JP2004107316A - リン酸化デキストラン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】免疫活性を示さないデキストランを化学的にリン酸化することにより、免疫賦活活性を発揮することが明らかとなった。リン酸化デキストランはB細胞マイトジェンである他、樹状細胞を活性化し、IL−10およびIFN−γを誘導したことから、感染症や大腸炎の予防をはじめTh1/2バランスの維持によるアレルギー症の予防効果が期待される。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リン酸化デキストランを有効成分として含む免疫賦活作用を有する医薬組成物および食品組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
多糖中には多くの水酸基が存在するが、その一部あるいは全てにある種の置換基を導入することで、置換前の多糖には見られなかった新しい性質が現れることがある。例えば、セルロース中の水酸基の約40%以上をカルボキシメチル基で置換したカルボキシメチルセルロース(CM−セルロース)は水に可溶となり、安定な高粘度コロイド溶液を形成するようになるため、アイスクリームやジャムなど加工食品の安定剤として使用可能となる。例えば、「ケフィール」という発酵乳の種菌が構成するケフィール粒から分離した多糖(ケフィラン)にカルボキシメチル基を導入することで、結果として粘度が8倍以上になり、その粘度増強によって食品としての用途拡大が可能になった。
【0003】
この様に、多糖にある種の化学修飾を加えた誘導体が食品として注目される中で、医学分野での応用を目的とした研究も行われている。これには、多糖への置換基の導入による生理活性の増強および誘導を利用したものが多い。デキストランを硫酸化したデキストラン硫酸(分子量約6,500、硫黄含量16〜18%)は、ヘパリン様の抗血液凝固作用を発揮し、かつ低毒性のため、現在臨床応用されている。また同多糖は、高脂血症の治療薬としての利用頻度も高い。さらにデキストラン硫酸は、種々のウィルスに対して増殖抑制効果を持つことが古くから知られており、HIV(Human Immunodeficiency Virus;ヒト免疫不全ウィルス)に対しても増殖抑制効果があることが報告され、抗AIDS(Acquired Immunodeficiency Syndrome;後天性免疫不全症候群)薬として近年注目を集めている。また、ヘパリンやマンナン硫酸にもウィルス増殖抑制効果が認められ、デキストラン、マンナン自身には抑制効果が認められなかったとの報告(非特許文献1参照)から、硫酸基がその活性発現因子であると考えられている。
【0004】
デキストラン硫酸と比較して、デキストランのリン酸化誘導体であるリン酸化デキストランの生理活性に関する報告はほとんど知られていない。鈴木らは、デキストラン(分子量38,000)にホルムアミド溶液中でポリリン酸を反応させることでリン酸基を導入することにより、リン酸化デキストランを合成した(非特許文献2参照)。そして、その結果生成されるリン酸化デキストランがマウス腹水に移植したSarcoma−180固形腫瘍(S−180)の増殖を抑制することを報告したものの、免疫活性発現に関する詳細は未だ不明である。
【0005】
また、従来のリン酸化デキストランの作製方法においては、▲1▼収率が低い、▲2▼分子量10万以上のデキストランのリン酸化が困難である、▲3▼6位の水酸基の半分しかリン酸化されない、等の問題点があった(非特許文献2および3参照)。
【0006】
リン酸化デキストランの生理活性を解明することができれば、得られる生理活性に関する知見を基に、疾患に対して有効な医薬品ならびに食品の開発が可能となる。
【0007】
【非特許文献1】
Baba, M., Pauwels, R., Balzarini, J., Arnout, J., Desmyter, J.,および DeClercq, E. 著、「Mechanism of inhibitory effect of dextran sulfate and heparin on replication of human immunodeficiency virus in vitro.」 Proceedings of the National Academy of Science of the United States of America.、1988年、Vol.85、p.6132−6136
【0008】
【非特許文献2】
Suzuki, M., Mikami, T., Matsumoto, T. および Suzuki, S.著、「Preparationand antitumor activity of o−palmitoyldextran phosphates, o−palmitoyldextrans, and dextran phosphate.」、Carbohydrate Research、1977年、Vol.53、p.223−229
【0009】
【非特許文献3】
Whistler, RL. および Towle, GA.著 「Preparation and characterization of polysaccharide phosphates.」、 Archives of Biochemistry and Biophysics.、1969年、Vol.13、p.396−401
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、リン酸化デキストランの生理活性を見出すことにある。さらに本発明は、見出される生理活性に関する知見を基に、リン酸化デキストランを有効成分として含む医薬組成物および食品組成物を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、リン酸化デキストランの生理活性の解析を行った。まず本発明者らは鈴木らの方法により、各種分子量のデキストランに化学的にリン酸基を導入することに成功した。そして、生産したリン酸化デキストランについて生理機能の解析を行ったところ、全ての分子量のリン酸化デキストランが、免疫賦活活性、具体的にはマウス脾臓細胞に対する幼若化活性を有意に誘導することを見出した。デキストラン自体には幼若化活性は全く見られなかったことから、リン酸基の導入により免疫賦活活性が誘導されることが本発明者らによって初めて見出された。デキストラン硫酸がマウスB細胞をポリクローナルに刺激する活性化因子であることは報告されているものの、デキストランのリン酸化誘導体が幼若化活性を発揮したという報告例はない。
【0012】
また、リン酸化デキストランはB細胞マイトジェンであり、樹状細胞を活性化することが判明した。さらにIL−10およびIFN−γを誘導したことから、感染症、アレルギー疾患または大腸炎の予防もしくは治療効果が期待される。従って、リン酸化デキストランを有効成分として含む組成物は、感染症、アレルギー疾患または大腸炎の予防もしくは治療のための医薬品となるものと期待される。
【0013】
また、食と健康に関する興味が高まる中で、これらのリン酸化デキストランによる免疫賦活化作用などの生理活性の恩恵を日常の食生活により得られることは、予防医学の観点から、大変有利なことである。リン酸化デキストランを含む組成物は、感染症、アレルギー疾患または大腸炎の予防のための食品となるものと大いに期待される。
【0014】
即ち、本発明は免疫賦活作用を有するリン酸化デキストランを含む医薬組成物および食品組成物に関し、より具体的には、
〔1〕 リン酸化デキストランを有効成分として含む、免疫賦活作用を有する薬剤、
〔2〕 B細胞特異的マイトジェンである、〔1〕に記載の薬剤、
〔3〕 免疫賦活作用が幼若化作用である、〔1〕に記載の薬剤、
〔4〕 免疫賦活作用がインターフェロンγ(IFN−γ)またはインターロイキン10(IL−10)を誘導させる作用である、〔1〕に記載の薬剤、
〔5〕 リン酸化デキストランを有効成分として含む、感染症、大腸炎、またはアレルギー疾患を、予防、改善または治療するための医薬組成物、
〔6〕 リン酸化デキストランを有効成分として含む、感染症、大腸炎、またはアレルギー疾患を、予防または改善するための食品組成物、
〔7〕 リン酸化デキストランと接触させることを特徴とする、細胞を免疫賦活化させる方法、
〔8〕 免疫賦活化が幼若化である、〔7〕に記載の方法、
〔9〕 免疫賦活化がインターフェロンγ(IFN−γ)またはインターロイキン10(IL−10)の誘導化である、〔7〕に記載の方法、
〔10〕 細胞が脾臓細胞由来または樹状細胞由来である、〔7〕〜〔9〕のいずれかに記載の方法、
〔11〕 ホルムアルデヒド溶液中でデキストランとポリリン酸を反応させることを特徴とする、リン酸化デキストランの作製方法、
〔12〕 加熱条件下においてデキストランとポリリン酸とを反応させる、〔11〕に記載の方法、
〔13〕 リン酸化デキストランが、以下の工程(a)から(c)を含む方法によって作製されたものである、〔5〕または〔6〕に記載の組成物、
(a)加熱条件下においてデキストランとリン酸緩衝液とを反応させる工程、
(b)工程(a)の反応液を凍結乾燥する工程、
(c)工程(b)の凍結乾燥試料を100〜160℃で24時間、加熱する工程、を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、リン酸化デキストランの機能の解析を行った結果、新たな生理活性を有することを見出した。具体的には、デキストランにリン酸基を導入することによって、免疫賦活活性が誘導されることを初めて見出した。従って本発明は、リン酸化デキストランを有効成分として含む免疫賦活作用を有する薬剤を提供する。
【0016】
デキストラン(dextran:α−1,6−グルカン)とは、乳酸菌に属するLeuconostoc mesenteroidesなどによってスクロースから生成されるα1→6結合を主体とする粘質性のグルカンを指す。一般的に、スクロース中のグルコース残基がデキストランスクラーゼの作用でプライマーにα1→6結合が転移されることによって合成される。これまで、数十種のデキストラン生成菌が見出されており、菌株によりα1→6結合の含量が変動するが、一般には65%以上のα1→6結合を有するグルカンをデキストランと呼ぶ。他の結合としては、α1→3、α1→2結合が含まれるが、多くの場合、分枝として存在している。
【0017】
本発明にて用いられるデキストランは市販されており、容易に入手することが可能である。また、当業者において一般的に行われる方法に従って、微生物等から調製することも可能である。
【0018】
本発明のリン酸化デキストランにおいて、リン酸化されているデキストランの部位は、通常、6位の水酸基であるが、リン酸化デキストランのリン酸化される部位を正確に規定することは、通常困難である。よって、本発明におけるリン酸化デキストランとしては、6位の水酸基がリン酸化されたリン酸化デキストランに特に限定されない。また、リン酸基の導入割合(リン酸化の割合)も正確に規定することは、通常困難であることから、本発明におけるリン酸化デキストランのリン酸基導入割合は、特に制限されない。
【0019】
また、免疫賦活化とは、宿主の低下した免疫応答能を賦活(活性化)または増強することを指す。免疫賦活化作用は、当業者においては通常、リンパ球の幼若化活性またはマイトジェン活性を指標とすることにより、評価することができる。より具体的には、T細胞またはB細胞に対する幼若化活性を測定することにより、免疫賦活化作用を評価することができる。この「幼若化」とは、通常は抗原やマイトジェン刺激を受けたリンパ球が芽球化反応により形態的に変化し、芽細胞の特徴を有する細胞になり、より機能的なリンパ球に変化する現象を指す。
【0020】
本発明者らは、マウス脾臓細胞におけるCD69の発現誘導能を解析した結果、リン酸化デキストランはCD45R陽性の細胞集団においてCD69の発現が増強し、その活性はデキストランよりも高いことを明らかにした。CD69はリンパ球の活性化後に早期に発現される細胞表面抗原の一つである。リンパ球は活性化されると細胞表面に接着分子を発現し、それによる細胞同士や細胞周囲を取りまく物質との特異的な接着が細胞の分化、増殖、機能調節機構に重要な役割を果たしている。CD45RはB前駆細胞およびB成熟細胞表面上に発現する細胞表面抗原であり、この結果はリン酸化デキストランが幼若化作用を有し、さらにB細胞マイトジェンであることを示唆するものである。従って、本発明のリン酸化デキストランは免疫賦活化作用を有し、より具体的には、マイトジェンとしての作用、または幼若化作用を有する。
【0021】
また、本発明者らは、RT−PCR法を用いて、リン酸化デキストラン刺激によるマウス脾臓細胞におけるサイトカイン遺伝子の発現解析を行い、リン酸化デキストランがマウス脾臓細胞からIL−10(Th2型サイトカイン)、およびIFN−γ(Th1型サイトカイン)を誘導することを明らかにした。従って、本発明のリン酸化デキストランの免疫賦活化作用として、具体的には、インターフェロンγ(IFN−γ)またはインターロイキン10(IL−10)を誘導させる作用を例示することができる。
【0022】
また本発明は、リン酸化デキストランを有効成分として含有する、感染症、大腸炎、またはアレルギー疾患を、予防、改善または治療するための医薬組成物を提供する。本発明者らは、リン酸化デキストランの生理機能の解析を行い、リン酸化デキストランがマウス脾臓細胞に対する幼若化活性を有意に誘導することを見出した。また、リン酸化デキストランはB細胞マイトジェンであり、樹状細胞を活性化することが判明した。さらにIL−10およびIFN−γを誘導したことから、本発明の上記医薬組成物は、感染症、大腸炎、またはアレルギー疾患に対して、予防もしくは治療効果を有するものと期待される。
【0023】
本発明における「予防」には、疾患を呈することを防ぐための予防だけではなく、治療後の疾患の再発を防ぐための予防も含まれる。本発明において予防、改善または治療の対象となる「アレルギー疾患」としては、具体的には、花粉、ダニ、ハウスダストなどに起因するアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、腸管アレルギー、アナフィラキシーショック等を例示することができるが、特にこれらの疾患に限定されない。
【0024】
本発明の感染症、大腸炎、またはアレルギー疾患を予防、改善または治療するための医薬組成物を使用する場合は、一般的な医薬製剤として調製される。例えば、本発明の医薬を製剤上許容しうる担体(賦形剤、結合剤、崩壊剤、矯味剤、矯臭剤、乳化剤、希釈剤、溶解補助剤等)と混合して得られる医薬組成物または錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤等の製剤として経口投与または非経口投与に適した形態で処方される。
【0025】
賦形剤としては、例えば、乳糖、コーンスターチ、白糖、ブドウ糖、ソルビット、血漿セルロース等が挙げられる。結合剤としては、例えば、ポリビニルビアゴム、トラガント、ゼラチン、シュラック、ヒドロキシポロピル、セルロース、シドロキシプロピルスターチ、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0026】
崩壊剤としては、例えば、デンプン、寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カルシウム、デキストラン、ペクチン等が挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ、硬化植物油等が挙げられる。着色剤としては、医薬品に添加する事が許可されている物が使用できる。矯味矯臭剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香酸、ハッカ油、竜脳、桂皮末等が使用できる。これらの錠剤は、顆粒剤には、糖衣、ゼラチン衣、その他必要により適宜コーティングしても良い。
【0027】
注射剤を調製する場合、必要により、pH調製剤、緩衝剤、安定化剤、保存剤等を添加し、常法により、皮下、筋肉内、静脈内注射剤とする。注射剤は、溶液を容器に収納後、凍結乾燥等によって、固形製剤として、用時調製の製剤としてもよい。また、一投与量を容器に収納してもよく、また、投与量を同一の容器に収納してもよい。
【0028】
本発明の感染症、大腸炎、またはアレルギー疾患等の疾患を予防、改善または治療するための医薬組成物の投与量は、剤型の種類、投与方法、被検対象(ヒトを含む哺乳動物)の歳や体重、被検対象の症状等を考慮して決定されるものであるが、成人患者では、例えば1日当たり、0.01〜600mgを1〜数回に分けて経口投与することができる。より好ましくは0.1〜400mg/日、更により好ましくは1〜200mg/日の投与量を例示することができる。これらの投与量は患者の体重や年齢、投与方法などにより変動するが、当業者であれば適当な投与量を適宜選択することが可能である。投与期間も、患者の治癒経過等に応じて適宜決定することが好ましい。
【0029】
また本発明は、リン酸化デキストランを有効成分として含有する感染症、大腸炎、またはアレルギー疾患を予防または改善するための食品組成物を提供する。本発明の食品組成物として、例えば、健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養補助食品、経腸栄養食品等を挙げることができるが、感染症、大腸炎、またはアレルギー疾患を予防または改善する効果を有するものであればこれらの食品に限定されない。該組成物の製造方法は、当業者にとって周知慣用技術である。すなわち、本発明のリン酸化デキストランと食品衛生上許容される配合物を混合して、健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養補助食品、経腸栄養食品等に加工することができる。例えば安定化剤、保存剤、着色料、香料、ビタミン等の配合物を上記リン酸化デキストランに適宜添加し、混合し、常法により、錠剤、粒状、顆粒状、粉末状、カプセル状、液状、クリーム状、飲料等の組成物に適した形態とすることができる。
【0030】
さらに本発明は、リン酸化デキストランと接触させることを特徴とする、細胞を免疫賦活化させる方法を提供する。本発明の上記方法における好ましい態様においては、免疫賦活化させたい細胞へ、本発明のリン酸化デキストランを添加し、該細胞の培養を行う。上記方法を適用可能な細胞としては、免疫組織を構成する細胞、例えば脾臓、腸管パイエル板、鼻粘膜組織に存在するリンパ球、マクロファージまたは樹状細胞などを示すことができるが、とくにこれらの細胞に限定されない。また本発明で用いられる脾臓細胞または樹状細胞としては、マウス由来の細胞に限定されず、ヒト由来の細胞を用いることも可能である。
【0031】
上記方法は、より具体的には後述の実施例に記載の手順に従って実施することができるが、特にこの方法に制限されない。当業者においては、後述の実施例に記載の方法を適宜改変して実施することも可能である。上記方法における「免疫賦活化」とは、より具体的には、「幼若化」または「インターフェロンγまたはインターロイキン10の誘導化」を示すことができる。
【0032】
また、本発明は、ホルムアルデヒド中でデキストランとポリリン酸を反応させることを特徴とするリン酸化デキストランの作製方法を提供する。本発明の上記リン酸化デキストランの作製方法は、前記の従来の方法を一部改良したものである。鈴木らは、デキストラン(分子量38,000)にホルムアミド溶液中でポリリン酸を反応させることでリン酸基を導入することにより、リン酸化デキストランを合成した。本発明の方法は、鈴木らの行った従来の方法と比較して、▲1▼従来法より収率が30%上昇した、▲2▼従来法ではリン酸化不可であった分子量10万以上のデキストランのリン酸化が可能になった、▲3▼従来法では6位の水酸基の半分しかリン酸化されなかったが、本方法では6位水酸基の殆どがリン酸化可能になった、等の利点を有する。
【0033】
本発明の上記方法は、具体的には、下記のようにして実施することができる。(1)反応がより効率よく行われるように、デキストランを十分に乾燥後、まず無水ホルムアミドを加え、70℃のウォーターバス中で攪拌しながら、デキストランを完全に溶かす(1時間)。
(2)次いで、無水トリエチルアミンとポリリン酸を加え、再度70℃でポリリン酸が完全に溶解するまで攪拌する(2時間)
(3)その後、24時間静置することでリン酸化反応を行う
(4)リン酸化デキストランは冷エタノールで沈殿し回収する
【0034】
本発明の上記方法においては、好ましくは、加熱条件下においてデキストランとポリリン酸を反応させる。鈴木らの従来の方法では、この加熱工程が含まれない。そのため、出発デキストランで特に分子量の大きな成分はリン酸化することが不可能であるものと推察される。加熱工程を挟むことにより、分子量200万のデキストランでもリン酸化させることができる。さらに、鈴木らの方法で用いられていたメタノールを、本発明の方法においては、より安全性の高いエタノールを好適に使用することができる。これにより、医薬品および食品への応用が可能となった。
【0035】
本発明の上記リン酸化デキストランの作製方法は、より具体的には、後述の実施例に記載された方法に従って実施することができるが、この方法に制限されるものではない。
【0036】
例えば、本発明のリン酸化デキストランは、以下の工程(a)〜(c)を含む方法によって調製することも可能である。
(a)加熱条件下においてデキストランとリン酸緩衝液とを反応させる工程、
(b)工程(a)の反応液を凍結乾燥する工程、
(c)工程(b)の凍結乾燥試料を100〜160℃で24時間、加熱する工程
【0037】
上記方法の工程(c)における凍結乾燥試料の加熱条件は、好ましくは140〜160℃で24時間であり、より好ましくは160℃で24時間である。
【0038】
上記方法の一例を示せば、多糖試料(デキストラン)300mgを0.1Mリン酸緩衝液(pH5.5)10mlに懸濁し、70℃に攪拌しながら加温し、完全に溶解するまで攪拌する。次いで試料溶液を凍結乾燥した後、140℃〜160℃で24時間加温する。
【0039】
上記方法は、安全な試薬類によるリン酸化法を用いているため、本発明のリン酸化デキストランを含む組成物は、食品または医薬品として安全であるものと考えられる。当業者においては、後述の実施例に記載の方法(手順)を適宜改変して実施することも可能である。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
【0041】
なお、実験には、DEXTRAN40,000Da(和光純薬工業)およびDEXTRAN平均分子量:約10,500、160,000、513,000、2,000,000Da(SIGMA CHEMICAL CO., St. Louis, MO, USA)を用いた。
試験区の対照区に対する有意差は、Student’s t−testを用いて検定を行った。
【0042】
〔実施例1〕 リン酸化デキストランの調製
デキストランのリン酸化は、Whistlerらおよび鈴木らの方法を一部改良して行った。すなわち、デキストラン(100mg、減圧下、P2O5存在下で24時間乾燥させたものを用いた)を無水ホルムアミド(10ml、市販特級品にモレキュラーシーブ(4A 1/16、和光純薬工業)を加え24時間放置後、上清を用いた)に懸濁し、70℃のウォーターバス中でデキストランが完全に溶解するまで1時間攪拌した。次に無水トリエチルアミン(2ml、市販特級品にKOHカリウムペレットを加え24時間放置後、上清を用いた)とポリリン酸(500mg)を加え、同様に70℃のウォーターバス中で攪拌し、ポリリン酸を完全に溶解させた(2時間以上)。その後、反応溶液を室温に24時間静置し、デキストランをリン酸化した。反応終了後、本溶液に2倍量の冷エタノールを加え、沈殿物(エタノール沈殿)を遠心分離することで得た。沈殿物をミリQ水 (100ml)に溶解させ、10%NaOH溶液でpHを9.0に調整し、2日間ミリQ水に対して透析し、脱塩を行った。透析内液をロータリーエバポレーターで濃縮後、凍結乾燥し、「粗リン酸化デキストラン」を得た。
【0043】
さらに、粗リン酸化デキストランを20mg/mlの濃度で50mM Tris−HCl緩衝液(pH8.6)に溶解し、HiTrapQ HP(1.6×2.5cm, Amersham Pharmacia Biotech UK, Buckinghamshire, England) による陰イオン交換クロマトグラフィーに供した。カラムはカラム容量の5倍量の50mM Tris− HCl 緩衝液(pH8.6)で洗浄後、0−1.0M NaCl溶液でグラジエント溶出した。溶出画分はフェノール硫酸法により中性糖をモニターし、溶出曲線により吸着成分を回収した。本画分を2日間ミリQ水に対して透析し脱塩を行った。透析内液をロータリーエバポレーターで濃縮後、凍結乾燥し、「精製リン酸化デキストラン」を得た。以下に、陰イオン交換クロマトグラフィーの条件を示す。
陰イオン交換クロマトグラフィー
【0044】
カラム HiTrap Q HP(1.6×2.5cm)
移動相 50mM Tris− HCl 緩衝液(pH8.6)
溶出 同緩衝液中の0−1.0M NaCl によるリニアグラジエント溶出
流速 5.0ml/min
検出 フェノール硫酸法(490nm,中性糖)
【0045】
各分子量のデキストラン(分子量約1万,4万,16万,51万および200万)は、陰イオン交換クロマトグラムを用いて、ほぼ100%のデキストランがリン酸化されていることを確認した。
【0046】
〔実施例2〕 デキストランの経時的リン酸化
デキストランのリン酸化における至適条件を決定する目的で、デキストラン(分子量200万)のリン酸化を経時的に比較し、至適反応時間を検討した。リン酸化反応は0、6、12、24、36、48および72時間について行った。リン酸化未処理のデキストランを陰イオン交換クロマトグラフィーに供したところ、全て素通り画分に溶出した。経時的リン酸化は、リン酸化反応溶液にポリリン酸が完全に溶解した時間を、反応0時間とし、以後72時間まで経時的にリン酸化を行った。
【0047】
その結果、反応0時間においても全体の約9割の量のデキストランが陰イオン交換カラムに吸着した。また、反応6、12、24、36、48、72時間では、ほぼ100%のデキストランがカラムに吸着した(図1)。しかし、6〜72時間までデキストランの吸着量が同程度であったため、陰イオン交換クロマトグラムから至適反応時間を決定するまでには至らなかった。
【0048】
〔実施例3〕 リン酸化デキストラン中のリン含量
そこで、各反応時間におけるデキストランのリン酸化効率を、リン酸化デキストラン中のリン含量を測定し、至適反応時間を決定した。
【0049】
リン酸化デキストラン中に含まれるリンの重量は、Dittmerらの方法に従って定量した。すなわち、1mlのリン酸化デキストラン溶液(1mg/ml)を試験管に採り、N2ガスを噴霧しながら60℃下で乾固した。0.4mlの70%過塩素酸を添加し、試料が透明になるまで約20分間加熱した。分解終了後、室温まで冷却し、2.4mlのモリブデン酸アンモニウム試薬(特級モリブデン酸アンモニウム4.4gを200−300mlの蒸留水で溶解し、これに精密分析用硫酸14mlを添加後、1000mlとしたもの)、および2.4mlの還元試薬(Fiske&Subbarow還元試薬:無水亜硫酸水素ナトリウム30g、無水亜硫酸ナトリウム6g、および1,2,4−アミノナフトールスルホン酸0.5gを乳鉢で磨砕混合したものを250mlの蒸留水で溶解し、3時間暗所に放置後ろ過し、褐色瓶に保存。これを1:12に希釈して使用した)を添加混合後、100℃、10分間加熱した。放冷後830nmの吸光度を測定した。試料中に含まれるリンの重量は、リン酸二水素カリウムを用いて作成した検量線により算出した。各リン酸化デキストラン中のリン含量を図2に示す。
【0050】
その結果、反応0時間においてリン含量は約1.0%と最も低い値を示した。その後、反応時間の増加に伴いリン含量は次第に上昇し、反応48時間で約1.7%と最も高い値を示した。また、72時間では約1.3%とリン含量が減少した。
【0051】
リン酸化デキストラン中のリン含量の値はリン酸化効率の指標であるため、リン酸化の至適反応時間をリン含量が最も高い値を示した48時間と決定した。
【0052】
〔実施例4〕 マウス脾臓細胞の調製
免疫細胞の調製は、Specific pathogen free (SPF) BALB/cマウス(Japan SLC, Shizuoka, Japan)を用い検討した。マウスは5週齢の雄を購入し、マウス・ラット用の実験飼料であるMRブリーダー(日本農産工業)および蒸留水を自由摂取させ、実験には6〜10週齢のマウスを用いた。
【0053】
BALB/cマウスをエーテルで麻酔後、脱血屠殺した。脾臓を摘出し、ストレプトマイシン・ペニシリン(400mg,400U/ml)を含むリン酸緩衝液(PBS−4xS.P,ph7.3)中で洗浄、脂肪組織などを除去した。脾臓をガーゼ中で良くほぐし、脾臓細胞をPBS中に漏出させ、細胞浮遊液を調製した。細胞懸濁液を遠心分離(300xg, 4℃, 5分間)後、上清を除去し、RPMI−1640培地(SIGMA)に再懸濁した。スチールメッシュに通し、凝集細胞を除いた後、再び遠心分離(300xg, 4℃, 5分間)、上清を除去し、最終的に2%牛胎児血清(FCS: Biocell Lab., Inc., CA, US)を含むRPMI−1640に再懸濁した。細胞はトリパンブルー染色法により生細胞数を計数し、これを脾臓細胞懸濁液とした。
【0054】
〔実施例5〕 リン酸化デキストランのマウス脾臓細胞に対する幼若化活性
96穴マイクロプレート(SUMITOMO BAKELITE CO., LTD. Tokyo, Japan)の各穴に細胞懸濁液を2×105cell/wellになるように播き、デキストランおよび実施例1で調製した5種類のリン酸化デキストラン(分子量約1万,4万,16万,51万および200万)をそれぞれ100μg/mlになるように添加し、RPMI−1640培地(2% FCS)中で5%CO2下、37℃、48時間培養した。陽性対照試料として、リポ多糖(LPS:B−cell mitogen,E.coli0111:B4,SIGMA)、またはコンカナバリンA(ConA:T−cell mitogen, SIGMA) を用い、それぞれ最終濃度が20μg/mlおよび2μg/mlになるように添加した。培養終了16時間前に、Methyl−[3H]−thymidine([3H]TdR, Amersham Pharmacia Biotech)を9.25kBq/well添加し、パルスラベルした。培養終了後、セルハーベスター(LABO MASH LM 101− 655, LABO SCIENCE CO., LTD. Tokyo, Japan)を用いて細胞をガラスフィルター(LABO MASH LM 101− 10, LABO SCIENCE CO, LTD)上に回収し、ドライヤーで乾燥させた。ガラスフィルターを専用バイアルに入れ、液体シンチレーター用カクテル(POPOP:1,4−bis−[2−(5−phenyloxazolyl)]benzen(同仁化学研究所、熊本、日本)0.1gおよびDPO:2,5−Diphenyloxazole(同仁科学研究所)4.0gを1Lのトルエンに溶解した)3mlを加え、リンパ球内に取り込まれた[3H]TdRの量を液体シンチレーションカウンター(LS1801, Beckman Coulter, Tokyo)で測定した。
【0055】
また、リンパ球幼若化活性は細胞の[3H]TdRの取り込み量から、以下の式を用いてStimulation Index (S.I.、刺激指数)を算出し相互評価した。
S.I.=[(counts per minute in treated) − (counts per minute in background)]/[(counts per minute in control) − (counts per minute in background)]
【0056】
さらに、同時に対照として用いたLPSおよびConAのS.I.値を検討し、細胞の反応性および幼若化試験の適性を確認した。
【0057】
その結果、全ての分子量において、リン酸基の導入により、デキストランのマウス脾臓細胞に対する幼若化活性が有意に誘導された(図3)。中でも分子量4万のリン酸化デキストランがS.I.=4.5と最も高い値を示した。
【0058】
〔実施例6〕 リン酸化デキストランのリンパ球幼若化特性
1)幼若化作用における刺激濃度の検討
実施例5と同様にリン酸化デキストランのマウス脾臓細胞に対する幼若化活性を測定した。ただし、リン酸化デキストランを100ng/ml、1μg/ml、10μg/ml、100μg/mlおよび200μg/mlになるように添加し、5%CO2下、RPMI−1640(2%FCS)培地中で37℃、48時間培養後、Methyl−[3H]−thymidineの取り込み量を測定した。幼若化活性は放射活性から、対照に対するS.I.値を算出し評価した。
【0059】
その結果、10−500μg/mlの濃度でリン酸化デキストランは有意に活性を誘導し、500μg/mlでS.I.=13.9と最も高い活性を示した(図4)。
【0060】
2)幼若化作用における培養時間の検討
実施例5と同様にリン酸化デキストランのマウス脾臓細胞に対する幼若化活性を測定した。ただし、培養は200μg/ml濃度で、12、24、48、72および120時間行い、それぞれ培養終了16時間前にMethyl−[3H]−thymidineを9.25kBq/well添加し、パルスラベルした。培養後Methyl−[3H]−thymidineの取り込み量を測定した。幼若化活性は放射活性から、対照に対するS.I.値を算出し評価した。
【0061】
その結果、培養24時間目から有意な活性が誘導され(図5)、培養48時間でS.I.=6.9と最も高い活性が認められた。その後活性は減少し、120時間ではコントロールと同程度であった。
【0062】
3) リン酸化デキストランのTおよびB細胞に対する幼若化活性
実施例4で調製したマウス脾臓細胞懸濁液を細胞分離用バッファー(0.5% BSA, 2mM EDTA/−PBS)で遠心洗浄(2,500rpm,4℃,5min)後、細胞3×107cellsを20倍希釈したビオチンラベル抗マウスCD45R抗体50μl(CLTAG Lab, Burlingame, CA)で4℃、15分間インキュベートした。細胞分離用バッファーで遠心洗浄(2,500rpm,4℃,5min)後、上清を除去し、30μlの10倍希釈ストレプトアビジン−マイクロビーズ(Miltenyi Biotec GmbH, Germany)を加え、4℃、15分間インキュベートした。細胞分離用バッファーで遠心洗浄(2,500rpm,4℃,5min)後、同バッファーに再懸濁し、ナイロンメッシュに通すことで凝集細胞を除去した。同細胞懸濁液を磁気細胞分離システム(MACS;Magnetic Cell Sorting System, Miltenyi BiotecGmbH)に供し、ポジティブセレクション用カラム(MS+/RS+, Miltenyi Biotec GmbH)に2回通し、吸着画分をB細胞、素通り画分をT細胞とした。FACSを用いてそれぞれの割合を解析したところB細胞は分画前は19.3%であったが、分画後は約90%と高まり、効率よい分離が出来た。また、分画後のT細胞の割合は約97%であった。
【0063】
得られた細胞を遠心分離により回収し、RPMI−1640(10%FCS)に再懸濁後、上述した方法によって幼若化活性を測定した。ただし、リン酸化NPSの刺激は100μg/ml 濃度で行い、培養は48時間で行った。その結果、T細胞マイトジェンであるConA、およびB細胞マイトジェンであるLPSは、それぞれ特異的にTおよびB細胞を活性化する結果が得られ、分画細胞を用いた本試験の適性が確認された。一方、リン酸化デキストラン(100μg/ml)の幼若化活性は、B細胞のみに認められ、そのS.I.値は13であった(図6)。このことから、リン酸化デキストランはB細胞マイトジェンであることが明らかとなった。
【0064】
〔実施例7〕 リン酸化デキストランによるマウス脾臓細胞におけるCD86の発現誘導
マウス脾臓細胞を、24穴マイクロプレート(SUMITOMO BAKELITE CO., LTD. Tokyo, Japan)に1穴あたり500μl中に4×106cells/wellとなるように分注した。リン酸化デキストランを200μg/mlとなるように添加し、5%CO2下、37℃で24時間培養した。なお、培地はRPMI−1640(10%FCS含む)を用いた。培養後、遠心分離(2400rpm, 4℃,5min)により細胞を回収し、FACS washing buffer(2%FCS, 0.01%NaN3を含むPBS)で遠心洗浄(2400rpm, 4℃, 5min)した。細胞表面抗原の同定は、抗CD69抗体および抗CD86抗体を用いた抗体染色法により行った。すなわち、細胞のペレットに抗体の組み合わせにより、20倍希釈PE標識抗マウスCD86抗体(CALTAG)、20倍希釈FITC標識抗マウスCD8抗体(Serotec Ltd., Kidlington, UK)、20倍希釈Biotin標識抗マウスCD11c抗体(CALTAG)を各種組み合わせにより加え良く混合し遮光下で室温、15分間反応させた。FACS washing bufferで遠心洗浄(2400rpm, 4℃, 5min)し、10μlの100倍希釈Streptavidin PE−Cy5 (Bioscience, Sam Diego, CA,USA)を加え、遮光下で室温、15分間反応させた。抗体染色した細胞はFACS washing bufferで遠心洗浄(2400rpm, 4℃, 5min)を行った。1時間パラホルムアルデヒドで固定後、1mlのシース液(Facs Flow, Becton, Dickinson, MA, USA)に懸濁し、ナイロンメッシュを通した後、FACS caliburTM Model 3A(Becton)により、細胞表面への抗体結合量を解析した。
【0065】
リン酸化デキストランについてマウス脾臓細胞におけるCD86の発現誘導を、フローサイトメトリーにより解析を行った結果(図7)、リン酸化デキストランはCD8−CD11c−(CD8CT細胞およびDC以外の細胞集団;R2)、CD8−CD11c+樹状細胞(R3の細胞集団)、CD8+CD11c+樹状細胞(R4の細胞集団)、CD8+CD11c−(CD8+T細胞集団;R5)の細胞集団全てにおいて、CD86の発現増強を示した。特に、その活性はCD8−CD11c+樹状細胞で顕著であった。
【0066】
〔実施例8〕 リン酸化デキストランによるマウス脾臓細胞におけるサイトカイン誘導
RT−PCR法により、リン酸化デキストラン刺激によるサイトカイン遺伝子の発現解析を行った。
【0067】
マウス脾臓細胞懸濁液を24穴マイクロプレートに1穴当たり500μlの系で4×106cells/wellになるように分注した。デキストランおよびリン酸化デキストランを200μg/mlとなるように添加し、5%CO2下、37℃、12時間培養した。
【0068】
浮遊細胞を1.5mlチューブに回収し、遠心分離(300xg,4℃,5min)により上清を除去した。付着細胞はプレートの各ウェルにTRIzol reagent(GIBCO BRL,Grand island,N.Y)1mlを注ぎ、5分間室温に放置後、ピペッティングすることで細胞溶解液を回収した。同溶液を浮遊細胞のペレットに加え、良くピペッティングし、完全に細胞を溶解させた。室温に5分間放置後、200mlのクロロホルムを加え、激しく攪拌し、3分間放置した。遠心分離(15,000xg,4℃,15min)後、水層を新しいマイクロチューブに回収した。500mlのイソプロピルアルコールを加えて良く攪拌し、室温で10分間放置後、遠心分離(15,000xg,4℃,15min)し、上清を除去した。冷75%エタノール(RNase free)で洗浄後、エタノールを乾燥させ、最終的に30mlのDEPC−H2Oに溶解し、RNAサンプルとした。
【0069】
RT−PCRはRobusT RT−PCR(第一化学薬品、東京)を用いて行った。すなわち、マウス脾臓から調製したTotal RNAをテンプレートとし、Oligo dT プライマー(pd(T)12−18)およびマウスβ−アクチン、IL−7、IL−10、IL−12p40、IFN−γおよびTNF−αプライマーを用いて表1の条件でRT−PCRを行った。
【0070】
【表1】
【0071】
用いたサイトカインプライマーの配列を表2に示す。
【0072】
【表2】
【0073】
PCR反応液は3%アガロースゲル電気泳動に供し、エチジウムブロマイド溶液による染色後、FAS−IIIフルシステム+DS30(TOYOBO, Tokyo, Japan)で撮影した。
【0074】
結果、リン酸化デキストランはマウス脾臓細胞からIL−10およびIFN−γのmRNA発現を誘導した(図8)。
【0075】
活性化された樹状細胞はIFN−γを産生し、Th1系の免疫応答を誘導することが知られている。また、IFN−γは、自然免疫から獲得免疫の制御に至るまで、細胞間ネットワークにおける重要な液性因子として理解されている。一方、IL−10は、Th2細胞から産生されるサイトカインとして知られ、マクロファージ存在下でTh1細胞からのサイトカイン産生を抑制することが知られている。とくに、IFN−γ産生に対する抑制効果は顕著である。
【0076】
Th1/Th2系免疫応答は互いに抑制的に作用しており、このバランスがTh2に偏るとアレルギー疾患、Th1に偏ると大腸炎などの炎症反応が引き起こされると考えられている。IFN−γの生理機能は抗ウイルス作用のみならず、様々な免疫調節機能を持つと考えられている。Steidlerらは大腸炎の治療効果を有するIL−10を発現させたLactococcus lactis ssp. lactisを、大腸炎発症モデルマウスに経口投与することにより、炎症反応が有意に改善される事を報告している(Steidler, L., Hans, W., Schotte, L., Neirynck, S., Obermeier, F., Falk, W.,Fiers, W. and Remaut, E. Treatment of murine colitis by Lacococcus lactis secreting interleukin−10. Science, 289, 1352−1355 (2000))。
【0077】
この様にIFN−γやIL−10の個々の生理活性については様々であるが、リン酸化デキストランの生体におけるサイトカインを介する免疫賦活化作用を考える場合、その活性発現をサイトカインの相互作用として把握し、リン酸化デキストランの効果を評価することができる。
【0078】
〔実施例9〕
(a)リン酸化デキストランの調製
文献(Edward Tarelli and Susan F. Wheeler, Drying from phosphate−buffered solutions can result in the phosphorylation of primary and secondaryalcoholgroups of saccharides, hydroxylated amino acids, proteins and glycoproteins., Analytical Biochemistry 222, 196−201 (1994))記載のオルトリン酸塩を用いたリン酸緩衝液についての情報を参考にして、デキストランのリン酸化を実施した。まず、多糖試料300mgを0.1M リン酸緩衝液(pH5.5)10mlに懸濁し、70℃に攪拌しながら加温し、完全に溶解するまで攪拌した。次に、試料溶液を凍結乾燥し、その後、凍結乾燥試料を140℃〜160℃で24時間加熱した。
【0079】
さらに、上記試料を10mM 炭酸水素アンモニウム溶液30mlに溶解し、10mM 炭酸水素アンモニウム溶液に対して一晩透析後、50mM トリス塩酸緩衝液(pH8.6)で2日間透析脱塩(フリーのリン酸塩を完全に除くため)した。DEAE−Toyopearl 650Mカラム(1.6 x 11cm)を用いてグラジエント溶出した。溶出液中の糖含量は、フェノール硫酸法でモニターした。
【0080】
(b)デキストランのリン酸化における至適温度条件の検討
上記実施例と同様の方法により、デキストランのリン酸化における至適温度条件を検討した。リン酸化反応は、80℃、100℃、120℃、140℃、160℃の加熱条件について行った。リン酸化未処理のデキストランを陰イオン交換クロマトグラフィーに供したところ、全て素通り画分に溶出した。
【0081】
その結果、温度条件を上げるに伴い、カラム吸着性が向上し、リン酸化率が向上することが分かった(図9)。
【0082】
更に、各加熱条件におけるデキストランのリン酸化効率を、上述の実施例3と同様の方法によってリン酸化デキストラン中のリン含量を測定し、至適温度条件を決定した。
【0083】
その結果、140℃および160℃の条件で、リン含量が高値を示した(図10)。しかし、160℃では多少試料の褐変化が起こったが、リン酸基の導入率が5%を越える至適加熱時間は140℃〜160℃であると考えられた。
【0084】
(c)リン酸化デキストランのリンパ球幼若化活性
上記実施例記載の方法により得たリン酸化デキストランについて、マウス脾臓リンパ球に対する幼若化活性を、実施例5と同様の方法により測定した。ただし、リン酸化デキストランは、リン酸化反応温度を、それぞれ100、120、140、および160℃になるように設定したものを使用した。
【0085】
その結果、リン酸化反応温度160℃のリン酸化デキストランが、最も高いS.I.を示しリンパ球幼若化活性を有することを確認した(図11)。
【0086】
【発明の効果】
本発明により、リン酸化デキストランを有効成分として含む免疫賦活作用を有する薬剤が提供された。リン酸化デキストランは、B細胞マイトジェンであり、樹状細胞を活性化し、さらにIL−10およびIFN−γを誘導する活性を有することから、本発明の薬剤は、感染症、アレルギー疾患または大腸炎の予防もしくは治療のための医薬品となるものと期待される。
【0087】
また、本発明のリン酸化デキストランは、樹状細胞などの抗原提示細胞を活性化させ、細胞の抗原提示能を亢進し、獲得免疫系を刺激する活性を有することが示された。加えて、B細胞を直接活性化する作用を有することから、本発明のリン酸化デキストランは、B細胞の抗体産生能を増強することにより、有効なアジュバントとして利用できるものと考えられる。
【0088】
さらにリン酸化デキストランを含む組成物は、人間の健康維持・増進に寄与する免疫活性を持つ機能性の食品となるものと期待される。
【0089】
また、本発明は、免疫活性発現におけるデキストラン中のリン酸基の重要性を証明するものであり、機能性の食品の開発のための基礎的データとして大変重要なものである。
【0090】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】リン酸化反応時間におけるリン酸化デキストランの陰イオン交換クロマトグラムの結果を示すグラフである。加熱条件下において、ホルムアルデヒド溶液中でデキストランとポリリン酸を反応させることにより、リン酸化デキストランを作製した。
【図2】リン酸化反応時間におけるリン酸化デキストラン中のリン含量の変化を示すグラフである。
【図3】リン酸化デキストランのマウス脾臓細胞に対する幼若化活性を示すグラフである。白抜きはデキストラン、黒塗りはリン酸化デキストランを表す。リポ多糖;89.3***、コンカナバリンA;189.4***(*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001 無刺激の対照に対する有意差)
【図4】リン酸化デキストランの刺激濃度による幼若化活性の変化を示すグラフである。リポ多糖;79.8***、コンカナバリンA;247.8***(*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001 無刺激の対照に対する有意差)
【図5】リン酸化デキストランの幼若化活性における経時的変化を示すグラフである。*P<0.05、**P<0.01(無刺激の対照に対する有意差)
【図6】リン酸化デキストランのT細胞(左側)及びB細胞(右側)に対する幼若化活性を示すグラフである。
【図7】リン酸化デキストランによる樹状細胞におけるCD86発現の増強を示すフローサイトメトリーの結果を示す図である。
【図8】リン酸化デキストランによるマウス脾臓細胞からのサイトカイン遺伝子発現の誘導を示す写真である。レーン1;対照(水)、レーン2;デキストラン、レーン3;リン酸化デキストラン
【図9】各加熱条件におけるデキストランのリン酸化反応を、陰イオン交換クロマトグラムにより計測した結果を示す図である。加熱条件下においてデキストランとリン酸緩衝液とを反応させ、反応液を凍結乾燥した後、凍結乾燥試料を100〜160℃で24時間、加熱することにより、リン酸化デキストランを作製した。
【図10】各加熱条件におけるリン酸化デキストラン中のリン含量の変化を示すグラフである。加熱条件下においてデキストランとリン酸緩衝液とを反応させ、反応液を凍結乾燥した後、凍結乾燥試料を100〜160℃で24時間、加熱することにより、リン酸化デキストランを作製した。
【図11】リン酸化デキストランのリン酸化反応温度による、幼若化活性の変化を示すグラフである。加熱条件下においてデキストランとリン酸緩衝液とを反応させ、反応液を凍結乾燥した後、凍結乾燥試料を100〜160℃で24時間、加熱することにより、リン酸化デキストランを作製した。(*P<0.05、**P<0.01)
Claims (13)
- リン酸化デキストランを有効成分として含む、免疫賦活作用を有する薬剤。
- B細胞特異的マイトジェンである、請求項1に記載の薬剤。
- 免疫賦活作用が幼若化作用である、請求項1に記載の薬剤。
- 免疫賦活作用がインターフェロンγ(IFN−γ)またはインターロイキン10(IL−10)を誘導させる作用である、請求項1に記載の薬剤。
- リン酸化デキストランを有効成分として含む、感染症、大腸炎、またはアレルギー疾患を、予防、改善または治療するための医薬組成物。
- リン酸化デキストランを有効成分として含む、感染症、大腸炎、またはアレルギー疾患を、予防または改善するための食品組成物。
- リン酸化デキストランと接触させることを特徴とする、細胞を免疫賦活化させる方法。
- 免疫賦活化が幼若化である、請求項7に記載の方法。
- 免疫賦活化がインターフェロンγ(IFN−γ)またはインターロイキン10(IL−10)の誘導化である、請求項7に記載の方法。
- 細胞が脾臓細胞由来または樹状細胞由来である、請求項7〜9のいずれかに記載の方法。
- ホルムアルデヒド溶液中でデキストランとポリリン酸を反応させることを特徴とする、リン酸化デキストランの作製方法。
- 加熱条件下においてデキストランとポリリン酸とを反応させる、請求項11に記載の方法。
- リン酸化デキストランが、以下の工程(a)から(c)を含む方法によって作製されたものである、請求項5または6に記載の組成物。
(a)加熱条件下においてデキストランとリン酸緩衝液とを反応させる工程、
(b)工程(a)の反応液を凍結乾燥する工程、
(c)工程(b)の凍結乾燥試料を100〜160℃で24時間、加熱する工程
Priority Applications (6)
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