JP2004010637A - 分別型シーラント - Google Patents
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Abstract
【課題】凹凸面や粗面に対する追従性に優れ、しかも、分別時には、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させることのできる分別型シーラントを提供すること。
【解決手段】分別型シーラントに、ポリイソブチレンゴム、無機充填剤および軟化剤を、ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、無機充填剤を50〜200重量部、軟化剤を50〜150重量部の割合で含有させる。本発明の分別型シーラントを、被着体に適用した場合には、凹凸面や粗面に対する追従性に優れるため、水密性や気密性に優れ、かつ、分別時には、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させることができるので、良好に分別回収することができる。
【選択図】 なし
【解決手段】分別型シーラントに、ポリイソブチレンゴム、無機充填剤および軟化剤を、ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、無機充填剤を50〜200重量部、軟化剤を50〜150重量部の割合で含有させる。本発明の分別型シーラントを、被着体に適用した場合には、凹凸面や粗面に対する追従性に優れるため、水密性や気密性に優れ、かつ、分別時には、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させることができるので、良好に分別回収することができる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分別型シーラント、詳しくは、被着体に適用した後、その被着体から分別して回収することのできる、分別型シーラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
ブチルゴム系のシーラントは、凹凸面や粗面に対する追従性が良好で、優れた水密性および気密性を発現するため、各種の産業分野において、広く用いられている。
【0003】
一方、地球環境の保護や地球資源の有効活用などを目的として、近年、資材を再利用するマテリアルリサイクルの開発が盛んに進められており、シーラントについても、被着体に適用した後、その被着体から分別して回収することのできる分別型シーラントの開発が種々検討されている。
【0004】
例えば、特開平11−100567号公報には、イソブチレン・イソプレンゴムなどのブチルゴムに、加硫剤を少量添加して、シーラントとして被着体に適用している間に、加硫を自然に進行させて、被着体との分別時に、凝集力を向上させるとともに接着力を低下させて、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ブチルゴムに加硫剤を少量添加すると、加硫の進行に伴なって、加硫された領域の変形が低下するため、シーラントの凝集力が増大して、凹凸面や粗面に対する追従性が低下するという不具合を生じる。
【0006】
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、凹凸面や粗面に対する追従性に優れ、しかも、分別時には、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させることのできる分別型シーラントを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の分別型シーラントは、ポリイソブチレンゴム、無機充填剤および軟化剤を、ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、無機充填剤を50〜200重量部、軟化剤を50〜150重量部の割合で含有していることを特徴としている。
【0008】
また、本発明の分別型シーラントにおいては、ポリイソブチレンゴムが、粘度平均分子量80万〜200万の高分子量ポリイソブチレンゴムを含有していることが好ましい。
【0009】
また、本発明の分別型シーラントにおいては、ポリイソブチレンゴムが、粘度平均分子量80万〜200万の高分子量ポリイソブチレンゴム、および、粘度平均分子量2万〜6万の低分子量ポリイソブチレンゴムを含有していることが好ましく、その場合には、ポリイソブチレンゴムの全量に対して、高分子量ポリイソブチレンゴムを50〜90重量%、低分子量ポリイソブチレンゴムを10〜50重量%の割合で含有していることが好ましい。
【0010】
また、本発明の分別型シーラントは、好ましくは、ショア硬度(Cタイプ)が、HsC5〜25であり、また、本発明の分別型シーラントは、好ましくは、被着体に対して、23℃における剥離力が、300mm/分の引き剥がし速度で5〜30N/20mmであり、また、本発明の分別型シーラントは、好ましくは、凝集破壊することなく界面剥離できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の分別型シーラントは、ポリイソブチレンゴム、無機充填剤および軟化剤を含有している。
【0012】
本発明において、ポリイソブチレンゴムは、イソブチレンの重合体からなるゴムであって、特に制限はないが、粘度平均分子量が1種類の単独のゴムを用いてもよく、また、粘度平均分子量が異なる2種以上のゴムを用いてもよい。
【0013】
本発明においては、粘度平均分子量80万〜200万、好ましくは、100万〜150万の高分子量ポリイソブチレンゴムを含有していることが好ましく、さらには、粘度平均分子量80万〜200万、好ましくは、100万〜150万の高分子量ポリイソブチレンゴムと、粘度平均分子量2万〜6万、好ましくは、4万〜5万の低分子量ポリイソブチレンゴムとを含有していることが好ましい。
【0014】
高分子量ポリイソブチレンゴムを含有することで、引張り強度を向上させることができ、さらに、高分子量ポリイソブチレンゴムおよび低分子量ポリイソブチレンゴムの両方を含有することで、引張り強度の向上に加えて、粘性を付与することができる。
【0015】
また、高分子量ポリイソブチレンゴムにおいて、粘度平均分子量が200万を超えると、加工性が低下して、均一に混合することが困難となったり、また、凹凸面や粗面に対する追従性が低下する場合があり、また、粘度平均分子量が80万未満であると、引張り強度を向上できない場合がある。
【0016】
また、低分子量ポリイソブチレンゴムにおいて、粘度平均分子量が6万を超えると、粘性を付与できない場合があり、また、粘度平均分子量が2万未満であると、強度が低下し、剥離時に凝集破壊を起こす場合がある。
【0017】
また、これら高分子量ポリイソブチレンゴムおよび低分子量ポリイソブチレンゴムの両方を含有する場合には、ポリイソブチレンゴムの全量に対して、高分子量ポリイソブチレンゴムを50〜90重量%、好ましくは、60〜80重量%、低分子量ポリイソブチレンゴムを10〜50重量%、好ましくは、20〜40重量%の割合で配合することが好ましい。高分子量ポリイソブチレンゴムが90重量%を超えて、低分子量ポリイソブチレンゴムが10重量%未満になると、硬度が増大して、凹凸面や粗面に対する追従性が低下する場合がある。また、高分子量ポリイソブチレンゴムが50重量%未満となり、低分子量ポリイソブチレンゴムが50重量%を超えると、引張り強度が低くなり、剥離時に凝集破壊を起こす場合がある。
【0018】
無機充填剤としては、特に限定されないが、例えば、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、ケイ酸アルミニウム、アルミニウム粉、クレー(ベントナイト、カオリナイトなど)、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、カーボンブラック、アセチレンブラックなどが挙げられる。これら無機充填剤は、単独使用または2種以上併用してもよく、好ましくは、凝集力を高めて剥離性を向上させる観点より、タルク、シリカ、ケイ酸アルミニウムが挙げられる。
【0019】
また、無機充填剤の配合量は、ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、50〜200重量部、好ましくは、80〜150重量部である。200重量部を超えると、硬度が増大して、凹凸面や粗面に対する追従性が低下する。また、50重量部未満でも、ゴム弾性が増大して、凹凸面や粗面に対する追従性が低下する。
【0020】
軟化剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリブテン、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、オレフィン系プロセスオイルなどが挙げられる。これら軟化剤は、単独使用または2種以上併用してもよく、好ましくは、ポリイソブチレンゴムとの相溶性および粘着性付与の観点より、ポリブテン(液状ポリブテン)が挙げられ、また、低温特性を確保する観点より、低粘度のパラフィン系プロセスオイルが挙げられる。また、これらポリブテン(液状ポリブテン)およびプロセスオイルを併用することがさらに好ましく、その場合には、軟化剤の全量に対して、ポリブテン(液状ポリブテン)を50〜80重量%、プロセスオイルを20〜50重量%の割合で配合することが好ましい。
【0021】
また、軟化剤の配合量は、ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、50〜150重量部、好ましくは、80〜120重量部である。150重量部を超えると、引張り強度が低下して、剥離性が低下する。また、50重量部未満であると、柔軟性が低下する。
【0022】
また、本発明の分別型シーラントには、必要に応じて、加工助剤として、ステアリン酸やそのエステル類などを、ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、0.5〜3重量部配合してもよく、さらに、本発明の分別型シーラントには、可塑剤、老化防止剤、防カビ剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、着色剤などの公知の添加剤を、必要に応じて適宜配合してもよい。
【0023】
そして、本発明の分別型シーラントは、上記した各成分、すなわち、ポリイソブチレンゴム、無機充填剤、軟化剤および必要により加工助剤や添加剤を適宜配合して、ニーダ、ミキサーあるいはミキシングロールなどを用いて混練するなど、適宜公知の方法を用いて、配合および混合することにより、調製することができる。また、このような調製においては、混練物を、カレンダー成形や押出成形などによって、シート状に形成してもよく、また、射出成形やプレス成形などによって、凹凸形状などの複雑な形状に成形してもよい。このような適宜の成形によって、本発明の分別型シーラントを、パテ状などの充填形状や注入形状、あるいは、テープ形状やシート形状などの基材形状など、適宜の形状に成形して、実用に供することができる。
【0024】
また、本発明の分別シーラントは、このような調製において、好ましくは、そのショア硬度(Cタイプ)が、HsC5〜25、好ましくは、HsC10〜20となるように調製される。HsC25を超えると、変形量が小さく、凹凸面や粗面に対する追従性が低下する場合があり、また、HsC5未満であると、伸び量が大きく、引き剥がしの作業性が低下する場合がある。
【0025】
そして、このようにして得られる本発明の分別シーラントは、好ましくは、被着体に対して、23℃における剥離力が、300mm/分の引き剥がし速度で5〜30N/20mmであり、凝集破壊することなく界面剥離できる。
【0026】
そのため、本発明の分別シーラントは、被着体に適用した場合には、凹凸面や粗面に対する追従性に優れ、しかも、分別時には、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させて、良好に分別回収することができる。
【0027】
なお、本発明の分別型シーラントが適用される被着体としては、例えば、プラスチック、セラミックス、金属など、特に限定されることなく、各種の部材が挙げられる。
【0028】
そして、本発明の分別型シーラントは、各種の産業分野において広く用いることができ、例えば、部材の結合や部材間の膨張・収縮差の調節、電気や熱などの絶縁、振動の減衰や減音、肉盛や腐食防止など、防塵、断熱、防振、防音、緩衝、水密および気密などを目的とする、例えば、防塵材、断熱材、防音材、防振材、緩衝材、充填材、止水材などのシーラントとして、特に限定されることなく、広く用いることができる。
【0029】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例および比較例に何ら制限されるものではない。なお、以下の説明において、「部」および「%」は、特に明記のない限り、重量基準である。
【0030】
実施例1
ポリイソブチレンとして、高分子量ポリイソブチレン(粘度平均分子量約100万、商品名「ビスタネックスMML−100」、エクソンモービルケミカル社製)70重量部および低分子量ポリイソブチレン(粘度平均分子量約5万、商品名「テトラックス5T」、日本石油化学社製)30重量部、無機充填剤として、タルク(商品名「輸入タルク」、丸尾カルシウム社製)100重量部およびカーボンブラック(商品名「シースト3H」、東海カーボン社製)2重量部、軟化剤として、液状ポリブテン(商品名「ポリブテンHV−300」、日本石油化学社製)50重量部およびプロセスオイル(商品名「ダイアナプロセスPW−90」、出光興産社製)50重量部、加工助剤として、ステアリン酸(商品名「粉末ステアリン酸」、日本油脂社製)1重量部を、加圧ニーダを用いて混練し、シーラントを調製した。
【0031】
実施例2
ポリイソブチレンとして、高分子量ポリイソブチレン100重量部を用い、液状ポリブテンの配合量を80重量部、プロセスオイルの配合量を60重量部とした以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0032】
比較例1
タルクの配合量を250重量部とした以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0033】
比較例2
タルクの配合量を40重量部とした以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0034】
比較例3
液状ポリブテンの配合量を80重量部、プロセスオイルの配合量を80重量部とした以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0035】
比較例4
液状ポリブテンの配合量を20重量部、プロセスオイルの配合量を20重量部とした以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0036】
比較例5
ポリイソブチレンに代えて、ブチルゴム(商品名「JSR Butyl268」、JSR社製)100重量部配合した以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0037】
評価
1)硬度
各実施例および各比較例のシーラントを、厚さ10mmの試料に調製して、JIS K7312に準じて、ショア硬度(タイプC)を測定した。その結果を表1に示す。
【0038】
2)剥離力
各実施例および各比較例のシーラントを、厚さ2mm×幅20mm×長さ100mmの試料に調製し、これら各試料をステンレス板に貼着した後、引張試験機を用いて、23℃において、クロスヘッドスピード(引き剥がし速度)300mm/分で、180°ピール試験を実施した。この試験における各実施例および各比較例のシーラントの剥離力(N/20mm)および目視による剥離状態を表1に示す。
【0039】
3)流れ込み量
各実施例および各比較例のシーラントを、厚さ5mm×20mm角の試料に調製し、これを、図1に示すように、上部に受け面、下部に2.5mmの溝が形成されている厚さ2mm×40mm角の貼着面が形成されているアルミニウム製の治具の貼着面にそれぞれ貼着して、受け面に5kg(49N)の錘を1分間載置した後、各試料の溝への流れ込み量を測定した。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
表1に示すように、実施例1および実施例2では、硬度が上記した範囲にあり、良好な柔軟性を示し、また、流れ込み量も多く、凹凸面や粗面に対する追従性に優れており、さらには、剥離力が小さく界面剥離するため、分別時に、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離できることがわかる。
【0041】
一方、比較例1、比較例2では、良好に界面剥離するが、流れ込み量が少なく、凹凸面や粗面に対する追従性が不良であることがわかる。
【0042】
また、比較例3では、流れ込み量が多く、凹凸面や粗面に対する追従性に優れるが、凝集破壊するため、分別時の剥離性が不良であることがわかる。
【0043】
また、比較例4では、軟化剤の配合量が少ないため、硬度が高いため、柔軟性が不良で、また、比較例5では、ブチルゴムの使用により、凹凸面や粗面に対する追従性に優れるが、凝集破壊するため、分別時の剥離性が不良であることがわかる。
【0044】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の分別型シーラントによれば、被着体に適用した場合には、凹凸面や粗面に対する追従性に優れるため、水密性や気密性に優れ、かつ、分別時には、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させることができるので、良好に分別回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流れ込み量を測定するための説明図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、分別型シーラント、詳しくは、被着体に適用した後、その被着体から分別して回収することのできる、分別型シーラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
ブチルゴム系のシーラントは、凹凸面や粗面に対する追従性が良好で、優れた水密性および気密性を発現するため、各種の産業分野において、広く用いられている。
【0003】
一方、地球環境の保護や地球資源の有効活用などを目的として、近年、資材を再利用するマテリアルリサイクルの開発が盛んに進められており、シーラントについても、被着体に適用した後、その被着体から分別して回収することのできる分別型シーラントの開発が種々検討されている。
【0004】
例えば、特開平11−100567号公報には、イソブチレン・イソプレンゴムなどのブチルゴムに、加硫剤を少量添加して、シーラントとして被着体に適用している間に、加硫を自然に進行させて、被着体との分別時に、凝集力を向上させるとともに接着力を低下させて、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ブチルゴムに加硫剤を少量添加すると、加硫の進行に伴なって、加硫された領域の変形が低下するため、シーラントの凝集力が増大して、凹凸面や粗面に対する追従性が低下するという不具合を生じる。
【0006】
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、凹凸面や粗面に対する追従性に優れ、しかも、分別時には、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させることのできる分別型シーラントを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の分別型シーラントは、ポリイソブチレンゴム、無機充填剤および軟化剤を、ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、無機充填剤を50〜200重量部、軟化剤を50〜150重量部の割合で含有していることを特徴としている。
【0008】
また、本発明の分別型シーラントにおいては、ポリイソブチレンゴムが、粘度平均分子量80万〜200万の高分子量ポリイソブチレンゴムを含有していることが好ましい。
【0009】
また、本発明の分別型シーラントにおいては、ポリイソブチレンゴムが、粘度平均分子量80万〜200万の高分子量ポリイソブチレンゴム、および、粘度平均分子量2万〜6万の低分子量ポリイソブチレンゴムを含有していることが好ましく、その場合には、ポリイソブチレンゴムの全量に対して、高分子量ポリイソブチレンゴムを50〜90重量%、低分子量ポリイソブチレンゴムを10〜50重量%の割合で含有していることが好ましい。
【0010】
また、本発明の分別型シーラントは、好ましくは、ショア硬度(Cタイプ)が、HsC5〜25であり、また、本発明の分別型シーラントは、好ましくは、被着体に対して、23℃における剥離力が、300mm/分の引き剥がし速度で5〜30N/20mmであり、また、本発明の分別型シーラントは、好ましくは、凝集破壊することなく界面剥離できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の分別型シーラントは、ポリイソブチレンゴム、無機充填剤および軟化剤を含有している。
【0012】
本発明において、ポリイソブチレンゴムは、イソブチレンの重合体からなるゴムであって、特に制限はないが、粘度平均分子量が1種類の単独のゴムを用いてもよく、また、粘度平均分子量が異なる2種以上のゴムを用いてもよい。
【0013】
本発明においては、粘度平均分子量80万〜200万、好ましくは、100万〜150万の高分子量ポリイソブチレンゴムを含有していることが好ましく、さらには、粘度平均分子量80万〜200万、好ましくは、100万〜150万の高分子量ポリイソブチレンゴムと、粘度平均分子量2万〜6万、好ましくは、4万〜5万の低分子量ポリイソブチレンゴムとを含有していることが好ましい。
【0014】
高分子量ポリイソブチレンゴムを含有することで、引張り強度を向上させることができ、さらに、高分子量ポリイソブチレンゴムおよび低分子量ポリイソブチレンゴムの両方を含有することで、引張り強度の向上に加えて、粘性を付与することができる。
【0015】
また、高分子量ポリイソブチレンゴムにおいて、粘度平均分子量が200万を超えると、加工性が低下して、均一に混合することが困難となったり、また、凹凸面や粗面に対する追従性が低下する場合があり、また、粘度平均分子量が80万未満であると、引張り強度を向上できない場合がある。
【0016】
また、低分子量ポリイソブチレンゴムにおいて、粘度平均分子量が6万を超えると、粘性を付与できない場合があり、また、粘度平均分子量が2万未満であると、強度が低下し、剥離時に凝集破壊を起こす場合がある。
【0017】
また、これら高分子量ポリイソブチレンゴムおよび低分子量ポリイソブチレンゴムの両方を含有する場合には、ポリイソブチレンゴムの全量に対して、高分子量ポリイソブチレンゴムを50〜90重量%、好ましくは、60〜80重量%、低分子量ポリイソブチレンゴムを10〜50重量%、好ましくは、20〜40重量%の割合で配合することが好ましい。高分子量ポリイソブチレンゴムが90重量%を超えて、低分子量ポリイソブチレンゴムが10重量%未満になると、硬度が増大して、凹凸面や粗面に対する追従性が低下する場合がある。また、高分子量ポリイソブチレンゴムが50重量%未満となり、低分子量ポリイソブチレンゴムが50重量%を超えると、引張り強度が低くなり、剥離時に凝集破壊を起こす場合がある。
【0018】
無機充填剤としては、特に限定されないが、例えば、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、ケイ酸アルミニウム、アルミニウム粉、クレー(ベントナイト、カオリナイトなど)、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、カーボンブラック、アセチレンブラックなどが挙げられる。これら無機充填剤は、単独使用または2種以上併用してもよく、好ましくは、凝集力を高めて剥離性を向上させる観点より、タルク、シリカ、ケイ酸アルミニウムが挙げられる。
【0019】
また、無機充填剤の配合量は、ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、50〜200重量部、好ましくは、80〜150重量部である。200重量部を超えると、硬度が増大して、凹凸面や粗面に対する追従性が低下する。また、50重量部未満でも、ゴム弾性が増大して、凹凸面や粗面に対する追従性が低下する。
【0020】
軟化剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリブテン、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、オレフィン系プロセスオイルなどが挙げられる。これら軟化剤は、単独使用または2種以上併用してもよく、好ましくは、ポリイソブチレンゴムとの相溶性および粘着性付与の観点より、ポリブテン(液状ポリブテン)が挙げられ、また、低温特性を確保する観点より、低粘度のパラフィン系プロセスオイルが挙げられる。また、これらポリブテン(液状ポリブテン)およびプロセスオイルを併用することがさらに好ましく、その場合には、軟化剤の全量に対して、ポリブテン(液状ポリブテン)を50〜80重量%、プロセスオイルを20〜50重量%の割合で配合することが好ましい。
【0021】
また、軟化剤の配合量は、ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、50〜150重量部、好ましくは、80〜120重量部である。150重量部を超えると、引張り強度が低下して、剥離性が低下する。また、50重量部未満であると、柔軟性が低下する。
【0022】
また、本発明の分別型シーラントには、必要に応じて、加工助剤として、ステアリン酸やそのエステル類などを、ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、0.5〜3重量部配合してもよく、さらに、本発明の分別型シーラントには、可塑剤、老化防止剤、防カビ剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、着色剤などの公知の添加剤を、必要に応じて適宜配合してもよい。
【0023】
そして、本発明の分別型シーラントは、上記した各成分、すなわち、ポリイソブチレンゴム、無機充填剤、軟化剤および必要により加工助剤や添加剤を適宜配合して、ニーダ、ミキサーあるいはミキシングロールなどを用いて混練するなど、適宜公知の方法を用いて、配合および混合することにより、調製することができる。また、このような調製においては、混練物を、カレンダー成形や押出成形などによって、シート状に形成してもよく、また、射出成形やプレス成形などによって、凹凸形状などの複雑な形状に成形してもよい。このような適宜の成形によって、本発明の分別型シーラントを、パテ状などの充填形状や注入形状、あるいは、テープ形状やシート形状などの基材形状など、適宜の形状に成形して、実用に供することができる。
【0024】
また、本発明の分別シーラントは、このような調製において、好ましくは、そのショア硬度(Cタイプ)が、HsC5〜25、好ましくは、HsC10〜20となるように調製される。HsC25を超えると、変形量が小さく、凹凸面や粗面に対する追従性が低下する場合があり、また、HsC5未満であると、伸び量が大きく、引き剥がしの作業性が低下する場合がある。
【0025】
そして、このようにして得られる本発明の分別シーラントは、好ましくは、被着体に対して、23℃における剥離力が、300mm/分の引き剥がし速度で5〜30N/20mmであり、凝集破壊することなく界面剥離できる。
【0026】
そのため、本発明の分別シーラントは、被着体に適用した場合には、凹凸面や粗面に対する追従性に優れ、しかも、分別時には、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させて、良好に分別回収することができる。
【0027】
なお、本発明の分別型シーラントが適用される被着体としては、例えば、プラスチック、セラミックス、金属など、特に限定されることなく、各種の部材が挙げられる。
【0028】
そして、本発明の分別型シーラントは、各種の産業分野において広く用いることができ、例えば、部材の結合や部材間の膨張・収縮差の調節、電気や熱などの絶縁、振動の減衰や減音、肉盛や腐食防止など、防塵、断熱、防振、防音、緩衝、水密および気密などを目的とする、例えば、防塵材、断熱材、防音材、防振材、緩衝材、充填材、止水材などのシーラントとして、特に限定されることなく、広く用いることができる。
【0029】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例および比較例に何ら制限されるものではない。なお、以下の説明において、「部」および「%」は、特に明記のない限り、重量基準である。
【0030】
実施例1
ポリイソブチレンとして、高分子量ポリイソブチレン(粘度平均分子量約100万、商品名「ビスタネックスMML−100」、エクソンモービルケミカル社製)70重量部および低分子量ポリイソブチレン(粘度平均分子量約5万、商品名「テトラックス5T」、日本石油化学社製)30重量部、無機充填剤として、タルク(商品名「輸入タルク」、丸尾カルシウム社製)100重量部およびカーボンブラック(商品名「シースト3H」、東海カーボン社製)2重量部、軟化剤として、液状ポリブテン(商品名「ポリブテンHV−300」、日本石油化学社製)50重量部およびプロセスオイル(商品名「ダイアナプロセスPW−90」、出光興産社製)50重量部、加工助剤として、ステアリン酸(商品名「粉末ステアリン酸」、日本油脂社製)1重量部を、加圧ニーダを用いて混練し、シーラントを調製した。
【0031】
実施例2
ポリイソブチレンとして、高分子量ポリイソブチレン100重量部を用い、液状ポリブテンの配合量を80重量部、プロセスオイルの配合量を60重量部とした以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0032】
比較例1
タルクの配合量を250重量部とした以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0033】
比較例2
タルクの配合量を40重量部とした以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0034】
比較例3
液状ポリブテンの配合量を80重量部、プロセスオイルの配合量を80重量部とした以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0035】
比較例4
液状ポリブテンの配合量を20重量部、プロセスオイルの配合量を20重量部とした以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0036】
比較例5
ポリイソブチレンに代えて、ブチルゴム(商品名「JSR Butyl268」、JSR社製)100重量部配合した以外は、実施例1に準じてシーラントを調製した。
【0037】
評価
1)硬度
各実施例および各比較例のシーラントを、厚さ10mmの試料に調製して、JIS K7312に準じて、ショア硬度(タイプC)を測定した。その結果を表1に示す。
【0038】
2)剥離力
各実施例および各比較例のシーラントを、厚さ2mm×幅20mm×長さ100mmの試料に調製し、これら各試料をステンレス板に貼着した後、引張試験機を用いて、23℃において、クロスヘッドスピード(引き剥がし速度)300mm/分で、180°ピール試験を実施した。この試験における各実施例および各比較例のシーラントの剥離力(N/20mm)および目視による剥離状態を表1に示す。
【0039】
3)流れ込み量
各実施例および各比較例のシーラントを、厚さ5mm×20mm角の試料に調製し、これを、図1に示すように、上部に受け面、下部に2.5mmの溝が形成されている厚さ2mm×40mm角の貼着面が形成されているアルミニウム製の治具の貼着面にそれぞれ貼着して、受け面に5kg(49N)の錘を1分間載置した後、各試料の溝への流れ込み量を測定した。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
表1に示すように、実施例1および実施例2では、硬度が上記した範囲にあり、良好な柔軟性を示し、また、流れ込み量も多く、凹凸面や粗面に対する追従性に優れており、さらには、剥離力が小さく界面剥離するため、分別時に、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離できることがわかる。
【0041】
一方、比較例1、比較例2では、良好に界面剥離するが、流れ込み量が少なく、凹凸面や粗面に対する追従性が不良であることがわかる。
【0042】
また、比較例3では、流れ込み量が多く、凹凸面や粗面に対する追従性に優れるが、凝集破壊するため、分別時の剥離性が不良であることがわかる。
【0043】
また、比較例4では、軟化剤の配合量が少ないため、硬度が高いため、柔軟性が不良で、また、比較例5では、ブチルゴムの使用により、凹凸面や粗面に対する追従性に優れるが、凝集破壊するため、分別時の剥離性が不良であることがわかる。
【0044】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の分別型シーラントによれば、被着体に適用した場合には、凹凸面や粗面に対する追従性に優れるため、水密性や気密性に優れ、かつ、分別時には、被着体から凝集破壊を生じることなく、良好に界面剥離させることができるので、良好に分別回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流れ込み量を測定するための説明図である。
Claims (7)
- ポリイソブチレンゴム、無機充填剤および軟化剤を、
ポリイソブチレンゴム100重量部に対して、無機充填剤を50〜200重量部、軟化剤を50〜150重量部の割合で含有していることを特徴とする分別型シーラント。 - ポリイソブチレンゴムが、粘度平均分子量80万〜200万の高分子量ポリイソブチレンゴムを含有していることを特徴とする、請求項1に記載の分別型シーラント。
- ポリイソブチレンゴムが、粘度平均分子量80万〜200万の高分子量ポリイソブチレンゴム、および、粘度平均分子量2万〜6万の低分子量ポリイソブチレンゴムを含有していることを特徴とする、請求項1に記載の分別型シーラント。
- ポリイソブチレンゴムの全量に対して、高分子量ポリイソブチレンゴムを50〜90重量%、低分子量ポリイソブチレンゴムを10〜50重量%の割合で含有していることを特徴とする、請求項3に記載の分別型シーラント。
- ショア硬度(Cタイプ)が、HsC5〜25であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の分別型シーラント。
- 被着体に対して、23℃における剥離力が、300mm/分の引き剥がし速度で5〜30N/20mmであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の分別型シーラント。
- 被着体に対して、凝集破壊することなく界面剥離できることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の分別型シーラント。
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|---|---|---|---|
| JP2002162057A JP2004010637A (ja) | 2002-06-03 | 2002-06-03 | 分別型シーラント |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004010637A true JP2004010637A (ja) | 2004-01-15 |
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ID=30430936
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Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP2004010637A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010171400A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-08-05 | Nitto Denko Corp | 太陽電池パネル端部用シール材、太陽電池モジュール、フレームレス太陽電池モジュールおよび太陽電池パネルの端部のシール構造 |
| JP2013082763A (ja) * | 2011-10-06 | 2013-05-09 | Nitto Denko Corp | シーリング組成物、シーリングシート、その製造方法、複層ガラスおよび太陽電池パネル |
-
2002
- 2002-06-03 JP JP2002162057A patent/JP2004010637A/ja active Pending
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