JP2004011069A - 吸水吸湿性に優れた複合糸、織編物及びそれを用いたスポーツ衣料 - Google Patents

吸水吸湿性に優れた複合糸、織編物及びそれを用いたスポーツ衣料 Download PDF

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宮野 裕行
Hiroyuki Morii
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Abstract

【課題】運動時に人体から発生した汗、水分を速やかに吸水、吸湿し、むれ感、べとつき感がなく、接触冷感、清涼感、快適な着用感が得られる吸水吸湿性に優れた複合糸、織編物およびそれを用いたスポーツ衣料を提供すること。
【解決手段】少なくとも2種以上の断面の異なる合成繊維から構成された芯鞘型複合糸であって、該複合糸は偏平糸を含有し、なお且つ鞘部を形成し芯部の合成繊維を被覆している吸水吸湿性に優れた複合糸。前記の吸水吸湿性に優れた複合糸を少なくとも一部に含んで構成され、吸水加工または吸湿加工を施されてなる織編物。および前記織編物を少なくとも一部に含んで構成されたスポーツ衣料。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多くの発汗が伴う衣料分野に好適な複合糸、織編物およびそれを用いたスポーツ衣料に関し、更に詳しくは運動時に人体から発生した汗、水分を速やかに吸水、吸湿し、むれ感、べとつき感がなく、接触冷感、清涼感、快適な着用感が得られる吸水吸湿性に優れた複合糸、織編物およびそれを用いたスポーツ衣料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から大量の発汗を伴うスポーツ衣料用途の織編物においては、綿などの親水性短繊維紡績糸、あるいは親水性短繊維とポリエステル短繊維との混紡糸が多く用いられている。これらの素材を使ったスポーツ衣料は親水性繊維が有する高い吸湿性、あるいは高い吸湿速度を活かして、広く使用されている。しかしながら、前述の親水性繊維は水分を速やかに拡散、放散ができず、また吸湿した親水性繊維と肌とが接触するためにべとつき感が起こる場合があり、着用快適性について必ずしも満足できるものではない。そこで、肌と接触することになる鞘部に疎水性繊維、芯部には親水性繊維を用いて構成された芯鞘2層構造複合糸があり、特開平8−3837号公報には鞘部に偏平糸の疎水性繊維、芯部に親水性繊維を用いた芯鞘型複合糸の記載があるが、鞘部の疎水性繊維が芯部の親水性繊維を十分に被覆できていないために親水性繊維が肌と接触し、むれ感、べとつき感を感じることが多く、完全には解消しきれていない。
【0003】
また、疎水性繊維を用いた芯鞘2層複合糸を用いた織編物があり、芯側に単糸繊度の細いフィラメント、鞘側には単糸繊度の太いフィラメントの断面形態にすることによってべとつき感が改善され、なお且つ単糸繊度の細いフィラメントによる毛細管現象を利用し、水分を移行、拡散させる方法も検討されている。しかしながら、▲1▼芯糸、鞘糸をインターレーサーノズルなどを用いエアー交絡手段によって複合させる、あるいは▲2▼芯糸、鞘糸を合糸してリワインドを行い、ダブルツイスターに仕掛け複合させる、などの方法によって得られることが多く、これらの方法によって得られる複合糸の鞘部による芯部の被覆度合いが不十分で、吸水吸湿性能に関して満足できるものではない。
【0004】
また、異型断面単独糸(星型、W型、歯車型など)のおけるスリットによる吸水吸湿効果を狙ったものがあるが、単独糸の構成であるが故にスリットに吸水されている水分が人体に接触し、べとつき感を感じることが多く、また膨らみも乏しいため、満足できるものではない。その他、織編物における組織による快適な着用性の検討もされてきたが、水分の吸水吸湿および移行、拡散といった現象は素材の影響が大きいために、とりわけ大量発汗を伴うスポーツ衣料用途では満足できる結果が得られていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記のような課題を解決しようとするものであって、大量の発汗を伴う場面に適した複合糸、織編物およびそれを用いたスポーツ衣料を提供するものであり、更に詳しくは、むれ感、べとつき感がなく、接触冷感、清涼感を有し、快適な着用感が得られる疎水性繊維を用いた吸水吸湿性に優れた複合糸、織編物およびそれを用いたスポーツ衣料を提供するものである。
【0006】
【発明が解決するための手段】
即ち、本発明は下記の構成よりなる。
1.少なくとも2種以上の断面の異なる合成繊維から構成された芯鞘型複合糸であって、該複合糸は偏平糸を含有し、なお且つ鞘部を形成し芯部の合成繊維を被覆してなることを特徴とする吸水吸湿性に優れた複合糸。
2.合成繊維がポリエステルマルチフィラメントであり、カバリング法により鞘部を形成する偏平糸が芯部のポリエステルマルチフィラメントを被覆率55%以上に被覆してなることを特徴とする上記第1に記載の吸水吸湿性に優れた複合糸。
3.偏平糸の偏平率が3以上、且つ単糸繊度が2デシテックス以下、フィラメント数が20本以上であることを特徴とする上記第1又は第2に記載の吸水吸湿性に優れた複合糸。
4.上記第1〜第3のいずれかに記載の吸水吸湿性に優れた複合糸を少なくとも一部に含んで構成された織編物であって、吸水加工または吸湿加工を施されてなり、qmaxが0.035cal/cm・sec.以上であることを特徴とする織編物。
5.上記第4に記載の織編物を少なくとも一部に含んで構成されたことを特徴とするスポーツ衣料。
【0007】
以下、本発明について詳述する。
本発明の吸水吸湿性に優れた複合糸は少なくとも2種以上の断面の異なる合成繊維から構成されており、該複合糸は偏平糸を含有し、なお且つ鞘部を形成し芯部の合成繊維を被覆してなることが好ましい。偏平糸とは図1の鞘部を構成する繊維に示されるような断面形状を有し、その特異な断面形状のため、短軸よりも長軸部分が接触しようとする性質があり、本発明の複合糸は図1に示すように積極的に偏平糸の長軸側で芯部の合成繊維を被覆して、包み込んだ断面形態となる。そして、人体から発生した液相の水分は衣料を構成する複合糸に移行し、移行した水分は複合糸の鞘部を構成する偏平糸間の間隙をぬって、複合糸の芯部を構成する合成繊維に移行し、芯部を構成する長手方向の毛細管現象で拡散し、更には芯部から鞘部への毛細管現象と体温によって拡散、蒸発する。前記のような仕組みで本発明の吸水吸湿性に優れた複合糸で構成された織編物は快適な着用感が得られ、むれ感、べとつき感を抑制することができるものと考えられる。そして、水分が拡散、蒸発する際には人体から気化熱を奪い、清涼感さらには接触冷感を感じるものと考えられる。また、接触冷感については複合糸の鞘部に位置する偏平糸と肌との接触面積の増加も寄与していると考えられる。
【0008】
本発明においては織編物の接触冷感を後述するqmax測定値で表現している。qmaxが0.035cal/cm・sec.以上であれば、瞬間的な熱移動速度が高く、接触冷感や清涼感を感じることができるので好ましい。より好ましくは0.040cal/cm・sec.以上である。0.035cal/cm・sec.未満の場合、接触冷感、清涼感が乏しくなるため好ましくない。
【0009】
複合糸の鞘部を構成する繊維断面が偏平断面以外、つまり丸断面や中空の他、三角・四角・星型などの多角形断面では芯部を構成する合成繊維の被覆度合いが小さくなり、水分を保持した芯部を構成する合成繊維が外周部に露出する度合いが大きくなって、むれ感、べとつき感を感じることが多くなる。また接触冷感も感じにくくなるため好ましくない。なお、鞘部を構成する合成繊維の断面が偏平断面であれば繊維長手方向に太細斑と有する、所謂シックアンドシン糸であっても構わない。
【0010】
一方、芯部を構成する合成繊維の断面形状は特に限定されず、丸断面、中空断面、偏平断面、三角断面、その他多角断面、星型断面、歯車型断面、W型断面、井型断面等が使用できる。そして異なる断面形状の繊維が混合されていても構わない。また、繊維長手方向に太細斑を有するシックアンドシン糸なども適用可能である。
【0011】
本発明の吸水吸湿性を有する複合糸の鞘部を構成する偏平糸による芯部を構成する合成繊維の被覆率は55%以上が好ましく、より好ましくは60%以上、更に好ましくは65%以上である。被覆率が55%未満の場合、むれ感、べとつき感が強まり好ましくない。また、接触冷感、清涼感も感じにくくなり好ましくない。但し、あまりにも被覆率が大きくなり過ぎると、吸水した水分の拡散、蒸発がスムーズに進まなくなるので80%以下にとどめておくことが好ましい。
【0012】
本発明の吸水吸湿性に優れた複合糸は、2種以上の合成繊維を引き揃え、延撚機を用いてエア交絡を施したり、または仮撚機を用いて仮撚加工を施したり、その他、一般のアップツイスターに分類されるイタリー撚糸機、ラージアップツイスター、ダウンツイスターに代表されるリング撚糸機、合撚機、またはダブルツイスターを用いて製造することが出来るが、中でも偏平糸による芯部を構成する合成繊維の被覆率を高める点でカバリング機を用いることが好ましい。カバリング機の原理としては芯部を構成する合成繊維を回転する中空スピンドル内を通過させ、偏平糸はスピンドルの回転によってカバリング形態とすることができ、撚り数は300T/Mから1500T/Mの範囲に設定することにより、被覆率の高い複合糸とすることができる。なお、本発明ではシングルカバリング、ダブルカバリングあるいは撚り方向などは問わず、いずれも採用可能である。
【0013】
本発明の吸水吸湿性に優れた複合糸を構成する合成繊維はポリエステルマルチフィラメントが好ましい。ポリエステルマルチフィラメントは疎水性繊維に分類されるので、水分の移行、拡散、放散に優れ、むれ感、べとつき感のような不快感を与えることが少ない。また、人体との肌離れ性を良くするためにポリエステルマルチフィラメントは好ましく用いられ、最も好ましい合成繊維と言える。該ポリエステルマルチフィラメントは従来から行われている紡糸工程と延伸工程が別れた2工程によって得られたポリエステルマルチフィラメントでも構わないが、超高速紡糸や所謂スピンドローと呼ばれるワンステップ紡糸、つまり紡糸工程と延伸工程が連続した設備によって得られたポリエステルマルチフィラメントが好ましい。
【0014】
本発明においてポリエステルとは、主たる成分がポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートに代表されるポリエステルを挙げることが出来、通常の公知の方法で重合することにより得られるが、本発明の目的を損なわない程度の範囲内で他の第3成分を共重合してもよい。具体的にはアジピン酸、シュウ酸、セバシン酸、イソフタル酸、5―ソジュームスルホイソフタル酸などのジカルボン酸類、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのグリコール類、ビスフェノールAまたはそのエチレンオキサイド付加物、ヒドキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などを単独あるいは2種以上を組み合わて用いることができ、本発明の芯鞘型複合糸においては芯部、鞘部で異なる成分のポリエステルを用いても構わない。また本発明の目的を損なわない範囲で、つや消し剤、抗酸化剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、制電剤、難燃剤などの添加物を配合しても良い。
【0015】
本発明の吸水吸湿性に優れた複合糸の鞘部を構成する偏平糸は後述の測定法による偏平率が3以上であり、単糸繊度が2デシテックス以下、且つフィラメント数が20本以上であることが好ましい。偏平率は芯部を構成する合成繊維を被覆する上で重要な要素であり、偏平率が3未満の場合、被覆度が小さくなるため好ましくない。また、偏平率が3未満の場合、肌との接触面積が小さくなり、接触冷感が低下するため好ましくない。更に好ましくは3.5以上、最も好ましくは4以上である。
【0016】
また、偏平糸の単糸繊度、フィラメント数についても芯部を構成する合成繊維を効果的、効率的に被覆する為に単糸繊度は2デシテックス以下、フィラメント数は20本以上であることが好ましく、両者を満足しない場合、即ち単糸繊度が2デシテクスを超え、フィラメント数が20本未満になると、織編物の風合いが硬くなり、吸水特性も不十分になるので好ましくない。望ましい単糸繊度は1.7デシテックス以下であり、フィラメント数は30本以上である。
【0017】
本発明の吸水吸湿性に優れた複合糸は、総繊度は250デシテックス以下が好ましく、より好ましくは200デシテックス、更に好ましくは150デシテックス以下である。また偏平糸の割合は複合糸総繊度に対して35%以上70%以下であり、偏平糸の割合が35%未満の場合、効果的に芯部を構成する合成繊維を被覆することができなくなり、人体のむれ感、べとつき感の原因となり好ましくない。逆に偏平糸の割合が70%を超えると、芯部の合成繊維の割合が低くなって水分の移行、拡散能力が劣ることとなり、むれ感、べとつき感の原因となるため好ましくない。また芯部を構成する合成繊維の単糸繊度については、1から10デシテックスの範囲のものが好適に使用できる。そして、本発明の芯鞘型複合糸の沸水、若しくは160℃乾熱収縮率については、通常の織編物を構成する糸条となんらかわりなく80%以下、好ましくは20%以下、更に好ましくは10%以下に設定することができ、複合糸の芯部と鞘部との間で収縮率の異ならせても構わない。
【0018】
本発明の吸水吸湿性に優れた複合糸を少なくとも一部に含んで構成された織編物は吸水加工または吸湿加工を施すことが好ましい。吸水加工または吸湿加工を施すことにより、激しい運動によって人体から発生した汗、水分を更に効果的に吸水、吸湿させることができる。具体的には繊維表面および/又は繊維内部への親水性官能基の導入で実現されており、モル分率の高い官能基として−COO,−NH ,−NH,−OH,−CONH−などが知られ、例えば親水性ビニル系化合物、ポリアルキレングリコール系化合物、親水性天然物系化合物が合成繊維の親水化剤として実用化されている。そして、これらの親水化剤は化学改質(グラフト重合、プラズマ重合など)や一般後加工(バインダー法など)によって合成繊維の表面や内部に導入、付与される。なかでも、親水性ビニル系化合物に分類されるアクリレート系微粒子を化学改質や一般後加工で付与された織編物が特に好ましい。
【0019】
本発明の吸水吸湿性に優れた複合糸を少なくとも一部に用いた織編物はとりわけスポーツ衣料用の織物、編物として好適に使用できる。織物の場合にはヒラ組織、綾組織、朱子組織およびその他の変化組織などの組織でフライシャトルルーム、ウォータジェットルーム、エアージェットルーム、レピアルームなどを用いて織成し、編物における丸編では天竺編、パール編、リブ編などの組織でシングル編機、ダブル編機によって編成され、経編ではシングルトリコット編、シングルアトラス編、シングルコード編などの組織でトリコット編機、ラッシェル編機、ミラニーズ編機によって編成されることができる。
【0020】
本発明のスポーツ衣料は前記のような織編物を少なくとも一部に構成させて縫製されている。本発明のスポーツ衣料は吸水吸湿性に優れ、むれ感、べとつき感が少なく、接触冷感、清涼感を有するものである。スポーツ衣料の代表例としてはゴルフウェア、テニスウェアなどのポロシャツやTシャツ、パンツ、スカート、グラウンドコート、ウィンドブレーカー、スウェットスーツ、帽子、ソックス等を挙げることができるが、ニット製品の所謂スポーツインナーと呼ばれるポロシャツ、Tシャツ、アンダーシャツ等が特に好ましいスポーツ衣料例である。また、特にスポーツシーンのみならず、タウンウェアやパジャマなどで使用することもできる。
【0021】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、本発明で使用した偏平率,被覆率、qmax(接触冷感)、放熱性は次の測定方法を採用した。
【0022】
(偏平率)
偏平糸を着色された綿で包み、孔のあいた金属プレート(厚み0.5mm)に固定し、金属プレートの表面、裏面から綿で包まれた偏平糸をカミソリで切断し、孔を光学顕微鏡で観察し、写真撮影を行う。写真から偏平糸の短軸長さと長軸長さを求め、式:長軸/短軸=偏平率とし、3本の偏平糸の平均値を採用した。
【0023】
(被覆率)
試料複合糸の断面写真を撮影し、断面写真において最外層に位置する鞘部を構成する(偏平断面)フィラメント及び主に芯部を構成する(その他断面の)フィラメントを調べ、鞘部を構成するフィラメントの本数:Nbとその単糸繊度:Db、芯部を構成するフィラメント本数:Naとその単糸繊度:Daとして、式:Nb×Db/(Nb×Db+Na×Da)に代入し、百分率で被覆率を求めた。なお、断面写真は糸状を樹脂胞埋し乾燥固化させたのち、ミクロトームにて切片切断試料を作成し、光学顕微鏡にて写真撮影する。断面写真を撮影するためのサンプル準備については下記▲1▼から▲3▼の手順に従った。
▲1▼サンプル準備
(1)サンプルを105℃×30分予備乾燥する。乾燥後、直ちに以下の手順を行う。
(2)虫ピンをコの字型に曲げる。
(3)サンプルを少量とり、手カード後に手撚りをかけて糸にする。
(4)虫ピンの上下に糸を結び付け、弓のようにピンと張る。
(5)ゼラチンカプセルの中に入れる。コの字上部分が容器から出ない様、注意する。
▲2▼樹脂準備
(1)A液:メタクリル酸n−ブチル、B液:メタクリル酸メチルいずれも重合開始剤を取り除くため、1%KOHで洗浄する。A液、B液とも、モノマー100mlに対し、1%KOHを5ml加えて洗浄(シャッフル、水層を廃棄。着色が無くなるまで繰り返す)後、水で同様に数回洗浄(アルカリ除去)する。
(2)A液3に対してB液を1の比率でビーカーに入れ、触媒:2,4−シ゛クロロヘ゛ン   ソ゛イルハ゜ーオキサイト゛ 0.1%程度を入れてガラス棒で混ぜる(金属は絶対使用し   ないこと)。
▲3▼樹脂抱埋作業
(1)ゼラチンケースに樹脂をすじきりいっぱいまで入れる。
(2)減圧デシケータにゼラチンケースを入れ、減圧脱泡してからフタをする。
(3)50〜60℃で15時間硬化させる。
(4)硬化終了後、ゼラチンカプセルごと水中に投入し、カプセルを膨潤させてゼラチン部分を取り除く。
(5)ポリマー塊の虫ピンをペンチで曲げてまっすぐにし、ピンだけを抜き取る。
(6)カミソリでポリマー塊を四角錘に削り、底面をきれいにして糸が見える様にする。
(7)ポリマー塊をミクロトームのサンプル取りつけ台に溶かしたローソクで接着する。
(8)ミクロトームで4μの厚さに切る。
【0024】
(接触冷感(qmax))
カトーテック社製精密迅速熱物質測定装置サーモラボを使用し、20℃×65%RHの恒温湿度条件で測定を実施した。上記サーモラボの試料初期設定温度を20℃、熱板温度を35℃として測定した。なお、実験回数5回の平均値をもって、その測定値qmax(cal/cm・sec.)とした。
【0025】
(放熱性)
発汗孔を有する基体及び産熱体からなる産熱発汗機構と、発汗孔に水を供給するための送水機構、基体の温度を制御する産熱制御機構、消費カロリーを求めるための積算電力、計測機構を備えた発汗シミュレート装置による測定結果である。なお、基体は黄銅、基体面積は120cm、基体に付与した発汗孔は6個であり、産熱体は面状ヒータを使用し、送水機構にはチューブポンプを用い、一定水量を吐出する方法を用い、積算電力計を設置し消費電力から放熱量を求め、疑似皮膚にはポリエステルマルチフィラメントからなる厚み0.1〜1.0mmの織物を使用した。測定条件は環境32℃、70%RH、基体37℃、発汗量245g/m・hrとし、5分間の消費電力から放熱性(Kcal/m・5min)を求めた。
【0026】
(実施例1)
50デシテックス36フィラメントの偏平断面(偏平率:5.1)ポリエステルマルチフィラメントを鞘糸とし、56デシテックス24フィラメントの丸断面ポリエステルマルチフィラメントを芯糸として、カバリング機を用いて、被覆率60%の106デシテックス60フィラメントのカバリング芯鞘型複合糸を作成した。該芯鞘型複合糸を用いて、釜径30インチ、22ゲージの丸編機にて両面編で編成し、目付けが196g/mの編地が得られた。得られた編地を常法により染色加工した。染色後、アクリレート系微粒子をグラフト加工にて編物に付与し、吸水吸湿処理を施し仕上げた。得られた編物を用いてスウェットシャツを縫製し、5人に着用させ、ジョギングさせた。意見をまとめたところ、吸水吸湿性に優れ、むれ感、べとつき感がなく、接触冷感、清涼感がある総合的に快適な着用感が得られる極めて好ましいものであった。なお、qmax、放熱性データを表1に示す。
【0027】
(実施例2)
実施例1で用いた偏平断面ポリエステルマルチフィラメントに代えて、偏平率が2.8の偏平断面ポリエステルマルチフィラメントを用いた他は実施例1と同様に被覆率53%の芯鞘型複合糸を得た。実施例1と同様にして、編地を得て縫製品の評価を行った。偏平率が実施例1よりも小さく、肌との接触面積が減ったためか、やや接触冷感、清涼感において実施例1のものに劣ったものの、吸水吸湿性に優れ、むれ感、べとつき感がなく、総合的には快適な好ましいものであった。なお、qmax、放熱性データを表1に示す。
【0028】
(比較例1)
50デシテックス36フィラメントの偏平断面(偏平率:5.1)ポリエステルマルチフィラメントを鞘糸とし、綿糸100番単糸を芯糸とし、カバリング機を用いて芯鞘型複合糸(C49%/ES51%、被覆率62%)を作成した。以下、実施例1と同様にして、編成、仕上げ加工を施した。得られた編物を実施例1と同様に縫製し、評価したところ、実施例1のスウェットシャツと比較して吸水吸湿性や接触冷感は感じられたものの、吸水吸湿した水分の残存感があるために、むれ感、べとつき感を感じ、総合的に快適と言える着用感のものではなかった。なお、qmax、放熱性データを表1に示す。
【0029】
(比較例2)
50デシテックス36フィラメントの丸断面ポリエステルマルチフィラメントを鞘糸とし、56デシテックス24フィラメントの丸断面ポリエステルマルチフィラメントを芯糸とし、カバリング機を用いて、106デシテックス60フィラメントの芯鞘型複合糸を作成した。以下、実施例1と同様にして、編成、仕上げ加工を施し、縫製品を評価した。吸水吸湿性は一通り認められ、またむれ感を感じにくい素材であったが、べとつき感が感じられ、接触冷感、清涼感が感じられないものであった。なお、qmax、放熱性データを表1に示す。
【0030】
(比較例3)
50デシテックス36フィラメントの偏平断面(偏平率:5.1)ポリエステルマルチフィラメントおよび56デシテックス24フィラメントの丸断面ポリエステルマルチフィラメントを引き揃えて撚糸機を用いて77T/Mの甘撚を施し、106デシテックス60フィラメントの合撚複合糸を作成した。なお、合撚複合糸の形態として、2種のポリエステルマルチフィラメントが互いに軽く捲きついた合撚複合糸であり、芯鞘型の断面ではなかった。以下、実施例1と同様にして、編成、仕上げ加工を施し、縫製品を評価した。吸水吸湿性は一通り認められたが、むれ感、べとつき感が有り、接触冷感、清涼感のない、快適でない好ましくないものであった。なお、qmax、放熱性データを表1に示す。
【0031】
(比較例4)
芯部を綿とし、鞘部をポリビニルアルコール繊維として、65%/35%で精紡交撚法により複合された複合糸を用いて、実施例1と同様に編成、仕上げ加工を施し、縫製品を評価した。吸水吸湿性は感じられたが、吸水吸湿した水分の残存感があるためにむれ感、べとつき感を感じ、接触冷感、清涼感、快適な着用感に劣るものであった。なお、qmax、放熱性データを表1に示す。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、運動時に人体から発生した汗、水分を速やかに吸水吸湿し、むれ感、べとつき感を解消し、更には接触冷感、清涼感に富む快適な着用感を与える吸水吸湿性に優れた複合糸、織編物およびそれを用いたスポーツ衣料の提供が可能となった。
【0033】
【表1】
Figure 2004011069

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合糸の断面形態の一例を表す模式図。
【符号の説明】
1.鞘部を構成する合成繊維
2.芯部を構成する合成繊維

Claims (5)

  1. 少なくとも2種以上の断面の異なる合成繊維から構成された芯鞘型複合糸であって、該複合糸は偏平糸を含有し、なお且つ鞘部を形成し芯部の合成繊維を被覆してなることを特徴とする吸水吸湿性に優れた複合糸。
  2. 合成繊維がポリエステルマルチフィラメントであり、カバリング法により鞘部を形成する偏平糸が芯部のポリエステルマルチフィラメントを被覆率55%以上に被覆してなることを特徴とする請求項1に記載の吸水吸湿性に優れた複合糸。
  3. 偏平糸の偏平率が3以上、且つ単糸繊度が2デシテックス以下、フィラメント数が20本以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸水吸湿性に優れた複合糸。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の吸水吸湿性に優れた複合糸を少なくとも一部に含んで構成された織編物であって、吸水加工または吸湿加工を施されてなり、qmaxが0.035cal/cm・sec.以上であることを特徴とする織編物。
  5. 請求項4に記載の織編物を少なくとも一部に含んで構成されたことを特徴とするスポーツ衣料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010163710A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Toyobo Specialties Trading Co Ltd 衣料用織編物
JP2010189821A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Toyobo Specialties Trading Co Ltd 複合糸及びこれを用いた織編物
US20130101781A1 (en) * 2011-10-24 2013-04-25 Bestkey Textiles Limited Woven and knitted fabrics with improved properties and core spun yarns for producing the same
KR20190021232A (ko) 2016-06-22 2019-03-05 잇빤자이단호진 카켄테스트센터 흡수량 의존 마찰력 측정장치 및 흡수량 의존 마찰력 측정방법
CN117604704A (zh) * 2023-11-28 2024-02-27 魏桥纺织股份有限公司 一种导湿透气速干保型制服面料及其生产方法

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