JP2004100489A - 排気白煙化防止装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン始動時の燃料未燃分に起因した白煙の発生を防止する排気白煙化防止装置を、エンジン1の各気筒の排気ポートに装備されたポート酸化触媒12と、排気マニホールド7の出口部に装備されたマニホールド酸化触媒13と、エンジン1が始動直後のアイドリング状態にあることを判定する始動時判定手段(アクセルセンサ16、回転センサ17)と、エンジン1の各気筒に対し燃料を噴射する燃料噴射装置15と、エンジン1が始動直後のアイドリング状態にあると判定された時に燃料のメイン噴射に先立ちパイロット噴射を行い且つ通常の噴射時期より若干遅いタイミングでメイン噴射を行う燃料噴射指令(燃料噴射信号15a)を燃料噴射装置15に出力する制御装置18とにより構成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気白煙化防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策が従来より種々検討されてきている。
【0003】
パティキュレートのうち、特にSOF分については、排気系に貴金属の酸化触媒を用いた場合でも、排気温度が約200℃を超える温度となっていないと酸化触媒の十分な活性が得られないため、エンジン始動時の排気温度が低い時の除去が難しいことが従来から指摘されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−317451号公報
【特許文献2】
実開平6−34124号公報
【0005】
一方、ディーゼルエンジン搭載車においては、その始動時にエンジンが冷えた状態にあるために気筒内で燃料が燃え切らずに未燃の炭化水素が多く発生し、この炭化水素に起因して匂いの強い白煙が発生し易くなるという不具合があり、エンジン側での燃焼改善が対応策として検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エンジン側での燃焼改善にも自ずから限界があり、未だエンジン始動時の匂いの強い白煙の発生を満足なレベルまで抑制できていないのが実情であり、また、排気系に貴金属の酸化触媒を用いたとしても、前述した通りエンジン始動時には十分な活性が得られないため、気筒内で生じた未燃の炭化水素を排気系で除去するのも難しかった。
【0007】
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、エンジン始動時の匂いの強い白煙の発生を効果的に抑制し得るようにした排気白煙化防止装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エンジン始動時の燃料未燃分に起因した白煙の発生を防止する排気白煙化防止装置であって、エンジンの各気筒の排気ポートに装備されたポート酸化触媒と、排気マニホールドの出口部に装備されたマニホールド酸化触媒と、エンジンが始動直後のアイドリング状態にあることを判定する始動時判定手段と、エンジンの各気筒に対し燃料を噴射する燃料噴射装置と、前記始動時判定手段によりエンジンが始動直後のアイドリング状態にあると判定された時に燃料のメイン噴射に先立ちパイロット噴射を行い且つ通常の噴射時期より若干遅いタイミングでメイン噴射を行う燃料噴射指令を前記燃料噴射装置に出力する制御装置とにより構成したことを特徴とするものである。
【0009】
而して、始動時判定手段によりエンジンが始動直後のアイドリング状態にあると判定された時に、制御装置からの燃料噴射指令によりエンジン側で燃料のパイロット噴射が行われ且つ通常の噴射時期より若干遅いタイミングでメイン噴射が行われると、このメイン噴射による燃料が若干遅いタイミングで燃焼することによりエンジンの熱効率が下がり、燃料の発熱量のうちの動力に利用されない熱量が増えて排気温度の上昇が図られることになる。
【0010】
ここで、メイン噴射のタイミングを若干遅らせるにあたり、このメイン噴射に先立ちパイロット噴射を行うようにしているので、このパイロット噴射による燃料の予混合化が促進されてメイン噴射の着火性が向上され、失火の虞れが未然に回避されることになる。
【0011】
そして、このように昇温された排気ガスは、エンジンの各気筒から排出された直後に排気ポートでポート酸化触媒を通過することになり、該ポート酸化触媒がエンジン始動時から直ちに触媒床温度を高められて活性化し、排気ガス中に含まれる未燃の炭化水素が各ポート酸化触媒にて良好に酸化処理されることになる。
【0012】
また、各ポート酸化触媒を通過させるだけで排気ガス中の炭化水素を除去しきることはできないが、各ポート酸化触媒で炭化水素が酸化処理される際の反応熱で排気温度が更に上昇されるので、排気マニホールドの出口部のマニホールド酸化触媒も早期に触媒床温度を高められて活性化し、上流の各ポート酸化触媒で除去しきれなかった炭化水素がマニホールド酸化触媒にて良好に酸化処理されることになる。
【0013】
尚、一般的にディーゼルエンジン等ではターボチャージャが搭載されるケースが多いが、排気マニホールドの出口部にマニホールド酸化触媒を配置しているので、タービン仕事をする前の温度の高い排気ガスに対して炭化水素の酸化処理を施すことが可能である。
【0014】
また、本発明をより具体的に実施するに際しては、始動時判定手段を、エンジンの回転数を検出する回転センサと、エンジンの負荷を検出する負荷センサとにより構成することが可能である。
【0015】
更に、本発明における制御装置は、始動時判定手段によりエンジンが始動直後のアイドリング状態にあると判定された時にメイン噴射の一回当たりの噴射量を通常より多くした燃料噴射指令を出力するように構成されていることが好ましく、このようにすれば、メイン噴射によるエネルギー投入量が増えて排気温度の更なる上昇が図られることになる。
【0016】
また、制御装置は、始動時判定手段によりエンジンが始動直後のアイドリング状態にあると判定された時にメイン噴射直後の燃焼可能なタイミングでアフタ噴射を追加した燃料噴射指令を出力するように構成されていても良く、このようにした場合には、アフタ噴射による燃料が出力に転換され難いタイミングで燃焼することによりエンジンの熱効率が下がり、燃料の発熱量のうちの動力に利用されない熱量が増えて排気温度の更なる上昇が図られることになる。
【0017】
更に、本発明においては、吸気流量を適宜に絞り込む吸気絞り手段が備えられていることが好ましく、このようにすれば、エンジンが始動直後のアイドリング状態にある時に、吸気絞り手段により適宜に吸気流量の絞り込みを行うと、エンジンの作動流体量が少なくなることにより熱容量が下がり、その結果、更なる排気温度の上昇が図られることになる。
【0018】
更に、エンジンに搭載されたターボチャージャのタービン出口部にもタービン酸化触媒を備えるようにすれば、上流の各ポート酸化触媒やマニホールド酸化触媒を経た排気ガス中に残余の炭化水素が含まれていても、これをタービン酸化触媒で確実に除去しきることが可能となる。
【0019】
また、本発明では、マニホールド酸化触媒の入口温度を検出する温度センサを備えるようにしても良く、このようにすれば、マニホールド酸化触媒の入口温度が活性温度を超えた所定温度以上になったところで制御装置からの燃料噴射指令を通常のアイドリング状態のモードに戻して燃焼噴射制御による排気昇温を停止させることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0021】
図1〜図4は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図1及び図2中における符号の1はターボチャージャ2を搭載したディーゼルエンジンを示しており、エアクリーナ3から導いた吸気4を吸気管5を通し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへ導いて加圧し、その加圧された吸気4をインタークーラ6を介しディーゼルエンジン1の各気筒に分配して導入するようにしてある。
【0022】
また、このディーゼルエンジン1の各気筒から排気マニホールド7を介し排出された排気ガス8を前記ターボチャージャ2のタービン2bへ送り、該タービン2bを駆動した排気ガス8を排気管9とマフラ10を通してパティキュレートを捕集した上で車外へ排出するようにしてある。
【0023】
そして、本形態例においては、ディーゼルエンジン1の各気筒の排気ポート11(図2参照)にポート酸化触媒12が装備されていると共に、排気マニホールド7の出口部にマニホールド酸化触媒13が装備されており、更には、ターボチャージャ2のタービン2bの出口部にもタービン酸化触媒14が装備されている。
【0024】
ここで、これら各ポート酸化触媒12、マニホールド酸化触媒13、タービン酸化触媒14の夫々は、メタルハニカムに白金とアルミナと希土類元素等を主成分として担持させたフロースルー形式のものとなっており、例えば、各ポート酸化触媒12の場合には、その入側端部にフランジ状に形成したガスケット部を排気マニホールド7のフランジ部と一緒にディーゼルエンジン1のシリンダヘッドに締結するようにしてあるが、その固定方式はどのような方式であっても良い。
【0025】
尚、図2中に二点鎖線で示す如く、各ポート酸化触媒12には、排気ポート11内だけでなく、排気マニホールド7側へ張り出すようなポート酸化触媒12’を増設することも可能である。
【0026】
更に、図示しない運転席のアクセルに、アクセル開度をディーゼルエンジン1の負荷として検出するアクセルセンサ16(負荷センサ)が備えられていると共に、ディーゼルエンジン1の適宜位置には、その回転数を検出する回転センサ17が装備されており、これらアクセルセンサ16及び回転センサ17からのアクセル開度信号16a及び回転数信号17aがエンジン制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Unit)を成す制御装置18に対し入力されるようになっている。
【0027】
そして、前記制御装置18では、ディーゼルエンジン1の各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置15に向け燃料の噴射タイミング及び噴射量を指令する燃料噴射信号15aが出力されるようになっている。
【0028】
ここで、前記燃料噴射装置15は、各気筒毎に装備される図示しない複数のインジェクタにより構成されており、これら各インジェクタの電磁弁が前記燃料噴射信号15aにより開弁制御されて燃料の噴射タイミング及び噴射量(開弁時間)が適切に制御されるようになっている。
【0029】
ただし、本形態例においては、制御装置18でアクセル開度信号16a及び回転数信号17aに基づき通常モードの燃料噴射信号15aが決定されるようになっている一方、アクセル開度信号16a及び回転数信号17aに基づきディーゼルエンジン1が始動直後のアイドリング状態にあると判定された時に通常モードから昇温モードに切り替わり、この昇温モードに切り替わった際には、燃料のメイン噴射に先立ちパイロット噴射を行い且つ通常の噴射時期より若干遅いタイミングでメイン噴射を行うような噴射パターンの燃料噴射信号15a(燃料噴射指令)が出力されるようになっている。
【0030】
また、吸気管5のインタークーラ6より下流側の適宜位置には、吸気管5の流路を適宜な開度に絞り込む開度調整可能な流量調整弁19(吸気絞り手段)が装備されており、該流量調整弁19は、制御装置18からの開度指令信号19aにより開度制御されるようになっている。
【0031】
更に、マニホールド酸化触媒13の入口温度を検出する温度センサ20が排気マニホールド7の適宜位置に装備されており、この温度センサ20からの温度信号20aも前記制御装置18に入力されるようになっている。
【0032】
而して、制御装置18でアクセル開度信号16a及び回転数信号17aに基づきディーゼルエンジン1が始動直後のアイドリング状態にあると判定されると、制御装置18による燃料噴射制御が通常モードから昇温モードに切り替わり、制御装置18からの燃料噴射信号15aによりディーゼルエンジン1側で燃料のパイロット噴射が行われ且つ通常の噴射時期より若干遅いタイミングでメイン噴射が行われることになり、このメイン噴射による燃料が若干遅いタイミングで燃焼することによりディーゼルエンジン1の熱効率が下がり、燃料の発熱量のうちの動力に利用されない熱量が増えて排気温度の上昇が図られることになる。
【0033】
ここで、メイン噴射のタイミングを若干遅らせるにあたり、このメイン噴射に先立ちパイロット噴射を行うようにしているので、このパイロット噴射による燃料の予混合化が促進されてメイン噴射の着火性が向上され、失火の虞れが未然に回避されることになる。
【0034】
尚、制御装置18で昇温モードに切り替わった際には、必要に応じてメイン噴射の一回当たりの噴射量を通常より多くした燃料噴射信号15aを出力するようにしたり、或いは、メイン噴射直後の燃焼可能なタイミングでアフタ噴射を追加した燃料噴射信号15aを出力するようにしたりしても良く、前者の場合には、メイン噴射によるエネルギー投入量が増えて排気温度の更なる上昇が図られることになり、また、後者の場合には、アフタ噴射による燃料が出力に転換され難いタイミングで燃焼することによりディーゼルエンジン1の熱効率が下がり、燃料の発熱量のうちの動力に利用されない熱量が増えて排気温度の更なる上昇が図られることになる。
【0035】
そして、このように昇温された排気ガス8は、ディーゼルエンジン1の各気筒から排出された直後に排気ポート11でポート酸化触媒12を通過することになり、該ポート酸化触媒12がディーゼルエンジン1の始動時から直ちに触媒床温度を高められて活性化し、排気ガス8中に含まれる未燃の炭化水素が各ポート酸化触媒12にて良好に酸化処理されることになる。
【0036】
また、各ポート酸化触媒12を通過させるだけで排気ガス8中の炭化水素を除去しきることはできないが、各ポート酸化触媒12で炭化水素が酸化処理される際の反応熱で排気温度が更に上昇されるので、排気マニホールド7の出口部のマニホールド酸化触媒13も早期に触媒床温度を高められて活性化し、上流の各ポート酸化触媒12で除去しきれなかった炭化水素がマニホールド酸化触媒13にて良好に酸化処理されることになる。
【0037】
ここで、マニホールド酸化触媒13の入口温度は温度センサ20により検出されているので、マニホールド酸化触媒13の入口温度が活性温度を超えた所定温度以上になったところで制御装置18からの燃料噴射信号15aを通常のアイドリング状態のモードに戻して燃焼噴射制御による排気昇温を停止させれば良い。
【0038】
更に、ディーゼルエンジン1に搭載されたターボチャージャ2のタービン2bの出口部にもタービン酸化触媒14を備えているので、上流の各ポート酸化触媒12やマニホールド酸化触媒13を経た排気ガス8中に残余の炭化水素が含まれていても、これをタービン酸化触媒14で確実に除去しきることが可能となる。
【0039】
また、特に本形態例においては、吸気管5に流量調整弁19が備えられているので、ディーゼルエンジン1が始動直後のアイドリング状態にある時に、制御装置18からの開度指令信号19aにより流量調整弁19で適宜に吸気流量の絞り込みを行うと、ディーゼルエンジン1の作動流体量が少なくなることにより熱容量が下がり、その結果、更なる排気温度の上昇が図られることになる。
【0040】
従って、上記形態例によれば、未だディーゼルエンジン1が冷えた状態にある始動直後のアイドリング状態であっても、パイロット噴射によりメイン噴射の着火性を保ちつつ該メイン噴射のタイミングを遅らせることでディーゼルエンジン1の熱効率を下げて排気温度の上昇を図ることができ、この温度上昇した排気ガス8をディーゼルエンジン1の各気筒から排出された直後にポート酸化触媒12を通過させて良好に酸化処理することができ、しかも、ここで除去しきれなかった炭化水素についても排気マニホールド7の出口部でマニホールド酸化触媒13により良好に酸化処理することができるので、匂いの強い白煙の発生を効果的に抑制することができる。
【0041】
事実、本発明者による検証実験においては、図3に棒グラフで示す如く、始動直後のアイドリング状態における従来の排気ガスのオパシティー(光透過率)が約30%程度であったものが約95%まで改善されることが確認され、また、図4に棒グラフで示す如く、始動直後のアイドリング状態における排気ガス中の炭化水素濃度についても、従来の炭化水素濃度を基準として約80%程度も低減できることが確認された。
【0042】
更に、本形態例では、吸気流量を適宜に絞り込む吸気絞り手段として吸気管5に流量調整弁19を備えているので、この流量調整弁19で適宜に吸気流量の絞り込みを行うことにより、ディーゼルエンジン1の作動流体量を減らして熱容量を下げ、排気ガス8を温度上昇させるのに必要な熱量を低減させることで更なる排気温度の上昇を図ることもできる。
【0043】
また、ターボチャージャ2のタービン2bの出口部にもタービン酸化触媒14を備えているので、上流の各ポート酸化触媒12やマニホールド酸化触媒13を経た排気ガス8中に残余の炭化水素が含まれていても、これをタービン酸化触媒14により確実に除去しきることができる。
【0044】
更に、マニホールド酸化触媒13の入口温度を検出する温度センサ20を備えているので、マニホールド酸化触媒13の入口温度が活性温度を超えた所定温度以上になったところで制御装置18による燃料噴射制御を通常モードに戻して排気ガス8の昇温化を停止することができ、不必要な昇温モードの継続を回避して効率の良い炭化水素の酸化処理を行うことができる。
【0045】
尚、本発明の排気白煙化防止装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】
上記した本発明の排気白煙化防止装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0047】
(I)本発明の請求項1、2に記載の発明によれば、未だディーゼルエンジンが冷えた状態にある始動直後のアイドリング状態であっても、パイロット噴射によりメイン噴射の着火性を保ちつつ該メイン噴射のタイミングを遅らせることでディーゼルエンジンの熱効率を下げて排気温度の上昇を図ることができ、この温度上昇した排気ガスをディーゼルエンジンの各気筒から排出された直後にポート酸化触媒を通過させて良好に酸化処理することができ、しかも、ここで除去しきれなかった炭化水素についても排気マニホールドの出口部でマニホールド酸化触媒により良好に酸化処理することができるので、匂いの強い白煙の発生を効果的に抑制することができる。
【0048】
(II)本発明の請求項3に記載の発明によれば、エンジンが始動直後のアイドリング状態にある時にメイン噴射の一回当たりの噴射量を通常より多くすることができるので、メイン噴射によるエネルギー投入量を増やして排気温度の更なる上昇を図ることができる。
【0049】
(III)本発明の請求項4に記載の発明によれば、エンジンが始動直後のアイドリング状態にある時に、メイン噴射直後の燃焼可能なタイミングでアフタ噴射を追加することができるので、アフタ噴射による燃料を出力に転換され難いタイミングで燃焼させることによりエンジンの熱効率を下げ、燃料の発熱量のうちの動力に利用されない熱量を増やして排気温度の更なる上昇を図ることができる。
【0050】
(IV)本発明の請求項5に記載の発明によれば、エンジンが始動直後のアイドリング状態にある時に、吸気絞り手段により適宜に吸気流量の絞り込みを行うことでエンジンの作動流体量を減らして熱容量を下げることができるので、排気ガスを温度上昇させるのに必要な熱量が少なくて済むことにより更なる排気温度の上昇を図ることができる。
【0051】
(V)本発明の請求項6に記載の発明によれば、ターボチャージャのタービン出口部にもタービン酸化触媒を備えたことにより、上流の各ポート酸化触媒やマニホールド酸化触媒を経た排気ガス中に残余の炭化水素が含まれていても、これをタービン酸化触媒により確実に除去しきることができる。
【0052】
(VI)本発明の請求項7に記載の発明によれば、マニホールド酸化触媒の入口温度を検出する温度センサを備えたことにより、マニホールド酸化触媒の入口温度が活性温度を超えた所定温度以上になったところで制御装置による燃料噴射制御を通常モードに戻して排気ガスの昇温化を停止することができ、不必要な昇温モードの継続を回避して効率の良い炭化水素の酸化処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。
【図2】図1の要部に関する平面断面図である。
【図3】始動直後の排気ガスのオパシティーについて従来と比較した棒グラフである。
【図4】始動直後の排気ガスの炭化水素濃度について従来と比較した棒グラフである。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン
2 ターボチャージャ
2b タービン
4 吸気
7 排気マニホールド
8 排気ガス
11 排気ポート
12 ポート酸化触媒
12’ ポート酸化触媒
13 マニホールド酸化触媒
14 タービン酸化触媒
15 燃料噴射装置
15a 燃料噴射信号(燃料噴射指令)
16 アクセルセンサ(負荷センサ:始動時判定手段)
17 回転センサ(始動時判定手段)
18 制御装置
19 流量調整弁(吸気絞り手段)
20 温度センサ
Claims (7)
- エンジン始動時の燃料未燃分に起因した白煙の発生を防止する排気白煙化防止装置であって、エンジンの各気筒の排気ポートに装備されたポート酸化触媒と、排気マニホールドの出口部に装備されたマニホールド酸化触媒と、エンジンが始動直後のアイドリング状態にあることを判定する始動時判定手段と、エンジンの各気筒に対し燃料を噴射する燃料噴射装置と、前記始動時判定手段によりエンジンが始動直後のアイドリング状態にあると判定された時に燃料のメイン噴射に先立ちパイロット噴射を行い且つ通常の噴射時期より若干遅いタイミングでメイン噴射を行う燃料噴射指令を前記燃料噴射装置に出力する制御装置とにより構成したことを特徴とする排気白煙化防止装置。
- 始動時判定手段が、エンジンの回転数を検出する回転センサと、エンジンの負荷を検出する負荷センサとにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排気白煙化防止装置。
- 制御装置が、始動時判定手段によりエンジンが始動直後のアイドリング状態にあると判定された時にメイン噴射の一回当たりの噴射量を通常より多くした燃料噴射指令を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気白煙化防止装置。
- 制御装置が、始動時判定手段によりエンジンが始動直後のアイドリング状態にあると判定された時にメイン噴射直後の燃焼可能なタイミングでアフタ噴射を追加した燃料噴射指令を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の排気白煙化防止装置。
- 吸気流量を適宜に絞り込む吸気絞り手段が備えられていることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の排気白煙化防止装置。
- エンジンに搭載されたターボチャージャのタービン出口部にタービン酸化触媒が備えられていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の排気白煙化防止装置。
- マニホールド酸化触媒の入口温度を検出する温度センサが備えられていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の排気白煙化防止装置。
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