圧縮空気を所定周波数で振動させた波動圧縮空気
を、搬送体で搬送中の基板に、その上方及び下方から、
又は上方から水分除去部内で吹き付けて、基板に付着し
ている水分を振動させて水分を除去する方法である。
【0007】本件出願の請求項2の基板の水分除去方法
は、請求項1記載の基板の水分除去方法において、波動
圧縮空気を噴出治具から噴出させ、噴出治具を搬送体の
搬送方向と交差する方向に往復移動させて、基板の広い
範囲に波動圧縮空気を吹き付ける方法である。
【0008】本件出願の請求項3の基板の水分除去方法
は、請求項1又は請求項2記載の基板の水分除去方法に
おいて、水分除去部内を除湿する方法である。
【0009】本件出願の請求項4の基板の水分除去方法
は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の基板の水
分除去方法において、波動圧縮空気で水分除去した基板
を、赤外線により加熱して基板の水分を除去する方法で
ある。
【0010】本件出願の請求項5の基板の水分除去方法
は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の基板の水
分除去方法において、波動圧縮空気で水分除去される基
板がクラスター水で洗浄され、その後に水切りされたも
のであることを特徴とする方法である。
【0011】本件出願の請求項6の基板の水分除去装置
は、基板を搬送する搬送体と、搬送体で搬送中の基板に
その上方と下方の双方又はいずれか一方から吹き付ける
波動圧縮空気を発生する波動圧縮空気発生部とを備え、
波動圧縮空気発生部は圧縮空気発生機と、それから発生
される圧縮空気を噴出する噴出治具と、噴出治具を振動
させて噴出治具から噴出される圧縮空気を所定周波数で
振動させる振動機器と、振動機器を所定周波数で駆動さ
せるための電気信号を出力する発振器を備えたものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の水分除去方法及び水分除
去装置の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の
水分除去方法は図1に示すような作業ラインで実施可能
である。図1に示す作業ラインは、プリント基板、積層
基板等の各種の基板2を搬送することができる搬送体1
を備え、搬送体1の搬送路上に、搬送方向手前より後方
へ順次、基板2を搬送体1の上で洗浄するための洗浄部
3、洗浄された基板2に付着している水分を搬送体1の
上で水切りするための水切り部4、水切りした基板2の
表面(ホール内を含む)に付着している水分を除去する
ための水分除去部5、水分除去された基板2を乾燥させ
るための乾燥部6を備えている。この作業ラインでは、
基板2を搬送体1で搬送する間に、前記の洗浄、水切
り、水分除去、乾燥といった各種作業を連続して行うこ
とができる。
【0013】前記の搬送体1としてはローラコンベア、
ベルトコンベア等の各種コンベアを用いることができ
る。ローラコンベアの場合は、隣接するローラ間の隙間
から洗浄や水分除去が可能であるが、ベルトコンベアの
場合は通常はその下方からの洗浄液が遮断されて通過で
きないため、水分が遮断されないように通水用の孔、
口、溝等を空けてある。搬送体1の搬送速度は水分除去
に適した任意の速さを設定することができるが、毎秒5
m程度とすると水分除去が確実になり、搬送効率も向上
する。
【0014】図1の搬送体1により搬送された基板2
は、先ず洗浄部3へと搬入され、洗浄部3において、超
音波気泡洗浄される。ここで超音波気泡洗浄は洗浄液を
超音波で振動させて基板を洗浄する既存の洗浄方法であ
る。この超音波気泡洗浄では洗浄水としてクラスター水
が使用され、そのクラスター水に超音波気泡ノズルから
超音波が加えられ、その超音波気泡クラスター水で基板
2が洗浄されるようにしてある。この洗浄方法により基
板2を洗浄することによって、基板2の細かい穴(ホー
ル)の中の汚れを洗浄することもできる。洗浄にクラス
ター水を使用することにより水の表面張力が弱まって水
がホール内に付着しにくくなり、また、水がホールから
除去され易くなる。
【0015】洗浄部3で洗浄を終えた基板2は搬送体1
により水切り部4へ搬入される。水切り部4ではエアー
カッター15から噴出される高圧空気により基板2に付
着している水分の大部分を吹き飛ばして除去する。エア
ーカッター15は搬送体1の搬送方向に間隔をあけて複
数台設置することもできる。エアーカッター15から噴
出される高圧空気の風速は任意に選択できるが毎秒10
m程度にすると水分が除去されやすくなる。水切りは他
の方法によることもできる。エアーカッター15に代え
て他の物、例えば吸水ロールを使用し、それを基板2に
接触させながら回転させて吸水して水切りすることもで
きる。
【0016】水切り部4で水切りを終えた基板2は図2
に示すように搬送体1によって水分除去部5に搬入され
る。図2の水分除去部5は水切りを終えた基板2を搬送
体1により搬入する搬入口7と、水分除去を終えた基板
2を搬送体1により搬出する搬出口8とを有する水分除
去室17内に、波動圧縮空気を噴出する二以上の噴出治
具9と除湿機10を設けてある。除湿機10はその吸引
口が水分除去室17内にあれば除湿機10そのものは水
分除去室17の外に設置することもできる。
【0017】前記二以上の噴出治具9は図3に示すよう
にノズル取付けブロック16に取り付けられており、コ
ンプレッサー(圧縮空気発生機)12から送り出された
圧縮空気(圧縮ドライエアー)がそのノズル取付けブロ
ック16へ供給されると、その圧縮空気が各噴出治具9
に分配されて夫々の噴出治具9から噴射されるようにし
てある。図3では噴出治具9にエアーノズルが使用され
ている。前記のノズル取付けブロック16はエアーシリ
ンダ14等の振動機器のピストンロッドに連結されてお
り、ピストンロッドの往復動により所定周期で図4の矢
印a‐a´方向(搬送体1の搬送方向と交差する方向)
へ往復運動するようにしてある。具体的には、発振器1
3から出力された発振信号(電気信号)によりエアーシ
リンダ14のピストンの電磁バルブを開閉させて、エア
ーシリンダ14のピストンロッドを発振信号の周波数で
往復動させ、これによってノズル取付けブロック16を
発振器13の発振周波数で図4中の矢印a‐a´方向へ
往復動させて、各噴出治具9から噴射されるドライエア
ーを振動させ、各噴出治具9から墳射される圧縮空気が
発振周波数で振動されてその周波数の波動圧縮空気(波
動圧縮乾燥空気)となる。発振器13の発振周波数を変
えればノズル取付けブロック16の往復振動数を変える
ことができ、波動圧縮空気の波動(周波数)を代えるこ
とができる。
【0018】以上のようにして、噴出治具9から波動圧
縮空気を噴出させて基板2に吹き付け、図5(a)
(b)に示すように基板2の表面、スルーホール(貫通
孔)、非貫通孔、凹部等に付着して残っている水分を振
動させて除去する。波動圧縮空気の波動(周波数)は1
Hz〜10Hz程度が適し、このうち7.83Hz前後
が水分除去に効果的である。噴出治具9は複数本使用
し、それらを図4のように千鳥配列に配置して、噴出治
具9から広い範囲に波動圧縮空気が噴出されるようにす
るのが望ましい。エアーノズルの代わりにエアーカッタ
ーを使用することもできる。エアーノズルやエアーカッ
ター等の噴出治具9の噴出口と基板2との距離は任意に
選択できるが2mm〜8mm程度にすると基板2の水分
除去に効果的である。噴出治具9は搬送体の上方又は下
方にだけ設置することも、搬送体の上下両方に設置する
こともできる。基板の孔がスルーホールの場合は上下両
方の噴出治具9から波動圧縮空気を噴出して基板に吹き
付け、基板2の孔が上向きの非貫通孔、凹部等の場合は
上方の噴出治具9から波動圧縮空気を噴出して基板に吹
き付けると水分を確実に除去することができる。基板2
の孔を下向きにして基板2を搬送体1の上にのせた場合
は、波動圧縮空気を下方から噴出して基板に吹き付ける
と水分を確実に除去することができる。水分除去室17
内は除湿機10により水分を回収して除湿して、湿度を
20%〜50%の低湿度に維持できるようにしてある。
【0019】水分除去部5での水分除去を終えた基板2
は搬送体1によって水分除去部5から図1に示す加熱乾
燥部6へ搬入される。加熱乾燥部6内では基板2を加熱
乾燥する。加熱乾燥部6内は搬送路上に設置された遠赤
外線ヒーターや近赤外線ヒーター等の赤外線ヒーター1
8により加熱されて乾燥されている。加熱乾燥後の基板
2は搬送路上に設置されている冷却用ファン19により
冷却され、常温状態へ戻される。これにより、いち早く
基板2の温度を常温に近づけることができ、乾燥終了後
すぐに基板2に触れる事ができるので、その後の作業を
迅速に行なうことが出来、作業効率が向上する。前記赤
外線ヒーター18による加熱乾燥の工程は省略すること
もできる。
【0020】
【発明の効果】本件出願の請求項1の水分除去方法は次
のような効果がある。 (1)波動圧縮空気(波動圧縮乾燥空気)を基板に吹き
付けて、基板に付着している水分を振動させるので、基
板の孔や凹部に付着している水分が確実に除去される。
また、水分だけでなく、基板に付着している微細な粉や
塵芥も除去される。 (2)熱ではなく、波動圧縮空気の吹き付けによる水分
除去であるため、熱に弱い基板でも安全に水分除去する
ことができる。又、常温環境下での作業となるため、作
業がし易い。また、熱により水分除去する場合は水跡が
基板表面にシミとなって残るが、本発明ではそのような
こともない。 (3)搬送体により基板を搬送しながら水分除去を行う
ため、洗浄から乾燥までを流れ作業で連動的に行うこと
が可能となる。また、本発明の実施のためのラインを他
の製造ライン、他システムの一部として組み込むことが
できる。
【0021】本件出願の請求項2の基板の水分除去方法
は、波動圧縮空気を噴出する噴出治具を搬送体の搬送方
向に交差する方向に往復移動させて基板の広い範囲に波
動圧縮空気を吹き付けるようにしたので、一つの噴出治
具で基板の広範囲に波動圧縮空気を吹き付けることがで
き、水分除去効率が向上する。
【0022】本件出願の請求項3の基板の水分除去方法
は、水分除去部内を除湿するので水分除去部内の水分が
少なくなり、基板からの水分除去が効率よく行なわれ
る。
【0023】本件出願の請求項4の基板の水分除去方法
は、波動圧縮空気で水分除去した基板を赤外線により加
熱するので、基板から除去し切れなかった水分を確実に
除去することができる。
【0024】本件出願の請求項5の基板の水分除去方法
は、波動圧縮空気で水分除去される基板がクラスター水
で洗浄されているので、水分の表面張力が弱く、基板に
付着している水分、特に、ホール内に残っている水分で
も容易に除去される。さらに、表面張力の低減により、
水の乾燥速度を速めることにもできる。また、クラスタ
ー水や活性水を用いることで、使用後に排水しても自然
環境への悪影響がほとんどない。
【0025】本件出願の請求項6の基板の水分除去装置
は、波動圧縮空気発生部が、圧縮空気発生器、振動機
器、発振器を備えるため、本装置により水分除去に適し
た波動(周波数)の波動圧縮空気を作り出して基板に吹
き付けることができ、効率の良い基板の水分除去が実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水分除去方法を実施するための工程の
一実施形態例を示す概略図。
【図2】波動圧縮空気を吹き付ける水分除去部の構成を
示した説明図。
【図3】水分除去部中の圧縮空気に波動を加えて吹き付
ける機構の構成を示した説明図。
【図4】水分除去部において基板に波動圧縮空気を吹き
付ける様子を示した平面図。
【図5】(a)(b)は本発明による水分除去の様子を
示した説明図。
【図6】従来の水分除去方法の一例を示す概略図。
【図7】従来の水分除去方法の他の例を示す概略図。
【図8】従来の水分除去方法の他の例を示す概略図。
【図9】(a)(b)は従来の水分除去方法における問
題点を示した説明図。
【符号の説明】
1 搬送体 2 基板 3 洗浄部 4 水切り部 5 水分除去部 6 乾燥部 7 搬入口 8 搬出口 9 噴出治具 10 除湿機 11 ポンプ 12 コンプレッサー 13 発振器 14 エアーシリンダ 15 エアーカッター 16 ノズル取付けブロック 17 水分除去室 18 赤外線ヒーター 19 冷却用ファン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮空気を所定周波数で振動させた波動圧
    縮空気を、搬送体で搬送中の基板に、その上方及び下方
    から、又は上方から水分除去部内で吹き付けて、基板に
    付着している水分を振動させて水分を除去することを特
    徴とする基板の水分除去方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の基板の水分除去方法におい
    て、波動圧縮空気を噴出治具から噴出させ、噴出治具を
    搬送体の搬送方向と交差する方向に往復移動させて、基
    板の広い範囲に波動圧縮空気を吹き付けることを特徴と
    する基板の水分除去方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の基板の水分除
    去方法において、水分除去部内を除湿することを特徴と
    する基板の水分除去方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    基板の水分除去方法において、波動圧縮空気で水分除去
    した基板を、赤外線により加熱して基板の水分を除去す
    ることを特徴とする基板の水分除去方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
    基板の水分除去方法において、波動圧縮空気で水分除去
    される基板がクラスター水で洗浄され、その後に水切り
    されたものであることを特徴とする基板の水分除去方
    法。
  6. 【請求項6】基板を搬送する搬送体と、搬送体で搬送中
    の基板にその上方と下方の双方又はいずれか一方から吹
    き付ける波動圧縮空気を発生する波動圧縮空気発生部と
    を備え、波動圧縮空気発生部は圧縮空気発生機と、それ
    から発生される圧縮空気を噴出する噴出治具と、噴出治
    具を振動させて噴出治具から噴出される圧縮空気を所定
    周波数で振動させる振動機器と、振動機器を所定周波数
    で駆動させるための電気信号を出力する発振器を備えた
    ことを特徴とする水分除去装置。
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