JP2004000882A - 重金属及び/又は有機化合物の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】重金属及び/又は有機化合物を含む汚染土壌及び/又は焼却灰を加熱処理して浄化する方法であって、従来に比して処理能力に優れた汚染土壌及び/又は焼却灰浄化方法を提供する。
【解決手段】汚染土壌及び/又は焼却灰A1を例えばロータリ乾燥機1で水分含有量5質量%以下、好ましくは3質量%以下に乾燥後、振動篩い2等で例えば粒径10mm以上の大塊A4を除去する。そして、篩下分A3のみを例えばプレス成形機3で体積6cm3程度のブリケットA5に成形する。このブリケットA5を大塊A4とともに回転炉床炉4に装入し加熱処理する。これにより、重金属や有機化合物は高効率で揮発除去または無害化される。
【選択図】 図1
【解決手段】汚染土壌及び/又は焼却灰A1を例えばロータリ乾燥機1で水分含有量5質量%以下、好ましくは3質量%以下に乾燥後、振動篩い2等で例えば粒径10mm以上の大塊A4を除去する。そして、篩下分A3のみを例えばプレス成形機3で体積6cm3程度のブリケットA5に成形する。このブリケットA5を大塊A4とともに回転炉床炉4に装入し加熱処理する。これにより、重金属や有機化合物は高効率で揮発除去または無害化される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰の浄化方法に関し、詳しくは土壌及び/又は焼却灰に含まれる重金属及び/又は有機化合物を除去又は無害化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、土壌及び/又は焼却灰中の汚染物質を除去又は無害化する方法として、加熱による処理方法が種々提案されている。ここにいう汚染物質としては、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)、六価クロム(Cr6+)、砒素(As)、水銀(Hg)等の重金属や、ダイオキシン類等の有機塩素化合物、その他の有機性汚染物質(揮発性有機化合物VOCや残留性有機汚染物質POPs)などである。
【0003】
〔従来技術1〕
特開2001−104932号公報には、熱処理による砒素化合物汚染土壌の浄化において、還元剤を土壌と混合して土壌を加熱するか、もしくは還元性ガスの存在下で土壌を加熱することにより、低温で土壌から砒素化合物を還元揮発させるとする方法が開示されている。そして、還元剤として炭素、硫安、還元性ガスとして二酸化炭素、一酸化炭素、アンモニア、メタンガスが例示されている。
【0004】
しかし同公報には、土壌に炭素や硫安などの還元剤を混合し加熱することが定性的に記載されているものの、砒素化合物の除去率等の具体的な効果が開示されていない。また、炭素などの還元剤を添加するだけではCOガスの発生量が制限され、砒素化合物の還元が十分に促進されないため、高い除去率が得られない可能性が高い。
【0005】
〔従来技術2〕
廃棄物再生処理炉としてロータリキルンが使用されており、例えば、残土を押出造粒機で成形し、外熱式または内熱式ロータリキルンで焼成し焼成改良土として利用する方法が公知である。
【0006】
しかし、外熱式ロータリキルンを使用する場合には、伝熱が炉壁を介しての伝導伝熱を主体とするため迅速な加熱が難しく、一方、内熱式ロータリキルンを使用する場合には、輻射伝熱が主体であるものの被加熱物の炉内占有率に比し伝熱面積が小さいため、やはり迅速な加熱が困難である。そのため、内熱式、外熱式いずれの形式を採用しても、加熱処理に長時間を要し、処理量に比し設備が過大となる欠点がある。また、ロータリキルンではガスの排出口が1箇所に限定されるため、揮発除去した有害物質を、その種類に応じて分離回収することができない。
【0007】
〔従来技術3〕
特開2001−259607号公報には、ギ酸及び/又はシュウ酸の塩を含有する還元剤を被処理物に添加し、これを加熱することにより重金属又は有機塩素化合物を還元し、重金属又は有機塩素化合物を除去又は無害化する方法が開示され、加熱炉の形式として、ロータリキルンの他に流動床が例示されている。
【0008】
しかし本方法は、比較的高価なギ酸やシュウ酸の塩を必要とし、処理コストが高くなるため実用性に問題がある。また、加熱炉として流動床を採用すると、伝熱は、加熱ガスと被処理物との対流伝熱が主体であるものの伝熱面積がロータリキルンに比し格段に大きいため迅速な均一加熱は容易に実現されうる。しかし、流動床に使用できる被処理物は粉状のものに限定されるため、被処理物が塊状物を含む場合には事前に粉砕を要すること、排ガス中に大量に随伴されるダストの処理を要すること、炉壁の磨耗対策が必要なこと、付着を起こしやすいため温度を高く設定できないことなど、取り扱い性に劣り処理コストが高くなる問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰を加熱処理して浄化する方法であって、従来に比して処理能力に優れた土壌及び/又は焼却灰浄化方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物を輻射式迅速加熱炉内で加熱して浄化する加熱工程を備えたことを特徴とする重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0011】
請求項2の発明は、重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物のうち少なくとも一部の被処理物を塊成化して塊成物とする塊成化工程と、前記塊成物と塊成化しないままの被処理物とを輻射式迅速加熱炉内で加熱して浄化する加熱工程とを備えたことを特徴とする重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0012】
請求項3の発明は、前記塊成化工程の前に、前記被処理物を篩上分と篩下分とに篩い分ける篩い分け工程を備え、前記篩下分は前記塊成化工程に供する被処理物となし、篩上分はそのまま加熱工程に供する請求項2に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0013】
請求項4の発明は、重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物に、炭素質還元剤及び酸化金属含有物を混合して混合物となす混合工程と、前記混合物を加熱炉内で加熱して浄化する加熱工程を備えたことを特徴とする重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0014】
請求項5の発明は、前記加熱工程の少なくとも後半部において、前記被処理物を700℃以上の雰囲気温度で加熱することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0015】
請求項6の発明は、前記加熱工程の前半部において、前記被処理物を700℃未満の雰囲気温度で加熱することを特徴とする請求項5に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0016】
請求項7の発明は前記輻射式迅速加熱炉又は輻射式迅速加熱炉が回転炉床炉である請求項1〜6のいずれか1項に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0017】
〔作用〕
輻射式迅速加熱炉とは、連続的または間欠的に水平移動する炉床(またはグレート)と、この炉床(またはグレート)の上方を覆う加熱炉本体からなるものをいう。土壌及び/又は焼却灰である被加熱物を炉床(またはグレート)上に載置して、炉床ごと加熱炉本体内を通過させて被加熱物の上方から主として輻射で加熱するものである。また、炉床は移動させず、炉床上の土壌及び/又は焼却灰をスクレーパなどで移動させる炉でもよい。
【0018】
輻射式迅速加熱炉としては、例えば、移動床炉やトンネルキルンがあり、移動床炉には、円形状の回転炉床炉や直線状のまたはグレート式のものが含まれる。多段床炉も輻射式迅速加熱炉に含まれる。
【0019】
輻射式迅速加熱炉による伝熱機構は、被加熱物の上方空間(燃焼ガスや炉壁)から被加熱物上表面への輻射伝熱と、被加熱物の上表面から下表面へ向かう被加熱物層内における伝導伝熱とからなる。そして、輻射伝熱速度は加熱物と被加熱物とのそれぞれの絶対温度の4乗の差に比例するのに対し、伝導伝熱速度は被加熱物の上表面から下表面へ向かう温度勾配に比例するため、一般的には伝導伝熱が律速段階となる。
【0020】
加熱炉として輻射式迅速加熱炉を用いることにより、被加熱物を炉床(またはグレート)上に薄く載置することができる。炉床(またはグレート)上に載置する被加熱物の層厚は、採用される装入装置の形式にもよるが、一般的に最小10mm程度まで薄くすることが可能である。このため、上方空間の加熱物(燃焼ガスや炉壁)から被加熱物への輻射伝熱面積(被加熱物の上表面の面積)を大きくでき、輻射伝熱量を格段に増加させることができる。
【0021】
さらに、層厚が薄いことから、この輻射伝熱により被加熱物の上表面に伝えられた熱が、律速段階である伝導伝熱によっても被加熱物層の下表面まで短時間で伝えられる結果、被加熱物の迅速な均一加熱が達成される。このようにして被加熱物全体が迅速に均一加熱されるため、短時間で被加熱物(土壌及び/又は焼却灰)表面に付着した重金属や有機化合物が除去または無害化される〔請求項1〕。
【0022】
また、輻射式迅速加熱炉では炉内を障壁でゾーンに区切ることにより各ゾーンでの温度および雰囲気の制御が容易となることから、炉内の酸化雰囲気を抑制することで重金属が還元揮発しやすくなる。
【0023】
ここで、従来の内熱式ロータリキルンによる加熱方式の場合にも、上方空間の加熱物(燃焼ガスや炉壁)から被加熱物表面への輻射伝熱が主体となる。ところが、ロータリキルンによる加熱処理の場合、キルンの全断面積に占める被加熱物の断面積の比率(占有率)は通常5〜17%で操業されており、例えば内径1mのキルンでは、キルン内における被加熱物の最大層厚は95〜230mm(平均層厚は50〜150mm程度)にも達する。そのため、炉内の被加熱物の滞留量に比して伝熱面積(被加熱物の上表面の面積)は、上記輻射式迅速加熱炉に比し格段に小さくなる。したがって、キルンの転動によって被加熱物が撹拌されるため上記の輻射式迅速加熱炉のような伝導伝熱による律速はないものの、輻射式迅速加熱炉に比べ加熱速度は大幅に小さくなり、加熱処理に長時間を要することになる。
【0024】
重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰のうち少なくとも一部の土壌及び/又は焼却灰を塊成化し、この塊成物と塊成化しないままの土壌及び/又は焼却灰とを輻射式迅速加熱炉の炉床(またはグレート)上に載置することが好ましい。少なくとも一部の土壌及び/又は焼却灰を塊成化することにより塊成物中の土壌及び/又は焼却灰の粒子の充填密度が高くなるため、土壌及び/又は焼却灰を塊成化せずに全量そのまま炉床(またはグレート)上に載置した場合に比べ、被加熱物層全体の充填密度も高くなる結果、伝導伝熱速度がさらに上昇するからである。さらに、加熱処理後の輸送などの取扱いも容易になるうえ、強度のある塊成物であるため路盤材や骨材としての使用に好適である〔請求項2〕。
【0025】
また、重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰は、多量の水分を含有する場合が多く、そのままではハンドリングが困難な場合が多いため、上記塊成化に先立って、少なくとも一部の土壌及び/又は焼却灰を乾燥させておくことが好ましい。
【0026】
また、重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰には大塊が含まれている場合が多いことから、塊成化に用いる塊成機を保護するため、事前に所定の篩目(例えば10mm)の篩で大塊を除去しておくことが望ましい。そして、大塊を除去した後の篩下分のみを塊成化し、この塊成物と篩上分の大塊とを輻射式迅速加熱炉に装入するようにするとよい。大塊の場合、重金属及び/又は有機化合物などの汚染物質のほとんどは大塊の表面にのみ付着しているため粉砕せずそのまま加熱処理しても容易に汚染物質を除去または無害化できるため問題はない〔請求項3〕。
【0027】
また、輻射式迅速加熱炉には、少なくとも2箇所の排ガス排出口を備え、それぞれの排出口から排ガスを分けて取り出すようにしておくことが好ましい。これにより、揮発温度の異なる重金属を含む排ガスを別個に取り出すことができ、その後の排ガス処理や回収物の再利用が容易になる。
【0028】
さらに、重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰に、炭素質還元剤及び酸化金属含有物を混合してから、加熱炉に装入することが好ましい。これにより、下記式(1)の反応式で示されるように、加熱炉内で加熱されたとき炭素質還元剤中の炭素分(C)と酸化金属(MxOy)とが反応してCOガスの発生が活発化するため、重金属の酸化物等の還元が促進されて揮発しやすい形態となり揮発除去が加速される。
【0029】
MxOy+zC→MxO(y−z)+zCO …(1)
【0030】
なお、この方法によれば加熱速度を上昇させずとも還元を促進できることから、加熱炉は輻射式迅速加熱炉に限る必要はなく、従来のロータリキルンにも適用できるものである〔請求項4〕。
【0031】
加熱炉内(加熱工程)の雰囲気温度は、その少なくとも後半部において700℃以上とすることが好ましい。これにより、被加熱物から比較的低温で揮発するAsやHgなどだけでなく、より高温で揮発するPbやCdなども揮発除去できる〔請求項5〕。
【0032】
さらに、加熱炉内(加熱工程)の雰囲気温度は、その前半部において700℃以下とすることが好ましい。これにより、前半部でAsやHgなどの低温揮発物質、後半部でPbやCdなどの高温揮発物質を別々に揮発除去できるため、低温揮発物質と高温揮発物質とを分別して回収できる。したがって、回収後の最終処理や再利用が容易となる〔請求項6〕。
【0033】
加熱炉としては回転炉床炉を用いることが推奨される。塊成物が粉化することなく処理できるとともに、炉内の分割が簡易に行えるため被処理物から揮発除去した揮発物質の分別回収が容易となる〔請求項7〕。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、下記の実施例を参照しながら詳細に説明する。
【0035】
〔実施例1〕(請求項1〜3)
図1は、本発明(請求項1〜3)の重金属及び/又は有機化合物の処理方法の実施に係る設備構成の概略を示すフロー図である。図1において、符号1は被処理物である汚染された土壌A1を乾燥する乾燥機、符号2は乾燥機1で乾燥された後の土壌A2を篩い分ける篩い、符号3は篩い2による篩下分A3を塊成化する塊成機、符号4は、塊成機3で塊成化された塊成物A5と篩い2による篩上分A4とを加熱処理する輻射式迅速加熱炉、符号5a、5bは輻射式加熱炉4の異なる2箇所に設けられた排ガス排出口、符号6a、6bは排ガス排出口5a、5bにそれぞれ図示しない排ガスダクトを介して接続された集塵機である。
【0036】
汚染土壌A1としては、汚染物質として、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)、六価クロム(Cr6+)、砒素(As)、水銀(Hg)等の重金属や、ダイオキシン類等の有機塩素化合物、その他の有機性汚染物質などを含有する土壌が処理対象である。
【0037】
汚染土壌A1は、含有水分量が高い場合には、事前に乾燥機1で含有水分量5質量%以下に乾燥することが好ましく、3質量%以下に乾燥させることがさらに好ましい。乾燥させることによりハンドリングを容易にするためである。また、乾燥させることにより篩い分けも容易になる。さらに、塊成化前に乾燥することにより塊成物A5を加熱炉4内に装入しても過剰なバースティング(爆裂)を引き起こすことがないことに加え、加熱炉4内での塊成物A5の乾燥に要する時間が短縮でき処理能力が向上すること、加熱炉4での乾燥に要する燃料を節約できることなどの効果も得られる(なお、当然のことであるが、もともと水分含有量が低い土壌A1を処理する場合には乾燥機1は不要である)。処理規模によっては乾燥工程を省略し、加熱炉で土壌の乾燥を兼ねることもできる。なお、塊成化しない場合にはバースティングのおそれは少ないが、加熱炉への装入時に詰まり等のトラブルが発生しない程度に乾燥することが望ましい。塊成化しない場合には炉内に装入した後に表面をプレスなどで圧密して土壌A1の密度を高くして伝熱効率を高めたり、スクレーパなどで表面に溝を作って受熱面積を増加させることがより望ましい。また、乾燥機1の形式は特に限定されるものではなく、ロータリ乾燥機、流動床乾燥機などいずれの形式でも採用できるが、本実施例では、簡易で実績が豊富なロータリ乾燥機を用いた〔乾燥工程〕。
【0038】
なお、塊成化前に乾燥することに代え、塊成化後に塊成物A5を乾燥することによっても、上述の加熱炉4内でのバースティングの抑制や生産性向上、燃費低減などの効果は得られる。しかし、この場合には、上述のように水分が多すぎると塊成化が困難であることに加え、塊成化前であればロータリ乾燥機などの簡易な設備で乾燥できるものが、塊成化後に乾燥させるためには塊成物A5を破壊や粉化させないよう静置した状態で乾燥させる必要があるため、移動床式乾燥機など比較的高価な設備が必要となる問題がある。
【0039】
土壌A1(A2)が大塊を含む場合には、塊成機3の保護のため、乾燥後に篩い2で大塊を除去しておくことが好ましい。篩い2としては、例えば振動篩いを用いることができ、篩い目は、塊成機の保護と篩い効率などを考慮して例えば10mmとする。篩上の大塊A4は、従来技術では粉砕処理して篩い下分A3と混合して用いたり、他の用途に使用することが多いが、本実施例では後述の塊成化後の塊成物A5とともに加熱炉4に装入する〔篩い分け工程〕。
【0040】
篩い2で大塊A4を除去した篩下分A3を、塊成機3で所定のサイズの塊成物A5に塊成化することが望ましい。塊成機3の種類は特に限定されるものではなく、プレス成形機、押出成形機、皿型造粒機やドラム造粒機などに代表される転動造粒機、攪拌造粒機、流動層造粒機などいずれの手段を用いることもできる。中でも密度の高い塊成物が得られるプレス成形機、押出成形機、転動造粒機を採用することが好ましく、特に最も高密度化が可能なプレス塊成機が推奨される。また、篩下分A3に必要に応じてバインダや水分を添加して塊成化してもよい。塊成物A5の形状・サイズには特に制限はないが、本実施例ではプレス塊成機で39mm×20mm×12mm(容積約6cm3)の枕形のブリケットに圧縮成形したものを用いた〔塊成化工程〕。
【0041】
このようにして塊成化された塊成物A5を、篩い2で除去した篩上の大塊A4とともに輻射式迅速加熱炉4に装入する。輻射式迅速加熱炉4としては、本実施例では回転炉床炉を採用した。図2に、本実施例で用いた回転炉床炉4の垂直断面展開図を示す。回転炉床炉4は、水平に回転するドーナツ状の炉床41と、この炉床41の上方を覆う加熱炉本体42と、塊成物A5および大塊A4(被加熱物A6と総称する。)を炉床41上に載置する装入装置43と、加熱処理後の被加熱物A6(浄化土壌A7)を炉床41上から炉外へ排出する排出装置44とを備える。被加熱物A6を装入装置43により炉床41上に、塊成物A5の厚み(本実施例では12mm)の1〜2倍程度の層厚になるように装入する。本実施例では、加熱炉本体42を、炉床41の進行方向に沿って4つのゾーン(I、II,III、IVゾーンと称す。)に分割し、各ゾーンにそれぞれ図示しない燃焼バーナを設け、各ゾーンごとに雰囲気温度の調節が精度良くできるようにした。本実施例では、前半部の2つのゾーン(I、IIゾーン)の雰囲気温度(被加熱物A6近傍の温度)は700℃以下とし、後半部の2つのゾーン(III、IVゾーン)の雰囲気温度(被加熱物A6近傍の温度)は700〜1250℃とした。また、最初のゾーン(Iゾーン)と最後のゾーン(IVゾーン)にそれぞれ排ガス排出口5a、5bを設け、前半部の2つのゾーン(I、IIゾーン)からの排ガスと後半部の2つのゾーン(III、IVゾーン)からの排ガスを分離して取り出すことができるようにした。炉床41の回転とともに加熱炉本体42内を通過する間に、被加熱物A6は、前半部の2つのゾーン(I、IIゾーン)で700℃以下に加熱されて、先ず比較的低温で揮発するAs、Hgなどが除去され、後半部の2つのゾーン(III、IVゾーン)で最高1250℃程度まで加熱されて、より高温で揮発するPb、Cdなどが除去される。なお、被加熱物を単に加熱するだけで上記重金属が容易に揮発する理由は、被加熱物が加熱昇温される際、実施例2で後述するように、土壌に含有される有機物などが分解してCOガスが発生し、上記重金属の酸化物等が還元されてより揮発されやすい形態に変化するためと想定される。本実施例においては、前半部の排ガス排出口5aに接続された集塵機6aからAsを高濃度に含む飛灰が回収でき、後半部の排ガス排出口5bに接続された集塵機6bからPbを高濃度に含む飛灰が回収できた。(なお、従来のロータリキルンによる処理方法では、構造上、炉内を区切ることはできないため、上記実施例のような炉内の各ゾーンごとの温度制御を精度良く行うことは困難であり、しかも排ガスを複数箇所から抜き出すことも不可能である。また、炉内のガス雰囲気も制御できず、重金属を還元揮発させることもむずかしい。)そして、被加熱物A6は、加熱炉本体42内をIVゾーンまで通過した後、排出装置44で浄化土壌A7として炉外に取り出される。本実施例においては、平均1200℃の雰囲気温度中における被加熱物A6の滞留時間を12minとした場合、加熱処理前の被加熱物A6中のPb濃度は160mg/kgであったものが、加熱処理後の浄化土壌A7中のPb濃度は20mg/kgにまで低下した。また、現状では未確認であるが、被加熱物A6中の六価クロム(Cr6+)は加熱処理により六価以外(金属、二価、三価)の溶出しにくい形態に無害化され、またダイオキシンなどの有機塩素化合物も加熱処理により分解して無害化されているものと想定される〔加熱工程〕。
【0042】
別の土壌でPbを6800mg/kg、Asを59mg/kg含むものを同様の加熱処理を行った後、環境庁告示13号に基づく溶出試験を行った。その結果、溶出量はPbで<0.01mg/l(定量下限)、Asで0.007mg/lと低い値が得られた。
【0043】
以上のように、加熱炉として輻射式迅速加熱炉を用いることにより、従来のロータリキルンに比し格段に短い時間で汚染土壌A1をより高度に浄化できるものである。
【0044】
なお、本実施例では加熱炉(加熱工程)の前半部と後半部の雰囲気温度として700℃を境に設定したが、これに限られず、被処理物の組成や分別回収したい物質の揮発温度等によって適宜変更することができる。また、前半部・後半部は単に加熱工程の前側・後側の意味であって、加熱工程の前半分・後半分を意味するものではない。したがって、必ずしも被処理物の通過時間(滞留時間)が加熱炉の前半部と後半部とで同じである必要はない。たとえば、被処理物に比較的低温で揮発するAgやHgなどが多く含まれる場合は加熱炉の前半部を後半部より長くすることができる。逆に、より高温で揮発するPbやAsなどが多く含まれる場合は後半部を前半部より長くすることができる。
【0045】
さらに、本実施例では加熱炉の雰囲気温度を前半部と後半部の2段階に変えた場合について説明したが、前半部、中間部、後半部の3段階に変えて運転することもできる。この場合、たとえば前半部を500℃以下、中間部を500〜800℃、後半部を800℃以上とすれば、前半部でHg、中間部でAs、Cd、後半部でPbを別々に回収できる。なお、この中間部は前半部と後半部の間の部分を意味する。
【0046】
〔実施例2〕(請求項4)
被処理物である汚染土壌A1に炭素質還元剤及び酸化金属含有物を混合した後に加熱処理する方法(請求項4)についての効果を確認するため、以下の実験を行った。
【0047】
土壌単独(比較例1)、土壌97質量部に炭素質還元剤であるコークス粉3質量部のみを混合したもの(比較例2)、土壌82質量部に炭素質還元剤であるコークス粉3質量部と酸化金属である鉄鉱石15質量部を混合したもの(本発明例1)の3種類の混合物をそれぞれプレス塊成機で圧縮成形して39mm×20mm×12mm(容積約6cm3)の枕形のブリケットのサンプルを作成した。そして、各サンプルを小型の管状炉内で1200℃(一定)、N2雰囲気中で約12分min加熱して、雰囲気ガス中のCO濃度の経時変化を測定した。
【0048】
図3に、管状炉への各サンプル装入時点からの経過時間と雰囲気ガスのCO濃度との関係を示す。比較例1の土壌単独のサンプルの場合にもCO濃度の上昇が認められるが、これは土壌中に含有される有機物が加熱により分解してCOガスを発生させたためと考えられる(このことから、被処理物の迅速加熱が達成されれば、本発明(請求項4)のように被処理物にCOガスの発生源を添加しなくても高効率に重金属が還元揮発されうるため、請求項1〜4の発明が成立するものである)。比較例2の土壌にコークス粉のみを添加したサンプルの場合には、比較例1に比べてほとんどCO濃度の上昇がみられない。そのためコークス粉と直接接触する部分の汚染物質である重金属の酸化物等は還元されうるが、その他のコークス粉と直接接触しない部分では還元は十分に進行しない。これに対し、本発明例1の土壌にコークス粉と鉄鉱石を混合したサンプルの場合には、比較例1、2に比べ雰囲気ガスのCO濃度が大幅に上昇しており、COガスが多量に発生していることが確認された。このため、ガスを介した重金属の酸化物等の還元が促進され、重金属の還元揮発による除去や難溶化による無害化等が高効率で行われることになる。
【0049】
また、本発明例1の加熱処理後のブリケットの圧潰強度は530N/個であり、路盤材や骨材として使用するのに適している。
【0050】
この実施例では、被処理物を土壌としたが、重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物として焼却灰を使用した場合も以下の実施例3に示すように同様の効果が達成される。
【0051】
〔実施例3〕(請求項1〜4)
実施例1と同じ設備を用いて焼却灰の加熱処理を行った。焼却灰単独(本発明例2)と焼却灰82質量部に炭素質還元剤であるコークス粉3質量部と酸化金属である鉄鉱石15質量部を混合したもの(本発明例3)の2種類の試料をφ20mm×15mm程度のタブレットに成形し、回転炉床炉で平均1200℃の雰囲気温度中にて滞留時間12minとして加熱処理した。表1に加熱処理前後のタブレット中のPb濃度と加熱処理後のタブレットの圧潰強度を示す。表1より明らかなように、焼却灰の処理においても重金属の除去が行えることがわかる。
【0052】
【表1】
【0053】
酸化金属としては、鉄鉱石の他、高炉ダスト、転炉ダスト、電気炉ダスト、ミルスケール、ミルスラッジ、酸洗スラッジ、焼結ダストなどの酸化鉄を含有する製鉄ダスト類や、酸化ニッケル、酸化マンガンなどの非鉄酸化物を使用しても良い。また、炭素質還元剤としては、コークス粉の他、石炭、石油コークス、ごみ炭化物、RDF炭化物、炭化汚泥、廃タイヤ、高炉ダストなども使用できる。中でも、高炉ダストは酸化鉄(酸化金属)と炭素分(炭素質還元剤)とを併せ持つため好適である。
【0054】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように、本発明によれば汚染土壌及び/又は焼却灰に含まれる重金属や有機化合物などを従来に比し高効率で十分に除去または無害化できる。また、設備が簡略化でき設備コストや処理コストが低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の設備構成の概略を示すフロー図である。
【図2】実施例1で用いた回転炉床炉の垂直断面展開図である。
【図3】実施例2における、汚染土壌を含む各サンプルを加熱したときの、サンプル装入時点からの経過時間と雰囲気ガスのCO濃度との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1…乾燥機
2…篩い
3…塊成機
4…輻射式迅速加熱炉(回転炉床炉)
41…炉床
42…加熱炉本体
43…装入装置
44…排出装置
5a、5b…排ガス排出口
6a、6b…集塵機
A…土壌及び/又は焼却灰(汚染土壌及び/又は焼却灰、被処理物)
A1…乾燥前、A2…乾燥後、A3…篩下分、A4…篩上分(大塊)、
A5…塊成物、A6…被加熱物、A7…浄化土壌及び/又は焼却灰
【発明の属する技術分野】
本発明は、重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰の浄化方法に関し、詳しくは土壌及び/又は焼却灰に含まれる重金属及び/又は有機化合物を除去又は無害化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、土壌及び/又は焼却灰中の汚染物質を除去又は無害化する方法として、加熱による処理方法が種々提案されている。ここにいう汚染物質としては、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)、六価クロム(Cr6+)、砒素(As)、水銀(Hg)等の重金属や、ダイオキシン類等の有機塩素化合物、その他の有機性汚染物質(揮発性有機化合物VOCや残留性有機汚染物質POPs)などである。
【0003】
〔従来技術1〕
特開2001−104932号公報には、熱処理による砒素化合物汚染土壌の浄化において、還元剤を土壌と混合して土壌を加熱するか、もしくは還元性ガスの存在下で土壌を加熱することにより、低温で土壌から砒素化合物を還元揮発させるとする方法が開示されている。そして、還元剤として炭素、硫安、還元性ガスとして二酸化炭素、一酸化炭素、アンモニア、メタンガスが例示されている。
【0004】
しかし同公報には、土壌に炭素や硫安などの還元剤を混合し加熱することが定性的に記載されているものの、砒素化合物の除去率等の具体的な効果が開示されていない。また、炭素などの還元剤を添加するだけではCOガスの発生量が制限され、砒素化合物の還元が十分に促進されないため、高い除去率が得られない可能性が高い。
【0005】
〔従来技術2〕
廃棄物再生処理炉としてロータリキルンが使用されており、例えば、残土を押出造粒機で成形し、外熱式または内熱式ロータリキルンで焼成し焼成改良土として利用する方法が公知である。
【0006】
しかし、外熱式ロータリキルンを使用する場合には、伝熱が炉壁を介しての伝導伝熱を主体とするため迅速な加熱が難しく、一方、内熱式ロータリキルンを使用する場合には、輻射伝熱が主体であるものの被加熱物の炉内占有率に比し伝熱面積が小さいため、やはり迅速な加熱が困難である。そのため、内熱式、外熱式いずれの形式を採用しても、加熱処理に長時間を要し、処理量に比し設備が過大となる欠点がある。また、ロータリキルンではガスの排出口が1箇所に限定されるため、揮発除去した有害物質を、その種類に応じて分離回収することができない。
【0007】
〔従来技術3〕
特開2001−259607号公報には、ギ酸及び/又はシュウ酸の塩を含有する還元剤を被処理物に添加し、これを加熱することにより重金属又は有機塩素化合物を還元し、重金属又は有機塩素化合物を除去又は無害化する方法が開示され、加熱炉の形式として、ロータリキルンの他に流動床が例示されている。
【0008】
しかし本方法は、比較的高価なギ酸やシュウ酸の塩を必要とし、処理コストが高くなるため実用性に問題がある。また、加熱炉として流動床を採用すると、伝熱は、加熱ガスと被処理物との対流伝熱が主体であるものの伝熱面積がロータリキルンに比し格段に大きいため迅速な均一加熱は容易に実現されうる。しかし、流動床に使用できる被処理物は粉状のものに限定されるため、被処理物が塊状物を含む場合には事前に粉砕を要すること、排ガス中に大量に随伴されるダストの処理を要すること、炉壁の磨耗対策が必要なこと、付着を起こしやすいため温度を高く設定できないことなど、取り扱い性に劣り処理コストが高くなる問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰を加熱処理して浄化する方法であって、従来に比して処理能力に優れた土壌及び/又は焼却灰浄化方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物を輻射式迅速加熱炉内で加熱して浄化する加熱工程を備えたことを特徴とする重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0011】
請求項2の発明は、重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物のうち少なくとも一部の被処理物を塊成化して塊成物とする塊成化工程と、前記塊成物と塊成化しないままの被処理物とを輻射式迅速加熱炉内で加熱して浄化する加熱工程とを備えたことを特徴とする重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0012】
請求項3の発明は、前記塊成化工程の前に、前記被処理物を篩上分と篩下分とに篩い分ける篩い分け工程を備え、前記篩下分は前記塊成化工程に供する被処理物となし、篩上分はそのまま加熱工程に供する請求項2に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0013】
請求項4の発明は、重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物に、炭素質還元剤及び酸化金属含有物を混合して混合物となす混合工程と、前記混合物を加熱炉内で加熱して浄化する加熱工程を備えたことを特徴とする重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0014】
請求項5の発明は、前記加熱工程の少なくとも後半部において、前記被処理物を700℃以上の雰囲気温度で加熱することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0015】
請求項6の発明は、前記加熱工程の前半部において、前記被処理物を700℃未満の雰囲気温度で加熱することを特徴とする請求項5に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0016】
請求項7の発明は前記輻射式迅速加熱炉又は輻射式迅速加熱炉が回転炉床炉である請求項1〜6のいずれか1項に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法である。
【0017】
〔作用〕
輻射式迅速加熱炉とは、連続的または間欠的に水平移動する炉床(またはグレート)と、この炉床(またはグレート)の上方を覆う加熱炉本体からなるものをいう。土壌及び/又は焼却灰である被加熱物を炉床(またはグレート)上に載置して、炉床ごと加熱炉本体内を通過させて被加熱物の上方から主として輻射で加熱するものである。また、炉床は移動させず、炉床上の土壌及び/又は焼却灰をスクレーパなどで移動させる炉でもよい。
【0018】
輻射式迅速加熱炉としては、例えば、移動床炉やトンネルキルンがあり、移動床炉には、円形状の回転炉床炉や直線状のまたはグレート式のものが含まれる。多段床炉も輻射式迅速加熱炉に含まれる。
【0019】
輻射式迅速加熱炉による伝熱機構は、被加熱物の上方空間(燃焼ガスや炉壁)から被加熱物上表面への輻射伝熱と、被加熱物の上表面から下表面へ向かう被加熱物層内における伝導伝熱とからなる。そして、輻射伝熱速度は加熱物と被加熱物とのそれぞれの絶対温度の4乗の差に比例するのに対し、伝導伝熱速度は被加熱物の上表面から下表面へ向かう温度勾配に比例するため、一般的には伝導伝熱が律速段階となる。
【0020】
加熱炉として輻射式迅速加熱炉を用いることにより、被加熱物を炉床(またはグレート)上に薄く載置することができる。炉床(またはグレート)上に載置する被加熱物の層厚は、採用される装入装置の形式にもよるが、一般的に最小10mm程度まで薄くすることが可能である。このため、上方空間の加熱物(燃焼ガスや炉壁)から被加熱物への輻射伝熱面積(被加熱物の上表面の面積)を大きくでき、輻射伝熱量を格段に増加させることができる。
【0021】
さらに、層厚が薄いことから、この輻射伝熱により被加熱物の上表面に伝えられた熱が、律速段階である伝導伝熱によっても被加熱物層の下表面まで短時間で伝えられる結果、被加熱物の迅速な均一加熱が達成される。このようにして被加熱物全体が迅速に均一加熱されるため、短時間で被加熱物(土壌及び/又は焼却灰)表面に付着した重金属や有機化合物が除去または無害化される〔請求項1〕。
【0022】
また、輻射式迅速加熱炉では炉内を障壁でゾーンに区切ることにより各ゾーンでの温度および雰囲気の制御が容易となることから、炉内の酸化雰囲気を抑制することで重金属が還元揮発しやすくなる。
【0023】
ここで、従来の内熱式ロータリキルンによる加熱方式の場合にも、上方空間の加熱物(燃焼ガスや炉壁)から被加熱物表面への輻射伝熱が主体となる。ところが、ロータリキルンによる加熱処理の場合、キルンの全断面積に占める被加熱物の断面積の比率(占有率)は通常5〜17%で操業されており、例えば内径1mのキルンでは、キルン内における被加熱物の最大層厚は95〜230mm(平均層厚は50〜150mm程度)にも達する。そのため、炉内の被加熱物の滞留量に比して伝熱面積(被加熱物の上表面の面積)は、上記輻射式迅速加熱炉に比し格段に小さくなる。したがって、キルンの転動によって被加熱物が撹拌されるため上記の輻射式迅速加熱炉のような伝導伝熱による律速はないものの、輻射式迅速加熱炉に比べ加熱速度は大幅に小さくなり、加熱処理に長時間を要することになる。
【0024】
重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰のうち少なくとも一部の土壌及び/又は焼却灰を塊成化し、この塊成物と塊成化しないままの土壌及び/又は焼却灰とを輻射式迅速加熱炉の炉床(またはグレート)上に載置することが好ましい。少なくとも一部の土壌及び/又は焼却灰を塊成化することにより塊成物中の土壌及び/又は焼却灰の粒子の充填密度が高くなるため、土壌及び/又は焼却灰を塊成化せずに全量そのまま炉床(またはグレート)上に載置した場合に比べ、被加熱物層全体の充填密度も高くなる結果、伝導伝熱速度がさらに上昇するからである。さらに、加熱処理後の輸送などの取扱いも容易になるうえ、強度のある塊成物であるため路盤材や骨材としての使用に好適である〔請求項2〕。
【0025】
また、重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰は、多量の水分を含有する場合が多く、そのままではハンドリングが困難な場合が多いため、上記塊成化に先立って、少なくとも一部の土壌及び/又は焼却灰を乾燥させておくことが好ましい。
【0026】
また、重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰には大塊が含まれている場合が多いことから、塊成化に用いる塊成機を保護するため、事前に所定の篩目(例えば10mm)の篩で大塊を除去しておくことが望ましい。そして、大塊を除去した後の篩下分のみを塊成化し、この塊成物と篩上分の大塊とを輻射式迅速加熱炉に装入するようにするとよい。大塊の場合、重金属及び/又は有機化合物などの汚染物質のほとんどは大塊の表面にのみ付着しているため粉砕せずそのまま加熱処理しても容易に汚染物質を除去または無害化できるため問題はない〔請求項3〕。
【0027】
また、輻射式迅速加熱炉には、少なくとも2箇所の排ガス排出口を備え、それぞれの排出口から排ガスを分けて取り出すようにしておくことが好ましい。これにより、揮発温度の異なる重金属を含む排ガスを別個に取り出すことができ、その後の排ガス処理や回収物の再利用が容易になる。
【0028】
さらに、重金属及び/又は有機化合物を含む土壌及び/又は焼却灰に、炭素質還元剤及び酸化金属含有物を混合してから、加熱炉に装入することが好ましい。これにより、下記式(1)の反応式で示されるように、加熱炉内で加熱されたとき炭素質還元剤中の炭素分(C)と酸化金属(MxOy)とが反応してCOガスの発生が活発化するため、重金属の酸化物等の還元が促進されて揮発しやすい形態となり揮発除去が加速される。
【0029】
MxOy+zC→MxO(y−z)+zCO …(1)
【0030】
なお、この方法によれば加熱速度を上昇させずとも還元を促進できることから、加熱炉は輻射式迅速加熱炉に限る必要はなく、従来のロータリキルンにも適用できるものである〔請求項4〕。
【0031】
加熱炉内(加熱工程)の雰囲気温度は、その少なくとも後半部において700℃以上とすることが好ましい。これにより、被加熱物から比較的低温で揮発するAsやHgなどだけでなく、より高温で揮発するPbやCdなども揮発除去できる〔請求項5〕。
【0032】
さらに、加熱炉内(加熱工程)の雰囲気温度は、その前半部において700℃以下とすることが好ましい。これにより、前半部でAsやHgなどの低温揮発物質、後半部でPbやCdなどの高温揮発物質を別々に揮発除去できるため、低温揮発物質と高温揮発物質とを分別して回収できる。したがって、回収後の最終処理や再利用が容易となる〔請求項6〕。
【0033】
加熱炉としては回転炉床炉を用いることが推奨される。塊成物が粉化することなく処理できるとともに、炉内の分割が簡易に行えるため被処理物から揮発除去した揮発物質の分別回収が容易となる〔請求項7〕。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、下記の実施例を参照しながら詳細に説明する。
【0035】
〔実施例1〕(請求項1〜3)
図1は、本発明(請求項1〜3)の重金属及び/又は有機化合物の処理方法の実施に係る設備構成の概略を示すフロー図である。図1において、符号1は被処理物である汚染された土壌A1を乾燥する乾燥機、符号2は乾燥機1で乾燥された後の土壌A2を篩い分ける篩い、符号3は篩い2による篩下分A3を塊成化する塊成機、符号4は、塊成機3で塊成化された塊成物A5と篩い2による篩上分A4とを加熱処理する輻射式迅速加熱炉、符号5a、5bは輻射式加熱炉4の異なる2箇所に設けられた排ガス排出口、符号6a、6bは排ガス排出口5a、5bにそれぞれ図示しない排ガスダクトを介して接続された集塵機である。
【0036】
汚染土壌A1としては、汚染物質として、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)、六価クロム(Cr6+)、砒素(As)、水銀(Hg)等の重金属や、ダイオキシン類等の有機塩素化合物、その他の有機性汚染物質などを含有する土壌が処理対象である。
【0037】
汚染土壌A1は、含有水分量が高い場合には、事前に乾燥機1で含有水分量5質量%以下に乾燥することが好ましく、3質量%以下に乾燥させることがさらに好ましい。乾燥させることによりハンドリングを容易にするためである。また、乾燥させることにより篩い分けも容易になる。さらに、塊成化前に乾燥することにより塊成物A5を加熱炉4内に装入しても過剰なバースティング(爆裂)を引き起こすことがないことに加え、加熱炉4内での塊成物A5の乾燥に要する時間が短縮でき処理能力が向上すること、加熱炉4での乾燥に要する燃料を節約できることなどの効果も得られる(なお、当然のことであるが、もともと水分含有量が低い土壌A1を処理する場合には乾燥機1は不要である)。処理規模によっては乾燥工程を省略し、加熱炉で土壌の乾燥を兼ねることもできる。なお、塊成化しない場合にはバースティングのおそれは少ないが、加熱炉への装入時に詰まり等のトラブルが発生しない程度に乾燥することが望ましい。塊成化しない場合には炉内に装入した後に表面をプレスなどで圧密して土壌A1の密度を高くして伝熱効率を高めたり、スクレーパなどで表面に溝を作って受熱面積を増加させることがより望ましい。また、乾燥機1の形式は特に限定されるものではなく、ロータリ乾燥機、流動床乾燥機などいずれの形式でも採用できるが、本実施例では、簡易で実績が豊富なロータリ乾燥機を用いた〔乾燥工程〕。
【0038】
なお、塊成化前に乾燥することに代え、塊成化後に塊成物A5を乾燥することによっても、上述の加熱炉4内でのバースティングの抑制や生産性向上、燃費低減などの効果は得られる。しかし、この場合には、上述のように水分が多すぎると塊成化が困難であることに加え、塊成化前であればロータリ乾燥機などの簡易な設備で乾燥できるものが、塊成化後に乾燥させるためには塊成物A5を破壊や粉化させないよう静置した状態で乾燥させる必要があるため、移動床式乾燥機など比較的高価な設備が必要となる問題がある。
【0039】
土壌A1(A2)が大塊を含む場合には、塊成機3の保護のため、乾燥後に篩い2で大塊を除去しておくことが好ましい。篩い2としては、例えば振動篩いを用いることができ、篩い目は、塊成機の保護と篩い効率などを考慮して例えば10mmとする。篩上の大塊A4は、従来技術では粉砕処理して篩い下分A3と混合して用いたり、他の用途に使用することが多いが、本実施例では後述の塊成化後の塊成物A5とともに加熱炉4に装入する〔篩い分け工程〕。
【0040】
篩い2で大塊A4を除去した篩下分A3を、塊成機3で所定のサイズの塊成物A5に塊成化することが望ましい。塊成機3の種類は特に限定されるものではなく、プレス成形機、押出成形機、皿型造粒機やドラム造粒機などに代表される転動造粒機、攪拌造粒機、流動層造粒機などいずれの手段を用いることもできる。中でも密度の高い塊成物が得られるプレス成形機、押出成形機、転動造粒機を採用することが好ましく、特に最も高密度化が可能なプレス塊成機が推奨される。また、篩下分A3に必要に応じてバインダや水分を添加して塊成化してもよい。塊成物A5の形状・サイズには特に制限はないが、本実施例ではプレス塊成機で39mm×20mm×12mm(容積約6cm3)の枕形のブリケットに圧縮成形したものを用いた〔塊成化工程〕。
【0041】
このようにして塊成化された塊成物A5を、篩い2で除去した篩上の大塊A4とともに輻射式迅速加熱炉4に装入する。輻射式迅速加熱炉4としては、本実施例では回転炉床炉を採用した。図2に、本実施例で用いた回転炉床炉4の垂直断面展開図を示す。回転炉床炉4は、水平に回転するドーナツ状の炉床41と、この炉床41の上方を覆う加熱炉本体42と、塊成物A5および大塊A4(被加熱物A6と総称する。)を炉床41上に載置する装入装置43と、加熱処理後の被加熱物A6(浄化土壌A7)を炉床41上から炉外へ排出する排出装置44とを備える。被加熱物A6を装入装置43により炉床41上に、塊成物A5の厚み(本実施例では12mm)の1〜2倍程度の層厚になるように装入する。本実施例では、加熱炉本体42を、炉床41の進行方向に沿って4つのゾーン(I、II,III、IVゾーンと称す。)に分割し、各ゾーンにそれぞれ図示しない燃焼バーナを設け、各ゾーンごとに雰囲気温度の調節が精度良くできるようにした。本実施例では、前半部の2つのゾーン(I、IIゾーン)の雰囲気温度(被加熱物A6近傍の温度)は700℃以下とし、後半部の2つのゾーン(III、IVゾーン)の雰囲気温度(被加熱物A6近傍の温度)は700〜1250℃とした。また、最初のゾーン(Iゾーン)と最後のゾーン(IVゾーン)にそれぞれ排ガス排出口5a、5bを設け、前半部の2つのゾーン(I、IIゾーン)からの排ガスと後半部の2つのゾーン(III、IVゾーン)からの排ガスを分離して取り出すことができるようにした。炉床41の回転とともに加熱炉本体42内を通過する間に、被加熱物A6は、前半部の2つのゾーン(I、IIゾーン)で700℃以下に加熱されて、先ず比較的低温で揮発するAs、Hgなどが除去され、後半部の2つのゾーン(III、IVゾーン)で最高1250℃程度まで加熱されて、より高温で揮発するPb、Cdなどが除去される。なお、被加熱物を単に加熱するだけで上記重金属が容易に揮発する理由は、被加熱物が加熱昇温される際、実施例2で後述するように、土壌に含有される有機物などが分解してCOガスが発生し、上記重金属の酸化物等が還元されてより揮発されやすい形態に変化するためと想定される。本実施例においては、前半部の排ガス排出口5aに接続された集塵機6aからAsを高濃度に含む飛灰が回収でき、後半部の排ガス排出口5bに接続された集塵機6bからPbを高濃度に含む飛灰が回収できた。(なお、従来のロータリキルンによる処理方法では、構造上、炉内を区切ることはできないため、上記実施例のような炉内の各ゾーンごとの温度制御を精度良く行うことは困難であり、しかも排ガスを複数箇所から抜き出すことも不可能である。また、炉内のガス雰囲気も制御できず、重金属を還元揮発させることもむずかしい。)そして、被加熱物A6は、加熱炉本体42内をIVゾーンまで通過した後、排出装置44で浄化土壌A7として炉外に取り出される。本実施例においては、平均1200℃の雰囲気温度中における被加熱物A6の滞留時間を12minとした場合、加熱処理前の被加熱物A6中のPb濃度は160mg/kgであったものが、加熱処理後の浄化土壌A7中のPb濃度は20mg/kgにまで低下した。また、現状では未確認であるが、被加熱物A6中の六価クロム(Cr6+)は加熱処理により六価以外(金属、二価、三価)の溶出しにくい形態に無害化され、またダイオキシンなどの有機塩素化合物も加熱処理により分解して無害化されているものと想定される〔加熱工程〕。
【0042】
別の土壌でPbを6800mg/kg、Asを59mg/kg含むものを同様の加熱処理を行った後、環境庁告示13号に基づく溶出試験を行った。その結果、溶出量はPbで<0.01mg/l(定量下限)、Asで0.007mg/lと低い値が得られた。
【0043】
以上のように、加熱炉として輻射式迅速加熱炉を用いることにより、従来のロータリキルンに比し格段に短い時間で汚染土壌A1をより高度に浄化できるものである。
【0044】
なお、本実施例では加熱炉(加熱工程)の前半部と後半部の雰囲気温度として700℃を境に設定したが、これに限られず、被処理物の組成や分別回収したい物質の揮発温度等によって適宜変更することができる。また、前半部・後半部は単に加熱工程の前側・後側の意味であって、加熱工程の前半分・後半分を意味するものではない。したがって、必ずしも被処理物の通過時間(滞留時間)が加熱炉の前半部と後半部とで同じである必要はない。たとえば、被処理物に比較的低温で揮発するAgやHgなどが多く含まれる場合は加熱炉の前半部を後半部より長くすることができる。逆に、より高温で揮発するPbやAsなどが多く含まれる場合は後半部を前半部より長くすることができる。
【0045】
さらに、本実施例では加熱炉の雰囲気温度を前半部と後半部の2段階に変えた場合について説明したが、前半部、中間部、後半部の3段階に変えて運転することもできる。この場合、たとえば前半部を500℃以下、中間部を500〜800℃、後半部を800℃以上とすれば、前半部でHg、中間部でAs、Cd、後半部でPbを別々に回収できる。なお、この中間部は前半部と後半部の間の部分を意味する。
【0046】
〔実施例2〕(請求項4)
被処理物である汚染土壌A1に炭素質還元剤及び酸化金属含有物を混合した後に加熱処理する方法(請求項4)についての効果を確認するため、以下の実験を行った。
【0047】
土壌単独(比較例1)、土壌97質量部に炭素質還元剤であるコークス粉3質量部のみを混合したもの(比較例2)、土壌82質量部に炭素質還元剤であるコークス粉3質量部と酸化金属である鉄鉱石15質量部を混合したもの(本発明例1)の3種類の混合物をそれぞれプレス塊成機で圧縮成形して39mm×20mm×12mm(容積約6cm3)の枕形のブリケットのサンプルを作成した。そして、各サンプルを小型の管状炉内で1200℃(一定)、N2雰囲気中で約12分min加熱して、雰囲気ガス中のCO濃度の経時変化を測定した。
【0048】
図3に、管状炉への各サンプル装入時点からの経過時間と雰囲気ガスのCO濃度との関係を示す。比較例1の土壌単独のサンプルの場合にもCO濃度の上昇が認められるが、これは土壌中に含有される有機物が加熱により分解してCOガスを発生させたためと考えられる(このことから、被処理物の迅速加熱が達成されれば、本発明(請求項4)のように被処理物にCOガスの発生源を添加しなくても高効率に重金属が還元揮発されうるため、請求項1〜4の発明が成立するものである)。比較例2の土壌にコークス粉のみを添加したサンプルの場合には、比較例1に比べてほとんどCO濃度の上昇がみられない。そのためコークス粉と直接接触する部分の汚染物質である重金属の酸化物等は還元されうるが、その他のコークス粉と直接接触しない部分では還元は十分に進行しない。これに対し、本発明例1の土壌にコークス粉と鉄鉱石を混合したサンプルの場合には、比較例1、2に比べ雰囲気ガスのCO濃度が大幅に上昇しており、COガスが多量に発生していることが確認された。このため、ガスを介した重金属の酸化物等の還元が促進され、重金属の還元揮発による除去や難溶化による無害化等が高効率で行われることになる。
【0049】
また、本発明例1の加熱処理後のブリケットの圧潰強度は530N/個であり、路盤材や骨材として使用するのに適している。
【0050】
この実施例では、被処理物を土壌としたが、重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物として焼却灰を使用した場合も以下の実施例3に示すように同様の効果が達成される。
【0051】
〔実施例3〕(請求項1〜4)
実施例1と同じ設備を用いて焼却灰の加熱処理を行った。焼却灰単独(本発明例2)と焼却灰82質量部に炭素質還元剤であるコークス粉3質量部と酸化金属である鉄鉱石15質量部を混合したもの(本発明例3)の2種類の試料をφ20mm×15mm程度のタブレットに成形し、回転炉床炉で平均1200℃の雰囲気温度中にて滞留時間12minとして加熱処理した。表1に加熱処理前後のタブレット中のPb濃度と加熱処理後のタブレットの圧潰強度を示す。表1より明らかなように、焼却灰の処理においても重金属の除去が行えることがわかる。
【0052】
【表1】
【0053】
酸化金属としては、鉄鉱石の他、高炉ダスト、転炉ダスト、電気炉ダスト、ミルスケール、ミルスラッジ、酸洗スラッジ、焼結ダストなどの酸化鉄を含有する製鉄ダスト類や、酸化ニッケル、酸化マンガンなどの非鉄酸化物を使用しても良い。また、炭素質還元剤としては、コークス粉の他、石炭、石油コークス、ごみ炭化物、RDF炭化物、炭化汚泥、廃タイヤ、高炉ダストなども使用できる。中でも、高炉ダストは酸化鉄(酸化金属)と炭素分(炭素質還元剤)とを併せ持つため好適である。
【0054】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように、本発明によれば汚染土壌及び/又は焼却灰に含まれる重金属や有機化合物などを従来に比し高効率で十分に除去または無害化できる。また、設備が簡略化でき設備コストや処理コストが低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の設備構成の概略を示すフロー図である。
【図2】実施例1で用いた回転炉床炉の垂直断面展開図である。
【図3】実施例2における、汚染土壌を含む各サンプルを加熱したときの、サンプル装入時点からの経過時間と雰囲気ガスのCO濃度との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1…乾燥機
2…篩い
3…塊成機
4…輻射式迅速加熱炉(回転炉床炉)
41…炉床
42…加熱炉本体
43…装入装置
44…排出装置
5a、5b…排ガス排出口
6a、6b…集塵機
A…土壌及び/又は焼却灰(汚染土壌及び/又は焼却灰、被処理物)
A1…乾燥前、A2…乾燥後、A3…篩下分、A4…篩上分(大塊)、
A5…塊成物、A6…被加熱物、A7…浄化土壌及び/又は焼却灰
Claims (7)
- 重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物を輻射式迅速加熱炉内で加熱して浄化する加熱工程を備えたことを特徴とする重金属及び/又は有機化合物の処理方法。
- 重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物のうち少なくとも一部の被処理物を塊成化して塊成物とする塊成化工程と、前記塊成物と塊成化しないままの被処理物とを輻射式迅速加熱炉内で加熱して浄化する加熱工程とを備えたことを特徴とする重金属及び/又は有機化合物の処理方法。
- 前記塊成化工程の前に、前記被処理物を篩上分と篩下分とに篩い分ける篩い分け工程を備え、前記篩下分は前記塊成化工程に供する被処理物となし、篩上分はそのまま加熱工程に供する請求項2に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法。
- 重金属及び/又は有機化合物を含む被処理物に、炭素質還元剤及び酸化金属含有物を混合して混合物となす混合工程と、前記混合物を加熱炉内で加熱して浄化する加熱工程を備えたことを特徴とする重金属及び/又は有機化合物の処理方法。
- 前記加熱工程の少なくとも後半部において、前記被処理物を700℃以上の雰囲気温度で加熱することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法。
- 前記加熱工程の前半部において、前記被処理物を700℃以下の雰囲気温度で加熱することを特徴とする請求項5に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法。
- 前記輻射式迅速加熱炉又は輻射式迅速加熱炉が回転炉床炉である請求項1〜6のいずれか1項に記載の重金属及び/又は有機化合物の処理方法。
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