JP2003305585A - レーザー加工方法および加工装置 - Google Patents
レーザー加工方法および加工装置Info
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 超短パルスレーザーを利用した加工におい
て、色収差の補正、場合によっては、色収差とパルス伸
長の両方の補正を行って、その加工の精度を向上させそ
の実用性を高める。 【解決手段】 超短パルスレーザーの集光系を有し、集
光系から射出されたビームを被加工物200に照射して
加工を行うレーザー加工装置において、集光系300に
少なくとも1対の回折面301Bと屈折面301Aとを
備え、その回折分散と屈折分散を利用して色収差を補正
する、または色収差とパスル伸長を補正する。
て、色収差の補正、場合によっては、色収差とパルス伸
長の両方の補正を行って、その加工の精度を向上させそ
の実用性を高める。 【解決手段】 超短パルスレーザーの集光系を有し、集
光系から射出されたビームを被加工物200に照射して
加工を行うレーザー加工装置において、集光系300に
少なくとも1対の回折面301Bと屈折面301Aとを
備え、その回折分散と屈折分散を利用して色収差を補正
する、または色収差とパスル伸長を補正する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルスレーザー、
特にフェムト秒(10-15秒)パルスのような、時間幅
が10-12秒以下の超短パルスレーザー、を用いた加工
方法およびそれを実施するための装置に関する。
特にフェムト秒(10-15秒)パルスのような、時間幅
が10-12秒以下の超短パルスレーザー、を用いた加工
方法およびそれを実施するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パルスレーザー、特にフェムト秒
パルスのような超短パルスレーザーを利用した加工技術
に対する関心が急に高まってきている。しかし、波長帯
域を有する超短パルスレーザーを通常の屈折単レンズを
用いて集光すると、屈折レンズが有する分散(屈折率が
波長に依存する性質)のために、色収差が発生し集光ス
ポットが縦横に広がる。この色収差は、超短パルスレー
ザーの波長帯域幅と屈折レンズの分散の大きさに依存す
る。また、屈折レンズが有する分散のために超短パルス
レーザーのパルス幅が伸びる。このパルス幅の伸長の大
きさは、パルスの波長帯域幅と屈折レンズの材料分散の
大きさに加え、パルスのピーク強度にも左右される。従
って、超短パルスレーザーを加工に応用する場合には、
色収差の補正、また場合によっては、色収差とパルス伸
長の両方の補正を行って、その加工の実用性を図ること
が必要になる。
パルスのような超短パルスレーザーを利用した加工技術
に対する関心が急に高まってきている。しかし、波長帯
域を有する超短パルスレーザーを通常の屈折単レンズを
用いて集光すると、屈折レンズが有する分散(屈折率が
波長に依存する性質)のために、色収差が発生し集光ス
ポットが縦横に広がる。この色収差は、超短パルスレー
ザーの波長帯域幅と屈折レンズの分散の大きさに依存す
る。また、屈折レンズが有する分散のために超短パルス
レーザーのパルス幅が伸びる。このパルス幅の伸長の大
きさは、パルスの波長帯域幅と屈折レンズの材料分散の
大きさに加え、パルスのピーク強度にも左右される。従
って、超短パルスレーザーを加工に応用する場合には、
色収差の補正、また場合によっては、色収差とパルス伸
長の両方の補正を行って、その加工の実用性を図ること
が必要になる。
【0003】さらに、例えば図1に示すように、レーザ
ー装置1からのパルスレーザーを回折素子2を利用して
複数のパルスビームに分岐させ、それら複数のパルスビ
ームをその後に配置した屈折型集光レンズ3を利用して
集光し、被加工物4に照射する加工方法も知られてい
る。ここで、回折素子2は、分岐された各ビームの強度
がほぼ等しくなるように、その位相分布が設計されてい
る。また、集光レンズ3はフーリエ変換作用を有し、分
岐された複数のパルスビームを集光するためのものであ
る。一般に、パルス時間幅Δtとパルス波長幅Δλの間
には以下の関係が存在する。 Δt・Δλ≧C (1) ただし、Cは定数である。式(1)から、パルス幅が短
くなるほど、波長幅が広がることがわかる。なお、フェ
ムト秒パルスの場合には、100フェムト秒に対する波
長幅が〜±10nmである。
ー装置1からのパルスレーザーを回折素子2を利用して
複数のパルスビームに分岐させ、それら複数のパルスビ
ームをその後に配置した屈折型集光レンズ3を利用して
集光し、被加工物4に照射する加工方法も知られてい
る。ここで、回折素子2は、分岐された各ビームの強度
がほぼ等しくなるように、その位相分布が設計されてい
る。また、集光レンズ3はフーリエ変換作用を有し、分
岐された複数のパルスビームを集光するためのものであ
る。一般に、パルス時間幅Δtとパルス波長幅Δλの間
には以下の関係が存在する。 Δt・Δλ≧C (1) ただし、Cは定数である。式(1)から、パルス幅が短
くなるほど、波長幅が広がることがわかる。なお、フェ
ムト秒パルスの場合には、100フェムト秒に対する波
長幅が〜±10nmである。
【0004】ここで、パルスが有する波長幅をΔλとす
ると、回折素子2で分岐した時のビームの広がり(色収
差)Δhは、次式で見積もることができる。 Δh=(mf/p)Δλ (2) ただし、mは回折次数、fはレンズの焦点距離、pは回
折素子2の1周期の長さである。このように回折素子2
により分岐されたパルスビームが広がるため、これらの
ビームの集光位置での加工孔の径も回折方向に広がる。
なお、ここでは、回折素子が1次元の場合をとりあげた
が、2次元の場合についても同様のことが言える。
ると、回折素子2で分岐した時のビームの広がり(色収
差)Δhは、次式で見積もることができる。 Δh=(mf/p)Δλ (2) ただし、mは回折次数、fはレンズの焦点距離、pは回
折素子2の1周期の長さである。このように回折素子2
により分岐されたパルスビームが広がるため、これらの
ビームの集光位置での加工孔の径も回折方向に広がる。
なお、ここでは、回折素子が1次元の場合をとりあげた
が、2次元の場合についても同様のことが言える。
【0005】式(2)から、回折素子を用いてフェムト
秒パルスを分岐する場合には、波長幅が広いため大きな
色収差が発生し、回折素子で分岐されたパルスを狭い領
域あるいは空間に集光することが困難であることが理解
できる。これに対して、長パルスの場合には、波長幅が
充分に狭いため、回折素子で分岐しても上記のような色
収差は問題にならない。
秒パルスを分岐する場合には、波長幅が広いため大きな
色収差が発生し、回折素子で分岐されたパルスを狭い領
域あるいは空間に集光することが困難であることが理解
できる。これに対して、長パルスの場合には、波長幅が
充分に狭いため、回折素子で分岐しても上記のような色
収差は問題にならない。
【0006】図1の光学系を使いフェムト秒パルスレー
ザーを複数のパルスビームに分岐させ、それらのビーム
を集光すると、パルスが有する波長幅のために、高次回
折ビームの集光スポットアレイ形状は、図2に示すよう
に中心に向かって伸びる。従って、この集光スポットア
レイを被加工物4へ当てると、外側の加工痕は図3に示
すように楕円状に歪み、分岐された複数のビームにより
形成された内側部の集光スポットの形状と相違してしま
う。このため、複数箇所で均一な加工を行うことは不可
能であった。
ザーを複数のパルスビームに分岐させ、それらのビーム
を集光すると、パルスが有する波長幅のために、高次回
折ビームの集光スポットアレイ形状は、図2に示すよう
に中心に向かって伸びる。従って、この集光スポットア
レイを被加工物4へ当てると、外側の加工痕は図3に示
すように楕円状に歪み、分岐された複数のビームにより
形成された内側部の集光スポットの形状と相違してしま
う。このため、複数箇所で均一な加工を行うことは不可
能であった。
【0007】なお、図1の光学系を用いた集光実験に使
ったフェムト秒レーザーの諸元は、パルス幅100fs、
パルスエネルギー1mJ(繰り返し1KHz)、中心波
長800nm、半値波長幅±10nmである。
ったフェムト秒レーザーの諸元は、パルス幅100fs、
パルスエネルギー1mJ(繰り返し1KHz)、中心波
長800nm、半値波長幅±10nmである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題に鑑
みてなされたもので、パルスレーザーの単一ビームを利
用して加工する場合、またはパルスレーザを分岐させた
複数の分岐ビームを利用して加工する場合に、パルスに
起因する色収差、または色収差とパルス伸長の両方の補
正を実行し、より精度の高い加工が可能なレーザ加工方
法および加工装置を提供することを目的とする。
みてなされたもので、パルスレーザーの単一ビームを利
用して加工する場合、またはパルスレーザを分岐させた
複数の分岐ビームを利用して加工する場合に、パルスに
起因する色収差、または色収差とパルス伸長の両方の補
正を実行し、より精度の高い加工が可能なレーザ加工方
法および加工装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
み以下のような構成を採用する。 (1)本発明の方法は、パルスレーザーを集光させて被
加工物に照射し被加工物を加工するレーザー加工方法に
おいて、回折と屈折を組み合わせてパルスレーザーの色
収差を補正する。これによれば、回折による回折分散と
屈折による屈折分散が生じ、それらの分散は向きが逆
で、かつ回折分散の効果は屈折分散の効果よりも大きい
ため、縦および横方向の色収差が相殺されて十分に小さ
くなる。従って、集光スポットが小さくなり、加工精度
が向上する。 (2)また、回折と屈折を組み合わせてパルスレーザー
の色収差およびパルス伸長を補正する。これによれば、
回折による回折分散と屈折による屈折分散が生じ、それ
らの分散は向きが逆で、かつ回折分散の効果は屈折分散
の効果よりも大きいため、屈折分散に起因する色収差お
よびパルス伸長も十分に小さく抑えられる。従って、集
光スポットが小さくなり、加工精度が向上する。 (3)本発明の装置は、パルスレーザーの集光系を有
し、前記集光系から射出されたビームを被加工物に照射
して加工を行うレーザー加工装置において、前記集光系
が少なくとも1対の回折面と屈折面とを備える。この装
置によれば、1対の回折面と屈折面が、上記(1)、
(2)で説明したような作用効果を奏し、高精度の加工
が可能となる。 (4)なお、前記集光系は回折面を有する屈折レンズか
ら構成することができる。 (5)また、前記集光系は回折面を有する板と屈折レン
ズから構成することができる。 (6)本発明の他の方法は、パルスレーザーを分岐用回
折素子により複数のビームに分岐し、前記複数の分岐ビ
ームに関して生じる色収差を集光光学系を介して補正
し、色収差が補正された前記複数の分岐ビームを被加工
物に集光照射する。これにより、回折素子で分岐された
複数のパルスビームを集光して得られる複数の集光スポ
ット形状の色収差による歪みが防止される。 (7)また、前記集光光学系に集光作用を有する回折素
子を用い、前記分岐用回折素子と前記集光用回折素子と
の距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほぼ等しく
する。これによれば、分岐用回折素子で分岐された複数
のビームに関して生じる横色収差が取り除かれ、分岐用
回折素子で分岐された複数のパルスビームで形成される
複数の集光スポットの形および大きさをほぼ同じにでき
る。従って、被加工物にはほぼ同じ形と大きさの複数の
加工痕が得られる。 (8)また、前記集光光学系にそれぞれ屈折および回折
作用を有する少なくとも2群からなる光学系を用い、波
長に応じて前記光学系の主面の位置を調整する。これに
よれば、分岐用回折素子で分岐された複数のビームに関
して生じる横および縦の色収差が取り除かれ、分岐用回
折素子で分岐された複数のパルスビームで形成される複
数の集光スポットの形および大きさをほぼ同じにでき
る。従って、被加工物にはほぼ同じ形と大きさの複数の
加工痕が得られる。 (9)本発明の他の装置は、パルスレーザーを発生する
レーザー発生装置と、前記レーザー発生装置から発生さ
れたパルスレーザーを複数のビームに分岐する分岐用回
折素子と、前記分岐用回折素子により分岐された複数の
分岐ビームに関して色収差を補正して集光する集光光学
系と、を備える。この装置により、上記(6)で説明し
た効果を奏することができる。 (10)また、前記集光光学系として集光作用を有す回
折素子を備え、前記分岐用回折素子と前記集光用回折素
子との距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほぼ等
しくする。この装置により、上記(7)で説明した効果
を奏することができる。 (11)また、前記集光光学系としてそれぞれ屈折およ
び回折作用を有する少なくとも2群からなる光学系を配
置する。この装置により、上記(8)で説明した効果を
奏することが可能となる。 (12)なお、屈折および回折作用を有する前記光学系
として、少なくとも1つの回折面を有する屈折レンズを
備えることができる。 (13)また、屈折および回折作用を有する前記光学系
として、少なくとも1つの回折面と、該回折面が形成さ
れた部材とは別部材に形成された屈折レンズとを、備え
ることができる。 (14)また、前記2群からなる光学系を第1群と第2
群とから構成し、前記第1群の回折面に負のパワーを、
前記1群の屈折レンズに正のパワーを、前記2群の屈折
レンズに負のパワーを、前記第2群の回折面に正のパワ
ーを、それぞれ備えることができる。 (15)本発明の他の方法は、パルスレーザーのパルス
空間強度分布を回折素子で所定の形に整形する。これに
よれば、加工に適したレーザーパルスを、回折素子の交
換により簡単に得ることが可能となる。 (16)本発明の他の装置は、パルスレーザーのパルス
空間強度分布を所定の形に整形するパルス整形用回折素
子を備える。この装置により、上記(15)の効果を奏
することが可能となる。 (17)また、前記分岐用回折素子にパルスレーザーの
パルス空間強度分布を所定の形に整形する位相関数を重
畳する。これによれば、1つの回折素子でパルスの分岐
と整形が実行されることになり、装置の小型化、コスト
ダウンに寄与できる。 (18)本発明の他の方法は、パルスレーザーを回折素
子により回折するステップと、前記パルスレーザーに関
して生じる色収差を集光光学系を介して補正するステッ
プと、前記パルスレーザーの集光位置を前記回折用回折
素子を回転して移動させるステップと、を備える。これ
によれば、色収差の補正に加えて、回折素子およびその
回転を利用した加工位置決めにより、高精度の加工を比
較的簡単な構成で実施することが可能となる。 (19)なお。前記パルスレーザーを複数のビームに分
岐して、該複数の分岐ビームを回折および集光させるよ
うにしてもよい。これにより、加工速度または加工効率
を向上させることができる。 (20)また、前記集光光学系に集光作用を有する回折
素子を用い、前記回折用回折素子と前記集光用回折素子
との距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほぼ等し
くする。これによれば、分岐用回折素子で分岐された複
数のビームに関して生じる横色収差が取り除かれ、分岐
用回折素子で分岐された複数のパルスビームで形成され
る複数の集光スポットの形および大きさをほぼ同じにで
きる。 (21)また、前記集光光学系にそれぞれ屈折および回
折作用を有する少なくとも2群からなる光学系を用い、
波長に応じて前記光学系の主面の位置を調整する。これ
によれば、分岐用回折素子で分岐された複数のビームに
関して生じる横および縦の色収差が取り除かれ、分岐用
回折素子で分岐された複数のパルスビームで形成される
複数の集光スポットの形および大きさをほぼ同じにでき
る。 (22)本発明の他の装置は、パルスレーザーを発生す
るレーザー発生装置と、前記レーザー発生装置から発生
したパルスレーザーを回折する回折用回折素子と、前記
回折用回折素子で回折した回折パルスレーザーに関して
波長帯域に起因する色収差を補正して集光する集光光学
系と、前記回折素子を回転させる回転手段と、を有す
る。この装置により、上記(18)の効果を奏すること
ができる。 (23)なお、前記回転手段は、前記回折用回折素子に
より回折されたレーザービームの集光スポットを回転移
動させるものである。 (24)また、前記レーザー発生装置から発生したパル
スレーザーを複数のビームに分岐する分岐用回折素子を
備え、前記回折用回折素子で複数の分岐ビームを回折す
るようにしてもよい。これによれば、集光スポットが複
数となるので、加工速度を向上させることができる。 (25)なお、前記回折用回折素子に入射されるレーザ
ービームの光軸は、前記回折用回折素子の回転中心と一
致させることができる。 (26)また、前記回折用回折素子に入射されるレーザ
ービームの光軸は、前記回折用回折素子の回転中心から
偏心させてもよい。 (27)また、前記集光光学系として集光作用を有する
回折素子を備え、前記回折用回折素子と前記集光用回折
素子との距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほぼ
等しくする。この装置により、上記(20)の効果を奏
することができる。 (28)また、前記集光光学系としてそれぞれ屈折およ
び回折作用を有する少なくとも2群からなる光学系を配
置する。この装置により、上記(21)の効果を奏する
ことができる。 (29)なお、屈折および回折作用を有する前記光学系
として、少なくとも1つの回折面を有する屈折レンズを
備えることができる。 (30)さらに、屈折および回折作用を有する前記光学
系として、少なくとも1つの回折面と、該回折面が形成
された部材とは別部材に形成された屈折レンズとを、備
えることができる。
み以下のような構成を採用する。 (1)本発明の方法は、パルスレーザーを集光させて被
加工物に照射し被加工物を加工するレーザー加工方法に
おいて、回折と屈折を組み合わせてパルスレーザーの色
収差を補正する。これによれば、回折による回折分散と
屈折による屈折分散が生じ、それらの分散は向きが逆
で、かつ回折分散の効果は屈折分散の効果よりも大きい
ため、縦および横方向の色収差が相殺されて十分に小さ
くなる。従って、集光スポットが小さくなり、加工精度
が向上する。 (2)また、回折と屈折を組み合わせてパルスレーザー
の色収差およびパルス伸長を補正する。これによれば、
回折による回折分散と屈折による屈折分散が生じ、それ
らの分散は向きが逆で、かつ回折分散の効果は屈折分散
の効果よりも大きいため、屈折分散に起因する色収差お
よびパルス伸長も十分に小さく抑えられる。従って、集
光スポットが小さくなり、加工精度が向上する。 (3)本発明の装置は、パルスレーザーの集光系を有
し、前記集光系から射出されたビームを被加工物に照射
して加工を行うレーザー加工装置において、前記集光系
が少なくとも1対の回折面と屈折面とを備える。この装
置によれば、1対の回折面と屈折面が、上記(1)、
(2)で説明したような作用効果を奏し、高精度の加工
が可能となる。 (4)なお、前記集光系は回折面を有する屈折レンズか
ら構成することができる。 (5)また、前記集光系は回折面を有する板と屈折レン
ズから構成することができる。 (6)本発明の他の方法は、パルスレーザーを分岐用回
折素子により複数のビームに分岐し、前記複数の分岐ビ
ームに関して生じる色収差を集光光学系を介して補正
し、色収差が補正された前記複数の分岐ビームを被加工
物に集光照射する。これにより、回折素子で分岐された
複数のパルスビームを集光して得られる複数の集光スポ
ット形状の色収差による歪みが防止される。 (7)また、前記集光光学系に集光作用を有する回折素
子を用い、前記分岐用回折素子と前記集光用回折素子と
の距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほぼ等しく
する。これによれば、分岐用回折素子で分岐された複数
のビームに関して生じる横色収差が取り除かれ、分岐用
回折素子で分岐された複数のパルスビームで形成される
複数の集光スポットの形および大きさをほぼ同じにでき
る。従って、被加工物にはほぼ同じ形と大きさの複数の
加工痕が得られる。 (8)また、前記集光光学系にそれぞれ屈折および回折
作用を有する少なくとも2群からなる光学系を用い、波
長に応じて前記光学系の主面の位置を調整する。これに
よれば、分岐用回折素子で分岐された複数のビームに関
して生じる横および縦の色収差が取り除かれ、分岐用回
折素子で分岐された複数のパルスビームで形成される複
数の集光スポットの形および大きさをほぼ同じにでき
る。従って、被加工物にはほぼ同じ形と大きさの複数の
加工痕が得られる。 (9)本発明の他の装置は、パルスレーザーを発生する
レーザー発生装置と、前記レーザー発生装置から発生さ
れたパルスレーザーを複数のビームに分岐する分岐用回
折素子と、前記分岐用回折素子により分岐された複数の
分岐ビームに関して色収差を補正して集光する集光光学
系と、を備える。この装置により、上記(6)で説明し
た効果を奏することができる。 (10)また、前記集光光学系として集光作用を有す回
折素子を備え、前記分岐用回折素子と前記集光用回折素
子との距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほぼ等
しくする。この装置により、上記(7)で説明した効果
を奏することができる。 (11)また、前記集光光学系としてそれぞれ屈折およ
び回折作用を有する少なくとも2群からなる光学系を配
置する。この装置により、上記(8)で説明した効果を
奏することが可能となる。 (12)なお、屈折および回折作用を有する前記光学系
として、少なくとも1つの回折面を有する屈折レンズを
備えることができる。 (13)また、屈折および回折作用を有する前記光学系
として、少なくとも1つの回折面と、該回折面が形成さ
れた部材とは別部材に形成された屈折レンズとを、備え
ることができる。 (14)また、前記2群からなる光学系を第1群と第2
群とから構成し、前記第1群の回折面に負のパワーを、
前記1群の屈折レンズに正のパワーを、前記2群の屈折
レンズに負のパワーを、前記第2群の回折面に正のパワ
ーを、それぞれ備えることができる。 (15)本発明の他の方法は、パルスレーザーのパルス
空間強度分布を回折素子で所定の形に整形する。これに
よれば、加工に適したレーザーパルスを、回折素子の交
換により簡単に得ることが可能となる。 (16)本発明の他の装置は、パルスレーザーのパルス
空間強度分布を所定の形に整形するパルス整形用回折素
子を備える。この装置により、上記(15)の効果を奏
することが可能となる。 (17)また、前記分岐用回折素子にパルスレーザーの
パルス空間強度分布を所定の形に整形する位相関数を重
畳する。これによれば、1つの回折素子でパルスの分岐
と整形が実行されることになり、装置の小型化、コスト
ダウンに寄与できる。 (18)本発明の他の方法は、パルスレーザーを回折素
子により回折するステップと、前記パルスレーザーに関
して生じる色収差を集光光学系を介して補正するステッ
プと、前記パルスレーザーの集光位置を前記回折用回折
素子を回転して移動させるステップと、を備える。これ
によれば、色収差の補正に加えて、回折素子およびその
回転を利用した加工位置決めにより、高精度の加工を比
較的簡単な構成で実施することが可能となる。 (19)なお。前記パルスレーザーを複数のビームに分
岐して、該複数の分岐ビームを回折および集光させるよ
うにしてもよい。これにより、加工速度または加工効率
を向上させることができる。 (20)また、前記集光光学系に集光作用を有する回折
素子を用い、前記回折用回折素子と前記集光用回折素子
との距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほぼ等し
くする。これによれば、分岐用回折素子で分岐された複
数のビームに関して生じる横色収差が取り除かれ、分岐
用回折素子で分岐された複数のパルスビームで形成され
る複数の集光スポットの形および大きさをほぼ同じにで
きる。 (21)また、前記集光光学系にそれぞれ屈折および回
折作用を有する少なくとも2群からなる光学系を用い、
波長に応じて前記光学系の主面の位置を調整する。これ
によれば、分岐用回折素子で分岐された複数のビームに
関して生じる横および縦の色収差が取り除かれ、分岐用
回折素子で分岐された複数のパルスビームで形成される
複数の集光スポットの形および大きさをほぼ同じにでき
る。 (22)本発明の他の装置は、パルスレーザーを発生す
るレーザー発生装置と、前記レーザー発生装置から発生
したパルスレーザーを回折する回折用回折素子と、前記
回折用回折素子で回折した回折パルスレーザーに関して
波長帯域に起因する色収差を補正して集光する集光光学
系と、前記回折素子を回転させる回転手段と、を有す
る。この装置により、上記(18)の効果を奏すること
ができる。 (23)なお、前記回転手段は、前記回折用回折素子に
より回折されたレーザービームの集光スポットを回転移
動させるものである。 (24)また、前記レーザー発生装置から発生したパル
スレーザーを複数のビームに分岐する分岐用回折素子を
備え、前記回折用回折素子で複数の分岐ビームを回折す
るようにしてもよい。これによれば、集光スポットが複
数となるので、加工速度を向上させることができる。 (25)なお、前記回折用回折素子に入射されるレーザ
ービームの光軸は、前記回折用回折素子の回転中心と一
致させることができる。 (26)また、前記回折用回折素子に入射されるレーザ
ービームの光軸は、前記回折用回折素子の回転中心から
偏心させてもよい。 (27)また、前記集光光学系として集光作用を有する
回折素子を備え、前記回折用回折素子と前記集光用回折
素子との距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほぼ
等しくする。この装置により、上記(20)の効果を奏
することができる。 (28)また、前記集光光学系としてそれぞれ屈折およ
び回折作用を有する少なくとも2群からなる光学系を配
置する。この装置により、上記(21)の効果を奏する
ことができる。 (29)なお、屈折および回折作用を有する前記光学系
として、少なくとも1つの回折面を有する屈折レンズを
備えることができる。 (30)さらに、屈折および回折作用を有する前記光学
系として、少なくとも1つの回折面と、該回折面が形成
された部材とは別部材に形成された屈折レンズとを、備
えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】実施形態1(単一ビームによる加
工) 超短パルスレーザーを加工へ応用する場合には、一般的
な諸収差の補正に加え、パルス色収差、場合によっては
パルス色収差とパルス伸長を補正することが求められ
る。このためには、回折面と屈折面を組み合わせた集光
系が有効である。その理由は、回折面が与える回折分
散は屈折面の屈折分散とは向きが逆であること、回折
分散の効果は屈折分散の効果よりも大きいこと、の二つ
からである。参考のために、屈折単レンズの収差特性
と、回折単レンズの収差特性を、図4、図5にそれぞれ
示す。
工) 超短パルスレーザーを加工へ応用する場合には、一般的
な諸収差の補正に加え、パルス色収差、場合によっては
パルス色収差とパルス伸長を補正することが求められ
る。このためには、回折面と屈折面を組み合わせた集光
系が有効である。その理由は、回折面が与える回折分
散は屈折面の屈折分散とは向きが逆であること、回折
分散の効果は屈折分散の効果よりも大きいこと、の二つ
からである。参考のために、屈折単レンズの収差特性
と、回折単レンズの収差特性を、図4、図5にそれぞれ
示す。
【0011】ここでは、ひとつの回折面とひとつの屈折
レンズから成る集光系を考える。なお、回折面は屈折レ
ンズの上に、あるいは、屈折レンズと接して配置されて
いるとする。この集光系の合成集光距離fは次式で与え
られる。 1/f=1/fd+1/fr (3) ただし、fdは回折面の集光距離、frは屈折レンズの
集光距離である。パルスレーザーの色収差およびパルス
伸長を抑えるには、異なる波長に対する合成集光位置を
同じくすればよい。そのためには、次式の関係が満足さ
れねばならない。 0=(1/fd)(1/νd)+(1/fr)(1/νr) (4) ここで、νdは回折面の分散率を、νrは屈折レンズの
分散率を表し、以下のように定義される。 1/νd=−(Δλ/λ) (5−1) 1/νr=−(Δn/(n−1)) (5−2) ただし、Δλは波長λの変化、Δnは屈折率nの変化を
表す。式(3)と(4)から、fd、frは以下のよう
に求まる。 fd=f(νd−νr)/νd (6−1) fr=f(νr−νd)/νr (6−2) 回折分散と屈折分散の性質から、νd<0、νr>0さ
らに|νd|<<|νr|である。また、f>0である
から、fd>かつfr>0となる。従って、回折面へパ
ワーを配分することにより屈折レンズのパワーが減り、
同レンズが薄くなる。このことは、パルス伸長を押さえ
る点でも有利である。
レンズから成る集光系を考える。なお、回折面は屈折レ
ンズの上に、あるいは、屈折レンズと接して配置されて
いるとする。この集光系の合成集光距離fは次式で与え
られる。 1/f=1/fd+1/fr (3) ただし、fdは回折面の集光距離、frは屈折レンズの
集光距離である。パルスレーザーの色収差およびパルス
伸長を抑えるには、異なる波長に対する合成集光位置を
同じくすればよい。そのためには、次式の関係が満足さ
れねばならない。 0=(1/fd)(1/νd)+(1/fr)(1/νr) (4) ここで、νdは回折面の分散率を、νrは屈折レンズの
分散率を表し、以下のように定義される。 1/νd=−(Δλ/λ) (5−1) 1/νr=−(Δn/(n−1)) (5−2) ただし、Δλは波長λの変化、Δnは屈折率nの変化を
表す。式(3)と(4)から、fd、frは以下のよう
に求まる。 fd=f(νd−νr)/νd (6−1) fr=f(νr−νd)/νr (6−2) 回折分散と屈折分散の性質から、νd<0、νr>0さ
らに|νd|<<|νr|である。また、f>0である
から、fd>かつfr>0となる。従って、回折面へパ
ワーを配分することにより屈折レンズのパワーが減り、
同レンズが薄くなる。このことは、パルス伸長を押さえ
る点でも有利である。
【0012】実際の設計においては、色収差以外の諸収
差も考慮する。そのために、厳密な光線追跡を実行し、
回折面の位相関数を定義する諸係数ならびに屈折面の形
状を決定する。また、収差特性に加え、超短パルスの伸
長が設計の評価項目として加わる。パルス伸長の大きさ
はレンズの厚みに比例するため、このパルス伸長を補正
するように回折面ならびに屈折面の設計を行う。さら
に、パルスは面内に空間強度分布(例えば、ガウシア
ン)を有するため、非線形効果を介して不要な波面収差
が発生する。そこで、この不要な波面収差も考慮して設
計を行う。以下に、2つの実施例(設計事例)を示す。
なお、そこでは、集光素子の性能を比較する意味で、一
般に使われている2枚組みレンズ(ダブレット)の収差
特性も併せて示す。
差も考慮する。そのために、厳密な光線追跡を実行し、
回折面の位相関数を定義する諸係数ならびに屈折面の形
状を決定する。また、収差特性に加え、超短パルスの伸
長が設計の評価項目として加わる。パルス伸長の大きさ
はレンズの厚みに比例するため、このパルス伸長を補正
するように回折面ならびに屈折面の設計を行う。さら
に、パルスは面内に空間強度分布(例えば、ガウシア
ン)を有するため、非線形効果を介して不要な波面収差
が発生する。そこで、この不要な波面収差も考慮して設
計を行う。以下に、2つの実施例(設計事例)を示す。
なお、そこでは、集光素子の性能を比較する意味で、一
般に使われている2枚組みレンズ(ダブレット)の収差
特性も併せて示す。
【0013】実施例1
図6は本発明の実施例1に係る、レーザー加工装置の概
略構成図である。この装置は、レーザーを発生する発生
装置100と、レーザー発生装置100で発生したレー
ザーを集光する集光光学系300とを備え、集光光学系
300で集光されたレーザーを被加工物200に照射し
て、加工を行うものである。ここで、集光光学系300
は回折面を有する屈折レンズ301から構成されてい
る。レンズ301の第1面301Aは屈折面、第2面3
01Bは回折面である。また、レンズ301の面データ
は次のとおりである。第1面301Aの曲率は(2.3
6E−02)、第2面301Bの曲率は(0.00E+
00)である。 さらに、第2面301Bの回折面を定
義する位相関数Φ(r)について検討する。位相関数Φ(r)
は次式で与えられる。 Φ(r)=ΣAn・r2n (7) この多項式で、Σは和を、Anは各項の係数を、rは半
径方向の位置を表す。また、rは最大半径で規格化され
た値(0〜1)、nは1以上の自然数である。実施例1
の場合、第2面301Bの回折面を定義する位相関数Φ
(r)の諸係数は、2次の係数A1が(−5.88201
6)、4次の係数A2が(0.009745)、6次の
係数A3が(2.14441E−6)、8次の係数A4
が(4.673371E−10)となる。図7は集光光
学系300の縦収差特性、図8は集光光学系300によ
る集光位置を示すスポットダイアグラムである。回折面
と屈折面を組み合わせた集光光学系300を用いること
により、縦および横方向の収差が実用上十分なまで小さ
くなっていることが、図7および図8からわかる。ま
た、パルス波長帯域の両端の波長(ここでは790nm
と810nm)に対して縦収差が逆方向に発生するた
め、屈折分散に起因するパルスの伸長も十分に抑えるこ
とが可能である。
略構成図である。この装置は、レーザーを発生する発生
装置100と、レーザー発生装置100で発生したレー
ザーを集光する集光光学系300とを備え、集光光学系
300で集光されたレーザーを被加工物200に照射し
て、加工を行うものである。ここで、集光光学系300
は回折面を有する屈折レンズ301から構成されてい
る。レンズ301の第1面301Aは屈折面、第2面3
01Bは回折面である。また、レンズ301の面データ
は次のとおりである。第1面301Aの曲率は(2.3
6E−02)、第2面301Bの曲率は(0.00E+
00)である。 さらに、第2面301Bの回折面を定
義する位相関数Φ(r)について検討する。位相関数Φ(r)
は次式で与えられる。 Φ(r)=ΣAn・r2n (7) この多項式で、Σは和を、Anは各項の係数を、rは半
径方向の位置を表す。また、rは最大半径で規格化され
た値(0〜1)、nは1以上の自然数である。実施例1
の場合、第2面301Bの回折面を定義する位相関数Φ
(r)の諸係数は、2次の係数A1が(−5.88201
6)、4次の係数A2が(0.009745)、6次の
係数A3が(2.14441E−6)、8次の係数A4
が(4.673371E−10)となる。図7は集光光
学系300の縦収差特性、図8は集光光学系300によ
る集光位置を示すスポットダイアグラムである。回折面
と屈折面を組み合わせた集光光学系300を用いること
により、縦および横方向の収差が実用上十分なまで小さ
くなっていることが、図7および図8からわかる。ま
た、パルス波長帯域の両端の波長(ここでは790nm
と810nm)に対して縦収差が逆方向に発生するた
め、屈折分散に起因するパルスの伸長も十分に抑えるこ
とが可能である。
【0014】実施例2
図9は本発明の実施例2に係る、レーザー加工装置の概
略構成図であり、図6とは集光光学系が相違している。
図9の構成では、集光光学系400として、回折面を有
する板401と屈折レンズ402から構成され、板40
1と屈折レンズ402は分離されている。板401の第
1面401Aが回折面であり、板401の第2面401
B、屈折レンズ402の第3面402Aと第4面402
Bは屈折面である。また、これらの面データは次のとお
りである。第1面401Aの曲率は(0.00E+0
0)、第2面401Bの曲率は(0.00E+00)、
第3面402Aの曲率は(2.64E−02)、第4面
402Bの曲率は(2.68E−03)である。さら
に、第1面401Aの回折面を定義する位相関数Φ(r)
の諸係数は、2次の係数が(−5.595371)、4
次の係数が(0.007109)、6次の係数が(−
2.364591E−6)、8次の係数が(−2.10
204E−9)である。図10は集光光学系400の縦
収差特性、図11は集光光学系400によるスポットダ
イアグラムである。回折面と屈折面を組み合わせた集光
光学系400を用いることにより、縦および横方向の収
差が実用上十分なまで小さくなっていることが、図10
および図11からわかる。また、パルス波長帯域の両端
の波長(ここでは790nmと810nm)に対して縦
収差が逆方向に発生するため、屈折分散に起因するパル
スの伸長も十分に抑えることが可能である。
略構成図であり、図6とは集光光学系が相違している。
図9の構成では、集光光学系400として、回折面を有
する板401と屈折レンズ402から構成され、板40
1と屈折レンズ402は分離されている。板401の第
1面401Aが回折面であり、板401の第2面401
B、屈折レンズ402の第3面402Aと第4面402
Bは屈折面である。また、これらの面データは次のとお
りである。第1面401Aの曲率は(0.00E+0
0)、第2面401Bの曲率は(0.00E+00)、
第3面402Aの曲率は(2.64E−02)、第4面
402Bの曲率は(2.68E−03)である。さら
に、第1面401Aの回折面を定義する位相関数Φ(r)
の諸係数は、2次の係数が(−5.595371)、4
次の係数が(0.007109)、6次の係数が(−
2.364591E−6)、8次の係数が(−2.10
204E−9)である。図10は集光光学系400の縦
収差特性、図11は集光光学系400によるスポットダ
イアグラムである。回折面と屈折面を組み合わせた集光
光学系400を用いることにより、縦および横方向の収
差が実用上十分なまで小さくなっていることが、図10
および図11からわかる。また、パルス波長帯域の両端
の波長(ここでは790nmと810nm)に対して縦
収差が逆方向に発生するため、屈折分散に起因するパル
スの伸長も十分に抑えることが可能である。
【0015】なお、実施例1および実施例2において、
回折面のベース面および/または屈折面を非球面にする
ことも可能である。また、回折面と屈折面の配置を入れ
替えることも可能である。
回折面のベース面および/または屈折面を非球面にする
ことも可能である。また、回折面と屈折面の配置を入れ
替えることも可能である。
【0016】上記実施例と比較のために、従来の2枚組
みレンズによる集光光学系500の構成、集光光学系5
00の収差特性並びにスポットダイアグラムを、図1
2、図13、図14にそれぞれに示した。ここでは、凸
レンズ501で第1面501Aおよび第2面501Bが
形成され、凹レンズ502で第3面502Aおよび第4
面502Bが形成されている。また、すべての面は球面
である。第1面501Aの曲率は(3.90E−0
2)、第2面501Bの曲率は(−3.58E−0
2)、第3面502Aの曲率は(−3.89E−0
2)、第4面502Bの曲率は(−1.50E−02)
である。この集光光学系500を上記実施例1,2と比
較すると、縦収差の補正が不足し、スポットダイアグラ
ムも約2倍の広さとなっている。また、異なる波長に対
して同じ方向に縦収差が発生するため、屈折分散に起因
するパルス伸長の補正も十分とは言えない。
みレンズによる集光光学系500の構成、集光光学系5
00の収差特性並びにスポットダイアグラムを、図1
2、図13、図14にそれぞれに示した。ここでは、凸
レンズ501で第1面501Aおよび第2面501Bが
形成され、凹レンズ502で第3面502Aおよび第4
面502Bが形成されている。また、すべての面は球面
である。第1面501Aの曲率は(3.90E−0
2)、第2面501Bの曲率は(−3.58E−0
2)、第3面502Aの曲率は(−3.89E−0
2)、第4面502Bの曲率は(−1.50E−02)
である。この集光光学系500を上記実施例1,2と比
較すると、縦収差の補正が不足し、スポットダイアグラ
ムも約2倍の広さとなっている。また、異なる波長に対
して同じ方向に縦収差が発生するため、屈折分散に起因
するパルス伸長の補正も十分とは言えない。
【0017】実施形態2(複数の分岐ビームを利用した
加工) 実施例3 図15は本発明の実施例3に係るレーザー加工装置の構
成図である。このレーザー加工装置は、図15に示すよ
うに、フェムト秒のパルスレーザーを発生するレーザー
発生装置601と、レーザー発生装置601からのパル
スレーザーを複数のパルスビームに分岐する分岐用回折
素子602と、分岐用回折素子602で分岐された複数
のパルスビームを集光する集光用回折素子611とから
なる。この場合、これらふたつの回折素子602、61
1の配置を工夫することにより、横色収差を取り除く補
正ができる。
加工) 実施例3 図15は本発明の実施例3に係るレーザー加工装置の構
成図である。このレーザー加工装置は、図15に示すよ
うに、フェムト秒のパルスレーザーを発生するレーザー
発生装置601と、レーザー発生装置601からのパル
スレーザーを複数のパルスビームに分岐する分岐用回折
素子602と、分岐用回折素子602で分岐された複数
のパルスビームを集光する集光用回折素子611とから
なる。この場合、これらふたつの回折素子602、61
1の配置を工夫することにより、横色収差を取り除く補
正ができる。
【0018】近軸理論から、加工面におけるm次の集光
スポットの位置は、次式で与えられる。 y=[s(1−L/f)−L]u (8) ただし、sは分岐用回折素子602から集光用回折素子
611までの距離、Lは集光用回折素子611から被加
工物614の加工面までの距離である。また、fは集光
用回折素子611の集光距離、uはパルスビームの回折
角であり、u=mλ/pである。ここで、mは回折次
数、λはパルス波長、pは分岐用回折素子602におけ
る一周期の長さである。
スポットの位置は、次式で与えられる。 y=[s(1−L/f)−L]u (8) ただし、sは分岐用回折素子602から集光用回折素子
611までの距離、Lは集光用回折素子611から被加
工物614の加工面までの距離である。また、fは集光
用回折素子611の集光距離、uはパルスビームの回折
角であり、u=mλ/pである。ここで、mは回折次
数、λはパルス波長、pは分岐用回折素子602におけ
る一周期の長さである。
【0019】式(8)を微分することにより、回折角の
変化Δu(波長変化により生じる)に対する分岐用回折
素子602で分岐されたパルスビームの到達位置のずれ
Δyは次のように求まる。 Δy=[s(1−2L/f)−L]Δu (9) なお、式(9)を導くために、分岐用回折素子602に
おいて成り立つ関係Δu/u=Δλ/λと、集光用回折
素子611において成り立つ関係Δλ/λ=−Δf/f
を用いた。また、集光用回折素子611を半径rの2次
の項だけから成るフレネルレンズとして扱い、高次の収
差成分を無視すると、フレネルレンズの収差関数は次式
で与えられる。 φ(r)=−πr2/(λf) (10) 従って、例えば、λ=800nm、f=100mmとす
ると、φ(r)=−39.27r2となる。
変化Δu(波長変化により生じる)に対する分岐用回折
素子602で分岐されたパルスビームの到達位置のずれ
Δyは次のように求まる。 Δy=[s(1−2L/f)−L]Δu (9) なお、式(9)を導くために、分岐用回折素子602に
おいて成り立つ関係Δu/u=Δλ/λと、集光用回折
素子611において成り立つ関係Δλ/λ=−Δf/f
を用いた。また、集光用回折素子611を半径rの2次
の項だけから成るフレネルレンズとして扱い、高次の収
差成分を無視すると、フレネルレンズの収差関数は次式
で与えられる。 φ(r)=−πr2/(λf) (10) 従って、例えば、λ=800nm、f=100mmとす
ると、φ(r)=−39.27r2となる。
【0020】ここで、分岐された複数のパルスの集光面
を被加工物604の加工面とすると、式(9)へL=f
を代入して次式を得る。 Δy=−(s+f)Δu (11) この関係から、s=−fの時、回折角の変化Δu に依
らず、Δy=0となる。すなわち、分岐用回折素子60
2から集光用回折素子611までの距離を、集光用回折
素子611から加工面までの集光距離とすれば、分岐さ
れた複数のビームに関して生ずる横色収差が補正される
ことを意味する。
を被加工物604の加工面とすると、式(9)へL=f
を代入して次式を得る。 Δy=−(s+f)Δu (11) この関係から、s=−fの時、回折角の変化Δu に依
らず、Δy=0となる。すなわち、分岐用回折素子60
2から集光用回折素子611までの距離を、集光用回折
素子611から加工面までの集光距離とすれば、分岐さ
れた複数のビームに関して生ずる横色収差が補正される
ことを意味する。
【0021】上記の理論に基づく実施例3の光学レイア
ウトは図16のようになる。そして、その光学レイアウ
トによる点像分布は、図17に示すグラフのようになっ
た。
ウトは図16のようになる。そして、その光学レイアウ
トによる点像分布は、図17に示すグラフのようになっ
た。
【0022】レーザー加工装置においては、s=−fの
条件から多少はずれた構成となっても、加工の許容範囲
であれば問題はない。どの程度厳密な位置合わせを要す
るかは、必要とされる加工領域の大きさとその領域内で
求められる加工の均一性から決めればよい。なお、図1
6の光学レイアウトにおいて、集光用回折素子611の
集光距離f=100mmを固定した場合、ふたつの回折
素子602,611の間隔と、この光学系による複数の
パルスビーム(1次、3次、7次を例示)により形成さ
れる集光スポットの理論値に対する位置ずれΔyとの関
係は、図18に示すようになった。
条件から多少はずれた構成となっても、加工の許容範囲
であれば問題はない。どの程度厳密な位置合わせを要す
るかは、必要とされる加工領域の大きさとその領域内で
求められる加工の均一性から決めればよい。なお、図1
6の光学レイアウトにおいて、集光用回折素子611の
集光距離f=100mmを固定した場合、ふたつの回折
素子602,611の間隔と、この光学系による複数の
パルスビーム(1次、3次、7次を例示)により形成さ
れる集光スポットの理論値に対する位置ずれΔyとの関
係は、図18に示すようになった。
【0023】実施例3の装置において使用した、フェム
ト秒レーザーと各回折素子のデータは以下のとおりであ
る。なお、これらはあくまでも一例である。 ・フェムト秒レーザー:パルス幅100fs、パルスエネ
ルギー1mJ(繰り返し1KHz)、中心波長800n
m、半値波長幅±10nm、パルスビーム径6mmであ
る。 ・分岐用回折素子602:分岐数21、分岐間隔200
μm、この素子により分岐された21本の各パルスビー
ムの強度はほぼ等しくなるようにされている。 ・集光用回折素子611:集光距離100mmである。 なお、上記回折素子602,611は、例えば、レーザ
ー描画とイオンエッチングにより、高品質な石英などの
基板上に形成される。
ト秒レーザーと各回折素子のデータは以下のとおりであ
る。なお、これらはあくまでも一例である。 ・フェムト秒レーザー:パルス幅100fs、パルスエネ
ルギー1mJ(繰り返し1KHz)、中心波長800n
m、半値波長幅±10nm、パルスビーム径6mmであ
る。 ・分岐用回折素子602:分岐数21、分岐間隔200
μm、この素子により分岐された21本の各パルスビー
ムの強度はほぼ等しくなるようにされている。 ・集光用回折素子611:集光距離100mmである。 なお、上記回折素子602,611は、例えば、レーザ
ー描画とイオンエッチングにより、高品質な石英などの
基板上に形成される。
【0024】実施例3の加工装置を使い、フェムト秒パ
ルスレーザーを分岐、集光すると、先に述べた最適素子
間隔の条件(s=−f)では横色収差が補正され、その
光学系による集光スポットの形と大きさは、例えば図1
9に示すような、回折次数に依らずほぼ同じ形および大
きさとなる。従って、このような均一な集光スポットア
レイを被加工物604へ当てると、被加工物604には
同じ大きさの加工痕が得られる。
ルスレーザーを分岐、集光すると、先に述べた最適素子
間隔の条件(s=−f)では横色収差が補正され、その
光学系による集光スポットの形と大きさは、例えば図1
9に示すような、回折次数に依らずほぼ同じ形および大
きさとなる。従って、このような均一な集光スポットア
レイを被加工物604へ当てると、被加工物604には
同じ大きさの加工痕が得られる。
【0025】実施例3の加工装置は、さらに以下のよう
な利点を有する。 ・素子数が少なくかつ軽量であるため、系の調整ならび
に取扱いが容易である。 ・回折光学素子は板状であり、その厚みは1mm程度で
ある。このため、パルスが通過する部材中の光学距離が
短くなり、パルスの空間強度分布に起因する不要な波面
収差を減らすことができる。その結果、形のよい集光ス
ポットが得られる。このことは、フェムト秒パルスレー
ザーを微細加工へ応用する上で重要である。
な利点を有する。 ・素子数が少なくかつ軽量であるため、系の調整ならび
に取扱いが容易である。 ・回折光学素子は板状であり、その厚みは1mm程度で
ある。このため、パルスが通過する部材中の光学距離が
短くなり、パルスの空間強度分布に起因する不要な波面
収差を減らすことができる。その結果、形のよい集光ス
ポットが得られる。このことは、フェムト秒パルスレー
ザーを微細加工へ応用する上で重要である。
【0026】実施例4
図20は本発明の実施例4のレーザー加工装置を示す構
成図である。この装置は、フェムト秒のパルスレーザー
を発生するレーザ装置601と、レーザー発生装置60
1からのパルスレーザーを複数のパルスビームに分岐す
る分岐用回折素子602と、第1および第2の回折面付
屈折レンズ612,613で構成されるハイブリッド集
光光学系とからなる。第1の回折面付屈折レンズ612
は、凸凹球面レンズ(正のパワー)であり、その入射側
の表面に回折面(負のパワー)が形成されている。第2
の回折面付屈折レンズ613は凹凸球面レンズ(負のパ
ワー)であり、その出射側の表面に回折面(正のパワ
ー)が形成されている。
成図である。この装置は、フェムト秒のパルスレーザー
を発生するレーザ装置601と、レーザー発生装置60
1からのパルスレーザーを複数のパルスビームに分岐す
る分岐用回折素子602と、第1および第2の回折面付
屈折レンズ612,613で構成されるハイブリッド集
光光学系とからなる。第1の回折面付屈折レンズ612
は、凸凹球面レンズ(正のパワー)であり、その入射側
の表面に回折面(負のパワー)が形成されている。第2
の回折面付屈折レンズ613は凹凸球面レンズ(負のパ
ワー)であり、その出射側の表面に回折面(正のパワ
ー)が形成されている。
【0027】分岐用回折素子602でレーザ発生装置6
01から射出されたパルスを分岐すると、長い波長ほど
回折角が大きくなり、そのパルス成分は外側へ向かう。
これを補正するには、集光光学系に大きな横色収差Δβ
を持たせる必要がある。すなわち、長い波長に対して倍
率が小さくなるようにする。波長λとその波長に対する
焦点距離fの間には以下の関係が求められる。 λf=一定 (12) わずかな波長変化Δλに対して回折角uは大きく変化す
る。このため、分散力の大きな回折面を用いて、異なる
波長に対する集光距離の差Δfを、分岐用回折素子で発
生する横色収差を補正(相殺)できる程度に大きく与え
る必要がある。同時に、波長に依らず、集光位置を同じ
にしなければならない。このように、集光光学系で発生
させなければならない分散力は相当に大きく、屈折レン
ズだけを用いた構成では多くの面数を要する。この問題
を回避するためには、ここでは各々の屈折レンズに回折
面を設けている。
01から射出されたパルスを分岐すると、長い波長ほど
回折角が大きくなり、そのパルス成分は外側へ向かう。
これを補正するには、集光光学系に大きな横色収差Δβ
を持たせる必要がある。すなわち、長い波長に対して倍
率が小さくなるようにする。波長λとその波長に対する
焦点距離fの間には以下の関係が求められる。 λf=一定 (12) わずかな波長変化Δλに対して回折角uは大きく変化す
る。このため、分散力の大きな回折面を用いて、異なる
波長に対する集光距離の差Δfを、分岐用回折素子で発
生する横色収差を補正(相殺)できる程度に大きく与え
る必要がある。同時に、波長に依らず、集光位置を同じ
にしなければならない。このように、集光光学系で発生
させなければならない分散力は相当に大きく、屈折レン
ズだけを用いた構成では多くの面数を要する。この問題
を回避するためには、ここでは各々の屈折レンズに回折
面を設けている。
【0028】この集光系全体の集光距離fは次式で与え
られる。 1/f=1/f1+1/f2−d/(f1f2) (13) ただし、f1、f2はそれぞれ第1および第2の回折面
付屈折レン612,613ズの集光距離であり、以下の
式で与えられる。 1/f1=1/f1r+1/f1d (14−1) 1/f2=1/f2r+1/f2d (14−2) ここで、f1r、f1dは第1の回折面付屈折レンズ6
12における屈折レンズの集光距離と回折面の集光距離
である。f2r、f2dは第2の回折面付屈折レンズ6
13における屈折レンズの集光距離と回折面の集光距離
である。これらのレンズにおける集光距離の差Δf1、
Δf2は次式で与えられる。 Δf1=f12[(−Δn/(n−1))/fr1 +(−Δλ/λ)/fd1] (15−1) Δf2=f22[(−Δn/(n−1))/fr2 +(−Δλ/λ)/fd2] (15−2) なお、全体のΔfは、上記のΔf1とΔf2から決ま
る。そして、Δf1とΔf2は、屈折レンズとその上に
形成する回折面の設計から決まる。
られる。 1/f=1/f1+1/f2−d/(f1f2) (13) ただし、f1、f2はそれぞれ第1および第2の回折面
付屈折レン612,613ズの集光距離であり、以下の
式で与えられる。 1/f1=1/f1r+1/f1d (14−1) 1/f2=1/f2r+1/f2d (14−2) ここで、f1r、f1dは第1の回折面付屈折レンズ6
12における屈折レンズの集光距離と回折面の集光距離
である。f2r、f2dは第2の回折面付屈折レンズ6
13における屈折レンズの集光距離と回折面の集光距離
である。これらのレンズにおける集光距離の差Δf1、
Δf2は次式で与えられる。 Δf1=f12[(−Δn/(n−1))/fr1 +(−Δλ/λ)/fd1] (15−1) Δf2=f22[(−Δn/(n−1))/fr2 +(−Δλ/λ)/fd2] (15−2) なお、全体のΔfは、上記のΔf1とΔf2から決ま
る。そして、Δf1とΔf2は、屈折レンズとその上に
形成する回折面の設計から決まる。
【0029】第1の回折面付屈折レンズ612から第2
の回折面付屈折レンズ613までの距離dを小さくした
場合には、より大きな分散力が必要となり、レンズ(屈
折または回折)の集光距離は短くなる。逆に、距離dを
離した場合には、必要な分散力は小さくなり、レンズの
集光距離は長くなる。従って、距離dを離したほうが、
回折面の構造が粗くなりその作製が容易になる。
の回折面付屈折レンズ613までの距離dを小さくした
場合には、より大きな分散力が必要となり、レンズ(屈
折または回折)の集光距離は短くなる。逆に、距離dを
離した場合には、必要な分散力は小さくなり、レンズの
集光距離は長くなる。従って、距離dを離したほうが、
回折面の構造が粗くなりその作製が容易になる。
【0030】実施例4のレーザー加工装置の光学レイア
ウトを図21に示す。また、この光学レイアウトにおけ
る、第1および第2の回折面付屈折レンズデータは以下
の通りである。なお、これらのデータはあくまでも一例
である。第1の回折面付屈折レンズ612に関して、入
射面側(回折面側)の曲率は7.74E-02、出射面側の曲率
は3.02E-02、厚みは3.00E+00、である。第2の回折面付
屈折レンズ613に関して、入射面側の曲率は-9.86E-0
2、出射面側(回折面側)の曲率は-5.43E-02、厚みは2.
00E+00、である。さらに、第1と第2の回折面付屈折レ
ンズ612,613の直径は8.00E+00、その間隔は2.00
E+01、である。また、第1の回折面付屈折レンズ612
の回折面に関しては、rの2乗係数=+142.025716、r
の4乗係数=+0.241539、であり、負のパワーを有す
る。第2の回折面付屈折レンズ613の回折面に関して
は、rの2乗係数=-144.941195、rの4乗係数=-0.16
5726、であり、正のパワーを有する。これら第1および
第2の回折面付屈折レンズ612,613は、精密切削
加工により高品質な硝材上に形成される。
ウトを図21に示す。また、この光学レイアウトにおけ
る、第1および第2の回折面付屈折レンズデータは以下
の通りである。なお、これらのデータはあくまでも一例
である。第1の回折面付屈折レンズ612に関して、入
射面側(回折面側)の曲率は7.74E-02、出射面側の曲率
は3.02E-02、厚みは3.00E+00、である。第2の回折面付
屈折レンズ613に関して、入射面側の曲率は-9.86E-0
2、出射面側(回折面側)の曲率は-5.43E-02、厚みは2.
00E+00、である。さらに、第1と第2の回折面付屈折レ
ンズ612,613の直径は8.00E+00、その間隔は2.00
E+01、である。また、第1の回折面付屈折レンズ612
の回折面に関しては、rの2乗係数=+142.025716、r
の4乗係数=+0.241539、であり、負のパワーを有す
る。第2の回折面付屈折レンズ613の回折面に関して
は、rの2乗係数=-144.941195、rの4乗係数=-0.16
5726、であり、正のパワーを有する。これら第1および
第2の回折面付屈折レンズ612,613は、精密切削
加工により高品質な硝材上に形成される。
【0031】また、実施例4の装置に使用したフェムト
秒レーザーと分岐用回折素子602は、実施例3の場合
で使用したものと同じ諸元のものである。
秒レーザーと分岐用回折素子602は、実施例3の場合
で使用したものと同じ諸元のものである。
【0032】実施例4の加工装置を使い、フェムト秒パ
ルスレーザーを分岐、集光すると、横および縦の色収差
が補正され、その光学系による集光スポットの形と大き
さは、例えば図19に示すような、回折次数に依らずほ
ぼ同じ形および大きさとなる。なお、この光学レイアウ
トによる点像分布を図22に示す。このような均一な集
光スポットアレイを被加工物4へ当てると、被加工物6
04には同じ大きさの加工痕が得られる。実施例4の加
工装置を用いた場合には、少なくとも縦の色収差が補正
される分だけ、実施例3の加工装置を用いた場合に比べ
て、加工痕の大きさが小さくなる。
ルスレーザーを分岐、集光すると、横および縦の色収差
が補正され、その光学系による集光スポットの形と大き
さは、例えば図19に示すような、回折次数に依らずほ
ぼ同じ形および大きさとなる。なお、この光学レイアウ
トによる点像分布を図22に示す。このような均一な集
光スポットアレイを被加工物4へ当てると、被加工物6
04には同じ大きさの加工痕が得られる。実施例4の加
工装置を用いた場合には、少なくとも縦の色収差が補正
される分だけ、実施例3の加工装置を用いた場合に比べ
て、加工痕の大きさが小さくなる。
【0033】実施例5
図23は本発明の実施例5のレーザー加工装置を示す構
成図である。この装置は、フェムト秒のパルスレーザー
を射出するレーザー発生装置601と、レーザー発生装
置601からのパルスレーザーを複数のパルスビームに
分岐する分岐用回折素子602と、第1の回折面61
4、第1の屈折レンズ615、第2の屈折レンズ61
6、および第2の回折面617で構成されるハイブリッ
ド集光光学系とからなる。実施例4との相違は、回折面
を屈折レンズから分離して平板上に形成した点にある。
このようにしても、実施例4とほぼ同等の集光特性並び
に効果が得られる。
成図である。この装置は、フェムト秒のパルスレーザー
を射出するレーザー発生装置601と、レーザー発生装
置601からのパルスレーザーを複数のパルスビームに
分岐する分岐用回折素子602と、第1の回折面61
4、第1の屈折レンズ615、第2の屈折レンズ61
6、および第2の回折面617で構成されるハイブリッ
ド集光光学系とからなる。実施例4との相違は、回折面
を屈折レンズから分離して平板上に形成した点にある。
このようにしても、実施例4とほぼ同等の集光特性並び
に効果が得られる。
【0034】ハイブリッド集光光学系において、第1の
回折面614(負のパワーを有する)は平板の出射面側
に形成されている。第1の屈折レンズ615は両凸球面
レンズであり、その表面には回折面は形成されていな
い。第2の屈折レンズ616は両凹球面レンズであり、
その表面には回折面は形成されていない。第2の回折面
617(正のパワーを有する)は平板の出射面側に形成
されている。
回折面614(負のパワーを有する)は平板の出射面側
に形成されている。第1の屈折レンズ615は両凸球面
レンズであり、その表面には回折面は形成されていな
い。第2の屈折レンズ616は両凹球面レンズであり、
その表面には回折面は形成されていない。第2の回折面
617(正のパワーを有する)は平板の出射面側に形成
されている。
【0035】実施例5のレーザ加工装置の光学レイアウ
トを図24に示す。また、この光学レイアウトにおけ
る、第1および第2の回折面(これらの回折面は第1お
よび第2の回折素子に形成されている)614,61
7、第1および第2の屈折レンズ615,616のデー
タは以下の通りである。なお、これらのデータはあくま
でも一例である。第1の回折素子614の厚さ=1.2m
m、第1の回折素子614と第1の屈折レンズ615と
の間隔=1mm、第1の屈折レンズ615の厚さ=3m
m、第1の屈折レンズ615の入射側曲率=+0.0203429
32、第1の屈折レンズ615の出射側曲率=-0.0326658
54、第1の屈折レンズ615と第2の屈折レンズ616
との間隔=20mm、第2の屈折レンズ616の厚さ=2
mm、 第2の屈折レンズ616の入射側曲率=-0.0200
98118、第2の屈折レンズ616の出射側曲率=+0.0252
8779、第2の屈折レンズ616と第2の回折素子617
との間隔=1mm、第2の回折素子617の厚さ=1.2m
m、これらの回折素子614,617と屈折レンズ61
5,616の直径=6mm、である。また、第1の回折
面614に関しては、rの2乗係数=+152.19799、rの
4乗係数=+0.093056、rの6乗係数=+5.156849E-05、
rの8乗係数=+3.139228E-06、であり、負のパワーを
有する。第2の回折面617に関しては、rの2乗係数
=-153.011565、rの4乗係数=-0.062412、rの6乗係
数=-4.54194E-05、rの8乗係数=-9.56396E-07、であ
り、正のパワーを有する。これら第1および第2の回折
面614,617は、例えば、レーザ描画とイオンエッ
チングにより高品質な石英などの基板上に形成される。
また、第1および第2の屈折レンズ615,616は、
精密切削加工により高品質な硝材上に形成される。
トを図24に示す。また、この光学レイアウトにおけ
る、第1および第2の回折面(これらの回折面は第1お
よび第2の回折素子に形成されている)614,61
7、第1および第2の屈折レンズ615,616のデー
タは以下の通りである。なお、これらのデータはあくま
でも一例である。第1の回折素子614の厚さ=1.2m
m、第1の回折素子614と第1の屈折レンズ615と
の間隔=1mm、第1の屈折レンズ615の厚さ=3m
m、第1の屈折レンズ615の入射側曲率=+0.0203429
32、第1の屈折レンズ615の出射側曲率=-0.0326658
54、第1の屈折レンズ615と第2の屈折レンズ616
との間隔=20mm、第2の屈折レンズ616の厚さ=2
mm、 第2の屈折レンズ616の入射側曲率=-0.0200
98118、第2の屈折レンズ616の出射側曲率=+0.0252
8779、第2の屈折レンズ616と第2の回折素子617
との間隔=1mm、第2の回折素子617の厚さ=1.2m
m、これらの回折素子614,617と屈折レンズ61
5,616の直径=6mm、である。また、第1の回折
面614に関しては、rの2乗係数=+152.19799、rの
4乗係数=+0.093056、rの6乗係数=+5.156849E-05、
rの8乗係数=+3.139228E-06、であり、負のパワーを
有する。第2の回折面617に関しては、rの2乗係数
=-153.011565、rの4乗係数=-0.062412、rの6乗係
数=-4.54194E-05、rの8乗係数=-9.56396E-07、であ
り、正のパワーを有する。これら第1および第2の回折
面614,617は、例えば、レーザ描画とイオンエッ
チングにより高品質な石英などの基板上に形成される。
また、第1および第2の屈折レンズ615,616は、
精密切削加工により高品質な硝材上に形成される。
【0036】また、実施例5の装置において使用したフ
ェムト秒レーザーと分岐用回折素子602は、それぞれ
実施例3で使用したものと同じ諸元のものである。
ェムト秒レーザーと分岐用回折素子602は、それぞれ
実施例3で使用したものと同じ諸元のものである。
【0037】実施例5の加工装置を使い、フェムト秒パ
ルスレーザーを分岐、集光すると、実施例4と同様、横
および縦の色収差が補正され、その光学系による集光ス
ポットの形と大きさは、例えば図19に示すような、回
折次数に依らずほぼ同じ形および大きさとなる。なお、
この光学レイアウトによる点像分布を図25に示す。こ
のような均一な集光スポットアレイを被加工物604へ
当てると、被加工物604には同じ大きさの加工痕が得
られる。
ルスレーザーを分岐、集光すると、実施例4と同様、横
および縦の色収差が補正され、その光学系による集光ス
ポットの形と大きさは、例えば図19に示すような、回
折次数に依らずほぼ同じ形および大きさとなる。なお、
この光学レイアウトによる点像分布を図25に示す。こ
のような均一な集光スポットアレイを被加工物604へ
当てると、被加工物604には同じ大きさの加工痕が得
られる。
【0038】特に、実施例4あるいは実施例5のレーザ
ー加工装置の場合、屈折素子の分散特性と回折素子の分
散特性を組み合わせることにより、実施例3よりもさら
に高度な色収差補正が可能であり、加工精度を高めかつ
加工有効領域を拡張することができる。
ー加工装置の場合、屈折素子の分散特性と回折素子の分
散特性を組み合わせることにより、実施例3よりもさら
に高度な色収差補正が可能であり、加工精度を高めかつ
加工有効領域を拡張することができる。
【0039】実施形態2において、パルスレーザーの分
岐パターンは、直線上に広がった一次元パターンの他、
面状に広がる二次元パターンも利用できる。
岐パターンは、直線上に広がった一次元パターンの他、
面状に広がる二次元パターンも利用できる。
【0040】以上、実施形態1および2で、単一ビーム
または複数の分岐ビームによる加工を説明したが、これ
らの加工においては、レーザー発生装置から発生された
パルス空間強度分布の形状を所望の形状に整形するよう
にしてもよい。その場合、パルス空間強度分布の形状の
整形は、目的とする分布形状が得られるように設計され
た回折素子を利用して行うことができる。パルス形状の
整形を行う回折素子は、専用の回折素子を単独に配置し
おてもよく、また、実施例3〜5で用いた分岐用回折素
子に、パルス整形のための位相関数を重畳して、1つの
回折素子に分岐と整形の両方の機能を持たせてもよい。
なお、整形パルスには様々な形状が考えられるが、図2
6(a)に示すような中空円柱形状のパルスや、図26
(b)に示すような中実円柱形状のパルスなどが、一例
として挙げられる。これらの整形パルスを利用して被加
工物を加工することで、高精度で、しかも汚染や損傷の
ない効率的な加工が可能となる。
または複数の分岐ビームによる加工を説明したが、これ
らの加工においては、レーザー発生装置から発生された
パルス空間強度分布の形状を所望の形状に整形するよう
にしてもよい。その場合、パルス空間強度分布の形状の
整形は、目的とする分布形状が得られるように設計され
た回折素子を利用して行うことができる。パルス形状の
整形を行う回折素子は、専用の回折素子を単独に配置し
おてもよく、また、実施例3〜5で用いた分岐用回折素
子に、パルス整形のための位相関数を重畳して、1つの
回折素子に分岐と整形の両方の機能を持たせてもよい。
なお、整形パルスには様々な形状が考えられるが、図2
6(a)に示すような中空円柱形状のパルスや、図26
(b)に示すような中実円柱形状のパルスなどが、一例
として挙げられる。これらの整形パルスを利用して被加
工物を加工することで、高精度で、しかも汚染や損傷の
ない効率的な加工が可能となる。
【0041】実施形態3(単一ビームまたは複数の分岐
ビームによるトレパニング加工) 実施形態3は、レーザーを利用したトレパニング加工に
関するものである。従来の、レーザーによるトレパニン
グ加工にあっては、レーザーの集光スポットを、ガルバ
ノミラーの組み合わせなどを利用して移動させ、加工を
行っていた。しかしながら、組み合わせミラーによる位
置決め制御は、正確な制御が極めて難しく、またその機
構も複雑なものとなっていた。これに対処するため、発
明者らは、レーザーの集光スポットの移動を、組み合わ
せミラーに代えて、回折格子を利用して行う構成を開発
した。
ビームによるトレパニング加工) 実施形態3は、レーザーを利用したトレパニング加工に
関するものである。従来の、レーザーによるトレパニン
グ加工にあっては、レーザーの集光スポットを、ガルバ
ノミラーの組み合わせなどを利用して移動させ、加工を
行っていた。しかしながら、組み合わせミラーによる位
置決め制御は、正確な制御が極めて難しく、またその機
構も複雑なものとなっていた。これに対処するため、発
明者らは、レーザーの集光スポットの移動を、組み合わ
せミラーに代えて、回折格子を利用して行う構成を開発
した。
【0042】実施例6
図27はトレパニング加工に用いられるレーザー加工装
置の構成図、図28はその要部の構成説明図である。図
において、701はレーザー発生装置であり、この発生
装置は、トレパニング加工に利用可能な例えばYAGレ
ーザーなどの連続発振レーザービーム、比較的長いパル
ス幅のパルス発振レーザービーム、またはフェムト秒パ
ルスなどの10-12秒以下の超短パルスレーザーなどを
発生する。702はレーザー発生装置701からのレー
ザービーム703の進行路上に配置され、レーザービー
ム703を被加工物708に向けて反射させる全反射ミ
ラー、704は全反射ミラー702により反射されたレ
ーザービーム703を幅広に拡大させるビーム拡大器で
ある。
置の構成図、図28はその要部の構成説明図である。図
において、701はレーザー発生装置であり、この発生
装置は、トレパニング加工に利用可能な例えばYAGレ
ーザーなどの連続発振レーザービーム、比較的長いパル
ス幅のパルス発振レーザービーム、またはフェムト秒パ
ルスなどの10-12秒以下の超短パルスレーザーなどを
発生する。702はレーザー発生装置701からのレー
ザービーム703の進行路上に配置され、レーザービー
ム703を被加工物708に向けて反射させる全反射ミ
ラー、704は全反射ミラー702により反射されたレ
ーザービーム703を幅広に拡大させるビーム拡大器で
ある。
【0043】705はビーム拡大器704からのレーザ
ービーム703を回折する回折素子で、その中心部にビ
ーム拡大器704からのレーザービーム703の光軸Z
と一致した回転軸705aを有し、モーター706など
の回転手段により回転軸705aを中心に回転する。7
07は回折素子705と被加工物708との間に配置さ
れ、回折素子705により回折したレーザービーム70
3を集光して被加工物708に照射する集光光学系とし
ての屈折レンズである。
ービーム703を回折する回折素子で、その中心部にビ
ーム拡大器704からのレーザービーム703の光軸Z
と一致した回転軸705aを有し、モーター706など
の回転手段により回転軸705aを中心に回転する。7
07は回折素子705と被加工物708との間に配置さ
れ、回折素子705により回折したレーザービーム70
3を集光して被加工物708に照射する集光光学系とし
ての屈折レンズである。
【0044】このように構成されたレーザー加工装置を
用いて被加工物708にトレパニング加工を行う場合、
まず、レーザー発生装置701からレーザービーム70
3を発振し、それを全反射ミラー702で反射してビー
ム拡大器704により幅広に拡大して、回折素子705
に入射する。このとき、回折素子705に入射したレー
ザービーム703の光軸Zは、図28および図32
(a)に示すように、回折素子705の回転軸705a
と一致する。ついで、回折素子705に入射したレーザ
ービーム703は、回折素子705の表面に形成された
凹凸によって回折角uで回折し、屈折レンズ707によ
って集光して被加工物708の孔を形成する位置に照射
する。照射されたレーザービーム703の集光スポット
Tは、図33(a)に示すように、被加工物708に形
成される孔の円周に対応する一部に位置し、モーター7
06によって回折素子705が回転されることにより、
集光スポットTの位置が孔の円周に沿って移動して(図
33(a)のビーム移動軌跡参照)、被加工物708に
孔が形成される。
用いて被加工物708にトレパニング加工を行う場合、
まず、レーザー発生装置701からレーザービーム70
3を発振し、それを全反射ミラー702で反射してビー
ム拡大器704により幅広に拡大して、回折素子705
に入射する。このとき、回折素子705に入射したレー
ザービーム703の光軸Zは、図28および図32
(a)に示すように、回折素子705の回転軸705a
と一致する。ついで、回折素子705に入射したレーザ
ービーム703は、回折素子705の表面に形成された
凹凸によって回折角uで回折し、屈折レンズ707によ
って集光して被加工物708の孔を形成する位置に照射
する。照射されたレーザービーム703の集光スポット
Tは、図33(a)に示すように、被加工物708に形
成される孔の円周に対応する一部に位置し、モーター7
06によって回折素子705が回転されることにより、
集光スポットTの位置が孔の円周に沿って移動して(図
33(a)のビーム移動軌跡参照)、被加工物708に
孔が形成される。
【0045】このとき、集光スポットTが動く円の半径
は、図28および図33(a)に示すように、hである
が、この半径hでトレパニング加工を行うと、形成され
る孔の半径Rは次式で与えられる。 R=h+w/2 (16) ただし、wは集光スポットTの直径である。よって、被
加工物708にトレパニング加工により形成された孔
は、半径Rの大きさとなり、集光スポットTが動く円の
半径h、つまり集光位置hを変えることによって形成さ
れる孔の大きさも変わる。
は、図28および図33(a)に示すように、hである
が、この半径hでトレパニング加工を行うと、形成され
る孔の半径Rは次式で与えられる。 R=h+w/2 (16) ただし、wは集光スポットTの直径である。よって、被
加工物708にトレパニング加工により形成された孔
は、半径Rの大きさとなり、集光スポットTが動く円の
半径h、つまり集光位置hを変えることによって形成さ
れる孔の大きさも変わる。
【0046】被加工物708の加工面708aにおける
集光スポットTの位置は、次式で与えられる。 h=−fu (17) ただし、hは集光位置、fは屈折レンズ707の集光距
離、uは回折角である。しかしながら、回折素子705
に入射するレーザービーム703は波面があり、この波
面の曲率によって、集光スポットTの位置も、被加工物
708に対して被加工物708手前の屈折レンズ707
側となったり、被加工物708を越えた側となったりす
るなど、ばらつきが生じることがある。レーザービーム
703の波面の曲率半径をaとすると、集光位置h1は
次式のように求まる。 h1=−fu/(1−f/a) (18) 式(18)により、曲率半径aを調節することによって
集光スポットTの位置が調節でき、したがって、加工す
る孔の径を調節できることがわかる。
集光スポットTの位置は、次式で与えられる。 h=−fu (17) ただし、hは集光位置、fは屈折レンズ707の集光距
離、uは回折角である。しかしながら、回折素子705
に入射するレーザービーム703は波面があり、この波
面の曲率によって、集光スポットTの位置も、被加工物
708に対して被加工物708手前の屈折レンズ707
側となったり、被加工物708を越えた側となったりす
るなど、ばらつきが生じることがある。レーザービーム
703の波面の曲率半径をaとすると、集光位置h1は
次式のように求まる。 h1=−fu/(1−f/a) (18) 式(18)により、曲率半径aを調節することによって
集光スポットTの位置が調節でき、したがって、加工す
る孔の径を調節できることがわかる。
【0047】よって、上記のような構成により、トレパ
ニング加工のためのレーザー加工装置を従来のものより
も簡単な構成にすることができ、しかも簡単な制御で高
精度なトレパニング加工を行うことが可能となる。
ニング加工のためのレーザー加工装置を従来のものより
も簡単な構成にすることができ、しかも簡単な制御で高
精度なトレパニング加工を行うことが可能となる。
【0048】実施例7
図29はトレパニング加工に用いられる別のレーザー加
工装置の要部の構成説明図である。実施例6との相違
は、図29および図32(b)に示すように、ビーム拡
大器704からのレーザービーム703の光軸Zと回折
素子705の回転軸705aとを一致させずに、オフセ
ット(または偏心)させ、回折素子705の回転駆動に
より、集光スポットTを回折素子705の回転軸5aを
中心に移動させるようにしたことである。
工装置の要部の構成説明図である。実施例6との相違
は、図29および図32(b)に示すように、ビーム拡
大器704からのレーザービーム703の光軸Zと回折
素子705の回転軸705aとを一致させずに、オフセ
ット(または偏心)させ、回折素子705の回転駆動に
より、集光スポットTを回折素子705の回転軸5aを
中心に移動させるようにしたことである。
【0049】このように構成したことにより、実施例6
とほぼ同じ作用および効果が得られ、上述した式(1
8)により、曲率半径aを調節することによって集光ス
ポットTの位置が調節できて、加工する孔の径を調節す
ることができ、簡単な構成で高精度なトレパニング加工
を行うことができる。
とほぼ同じ作用および効果が得られ、上述した式(1
8)により、曲率半径aを調節することによって集光ス
ポットTの位置が調節できて、加工する孔の径を調節す
ることができ、簡単な構成で高精度なトレパニング加工
を行うことができる。
【0050】実施例8.図30はトレパニング加工に用
いられる別のレーザー加工装置の要部の構成説明図であ
る。実施例6との相違は、回折素子705を屈折レンズ
707と被加工物708の間に配置し、被加工物708
に対する回折素子705の配置位置を調節可能に構成し
たものである。
いられる別のレーザー加工装置の要部の構成説明図であ
る。実施例6との相違は、回折素子705を屈折レンズ
707と被加工物708の間に配置し、被加工物708
に対する回折素子705の配置位置を調節可能に構成し
たものである。
【0051】この構成において、回折素子705から被
加工物708までの距離を調節することによって、集光
スポットTの集光位置h2を変えることができる。すな
わち、集光位置h2は次式のように求まる。 h2=−du (19) ここで、dは回折素子705から集光点までの距離であ
る。式(19)により、集光位置h2を大きくする場合
は距離dを長くすればよく、集光位置h2を小さくする
場合は距離dを短くすればよい。
加工物708までの距離を調節することによって、集光
スポットTの集光位置h2を変えることができる。すな
わち、集光位置h2は次式のように求まる。 h2=−du (19) ここで、dは回折素子705から集光点までの距離であ
る。式(19)により、集光位置h2を大きくする場合
は距離dを長くすればよく、集光位置h2を小さくする
場合は距離dを短くすればよい。
【0052】従って、回折素子705から被加工物70
8までの距離を調節して、集光スポットTの集光位置h
2を所望の位置に容易に変更することができ、より自由
度の高いトレパニング加工を行うことが可能となる。
8までの距離を調節して、集光スポットTの集光位置h
2を所望の位置に容易に変更することができ、より自由
度の高いトレパニング加工を行うことが可能となる。
【0053】実施例9
図31はトレパニング加工に用いられる別のレーザー加
工装置の要部の構成説明図である。ここでは、回折素子
705に代えて、回折および分岐の機能を備えた回折素
子705Aを用い、レーザー発生装置701で発生した
単一のレーザービームを、回折素子705Aにより回折
および分岐して、複数のレーザービーム703に変換し
ている。そして、その複数の分岐ビームを屈折レンズ7
07によりそれぞれ集光して同時に複数の集光スポット
を生成して、それらを被加工物708に照射するように
したものである。
工装置の要部の構成説明図である。ここでは、回折素子
705に代えて、回折および分岐の機能を備えた回折素
子705Aを用い、レーザー発生装置701で発生した
単一のレーザービームを、回折素子705Aにより回折
および分岐して、複数のレーザービーム703に変換し
ている。そして、その複数の分岐ビームを屈折レンズ7
07によりそれぞれ集光して同時に複数の集光スポット
を生成して、それらを被加工物708に照射するように
したものである。
【0054】トレパニング加工に用いる被加工物708
に照射されるレーザービーム703の数は、回折素子7
05Aの回折次数の選び方に応じて、一つでも複数でも
可能である。ここで、いくつかの例を図33に示す。図
33(a),(b),(c)は、形成する孔の円周(ビ
ーム移動軌跡)上に1つ、2つ、4つの集光スポットT
を生成した例である。このように、被加工物708に照
射されるレーザービーム703の数を増やすことによ
り、実効的な加工速度は2倍、4倍に向上する。また、
図33(d)は、0次光にエネルギーを残し、トレパニ
ング加工と同時に孔の中心を加工できるようにした場合
の集光スポットTの並びを示している。このようにする
ことにより、さらに加工速度は向上する。
に照射されるレーザービーム703の数は、回折素子7
05Aの回折次数の選び方に応じて、一つでも複数でも
可能である。ここで、いくつかの例を図33に示す。図
33(a),(b),(c)は、形成する孔の円周(ビ
ーム移動軌跡)上に1つ、2つ、4つの集光スポットT
を生成した例である。このように、被加工物708に照
射されるレーザービーム703の数を増やすことによ
り、実効的な加工速度は2倍、4倍に向上する。また、
図33(d)は、0次光にエネルギーを残し、トレパニ
ング加工と同時に孔の中心を加工できるようにした場合
の集光スポットTの並びを示している。このようにする
ことにより、さらに加工速度は向上する。
【0055】また、複数の集光スポットの並べ方はこの
他にもいろいろ考えられるが、それは、回折次数を選択
することにより容易に実現できる。例えば図34(a)
は図31に示すレーザー加工装置の変形例であり、複数
の分岐ビーム703を発生させる回折素子705Aと、
屈折レンズ707との間に、分岐用回折素子705Aで
分岐した複数のレーザービーム703を回折し、分岐し
たそれぞれのビームについて必要な回折パターンを発生
させる第2の回折素子705Bを配置したものである。
他にもいろいろ考えられるが、それは、回折次数を選択
することにより容易に実現できる。例えば図34(a)
は図31に示すレーザー加工装置の変形例であり、複数
の分岐ビーム703を発生させる回折素子705Aと、
屈折レンズ707との間に、分岐用回折素子705Aで
分岐した複数のレーザービーム703を回折し、分岐し
たそれぞれのビームについて必要な回折パターンを発生
させる第2の回折素子705Bを配置したものである。
【0056】ここでは、この第2の回折素子705Bの
回折パターンを利用して、形成しようとする複数の孔の
各円周上にそれぞれ集光スポットを位置させるようにす
る。そして、分岐用回折素子705Aを固定し、第2の
回折素子705Bを回転すると、回折パターンの回転に
より、複数の孔を同時に形成することが可能となる。こ
れにより被加工物の複数箇所を同時にトレパニング加工
することが可能となる。
回折パターンを利用して、形成しようとする複数の孔の
各円周上にそれぞれ集光スポットを位置させるようにす
る。そして、分岐用回折素子705Aを固定し、第2の
回折素子705Bを回転すると、回折パターンの回転に
より、複数の孔を同時に形成することが可能となる。こ
れにより被加工物の複数箇所を同時にトレパニング加工
することが可能となる。
【0057】また、図34(b)は、図34(a)のレ
ーザー加工装置において、屈折レンズ707の代わり
に、第2の回折素子705Bからの射出された複数のレ
ーザービーム703を集光して被加工物708に照射す
る第3の回折素子705Cを設けたものである。この場
合には、分岐用回折素子705Aおよび第3の回折素子
705Cを固定し、第2の回折素子705Bを回転させ
る。これによっても、図34(a)のレーザー加工装置
と同様の効果を奏することができる。
ーザー加工装置において、屈折レンズ707の代わり
に、第2の回折素子705Bからの射出された複数のレ
ーザービーム703を集光して被加工物708に照射す
る第3の回折素子705Cを設けたものである。この場
合には、分岐用回折素子705Aおよび第3の回折素子
705Cを固定し、第2の回折素子705Bを回転させ
る。これによっても、図34(a)のレーザー加工装置
と同様の効果を奏することができる。
【0058】実施例10
図35はトレパニング加工に用いられる別のレーザー加
工装置の要部の構成説明図である。これは、実施例6に
おける、回折素子705と屈折レンズ707とに代え
て、レーザービーム703の回折作用と集光作用とをな
す回折素子709を配設したものである。この回折素子
709は、フレネルレンズの位相関数が回折のための位
相分布の上に重畳された構造となっている。また、回折
素子709の回転軸709aはレーザービーム703の
光軸Zに一致させている。この構成では、回折素子70
9の回転軸709aがレーザービーム703の光軸Zに
一致せずに偏心していると、集光スポットTに不要な収
差が加わり、集光スポットTの形状が歪んでしまうた
め、回折素子709の回転軸709aをレーザービーム
703の光軸Zに一致させることが望ましい。
工装置の要部の構成説明図である。これは、実施例6に
おける、回折素子705と屈折レンズ707とに代え
て、レーザービーム703の回折作用と集光作用とをな
す回折素子709を配設したものである。この回折素子
709は、フレネルレンズの位相関数が回折のための位
相分布の上に重畳された構造となっている。また、回折
素子709の回転軸709aはレーザービーム703の
光軸Zに一致させている。この構成では、回折素子70
9の回転軸709aがレーザービーム703の光軸Zに
一致せずに偏心していると、集光スポットTに不要な収
差が加わり、集光スポットTの形状が歪んでしまうた
め、回折素子709の回転軸709aをレーザービーム
703の光軸Zに一致させることが望ましい。
【0059】実施例10のレーザー加工装置を用いて被
加工物708にトレパニング加工を行う場合、実施例6
と同様に、レーザー発生装置701から発生したレーザ
ービーム703を、全反射ミラー702で反射してビー
ム拡大器704により幅広に拡大し、回折素子709に
入射する。ついで、回折素子709に入射したレーザー
ビーム703は、回折素子709により回折角uで回折
して集光し、被加工物708の孔を形成する位置に照射
する。照射されたレーザービーム703の集光スポット
Tは、被加工物708に形成される孔の円周に対応する
一部に位置し、モーター706によって回折素子709
が回転させられることにより、集光スポットTの位置が
孔の円周に沿って移動して、被加工物708に孔が形成
される。このように、回折作用と集光作用とを1つの回
折素子709により行うことで、より簡単な構成にする
ことができ、装置の調整および取り扱いを容易にするこ
とができる。なお、実施例9に準じて、被加工物708
に照射されるレーザービーム703を複数とし、それら
のレーザービーム703の集光スポットTの並べ方を工
夫することにより加工速度を向上させることもできる。
加工物708にトレパニング加工を行う場合、実施例6
と同様に、レーザー発生装置701から発生したレーザ
ービーム703を、全反射ミラー702で反射してビー
ム拡大器704により幅広に拡大し、回折素子709に
入射する。ついで、回折素子709に入射したレーザー
ビーム703は、回折素子709により回折角uで回折
して集光し、被加工物708の孔を形成する位置に照射
する。照射されたレーザービーム703の集光スポット
Tは、被加工物708に形成される孔の円周に対応する
一部に位置し、モーター706によって回折素子709
が回転させられることにより、集光スポットTの位置が
孔の円周に沿って移動して、被加工物708に孔が形成
される。このように、回折作用と集光作用とを1つの回
折素子709により行うことで、より簡単な構成にする
ことができ、装置の調整および取り扱いを容易にするこ
とができる。なお、実施例9に準じて、被加工物708
に照射されるレーザービーム703を複数とし、それら
のレーザービーム703の集光スポットTの並べ方を工
夫することにより加工速度を向上させることもできる。
【0060】ところで、フェムト秒パルスレーザーなど
の超短パルスレーザーを回折する場合は、波長幅が広い
ため大きな横色収差が発生し、回折素子で回折されたレ
ーザービームを一点に集光することが困難なことは既に
説明した。そこで、実施例6〜10において、超短パル
スレーザーをトレパニング加工に用いる場合には、それ
らの集光光学系に、実施の形態1で説明した実施例1ま
たは実施例2の集光光学系を用いて、色収差、または色
収差とパルス伸長を補正するようにすると、レーザービ
ームの集光が改善されて加工精度が向上する。
の超短パルスレーザーを回折する場合は、波長幅が広い
ため大きな横色収差が発生し、回折素子で回折されたレ
ーザービームを一点に集光することが困難なことは既に
説明した。そこで、実施例6〜10において、超短パル
スレーザーをトレパニング加工に用いる場合には、それ
らの集光光学系に、実施の形態1で説明した実施例1ま
たは実施例2の集光光学系を用いて、色収差、または色
収差とパルス伸長を補正するようにすると、レーザービ
ームの集光が改善されて加工精度が向上する。
【0061】実施例11
図36は超短パルスレーザーを用いたトレパニング加工
のための別のレーザー加工装置の要部の構成説明図であ
る。ここでは、実施例6における屈折レンズ707の作
用を、集光用の回折素子710で行うようにしたもので
ある。これによれば、回折と集光用の2つの回折素子7
05,710の配置を工夫することにより、被加工物7
08に照射される集光スポットTの横色収差を補正する
ことができる。なお、ここでは、第1の回折素子705
の回転軸705aをレーザービーム703の光軸Zと一
致させた場合を示したが、回転軸705aを光軸Zに一
致させずに偏心させてもよい。
のための別のレーザー加工装置の要部の構成説明図であ
る。ここでは、実施例6における屈折レンズ707の作
用を、集光用の回折素子710で行うようにしたもので
ある。これによれば、回折と集光用の2つの回折素子7
05,710の配置を工夫することにより、被加工物7
08に照射される集光スポットTの横色収差を補正する
ことができる。なお、ここでは、第1の回折素子705
の回転軸705aをレーザービーム703の光軸Zと一
致させた場合を示したが、回転軸705aを光軸Zに一
致させずに偏心させてもよい。
【0062】2つの回折素子705,710の配置につ
いては、実施形態2の実施例3で説明した理論に基づい
て、回折用の回折素子705から集光用の回折素子71
0までの距離を、集光用の回折素子710から加工面7
08aまでの集光距離とすれば、回折されたフェムト秒
パルスレーザービームに関して生ずる横色収差が補正さ
れる。実際には、この条件から多少はずれても問題はな
い。どの程度厳密な位置合わせを要するかは、必要とさ
れる加工領域の大きさとその領域内で求められる加工の
均一性から決めればよい。
いては、実施形態2の実施例3で説明した理論に基づい
て、回折用の回折素子705から集光用の回折素子71
0までの距離を、集光用の回折素子710から加工面7
08aまでの集光距離とすれば、回折されたフェムト秒
パルスレーザービームに関して生ずる横色収差が補正さ
れる。実際には、この条件から多少はずれても問題はな
い。どの程度厳密な位置合わせを要するかは、必要とさ
れる加工領域の大きさとその領域内で求められる加工の
均一性から決めればよい。
【0063】このように、回折用の回折素子705と集
光用の回折素子710を上記の最適素子間隔の条件で配
置することにより、横色収差が補正され、フェムト秒パ
ルスレーザーを用いた場合でも円形な集光スポットT、
あるいは、円形かつ均一な大きさの複数の集光スポット
Tが得られ、高精度なトレパニング加工を行うことがで
きる。
光用の回折素子710を上記の最適素子間隔の条件で配
置することにより、横色収差が補正され、フェムト秒パ
ルスレーザーを用いた場合でも円形な集光スポットT、
あるいは、円形かつ均一な大きさの複数の集光スポット
Tが得られ、高精度なトレパニング加工を行うことがで
きる。
【0064】なお、ここでは、被加工物708に単一ビ
ームを利用した加工を説明したが、実施例9のように、
回折用の回折素子705を利用してレーザービーム70
3を分岐させ、被加工物708に照射されるレーザービ
ーム703を複数としてもよい。
ームを利用した加工を説明したが、実施例9のように、
回折用の回折素子705を利用してレーザービーム70
3を分岐させ、被加工物708に照射されるレーザービ
ーム703を複数としてもよい。
【0065】実施例12
図37(a)は超短パルスレーザーを用いたトレパニン
グ加工のための別のレーザー加工装置の要部の構成説明
図である。ここでは、実施例6における屈折レンズ70
7の作用を、図37(b)に示す、第1および第2の回
折面付屈折レンズ711A,711Bで構成されたハイ
ブリッド集光光学系711を用いて行うようにしたもの
である。
グ加工のための別のレーザー加工装置の要部の構成説明
図である。ここでは、実施例6における屈折レンズ70
7の作用を、図37(b)に示す、第1および第2の回
折面付屈折レンズ711A,711Bで構成されたハイ
ブリッド集光光学系711を用いて行うようにしたもの
である。
【0066】ハイブリッド集光光学系711において、
第1の回折面付屈折レンズ711Aは、凸凹球面レンズ
(正のパワー)であり、その入射側の表面に回折面(負
のパワー)が形成されている。第2の回折面付屈折レン
ズ711Bは凹凸球面レンズ(負のパワー)であり、そ
の出射側の表面に回折面(正のパワー)が形成されてい
る。そして、ハイブリッド集光光学系711の有する複
数の回折面と複数の屈折面との分散関係を工夫すること
により、被加工物708に照射されるレーザービーム7
03の集光スポットTの横色収差および縦色収差を補正
するようにしたものである。なお、第1および第2の回
折面付屈折レンズは、精密切削加工により高品質な硝材
上に形成されている。また、ここでは、回折素子705
の回転軸705aをレーザービーム703の光軸Zと一
致させた場合を示したが、回転軸705aを光軸Zに一
致させずに偏心させてもよい。
第1の回折面付屈折レンズ711Aは、凸凹球面レンズ
(正のパワー)であり、その入射側の表面に回折面(負
のパワー)が形成されている。第2の回折面付屈折レン
ズ711Bは凹凸球面レンズ(負のパワー)であり、そ
の出射側の表面に回折面(正のパワー)が形成されてい
る。そして、ハイブリッド集光光学系711の有する複
数の回折面と複数の屈折面との分散関係を工夫すること
により、被加工物708に照射されるレーザービーム7
03の集光スポットTの横色収差および縦色収差を補正
するようにしたものである。なお、第1および第2の回
折面付屈折レンズは、精密切削加工により高品質な硝材
上に形成されている。また、ここでは、回折素子705
の回転軸705aをレーザービーム703の光軸Zと一
致させた場合を示したが、回転軸705aを光軸Zに一
致させずに偏心させてもよい。
【0067】実施例12のレーザー加工装置を用いて被
加工物708にトレパニング加工を行う場合、実施例6
と同様に、レーザー発生装置701から発振したフェム
ト秒パルスレーザービーム703を、全反射ミラー70
2で反射してビーム拡大器704により幅広に拡大し、
回折素子705に入射する。ついで、回折素子705に
入射したフェムト秒パルスレーザービーム703は、回
折素子705により回折角uで回折する。
加工物708にトレパニング加工を行う場合、実施例6
と同様に、レーザー発生装置701から発振したフェム
ト秒パルスレーザービーム703を、全反射ミラー70
2で反射してビーム拡大器704により幅広に拡大し、
回折素子705に入射する。ついで、回折素子705に
入射したフェムト秒パルスレーザービーム703は、回
折素子705により回折角uで回折する。
【0068】このとき、回折されるフェムト秒パルスレ
ーザービーム703の波長が長いほど回折角uが大きく
なり、そのフェムト秒パルスレーザービーム703の成
分は外側へ向かう(縦および横色収差)。これを補正す
るには、ハイブリッド集光光学系711に大きな横色収
差を持たせる必要がある。すなわち、長い波長に対して
倍率が小さくなるようにする。波長λとその波長に対す
る焦点距離fの間には以下の関係が求められる。 λf=一定 (20) 回折角uは、わずかな波長変化Δλに対して大きく変化
する。このため、分散力の大きな回折面を用いて、異な
る波長に対する集光距離の差Δfを、回折素子705で
発生する縦および横色収差を補正(相殺)できる程度に
大きく与える必要がある。同時に、波長に依らず、集光
位置hを同じにしなければならない。このように、ハイ
ブリッド集光光学系711で発生させなければならない
分散力は相当に大きく、屈折レンズだけを用いた構成で
は多くの面数を要する。この問題を回避するために、そ
れぞれの屈折レンズに回折面を設ける。
ーザービーム703の波長が長いほど回折角uが大きく
なり、そのフェムト秒パルスレーザービーム703の成
分は外側へ向かう(縦および横色収差)。これを補正す
るには、ハイブリッド集光光学系711に大きな横色収
差を持たせる必要がある。すなわち、長い波長に対して
倍率が小さくなるようにする。波長λとその波長に対す
る焦点距離fの間には以下の関係が求められる。 λf=一定 (20) 回折角uは、わずかな波長変化Δλに対して大きく変化
する。このため、分散力の大きな回折面を用いて、異な
る波長に対する集光距離の差Δfを、回折素子705で
発生する縦および横色収差を補正(相殺)できる程度に
大きく与える必要がある。同時に、波長に依らず、集光
位置hを同じにしなければならない。このように、ハイ
ブリッド集光光学系711で発生させなければならない
分散力は相当に大きく、屈折レンズだけを用いた構成で
は多くの面数を要する。この問題を回避するために、そ
れぞれの屈折レンズに回折面を設ける。
【0069】この集光系全体の集光距離fは次式で与え
られる。 1/f=1/f1+1/f2−d/(f1f2) (21) ただし、f1、f2はそれぞれ第1および第2の回折面
付屈折レンズ711A,711Bの集光距離であり、以
下の式で与えられる。 1/f1=1/f1r+1/f1d (22−1) 1/f2=1/f2r+1/f2d (22−2) ここで、f1r、f1dは第1の回折面付屈折レンズ7
11Aにおける屈折レンズの集光距離と回折面の集光距
離である。f2r、f2dは第2の回折面付屈折レンズ
711Bにおける屈折レンズの集光距離と回折面の集光
距離である。これらのレンズにおける集光距離の差Δf
1、Δf2は次式で与えられる。 Δf1=f12 [(−Δn/(n−1))/fr1 +(−Δλ/λ)/fd1] (23−1) Δf2=f22 [(−Δn/(n−1))/fr2 +(−Δλ/λ)/fd2] (23−2) なお、全体のΔfは、上記のΔf1とΔf2から決ま
る。そして、Δf1とΔf2は、屈折レンズとその上に
形成する回折面の設計から決まる。
られる。 1/f=1/f1+1/f2−d/(f1f2) (21) ただし、f1、f2はそれぞれ第1および第2の回折面
付屈折レンズ711A,711Bの集光距離であり、以
下の式で与えられる。 1/f1=1/f1r+1/f1d (22−1) 1/f2=1/f2r+1/f2d (22−2) ここで、f1r、f1dは第1の回折面付屈折レンズ7
11Aにおける屈折レンズの集光距離と回折面の集光距
離である。f2r、f2dは第2の回折面付屈折レンズ
711Bにおける屈折レンズの集光距離と回折面の集光
距離である。これらのレンズにおける集光距離の差Δf
1、Δf2は次式で与えられる。 Δf1=f12 [(−Δn/(n−1))/fr1 +(−Δλ/λ)/fd1] (23−1) Δf2=f22 [(−Δn/(n−1))/fr2 +(−Δλ/λ)/fd2] (23−2) なお、全体のΔfは、上記のΔf1とΔf2から決ま
る。そして、Δf1とΔf2は、屈折レンズとその上に
形成する回折面の設計から決まる。
【0070】第1の回折面付屈折レンズ711Aから第
2の回折面付屈折レンズ711Bまでの距離を小さくし
た場合は、より大きな分散力が必要となり、レンズ(屈
折または回折)の集光距離は短くなる。逆に、第1の回
折面付屈折レンズ711Aから第2の回折面付屈折レン
ズ711Bまでの距離を離した場合は、必要な分散力は
小さくなり、レンズの集光距離は長くなる。従って、第
1の回折面付屈折レンズから第2の回折面付屈折レンズ
までの距離を離したほうが、回折面の構造を粗くでき、
その作製が容易になる。
2の回折面付屈折レンズ711Bまでの距離を小さくし
た場合は、より大きな分散力が必要となり、レンズ(屈
折または回折)の集光距離は短くなる。逆に、第1の回
折面付屈折レンズ711Aから第2の回折面付屈折レン
ズ711Bまでの距離を離した場合は、必要な分散力は
小さくなり、レンズの集光距離は長くなる。従って、第
1の回折面付屈折レンズから第2の回折面付屈折レンズ
までの距離を離したほうが、回折面の構造を粗くでき、
その作製が容易になる。
【0071】このようにすることで、回折素子705に
より回折されたフェムト秒パルスレーザービームに関し
て生ずる横色収差と縦色収差とが、ハイブリッド集光光
学系711の回折および屈折により相殺されて補正され
る。これにより、フェムト秒パルスレーザーを用いた場
合でも色収差のない円形な集光スポットT、あるいは、
円形かつ均一な大きさの複数の集光スポットTが得ら
れ、より高精度なトレパニング加工を行うことができ
る。
より回折されたフェムト秒パルスレーザービームに関し
て生ずる横色収差と縦色収差とが、ハイブリッド集光光
学系711の回折および屈折により相殺されて補正され
る。これにより、フェムト秒パルスレーザーを用いた場
合でも色収差のない円形な集光スポットT、あるいは、
円形かつ均一な大きさの複数の集光スポットTが得ら
れ、より高精度なトレパニング加工を行うことができ
る。
【0072】実施例13
ここでは、実施例12の構成におけるハイブリッド集光
光学系711を、回折面と屈折面とをそれぞれ別体の素
子を用いて構成したものである。このハイブリッド集光
光学系において、第1の回折面(負のパワーを有する)
は平板の出射面側に形成されている。第1の屈折レンズ
は両凸球面レンズであり、その表面には回折面は形成さ
れていない。第2の屈折レンズは両凹球面レンズであ
り、その表面には回折面は形成されていない。第2の回
折面(正のパワーを有する)は平板の出射面側に形成さ
れている。このように構成しても、実施例12とほぼ同
等の集光特性および効果が得られる。
光学系711を、回折面と屈折面とをそれぞれ別体の素
子を用いて構成したものである。このハイブリッド集光
光学系において、第1の回折面(負のパワーを有する)
は平板の出射面側に形成されている。第1の屈折レンズ
は両凸球面レンズであり、その表面には回折面は形成さ
れていない。第2の屈折レンズは両凹球面レンズであ
り、その表面には回折面は形成されていない。第2の回
折面(正のパワーを有する)は平板の出射面側に形成さ
れている。このように構成しても、実施例12とほぼ同
等の集光特性および効果が得られる。
【0073】上記実施例12,13のレーザ加工装置
は、屈折の分散特性と回折の分散特性を組み合わせてい
るので、実施例6よりもさらに高度な色収差補正が可能
であり、加工精度をより高めることができる。また、実
施例12,13においても、単一ビームによる加工の
他、実施例9に準じて、複数の分岐ビームを利用した加
工も可能である。
は、屈折の分散特性と回折の分散特性を組み合わせてい
るので、実施例6よりもさらに高度な色収差補正が可能
であり、加工精度をより高めることができる。また、実
施例12,13においても、単一ビームによる加工の
他、実施例9に準じて、複数の分岐ビームを利用した加
工も可能である。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、超短パルスレーザーを
用いた単一ビームによる加工において、回折による回折
分散と屈折による屈折分散が生じ、縦および横方向の収
差が相殺されて十分に小さくなり、屈折分散に起因する
パルス伸長も十分に小さく抑えられる。従って、加工の
精度が向上する。また、超短パルスレーザーの分岐ビー
ムを利用した複数箇所の同時加工において、分岐された
複数のパルスビームで形成される複数の加工用集光スポ
ット形状の色収差による歪みを防止することが可能とな
る。また、それら複数の集光スポットを利用して、均一
な加工を、広い領域にわたり、精度良く行うことが可能
となる。さらに、レーザービームを用いたトレパニング
加工において、回折素子を回転させてビームの集光スポ
ットを円周上で移動させるようにしたので、簡単な構成
で高精度なトレパニング加工が可能となった。特に、超
短パルスレーザーを用いた場合は、上記単一ビームまた
は複数の分岐ビームについての色収差補正、または色収
差およびパルス伸長補正を利用することで、集光スポッ
トの形状を円形で均一な大きさにして、トレパニング加
工を精度良く行うことが可能となる。従って、本発明の
方法および装置は、超短パルスレーザーを用いた各種部
品の加工あるいは製造、特に種々の微細加工へ応用でき
る。
用いた単一ビームによる加工において、回折による回折
分散と屈折による屈折分散が生じ、縦および横方向の収
差が相殺されて十分に小さくなり、屈折分散に起因する
パルス伸長も十分に小さく抑えられる。従って、加工の
精度が向上する。また、超短パルスレーザーの分岐ビー
ムを利用した複数箇所の同時加工において、分岐された
複数のパルスビームで形成される複数の加工用集光スポ
ット形状の色収差による歪みを防止することが可能とな
る。また、それら複数の集光スポットを利用して、均一
な加工を、広い領域にわたり、精度良く行うことが可能
となる。さらに、レーザービームを用いたトレパニング
加工において、回折素子を回転させてビームの集光スポ
ットを円周上で移動させるようにしたので、簡単な構成
で高精度なトレパニング加工が可能となった。特に、超
短パルスレーザーを用いた場合は、上記単一ビームまた
は複数の分岐ビームについての色収差補正、または色収
差およびパルス伸長補正を利用することで、集光スポッ
トの形状を円形で均一な大きさにして、トレパニング加
工を精度良く行うことが可能となる。従って、本発明の
方法および装置は、超短パルスレーザーを用いた各種部
品の加工あるいは製造、特に種々の微細加工へ応用でき
る。
【図1】従来のレーザー加工装置を示す構成図。
【図2】従来のレーザー加工装置による集光スポットア
レイの説明図。
レイの説明図。
【図3】従来のレーザー加工装置による集光スポットの
比較図。
比較図。
【図4】屈折単レンズの縦収差特性図。
【図5】回折単レンズの縦収差特性図。
【図6】実施例1のレーザー加工装置の概略構成図。
【図7】実施例1の集光光学系の縦収差特性図。
【図8】実施例1の集光光学系による集光位置を示すス
ポットダイアグラム。
ポットダイアグラム。
【図9】実施例2のレーザー加工装置の概略構成図。
【図10】実施例2の集光光学系の縦収差特性図。
【図11】実施例2の集光光学系による集光位置を示す
スポットダイアグラム。
スポットダイアグラム。
【図12】従来のレーザー加工装置の集光光学系の構成
図。
図。
【図13】図12の集光光学系の縦収差特性図。
【図14】図12の集光光学系による集光位置を示すス
ポットダイアグラム。
ポットダイアグラム。
【図15】実施例3のレーザー加工装置の概略構成図。
【図16】実施例3のレーザー加工装置の光学レイアウ
ト図。
ト図。
【図17】実施例3の光学レイアウトによる点像分布を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図18】実施例3のレーザー加工装置における回折格
子間の距離と集光スッポト位置ずれとの関係を示すグラ
フ。
子間の距離と集光スッポト位置ずれとの関係を示すグラ
フ。
【図19】実施例3のレーザー加工装置における集光ス
ポットアレイの説明図。
ポットアレイの説明図。
【図20】実施例4のレーザー加工装置の概略構成図。
【図21】実施例4のレーザー加工装置の光学レイアウ
ト図。
ト図。
【図22】実施例4の光学レイアウトによる点像分布を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図23】実施例5のレーザー加工装置の概略構成図。
【図24】実施例5のレーザー加工装置の光学レイアウ
ト図。
ト図。
【図25】実施例5の光学レイアウトによる点像分布を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図26】レーザー加工に用いる整形パルスの例示図。
【図27】実施例6のレーザー加工装置の概略構成図。
【図28】実施例6のレーザー加工装置の要部の構成説
明図。
明図。
【図29】実施例7のレーザー加工装置の要部の構成説
明図。
明図。
【図30】実施例8のレーザー加工装置の要部の構成説
明図。
明図。
【図31】実施例9のレーザー加工装置の要部の構成説
明図。
明図。
【図32】実施例6、7に係る回折素子と入射ビームの
位置との関係を示す説明図。
位置との関係を示す説明図。
【図33】実施例6、7のレーザー加工装置による集光
スポットの位置を示す説明図。
スポットの位置を示す説明図。
【図34】実施例9のレーザー加工装置の要部の変形例
を示す図。
を示す図。
【図35】実施例10のレーザー加工装置の要部の構成
説明図。
説明図。
【図36】実施例11のレーザー加工装置の要部の構成
説明図。
説明図。
【図37】実施例12,13のレーザー加工装置の要部
である光学系の構成説明図。
である光学系の構成説明図。
100 レーザー発生装置
200 被加工物
300,400 集光光学系
301 回折面を有する屈折レンズ
401 回折面を有する板
402 屈折レンズ
601 レーザー発生装置
602 分岐用回折素子
604 被加工物
611 集光用回折素子
612 第1の回折面付屈折レンズ
613 第2の回折面付屈折レンズ
614 第1の回折面
615 第1の屈折レンズ
616 第2の屈折レンズ
617 第2の回折面
701 レーザー発生装置
703 レーザービーム
705,705A〜705C,709,710 回折素
子 705a,709a 回転軸 706 モーター 707 屈折レンズ 708 被加工物 711 ハイブリッド集光光学系 T 集光スポット Z 光軸
子 705a,709a 回転軸 706 モーター 707 屈折レンズ 708 被加工物 711 ハイブリッド集光光学系 T 集光スポット Z 光軸
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 長坂 公夫
長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ
ーエプソン株式会社内
Fターム(参考) 4E068 CA03 CB08 CD03 CD06 CD14
CE03
5F072 JJ20 MM08 MM09 MM20 RR01
SS08 YY06
Claims (30)
- 【請求項1】 パルスレーザーを集光させて被加工物に
照射し被加工物を加工するレーザー加工方法において、 回折と屈折を組み合わせてパルスレーザーの色収差を補
正することを特徴とするレーザー加工方法。 - 【請求項2】 回折と屈折を組み合わせてパルスレーザ
ーのパルス伸長を補正することを特徴とする請求項1記
載のレーザー加工方法。 - 【請求項3】 パルスレーザーの集光系を有し、前記集
光系から射出されたビームを被加工物に照射して加工を
行うレーザー加工装置において、 前記集光系が少なくとも1対の回折面と屈折面とを備え
ることを特徴とするレーザー加工装置。 - 【請求項4】 前記集光系が回折面を有する屈折レンズ
から成ることを特徴とする請求項3記載のレーザー加工
装置。 - 【請求項5】 前記集光系が回折面を有する板と屈折レ
ンズから成ることを特徴とする請求項3記載のレーザー
加工装置。 - 【請求項6】 パルスレーザーを分岐用回折素子により
複数のビームに分岐し、 前記複数の分岐ビームに関して生じる色収差を集光光学
系を介して補正し、 色収差が補正された前記複数の分岐ビームを被加工物に
集光照射する、ことを特徴とするレーザー加工方法。 - 【請求項7】 前記集光光学系に集光作用を有する回折
素子を用い、前記分岐用回折素子と前記集光用回折素子
との距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほぼ等し
くすることを特徴とする請求項6記載のレーザー加工方
法。 - 【請求項8】 前記集光光学系にそれぞれ屈折および回
折作用を有する少なくとも2群からなる光学系を用い、
波長に応じて前記光学系の主面の位置を調整することを
特徴とする請求項6記載のレーザー加工方法。 - 【請求項9】 パルスレーザーを発生するレーザー発生
装置と、 前記レーザー発生装置から発生されたパルスレーザーを
複数のビームに分岐する分岐用回折素子と、 前記分岐用回折素子により分岐された複数の分岐ビーム
に関して色収差を補正して集光する集光光学系と、 を備えたことを特徴とするレーザー加工装置。 - 【請求項10】 前記集光光学系として集光作用を有す
る回折素子を備え、前記分岐用回折素子と前記集光用回
折素子との距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほ
ぼ等しくしたことを特徴とする請求項9記載のレーザー
加工装置。 - 【請求項11】 前記集光光学系としてそれぞれ屈折お
よび回折作用を有する少なくとも2群からなる光学系を
配置したことを特徴とする請求項9記載のレーザー加工
装置。 - 【請求項12】 屈折および回折作用を有する前記光学
系として、少なくとも1つの回折面を有する屈折レンズ
を備えたことを特徴とする請求項11に記載のレーザー
加工装置。 - 【請求項13】 屈折および回折作用を有する前記光学
系として、少なくとも1つの回折面と、該回折面が形成
された部材とは別部材に形成された屈折レンズとを、備
えたことを特徴とする請求項11に記載のレーザー加工
装置。 - 【請求項14】 前記2群からなる光学系を第1群と第
2群とから構成し、前記第1群の回折面に負のパワー
を、前記1群の屈折レンズに正のパワーを、前記2群の
屈折レンズに負のパワーを、前記第2群の回折面に正の
パワーを、それぞれ備えたことを特徴とする請求項12
または13に記載のレーザー加工装置。 - 【請求項15】 パルスレーザーのパルス空間強度分布
を回折素子で所定の形に整形することを特徴とする請求
項1,2または6のいずれかに記載のレーザー加工方
法。 - 【請求項16】 パルスレーザーのパルス空間強度分布
を所定の形に整形するパルス整形用回折素子を備えたこ
とを特徴とする請求項3または9のいずれかに記載のレ
ーザー加工装置。 - 【請求項17】 前記分岐用回折素子にパルスレーザー
のパルス空間強度分布を所定の形に整形する位相関数を
重畳したことを特徴とする請求項9記載のレーザー加工
装置。 - 【請求項18】 パルスレーザーを回折素子により回折
するステップと、前記パルスレーザーに関して生じる色
収差を集光光学系を介して補正するステップと、 前記パルスレーザーの集光位置を前記回折用回折素子を
回転して移動させるステップと、を備えたことを特徴と
するレーザー加工方法。 - 【請求項19】 前記パルスレーザーを複数のビームに
分岐し、該複数の分岐ビームを回折させる、ことを特徴
とする請求項18記載のレーザー加工方法。 - 【請求項20】 前記集光光学系に集光作用を有する回
折素子を用い、前記回折用回折素子と前記集光用回折素
子との距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほぼ等
しくすることを特徴とする請求項18または19記載の
レーザー加工方法。 - 【請求項21】 前記集光光学系にそれぞれ屈折および
回折作用を有する少なくとも2群からなる光学系を用
い、波長に応じて前記光学系の主面の位置を調整するこ
とを特徴とする請求項18または19記載のレーザー加
工方法。 - 【請求項22】 パルスレーザーを発生するレーザー発
生装置と、 前記レーザー発生装置から発生したパルスレーザーを回
折する回折用回折素子と、 前記回折用回折素子で回折した回折パルスレーザーに関
して波長帯域に起因する色収差を補正する集光光学系
と、 前記回折素子を回転させる回転手段と、を有することを
特徴とするレーザー加工装置。 - 【請求項23】 前記回転手段は、前記回折用回折素子
により回折されたレーザービームの集光スポットを回転
移動させるものである、ことを特徴とする請求項22記
載のレーザー加工装置。 - 【請求項24】 前記レーザー発生装置から発生したパ
ルスレーザーを複数のビームに分岐する分岐用回折素子
を備え、前記回折用回折素子が複数の分岐ビームを回折
するものであることを特徴とする請求項22記載のレー
ザー加工装置。 - 【請求項25】 前記回折用回折素子に入射されるレー
ザービームの光軸を、前記回折用回折素子の回転中心と
一致させたことを特徴とする請求項22記載のレーザー
加工装置。 - 【請求項26】 前記回折用回折素子に入射されるレー
ザービームの光軸を、前記回折用回折素子の回転中心か
ら偏心させたことを特徴とする請求項22記載のレーザ
ー加工装置。 - 【請求項27】 前記集光光学系として集光作用を有す
る回折素子を備え、前記回折用回折素子と前記集光用回
折素子との距離を、前記集光用回折素子の集光距離とほ
ぼ等しくしたことを特徴とする請求項22記載のレーザ
ー加工装置。 - 【請求項28】 前記集光光学系としてそれぞれ屈折お
よび回折作用を有する少なくとも2群からなる光学系を
配置したことを特徴とする請求項22記載のレーザー加
工装置。 - 【請求項29】 屈折および回折作用を有する前記光学
系として、少なくとも1つの回折面を有する屈折レンズ
を備えたことを特徴とする請求項28に記載のレーザー
加工装置。 - 【請求項30】 屈折および回折作用を有する前記光学
系として、少なくとも1つの回折面と、該回折面が形成
された部材とは別部材に形成された屈折レンズとを、備
えたことを特徴とする請求項28に記載のレーザー加工
装置。
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