JP2004117537A - カラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Green(緑)画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の誘電正接tanδが、周波数20Hz〜1MHzの範囲で0.05以下であること。また、Green(緑)画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の比誘電率が、周波数20Hz〜1MHzの範囲で5.0以下であること。
【選択図】図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置用のカラーフィルタに関するものであり、特に、カラーフィルタの色層やオーバーコート層の電気的な性質が液晶のスイッチング性能に悪影響を与える事のないカラーフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー液晶表示装置はコンピュータ端末表示装置、テレビ画像表示装置を中心に急速に普及が進んでいる。カラーフィルタは液晶表示装置のカラー表示化には必要不可欠な重要な部品である。近年、この液晶表示装置は高画質化の要求が高く、高視野角、高速応答性を備える様々な新しい方式の液晶表示装置が出現してきている。この中でも、横電界方式(In Plane Switching=IPS方式)は視野角、コントラスト比などの表示品位に優れるため広く普及が期待されている方式である。
【0003】
ところが、IPS方式の液晶表示装置に使用されている液晶は低電圧で駆動が可能であるなどの優れた特性を持っている反面、液晶表示装置に内在するカラーフィルタなどの部材の電気的な特性により性能が低下しやすいという問題を持つ。実際、従来のカラーフィルタを使用した液晶表示装置ではカラーフィルタ画素の特異な電気的特性に起因する液晶の配向乱れ、スイッチングの閾値ずれによる、様々な表示不良が起こっていた。この、カラーフィルタの特異な電気的特性は主として顔料の性質によるもので、従来のカラーフィルタでは解決することは難しいと考えられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、横電界方式の液晶表示装置における上記特異な電気的特性に起因する液晶の配向乱れや、スイッチングの閾値のずれのない、すなわち、表示性能に悪影響を与えないカラーフィルタを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、透明樹脂によるオーバーコート層を有するカラー液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、Green(緑)画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の誘電正接tanδが、周波数20Hz〜1MHzの範囲で0.05以下であることを特徴とするカラーフィルタである。
【0006】
また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタにおいて、前記Green(緑)画素の色層の誘電正接tanδが周波数20Hz〜1MHzの範囲で0.05以下であることを特徴とするカラーフィルタである。
【0007】
また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタにおいて、前記オーバーコート層の誘電正接tanδが周波数20Hz〜1MHzの範囲で0.05以下であることを特徴とするカラーフィルタである。
【0008】
また、本発明は、透明樹脂によるオーバーコート層を有するカラー液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、Green(緑)画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の比誘電率が、周波数20Hz〜1MHzの範囲で5.0以下であることを特徴とするカラーフィルタである。
【0009】
また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタにおいて、前記Green(緑)画素の色層の比誘電率が周波数20Hz〜1MHzの範囲で5.0以下であることを特徴とするカラーフィルタである。
【0010】
また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタにおいて、前記オーバーコート層の比誘電率が周波数20Hz〜1MHzの範囲で5.0以下であることを特徴とするカラーフィルタである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明によるカラーフィルタを、その実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本発明者はカラーフィルタの電気的な性質と表示不良の関係について種々検討した結果、液晶の配向不良やスイッチングの閾値ずれは主としてGreen(緑)画素の誘電特性が他の色の画素と異なることから起こっていることを見出した。具体的にはおおむね以下のようなメカニズムによる。
【0012】
カラーフィルタの色層と透明樹脂によるオーバーコート層とを積層した場合の2層の典型的な誘電正接tanδを図1に示す。
誘電正接tanδは誘電体内で消費されるエネルギーの指標である。横電界方式のカラー液晶表示装置においては誘電体であるカラーフィルタの色層、オーバーコート層が液晶駆動電界中に内在する。電界中に誘電体が置かれた場合、その誘電体の誘電正接tanδの値に応じて電界のエネルギーが消費されるため、電界は弱まることになる。
【0013】
このため、横電界方式のカラー液晶表示装置においては、カラーフィルタの色層、オーバーコート層の誘電正接tanδの大きさによって液晶駆動電界が意図した強さにならない現象が起こり得る。したがって、カラーフィルタの色層、オーバーコート層の誘電正接tanδは横電界方式のカラー液晶表示装置の表示特性を決める重要な特性となる。
【0014】
カラーフィルタの色層と透明樹脂によるオーバーコート層とを積層した場合の2層の誘電正接tanδは、20Hz〜1MHzまでおおむね0.01〜0.05程度の値を示す。より詳しく見ると、20Hz〜1kHzの範囲では0.01程度であるが1kHz〜1MHzで徐々に増大し、1MHzで0.05程度に達するという挙動を示す。
液晶駆動の周波数は一般的に60Hz程度であり、高周波部の挙動は大きな影響がないようにも考えられる。しかし、実際には液晶の駆動信号の波形は矩形波であり、必然的に高周波成分を含んでいるため、高周波部の誘電正接tanδの挙動が大きな影響を及ぼすことになる。
【0015】
例えば、高周波部の誘電正接tanδが大きなカラーフィルタの色層、オーバーコート層が内在した場合、液晶駆動の信号が矩形波で入力されたとしても、実際に液晶を駆動する際には立上り・立下りの形がなまり、矩形の信号ではなくなってしまう。このことは、応答速度の向上を志向している最近の液晶表示装置では致命的であり、液晶を駆動するために必要な電圧が十分に液晶層にかからない、すなわち、閾値ずれが発生する直接的な原因となる。
したがって、横電界方式のカラー液晶表示装置に用いるカラーフィルタの色層、オーバーコート層の理想的な誘電正接の特性は「誘電正接の値が低周波から高周波までの全域でより小さく、よりフラットな特性を持つこと」が望ましいと考えられる。
【0016】
また、一方、比誘電率は誘電体内に蓄えられるエネルギーの指標である。横電界方式のカラー液晶表示装置においては誘電体であるカラーフィルタの色層、オーバーコート層が液晶駆動電界中に内在する。電界中に誘電体が置かれた場合、その誘電体に比誘電率に応じてエネルギーが蓄積されるため、結果的に液晶駆動電界は弱まることになる。
このため、横電界方式のカラー液晶表示装置においては、カラーフィルタの色層、オーバーコート層の比誘電率の大きさによって液晶駆動電界が意図した強さにならない現象が起こり得る。したがって、カラーフィルタの色層、オーバーコート層の比誘電率も同様に横電界方式のカラー液晶表示装置の表示特性を決める重要な特性の一つとなる。
【0017】
したがって、横電界方式のカラー液晶表示装置に用いるカラーフィルタの色層、オーバーコート層の理想的な比誘電率の特性は「比誘電率の値が低周波から高周波までの全域でより小さいこと」が望ましいと考えられる。
【0018】
これら特性に着目してカラーフィルタの画素について検討したところ、図2に示すように、Green(緑)画素が特異的に高周波部の誘電正接tanδが大きく0.1程度であることが明らかとなった。実際、横電界方式のカラー液晶表示装置では、Red(赤)、Green(緑)、Blue(青)の3色の画素のうちGreen(緑)画素の閾値ずれ、配向不良などが起こりやすく表示性能を低下させる主要因となっている。
【0019】
本発明者は、問題となっていたGreen(緑)画素の閾値ずれ、配向不良などを解消し表示品位を向上させるために、このGreen(緑)の特異な誘電特性について種々検討を行った。
その結果、透明樹脂によるオーバーコート層を有するカラー液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、Green(緑)画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の誘電正接tanδを周波数20Hz〜1MHzの範囲で0.05以下とすることが好ましいことを見出した。
【0020】
上述の特性を実現するためはGreen(緑)画素の色層から透明樹脂によるオーバーコート層にマイグレートする遊離ハロゲン、もしくはハロゲンを含む遊離低分子化合物の量を抑制することが最も効果的である。
その手段として具体的に挙げられる効果的な手段は、色層については、Green顔料として主に用いられているハロゲン化銅フタロシアニンの濃度を一定以下とするか、もしくはハロゲン化銅フタロシアニンの精製度を向上させることなどである。
【0021】
また、種々検討を行った結果、透明樹脂によるオーバーコート層を有するカラー液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、Green画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の比誘電率を周波数20Hz〜1MHzの範囲で5.0以下とすることが好ましいことを見出した。
【0022】
上述の特性を実現するためはGreen(緑)画素の色層から透明樹脂によるオーバーコート層にマイグレートする遊離ハロゲン、もしくはハロゲンを含む遊離低分子化合物の量を抑制することが最も効果的である。
その手段として具体的に挙げられる効果的な手段は、色層については、Green顔料として主に用いられているハロゲン化銅フタロシアニンの濃度を一定以下とするか、もしくはハロゲン化銅フタロシアニンの精製度を向上させることなどである。
【0023】
以下に、本発明のカラーフィルタを得るための方法を記述する。
カラーフィルタの作製方法は、公知のインクジェット法、印刷法、フォトレジスト法、エッチング法など何れの方法で作製しても構わない。しかし、高精細、分光特性の制御性及び再現性等を考慮すれば、顔料を透明な樹脂中に、光開始剤、重合性モノマーと共に適当な溶剤に分散させた着色組成物を透明基板上に塗布製膜した後、着色層をパータン露光、現像することで一色の着色パターンを形成する工程を各色毎に繰り返し行ってカラーフィルタを作製するフォトレジスト法が好ましい。
【0024】
本発明の方法に用いられる透明基板は一般に液晶表示装置に用いられているものでよく、通常はガラス基板を用いるとよい。遮光パターンを用いる場合はあらかじめ該透明基板上に遮光性樹脂によるパターンを公知の方法で付けたものを用いればよい。
【0025】
顔料を透明な樹脂中に光開始剤、重合性モノマーと共に適当な溶剤に分散させる。分散させる方法はミルベース、3本ロール、ジェットミル等様々な方法があり特に限定されるものではない。
【0026】
透明基板上に、上述の感光性着色組成物を塗布し、プリベークを行う。塗布する手段はスピンコート、ディップコート、ダイコートなどが通常用いられるが、40〜60cm四方程度の基板上に均一な膜厚で塗布可能な方法ならばこれらに限定されるものではない。プリベークは50〜120℃で10〜20分ほどすることが好ましい。塗布膜厚は任意であるが、分光透過率などを考慮すると通常はプリベーク後の膜厚で2μm程度である。感光性着色組成物を塗布した基板にパターンマスクを介して露光を行う。光源には通常の高圧水銀灯などを用いればよい。
【0027】
続いて現像を行う。現像液にはアルカリ性水溶液を用いる。アルカリ性水溶液の例としては、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、または両者の混合水溶液、もしくはそれらに適当な界面活性剤などを加えたものが挙げられる。現像後、水洗、乾燥してパターンが得られる。
【0028】
以上の一連の工程を、感光性着色組成物およびパターンを替え、必要な数だけ繰り返すことで必要な色数が組み合わされた着色パターンを得ることができる。
【0029】
さらに、透明樹脂によるオーバーコート層を形成して本発明のカラーフィルタを得る。オーバーコート層に用いる透明樹脂は特に限定されるものではないが、透明性、安定性の面からアクリル樹脂に適当な硬化剤を混合したものが好適である。比誘電率の面からもアクリル樹脂の比誘電率は3.2〜3.5程度であり本発明のカラーフィルタには好適である。
【0030】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
[着色組成物]
カラーフィルタ作製に用いる着色組成物を着色するたの着色剤には以下のものを使用した。
【0031】
赤色用顔料:C.I.Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B−CF」)、およびC.I.Pigment Red 177(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッド A2B」)
【0032】
緑色用顔料:C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造(株)製「リオノールグリーン 6YK」)を100倍の重量の純水中に拡散させ6時間攪拌した後ろ過したもの(洗浄処理あり)、およびC.I.Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
【0033】
青色用顔料:C.I.Pigment Blue 15(東洋インキ製造(株)製「リオノールブルーES」)C.I.Pigment Violet 23(BASF社製「パリオゲンバイオレット 5890」)
それぞれの顔料を用いて赤色、緑色、青色の着色組成物を作製した。
【0034】
・赤色着色組成物
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して赤色顔料の分散体を作製した。
赤色顔料:C.I. Pigment Red 254 18部
赤色顔料:C.I. Pigment Red 177 2部
アクリルワニス(固形分20%) 108部
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルターで濾過して赤色着色組成物を得た。
上記分散体 150部
トリメチロールプロパントリアクリレート 13部
(新中村化学(株)製「NKエステルATMPT」)
光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 3部
増感剤(保土ヶ谷化学工業(株)製「EAB−F」) 1部
シクロヘキサノン 253部
【0035】
・緑色着色組成物
組成がそれぞれ下記組成となるように,赤色着色組成物と同様の方法で作製した。
緑色顔料:C.I. Pigment Green 36 16部
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 150 8部
アクリルワニス(固形分20%) 102部
トリメチロールプロパントリアクリレート 14部
(新中村化学(株)製「NKエステルATMPT」)
光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 4部
増感剤(保土ヶ谷化学工業(株)製「EAB−F」) 2部
シクロヘキサノン 257部
【0036】
・青色着色組成物
組成がそれぞれ下記組成となるように,赤色着色組成物と同様の方法で作製した。
青色顔料:C.I. Pigment Blue 15 50部
紫色顔料:C.I. Pigment Violet 23 2部
分散剤(ゼネカ社製「ソルスバーズ20000」) 6部
アクリルワニス(固形分20%) 200部
トリメチロールプロパントリアクリレート 19部
(新中村化学(株)製「NKエステルATMPT」)
光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 4部
増感剤(保土ヶ谷化学工業(株)製「EAB−F」) 2部
シクロヘキサノン 214部
【0037】
[オーバーコート用透明組成物]
組成が下記組成となるように混合した。
アクリルワニス(固形分20%) 200部
トリメチロールプロパントリアクリレート 20部
(新中村化学(株)製「NKエステルATMPT」)
シクロヘキサノン 250部
【0038】
[カラーフィルタ]
得られた着色組成物を用いてカラーフィルタを作製した。
ガラス基板に、赤色着色組成物をスピンコートにより膜厚2μmとなるように塗布した。乾燥の後、露光機にてストライプ状のパターン露光をし、アルカリ現像液にて90秒間現像して、ストライプ状の赤色画素の着色層を得た。なお、アルカリ現像液は以下の組成からなる。
炭酸ナトリウム 1.5重量%
炭酸水素ナトリウム 0.5重量%
陰イオン系界面活性剤 8.0重量%
(花王(株)製「ペリレックスNBL」)
水 90重量%
【0039】
次に、緑色着色組成物も同様にスピンコートにて膜厚が2μmとなるように塗布。乾燥後、露光機にてストライプ状の着色層を前述の赤色画素の着色層とはずらした場所に露光し現像することで、前述赤色画素の着色層と隣接した緑色画素の着色層を得た。
【0040】
さらに、赤色、緑色と全く同様にして、青色着色組成物についても膜厚2μmで赤色画素、緑色画素の着色層と隣接した青色画素の着色層を得た。これで、透明基板上に赤、緑、青の3色のストライプ状の着色層を持つカラーフィルタが得られた。
これにオーバーコート用透明組成物をスピンコートにて膜厚1μmとなるように塗布、200℃で硬化させ透明樹脂によるオーバーコート層を有するカラーフィルタを得た。
【0041】
<実施例2>
[着色組成物]
カラーフィルタ作製に用いる着色組成物を着色するたの着色剤には以下のものを使用した。
赤色用顔料、青色用顔料は実施例1に同じ。
緑色用顔料:C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造(株)製「リオノールグリーン 6YK」)洗浄処理なし、およびC.I.Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
それぞれの顔料を用いて赤色、緑色、青色の着色組成物を作製した。赤色着色組成物、青色着色組成物は実施例1に同じ。
【0042】
・緑色着色組成物
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して緑色顔料の分散体を作製した。
緑色顔料:C.I. Pigment Green 36 11部
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 150 8部
アクリルワニス(固形分20%) 102部
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルターで濾過して緑色着色組成物を得た。
上記分散体 121部
トリメチロールプロパントリアクリレート 14部
(新中村化学(株)製「NKエステルATMPT」)
光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 4部
増感剤(保土ヶ谷化学工業(株)製「EAB−F」) 2部
シクロヘキサノン 257部
【0043】
[オーバーコート用透明組成物]
実施例1と同様の組成で作製した。
【0044】
得られた着色組成物を用いてカラーフィルタを作製した。赤色着色組成物、青色着色組成物については実施例1と同様のものを使用した。
ガラス基板に、赤色着色組成物をスピンコートにより膜厚2μmとなるように塗布した。乾燥の後、露光機にてストライプ状のパターン露光をし、アルカリ現像液にて90秒間現像して、ストライプ状の赤色画素の着色層を得た。なお、アルカリ現像液は以下の組成からなる。
炭酸ナトリウム 1.5重量%
炭酸水素ナトリウム 0.5重量%
陰イオン系界面活性剤 8.0重量%
(花王(株)製「ペリレックスNBL」)
水 90重量%
【0045】
次に、緑色着色組成物も同様にスピンコートにて膜厚が2μmとなるように塗布、乾燥後、露光機にてストライプ状の着色層を前述の赤色画素の着色層とはずらした場所に露光し現像することで、前述赤色画素の着色層と隣接した緑色画素の着色層を得た。
【0046】
さらに、赤色、緑色と全く同様にして、青色着色組成物についても膜厚2μmで赤色画素、緑色画素の着色層と隣接した青色画素の着色層を得た。これで、透明基板上に赤、緑、青の3色のストライプ状の着色層を持つカラーフィルタが得られた。
これにオーバーコート用透明組成物をスピンコートにて膜厚1μmとなるように塗布、200℃で硬化させ透明樹脂によるオーバーコート層を有するカラーフィルタを得た。
【0047】
<比較例1>
[着色組成物]
カラーフィルタ作製に用いる着色組成物を着色するたの着色剤には以下のものを使用した。
赤色用顔料、青色用顔料は実施例1に同じ。
緑色用顔料:C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造(株)製「リオノールグリーン 6YK」)洗浄処理なし、およびC.I.Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
それぞれの顔料を用いて赤色、緑色、青色の着色組成物を作製した。赤色着色組成物、青色着色組成物は実施例1に同じ。
【0048】
・緑色着色組成物
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して緑色顔料の分散体を作製した。
緑色顔料:C.I. Pigment Green 36 16部
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 150 8部
アクリルワニス(固形分20%) 102部
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルターで濾過して緑色着色組成物を得た。
上記分散体 126部
トリメチロールプロパントリアクリレート 14部
(新中村化学(株)製「NKエステルATMPT」)
光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 4部
増感剤(保土ヶ谷化学工業(株)製「EAB−F」) 2部
シクロヘキサノン 257部
【0049】
[オーバーコート用透明組成物]
実施例1および実施例2と同様の組成で作製した。
【0050】
[カラーフィルタ]
得られた着色組成物を用いてカラーフィルタを作製した。赤色着色組成物、青色着色組成物については実施例と同様のものを使用した。
ガラス基板に、赤色着色組成物をスピンコートにより膜厚2μmとなるように塗布した。乾燥の後、露光機にてストライプ状のパターン露光をし、アルカリ現像液にて90秒間現像して、ストライプ状の赤色画素の着色層を得た。なお、アルカリ現像液は以下の組成からなる。
炭酸ナトリウム 1.5重量%
炭酸水素ナトリウム 0.5重量%
陰イオン系界面活性剤 8.0重量%
(花王(株)製「ペリレックスNBL」)
水 90重量%
次に、緑色着色組成物も同様にスピンコートにて膜厚が2μmとなるように塗布。乾燥後、露光機にてストライプ状の着色層を前述の赤色画素の着色層とはずらした場所に露光し現像することで、前述赤色画素の着色層と隣接した緑色画素の着色層を得た。
【0051】
さらに、赤色、緑色と全く同様にして、青色着色組成物についても膜厚2μmで赤色画素、緑色画素の着色層と隣接した青色着色層を得た。これで、透明基板上に赤、緑、青の3色のストライプ状の着色層を持つカラーフィルタが得られた。これにオーバーコート用透明組成物をスピンコートにて膜厚1μmとなるように塗布、200℃で硬化させ透明樹脂によるオーバーコート層を有するカラーフィルタを得た。
【0052】
実施例1、実施例2、および比較例1のカラーフィルタのGreen(緑)画素の色層中におけるGreen顔料の固形分に対する濃度の比較を表1に示す。
実施例1、および比較例1はGreen顔料、Pigment Green 36が固形分中の24.8%を占めるのに対し、実施例2は18.5%である。
また、実施例1に用いた洗浄処理を行なったGreen顔料、PigmentGreen 36と、実施例2および比較例1で用いた洗浄処理を行なっていないGreen顔料、Pigment Green 36をそれぞれ、純水中で3時間ボイルした際の溶出イオン分を顔料の重量あたりに換算した値を表2に示す。実施例1で洗浄処理を行なったGreen顔料、Pigment Green 36が精製度が向上していた。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
実施例1、実施例2、および比較例1のカラーフィルタのGreen(緑)画素の色層に透明樹脂によるオーバーコート層を積層した2層の誘電正接tanδを図3に示す。実施例1および実施例2は20Hz〜1MHzの領域で誘電正接tanδが0.05以下であるのに対し、比較例1では5000kHz付近から0.05以上となり1MHzでは0.1に達していた。
【0056】
また、実施例1、実施例2、および比較例1のカラーフィルタのGreen(緑)画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の比誘電率を図4に示す。尚、図4において、実施例1の数値は、実施例2の数値と近似しているのでプロットした表記はしていない。
実施例1、および実施例2は20Hz〜1MHzの全域で色層とオーバーコート層の2層は5.0以下であるのに対し、比較例1では、20Hz付近で5.0以上であった。
【0057】
得られた実施例1、実施例2、および比較例1のカラーフィルタを用い、各々横電界方式の液晶表示装置を作成したところ、実施例1、および実施例2のカラーフィルタを用いた液晶表示装置においては、液晶の駆動信号の矩形波の立上り、立下りの形状をなまらせ、駆動電圧の閾値ずれを発生させることが少なくなり、表示性能に優れた横電界方式の液晶表示装置が得られた。
尚、比較例1のカラーフィルタを用いた液晶表示装置においては、表示性能の改善は見られなかった。
【0058】
【発明の効果】
本発明は、Green(緑)画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の誘電正接tanδが、周波数20Hz〜1MHzの範囲で0.05以下のカラーフィルタであるので、横電界方式の液晶表示装置に用いた際に、特異な電気的特性に起因する液晶の配向乱れや、スイッチングの閾値のずれもない、すなわち、表示性能に悪影響を与えないカラーフィルタとなる。
【0059】
また、本発明は、Green(緑)画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の比誘電率が、周波数20Hz〜1MHzの範囲で5.0以下のカラーフィルタであるので、横電界方式の液晶表示装置に用いた際に、特異な電気的特性に起因する液晶の配向乱れや、スイッチングの閾値のずれもない、すなわち、表示性能に悪影響を与えないカラーフィルタとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーフィルタの色層と透明樹脂によるオーバーコート層を積層した2層の20Hz〜1MHzでの誘電正接tanδの値を示すグラフである。
【図2】カラーフィルタのRed(赤)、Green(緑)、Blue(青)の各色層に透明樹脂によるオーバーコート層を積層した2層の20Hz〜1MHzでの誘電正接tanδの値を示すグラフである。
【図3】実施例1、実施例2、および比較例1のカラーフィルタのGreen画素の色層に透明樹脂によるオーバーコート層を積層した2層の20Hz〜1MHzでの誘電正接tanδの値を示すグラフである。
【図4】実施例1、実施例2、および比較例1のカラーフィルタのGreen画素の色層に透明樹脂によるオーバーコート層を積層した2層の20Hz〜1MHzでの比誘電率の値を示すグラフである。
Claims (6)
- 透明樹脂によるオーバーコート層を有するカラー液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、Green(緑)画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の誘電正接tanδが、周波数20Hz〜1MHzの範囲で0.05以下であることを特徴とするカラーフィルタ。
- 前記Green(緑)画素の色層の誘電正接tanδが周波数20Hz〜1MHzの範囲で0.05以下であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ。
- 前記オーバーコート層の誘電正接tanδが周波数20Hz〜1MHzの範囲で0.05以下であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ。
- 透明樹脂によるオーバーコート層を有するカラー液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、Green(緑)画素の色層にオーバーコート層を積層した2層の比誘電率が、周波数20Hz〜1MHzの範囲で5.0以下であることを特徴とするカラーフィルタ。
- 前記Green(緑)画素の色層の比誘電率が周波数20Hz〜1MHzの範囲で5.0以下であることを特徴とする請求項4記載のカラーフィルタ。
- 前記オーバーコート層の比誘電率が周波数20Hz〜1MHzの範囲で5.0以下であることを特徴とする請求項4記載のカラーフィルタ。
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