JP2003306859A - 立体シート形成用の積層繊維集合体及び立体シートの製造方法 - Google Patents
立体シート形成用の積層繊維集合体及び立体シートの製造方法Info
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Abstract
させることができ、しかも前記熱処理の工程において十
分な収縮速度が得られ、熱処理時間を短縮して立体シー
トの製造コストを削減することのできる、立体シート形
成用の積層繊維集合体及びそれを用いた立体シートの製
造方法を提供すること。 【解決手段】 熱収縮性繊維を含む熱収縮性繊維層1と
非熱収縮性繊維層2とを積層し、両繊維層を部分的に接
合してなる積層繊維集合体10であって、前記熱収縮性
繊維の最大熱収縮応力が0.70〜3.00mN/dt
exである。立体シートの製造方法は、前記積層繊維集
合体10に、熱収縮性繊維の収縮開始温度以上の温度の
熱処理を施し熱収縮性繊維層1を熱収縮させることによ
って、非熱収縮性繊維層2における熱収縮性繊維層1と
の接合部3以外の部分が凸状に隆起した立体シート20
を得る。
Description
非熱収縮性繊維層とを積層して部分接合してなり、熱収
縮性繊維層を熱収縮させることによって、非熱収縮性繊
維層側に凹凸が形成された立体シートとなる立体シート
形成用の積層繊維集合体、及び該積層繊維集合体を用い
た立体シートの製造方法に関する。
熱収縮性繊維層と非熱収縮性繊維層とを積層して部分的
に接合し、熱処理により、非熱収縮性繊維層側に凹凸を
形成した立体シートが知られている。特開平9−111
631公報には、熱収縮性繊維を50重量%以上含む第
1繊維層の片面もしくは両面に、前記熱収縮性繊維が収
縮する温度において実質的に収縮しない繊維からなる熱
収縮性繊維層が積層されてなる不織布であって、且つ第
1繊維層及び熱収縮性繊維層の少なくとも一方の繊維層
に熱融着性繊維が該不織布中30重量%以上含まれてお
り、両繊維層は規則的な線状熱融着により厚さ方向に一
体化され、線状熱融着部が凹部、線状熱融着部同士の間
が凸部になっており、該熱収縮性繊維層が表面に連続も
しくは不連続の筋状に規則的な多数の皺を形成している
多皺性不織布が提案されている。しかし、この多皺性不
織布においては、第1繊維層の熱収縮力が十分コントロ
ールされていないことから、多数の皺を形成するのに十
分な熱収縮性を発現させることができないことがあり、
結果として、十分に隆起した凸部形状を表面に安定して
形成させることが困難であった。また同様の理由で、製
造工程において十分な収縮速度を得られないため、収縮
処理時間が長くなり、製造コストが高いという欠点があ
る。
面に十分な凸状形状を形成させることができ、しかも前
記熱処理の工程において十分な収縮速度が得られ、熱処
理時間を短縮して立体シートの製造コストを削減するこ
とのできる、立体シート形成用の積層繊維集合体及び該
積層繊維集合体を用いた立体シートの製造方法を提供す
ることにある。また、本発明の目的は、熱処理より熱収
縮性繊維層を収縮させることにより、非熱収縮層の変形
を可能とした積層体を提供することにある。
を含む熱収縮性繊維層と非熱収縮性繊維層とを積層し、
両繊維層を部分的に接合してなる、立体シート形成用の
積層繊維集合体であって、前記熱収縮性繊維は、最大熱
収縮応力が0.70〜3.00mN/dtexである立
体シート形成用の積層繊維集合体を提供することによ
り、上記の目的を達成したものである。
積層繊維集合体に、前記熱収縮性繊維の収縮開始温度以
上の温度の熱処理を施し前記熱収縮性繊維層を熱収縮さ
せることによって、前記非熱収縮性繊維層における前記
熱収縮性繊維層との接合部以外の部分が凸状に隆起した
立体シートを得る立体シートの製造方法を提供すること
により、上記の目的を達成したものである。
縮性繊維層と非熱収縮層とを積層し、両層を接合してな
る積層体であって、前記熱収縮性繊維は、最大熱収縮応
力が0.70〜3.00mN/dtexである積層体を
提供することにより、上記目的を達成したものである。
形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、
本発明の立体シート形成用の積層繊維集合体の一実施形
態が、該積層繊維集合体に熱処理を施して得られる立体
シートと共に示されている。本実施形態の立体シート形
成用の積層繊維集合体10は、図1(a)に示すよう
に、熱収縮性繊維を含む熱収縮性繊維層1と非熱収縮性
繊維層2とを積層し、両繊維層1,2を部分的に接合し
てなる。両繊維層1,2は、それぞれ、繊維の集合体か
ら構成されており、互いに、異なる種類及び/又は配合
の繊維の集合体から構成されている。
まれている。この熱収縮性繊維は、積層繊維集合体10
中に、熱収縮可能な状態で含まれている。
体においては、熱収縮性繊維層に含ませる熱収縮性繊維
として、最大熱収縮応力が0.70〜3.00mN/d
tex、好ましくは0.75〜1.50mN/dtex
のものを用いる。熱収縮性繊維の最大熱収縮応力が0.
70mN/dtex未満であると、立体シート製造時の
熱収縮処理(熱処理により収縮を発現させる工程)にお
いて、十分な熱収縮速度が得られず、表面に十分な高低
差を有する凹凸形状を形成させることができない。この
場合、熱収縮処理の時間を長くすることも考えられる
が、その場合には、非熱収縮性繊維層の温度が上昇
し、非熱収縮性繊維の樹脂の少なくとも一部が融解温度
以上にまで昇温され、立体シートの柔軟性、弾力性が損
なわれたり、立体シートの製造速度、特に熱収縮処理
工程の製造速度が他の工程(例えば、繊維ウェブのカー
ディング工程、熱収縮性繊維層と非熱収縮性繊維層を接
合させる工程)に比べ著しく遅くなって生産性に劣り、
安価で実用的な立体シートを供給することが困難とな
る。他方、前記最大熱収縮応力が3.00mN/dte
x超であると、繊維開繊時に発生する開繊装置と繊維
間の摩擦熱、および繊維同士の摩擦熱によって、熱収縮
繊維が熱収縮するため、熱収縮性繊維層を形成すること
が難しくなる。特に、熱収縮繊維層として、カード法に
よって形成されたウェブ、又は該ウエブにヒートエンボ
スによって部分的に熱融着部を形成したヒートロール不
織布を用いる場合、そのウエブの形成の際に、地合いの
乱れが顕著になり、実質的にウエブを製造することが不
可能となる。また、熱収縮処理工程において、公知の
シート材料の乾燥やヒートセット等の熱処理を行う装置
(例えば、特開平3−279460に記載の上下ノズル
から熱風を噴出し熱処理を行う装置や、特開平5−11
7961に記載のテンターチェーンを用いた熱処理装置
を熱収縮処理を目的に改良した装置)などを用いた場合
には、熱収縮速度が速く、基材の収縮が急激であるた
め、シートの収縮率を一定に保つことが非常に困難であ
る。
る熱収縮性繊維は、その破断伸度がその目標値の±30
%以内にするのが好ましく、±20%以内にするのが更
に好ましい。本実施形態の積層繊維集合体においては、
熱収縮性繊維として偏心芯鞘型複合繊維(非収縮成分:
ポリプロピレン、収縮成分:エチレン・プロピレンコポ
リマー)を用いており、この場合の破断伸度は80%±
30%以内であることが好ましい。熱収縮性繊維の破断
伸度が50%未満であると、熱収縮性繊維の最大熱収縮
応力が3.00mN/dtex超の場合と同様の問題を
生じる。他方、熱収縮性繊維の破断伸度が110%超、
特に120%超であると熱収縮性繊維の最大熱収縮応力
を0.7mN/dtex以上とすることが困難となり、
上述したように、立体シートの表面に十分な高低差を有
する凹凸形状を形成させることができない。
は、以下のようにして測定される。熱応力測定装置(カ
ネボウエンジニアリング株式会社製、KE−2LS)を
用いて測定を行った。試料長50mm、試料重量110
dtexの試料を取付用フックにセットする。初荷重
3.3gf/110dtexを試料に加え、試料長を5
0mmに保った状態で、40℃から170℃まで昇温速
度1.25℃/sec(240秒で300℃まで昇温す
るように昇温する)で装置を加熱し、その過程において
荷重計が示した最大荷重を、1dtexあたりに換算し
て最大熱収縮応力(mN/dtex)とする。後述する
実施例で用いた潜在捲縮性繊維の場合には、130〜1
70℃の範囲で最大熱収縮応力を発現した。
ようにして測定される。JIS L1015 7.7引
張強さ及び伸び率に示されている、標準時試験方法にて
評価した。 (1)試料 表面が滑らかな紙片に、固定間距離20mmで繊維を1
本ずつ緩く張った状態で、両端を接着剤などで固定した
ものを試料とする。 (2)測定方法 試料を単繊維引張試験機の試料取り付け用のチャックに
取り付け、下記の条件で試験を行う。なお、このときチ
ャック間の紙片は切断されている。 チャック間距離:20mm 引張速度:20±1
mm/分 両端を固定し、初荷重をかけたときの伸びを緩み(m
m)として読み、更に試料を引張、試料が切断した時の
初荷重からの伸び(mm)を測定する。下記の式(1)
により乾伸度を算出する。試験回数は30回とし、その
平均値を乾伸度とする。初荷重は、繊維の種類によって
適宜選ばれるが、本実施形態の場合は、1/20gf×
デニール数とした。 乾伸度(%)=[(E2−E1)/(L+E1)]×100 (1) E1:緩み(mm)、E2:切断時の伸び(mm)、
L:つかみ間隔(mm)
熱収縮性繊維は、例えば、後述する実施例におけるよう
に熱収縮性繊維として潜在捲縮性繊維を用いる場合に
は、熱収縮性に優れたポリマーの選定、および該潜在捲
縮性繊維を製造する工程(繊維の製造工程:紡糸工程→
延伸工程→捲縮工程→カット工程)のうちの延伸工程に
おいて、繊維の破断伸度が80±30%となるように、
延伸倍率をコントロールすることによって得られる。具
体的な一例として、前記潜在捲縮性繊維を、収縮率の異
なる2種類の成分からなる偏心芯鞘型もしくはサイド・
バイ・サイド型の複合繊維とし、その両成分をエチレン
−プロピレンランダム共重合体(高収縮成分)及びポリ
プロピレン(低収縮成分)とした場合、ポリプロピレン
のQ値が5未満、好ましくは3.5以下であるポリマー
を選定し、エチレン−プロピレンランダム共重合体の融
点が145℃以下、好ましくは140℃以下であるポリ
マーを選定して、溶融紡糸し、得られた紡糸フィラメン
トを延伸倍率2〜6倍の範囲で延伸処理を施すことによ
り所望の最大熱収縮応力が得られる。
体に用いる熱収縮性繊維は、上述した最大熱収縮応力の
要件を満足するものである限り、各種公知のもの等を特
に制限なく用いることができるが、熱収縮時にコイル状
の3次元捲縮を発現し繊維の配向方向(一般に製造時の
原反流れ方向)とそれに直行する方向の両方に均等に収
縮するという点から、熱収縮性繊維として潜在捲縮性繊
維を用いることが好ましい。また、潜在捲縮性繊維を用
いると、得られる立体シートが全体としてエラストマー
的な性質を発現し、その立体シートを例えば後述する使
い捨て吸収性物品の構成部材として用いた場合に、着用
者の動作に対する追従性が良好となり、該吸収性物品の
フィット性が向上し、液漏れが効果的に防止される。潜
在捲縮性繊維は、加熱される前は、従来の不織布用の繊
維と同様に取り扱うことができ、且つ所定温度での加熱
によって螺旋状の捲縮が発現して収縮する性質を有する
繊維である。
る2種類の成分からなる偏心芯鞘型若しくは同心芯鞘型
の複合繊維又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維から
なる。その例としては、特開平9−296325号公報
や特許2759331号明細書に記載のものが挙げられ
る。収縮率の異なる2種類の成分(熱可塑性ポリマー
等)としては、(1)エチレン−プロピレンランダム共
重合体(高収縮率成分)とポリプロピレン(低収縮率成
分)との組み合わせ、(2)ポリエチレンテレフタレー
ト(PET,低収縮率成分)とポリエチレンテレフタレ
ートとイソフタル酸の共重合体(CoPET,高収縮率
成分)との組み合わせが挙げられる。その太さは1.0
〜11.0dtex程度が好適である。熱捲縮性繊維
は、ステープルファイバでも長繊維のフィラメントでも
よい。尚、熱収縮性繊維の収縮開始温度は例えば80〜
150℃とすることができる。熱収縮開始温度とは、昇
温可能な炉にその繊維を置き、一定速度で昇温したと
き、その繊維が実質的に収縮開始した時の実測温度を言
う。
%からなるものでも、或いは他の繊維を含んでいるもの
でも良い。熱収縮性繊維層1に含ませる他の繊維として
は、例えば後述する非熱収縮性繊維層2に含まれる熱融
着性繊維が挙げられる。熱収縮性繊維層1に他の繊維が
含まれる場合であっても、立体シートの製造時に、熱収
縮性繊維の収縮が阻害されないようにする観点から、熱
収縮性繊維の量は、熱収縮性繊維層1の重量に対して5
0重量%以上、特に70〜90重量%であることが好ま
しい。ここでいう熱融着繊維とは、芯鞘型熱融着性複合
繊維であり、該芯鞘型熱融着性複合繊維の主に鞘部の樹
脂の熱融着により、繊維交点が熱融着される繊維のこと
である。非熱収縮性繊維層2と共に熱収縮性繊維層1に
も熱融着性繊維を含ませても良いが、その場合には、熱
収縮性繊維の熱収縮性を阻害させない観点から、熱収縮
性繊維層1の重量に対して50重量%以下、特に20重
量%以下であることが好ましい。
合繊維からなる潜在捲縮性繊維であって、該潜在捲縮性
繊維中の成分として、エチレン−プロピレンランダム共
重合体を含むものが好ましい。斯かる繊維を用いると、
熱収縮開始温度が80〜120℃程度と比較的低温から
収縮するため、非熱収縮層として熱融着性繊維からなる
不織布を用いた場合も、非熱収縮層を融解させ風合いを
悪化させることなく収縮できるという点で優れている。
また非熱収縮層として、芯成分がポリエステル系または
ポリプロピレン系樹脂であり、鞘成分がポリエチレン系
またはポリプロピレンを主成分とするエチレン−プロピ
レンランダム共重合体からなる熱融着性複合繊維を用い
た場合には、非熱収縮性繊維層と熱収縮性繊維層の接合
の観点から、本発明で用いる熱収縮性繊維は、特に、複
合繊維からなる潜在捲縮性繊維であって、該潜在捲縮性
繊維中の成分として、エチレン−プロピレンランダム共
重合体を含むものが好ましい。
形態としては、構成繊維が未接合状態にあるウエブ、又
は不織布が挙げられる。ウエブの形態である熱収縮性繊
維層1としては、熱収縮性繊維を含み且つカード法によ
って形成されたウエブが挙げられる。不織布の形態であ
る熱収縮性繊維層1としては、熱収縮性繊維を含む、各
種不織布製造法で製造された不織布が挙げられる。不織
布製造法としては、熱融着法、水流交絡法、ニードルパ
ンチ法、溶剤接着法、スパンボンド法、メルトブローン
法が挙げられる。熱収縮性繊維層1を構成させる繊維集
合体としてウェブを用いると、得られる立体シートが全
体としてエラストマー的な性質を顕著に発現し、その立
体シートを例えば後述する使い捨て吸収性物品の構成部
材として用いた場合に、着用者の動作に対する追従性が
良好となり、該吸収性物品のフィット性が向上し、液漏
れが効果的に防止される。また、一方で不織布を用いる
と、ハンドリング性や巻回してロール状にした場合の繰
出し性に関して、顕著に改善される。したがって、本発
明では、熱収縮繊維層1として、ウェブを使うか不織布
を使うかは、その立体シートの使用場面と製造方法によ
って適宜選択される。
いか又は熱収縮性を示すが熱収縮性繊維層1よりもその
程度が小さい。本実施形態における非熱収縮性繊維層2
は、非熱収縮性繊維を主体として構成されている。非熱
収縮性繊維とは、熱収縮性を示さない繊維、及び熱収縮
性は示すが熱収縮性繊維層に含まれる熱収縮性繊維の熱
収縮開始温度以下で実質的に熱収縮しない繊維の双方を
含む。
の形態としては、構成繊維が未接合状態にあるウエブ又
は不織布が挙げられる。ウェブの例としては、カード法
によって形成されたウェブ、エアレイド法によって形成
されたウェブなどが挙げられる。不織布の例としては、
熱融着法によって形成された不織布、水流交絡法によっ
て形成された不織布、ニードルパンチ法によって形成さ
れた不織布、溶剤接着法によって形成された不織布、ス
パンボンド法によって形成された不織布、メルトブロー
ン法によって形成された不織布などが挙げられる。非熱
収縮性繊維層2の形態が、特にウエブの形態または5〜
20g/m2の低目付不織布であると、熱収縮性繊維層
1の熱収縮によって非熱収縮性繊維層2の面積ないし形
状を変化させることが容易となり、非熱収縮性繊維層2
を厚み方向に凸状に盛り上げることが容易になるので好
ましい。特にウエブの形態の場合は、盛り上がった凸部
の中が繊維で満たされるので、クッション性に富み柔ら
かな風合いを有する立体シートが得られるので好まし
い。ウエブは例えばカード法によって形成することがで
きる。非熱収縮性繊維層2が、斯かるウエブから形成さ
れた立体シートには、嵩高で且つ該ウェブを構成する繊
維で満たされた凸部4が形成され、また繊維が凸部4に
沿うように配向する。特に、非熱収縮性繊維層2が、カ
ード法によって形成されたウエブの形態であると、非熱
収縮性繊維層2が極めて疎な構造となり、得られる立体
シートは、粘度の高い液の透過や保持が可能となる。ま
た立体シートを厚み方向へ圧縮させたときの圧縮変形性
も高くなる。粘度の高い液としては、軟便若しくは経
血、対人用の清浄剤若しくは保湿剤、又は対物用の清浄
剤が挙げられる。
繊維を50%以上より好ましくは70%以上含む場合
は、生理用ナプキンやオムツなどの吸収性物品や対人用
ワイパー、清掃用ワイパーに用いた場合にも、肌もしく
は清掃対象物表面との摩擦においても、非熱収縮繊維層
2からの繊維の脱落が抑制され、脱落繊維の肌への貼り
つきや、清掃対象物表面への脱落繊維の付着が抑制さ
れ、好適である。さらにこの場合に用いられる熱融着性
複合繊維がエアスルー法を用いて製造された不織布であ
る場合、前記効果が顕著に発現する。また、本実施形態
においては、非熱収縮性繊維層2中に熱融着性繊維を含
ませることで、上述した熱収縮性繊維層1と非熱収縮性
繊維層2とを、部分的接合させる際に、層間のはく離強
度を増加させる観点から好適である。
ポリマー材料からなる繊維が好適に用いられる。熱可塑
性ポリマー材料としては、ポリエチレンやポリプロピレ
ン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル類、ポリアミドなどが挙げられる。ま
た、これらの熱可塑性ポリマー材料の組合せからなる芯
鞘型複合繊維も用いることができる。前記繊維の繊度は
用途にもよるが、0.5〜20dtex、特に1〜10
dtexであることが、立体シート材料を吸収性物品の
構成部材に用いた場合や、対人用ワイパーなどに用いる
場合には良好な感触を発現させる点から好ましい。
集合体10においては、上述したように、熱収縮性繊維
層1と非熱収縮性繊維層2とは熱融着により部分的に接
合されている。そして、積層繊維集合体10を平面視し
た場合、該積層繊維集合体10には、図2(a)に示す
菱形格子状パターンの接合部3が形成されている。本実
施形態における個々の接合部は、円形のものであるが、
個々の接合部の形状は、楕円形、三角形若しくは矩形又
はこれらの組み合わせ等であってもよい。また接合部を
連続した形状、例えば直線や曲線などの線状に形成して
もよい。接合部3の形成パターンは、図2(b)及び図
2(c)に示すようなパターンとすることもできる。
3の面積率(積層繊維集合体10の単位面積当りの接合
部3の面積)は、両繊維層の接合強度を十分に高くする
点、及び熱収縮性繊維層の変形により凸状の立体的な形
状を十分に形成して嵩高な立体シートを得る観点から、
接合部3の形成後且つ熱収縮性繊維層1の熱収縮前にお
いては3〜50%、特に5〜35%であり、熱収縮させ
て立体シートをした状態においては6〜90%、特に1
0〜70%であることが好ましい。接合部3の形成方法
としては、ヒートエンボス、超音波エンボス、接着剤に
よる接着などの各種接合手段を用いることができる。
積層繊維集合体10の製造工程、及び該積層繊維集合体
10に熱処理を施して立体シート20を得る立体シート
の製造工程を連続的に行う場合を示す図である。図3に
示す製造方法においては、上述した最大熱収縮応力の要
件を満足する熱収縮性繊維をカード機に導入してカード
ウエブからなる熱収縮性繊維層1を得、該熱収縮性繊維
層1に、別に製造したエアースルー不織布からなる非熱
収縮性繊維層2を重ね合わせた後、これらを、少なくと
も一方を加熱可能な凹凸ロール同士又は凹凸ロールと平
滑ロールとの組み合わせからなる熱エンボスロール装置
6に導入して、上述した構成の立体シート形成用の積層
繊維集合体10を製造する。この積層繊維集合体10
は、この段階において回収し、例えばロール状の巻回物
として保管したり、別のラインに移して用いることもで
きるが、図3に示す方法においては、得られた積層繊維
集合体10をそのまま搬送して、その搬送経路に配置さ
れた熱処理装置7により熱処理する。この熱処理は、熱
収縮性繊維層1に含まれる熱収縮性繊維の熱収縮開始温
度以上で行う。この熱処理により、熱収縮性繊維層1が
熱収縮し、それに伴って、非熱収縮性繊維層2における
接合部3以外の部分が大きく凸状に変形して隆起し、表
面に多数の凸部が形成される。尚、熱処理装置における
熱処理は、熱風を透過させたり、吹き付けたりする方法
の他、マイクロウェーブ、蒸気、赤外線、ヒートロール
の接触等の方法を用いることもできる。
集合体10によれば、例えば、このようにして、図1
(b)に示すように、表面に十分に隆起した凸状形状が
形成された立体シート20を製造することができる。ま
た、上記の熱処理においては、積層繊維集合体10中の
熱収縮性繊維層1を、収縮前後の面積収縮率で、好まし
くは50%以上、特に好ましくは60%以上熱収縮させ
ることができ、しかも面積収縮率が50%に達するまで
の熱処理時間を20秒以下、好ましくは1〜10秒、更
に好ましくは2〜6秒で行うことができる。斯かる条件
での熱処理が可能であると、表面に十分に隆起した凸状
形状が形成された立体シート20を、低い製造コストに
て効率的に製造可能である。熱収縮性繊維層2の熱収縮
前後の面積収縮率は、収縮前の基準面積S0、基準面積
の収縮後の面積S1から下記の式(2)にて求められ
る。 面積収縮率(%)=(S0 −S1 )/S0 ×100 (2)
性繊維層2によって形成される凸部4の形状がどのよう
なものであっても、凸部4の最頂部における立体シート
20の厚みT〔図1(b)参照〕と、接合部3における
立体シートの厚みT’〔図1(b)参照〕との比T/
T’が2以上、特に3以上であるものが好ましい。この
比が2以上であると、立体シート20に十分に高い嵩高
感が付与される。T/T’の上限値は、凸部4の保形性
や、立体シート20の坪量の観点から決定され、具体的
には10程度、特に6程度である。
る。先ず、厚みTについては、立体シート20を50m
m×50mmの大きさに裁断し、これを測定片とする。
測定片上に、この測定片よりも大きなサイズの10gの
プレートを載置し、この状態下に測定片の厚さを測定す
る。測定機器には例えばダイヤルゲージ式の厚み計やレ
ーザー変位計が用いられる。このようにして測定された
値を凸状部分の厚みTとする。
きさと同等またはそれよりも小さいサイズの接触子を接
合部3に接触させ、10〜40N/cm2 の圧力を加え
た状態での厚みを測定する。このようして測定された値
を接合部3の厚みT’とする。測定機器には、厚みTの
測定に用いられるものと同様のものを用いることができ
る。
回あるいは数回の使用で廃棄される使い捨て物品の構成
部材として好適に使用される。特に、生理用ナプキンや
使い捨ておむつなどの使い捨て吸収性物品、掃除用ワイ
パーや対人ワイパーなどの使い捨てワイパーの構成部材
として好適である。使い捨て吸収性物品、例えば液透過
性の表面材と、液不透過性の裏面材と、両シート間に介
在された吸収体とを有する吸収性物品の構成部材として
用いる場合には、その構成部材の一部、例えば表面材、
裏面材又はサイド立体ガードの何れかの部材の一部とし
て使用される。
維を含む熱収縮性繊維層と非熱収縮層とを積層し、両層
を接合してなる積層体であって、前記熱収縮性繊維は、
最大熱収縮応力が0.70〜3.00mN/dtexで
ある積層体である。熱収縮性繊維および熱収縮性繊維層
は、前述の積層繊維集合体におけるものと同様のものが
用いられる。非熱収縮層は、前述の非熱収縮性繊維層が
用いられる他、前述の熱融着性複合繊維を有する繊維積
層体、熱融着性樹脂を含むフィルム層が挙げられる。具
体的には、吸収体や防漏シート、外層材等の吸収性物品
の構成材料が挙げられる。前記積層体は、前記熱収縮性
繊維層と前記非熱収縮層とがヒートシールや接着剤等に
より、部分的または全体的に接合されて形成される。そ
して、接合された後、前記積層体に熱収縮性繊維層に含
まれる熱収縮性繊維の熱収縮開始温度以上での熱処理が
行われる。尚、この熱処理は、前述の立体シートで用い
られた装置および方法が適宜用いられる。この熱処理に
より、熱収縮性繊維層が熱収縮し、それに伴って、非熱
収縮層が変形される。例えば、非熱収縮層は、熱収縮性
繊維層との非熱収縮層の接合部以外の部分が凸状に変形
して隆起したり、皺が形成されたり、また全体的に湾曲
される。本発明で製造する積層体は、使い捨て物品の構
成部材として好適に使用される。特に、生理用ナプキン
や使い捨ておむつなどの使い捨て吸収性物品、掃除用ワ
イパーや対人ワイパーなどの使い捨てワイパーの構成部
材として好適である。使い捨て吸収性物品、例えば液透
過性の表面材と、液不透過性の裏面材と、両シート間に
介在された吸収体とを有する吸収性物品の構成部材とし
て用いる場合には、身体にフィットさせるため吸収性物
品に変形を与える構成材料として用いられたり、特に熱
収縮後の熱収縮性繊維層が伸縮可能であれば、ウェスト
ギャザーや脚周りギャザーや防漏ギャザー等に好適であ
る。
する。しかし、本発明の範囲は斯かる実施例に制限され
ない。
(芯;ポリプロピレン(融点155〜170℃)、鞘;
エチレン・プロピレンコポリマー(融点140〜150
℃)、芯/鞘重量比=5/5、繊度2.2dtex、繊
維長51mm、熱収縮開始温度90℃)を用いた。この
繊維の最大熱収縮応力及び破断伸度を、それぞれ表1に
示した。この繊維を原料として、前記潜在捲縮性繊維を
繊維開繊用のカード機を用いて、繊維ウェブを製造し
た。ウェブの目付は20g/m2であった。凹凸ロール
と平滑ロールからなるヒートエンボス装置を用い、加工
速度80m/min、凹凸ロール温度145℃、平滑ロ
ール温度140℃、エンボス面積率28%でヒートエン
ボス加工した。このようにして熱収縮性繊維層を得た。
式会社製の芯鞘型複合繊維(商品名SH、芯;ポリエチ
レンテレフタレート(融点250〜255℃)、鞘;ポ
リエチレン(融点128〜130℃)、芯/鞘重量比=
5/5、繊度2.2dtex、繊維長51mm)を用い
た。この繊維を原料として、繊維開繊用のカード機を用
いて、繊維ウェブを製造した。ウェブの目付は12g/
m2であった。エアスルー熱処理機を用いて、130℃
〜140℃の熱風条件下で5〜20秒間熱処理し、非熱
収縮性繊維層のエアスルー不織布を形成した。
の製造 得られた熱収縮性繊維層と非熱収縮性繊維層とを積層
し、下記条件で熱融着して一体化させた。熱収縮性繊維
層と非熱収縮性繊維層とを重ね合わせ、超音波エンボス
装置によって部分的に接合した。接合部は直径1.5m
mの円形であり、前後左右に隣り合う各円形の中心間距
離が7mmの千鳥状に配置されたドットパターンを形成
していた。得られた立体シート形成用の積層繊維集合体
における接合部の面積率は7.2%であった。
±10℃の熱風を通過させる熱処理を行い、立体シート
を得た。ここで130℃±10℃の熱風とは、積層繊維
集合体に当たる前の熱風の初期温度のことであり、具体
的にはシートよりも熱風の吹き出し部に近い側に設置さ
れた温度センサーが検知する初期温度のことである。初
期温度とは、該熱処理を行った熱処理装置に、シートを
入れる直前の熱風温度のことである。
7121に記載のプラスチックの転移温度測定方法に準
じる方法で測定した。具体的には下記の条件で測定を行
った。 ・測定装置 :セイコーインスツルメンツ株式会社製DSC6200 ・サンプル重量 :1.00mg±0.20mg ・加熱速度 :10℃/min ・窒素ガス流量 :30〜50ml/min ・熱収縮性偏心芯鞘型複合繊維(芯;ポリプロピレン、
鞘;エチレン・プロピレンコポリマー)の芯鞘各成分の
融点 (ポリプロピレン融点):150〜180℃の範囲に現
れる吸熱ピークの内もっと も大きな吸熱ピークの頂点
の温度とする。 (エチレン・プロピレン・コポリマー融点):110〜
150℃の範囲に現れる吸 熱ピークの内もっとも大き
な吸熱ピークの頂点の温度とする。 ・非熱収縮性熱融着性繊維(芯;ポリエチレンテレフタ
レート、鞘;ポリエチレン)の芯鞘各成分の融点 (ポリエチレンテレフタレート融点):230〜270
℃の範囲に現れる吸熱ピー クの内もっとも大きな吸熱
ピークの頂点の温度とする。 (ポリエチレン融点):110〜140℃の範囲に現れ
る吸熱ピークの内もっとも 大きな吸熱ピークの頂点の
温度とする。
繊維層の製造に用いる熱収縮性繊維を、それぞれ、表1
に示す繊度、最大収縮応力及び破断伸度のものに代えた
以外は、実施例1と同様にして、立体シート形成用の積
層繊維集合体及び立体シートの製造を行った。尚、最大
収縮応力は、主として繊維製造における延伸工程におい
て、繊維の破断伸度80±30%の範囲になるように、
十分コントロールがなされたかにより実施例1のものと
異なっている。
縮率及び収縮速度をそれぞれ以下のようにして算出し
て、表1に示した。また、得られた立体シートにおける
前記比T/T’を測定して表1に合わせて示した。 (1)最大面積収縮率 上述した積層繊維集合体に対する熱収縮処理において
は、次項(2)の「収縮速度」に記載の通り、熱処理前
の積層繊維集合体に対してマーキングしておくと共に、
積層集合体に対する熱処理を60秒以上行い、熱処理を
60秒行った時点のマーキング間距離を測定し、その測
定値(収縮後寸法)及び収縮前のマーキング間距離(収
縮前寸法)から、次式により面積収縮率を算出し、それ
を最大面積収縮率とした。 面積収縮率=[(MD収縮前寸法×CD収縮前寸法)−
(MD収縮後寸法×CD収縮後寸法)]/(MD収縮前
寸法×CD収縮前寸法) (2)収縮速度(面積収縮率が50%に達するまでの熱
処理時間) 前記熱収縮処理と同時に前記立体シート形成用の積層繊
維集合体の収縮速度を測定した。収縮速度の測定方法
は、熱処理前の立体シート形成用の積層繊維集合体のM
D、CD方向それぞれに、一定間隔で点状のマーキング
を一対施し、これらのマーキング間距離の変化を、カメ
ラで観察、撮影し測定した。ここで収縮速度は、面積収
縮率が50%に達するまでの熱処理の時間を求めた。な
お、ある時刻の面積収縮率は、上記MD、CDのマーキ
ング間隔から下記の式によって求めた。 面積収縮率=[(MD収縮前マーキング間隔×CD収縮
前マーキング間隔)−(MDある時刻のマーキング間隔
×CDある時刻のマーキング間隔)]/(MD収縮前マ
ーキング間隔×CD収縮前マーキング間隔)
例の積層繊維集合体(本発明品)によれば、表面に十分
な凸状形状が形成された立体シートを、極めて短時間の
熱処理により製造することができ、安価で実用的な立体
シートが得られる。これに対して、比較例の立体シート
は、収縮速度が10sec以上要するため、短時間の熱
処理により製造することが困難である。また、最大面積
収縮率も実施例に比べ小さく、60%以下となってお
り、結果として凸部の最頂部における厚みと、接合部の
厚みの比であるT/T’が実施例に比べ、小さくなって
おり十分な凸状形状を形成したとは言えない。
分な凸状形状を形成させることができ、しかも前記熱処
理の工程において十分な収縮速度が得られ、熱処理時間
を短縮して立体シートの製造コストを削減することので
きる、立体シート形成用の積層繊維集合体及び該積層繊
維集合体を用いた立体シートの製造方法を提供すること
ができる。
一実施形態を、該積層繊維集合体を熱収縮して得られる
立体シートと共に示す模式断面図である。
ーンの例を示す平面図である。
10の製造工程、及び該積層繊維集合体10に熱処理を
施して立体シート20を得る立体シートの製造工程を連
続的に行う場合を示す概略工程図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 熱収縮性繊維を含む熱収縮性繊維層と非
熱収縮性繊維層とを積層し、両繊維層を部分的に接合し
てなる、立体シート形成用の積層繊維集合体であって、 前記熱収縮性繊維は、最大熱収縮応力が0.70〜3.
00mN/dtexである立体シート形成用の積層繊維
集合体。 - 【請求項2】 前記熱収縮性繊維は、複合繊維からなる
潜在捲縮性繊維であり、該潜在捲縮性繊維はエチレン−
プロピレンランダム共重合体を含む請求項1記載の立体
シート形成用の積層繊維集合体。 - 【請求項3】 熱収縮性繊維を含む熱収縮性繊維層と非
熱収縮性繊維層とを積層し、両繊維層を部分的に接合し
てなる、立体シート形成用の積層繊維集合体であり、前
記熱収縮性繊維は、最大熱収縮応力が0.70〜3.0
0mN/dtexである立体シート形成用の積層繊維集
合体に、 前記熱収縮性繊維の収縮開始温度以上の温度の熱処理を
施し前記熱収縮性繊維層を熱収縮させることによって、
前記非熱収縮性繊維層における前記熱収縮性繊維層との
接合部以外の部分が凸状に隆起した立体シートを得る立
体シートの製造方法。 - 【請求項4】 前記熱処理は、前記熱収縮性繊維層の収
縮前後の面積収縮率が50%以上であり、且つ面積収縮
率50%に達するまでの熱処理時間が2〜10秒である
請求項3記載の立体シートの製造方法。 - 【請求項5】 熱収縮性繊維を含む熱収縮性繊維層と非
熱収縮層とを積層し、両層を接合してなる積層体であっ
て、前記熱収縮性繊維は、最大熱収縮応力が0.70〜
3.00mN/dtexである積層体。
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|---|---|---|---|
| JP2002107928A JP2003306859A (ja) | 2002-04-10 | 2002-04-10 | 立体シート形成用の積層繊維集合体及び立体シートの製造方法 |
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| Country | Link |
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| JP (1) | JP2003306859A (ja) |
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2002
- 2002-04-10 JP JP2002107928A patent/JP2003306859A/ja active Pending
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