JP2004011822A - カウンタバランス弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、伸長側の供給ポート111、縮小側の供給ポート112、伸長側の給排ポート113、縮小側の給排ポート114、正流路111a側の逆止弁115、逆流路111b側のメインスプール116を備えるカウンタバランス弁であって、逆流路側に可変絞り弁を付設し、可変絞り弁は、サブスプール121を有し、その両端側には、縮小側の供給ポートからのパイロット油路に接続された縮小側スプール室Xと伸長側の給排ポートからのパイロット油路に接続された伸長側スプール室Yとを設け、パイロット圧が生じたとき、縮小側スプール室Xと伸長側スプール室Yとで発生した推力差によって、サブスプール121を移動させると共に、可変絞り弁の絞り開度を変化させる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレーンの伸縮、起伏用油圧シリンダに装備されるカウンタバランス弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、クレーンにおいては、ブームの起伏を操作するために、油圧シリンダ等の油圧アクチュエータが使用されており、該油圧アクチュエータにカウンタバランス弁を介して作動油が供給されている。
従来のカウンタバランス弁Aは、図5と図6に示すように、弁本体A0内に、切換制御弁B側に接続される伸長側の供給ポートA1と縮小側の供給ポートA2と、油圧シリンダCの伸長側油室C1と縮小側油室C2に接続される伸長側の給排ポートA3と縮小側の給排ポートA4とが設けられ、伸長側の供給ポートA1と伸長側の給排ポートA3とを連通する正流路A9内に逆止弁A5が嵌装されており、伸長側の供給ポートA1と伸長側の給排ポートA3とを連通する逆流路内には、スプールA6が左右摺動可能に設けられると共に、スプールA6の先端側には、オリフィスA7が設けられており、さらに、スプールA6と逆止弁A5との間には、固定絞りA8が備えられる構成とされている。
【0003】
そして、油圧シリンダCが伸長する場合では、油圧ポンプから作動油が切換制御弁Bを経由して伸長側の供給ポートA1に入り、逆止弁A5が左方向へ押されて移動することにより、作動油が伸長側の給排ポートA3を経由して油圧シリンダCの伸長側油室C1に流入し、縮小側油室C2内の油が、縮小側の給排ポートA4、縮小側の供給ポートA2、切換制御弁Bを順次通過してタンクEへ流れると共に、油圧シリンダCのロッドC3が伸長する。
【0004】
一方、油圧シリンダCが縮小する場合では、油圧ポンプから作動油が切換制御弁Bを通過して縮小側の供給ポートA2に流入すると共に、オリフィスA7を通過してスプールA6を押して右方向へ移動することにより、戻り側流路A10が開かれる。同時に縮小側の給排ポートA4を経由して、作動油が油圧シリンダCの縮小側油室C2に流入する。同時に、伸長側油室C1内の圧油が伸長側の給排ポートA3、固定絞りA8、戻り側流路A10、伸長側の供給ポートA1及び切換制御弁Bを順次経由してタンクEへ流れると共に、油圧シリンダのロッドC3が縮小する。この場合は、固定絞りA8の絞り開度によって、伸長側油室C1からの圧油の流量が制限されるので、ロッドC3の縮小速度が緩慢される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のカウンタバランス弁Aでは、固定絞りA8の絞り開度は、予め固定設定されるため、縮小時の油圧シリンダCのロッドC3に作用する負荷の大小に関係なく、縮小速度は同一となる。
このため、重荷重の吊上げや吊り上げモーメントが大となる長尺ブームでの作業等の場合では、油圧シリンダに作用する負荷が大きくなっている状態にも拘らず、負荷が小さい時と同様の速い速度で油圧シリンダの縮小操作を行うことが可能となる。そして、オペレータが誤って急激に操作を行ってしまうと、油圧シリンダCの縮小速度が速すぎ、荷振れを起こし、クレーンが不安定となり転倒に至る危険性があった。故にオペレータの意志により安全な速度で操作を行う必要があった。
【0006】
また、油圧シリンダに作用する負荷が大きくなっている状態で誤って急激な操作をしてもクレーンが不安定とならない安全な縮小速度となるように、絞り開度を決定すると、油圧シリンダに作用する負荷が小さいときに縮小速度が遅くなりすぎ、操作にストレスを感じるようになり、作業効率も悪くなり圧油の温度も上昇しやすくなってしまうという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は上記カウンタバランス弁におけるかかる問題を解決するものであって、油圧シリンダに働く負荷の大きさに応じて、縮小速度を変化することができるカウンタバランス弁を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るカウンタバランス弁は、作動油の供給側に接続される伸長側の供給ポート、縮小側の供給ポートと、油圧シリンダの伸長側油室と縮小側油室とにそれぞれ接続される伸長側の給排ポート、縮小側の給排ポートとが設けられる弁本体内に、伸長側の供給ポートと伸長側の給排ポートとを連通する正流路内に逆止弁が設けられ、伸長側の供給ポートと伸長側の給排ポート間の逆流路内にメインスプールが設けられるカウンタバランス弁であって、縮小時に油圧シリンダに作用する負荷に応じて、前記油圧シリンダの伸長側油室より吐出する流量を減少させる可変絞り弁を逆流路に設けたことを特徴とするものである。
【0009】
ここで、可変絞り弁は、サブスプールを有し、サブスプールの両端側には、伸長側の給排ポートからのパイロット油路に接続された伸長側スプール室と、縮小側の供給ポートからのパイロット油路に接続された縮小側スプール室を設け、パイロット圧が生じたとき、可変絞り弁の縮小側スプール室と伸長側スプール室とで発生した推力差によって、サブスプールを移動させると共に、可変絞り弁の絞り開度を変化させることを特徴としている。
【0010】
また、可変絞り弁の縮小側スプール室と伸長側スプール室の受圧面積比率は、油圧シリンダの伸長側油室と縮小側油室の受圧面積比率と同一としたことを特徴としている。
さらに、可変絞り弁には、サブスプールの作動圧力の初期値を調整する調整手段を設けたことを特徴としている。
【0011】
本発明のカウンタバランス弁は、縮小時に油圧シリンダに作用する負荷が大きくなるにつれ、前記油圧シリンダの伸長側油室より吐出する流量を減少させる可変絞り弁を設けることにより、油圧シリンダの縮小速度を変化させることができる。従って、油圧シリンダに作用する負荷が大きい場合は、ゆっくりとした安全な縮小速度でブーム伏せ操作を行うことができ、油圧シリンダに作用する負荷が小さい場合は、速い縮小速度で効率よくブーム伏せ操作を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態であるカウンタバランス弁の右側側面図、図2は、図1のカウンタバランス弁のI―I線断面図、図3は、図1のII―II線断面図、図4は、カウンタバランスを設けた、クレーンのブーム起伏用油圧シリンダの油圧回路図である。
【0013】
図4に示すように、油圧ポンプDからの吐出路には切換制御弁Bが接続され、該切換制御弁Bの一対の二次側ポートには、カウンタバランス弁1が接続されていると共に、該切換制御弁Bの一対の一次側ポートには、それぞれ前記油圧ポンプDからの油路とタンクEへの戻り油路とが接続されている。
そして、切換制御弁Bは、操作レバーを切換操作することにより、油圧アクチュエータとしてのブーム起伏用油圧シリンダCの伸縮操作を行う。すなわち、切換制御弁Bは、手動操作で2位置選択可能、かつ中立位置にバネで復帰するように構成した4ポート3位置の切換制御弁であって、中立位置にあるときは、油圧ポンプDからの圧油はタンクEに戻るように油路が設定されている。
【0014】
図2に示すように、カウンタバランス弁1の弁本体11には、作動油の供給側(切換制御弁B側)に接続される伸長側の供給ポート111、縮小側の供給ポート112と、油圧シリンダCの伸長側油室C1と縮小側油室C2にそれぞれ接続される伸長側の給排ポート113、縮小側の給排ポート114とが設けられている。また、弁本体11内には、伸長側の供給ポート111と伸長側の給排ポート113とを連通する正流路111a内に逆止弁115が嵌装されており、伸長側の供給ポート111と伸長側の給排ポート113間の逆流路111b内にメインスプール116が軸方向へ摺動可能に嵌挿されている。
【0015】
逆止弁115は、伸長側の供給ポート111から、伸長側の給排ポート113への流れを許容すると共に、伸長側の給排ポート113からの流入油を遮断するようになっている。縮小側の給排ポート112からの流入路は分岐して、一方は縮小側の給排ポート114に流出し、もう一方はメインスプール116を切換える、内部パイロット油路112aに連通している。内部パイロット油路112aには、固定絞り117が設けられている。
【0016】
さらに図3に示すように、カウンタバランス弁1の可変絞り弁としては、弁本体内にメインスプール116に平行して嵌挿されたサブスプール121と、サブスプール121の両端側にお互いに隔離して配置される縮小側スプール室Xと伸長側スプール室Yによって、主要部が構成される。縮小側スプール室Xは、固定絞りWを介して、縮小側の供給ポート112からのパイロット油路(以下、縮小側分岐流路G−G’という)と接続され、伸長側スプール室Yは、固定絞りTと内部パイロット油路Zを介して、伸長側の給排ポート113からのパイロット油路(以下、伸長側分岐流路H−H’という)と接続されている。さらに伸長側スプール室Y側のサブスプール121側面には、切欠きα、βが設けられており、可変絞りS1、S2が形成されている。可変絞りS1、S2は、サブスプール121が左側へ移動すると共に、圧油の流量を絞るようになっている。また、切欠きβは、サブスプール121の左側への動きのストッパーの役割を果たす。さらに、可変絞りS1、S2を通過する圧油は、戻り側分岐流路I−I’を介して、逆流路111b内に流入する。
【0017】
一方、サブスプール121の左端にスプリング122が付勢されると共に、スプリング122は、内側にメスネジを設けた箱体123aと外側にオスネジを設けた箱体123bを螺合して形成されたスプリングハウジング123内に取り付けられている。箱体123bの締め込みの状況に応じて、スプリング122の圧縮量が変化するので、所定のスプリング力を得ることができる。従って、サブスプール121の作動圧力の初期値を変化することができる。
【0018】
上記のような構成によれば、ブーム起伏用油圧シリンダCの縮小作動時に負荷の大小で、サブスプール121の両側に設けられた縮小側スプール室Xと、伸長側スプール室Yの圧力差にも大小を生じさせる。この圧力差は、サブスプール121を右方向に付勢しているスプリング122に作用することで、サブスプール121を左方向に移動させる推力となる。この推力は、可変絞りS1、S2の絞り開度を決定する。即ち、ブーム起伏用油圧シリンダCにかかる負荷が大きくなるにつれ、サブスプール121が左方向に大きく移動し、可変絞りS1とS2が絞られることによって縮小速度が緩慢される。最終的には、サブスプール121の切欠きβによって、内部パイロット油路Zからの圧油流出が阻止される。
【0019】
また、本実施形態では、縮小側スプール室Xの受圧面積xと、伸長側スプール室Yの受圧面積yとの面積比率は、油圧シリンダCの伸長側油室C1の受圧面積c1と縮小側油室C2の受圧面積c2の面積と同一比率x/y=c2/c1にする。油圧シリンダCの縮小時に、油圧シリンダCの縮小側油室C2に流入する圧油の圧力と、油圧シリンダCの伸長側油室C1から排出される圧油の圧力は、シリンダCの受圧面積c2が受圧面積c1より油圧シリンダCのロッドC3面積分だけ受圧面積c2が小さいため、受圧面積の比に比例して伸長側油室C1から排出される圧油の圧力が低い。
【0020】
従って、サブスプール121を摺動させる縮小側スプール室Xの受圧面積xと、伸長側スプール室Yの受圧面積yの比率は、油圧シリンダCの伸長側油室C1の受圧面積c1と縮小側油室C2の受圧面積c2の面積比と同じ比率にすると、油圧シリンダCへの荷重がゼロの場合、伸長側油室C1、縮小側油室C2に圧力が発生していても、サブスプール121に発生する推力はゼロになる。
【0021】
次に、本発明のカウンタバランス弁の作動手順について説明する。
先ず、油圧シリンダが伸長する場合では、ポンプDからの油が切換制御弁Bを通過、カウンタバランス弁1の伸長側の供給ポート111に入る。次に逆止弁115を押して伸長側の給排ポート113より流出、油圧シリンダCの伸長側油室C1に入る。さらに油圧シリンダCの縮小側油室C2より油が流出されるとともに、縮小側の給排ポート114、供給ポート112、切換制御弁B、タンクEの順に油が流れ、油圧シリンダCが伸長する。
【0022】
一方、油圧シリンダ縮小の場合では、ポンプDからの油が切換制御弁Bを通過、カウンタバランス弁1の縮小側の供給ポート112に入る。次に圧油は固定絞り117を通過し、メインスプール116を押し、逆流路111bを開き、同時に縮小側の給排ポート114より流出、油圧シリンダCの縮小側油室C2に入る。同時に、縮小側分岐流路G―G’を通過し、固定絞りWを介して、サブスプール121の縮小側スプール室Xに入る。この際に、油圧シリンダCの伸長側油室C1の圧油は伸長側の給排ポート113から伸長側分岐流路H―H’より分岐され、固定絞りTを通過し、サブスプール121の伸長側スプール室Yに入る。
【0023】
ここで、伸長側スプールYに入った伸長側油室C1の圧力により発生する推力と、縮小側スプール室Xに入った縮小側油室C2の圧力により発生する推力が、サブスプール121を相反する方向に押し合い、伸長側スプールYの推力が縮小側スプール室Xの推力を上回った分だけサブスプール121がスプリング122を押して移動し、絞りS1、S2の絞り開度が決定される。そして、決定されたサブスプール121の絞りS1、S2を通過し、戻り側分岐流路I−I’、メインスプール116、伸長側の供給ポート111、切換制御弁B、タンクEの順に油が流れ、油圧シリンダCのロッドC3が縮小する。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のカウンタバランス弁は、油圧シリンダの縮小時に可変絞り弁の絞り開度が変化することにより、縮小速度を変化させることができる。従って、油圧シリンダの縮小時に作用する負荷が大きくなっている状態で急激な操作をした場合でもクレーンが不安定とならない安全な作動速度で縮小作動を行うことができる。また、油圧シリンダの縮小時に作用する負荷が小さい場合に作動速度が遅くなり過ぎず、操作にストレスを感じることがないため、作業効率も良く、しかも圧油の温度も上昇し難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるカウンタバランス弁の右側面図である。
【図2】図1のI―I線断面図である。
【図3】図1のII―II線断面図である。
【図4】本発明のカウンタバランスを設けた、クレーンのブーム起伏用油圧シリンダの油圧回路図である。
【図5】従来のカウンタバランス弁の断面図である。
【図6】従来のカウンタバランス弁を設けた、クレーンのブーム起伏用油圧シリンダの油圧回路図である。
【符号の説明】
1 カウンタバランス弁
11 弁本体
111 伸長側の供給ポート
112 縮小側の供給ポート
113 伸長側の給排ポート
114 縮小側の給排ポート
115 逆止弁
116 メインスプール
117 固定絞り
111a 正流路
111b 逆流路
121 サブスプール
122 スプリング
123 スプリングハウジング
123a 箱体
123b 箱体
X 縮小側スプール室
Y 伸長側スプール室
W 固定絞り
T 固定絞り
S1可変絞り
S2可変絞り
G―G’ 縮小側分岐流路
H―H’ 伸長側分岐流路
I―I’ 戻り側分岐流路
Claims (4)
- 作動油の供給側に接続される伸長側の供給ポート、縮小側の供給ポートと、油圧シリンダの伸長側油室と縮小側油室とにそれぞれ接続される伸長側の給排ポート、縮小側の給排ポートとが設けられる弁本体内に、伸長側の供給ポートと伸長側の給排ポートとを連通する正流路内に逆止弁が設けられ、伸長側の供給ポートと伸長側の給排ポート間の逆流路内にメインスプールが設けられるカウンタバランス弁であって、
縮小時に油圧シリンダに作用する負荷に応じて、前記油圧シリンダの伸長側油室より吐出する流量を減少させる可変絞り弁を逆流路に設けたことを特徴とするカウンタバランス弁。 - 可変絞り弁は、サブスプールを有し、サブスプールの両端側には、伸長側の給排ポートからのパイロット油路に接続された伸長側スプール室と、縮小側の供給ポートからのパイロット油路に接続された縮小側スプール室を設け、パイロット圧が生じたとき、可変絞り弁の縮小側スプール室と伸長側スプール室とで発生した推力差によって、サブスプールを移動させると共に、可変絞り弁の絞り開度を変化させることを特徴とする請求項1に記載のカウンタバランス弁。
- 可変絞り弁の縮小側スプール室と伸長側スプール室の受圧面積比率を、油圧シリンダの伸長側油室と縮小側油室の受圧面積比率と同一としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカウンタバランス弁。
- 可変絞り弁には、サブスプールの作動圧力の初期値を調整する調整手段を設けたことを特徴とする、請求項1、請求項2、又は請求項3に記載のカウンタバランス弁。
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