JP2004100135A - 衛生用紙及び該衛生用紙を使用する吸収体 - Google Patents

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Abstract

【課題】衛生的に優れた衛生用紙を提供し、また該衛生用紙を使用した安価な使い捨て吸収体を提供する。
【解決手段】衛生用紙が、一種以上のお茶の溶解性固形物を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有しているものであり、特に、このような衛生用紙は、一様に衛生的に優れ、また、この衛生用紙34、35の間に吸水性材料層36を設けて吸収体とする場合には、吸水性材料層に、紙おむつ廃材や衛生ナプキン廃材等の衛生用品の製造時に発生する廃材の粉砕物を使用することができ、該廃材に含まれるプラスチック材料粉砕物の持つ保水性及び高燃焼熱を利用し、吸収体の保水性及び燃焼熱を高め、使用後の焼却処理を容易にする。
【選択図】  図2

Description

 本発明は、衛生用紙及び該衛生用紙を使用する吸収体に関し、特に、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、化粧紙、紙ナプキン、ちり紙、紙綿、紙タオル又は便座シート等の衛生用紙及び該衛生用紙を使用する吸収体に関する。また、本発明は、例えば、紙おむつ廃材、生理用ナプキン廃材等の有機物廃材を利用した衛生用品、特に、寝具用シーツ、マスク、アイマスク、座席用ヘッドカバー、枕カバー、おむつ、紙おむつ、便座シーツ及び動物用紙おむつ、生理用ナプキン、動物用生理用ナプキン、乳パッド、汗パッド、若しくは失禁パッド、又は動物用シーツ等の衛生用品、鮮魚輸送用吸水体及び野菜輸送用吸水体等の吸収体に関し、また、これら吸収体に使用される衛生用紙に関する。
 また、本発明は、長時間使用して衛生状態を保持することが要求される使い捨ての衛生用紙及び該衛生用紙を使用した吸収体用に関する。
 一般に、衛生用紙は、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、化粧紙、紙ナプキン、ちり紙、紙綿、紙タオル又は便座シートとして使用されており、また、寝具用シーツ、紙おむつ、生理用ナプキン、乳パッド、汗パッド、失禁パッド、おむつ及びペット用シーツなどの吸水紙としても使用されている。これらに使用される衛生用紙は、柔軟性、吸水性及び強度を有し、清潔であることが必要とされている。吸収体に使用される衛生用紙の場合にも、例えば、寝具用シーツは、ベッドや敷布団の上に敷いて、ベッドや布団の耐久性を保ち、ベッドや布団を清潔に維持するために用いられるから、この場合にも、衛生用紙には、柔軟性、吸水性及び強度を有し、清潔であることが要求される。
 例えば、就寝中にも、人間の皮膚からは、汗以外に水分が絶えず外に排泄されており、これらの水分は、寝床や寝衣に吸い取られるので、例えば、寝具用シーツに使用される衛生用紙には、さらに保温性及び適度の吸湿性を備えることが要求される。
 また、寝具用シーツや寝具は、吸湿性や吸水性の高い繊維で形成されるので、皮膚表面から脱落した角化した角質層や皮膚に付着した塵に皮膚の皮脂や汗などによる垢などが付着して、汚染され易く、病原菌が増殖することとなり、特に、蓐瘡等の場合に問題である。
 そこで、従来の寝具用シーツや寝具については、常に清潔さを保つために、頻繁に取り替えて、繰り返し使用できるように、洗濯に強い木綿等が素材として使用されている。
特開平11−1896号公報、 特開2000−70097号公報 特開2000-70097号公報 特開2000−129592号公報
 そこで、使い捨てタイプの寝具用シーツや寝具に使用される吸収体は、使用時においても、長時間に亙って清潔さを保つことができるように、本出願人は、飲料に供されるお茶の抽出残渣である茶殻の抽出液が、殺菌性を有する点に着目して、茶殻の抽出液の乾燥物を含む衛生用紙を有する吸収体を提案した(
特開平11−1896号公報、 特開2000−70097号公報、 特開2000-70097号公報及び 参照特開2000−129592号公報参照)。 しかし、本発明者は、緑茶、烏龍茶又は紅茶等のお茶の抽出残渣である茶殻の抽出液の乾燥物及び焙煎されたコーヒー豆のコーヒー抽出残渣の抽出液の乾燥物は、黄色ブドウ球菌、連鎖球菌及びレジオネラ菌に対しては、菌を接種後72時間経っても活性を有するが、大腸菌及び緑膿菌に対する活性は、低いことが分かった。
 一方、缶入りのお茶及びパック入りのお茶の製造業から排出される、お茶の浸出粕の茶殻、及び該茶殻に残留して茶殻から滲出する茶殻残留廃液は膨大な量に上っている。しかし、茶殻には、かなりの量のタンニン類を含む茶殻残留液が含まれているために、堆肥等に利用するにも、タンニン類等の処理が難しく、問題とされている。しかも、茶殻残留廃液にも、タンニン類が含まれているために、その侭廃棄できず、廃棄するには、活性汚泥法等により無害化処理をしなければならない。また、活性汚泥法により発生する沈殿物は、その量が膨大であるにも拘わらず、用途が乏しく、専ら焼却処理によっており、問題とされている。
 本発明は、茶殻の抽出液の乾燥物を含む衛生用紙についての大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、レジオネラ菌又は連鎖球菌に対する活性に係る問題点を解決すると共に、缶入りのお茶及びパック入りのお茶の製造工程で発生する茶殻及び茶殻残留廃液の処理を目的としている。
 本発明者は、緑茶若しくは緑茶の茶殻、烏龍茶若しくは烏龍茶の茶殻又は紅茶若しくは紅茶の茶殻についての浸出液の濃縮物を含浸させた衛生用紙が、大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、レジオネラ菌及び連鎖球菌の増殖を72時間以上に亙って阻害することを発見して本発明に至った。
 本発明は、これら茶殻の抽出液を濃縮して、抽出液中の溶解固形成分の量を増加させることにより、黄色ブドウ球菌、連鎖球菌及びレジオネラ菌に対する活性はもとより、大腸菌及び緑膿菌に対する活性を増強した衛生用紙を提供することにより、これら茶殻の有効利用を図ることを目的としている。
 即ち、本発明は、衛生用紙が、一種以上のお茶の溶解性固形物を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有していることを特徴とする衛生用紙にあり、また、本発明は、衛生用紙が、一種以上のお茶の溶解性固形物を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有し、さらに紙力増強剤を含有していることを特徴とする衛生用紙にある。これらの衛生用紙において、衛生用紙に含有される一種以上のお茶の溶解性固形物を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.5グラム以上の量とすることができる
 そしてまた、本発明は、第一の衛生用紙と、前記第一の衛生用紙の上に形成されている吸水性材料層と、前記吸水性材料層の上に形成されている第二の衛生用紙とを備えて形成されている吸収体において、第一の衛生用紙若しくは第二の衛生用紙又は第一及び第二の衛生用紙は、一種以上のお茶の溶解性固形物を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有していることを特徴とする吸収体にあり、また、本発明は、第一の衛生用紙と、前記第一の衛生用紙の上に形成されている吸水性材料層と、前記吸水性材料層の上に形成されている第二の衛生用紙とを備えて形成されている吸収体において、第一の衛生用紙若しくは第二の衛生用紙又は第一及び第二の衛生用紙は、一種以上のお茶の溶解性固形物の量を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有しており、さらに紙力増強剤を含有していることを特徴とする吸収体にあり、さらに、本発明は、第一の衛生用紙と、前記第一の衛生用紙の上に形成されている吸水性材料層と、前記吸水性材料層の上に形成されている第二の衛生用紙とを備えて形成されている吸収体において、第一の衛生用紙の上に形成されている吸水性材料層は、茶が付着している吸水性材料及び高吸水性樹脂を含有しており、第一の衛生用紙若しくは第二の衛生用紙又は第一及び第二の衛生用紙は、一種以上のお茶の溶解性固形物の量を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有しており、さらに紙力増強剤を含有していることを特徴とする吸収体にある。これらの吸収体において、衛生用紙に含有される一種以上のお茶の溶解性固形物を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.5グラム以上の量とすることができる。
 本発明において、衛生用紙は、お茶の濃縮液を湿紙に塗布し、お茶の濃縮液が塗布された湿紙を乾燥することにより、製造するので、お茶の使用量を少なくして、お茶を含有する衛生用紙を製造することができる。本発明の衛生用紙は、缶入り及びパック入りのウーロン茶、緑茶、紅茶の製造時に発生する、例えば茶殻残留廃液を含む茶殻やお茶の抽出液の濃縮液を含浸させることにより、汗等の臭いが抑制され、発汗による湿り、及び細菌の増殖を抑えることができ、長時間に亙って、衛生的な状態を保つことができる衛生用紙ヲ提供することができる。そして本発明は、缶入り及びパック入りのウーロン茶、緑茶、紅茶の製造時に発生する、例えば茶殻残留廃液を含む茶殻を有効に活用することができる。また、本発明においては、上面を形成する透水性の多孔層部材と、下面を形成するプラスチック製の不透水性膜部材と、前記多孔層部材の下面に接して位置する吸水性の第一のお茶乾燥物含有衛生用紙部材と、該第一衛生用紙部材の下面に接して位置する吸水性材料粉及び吸水性樹脂が配合された吸水性層部と、該吸水性層部の下面に接して位置する吸水性の第二のお茶乾燥物含有衛生用紙部材とを備えており、前記不透水性膜部材は、前記第二のお茶乾燥物含有衛生用紙部材の下方に位置して配置されている。本発明の吸収体においては、前記第第一及び二のお茶乾燥物含有衛生用紙部材を含み、さらに、それらの間に配置される前記混合層部も、一種以上お茶の茶葉及び/又は茶殻の抽出液の乾燥物、一種以上の茶殻残留廃液の乾燥物又はこれら一種以上の乾燥物の混合物を含むので、従来の吸収体、例えば、紙おむつ、動物用シーツなどと比して、排泄した尿により、尿や体臭による汚臭を抑制することができ、例えば、愛玩用の動物用として、休養時、就寝時又は排泄時に使用して、周囲を良好な衛生状態に保つことができる。
 本発明において、衛生用紙は、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、1平方メートルあたり、お茶の乾燥物が0.2グラム以上、好ましくは、0.5グラム以上含有するものであり、一種以上の茶葉及び/又は茶殻の抽出液の濃縮液を、含浸保持させて乾燥することにより製造され、衛生用紙の単位面積当たり含有される茶葉及び/又は茶殻の溶解性固形物を含有させたものである。本発明において、衛生用紙は、衛生用紙に付着する茶葉、茶殻若しくは茶葉及び茶殻の溶解性固形物及び/又はコーヒー豆、コーヒー豆の抽出残渣若しくはコーヒー豆及びコーヒー豆の抽出残渣の溶解性固形物の量を多くすることにより、衛生用紙に付着する大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、レジオネラ菌及び連鎖球菌等の細菌の増殖を長時間に亙って抑制するものである。茶葉はもとより、茶殻等の出し殻の廃材を利用でき、コーヒー豆及びコーヒー豆の抽出残渣安価な細菌の増殖を抑制する衛生用紙を得ることができる。またさらに、本発明は、衛生用紙を製造する過程で、茶葉、茶殻又は茶殻の残留廃液に含有され、特に、茶殻等を廃棄する場合に、有害とされるタンニン、サポニン、さらに亜鉛等の成分を茶殻から抽出除去するものである。
 本発明において、茶葉及び茶殻は、産地及び種類により区別されず、茶葉及び茶殻を意味する。
 本発明において、お茶は、一種以上の茶葉及び/又は茶殻を温水又は熱水により抽出した抽出液及び/又は茶殻浸出残留廃液を意味し、お茶の濃縮液は、前記お茶を、該液の液量の少なくとも5/6以下、好ましくは3/4以下に濃縮した濃縮液を意味し、一種以上の茶葉及び/又は茶殻を温水又は熱水により抽出した抽出液及び/又は茶殻浸出残留廃液を、該液の液量の少なくとも5/6以下、好ましくは3/4以下に濃縮した濃縮液意味する。お茶の濃縮液は、一種以上の茶葉及び/又は茶殻の抽出液及び/又は茶殻浸出残留廃液を濃縮した濃縮液、又はこれら二以上の濃縮液の混合液を意味する。本発明において、お茶の濃縮液含有溶液は、お茶の濃縮液にお茶以外の他のものを混合した溶液であり、例えば、お茶の濃縮液を常温以上の温度の水により希釈したもの、お茶の濃縮液に、お茶の濃縮液より含有量の少ない量で、コーヒー豆の抽出液若しくはコーヒー豆の抽出液の濃縮液又はコーヒー豆の抽出残渣の抽出液若しくはコーヒー豆の抽出残渣の抽出液の濃縮液又はこれらの混合物を混合したものを包含する。
 本発明において、茶葉は、緑茶、紅茶、烏龍茶(ウーロン茶)又はその他の茶の茶芽即ち茶葉を意味し、茶殻は、パック入り又は缶入り等の緑茶、紅茶及び烏龍茶等のお茶の製造時に排出される抽出残渣、即ち抽出粕を意味する。
 本発明において、お茶の濃縮液は、一種以上の茶葉若しくは茶殻を、熱水で煮立てて得られた抽出液を加熱濃縮することにより製造することができる。茶殻の抽出液の濃縮液は、パック入り又は缶入りのお茶又はその他のお茶の製造時に抽出粕として排出される茶殻を、温水又は熱水で浸出し、さらに加熱により又は減圧により濃縮して製造することができる。しかし、温水で浸出し、さらに煮立てるなど、加熱により又は減圧により濃縮して製造することもできる。しかし、熱水で抽出すると、可溶性成分の溶解量が多くなるので好ましい。お茶の濃縮液は、一種以上の茶葉若しくは茶殻の抽出液の濃縮液又は茶殻残留廃液の濃縮液、又は前記一種以上の茶葉及び茶殻の混合抽出液の濃縮液又は前記二以上の濃縮液の混合液を包含する。茶殻の抽出液の濃縮液は、パック入り又は缶入りの緑茶、紅茶、烏龍茶又はその他のお茶の製造時に抽出粕として排出される茶殻を、温水又は熱水で浸出し、さらに加熱により又は減圧により濃縮して製造することができる。パック入り又は缶入りの烏龍茶(ウーロン茶)、緑茶及び紅茶製造時に抽出粕として排出される茶殻は、一般に、茶殻残留廃液を含んで排出されるが、本発明において、お茶の濃縮液は、茶殻残留廃液の濃縮液を包含する。茶殻は、茶殻残留廃液を含んでいてもよく、脱水又は乾燥されていても良い。茶殻についての抽出を終えた茶殻は、脱水後、動物の排泄物処理材として利用することができる。本発明において、コーヒー豆の抽出液の濃縮液は、焙煎されたコーヒー豆又は焙煎されたコーヒー豆の抽出残渣を、熱水で煮立てて得られた抽出液を加熱により又は減圧により濃縮することにより製造することができる。コーヒー豆の抽出残渣の抽出液の濃縮液は、パック入り又は缶入りのコーヒー又はその他のコーヒーの製造時に抽出粕として排出されるコーヒー豆の抽出残渣を、温水又は熱水で浸出し、さらに加熱により又は減圧により濃縮して製造することができる。しかし、温水で浸出し、さらに煮立てるなど、加熱により又は減圧により濃縮して製造することもできる。
 本発明において、衛生用紙は、製紙工程において、脱水部又は乾燥部に移された湿紙に、お茶の抽出液の濃縮液を、直接、噴霧等により塗布含浸させ、乾燥筒に送られて乾燥することにより製造される。ここで、乾燥されて衛生用紙に付着する一種以上のお茶の溶解性固形分は、一種以上のお茶葉若しくは茶殻又はこれらの混合物の抽出液に溶存するものであり、濃縮することにより液中の溶解性固形物濃度は、例えばBrix濃度で5パーセント程度まで増加させることができる。本発明において、衛生用紙に、溶解性固形分を多く含浸させるには、複数回に亙って、又は複数箇所においてなど種々の方法で、湿紙にお茶の濃縮液を噴霧等により塗布することができる。
 本発明において、衛生用紙に付着させるお茶の乾燥物は、溶解性固形物であり、細菌の増殖の抑制効果及び脱臭効果を有する。衛生用紙に含浸させるこのような溶解性固形物の量は、お茶の濃縮液における溶解性固形物の夫々の濃度及び塗布量を、調整して、細菌の増殖に対する抑制効果を発揮させ、また脱臭効果を発揮させることができる。衛生用紙に噴霧等により塗布されるお茶に係る茶葉は、同種又は異種の何れであつてもよい。
 本発明において、衛生用紙に含浸されるお茶は、噴霧器のノズルの詰まりを防止するために、茶殻等の抽出残渣の固形物は、濾過により分離される。本発明において、お茶若しくはお茶の濃縮液は、印刷インキ組成物と配合して印刷インキに形成することができ、又はこの印刷インキに適当な着色材を配合して、印刷用カラーインキに形成することができる。印刷用カラーインキの場合には、吸水性の紙部材面に全般に亙って所望の模様及び文字を印刷でき、例えば、装飾模様、並びに商業宣伝用の模様及び文字を吸水性の紙部材に印刷することができる。
 本発明において、衛生用紙に含浸させる、一種以上のお茶の溶解性固形物の量は、衛生用紙100gあたり、0.2g以上であり、好ましくは0.3g以上であり、さらに好ましくは、0.5g以上である。衛生用紙に含浸させるお茶の濃縮液、即ち、茶葉抽出濃縮液、茶殻抽出濃縮液及び茶殻残留廃液の濃縮液の夫々における溶解性固形物の濃度を、例えば糖度計等により測定し、その濃度に応じて噴霧器により噴霧される量を調整して、衛生用紙に塗布されるお茶の溶解性固形物の量を調整することができる。衛生用紙に含浸させるこのようなお茶の溶解性固形物の量は、細菌の増殖の抑制効果が発揮でき、また脱臭効果が発揮できるように、適宜変えることができる。
 茶葉及び茶殻中の溶解性固形物は、比較的抽出され易いので、熱水により、比較的短時間で抽出することができる。しかし、抽出時間は、95℃の熱水中で、5乃至60分であり、この間に、95℃以上の熱水中で煮沸、又は煮立てると、例えば10分乃至20分で、溶解性固形物の高い濃度で抽出することができる。お茶の抽出液は、茶葉又は茶殻の重量に対し、10倍量の95℃の熱水で抽出を開始し、液量が3/4になるまで煮立てて得ることができる。このように製造されたお茶の抽出液は、例えば、茶葉の大きさ及び形状並びに抽出条件により変わるが、糖度は4乃至5パーセントであり、このような濃いお茶を、坪量が20g/mの衛生用紙の場合を標準として、湿紙1mあたり3乃至10ミリリットル噴霧して衛生用紙を製造することができる。
 茶葉又は茶殻を熱水による煮沸で抽出して得られたお茶の抽出液は、抽出残渣を取り除くために、遠心分離機にかけられる。お茶の抽出残渣が除かれた上澄み液は、例えば、液量が3/4以下になるまで、加熱蒸発させて、例えばお茶の濃度を、屈折計で測定してBrix6%程度にまで濃縮される。濃縮されたお茶の濃縮液は、噴霧し易い濃度に希釈されて、噴霧用に調整される。
 本発明においては、お茶の塗布量が均一にするために、湿紙に直接お茶の濃縮液が噴霧される。お茶の濃縮液を湿紙に直接噴霧するために、出来上がった紙にピンホールが生じやすいので、湿紙が幾分脱水された箇所から乾燥機に至る間に、お茶の濃縮液の噴霧を行うのが好ましい。このような噴霧箇所は、湿紙が脱水されて、ピックアップロールにより、ドライパートに移された箇所から乾燥ロールに送られる間であり、噴霧されて湿紙に付着したお茶の濃縮液は、その後湿紙内に浸透して、お茶の溶解性固形物濃度は一様に均される。
 本発明において、衛生用紙は、坪量が、例えば18g/m乃至25g/mであり、このような衛生用紙としては、例えば、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、化粧紙、紙ナプキン、ちり紙、紙綿、紙タオル又は便座シート等がある。例えば、トイレットペーパーとティッシュペーパーは、パルプ紙料への添加剤が相違するが、パルプ及び添加剤等は、抄紙段階で紙料に加えられる。
 また、本発明において、衛生用紙即ち家庭用薄葉紙は、クレープを付して形成されるのが、吸水性が向上するので好ましい。このような衛生用紙は、衛生用品、例えば、寝具用シーツ、マスク、アイマスク、トイレットペーパー、ティッシュ、弁座シート、座席用ヘッドカバー、枕カバー、紙おむつ、動物用紙おむつ、生理用ナプキン、動物用生理用ナプキン、乳パッド、汗パッド、失禁パッド、動物用シーツ、鮮魚輸送用吸水体及び野菜輸送用吸水体等の吸収体に使用される衛生用紙及び吸水紙として又は紙で形成される吸水性層部の形成材料として又は吸収体として使用することができる。
 本発明において、衛生用紙を使用して衛生用品等の吸収体を形成する場合には、従来の衛生用品や吸収体と同様に、その上面は、例えばポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ナイロン樹脂、ビニロン樹脂等のプラスチック繊維製又はレーヨン繊維製の不織布層部又はポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂等のプラスチック製の多孔膜部材で形成することができ、衛生用品の下面は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のプラスチック製の不透水性膜部材で形成することができる。本発明においては、前記多孔膜部材の上には、該多孔膜部材の下面に接して、衛生用紙、例えばクレープを付した衛生用紙を設けて第一紙部材とすることができ、また、前記不透水性膜部材の上には、該不透水性膜部材の上面に接して、衛生用紙、例えばクレープを付した衛生用紙を設けて第二紙部材とすることができる。
 このような衛生用品においては、前記吸水性の第一紙部材の下面に接して、高吸水性樹脂及び吸水性材料粉を含有する吸水性層部を設けることができる。この吸水性層部の製造過程において、高吸水性樹脂を吸水性材料になじませるために、高吸水性樹脂の配合段階で、お茶即ち、お茶の茶葉及び/又は茶殻の抽出液を、吸水性材料粉に付着させるのが好ましい。
 この吸水性層部には、綿状パルプ層の間に高吸水性樹脂が配合若しくは挟持させることができる。この場合、吸水性層部が、綿状パルプ層の間に高吸水性樹脂が挟持されて形成され、その吸水性層部の表裏両面に吸水紙が設けられている所謂ポリマーシートを使用することができる。ポリマーシートを使用する場合には、第一及び第二紙部材を省略することができる。
 前記吸水性層部は、吸水性材料粉砕物及び吸水性樹脂を含んでいる。例えば、乳パッド廃材、失禁パッド廃材、紙おむつ廃材や生理用ナプキン廃材等の吸収体廃材などの有機物廃材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、レーヨン及び合成ゴム材を含有するが、吸水性材料粉砕物として紙粉を含み、また、吸水性樹脂を含んでいるので吸水性層部の形成材料である。例えば、乳パッド廃材、失禁パッド廃材、紙おむつ廃材や生理用ナプキン廃材は、例えば5mm以下の粒度、好ましくは、3mm以下の粒度に粉砕して、吸水性層部の原材料として、その侭使用することができる。また、このように粉砕した紙おむつ廃材や生理用ナプキン廃材の粉砕物は、分級機により、プラスチック類を含む紙粉及び高吸水性樹脂に分級して、これらの分級産物を適宜の割合に、配合して吸水性層部の原材料として使用することができる。このようなプラスチック類を含む材料の、5mm以下の、好ましくは3mm以下の粒度の粉砕物は、保水性を有するので、衛生用品の保水性を高めると共に、使用後の衛生用品の燃焼熱を高めることができる。
 この衛生用品において、吸水性樹脂は、不良品の吸水性樹脂、高吸水性樹脂廃材、比較的吸水性能の小さい吸水性樹脂及び吸水性能の高い高吸水性樹脂を意味する。しかし、吸水性の高いものを使用すると、吸水性樹脂の使用量を少なくできるので好ましい。
 また、この衛生用品において、吸水性材料は、比較的高い吸水性を有する、機械パルプ、化学パルプ、セミケミカルパルプ、綿状パルプ等の木材パルプの粉砕物、古紙パルプの粉砕物、木粉、紙粉、チタン紙及びパンチ屑などの屑紙の粉砕物、紙おむつ廃材の粉砕物、生理用ナプキン廃材の粉砕物、乳パッド廃材の粉砕物、並びに失禁パッド廃材の粉砕物などを使用することができる。紙おむつ廃材の粉砕物、生理用ナプキン廃材の粉砕物、乳パッド廃材の粉砕物、並びに失禁パッド廃材の粉砕物は、その侭、前記吸水性混合層部の配合物として使用できるが、吸水性材料粉砕物としても使用することができる。この場合は、さらに高吸水性樹脂又は吸水性繊維を配合して配合物とすることになる。
 この衛生用品において使用される紙粉は、粉状の紙又は吸水性樹脂を含む粉状の紙であり、例えば、製本時に発生する紙粉、不織布製造時に発生する紙粉、製紙工程において発生する紙粉、及び集塵ロスの紙粉、並びに紙おむつ、生理用ナプキン、ショルダーパッド、バストパッド、ヒップパッド、失禁パッド、乳パッド又は汗パッド等のパッド類及び衛生材料製造時に発生する高吸水性樹脂を含む紙粉がある。
作用
 本発明において、衛生用紙は、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたり、一種以上のお茶の乾燥物が5グラム以上含有するので、緑茶、ウーロン茶や紅茶等のお茶の抽出液の乾燥物の作用により、汗等により湿っても、吸水性に優れ、且つ細菌の増殖が抑えられ、長時間に亙って、衛生的な状態を保つことができる。
 本発明は、このように、缶入り又はパック入りのウーロン茶、紅茶及び/又は緑茶等のお茶製造産業において多量に発生するウーロン茶、紅茶及び緑茶の茶殻及びそれら茶殻の茶殻残留廃液を吸収体の原料として活用して、吸収体の衛生状態を、汗等により湿っても、細菌の増殖を抑えて、長時間に亙って良好な状態に保つことができる。
 また、本発明においては、一種以上のお茶の濃縮液を湿紙の一方の面に塗布し、お茶濃縮液が塗布された湿紙を乾燥するので、お茶の濃縮液を塗布された湿紙から衛生用紙を製造しても,使用時の衛生状態が顕著に良好な孔のない衛生用紙を高い歩留まりで製造することができる。
 以下、図1を参照して、本発明の実施の態様の例を説明するが、本発明は、以下の説明及び例示によって何等制限されるものではない。
 図1は、本発明の一実施例の衛生用紙の円網抄造方式による製造工程の概略を示す模式的工程図である。図2は、本発明の一実施例のお茶乾燥物含有衛生用紙を使用した吸収体の説明図である。図3は、本発明のお茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙を使用する吸収体の他の一実施例の概略を示す概念図である。図4は、本発明の一実施例のお茶乾燥物含有衛生用紙を使用する吸収体を製造する工程を示す、概略の製造工程図である。図1乃至図4において、同一機能を有する対応個所には同一の符号が使用されている。
 図1に示す実施例において、紙料のパルプ繊維の希薄懸濁液が流入する抄紙槽1内で、回転可能に円網2が設けられており、この抄紙槽内で回転する円網に紙料が吸引されて、円網2上に湿紙層3を形成する。本例においては、前記円網1上に、エンドレスの湿毛布4が掛け渡されているクーチロール5が設けられており、抄紙槽1内で円網上に形成された湿紙層3は、クーチロール5に掛け渡されているワイヤパート側の第一毛布4上で圧搾されてクーチロール5上に移り、湿紙6を形成する。案内ロールエンドレスに形成されている第一毛布4は、クーチロール5、案内ロール7並びに吸引箱8及び9並びにプレスロール10に掛け渡されており、クーチロール上で形成された湿紙6は、エンドレスに形成されている第一毛布4と共に、案内ロール7に案内されて移動する間に、吸引箱8の吸引作用により脱水され、さらに吸引箱9により吸引されて脱水される。
 吸引箱で9で脱水された湿紙4は、プレスロール10上にピックアップロール11が設けられている個所に送られ、ここで、プレスロール10及びピックアップロール11により、圧搾され脱水される。圧搾脱水された湿紙6は、ピックアップロール11の吸引作用により、第一毛布4から引き離されて、ピックアップロール11、案内ロール12及びタッチロール13に掛け渡されているドライパート側の第二毛布14と共に移動し、タッチロール13の上方に設けられているドライパート15の大径の乾燥筒16に送られる。本例において、お茶の濃縮液の噴霧器17は、ピックアップロール11の上の噴霧個所18に向けて設けられており、お茶の濃縮液は、噴霧器17の複数のノズル(図示されていない)から、ピックアップロール11上の噴霧個所18上で第二毛布14上の湿紙6に噴霧される。お茶の濃縮液が噴霧された湿紙6は、第二毛布14から離されて乾燥筒16に巻き取られて移動し乾燥される。本例において、お茶の濃縮液の噴霧個所18に送られる湿紙は水分含有率が約60重量%であった。
 本例において、ワイヤパート側の第一毛布4は、湿紙6が分離された後,ワイヤパート側の第一清浄化工程19に送られ、清浄化されて、クーチロール5に送られる。本例において、第一清浄化工程19には、複数の案内ロール20、複数対の洗浄液噴霧器21、複数の吸引箱22及び対のプレスロール23が設けられており、第一毛布4は、先ず、清浄化工程19において、洗浄液噴霧器21から洗浄液が噴霧され、吸引箱22で吸引され、再度、噴霧器22から洗浄液が噴霧され、プレスロール23で脱水されて、吸引箱22吸引脱水されて、清浄となってクーチロール5に送られる。ワイヤパート側の第一毛布4の第一清浄化工程19には張力調整ロール24が設けられており、湿紙送りの毛布の張力が調整することができる。
 本例において、ドライパート側の第二毛布14は、タッチロール13で湿紙6が分離された後,ドライパート側の第二清浄化工程25に送られ、清浄化されて、ピックアップロール11に送られる。本例において、第二清浄化工程25は、複数の案内ロール26、一対の洗浄液噴霧器27、ブラシロール28、洗浄水噴霧器29吸引箱30及び一対のプレスロール31が設けられている。第二清浄化工程25において、第二毛布14は、先ず、洗浄液噴霧器27から洗浄液が噴霧され、ブラシロール28によりブラッシングされる。ブラッシングされた第二毛布14は洗浄水噴霧器29の噴霧個所に送られて、洗浄水により洗浄され、吸引箱22に送られて吸引脱水される。吸引脱水された第二毛布14は、プレスロール31に送られて、加圧脱水されて清浄となり、ピックアップロール11に送られる。ドライパート側の第二毛布14の第二清浄化工程25には張力調整ロール32が設けられており、湿紙送りの毛布の張力が調整することができる。
例1
 緑茶の茶葉2kgに25リットルの水を加え加熱し95℃の沸騰水で10分間浸煮立てて、全量を遠心分離器に掛けて、緑茶の抽出残渣(茶殻)を遠心分離して、溶解固形物の濃度がBrix4.8%の緑茶抽出液19リットルを得た。この抽出液を、緑茶抽出液採集槽に入れた。
例2
 緑茶の茶葉2kgに21リットルの水を加え加熱し95℃の沸騰水で10分間浸煮立てて、全量を遠心分離器に掛けて、緑茶の抽出残渣(茶殻)を遠心分離して、溶解固形物の濃度がBrix4.0%の緑茶抽出液15リットルを得た。この抽出液を、例1の緑茶抽出液が入れられている緑茶抽出液採集槽に加えた。
例3
 緑茶の茶葉2kgに21リットルの水を加え加熱し95℃の沸騰水で10分間浸煮立てて、全量を遠心分離器に掛けて、緑茶の抽出残渣(茶殻)を遠心分離して、溶解固形物の濃度がBrix4.3%の緑茶抽出液15リットルを得た。この抽出液を、例1及び例2の緑茶抽出液が入れられている緑茶抽出液採集槽に加えた。例1、例2及び例3の緑茶抽出液採集槽に入れた緑茶抽出液は、合計で49リットルであり、その緑茶濃度はBrix4.4%であった。
 なお、市販飲料の緑茶における緑茶濃度はBrix0.2%であった。
例4
 緑茶抽出液採集槽に入れた、緑茶濃度がBrix4.4%の49リットルの緑茶抽出液を、1時間煮詰めて、液量が3/4にまで濃縮した。該緑茶濃縮液の緑茶の濃度は、Brix5.8%であった。この緑茶濃縮液を、緑茶の濃度がBrix5%となるように水で希釈して、緑茶濃縮液の噴霧液とした。この緑茶濃縮液を、製紙工程において、ピックアップロール11でドライパート25に移された含水率約60%の湿紙に、湿紙1mあたり7mlの割合で噴霧した。乾燥して選られた緑茶含有衛生用紙の緑茶の含有量は、1mあたり0.35gであった。
例5
 紅茶の茶葉3kgに30リットルの水を加え加熱し96℃の沸騰水で15分間煮立てて、この煮立てた液の全量を遠心分離器に掛けて、紅茶の抽出残渣(紅茶の茶殻)を遠心分離し、ここで得られたBrix4.0%の第一紅茶抽出液を紅茶抽出液採集槽に入れ、次いで、新しい紅茶の茶葉2kgに21リットルの水を加え加熱し96℃の沸騰水で15分間煮立てて、煮立てた液の全量を遠心分離器に掛けて、紅茶の抽出残渣を遠心分離し、ここで得られた第二紅茶抽出液を、前記紅茶抽出液採集槽の第一紅茶抽出液に加え、さらに、新しい紅茶の茶葉3kgに30リットルの水を加え加熱し96℃の沸騰水で10分間煮立てて、煮立てた液の全量を遠心分離器に掛けて、紅茶の抽出残渣を遠心分離し、ここで得られた第三紅茶抽出液を紅茶抽出液採集槽中の第一及び第二紅茶抽出液に加えて、紅茶抽出液採集槽に、紅茶濃度がBrix4.4%の紅茶抽出液50リットルを得た。
 なお、市販飲料の紅茶における紅茶濃度はBrix0.8%であった。
例6
 紅茶抽出液採集槽に集めた、紅茶濃度がBrix4.4%の50リットルの紅茶抽出液を、1時間煮詰めて、液量が3/4にまで濃縮した。該紅茶濃縮液の紅茶の濃度は、Brix5.8%であった。この濃縮液を、溶解性固形物の濃度がBrix5%となるように水で希釈して、紅茶濃縮液の噴霧液とした。この紅茶濃縮液を、製紙工程において、ピックアップロール11でドライパート25に移された湿紙(含水率60%)に、湿紙1mあたり7mlの割合で噴霧された。乾燥して選られた紅茶含有衛生用紙の紅茶の含有量は、1mあたり0.35gであった。
 図2に示す実施例は、本発明のお茶の濃縮液の乾燥物含有衛生用紙を使用した吸収体の説明図である。
 図2において、吸収体33は、お茶の濃縮液の乾燥物を含有する衛生用紙部材34により頂部が形成され、お茶の濃縮液の乾燥物を含有する衛生用紙部材35により底部が形成されており、二つの前記衛生用紙部材34と35の間に、高吸水性樹脂及びパルプを含有する吸水性層部材36が設けられている。本例において、頂部を形成する上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34、吸水性層部材36及び底部を形成する下部お茶乾燥物含有衛生用紙部材35は、重ねられてエンボス加工されてシート状に一体に形成され、さらに、上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34の端部及び下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35の端部は重ね合わされて、一体に形成される。
 図3は、本発明のお茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙を使用する吸収体の他の一実施例の概略を示す概念図である
 本例の衛生用紙37は、頂部を形成する上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34及び底部を形成する下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35を有しており、さらに、上部及び下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34及び35の間に、中間部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38が配設されている。上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34と中間部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38の間には、上部吸水性層部材391が設けられ、中間部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38と下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35の間には、下部吸水性層部材392が設けられている。本例において、上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34、上部吸水性層部材391及び中間部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38、下部吸水性層部材392及び下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、重ねられてエンボス加工されてシート状に一体に形成され、さらに、上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34、中間部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38及び下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35の端部は、本例においては、重ねられて一体に形成される。
 図4に、本発明の図2に示すお茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙を使用する吸収体を製造する工程を示す、概略の製造工程図である。
 図4において、下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35のロール40は、下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材送り出しローラ41により引き出されて、綿状パルプ42の供給ローラ43に送られて、粉砕機44で粉砕された綿状パルプ粉砕物45が供給される。供給された綿状パルプ粉砕物45の量は、該下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35上で、その量が一定となるように調整される。綿状パルプ粉砕物45が供給された下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、お茶噴霧箇所46に送られて、一定量のお茶がお茶噴霧器47から、下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35上の一定量の綿状パルプ粉砕物45上に噴霧される。お茶が噴霧された下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、高吸水性樹脂48の散布箇所49に送られる。高吸水性樹脂48は、散布箇所49に送られた下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35上の綿状パルプ粉砕物45上に、高吸水性樹脂散布機50により散布される。散布された高吸水性樹脂48は、噴霧されたお茶により湿っている綿状パルプ粉砕物45に保持される。
 高吸水性樹脂48が散布されて、吸水性層部材36が形成された下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34の供給箇所51に送られて、上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34のロール52から、吸水性層部材36の上に供給ロール53を介して、上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34が載せられる。吸水性層部材36が設けられ、その上に上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34が設けられた下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、エンボス機54に送られてエンボスが形成される。エンボスが形成された吸収体33の帯状物は、マットカッター55に送られて、長さ450mmの吸収体33の裁断物に切断され,搬送路56により取出される。
 図5は、本発明の図3に示すお茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙を使用する吸収体を製造する工程を示す、概略の製造工程図である。
 図5において、下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35のロール40は、下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材送り出しローラ41により引き出されて、綿状パルプ42の供給ローラ43に送られて、粉砕機44で粉砕された綿状パルプ粉砕物45が供給される。供給される綿状パルプ粉砕物45の量は、該下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35上で、その量が一定となるように調整される。
 綿状パルプ粉砕物45の量が供給された下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、お茶噴霧箇所46に送られて、一定量のお茶がお茶噴霧器47から、下部お茶乾燥物含有衛生用紙部材35上の一定量の綿状パルプ粉砕物45上に噴霧される。お茶が噴霧された下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、高吸水性樹脂48の散布箇所49に送られる。高吸水性樹脂48は、散布箇所49に送られた下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35上の綿状パルプ粉砕物45上に、高吸水性樹脂散布機50により散布される。散布された高吸水性樹脂48は、噴霧されたお茶により湿っている綿状パルプ粉砕物45に保持されて、下部吸水性層部材392が形成される。
 下部吸水性層部材392が形成された下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、中間お茶乾燥物含有衛生用紙部材38の供給箇所60に送られて、中間お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38のロール61から下部吸水性層部材392の上に供給ロール62を介して、中間お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38が載せられる。本例において、中間お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38が載せられた下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、折り畳み機63に送られて、下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35の両端部が、中間お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38の両端部の上に折り曲げられ、下部吸水性層部材392が、下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35の上に固定される。
 中間お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38及び下部吸水性層部材39が設けられた下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、綿状パルプ42の供給ローラ43に送られて、粉砕機44で粉砕された綿状パルプ粉砕物45が供給される。供給される綿状パルプ粉砕物45の量は、該中間お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35上で、その量が一定となるように調整される。中間お茶乾燥物含有衛生用紙部材38の上に綿状パルプ粉砕物45が供給された下部お茶乾燥物含有衛生用紙部材35は、お茶噴霧箇所46に送られて、一定量のお茶がお茶噴霧器47から、中間お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38上の一定量の綿状パルプ粉砕物45上に噴霧される。お茶が噴霧された下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、高吸水性樹脂48の散布箇所49に送られる。高吸水性樹脂48は、散布箇所49に送られた中間お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38上のお茶が噴霧された綿状パルプ粉砕物45上に、高吸水性樹脂散布機50により散布される。散布された高吸水性樹脂48は、噴霧されたお茶により湿っている綿状パルプ粉砕物45に保持されて、中間お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38上に、上部吸水性層部材391を形成する。
 中間お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38上に、上部吸水性層部材391が形成された下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙材料部材35は、上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34の供給箇所51に送られて、上部お茶乾燥物含有衛生用紙部材34のロール52から高吸水性樹脂48が散布された綿状パルプ粉砕物45の上方に供給ロール53を介して、上部お茶乾燥物含有衛生用紙部材34が載せられる。上部吸水性層部材391が設けられ、その上に上部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材34が設けられた下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材35は、エンボス機54に送られてエンボスが形成される。エンボスが形成された吸収体33の帯状物は、マットカッター55に送られて、長さ450mmの吸収体33の裁断物に切断され、搬送路56により送られ、取出される。
 本例においては、動物用シーツ用の吸収体を例に衛生用紙を説明したが、他の吸収体の場合は、紙漉機等により、紙層が形成されて乾燥工程に移行する段階で、お茶又は茶殻抽出液の濃縮液、例えばウーロン茶の茶殻抽出液の濃縮液が噴霧されて含浸される。茶殻抽出液の濃縮液が含浸された紙層は、乾燥機内で高温で乾燥され、消毒されて吸収体用に提供される。この場合、茶殻抽出液の濃縮液に、複数種の茶殻抽出液の濃縮液を混合した混合濃縮液を使用して含浸させて乾燥することができる。このように各種の抽出液の濃縮液を混合することにより、より強力な微生物の増殖の抑制作用を発揮させることができる。
 本発明は、一種以上のお茶の茶葉若しくは茶殻の抽出液の乾燥物、又は一種以上の茶殻抽出液の乾燥物又はこれらの乾燥物を使用して、吸収体の使用時の細菌の増殖を抑制するので、細菌の増殖の抑制を比較的少ない費用で行うことができて、有用であり、しかも、大量に排出される茶殻や茶殻から滲出する茶殻残留排液を有効に利用することができ、廃材の有効利用に資する。
 したがって、本発明によると、茶殻を抽出処理することにより、茶殻から、タンニン等が分離除去されるので、従来、残留廃液のタンニン等の成分により有効に使用することができなかった茶殻等の抽出残渣を、有効に活用することができ、しかも、活性汚泥処理等による茶殻処理を必要としないで済むこととなり、缶入り又はパック入りお茶等の飲料製造工場において、抽出残渣処理工程を省くことができる。しかも、本発明の衛生用紙は、特に、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、化粧紙、紙ナプキン、ちり紙、紙綿、紙タオル又は便座シート等の衛生用紙に利用でき、また、前記衛生用紙を使用して、紙おむつ廃材、生理用ナプキン廃材等の有機物廃材を利用した衛生用品、特に、寝具用シーツ、マスク、アイマスク、座席用ヘッドカバー、枕カバー、おむつ、紙おむつ、便座シーツ及び動物用紙おむつ、生理用ナプキン、動物用生理用ナプキン、乳パッド、汗パッド、又は失禁パッド、動物用シーツ、鮮魚輸送用吸水体及び野菜輸送用吸水体等の吸収体に利用することができる。
本発明の一実施例の衛生用紙の円網抄造方式による製造工程の概略を示す模式的工程図である。 本発明の一実施例のお茶乾燥物含有衛生用紙を使用した吸収体の説明図である。 本発明のお茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙を使用する吸収体の他の一実施例の概略を示す概念図である。 本発明の図2に示す実施例の一実施例のお茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙を使用する吸収体を製造する工程を示す、概略の製造工程図である。 本発明の図3に示す実施例のお茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙を使用する吸収体を製造する工程を示す、概略の製造工程図である。
符号の説明
1 抄紙槽
2 円網
3 湿紙層
4 ワイヤパート側の第一毛布
5 クーチロール
6 湿紙
7 案内ロール
8 吸引箱
9 吸引箱
10 プレスロール
11 ピックアップロール
12 案内ロール
13 タッチロール
14 ドライパート側の第二毛布
15 ドライパート
16 乾燥筒
17 噴霧器
18 噴霧箇所
19 ワイヤパート側の第一清浄化工程
20 複数の案内ロール
21 複数対の洗浄液噴霧器
22 複数の吸引箱
23 対のプレスロール
24 張力調整ロール
25 ドライパート側の第二清浄化工程
26 複数の案内ロール
27 一対の洗浄液噴霧器
28 ブラシロール
29 洗浄水噴霧器
30 吸引箱
31 一対のプレスロール
32 張力調整ロール
33 吸収体
34 衛生用紙部材
35 衛生用紙部材
36 吸水性層部材
37 衛生用紙
38 中間部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材
391 上部吸水性層部材
392 下部吸水性層部材
40 ロール
41 下部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材送り出しローラ
42 綿状パルプ
43 供給ローラ
44 粉砕機
45 綿状パルプ粉砕物
46 お茶噴霧箇所
47 お茶噴霧器
48 高級水性樹脂
49 散布箇所
50 高吸水性樹脂散布機
51 衛生用紙部材34の供給箇所
52 衛生用紙部材34のロール
53 供給ロール
54 エンボス機
55 マットカッター
56 サイドシール機
57 エンドシール機
58 製品カッター
59 搬送路
60 中間部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38の供給箇所
61 中間部お茶濃縮液乾燥物含有衛生用紙部材38のロール
62 供給ロール
63 折り畳み機

Claims (8)

  1.  衛生用紙が、一種以上のお茶の溶解性固形物を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有していることを特徴とする衛生用紙。
  2.  衛生用紙が、一種以上のお茶の溶解性固形物を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有し、さらに紙力増強剤を含有していることを特徴とする衛生用紙。
  3.  衛生用紙に含有される一種以上のお茶の溶解性固形物が、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.5グラム以上の量であることを特徴とする請求項1又は2に記載の衛生用紙。
  4.  第一の衛生用紙と、前記第一の衛生用紙の上に形成されている吸水性材料層と、前記吸水性材料層の上に形成されている第二の衛生用紙とを備えて形成されている吸収体において、第一の衛生用紙若しくは第二の衛生用紙又は第一及び第二の衛生用紙は、一種以上のお茶の溶解性固形物を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有していることを特徴とする吸収体。
  5.  第一の衛生用紙と、前記第一の衛生用紙の上に形成されている吸水性材料層と、前記吸水性材料層の上に形成されている第二の衛生用紙とを備えて形成されている吸収体において、第一の衛生用紙若しくは第二の衛生用紙又は第一及び第二の衛生用紙は、一種以上のお茶の溶解性固形物の量を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有しており、さらに紙力増強剤を含有していることを特徴とする吸収体。
  6.  第一の衛生用紙と、前記第一の衛生用紙の上に形成されている吸水性材料層と、前記吸水性材料層の上に形成されている第二の衛生用紙とを備えて形成されている吸収体において、第一の衛生用紙の上に形成されている吸水性材料層は、茶が付着している吸水性材料及び高吸水性樹脂を含有しており、第一の衛生用紙若しくは第二の衛生用紙又は第一及び第二の衛生用紙は、一種以上のお茶の溶解性固形物の量を、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.2グラム以上の量で含有しており、さらに紙力増強剤を含有していることを特徴とする吸収体。
  7.  衛生用紙に含有される一種以上のお茶の溶解性固形物が、坪量が20g/mの衛生用紙を基準にして、衛生用紙1平方メートルあたりに、0.5グラム以上の量であることを特徴とする請求項4,5又は6に記載の吸収体。
  8.  吸水性材料が、紙おむつ及び/又は紙おむつ廃材の粉砕物又はそれらの分級産物、生理用ナプキン及び/又は生理用ナプキン廃材の粉砕物又はそれらの分級産物、乳バンド及び/又は乳バンド廃材の粉砕物又はそれらの分級産物、失禁パッド及び/又は失禁パッド廃材の粉砕物又はそれらの分級産物、汗パッド及び/又は汗パッド廃材の粉砕物又はそれらの分級産物、動物用シーツ及び/又は動物用シーツ廃材の粉砕物又はそれらの分級産物、木材パルプの粉砕物、古紙パルプの粉砕物、木粉、紙粉、屑紙の粉砕物、チタン紙の屑紙の粉砕物若しくはパンチ屑の粉砕物又はこれらの二以上の混合物であることを特徴とする請求項4,5又は6に記載の吸収体。
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