JP2003306522A - 発泡体 - Google Patents

発泡体

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JP2003306522A
JP2003306522A JP2002110404A JP2002110404A JP2003306522A JP 2003306522 A JP2003306522 A JP 2003306522A JP 2002110404 A JP2002110404 A JP 2002110404A JP 2002110404 A JP2002110404 A JP 2002110404A JP 2003306522 A JP2003306522 A JP 2003306522A
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foam
polyol
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tan
storage elastic
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Minoru Sawai
実 澤井
Makoto Okubo
真 大久保
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】十分な強度を有し、しかもソフトで良好な感触
と低反発弾性とを同時に具備する発泡体を提供するこ
と。 【解決手段】密度が0.1g/cm3 以上であって、振
動数10Hz、25℃における動的粘弾性から得られる
貯蔵弾性率が5〜20MPaであり、かつtanδが
0.16〜0.5である発泡体、前記発泡体を有する靴
底、及び前記靴底を有する靴。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡体に関する。
更に詳しくは、例えば、靴底をはじめ、自動車やその他
の乗り物、家具、寝具等に用いられるクッション材等と
して好適に使用しうる発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンフォームに代表される発泡
体は、種々の分野で広く用いられている。一般に発泡体
に要求される性質は、その使用目的や使用部位によって
異なる。その性質として、安全性、履き心地性及び触感
の向上の観点から、十分な強度を有し、しかもソフトで
良好な感触と低反発弾性とを備えたポリウレタンフォー
ムの開発が進められている。しかしながら、十分な強度
を有し、しかもソフトで良好な感触と低反発弾性とを同
時に満足する発泡体は得られていない。
【0003】例えば、ポリウレタンフォームの分野にお
いて、伸長率及び引張強度が良好な低反発ポリウレタン
フォームが知られている(特開2002−47330号
公報)。しかし、高強度及び低反発性を満足するが、動
的粘弾性において、貯蔵弾性率が高く、ソフトで良好な
感触を有しないという欠点がある。
【0004】また、幅広い温度領域で良好な低反発性を
有するポリウレタンフォームとして、10Hzの振動数
で動的粘弾性の測定を行ったとき、0℃以上の温度にお
ける貯蔵弾性率が5MPa以下であるポリウレタンフォ
ームが提案されている(特開平11−286566号公
報)。しかし、このポリウレタンフォームには、室温に
おいて、十分な硬さ及び強度を有しないという欠点があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、十分な強度
を有し、しかもソフトで良好な感触と低反発弾性とを同
時に具備する発泡体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、密度が
0.1g/cm3 以上であって、振動数10Hz、25
℃における動的粘弾性から得られる貯蔵弾性率が5〜2
0MPaであり、かつtanδが0.16〜0.5であ
る発泡体、この発泡体を有する靴及び靴底に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の発泡体は、JIS K
7198に規定の試験法に基づいて、振動数10Hz、
25℃において測定される動的粘弾性から得られる貯蔵
弾性率が5〜20MPaであり、かつtanδが0.1
6〜0.5であるので、十分な強度を有し、しかもソフ
トで良好な感触と低反発弾性とを同時に具備するという
優れた効果を発現するものである。
【0008】本発明者らは、ソフトで良好な感触と低反
発弾性とを同時に具備するという優れた効果を発現する
発泡体を得るべく鋭意研究を重ねたところ、動的粘弾性
の測定において、25℃の貯蔵弾性率と、貯蔵弾性率に
対する損失弾性率の比率を示すtanδとが人が感じる
感触と低反発弾性との間に相関関係があることが見出さ
れた。すなわち、触感を触指と貯蔵弾性率によって評価
したところ、−5℃から40℃までの温度範囲におい
て、十分な強度を有し、ソフトで良好な感触と、低反発
弾性とを有する発泡体を得ることができるのが、25
℃、周波数10Hz、昇温速度2℃/minにおいて測
定したときの貯蔵弾性率(E’)とtanδが特定の範
囲内に存在する場合であることが見出された。したがっ
て、本発明の発泡体は、特定の貯蔵弾性率及び特定のt
anδによって適切に規定されている。
【0009】なお、動的粘弾性測定時の条件である温度
25℃及び周波数10Hzは、人間が日常生活において
体感する温度の平均値が25℃程度であること、及び発
泡体を靴底として使用し、この靴底を有する靴を履いて
歩行したり、軽く走ったり、あるいは全速力で走ったと
きに靴底が受ける固有振動数が5〜10Hzであること
に基づいて設定されたものである。
【0010】本明細書にいう「ソフトな感触」とは、手
指の爪の先端若しくはその付近又は指先の指紋がある部
分で発泡体を直接押すかつまんだときに、石のように硬
く感じずに発泡体がつぶれるが、底付感を感じない程度
の心地よい感触を意味する。
【0011】また、本明細書にいう「低反発弾性」と
は、JIS K 6301に規定の反発弾性試験に基づ
いて、直径32mm及び厚さ10mmを有する発泡体を
用いて温度25℃で測定される反発弾性率が35%以下
であることを意味する。
【0012】動的粘弾性は、発泡体に定常的な正弦波の
ひずみを与えたときの粘性と弾性との組み合わせ挙動で
ある。動的粘弾性は、ひずみに対する応力又は応力に対
するひずみを測定することによって求められるものであ
る。
【0013】動的粘弾性における最大応力と最大ひずみ
との比の値であり、ベクトルとして複素数演算によって
求められるのが、複素弾性率である。複素弾性率の実数
部で、特性振動数の正弦波のひずみを加えたときの同位
相の応力成分の大きさを示すものが貯蔵弾性率(動的貯
蔵弾性率)であり、特性振動数の正弦波のひずみを加え
たときのひずみよりπ/2だけ位相が進んだ応力成分の
大きさが損失弾性率(動的損失弾性率)である。
【0014】tanδは、損失正接ともいわれており、
式: 〔tanδ〕=〔損失弾性率〕/〔貯蔵弾性率〕 で表される。tanδは、発泡体のエネルギー吸収性の
尺度として用いられている。動的粘弾性の温度変化の測
定では、測定時の振動数を一定にし、貯蔵弾性率、損失
弾性率及びtanδを温度の関数として求めることによ
り、貯蔵弾性率の分散と損失弾性率の吸収から、測定に
用いられる発泡体のガラス状態からゴム状態への転移、
外部から与えられる衝撃エネルギーの緩和現象等を知る
ことができる。
【0015】貯蔵弾性率(E’)が5〜20MPa、好
ましくは5〜15MPa、更に好ましくは6〜13MP
aの範囲内にある場合、十分な強度を有し、ソフトで良
好な感触を有する発泡体が得られる。すなわち、貯蔵弾
性率(E’)が前記下限値よりも小さい場合には、発泡
体が柔らかすぎて良好な感触を有しないのみならず、機
械的強度が低下し、また貯蔵弾性率(E’)が前記上限
値よりも大きい場合には、発泡体が硬くなり、ソフトな
感触を有しなくなる。
【0016】tanδが0.16〜0.5、好ましくは
0.18〜0.25、更に好ましくは0.19〜0.2
3の範囲内にある場合、低反発弾性及び形状復元性に優
れた発泡体が得られる。すなわち、tanδが前記下限
値よりも小さい場合には、外力が加わった際の低反発弾
性が十分ではなくなり、またtanδが前記上限値より
も大きい場合には、外力が加わって変形した際に、元の
形状に復元しがたくなり、ソフトで良好な感触が得られ
なくなる。
【0017】発泡体の反発弾性率は、JIS K 63
01に記載の測定法に基づき、厚さ10mm、直径32
mmの発泡体を用いて温度25℃で測定したとき、外部
から与えられる衝撃エネルギーを吸収させる観点から、
好ましくは35%以下、より好ましくは32%以下、更
に好ましくは30%以下である。また、外力が加わって
変形した際に、元の形状に復元しやすくする観点から、
好ましくは10%以上、より好ましくは12%以上、更
に好ましくは15%以上である。これらの観点から、発
泡体の反発弾性率は、好ましくは10〜35%、より好
ましくは12〜32%、更に好ましくは15〜30%で
ある。
【0018】また、発泡体の引張り強度は、JIS K
6301に記載の測定法に基づき、厚さ10mm、直
径32mmの発泡体を用いて温度25℃で測定したと
き、十分な機械的強度と耐久性を得る観点から、好まし
くは10kg/cm2 (0.98MPa)以上、より好
ましくは12kg/cm2 (1.18MPa)以上、更
に好ましくは15kg/cm2 (1.47MPa)以上
である。
【0019】本発明の発泡体を構成する原材料として
は、自己発泡性を有するポリウレタン等をはじめ、ゴ
ム、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂等が挙げられる。ゴ
ム、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂等を用いる場合、こ
れらの樹脂を予備発泡させた予備発泡粒子を用いて発泡
させる方法や、該樹脂に発泡剤を含浸させた後、型内発
泡成形させる方法等を採用できる。
【0020】本発明の発泡体が代表的なポリウレタンフ
ォームからなる場合について、以下に説明する。
【0021】本発明の所定の貯蔵弾性率及びtanδを
有するポリウレタンフォームは、(a)ポリオール、
(b)鎖延長剤、(c)ポリイソシアネート化合物、
(d)触媒及び(e)発泡剤を適宜調整して混合し、反
応させ、ポリウレタンフォームを形成しているソフトセ
グメントとハードセグメントとの割合を制御することに
よって得ることができる。
【0022】ポリウレタンフォームは、ポリオールによ
って構成されるソフトセグメントと、高い結合エネルギ
ーを有するウレタン結合やウレア結合を含んだ集合体に
よって構成されるハードセグメントとから形成されてい
る。このハードセグメントに起因する動的粘弾性の挙動
は、−5〜40℃の温度範囲において、貯蔵弾性率及び
tanδに影響を与えるため、この挙動を制御すること
が重要となる。
【0023】ポリオールは、水酸基を2個以上有するポ
リエーテルポリオール(以下、ポリエーテルポリオール
という)やポリエーテルポリオールを基剤とするポリマ
ーポリオール(以下、ポリマーポリオールという)及び
ポリエステルポリオールからなる群から選ばれる少なく
とも1種であることが好ましい。
【0024】ポリエーテルポリオールとしては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサン
ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,
2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等
の多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加重合さ
せて得られるポリエーテルポリオール、ポリオキシテト
ラメチレングリコール等が挙げられる。
【0025】ポリエーテルポリオールの代表例として
は、ポリオキシプロピレンポリオールの末端水酸基にエ
チレンオキシドが付加された水酸基1個あたりの分子量
が1500以上であるポリオキシプロピレン系ポリオー
ル、テトラヒドロフランの開環重合で得られる分子量1
000以上のポリオキシテトラメチレングリコール及び
それらの混合物等が挙げられる。
【0026】ポリマーポリオールの代表例としては、重
合性不飽和基含有モノマーを重合させて得られたポリマ
ー微粒子がポリエーテルポリオール中に分散した状態に
あるもの等が挙げられる。このものは、例えば、重合性
不飽和基含有モノマーを重合させて得られたポリマー微
粒子とポリエーテルポリオールとを混合し、分散させる
方法、前記ポリエーテルポリオール中で前記重合性不飽
和基含有モノマーを重合させることにより、前記重合性
不飽和基含有モノマーから得られたポリマー微粒子を製
造法ポリエーテルポリオール中に分散させる方法等によ
って製造することができる。これらの方法の中では、後
者の方法が、ポリマー微粒子が該ポリエーテルポリオー
ル中で均一に分散されたポリマーポリオールを容易に得
ることができるので好ましい。
【0027】重合性不飽和基含有モノマーとしては、ス
チレン;アクリロニトリル;メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のアルキ
ル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレート;グリ
シジルメタクリレート;メチルアクリレート、エチルア
クリレート、ブチルアクリレート等のアルキル基の炭素
数が1〜4のアルキルアクリレート;グリシジルアクリ
レート等が挙げられ、これらのモノマーは、単独で又は
2種以上を混合して用いることができる。
【0028】ポリエステルポリオールとしては、例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、トリメチロールプロパン等の多価アル
コールと、フタル酸、マレイン酸、マロン酸、コハク
酸、アジピン酸、テレフタル酸等の多塩基酸との縮合物
であって、末端に水酸基を有するもの等が挙げられる。
【0029】本発明の動的粘弾性条件を満足し、十分な
強度と所望の貯蔵弾性率及びtanδを有するポリウレ
タンフォームを得るには、2官能ポリオールや3官能ポ
リオールの分子量及び両ポリオールの重量比を調節すれ
ばよい。
【0030】なお、本明細書にいう「動的粘弾性条件」
とは、貯蔵弾性率が5〜20MPaで、かつtanδが
0.16〜0.5であることをいう。
【0031】例えば、2官能ポリオールのみで強度、貯
蔵弾性率及びtanδを制御する場合、低分子量の2官
能ポリオールを用い、ソフトセグメントがハードセグメ
ントによる影響を受けやすくし、自由度を低下させるこ
とにより、樹脂全体の結晶性を向上させることが好まし
い。かかる操作により、動的粘弾性条件を満足させるこ
とができる。
【0032】2官能ポリオールと3官能ポリオールとを
併用する場合には、2官能ポリオールの種類を一定にし
て、3官能ポリオールの分子量及び2官能ポリオールと
3官能ポリオールとの重量比を制御し、ハードセグメン
ト近傍のソフトセグメント部分の結晶性を高めることが
好ましい。このように、3官能ポリオールの分子量及び
2官能ポリオールと3官能ポリオールとの重量比を制御
することにより、動的粘弾性条件を満足させることがで
きる。
【0033】2官能ポリオール及び3官能ポリオールの
分子量、並びに2官能ポリオールと3官能ポリオールと
の重量比は、十分な強度を有する発泡体を得るうえで重
要な要因である。
【0034】2官能ポリオールは、十分な強度を付与す
る観点から、平均官能基数1.5〜2.5及び数平均分
子量1000〜5000を有することが好ましい。
【0035】3官能ポリオールは、初期反応性の向上、
成形体の寸法安定性の確保及び脱型時間の短縮の観点か
ら、平均官能基数2.5〜3.5及び数平均分子量20
00〜10000を有することが好ましい。
【0036】2官能ポリオール/3官能ポリオールの重
量比は、十分な強度及び成形体の寸法安定性の確保の観
点から、40/60〜80/20であることが好まし
い。
【0037】2官能ポリオールとして、ポリエーテルポ
リオールを用いる場合、その平均官能基数が1.5〜
2.5であり、数平均分子量が1500〜4500であ
ることが、十分な強度を付与する観点から好ましい。ま
た、2官能ポリオールとして、ポリエステルポリオール
を用いる場合、その平均官能基数が1.5〜2.5であ
り、数平均分子量が1000〜2500であることが十
分な強度を付与し、液状性を確保する観点から好まし
い。
【0038】また、3官能ポリオールとして、ポリエー
テルポリオールを用いる場合は、その平均官能基数が
2.5〜3.5であり、数平均分子0が2000〜80
00であることが成形体の寸法安定性の観点から好まし
い。3官能ポリオールとして、ポリエステルポリオール
を用いる場合、その平均官能基数が2.5〜3.5であ
り、数平均分子量が2000〜4000がであることが
成形体の寸法安定性及び液状性の確保の観点から好まし
い。
【0039】これらのポリオールの中では、ソフトで良
好な感触と低反発弾性とを両立する観点からポリエーテ
ルポリオールが好ましい。
【0040】鎖延長剤としては、数平均分子量が100
0以下の低分子量で分子内に2個以上の活性水素を有す
る化合物を用いることができる。
【0041】鎖延長剤の代表例としては、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、メチ
ルペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、トリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、
ジグリセリン、デキストロース、ソルビトール等の多価
アルコール、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン等の脂肪族多価アミン、芳香族多価アミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノー
ルアミン等のアルカノールアミン等、それらの変性物等
が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を混合して
用いることができる。
【0042】好適な鎖延長剤は、数平均分子量が100
0以下のエチレングリコール、ジエチレングリコール、
1, 4−ブタンジオールペンタエリスリトール、それら
の変生物等からなる群から選ばれる少なくとも1種であ
る。
【0043】動的粘弾性条件を満足し、十分な強度と所
望の貯蔵弾性率及びtanδを有するポリウレタンフォ
ームは、低分子量の鎖延長剤の量を調整することによっ
て得ることができる。
【0044】一般に、鎖延長剤は、イソシアネート成分
と反応し、強固なハードセグメントを形成する。このハ
ードセグメントに起因する動的粘弾性挙動は、動的粘弾
性条件に直接影響を与える。鎖延長剤の増量は、ハード
セグメントの大きさ及び個数を増加するため、−5〜4
0℃の温度範囲において、貯蔵弾性率及びtanδを高
くするものと推測される。
【0045】しかしながら、鎖延長剤の量があまりにも
多い場合には、ウレタンフォームの硬さ、貯蔵弾性率の
増加及び感触の悪化に繋がるため、ソフトで良好な感触
を有する発泡体得る観点から、鎖延長剤の量は、ポリオ
ール100重量部に対して3〜20重量部であることが
好ましい。
【0046】ポリイソシアネート化合物の代表例として
はイソシアネートプレポリマー等が挙げられる。
【0047】イソシアネートプレポリマーは、ポリイソ
シアネートモノマーとポリオールとをポリイソシアネー
トモノマーの過剰の存在下で、常法により攪拌、反応さ
せることによって得られる。
【0048】ポリイソシアネートモノマーの具体例とし
ては、トリレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソ
シアネート、p-フェニレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、4,4'- ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソ
シアネート、3,3'- ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソ
シアネート、3,3'- ジメチル-4,4'-ジフェニルメタンジ
イソシアネート、3,3 '-ジクロロ-4,4'-ビフェニレンジ
イソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート等の
ポリイソシアネート化合物、それらの変性体、例えばカ
ルボジイミド変性体等が挙げられ、これらは、単独で又
は2種以上を混合して用いることができる。これらの中
では、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネート単独使
用又は該4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネートとそ
のカルボジイミド変性体との併用が好ましい。
【0049】なお、イソシアネートプレポリマーを調製
する際には、必要により、添加剤を添加してもよい。
【0050】添加剤としては、例えば、ポリエステルポ
リオールを調製する際に必要により用いられる添加剤を
はじめ、イソシアネートプレポリマーが自己重合するの
を防止するために、塩化水素ガス、亜硫酸ガス等の酸性
ガス、塩化アセチル、塩化ベンゾイル、イソフタル酸ク
ロリド等の酸塩化物、燐酸、燐酸モノエチル、燐酸ジエ
チル等の燐酸化合物等のイソシアネート自己重合防止剤
を用いることができる。これらの添加剤は、単独で又は
2種以上を混合して用いることができる。
【0051】イソシアネートプレポリマーのNCO%
は、粘度が高くなって低圧発泡機での成形が困難となら
ないようにするために、好ましくは10%以上、より好
ましくは15%以上であり、また粘度が低くなって発泡
機の計量精度が低くなることを避けるために、好ましく
は25%以下、より好ましくは22%以下、更に好ましくは
20%以下である。
【0052】イソシアネートプレポリマーは、15℃以
上において液状を呈し、低圧でも吐出可能であるので、
例えば、40〜50℃の成形温度でも何ら問題なくポリ
ウレタンフォームの製造に供することができる。
【0053】ポリイソシアネート化合物のNCO%は、
液粘度の上昇防止及び液の保存安定性の観点から10〜
25%が好ましい。ポリイソシアネート化合物を構成す
るポリイソシアネートモノマーとしては、十分な機械的
強度を有する発泡体を得る観点から、4, 4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネートが好ましい。
【0054】触媒としては、例えば、TEDA〔1,4
−ジアザビシクロ-[2.2.2]- オクタン〕、N,N,N'
,N' −テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,
N,N' ,N' −テトラメチルプロピレンジアミン、
N,N,N' ,N' ,N" −ペンタメチルジエチレント
リアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N
−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベ
ンジルアミン、N−メチルモホリン、N−エチルモホリ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ビス(ジメ
チルアミノアルキル)ピペラジン、N,N,N' ,N'
−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルベ
ンジルアミン、ビス(N,N−ジエチルアミノエチル)
アジペート、N,N,N' ,N' −テトラメチル−1,
3−ブタンジアミン、N,N−ジメチル−β−フェニル
エチルアミン、1,2−ジメチルイミダゾール、2−メ
チルイミダゾール等が挙げられ、これらの触媒は単独で
用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。触媒
の中では、反応速度の向上の観点から、3級アミンが好
ましい。
【0055】なお、3級アミン以外の触媒として、例え
ば、ジブチルチンジラウレート、オレイン酸第1錫、ナ
フテン酸コバルト、ナフテン酸鉛等の有機金属化合物を
用いることもできる。
【0056】発泡剤としては、水が必須成分であり、炭
化水素、クロロフルオロカーボン及び水素化フルオロカ
ーボン等が共存していてもよい。なお、地球のオゾン層
破壊の問題を回避する観点から、発泡剤として、水を単
独で使用することが好ましい。
【0057】発泡剤として、水を用いた場合、一般に、
水はポリイソシアネート化合物と反応し、強固なハード
セグメントを形成する。このハードセグメントに起因す
る動的粘弾性挙動は、動的粘弾性条件に直接影響を与え
る。水の増量は、ハードセグメントの大きさ及び個数を
増加するため、−5〜40℃の温度範囲において、ta
nδの値を高くするものと推測される。しかしながら、
イソシアネートと水との反応によって発生する炭酸ガス
の影響でポリウレタンフォームは低密度化する。したが
って、水の量は重要となる。かかる観点から、発泡剤と
しての水の量は、ポリオール100重量部に対して、好
ましくは0.3〜2重量部、より好ましくは0.5〜
1.8重量部、さらに好ましくは0.9〜1.6重量部
である。
【0058】本発明では添加剤として、シリコーン系整
泡剤、架橋剤、顔料、酸化防止剤、黄変防止剤等を用い
ることができる。
【0059】ポリオール、鎖延長剤、ポリイソシアネー
ト化合物、触媒及び発泡剤を適宜調整して混合し、反応
させ、ポリウレタンフォームを形成するソフトセグメン
トとハードセグメントとの度合いを制御することによ
り、本発明の動的粘弾性条件を満足し、十分な強度と所
望の貯蔵弾性率及びtanδを有するポリウレタンフォ
ームを得ることができる。
【0060】ポリオールとポリイソシアネート化合物と
を反応させるに際しては、両者の割合は、イソシアネー
トインデックスが80〜110となるように調製するこ
とが好ましく、更に85〜105、特に90〜100が
好ましい。
【0061】ポリウレタンフォームの製造法としては、
例えば、ポリオール、鎖延長剤、触媒、発泡剤、添加剤
等をあらかじめ混合、攪拌したポリオール成分とポリイ
ソシアネート化合物とを成形機により、混合、攪拌し、
成形型内に注入し、発泡させる方法等が挙げられる。よ
り具体的には、例えば、ポリオール成分をタンク等を用
いて、混合、攪拌し、通常、40℃程度に調温したの
ち、自動混合注入型発泡機、自動混合型射出発泡機等の
発泡機を用いてポリイソシアネート化合物と反応、発泡
させる方法等が挙げられる。
【0062】なお、動的粘弾性条件を満足し、十分な強
度と所望の貯蔵弾性率及びtanδを有するポリウレタ
ンフォームを得るには、ポリウレタンフォームの密度
は、0.1g/cm3 以上、好ましくは0.2〜0.6
g/cm3 、より好ましくは0.25〜0.45g/c
m3 である。
【0063】本発明の発泡体の好適な用途としては、紳
士靴、スポーツ靴等の靴底が挙げられる。一般に、靴底
は、サンダル、紳士靴等に使用されるアウトソールと、
スポーツ靴等に使用されるミッドソールとに分類され
る。本発明においては、これらの中でも、特にミッドソ
ールが発泡体が発現する効果を考慮して好ましい。
【0064】本発明の靴は、通常、靴本体(甲皮等)及
び靴底を一体化させることによって製造することができ
る。靴本体は、足の甲を包む部位であり、特に素材や形
状を問わない。
【0065】以上、発泡体がポリウレタンフォームであ
る場合について説明したが、密度が0.1g/cm3 以
上であって、振動数10Hz、25℃における動的粘弾
性から得られる貯蔵弾性率が5〜20MPaであり、か
つtanδが0.16〜0.5である発泡体を製造する
方法は、その発泡体の種類等によって異なる。したがっ
て、これらの性質は、その発泡体の種類に応じて適宜調
整することが好ましい。
【0066】以下に、本発明の発泡体がポリウレタンフ
ォームである場合について、より具体的に前述した性質
を有する発泡体を製造しうる方法についてより詳細に説
明する。
【0067】
【実施例】実施例1〜6及び比較例1〜5 表1に示す組成となるように、ポリオール、鎖延長剤、
触媒、発泡剤(水)、整泡剤及び白色顔料を混合し、ポ
リオール成分を調製した。
【0068】ポリオール成分とポリイソシアネートとの
配合割合は、式: 〔イソシアネートインデックス〕=〔実際に使用したイ
ソシアネート量)÷(化学量論的にポリオールと当量と
されるイソシアネート量)×100 に基づいて求められるイソシアネートインデックスが表
1に示す値となるように、調整した。
【0069】ポリオール成分とポリイソシアネートとを
自動混合型射出発泡機〔ポリウレタンエンジニアリング
社製、形式:MU−203S、型番:6−018〕に仕
込み、35〜45℃の温度で混合し、得られた混合物を
型温が45〜55℃の成形型(内面にシリコーン離型剤
を塗布)内に仕込み、以下の成形条件で発泡させ、10
mm×100mm×300mmのポリウレタンフォーム
からなるテストシートを作製した。
【0070】〔成形条件〕 ・反応性:クリームタイム5〜15秒間 ・脱型時間:5.5〜6.5分間
【0071】なお、各実施例及び各比較例に用いられる
成分の略号は、以下のことを意味する。
【0072】〔ポリオール〕 PO1:ポリプロピレングリコール〔旭硝子ウレタン
(株)製、商品名:プレミノール5005、官能基数:
2、水酸基価:28mgKOH/g、数平均分子量:4
000〕 PO2:ポリプロピレングリコール〔旭硝子ウレタン
(株)製、商品名:エクセノール540、官能基数:
2、水酸基価:56mgKOH/g、数平均分子量:2
000〕
【0073】PO3:ポリプロピレントリオール〔旭硝
子ウレタン(株)製、商品名:エクセノール820、官
能基数:3、水酸基価:34mgKOH/g、数平均分
子量:4900〕 PO4:ポリエステルポリオール(原料モノマー:エチ
レングリコール、1,4−ブタンジオール及びアジピン
酸、エチレングリコール/1,4ブタンジオール(重量
比)=1/1、官能基数:2、水酸基価:86mgKO
H/g、数平均分子量:1300)
【0074】〔ポリイソシアネート〕 PI1:花王(株)製、商品名:エディフォームB−6
106M(NCO%:16.0%、イソシアネートプレ
ポリマーに用いられるイソシアネート:4,4'−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート) PI2:花王(株)製、商品名:エディフォームB−2
009(NCO%:18.5%、イソシアネートプレポ
リマーに用いられるイソシアネート:4,4' −ジフェ
ニルメタンジイソシアネート)
【0075】〔鎖延長剤〕 CE1:エチレングリコール CE2:ジエチレングリコール
【0076】〔触媒〕 トリエチレンジアミン
【0077】〔整泡剤〕 東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名:
SRX−253 〔白色顔料〕 大日精化工業(株)製、商品名:FTRホワイト
【0078】
【表1】
【0079】作製されたテストシートの物性を以下の方
法に従って調べた。その結果を表2に示す。
【0080】(1) 貯蔵弾性率及びtanδ 動的粘弾性試験は、JIS K 7198の試験法に基
づいて、作製されたテストシートから切り出された長さ
30mm、断面が5mm×10mmの直方体サンプル片
を用い、アイティー計測制御(株)製、動的粘弾性測定
装置DVA−225にて、昇温速度2℃/分、振動数1
0Hzにて測定した。測定開始は、冷却後マイナス10
0℃より開始した。得られたデータより、25℃におけ
る貯蔵弾性率(E' )及びtanδを求めた。
【0081】(2) 密度 テストシート(100mm×300mm×10mm)の
重量を測定し、体積300cm3 で除して測定した。
【0082】(3) 硬度 テストシート表面の硬度をAsker C硬度計にて2
5℃で測定した。
【0083】(4) 引張強度、引裂強度及び伸度 テストシートから打ち抜いたダンベル2号形の試験片を
用い、JIS K 6301に従って測定した。
【0084】(5) 反発弾性率 テストシートから打ち抜いた直径32mm(厚さ10m
m)の試験片を用い、JIS K 6301に従って測
定した。
【0085】(6) 感触 25℃において、厚さ10mmのポリウレタンフォーム
の感触を触指によって評価した。柔らかく感じる場合を
S、硬く感じる場合をHで示した。
【0086】
【表2】
【0087】表2に示された結果から、各実施例で得ら
れたポリウレタンフォームは、密度が0.1g/cm3
以上であって、振動数10Hz、25℃における動的粘
弾性から得られる貯蔵弾性率が5〜20MPaであり、
かつtanδが0.16〜0.5であるので、ソフトで
良好な感触と低反発弾性とを同時に具備することがわか
る。
【0088】これに対して、比較例1 、2 、4 及び5で
得られたポリウレタンフォームは、貯蔵弾性率が高く、
ソフトで良好な感触が得られていない。これは、硬度
(Asker C)の値からも明らかである。
【0089】比較例3で得られたポリウレタンフォーム
は、ソフトで良好な感触を有するが、低反発弾性が得ら
れていない。
【0090】実施例1及び比較例1で得られたポリウレ
タンフォームは、ポリオールと鎖延長剤、触媒、顔料及
び整泡剤がほぼ同じ比率で配合されているが、発泡剤で
ある水の添加量により貯蔵弾性率及びtanδが異な
る。一般に水は、イソシアネート成分と反応し、強固な
ハードセグメントを形成する。実施例1では、比較例1
と比べて、ハードセグメントの大きさ及び個数を増加し
たため、動的粘弾性条件におけるtanδの値を有する
ものと推測される。さらに水の添加量の増加は、発泡倍
率を向上させることから、密度を低下させたことにより
一定体積あたりのウレタンフォーム量が低下し、貯蔵弾
性率が低下したと考えられる。
【0091】
【発明の効果】本発明の発泡体は、十分な強度を有し、
ソフトで良好な感触と低反発弾性とを同時に具備すると
いう効果を奏する。特に靴底用発泡体として好適に使用
しうるものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA08 CA03 CA04 CA05 CA14 CA15 CB03 CB04 CB05 CB07 CB08 CC08 DA01 DB04 DB05 DB07 DF14 DG02 DG03 DG04 DG06 DG08 DG09 DG12 DQ05 HA07 HB17 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC65 HC67 HC71 HC73 KA01 KB02 KB05 KC17 KC18 KC35 KD12 KE02 NA01 QB01 QB14 QB15 QB19 QC01 RA03 RA12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密度が0.1g/cm3 以上であって、
    振動数10Hz、25℃における動的粘弾性から得られ
    る貯蔵弾性率が5〜20MPaであり、かつtanδが
    0.16〜0.5である発泡体。
  2. 【請求項2】 ポリウレタンフォームからなる請求項1
    記載の発泡体。
  3. 【請求項3】 ポリウレタンフォームが、(a)ポリオ
    ール、(b)鎖延長剤、(c)ポリイソシアネート化合
    物、(d)触媒及び(e)発泡剤を混合し、反応させて
    得られたものである請求項2記載の発泡体。
  4. 【請求項4】 引張り強度が10kg/cm2 以上であ
    る請求項1〜3いずれか記載の発泡体。
  5. 【請求項5】 反発弾性率が10〜35%である請求項
    1〜4いずれか記載の発泡体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか記載の発泡体を有
    する靴底。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の靴底を有する靴。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004039858A1 (ja) * 2002-10-31 2004-05-13 Kao Corporation 発泡体
JP2007092025A (ja) * 2005-08-30 2007-04-12 Inoac Corp ポリウレタン発泡体
WO2013108582A1 (ja) * 2012-01-17 2013-07-25 株式会社Smpテクノロジーズ ポリウレタン発泡体

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