JP2003320008A - 生体組織補填体およびその製造方法 - Google Patents

生体組織補填体およびその製造方法

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JP2003320008A
JP2003320008A JP2002129262A JP2002129262A JP2003320008A JP 2003320008 A JP2003320008 A JP 2003320008A JP 2002129262 A JP2002129262 A JP 2002129262A JP 2002129262 A JP2002129262 A JP 2002129262A JP 2003320008 A JP2003320008 A JP 2003320008A
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tissue filling
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biological tissue
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Hiroki Hibino
浩樹 日比野
Hideki Koyanagi
秀樹 小柳
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 術後の生体組織欠損部の修復速度を十分に高
めることができる生体組織補填体およびその製造方法の
提供。 【解決手段】 体液から所望の不要成分が除去された濃
縮体14が多孔質の生体組織補填材11に付与されて構
成され、生体組織欠損部に補填される生体組織補填体で
あって、濃縮体14が希釈液15で希釈されて生体組織
補填材11に付与される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体組織欠損部を
再生する際に使用される生体組織補填体およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、骨腫瘍摘出や外傷等により生じた
骨欠損部等の生体組織欠損部に骨補填材等の生体組織補
填材を補填することにより、骨等の生体組織を再生させ
て骨欠損部等を修復することが可能になってきている。
骨補填材としては、ハイドロキシアパタイト(HAP)
やリン酸三カルシウム(TCP)が知られているが、体
内に異物を残さないとする考え方から、例えば、β−T
CPのようなリン酸カルシウム多孔体からなる足場材が
使用される。β−TCPを骨欠損部の骨細胞に接触させ
ておくと、破骨細胞がβ−TCPを食べ、骨芽細胞が新
しい骨を形成する、いわゆるリモデリングが行われる。
すなわち、骨欠損部に補填された骨補填材は、経時的に
自家骨に置換されていくことになる。
【0003】ところで、術後の骨欠損部の修復速度を高
めるために、骨補填材をそのまま用いるのではなく、患
者から採取した骨髄液に浸した後に骨欠損部に補填する
ことが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この場合、患者から骨
髄液を抽出し、骨補填材をこの骨髄液に浸した後に、骨
欠損部に補填することになる。しかしながら、単に骨補
填材を骨髄液に浸すだけでは、術後の骨欠損部の修復速
度を十分に高めることができないという問題があった。
【0005】したがって、本発明は、術後の生体組織欠
損部の修復速度を十分に高めることができる生体組織補
填体およびその製造方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、体液から所望の不要成分が
除去された濃縮体が多孔質の生体組織補填材に付与され
て構成され、生体組織欠損部に補填される生体組織補填
体であって、前記濃縮体が希釈液で希釈されて前記生体
組織補填材に付与されていることを特徴としている。
【0007】このように、体液から所望の不要成分を除
去した濃縮体を生体組織補填材に付与するため、術後の
骨欠損部の修復速度を向上させる成分を多く付与するこ
とができる。したがって、術後の骨欠損部の修復速度を
十分に高めることができる。しかも、濃縮体が希釈液で
希釈されて生体組織補填材に付与されるため、生体組織
補填材の内部に濃縮体が良好に浸透させられる。したが
って、限られた時間の中でも、生体組織補填材に十分に
細胞が付与された生体組織補填体を得ることができるこ
とになり、その結果、術後の生体組織欠損部の修復速度
をさらに高めることができる。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明に関し、前記生体組織欠損部は骨欠損部であることを
特徴としている。
【0009】請求項3に係る発明は、体液から所望の不
要成分が除去された濃縮体を多孔質の生体組織補填材に
浸透させることにより、生体組織欠損部に補填される生
体組織補填体を形成する生体組織補填体の製造方法であ
って、前記濃縮体を希釈液で希釈して前記生体組織補填
材に付与することを特徴としている。
【0010】このように、体液から所望の不要成分を除
去した濃縮体を生体組織補填材に付与するため、術後の
骨欠損部の修復速度を向上させる成分を多く付与するこ
とができる。したがって、術後の骨欠損部の修復速度を
十分に高めることができる。しかも、濃縮体が希釈液で
希釈されて生体組織補填材に付与されるため、生体組織
補填材の内部に濃縮体が良好に浸透させられる。したが
って、限られた時間の中でも、生体組織補填材に十分に
細胞が付与された生体組織補填体を得ることができるこ
とになり、その結果、術後の生体組織欠損部の修復速度
をさらに高めることができる。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項3に係る発
明に関し、内側に注入空間が形成された前記生体組織補
填材の前記注入空間に前記濃縮体と前記希釈液とを注入
することを特徴としている。
【0012】このように、生体組織補填材の内側に形成
された注入空間に濃縮体と希釈液とを注入することによ
り、希釈液で希釈された濃縮体を多孔質の生体組織補填
材に浸透させる。したがって、最小限の濃縮体を生体組
織補填材に十分に浸透させることができる。
【0013】請求項5に係る発明は、請求項3に係る発
明に関し、内側に注入空間が形成された前記生体組織補
填材の前記注入空間に前記濃縮体を注入し、前記生体組
織補填材を前記希釈液に浸すことを特徴としている。
【0014】このように、生体組織補填材の注入空間に
濃縮体を注入し、生体組織補填材を希釈液に浸すと、希
釈液が生体組織補填材に浸透して注入空間に至り、濃縮
体を希釈する。すると、生体組織補填材の内部に濃縮体
が良好に浸透させられる。
【0015】請求項6に係る発明は、請求項3に係る発
明に関し、内側に挿入空間が形成された前記生体組織補
填材を前記希釈液で希釈された前記濃縮体に浸し、前記
挿入空間内に負極を配置することを特徴としている。
【0016】このように、希釈液で希釈された濃縮体に
生体組織補填材を浸し、この生体組織補填材の挿入空間
内に負極を配置するため、負に帯電したものに吸引され
る細胞を負極で吸引して多孔質の生体組織補填材に集中
的に浸透させることができる。
【0017】請求項7に係る発明は、請求項3に係る発
明に関し、前記希釈液で希釈された前記濃縮体に前記生
体組織補填材を浸した状態で超音波を付与することを特
徴としている。
【0018】このように、希釈液で希釈された濃縮体に
生体組織補填材を浸した状態で超音波を付与するため、
多孔質の生体組織補填材に濃縮体を超音波で良好に浸透
させることができる。
【0019】請求項8に係る発明は、請求項3に係る発
明に関し、前記濃縮体を前記希釈液で希釈した細胞含有
液の前記生体組織補填材への付与量は、前記生体組織補
填材における気孔の全容積以上、かつ、前記生体組織補
填材の前記気孔を含む総体積以下であることを特徴とし
ている。
【0020】このように、濃縮体を希釈液で希釈した細
胞含有液の生体組織補填材への付与量は、生体組織補填
材における気孔の体積以上であるため、不足することは
なく、生体組織補填材の気孔を含む総体積以下であるた
め、不要に多くならない。
【0021】請求項9に係る発明は、請求項3に係る発
明に関し、前記生体組織補填材は顆粒状をなしており、
該生体組織補填材と前記濃縮体と前記希釈液とを容器に
導入し、前記容器を振動させることを特徴としている。
【0022】これにより、生体組織補填材と濃縮体と希
釈液とが導入された容器を振動させることで水分を上澄
み液として生体組織補填材から分離することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態を図1〜図
3を参照して以下に説明する。ここで、第1実施形態に
おいて製造される生体組織補填体としての骨補填体のベ
ースとなる生体組織補填材としての骨補填材11とし
て、例えば、特開平5−237178号公報に開示され
ている方法により製造されたβ−TCP(β−リン酸三
カルシウム)からなる直方体状の多孔体が使用される。
【0024】ここで、骨補填材11は、その気孔の大き
さおよび密度等が、主に間葉系幹細胞等の細胞からなる
濃縮体を内部に捕捉可能となるように製造されている。
また、骨補填材11には、図1に示すように、その所定
の面部11aから中心に向けて延在する注入空間13が
形成されている。
【0025】そして、手術中に、患者から抽出された骨
髄液や末梢血、あるいはあらかじめ保存されていた臍帯
血等の体液は、遠心分離器等の細胞分離装置で分離さ
れ、所望の不要な成分が除去されて濃縮体14を得る。
なお、細胞分離装置としては、フロー・サイトメトリー
を利用したもの、あるいは免疫磁気分離装置でも良い。
細胞分離装置により血球成分が除去されるとさらに良
い。
【0026】その後、図2に示すように、この濃縮体1
4を面部11aを上側にした状態の骨補填材11の注入
空間13内に注入した後、この注入空間13に、図3に
示すように、生理食塩水や細胞培養液、あるいはサイト
カイン等の成長促進液からなる希釈液15を注入する。
すると、注入空間13において濃縮体14が希釈液15
で希釈されながら、多孔体である骨補填材11の内部に
図示せぬ各気孔のつながりによって浸透する。このよう
にして、濃縮体14が希釈液15で希釈されて骨補填材
11に付与された骨補填体が得られる。このとき、希釈
された濃縮体14が多孔体である骨補填材11の内部に
浸透すると、濃縮体そのものは骨補填材11の各気孔に
よって内部に捕捉されることになる。その後、この骨補
填体が図示略の骨欠損部に補填されることになる。な
お、濃縮体14を得る際に、血球成分を除去したり、遠
心分離による上澄み液を除去する。
【0027】このように、体液から所望の不要成分を除
去した濃縮体14を骨補填材11に付与するため、術後
の骨欠損部の修復速度を向上させる成分を多く付与する
ことができる。したがって、術後の骨欠損部の修復速度
を十分に高めることができる。しかも、濃縮体14が希
釈液15で希釈されて骨補填材11に付与されるため、
骨補填材11の内部に濃縮体14が良好に浸透させられ
る。したがって、限られた時間の中でも、骨補填材11
に十分に細胞が付与された骨補填体を得ることができる
ことになり、その結果、術後の骨欠損部の修復速度をさ
らに高めることができる。
【0028】なお、骨補填材11に注入される濃縮体1
4は、間葉系幹細胞や、分化した骨細胞、骨芽細胞、破
骨細胞でも良い。加えて、これら濃縮体にサイトカイ
ン、濃縮血小板、FGF、BMP、TGF−β、IG
F、PDGF、VEGF、HGF等の成長に寄与する物
質を加えたものでも良い。また、補填先は、骨以外の軟
骨細胞や表皮細胞、真皮細胞、角膜細胞、消化管上皮や
内皮細胞、神経細胞等でも良い。
【0029】次に、本発明の第2実施形態を主に図4を
参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明
する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号
を付しその説明は略す。
【0030】第2実施形態では、図4に示すように上部
開口型の容器20に第1実施形態と同様の希釈液15を
予め注入しておき、手術中に、患者から抽出された骨髄
液等の体液から細胞分離装置で分離することで濃縮体1
4を得る。
【0031】その後、この濃縮体14を第1実施形態と
同じ骨補填材11の注入空間13内に注入した後、面部
11aを上側にして骨補填材11を容器20内の希釈液
15に浸ける。このとき、希釈液15のレベルを骨補填
材11の高さを超えないレベルとしておく。このように
して骨補填材11を希釈液15に浸けると、希釈液15
が多孔体である骨補填材11に図示せぬ各気孔のつなが
りによって浸透し内部の注入空間13に至って、濃縮体
14を希釈する。すると、希釈された濃縮体14が、多
孔体である骨補填材11内に図示せぬ各気孔のつながり
によって浸透する。このようにして、濃縮体14が希釈
液15で希釈されて骨補填材11に付与された骨補填体
が得られる。このとき、希釈された濃縮体14が多孔体
である骨補填材11の内部に浸透すると、濃縮体そのも
のは骨補填材11の各気孔によって内部に捕捉されるこ
とになる。その結果、第1実施形態と同様、術後の骨欠
損部の修復速度を高めることができる効果が得られる。
【0032】次に、本発明の第3実施形態を主に図5を
参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明
する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号
を付しその説明は略す。
【0033】第3実施形態では、手術中に、患者から抽
出された骨髄液等の体液から細胞分離装置で分離するこ
とで濃縮体を得ると、この濃縮体を第1実施形態と同様
の希釈液で希釈して細胞含有液21とし、この細胞含有
液21を上部開口型の容器22に注入する。この容器2
2は電源23に接続されて正極を構成しており、また、
電源23には棒状の負極24が接続されている。
【0034】その後、第1実施形態と同じ骨補填材11
を面部11aを上側にして容器22内の細胞含有液21
に浸ける。このとき、細胞含有液21のレベルを骨補填
材11の高さを超えないレベルとしておく。このように
して骨補填材11を細胞含有液21に浸けると、細胞含
有液21が多孔体である骨補填材11に図示せぬ各気孔
のつながりによって浸透して内部の注入空間13に至
る。このようにして、濃縮体が希釈液で希釈されて骨補
填材11に付与された骨補填体が得られる。このとき、
希釈された濃縮体が多孔体である骨補填材11の内部に
浸透すると、濃縮体そのものは骨補填材11の各気孔に
よって内部に捕捉されることになる。
【0035】上記に併せて、負極24を骨補填材11の
注入空間13内の細胞含有液21に挿入する。すると、
容器22内にある細胞含有液21に含まれる負に帯電し
た部分に吸着されやすい間葉系幹細胞が、負極24に集
まるように移動し、その結果、骨補填材11により多く
浸透して骨補填材11の各気孔によって内部に捕捉され
ることになる。これにより、単に希釈液で希釈された濃
縮体に浸した場合よりも多くの間葉系幹細胞を骨補填材
11に捕捉させることができる。その結果、術後の骨欠
損部の修復速度をさらに高めることができる効果が得ら
れる。
【0036】次に、本発明の第4実施形態を主に図6を
参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明
する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号
を付しその説明は略す。
【0037】第4実施形態では、手術中に、患者から抽
出された骨髄液等の体液から細胞分離装置で分離するこ
とで濃縮体を得ると、この濃縮体を第1実施形態と同様
の希釈液で希釈して細胞含有液21とし、この細胞含有
液21を上部開口型の容器26に注入する。なお、容器
26には超音波振動を付与する超音波振動装置27が設
けられている。
【0038】その後、第1実施形態と同様であって注入
空間がない骨補填材11を容器26内の細胞含有液21
に浸ける。このとき、細胞含有液21のレベルを骨補填
材11の高さを超えるレベルとしておく。このようにし
て骨補填材11を細胞含有液21に浸けると、細胞含有
液21が多孔体である骨補填材11に図示せぬ各気孔の
つながりによって浸透する。このようにして、濃縮体が
希釈液で希釈されて骨補填材11に付与された骨補填体
が得られる。このとき、細胞含有液21が多孔体である
骨補填材11の内部に浸透すると、濃縮体そのものは骨
補填材11の各気孔によって内部に捕捉されることにな
る。
【0039】上記に併せて、超音波振動装置27によっ
て容器26に超音波振動を与える。すると、細胞含有液
21内にある濃縮体が、超音波振動で骨補填材11に一
層多く浸透して骨補填材11の各気孔によって内部に捕
捉されることになる。これにより、単に希釈液で希釈さ
れた濃縮体に浸した場合よりも多くの濃縮体を骨補填材
11に捕捉させることができる。その結果、術後の骨欠
損部の修復速度をさらに高めることができる効果が得ら
れる。
【0040】なお、第4実施形態において、細胞含有液
21の付与量Cが、気孔率等から割り出される骨補填材
11における気孔の全容積B以上、かつ、骨補填材11
の気孔を含む総体積A以下であるように設定し、容器2
6の高さ方向以外の寸法を骨補填材11に合わせるよう
にすれば、希釈液で濃縮体を希釈した細胞含有液21を
無駄なく使用できる。
【0041】次に、本発明の第5実施形態を主に図7お
よび図8を参照して第1実施形態との相違部分を中心に
以下に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には
同一の符号を付しその説明は略す。
【0042】第5実施形態では、手術中に、患者から抽
出された骨髄液等の体液から細胞分離装置で分離するこ
とで濃縮体を得ると、この濃縮体を第1実施形態と同様
の希釈液で希釈して細胞含有液21とし、この細胞含有
液21を上部開口型の容器30に注入する。また、これ
に合わせて、容器30に、顆粒状の骨補填材11を投入
する。このようにして骨補填材11を細胞含有液21に
混ぜると、細胞含有液21が多孔体である骨補填材11
の内部に図示せぬ各気孔のつながりによって浸透する。
このようにして、濃縮体が希釈液で希釈されて骨補填材
11に付与された骨補填体が得られる。このとき、希釈
された濃縮体が多孔体である骨補填材11の内部に浸透
すると、濃縮体そのものは骨補填材11の各気孔によっ
て内部に捕捉されることになる。
【0043】次に、ソレノイド等によって上下振動する
台部32を有する振動装置33に容器30を載置させ、
この振動装置33によって容器30に上下振動を付与す
る。すると、顆粒状の骨補填材11が容器30の底部に
固まり、その上側に水分が上澄み液となって分離する。
この上澄み液を除去することで、顆粒状の骨補填材11
から容易に不要な水分を除去することができる。
【0044】なお、第1〜第5実施形態において、骨補
填材11としては、多孔性の生体親和材料であれば、β
−TCP以外にも、HAP(ハイドロキシアパタイト)
や、PLA(ポリ乳酸)、PGA(ポリグリコール
酸)、PLGA(ポリ乳酸ポリグリコール酸共重合体)
等、他の種々の材料からなるものを用いることが可能で
ある。濃縮体は液体状でも良いしゲル状でも良い。ま
た、濃縮体を作成するのに以下の方法を用いても良い。
すなわち、不要な細胞に抗体複合体を介して血液中の赤
血球を結合させ、ロゼットを作り、ロゼットとなった不
要な細胞を遠心分離を行い除去する。濃縮したい目的の
細胞は沈殿せず、比重分離用メディウムの上部の層から
所望の細胞を回収する。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の生体組織
補填体およびその製造方法によれば、体液から所望の不
要成分を除去した濃縮体を生体組織補填材に付与するた
め、術後の骨欠損部の修復速度を向上させる成分を多く
付与することができる。したがって、術後の骨欠損部の
修復速度を十分に高めることができる。しかも、濃縮体
が希釈液で希釈されて生体組織補填材に付与されるた
め、生体組織補填材の内部に濃縮体が良好に浸透させら
れる。したがって、限られた時間の中でも、生体組織補
填材に十分に細胞が付与された生体組織補填体を得るこ
とができることになり、その結果、術後の生体組織欠損
部の修復速度をさらに高めることができる。
【0046】本発明の生体組織補填体の製造方法によれ
ば、生体組織補填材の内側に形成された注入空間に濃縮
体と希釈液とを注入することにより、希釈液で希釈され
た濃縮体を多孔質の生体組織補填材に浸透させる。した
がって、最小限の濃縮体を生体組織補填材に十分に浸透
させることができる。
【0047】本発明の生体組織補填体の製造方法によれ
ば、生体組織補填材の注入空間に濃縮体を注入し、生体
組織補填材を希釈液に浸すと、希釈液が生体組織補填材
に浸透して注入空間に至り、濃縮体を希釈する。する
と、生体組織補填材の内部に濃縮体が良好に浸透させら
れる。
【0048】本発明の生体組織補填体の製造方法によれ
ば、希釈液で希釈された濃縮体に生体組織補填材を浸
し、この生体組織補填材の挿入空間内に負極を配置する
ため、負に帯電したものに吸引される細胞を多孔質の生
体組織補填材に集中的に浸透させることができる。した
がって、特に負に帯電したものに吸引される細胞を生体
組織補填材に十分に浸透させることができる。
【0049】本発明の生体組織補填体の製造方法によれ
ば、希釈液で希釈された濃縮体に生体組織補填材を浸し
た状態で超音波を付与するため、多孔質の生体組織補填
材に超音波で良好に濃縮体を浸透させることができる。
【0050】本発明の生体組織補填体の製造方法によれ
ば、濃縮体を希釈液で希釈した細胞含有液の生体組織補
填材への付与量は、生体組織補填材における気孔の体積
以上であるため、不足することはなく、生体組織補填材
の気孔を含む総体積以下であるため、不要に多くならな
い。したがって、希釈液で希釈された状態の濃縮体を無
駄にせず生体組織補填材に浸透させることができる。
【0051】本発明の生体組織補填体の製造方法によれ
ば、生体組織補填材と希釈液で希釈された濃縮体とが導
入された容器を振動させることで水分を上澄み液として
生体組織補填材から分離することができる。この上澄み
液を除去することで、顆粒状の生体組織補填材から容易
に不要な水分を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の生体組織補填体の製
造方法で用いられる骨補填材を示す正断面図である。
【図2】 本発明の第1実施形態の生体組織補填体の製
造方法の第1段階を示す正断面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態の生体組織補填体の製
造方法の第2段階を示す正断面図である。
【図4】 本発明の第2実施形態の生体組織補填体の製
造方法を示す正断面図である。
【図5】 本発明の第3実施形態の生体組織補填体の製
造方法を示す正断面図である。
【図6】 本発明の第4実施形態の生体組織補填体の製
造方法を示す正断面図である。
【図7】 本発明の第5実施形態の生体組織補填体の製
造方法の第1段階を示す正断面図である。
【図8】 本発明の第5実施形態の生体組織補填体の製
造方法の第2段階を示す正断面図である。
【符号の説明】
11 骨補填材(生体組織補填材) 13 注入空間 14 濃縮体 15 希釈液 20,22,26,30 容器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体液から所望の不要成分が除去された濃
    縮体が多孔質の生体組織補填材に付与されて構成され、
    生体組織欠損部に補填される生体組織補填体であって、 前記濃縮体が希釈液で希釈されて前記生体組織補填材に
    付与されていることを特徴とする生体組織補填体。
  2. 【請求項2】 前記生体組織欠損部は骨欠損部であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の生体組織補填体。
  3. 【請求項3】 体液から所望の不要成分が除去された濃
    縮体を多孔質の生体組織補填材に浸透させることによ
    り、生体組織欠損部に補填される生体組織補填体を形成
    する生体組織補填体の製造方法であって、 前記濃縮体を希釈液で希釈して前記生体組織補填材に付
    与することを特徴とする生体組織補填体の製造方法。
  4. 【請求項4】 内側に注入空間が形成された前記生体組
    織補填材の前記注入空間に前記濃縮体と前記希釈液とを
    注入することを特徴とする請求項3記載の生体組織補填
    体の製造方法。
  5. 【請求項5】 内側に注入空間が形成された前記生体組
    織補填材の前記注入空間に前記濃縮体を注入し、前記生
    体組織補填材を前記希釈液に浸すことを特徴とする請求
    項3記載の生体組織補填体の製造方法。
  6. 【請求項6】 内側に挿入空間が形成された前記生体組
    織補填材を前記希釈液で希釈された前記濃縮体に浸し、
    前記挿入空間内に負極を配置することを特徴とする請求
    項3記載の生体組織補填体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記希釈液で希釈された前記濃縮体に前
    記生体組織補填材を浸した状態で超音波を付与すること
    を特徴とする請求項3記載の生体組織補填体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記濃縮体を前記希釈液で希釈した細胞
    含有液の前記生体組織補填材への付与量は、前記生体組
    織補填材における気孔の全容積以上、かつ、前記生体組
    織補填材の前記気孔を含む総体積以下であることを特徴
    とする請求項3記載の生体組織補填体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記生体組織補填材は顆粒状をなしてお
    り、該生体組織補填材と前記濃縮体と前記希釈液とを容
    器に導入し、前記容器を振動させることを特徴とする請
    求項3記載の生体組織補填体の製造方法。
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