JP2004134002A - ディスクドライブ装置、プリピット検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プッシュプル信号の基本振幅変動をあらわす基本振幅変動信号S1を得、これにオフセットS2を付加して比較基準電圧Vthを生成する。そしてプッシュプル信号P/Pを比較基準電圧Vthと比較してプリピット検出を行う。比較基準電圧Vthをつくるための基本振幅変動信号S1は、グルーブの蛇行及びノイズの影響によるプッシュプル信号の振幅変動成分であり、またプリピットに応じたプッシュプル信号の振幅レベルの変動については制限的に反映した信号とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク等のディスク記録媒体に対して記録/再生を行うディスクドライブ装置、及びプリピット検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディスクにデータを記録するには、データトラックを形成するための案内を行う手段が必要になり、このために、プリグルーブとして予め溝(グルーブ)を形成し、そのグルーブもしくはランド(グルーブとグルーブに挟まれる断面台地状の部位)をデータトラックとすることが行われている。
またデータトラック上の所定の位置にデータを記録することができるようにアドレス情報を記録する必要もあるが、このアドレス情報は、グルーブをウォブリング(蛇行)させることで記録されたり、データトラックにプリピットを形成して記録することが行われている。
【0003】
例えばDVD(Digital Versatile Disc)の相変化記録方式の書換型ディスクであるDVD−RWや、有機色素変化方式の追記型ディスクであるDVD−Rでは、図6に示すように、ディスク上のプリフォーマットとしてウォブリンググルーブGが形成されていると共に、グルーブGとグルーブGの間のランドLの部分にランドプリピットLPPが形成されている。
この場合、ウォブリンググルーブによって得られる反射光情報は、ディスクの回転制御や記録用マスタークロックの生成などに用いられ、またランドプリピットは、ビット単位の正確な記録位置の決定やプリアドレスなどのディスクの各種情報の取得に用いられる。即ちディスク上の物理的な位置を示すアドレスはランドプリピットLPPとして記録される。
【0004】
このようなディスクに対応するディスクドライブ装置では、再生中や記録中に例えばランドプリピットLPPとしてディスク上に記録されているアドレスを読み出して、記録/再生動作中のディスク上の位置を確認したり各種の制御を行うことになる。
【0005】
図7はランドプリピットLPPの形成方式を示している。
トラックのウォブリングの8波の区間がフレームとされ、偶数フレームと奇数フレームを合わせた16ウォブルの区間で、1単位のランドプリピット情報が形成される。
そしてランドプリピットLPPは、ウォブルに同期して上記図6のようにランドの切り欠きにより形成されているが、1組のランドプリピットLPPでアドレスデータの1ビットを表現する。
【0006】
図7(a)は偶数フレームにランドプリピット情報が形成される場合であり、偶数フレームの先頭の3ウォブルの区間が、1組のランドプリピットLPPとしてのビットb2,b1,b0とされる。
そしてランドプリピットLPP(の有無)としてのb2,b1,b0が、「1,1,1」、つまり3つのランドプリピットが形成されていればシンク(同期信号)である。またb2,b0の2箇所にランドプリピットLPPが形成されて「1,0,1」であれば、データビット「1」を表し、またb2の箇所にランドプリピットLPPが形成されて「1,0,0」であればデータビット「0」を表すものとされる。
【0007】
また図7(b)は奇数フレームにランドプリピット情報が形成される場合であり、奇数フレームの先頭の3ウォブルの区間が、ランドプリピットLPPとしてのビットb2,b1,b0とされる。
そして奇数フレームの場合、3つのランドプリピットLPP(の有無)としてのb2,b1,b0が、「1,1,0」であればシンク(同期信号)である。また偶数フレームの場合と同様に、「1,0,1」であれば、データビット「1」を表し、また「1,0,0」であればデータビット「0」を表す。
【0008】
図7(c)にビットb2,b1,b0によるシンク及びデータビットをまとめて示した。
なお、16ウォブルの区間においては、偶数フレームと奇数フレームのどちらか一方にランドプリピットLPPが形成されるが、どちらに形成されるかは、ディスク上で或るグルーブトラックの両側に隣り合ってランドプリピットLPPが形成されないように、各16ウォブル区間毎に選定される。
【0009】
このようなランドプリピットLPPの情報は、ディスクからの反射光情報として、いわゆるプッシュプル信号により得ることができる。即ちトラック線方向に対して左右の反射光量の差分情報である。
図8にランドプリピットLPPを検出する回路構成を示す。
ディスクドライブ装置の光学ヘッドには、ディスクからの反射光を検出するフォトディテクタとして、例えば受光部A,B,C,Dを備えた4分割フォトディテクタ51が設けられる。
この場合、フォトディテクタ51の受光部A、Cの出力が加算器56で加算され、また受光部B、Dの出力が加算器55で加算される。そして、加算器55,56の出力はプッシュプル信号生成部52に供給される。プッシュプル信号生成部52は、差動増幅器A1、抵抗R11〜R14により構成されている。
即ちプッシュプル信号生成部52の出力として、いわゆる(A+C)−(B+D)の信号がプッシュプル信号P/Pとして出力される。
【0010】
このプッシュプル信号P/Pでは、図9(a)(b)に示すようにランドプリピットLPPに応じて比較的大きな振幅(SLP1,SLP2,SLP3)が得られ、この振幅を検出することでランドプリピットLPPの情報を検出できる。
即ち、比較電圧発生部54から比較電圧Vthをコンパレータ53に供給し、このコンパレータ53において、プッシュプル信号P/Pを比較電圧Vthと比較して2値化することで、ランドプリピットLPPの検出信号LPPoutを得ることができる。
このランドプリピットLPPの検出信号LPPoutは、上記したランドプリピットLPPのb2,b1,b0としての「1」又は「0」の信号である。
従って、図示しない後段のデコード回路において、b2,b1,b0からシンク、又はデータビット「1」「0」を検出していくことで、アドレス情報等を抽出できる。
図9(a)(b)には、プッシュプル信号P/Pと比較電圧Vthを比較して得たランドプリピット検出信号LPPoutを示している。
なお、ランドプリピットLPPの検出のための公知技術としては次のものが知られている。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−195058
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところがランドプリピットLPPは、記録トラックであるグルーブに情報記録が行われた後は、そのグルーブに形成された記録マーク(相変化ピット等)に干渉されて読み出しにくいものとなる。具体的には、記録マークの干渉によって反射率が低下し、プッシュプル信号P/P上でのランドプリピットLPPによる振幅レベルが低下する。
また、プッシュプル信号P/Pには、トラックのウォブリングや、隣接トラックからのクロストーク或いはディスクの品質のばらつきなどの影響で振幅変動が生じている。
【0013】
この点を図9により説明する。
今、ランドプリピットLPPとして偶数フレームのシンク、つまり上記b2,b1,b0が「1,1,1」の部分を例に挙げると、プッシュプル信号P/P上には、3つのランドプリピットLPPに対応して大振幅が得られるはずである。
図9(a)には、プッシュプル信号P/P上に3つの大振幅SLP1,SLP2,SLP3が現れているが、3番目の大振幅SLP3は、振幅レベルが前の2つに比べて小さくなっている。
これは、例えば図6の▲1▼の部分に示すように、ランドプリピットLPPの隣りに記録マークMが形成されていることによる。
【0014】
また、図9(a)のプッシュプル信号P/Pの波形をエンベロープ的に見るとわかるように、プッシュプル信号P/Pの振幅はウォブルの影響で周期的に変動している。またこの振幅はクロストークノイズ等の影響にもよる。
【0015】
ここで、図8で説明したようにプッシュプル信号P/Pと比較電圧Vthを比較することでランドプリピット検出信号LPPoutを得る場合、図9(a)に示すレベルに比較電圧Vthを設定すると、3つ目のランドプリピットLPP(振幅SLP3)に対応した検出信号LPPoutが得られないものとなる。
つまりこの場合、b2,b1,b0が「1,1,1」であるはずのところ、「1,1,0」と誤検出されてしまう。
【0016】
ここで、ランドプリピットLPPによる振幅成分として、記録マークの影響で振幅が小さくなった部分も、正確に検出するためには、比較電圧Vthを低くすることが考えられるが、図9(b)のように比較電圧Vthを低く設定すると、プッシュプル信号P/Pがウォブリングやノイズの影響で振幅が高くなった部分をも検出信号LPPoutとして、検出してしまうことになる。図中「N」で示す部分である。
【0017】
このようにウォブリングや、記録マークなどの影響で、プッシュプル信号P/Pの振幅が変動することで、ランドプリピットLPPが正確に抽出できないという問題が生ずる。
ランドプリピットLPPの検出が正確にできないことは、アドレスエラーレートの悪化、つまりアドレス読出が正確にできなくなることを意味し、ディスクに対する記録再生、或いはシーク動作などの動作性能が低下する。
【0018】
なお、上記特許文献1として示した特開2000−195058には、いわゆるAGC回路を用いた構成でプッシュプル信号P/Pの振幅変動を小さくする技術が開示されているが、ランドプリピットLPPの検出信号LPPoutを得るための比較処理の閾値の適切な設定については述べられていない。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような事情に鑑みて、ディスクドライブ装置において、データ記録前後やウォブリング、或いは各種ノイズなどの影響によってプッシュプル信号の振幅変動が生ずる状況においても、ランドプリピットによるアドレス情報の検出を良好に実行できるようにすることを目的とする。
【0020】
このため本発明のディスクドライブ装置は、記録トラックとして蛇行されたグルーブが形成され、上記グルーブとグルーブの間のランドにはアドレス情報がプリピットにより記録されているディスク状記録媒体に対してデータの記録又は再生のためのレーザ出力を行うヘッド手段と、上記ヘッド手段により検出される反射光情報からプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段と、上記プッシュプル信号の基本振幅変動をあらわす基本振幅変動信号を生成し、出力する振幅変動信号生成手段と、オフセット信号を発生させるオフセット発生手段と、上記振幅変動信号生成手段からの基本振幅変動信号に、上記オフセット発生手段からのオフセット信号を加えて比較基準信号を得る比較基準信号生成手段と、上記プッシュプル信号を上記比較基準信号と比較して、比較結果を上記プリピットの検出信号として出力するプリピット検出手段と、上記プリピット検出手段の出力から、上記プリピットによるアドレス情報を得るアドレスデコード手段とを備えるようにする。
上記基本振幅変動信号は、少なくとも、上記グルーブの蛇行及びノイズの影響による上記プッシュプル信号の振幅変動を反映した信号であるとする。
このような基本振幅変動信号を生成する上記振幅変動信号生成手段は、入力されるプッシュプル信号の振幅レベルの増加に対応して、容量に対して所定の時定数で制限されたピーク検出充電を行う充電系回路と、所定の時定数で制限された充電電圧下降時間で上記容量の放電を行う放電系回路を備え、上記容量の充電レベルに応じた信号として基本振幅変動信号を出力する構成とされるようにする。
【0021】
本発明のプリピット検出方法は、ディスク状記録媒体に対するレーザ照射を行った際の反射光情報からプッシュプル信号を生成し、上記プッシュプル信号の基本振幅変動をあらわす基本振幅変動信号を生成し、オフセット信号を、上記基本振幅変動信号に加えて比較基準信号を得、上記プッシュプル信号を上記比較基準信号と比較して、比較結果を上記プリピットの検出信号とする。
上記基本振幅変動信号は、少なくとも、上記グルーブの蛇行及びノイズの影響による上記プッシュプル信号の振幅変動を反映した信号である。
そして上記振幅変動信号は、入力されるプッシュプル信号の振幅レベルの増加に対応して、容量に対して所定の時定数で制限されたピーク検出充電を行ない、また所定の時定数で制限された充電電圧下降時間で上記容量の放電を行ない、上記容量の充電レベルに応じた信号として生成する。
【0022】
即ち本発明によれば、プッシュプル信号の基本振幅変動をあらわす基本振幅変動信号を得、これにオフセットを付加して比較基準信号を生成している。従ってプッシュプル信号を比較してプリピット検出を行うための比較基準信号は、プッシュプル信号の基本振幅変動に応じて変動するようにされる。
ここで基本振幅変動信号は、グルーブの蛇行(ウォブリング)及びノイズの影響によるプッシュプル信号の振幅変動成分であることで、ウォブリングやノイズ等の影響によるプッシュプル信号の振幅変動に追従する。またプリピットに応じたプッシュプル信号の振幅レベルの記録マークの影響による変動については、制限的なピーク検出充電により、若干、基本振幅変動信号に反映されることになるが、これにより、記録マークの影響による振幅変動への対応に好適である。
なお、このプッシュプル信号におけるウォブリング等の影響による振幅変動や、プリピット振幅の変動に対する基本振幅変動信号の追従性は、容量に対する充電、放電の時定数設定により最適化される。
つまり、立ち上がり時間を制限したピークホールド的な回路と電圧下降時間を制限した回路とにより基本振幅変動信号を得、これに適切なオフセットを加えて閾値を設定することで、振幅が変動する入力信号波形(プッシュプル信号)に対して正しいプリピット情報を検出できるようにする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、DVD−R、DVD−RWに対応するディスクドライブ装置(記録再生装置)を例に挙げて説明する。
【0024】
図1は本例のディスクドライブ装置30の構成を示す。
DVD−R、DVD−RWとしてのディスク100は、ターンテーブル7に積載され、記録/再生動作時においてスピンドルモータ6によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。そして光学ピックアップ1によってディスク100上のトラック(グルーブトラック)に記録されたピットマークデータやトラックのウォブリング情報、ランドプリピット情報の読み出しがおこなわれる。グルーブとして形成されているトラック上にデータとして記録されるピットはいわゆる色素変化ピット又は相変化ピットである。
【0025】
ピックアップ1内には、レーザ光源となるレーザダイオード4や、反射光を検出するためのフォトディテクタ5、レーザ光の出力端となる対物レンズ2、レーザ光を対物レンズ2を介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタ5に導く光学系(図示せず)が形成される。
またレーザダイオード4からの出力光の一部が受光されるモニタ用ディテクタ22も設けられる。
レーザダイオード4は、波長650nm又は635nmのレーザ光を出力する。また光学系によるNAは0.6である。
【0026】
対物レンズ2は二軸機構3によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
またピックアップ1全体はスレッド機構8によりディスク半径方向に移動可能とされている。
またピックアップ1におけるレーザダイオード4はレーザドライバ18からのドライブ信号(ドライブ電流)によってレーザ発光駆動される。
【0027】
ディスク100からの反射光情報はフォトディテクタ5によって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてマトリクス回路9に供給される。
マトリクス回路9には、フォトディテクタ5としての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
例えば再生データに相当するRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
さらに、ランドプリピット及びグルーブのウォブリングに係る信号としてプッシュプル信号P/Pを生成する。なお、プッシュプル信号はトラッキングエラー信号としても用いられる。
【0028】
マトリクス回路9から出力されるRF信号は2値化回路11へ、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボ回路14へ、プッシュプル信号P/Pはランドプリピット抽出部24及びウォブルPLL25へ、それぞれ供給される。
【0029】
プッシュプル信号P/Pは、ランドプリピット抽出部24で2値化されてランドプリピット情報としてアドレスデコーダ26に供給され、アドレスデコーダ26によってプリフォーマットされているアドレス情報がデコードされる。デコードされたアドレス情報はシステムコントローラ10に供給される。
またプッシュプル信号P/Pからは、ウォブルPLL25におけるPLL動作によりウォブルクロックWCKが生成される。このウォブルクロックWCKは、エンコードクロック発生部25、アドレスデコーダ26、スピンドルサーボ回路23に供給される。
【0030】
マトリクス回路9で得られたRF信号は2値化回路11で2値化されたうえで、エンコード/デコード部12に供給される。
エンコード/デコード部12は、再生時のデコーダとしての機能部位と、記録時のエンコーダとしての機能部位を備える。
再生時にはデコード処理として、ランレングスリミテッドコードの復調処理、エラー訂正処理、デインターリーブ等の処理を行い、再生データを得る。
【0031】
またエンコード/デコード部12は、再生時には、PLL処理によりRF信号に同期した再生クロックを発生させ、その再生クロックに基づいて上記デコード処理を実行する。
再生時においてエンコード/デコード部12は、上記のようにデコードしたデータをバッファメモリ20に蓄積していく。
このディスクドライブ装置30からの再生出力としては、バッファメモリ20にバファリングされているデータが読み出されて転送出力されることになる。
【0032】
インターフェース部13は、外部のホストコンピュータ40と接続され、ホストコンピュータ40との間で記録データ、再生データや、各種コマンド等の通信を行う。
そして再生時においては、デコードされバッファメモリ20に格納された再生データは、インターフェース部13を介してホストコンピュータ40に転送出力されることになる。
なお、ホストコンピュータ40からのリードコマンド、ライトコマンドその他の信号はインターフェース部13を介してシステムコントローラ10に供給される。
【0033】
一方、記録時には、ホストコンピュータ40から記録データが転送されてくるが、その記録データはインターフェース部13からバッファメモリ20に送られてバッファリングされる。
この場合エンコード/デコード部12は、バファリングされた記録データのエンコード処理として、エラー訂正コード付加やインターリーブ、サブコード等の付加、ディスク100への記録データとしてのランレングスリミテッドコード変調等のエンコードを実行する。
【0034】
記録時においてエンコード処理のための基準クロックとなるエンコードクロックはエンコードクロック発生部27で発生され、エンコード/デコード部12は、このエンコードクロックを用いてエンコード処理を行う。
エンコードクロック発生部27は、ウォブルPLL25から供給されるウォブルクロックWCK及びランドプリピット抽出部24から供給されるランドプリピット情報からエンコードクロックを発生させる。
【0035】
エンコード/デコード部12でのエンコード処理により生成された記録データは、記録パルス発生部21で記録パルス(レーザ駆動パルス)に変換され、レーザードライバ18に送られる。
この記録パルス発生部21では記録補償、すなわち記録層の特性、レーザー光のスポット形状、記録線速度等に対する最適記録パワーの微調整やレーザ駆動パルス波形の調整も行う。
【0036】
レーザドライバ18では供給されたレーザ駆動パルスに基づいたドライブ電流をレーザダイオード4に与え、レーザ発光駆動を行う。これによりディスク100に記録データに応じたピット(色素変化ピット/相変化ピット)が形成されることになる。
【0037】
APC回路(Auto Power Control)19は、モニタ用ディテクタ22の出力によりレーザ出力パワーをモニターしながらレーザーの出力が温度などによらず一定になるように制御する回路部である。レーザー出力の目標値はシステムコントローラ10から与えられ、レーザ出力レベルが、その目標値になるようにレーザドライバ18を制御する。
【0038】
サーボ回路14は、マトリクス回路9からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEから、フォーカス、トラッキング、スレッドの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号FD、トラッキングドライブ信号TDを生成し、二軸ドライバ16に供給する。二軸ドライバ16はピックアップ1における二軸機構3のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ1、マトリクス回路9、サーボプロセッサ14、二軸ドライバ16、二軸機構3によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
【0039】
またサーボ回路14は、システムコントローラ10からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、二軸ドライバ16に対してジャンプドライブ信号を出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。
【0040】
またサーボ回路14は、トラッキングエラー信号TEの低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ10からのアクセス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、スレッドドライバ15に供給する。スレッドドライバ15はスレッドドライブ信号に応じてスレッド機構8を駆動する。スレッド機構8には、図示しないが、ピックアップ1を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライバ15がスレッドドライブ信号に応じてスレッドモータ8を駆動することで、ピックアップ1の所要のスライド移動が行なわれる。
【0041】
スピンドルサーボ回路23はスピンドルモータ6をCLV回転させる制御を行う。
スピンドルサーボ回路23は、データ記録時には、ウォブルPLLで生成されるウォブルクロックWCKを、現在のスピンドルモータ6の回転速度情報として得、これを所定のCLV基準速度情報と比較することで、スピンドルエラー信号SPEを生成する。
またデータ再生時においては、エンコード/デコード部21内のPLLによって生成される再生クロック(デコード処理の基準となるクロック)が、現在のスピンドルモータ6の回転速度情報となるため、これを所定のCLV基準速度情報と比較することでスピンドルエラー信号SPEを生成する。
そしてスピンドルサーボ回路23は、スピンドルモータドライバ17に対してスピンドルエラー信号SPEに応じて生成したスピンドルドライブ信号を供給する。スピンドルモータドライバ17はスピンドルドライブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドルモータ6に印加し、スピンドルモータ6のCLV回転を実行させる。
またスピンドルサーボ回路23は、システムコントローラ10からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータドライバ17によるスピンドルモータ6の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
【0042】
以上のようなサーボ系及び記録再生系の各種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシステムコントローラ10により制御される。
システムコントローラ10は、ホストコンピュータ40からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えばホストコンピュータ40から、ディスク100に記録されている或るデータの転送を求めるリードコマンドが供給された場合は、まず指示されたアドレスを目的としてシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路14に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとするピックアップ1のアクセス動作を実行させる。
その後、その指示されたデータ区間のデータをホストコンピュータ40に転送するために必要な動作制御を行う。即ちディスク100からのデータ読出/デコード/バファリング等を行って、要求されたデータを転送する。
【0043】
またホストコンピュータ40から書込命令(ライトコマンド)が出されると、システムコントローラ10は、まず書き込むべきアドレスにピックアップ1を移動させる。そしてエンコード/デコード部12により、ホストコンピュータ40から転送されてきたデータについて上述したようにエンコード処理を実行させる。
そして上記のように記録パルス発生部21からのレーザ駆動パルスがレーザドライバ18に供給されることで、記録が実行される。
【0044】
このディスクドライブ装置30における再生時の動作と記録時の動作をまとめると以下のようになる。
【0045】
<再生時の動作>
・サーボ動作
ピックアップ1により検出された信号は、マトリクス回路9にてフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどのサーボ誤差信号に変換され、サーボ回路14に送られる。サーボ回路14から出たドライブ信号FD、TDはピックアップ1の二軸機構3を駆動し、フォーカスサーボ、トラッキングサーボを行う。
・データ再生
ピックアップ1により検出された信号は、マトリクス回路9にてRF信号に変換され、エンコード/デコード部12に送られる。エンコード/デコード部12ではチャンネルクロックが再生され、チャンネルクロックに基づいてデコードが行われる。デコードされたデータはインターフェイス部13に送られる。
・回転制御
ディスク100の回転は、エンコード/デコード部12にて再生されたチャンネルクロックをスピンドルサーボ回路23に送り制御する。
・アドレス再生
アドレスはRF信号中に含まれており、エンコード/デコード部12にてデコードされシステムコントローラ10に送られる。
但し、シーク時には、ランドプリピットによるアドレスを抽出して目的位置への移動制御が行われる。
・レーザ制御
APC回路19は、システムコントローラ10の指示により、レーザー出力を一定に保つように制御する。
【0046】
<記録時の動作>
・サーボ動作
再生時と同様に行われるが、レーザーパワーの上昇によりゲインが高くならないように、マトリクス回路9もしくはサーボ回路14にて補正される。
・データ記録
インターフェイス部13を通じて取り込まれたデータは、エンコード/デコード部12でECCの付加、並び替え、変調などのチャンネルコーディングが行われる。チャンネルコーディングを受けたデータは、記録パルス発生部21で、ディスク100に適したレーザ駆動パルスに変換され、レーザドライバ18(APC回路19)を通じて、ピックアップ1中のレーザダイオード4に加えられる。
・回転制御
マトリクス回路9より出力されたプッシュプル信号P/Pは、ウォブルPLLでウォブルクロックWCKとされ、スピンドルサーボ回路23に加えられて線速一定(CLV)の回転制御が行われる。
・アドレス再生
マトリクス回路9より出力されたプッシュプル信号P/Pは、ランドプリピット抽出部24に送られランドプリピット情報が検出される。検出されたランドプリピット情報はアドレスデコーダ26でアドレス値にデコードされ、システムコントローラ10にて読み取られる。
また、ランドプリピット情報はエンコードクロック発生部27にも送られ、そこで、エンコードクロックが再生されエンコード/デコード部12に加えられる。
【0047】
ところで、図1の例は、ホストコンピュータ40に接続されるディスクドライブ装置30としたが、本発明のディスクドライブ装置としてはホストコンピュータ40等と接続されない形態もあり得る。その場合は、操作部や表示部が設けられたり、データ入出力のインターフェース部位の構成が、図1とは異なるものとなる。つまり、ユーザーの操作に応じて記録や再生が行われるとともに、各種データの入出力のための端子部が形成されればよい。
【0048】
続いて、上記ディスクドライブ装置30において、ディスク上のランドプリピットを検出するための構成及び動作を図2,図3,図4で説明する。
図2においては、ランドプリピットを検出するための部位として、ピックアップ1内のフォトディテクタ5、マトリクス回路9における加算器9b、9c及び差動アンプ9a、ランドプリピット抽出部24を示している。
なお、マトリクス回路9においては、プッシュプル信号P/Pを生成するための部位として差動アンプ9a及び加算器9b、9cのみを示しており、上述したRF信号、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE等を生成する回路構成部分については図示及び説明を省略する。
【0049】
フォトディテクタ5は図示するように受光部A,B,C,Dから成る4分割ディテクタとしており、実際には、各受光部により検出される反射光(受光量に応じた電流)が、それぞれマトリクス回路9において電流/電圧変換され、さらに電圧値とされたA、B、C、Dの信号が演算されてフォーカスエラーFEやプッシュプル信号P/P等の所要の信号が生成されるものである。ここではプッシュプル信号P/Pを生成するための信号について説明する。
【0050】
プッシュプル信号P/Pを得るための信号は、図示するようにトラック上にレーザスポットLSが照射された際に、トラック線方向に対してレーザスポットLSの図中左半分に相当する反射光量信号と、右半分に相当する反射光量信号となる。即ち加算器9cで得られる信号A+Cか、加算器9bで得られる信号B+Dが差動アンプ9aで減算されてプッシュプル信号P/Pが生成される。信号A+Cとは、受光部A、Cで得られる電流が電圧に変換され、加算されたものである。また信号B+Dは、受光部B、Dで得られる電流が電圧に変換され、加算されたものである。
【0051】
図1でも述べたように、プッシュプル信号P/PはウォブルPLL25に供給され、ウォブリンググルーブに同期したウォブルクロックWCKが生成される。
またプッシュプル信号P/Pはランドプリピット抽出部24に供給される。
【0052】
ランドプリピット抽出部24は、コンパレータ41,加算器42,D/A変換器43、基本振幅変動生成部44を有する。
プッシュプル信号P/Pは、コンパレータ41及び基本振幅変動生成部44に供給される。
【0053】
基本振幅変動生成部44は、立ち上がり特性を制限する抵抗R1を有し、また立下り特性を制限する抵抗R2をもつピークホールド的な回路として構成され、例えばダイオードD1とコンデンサC1からなる。
そして、この基本振幅変動生成部44は、入力されるプッシュプル信号の振幅レベルの増加に対応して、コンデンサC1に対して所定の時定数で制限されたピーク検出充電を行う充電系回路(R1,D1,C1)と、所定の時定数で制限された充電電圧下降時間でコンデンサC1の放電を行う放電系回路(C1,R2)を備えたものである。
つまり、入力されるプッシュプル信号P/Pのピーク検出によってコンデンサC1への充電が行われるが、そのチャージ電流は抵抗R1によって制限される。
また、コンデンサC1の電荷は、抵抗R2によって制限されながら放電される。
従って、基本振幅変動生成部44は、ピークホールド回路としての立ち上がり特性制限抵抗(R1)が、波形の細かな立ち上がりノイズに応答しないように適切に選択され、さらに立下り特性制限抵抗(R2)が、波形の細かな立下りノイズに応答しないように適切に選択されたものである。あえていえば、追従性の悪いピークホールド回路ということもできる。
そして、コンデンサC1の充電電圧値が、基本振幅変動信号S1として出力される。
【0054】
D/A変換器43には、図1に示したシステムコントローラ10からオフセットデータDthが供給され、D/A変換器43はこのオフセットデータDthをアナログ電圧値に変換して、これをオフセット電圧S2として出力する。
加算器42は、基本振幅変動生成部44からの基本振幅変動信号S1に、D/A変換器43からのオフセット電圧S2を加算し、加算結果を比較基準電圧Vthとしてコンパレータ41に供給する。
【0055】
コンパレータ41では、プッシュプル信号P/Pと比較基準電圧Vthを比較し、プッシュプル信号P/Pが比較基準電圧Vthより大きいときに「1」を出力する。このコンパレータ41の出力は、ランドプリピットLPPに応じて「1」とされたランドプリピット検出信号LPPoutとなる。
このランドプリピット検出信号LPPoutは図1のアドレスデコーダ26に供給され、アドレス情報等がデコードされる。
【0056】
このようなランドプリピット抽出部24の動作を図3,図4で説明する。
図3(a)は、ディスク上に記録マークが形成されていない領域(記録前の領域)から検出されるプッシュプル信号P/Pを示しており、またそのプッシュプル信号P/Pから生成される基本振幅変動信号S1を図3(b)に示している。
また、図3(b)の基本振幅変動信号S1にオフセット電圧S2を加算した比較基準電圧Vthを、プッシュプル信号P/Pに重ね合わせた状態で図3(c)に示している。
図3(d)は図3(c)の一部を拡大したものである。
図3(e)は、図3(d)に対応して、コンパレータ41の出力であるランドプリピット検出信号LPPoutを示している。
【0057】
一方図4(a)〜(e)は、ディスク上に記録マークが形成されている領域(記録後の領域)において、検出されるプッシュプル信号P/Pを始めとする図3と同様の各信号波形を示している。
【0058】
例えば図3(a)からわかるように、プッシュプル信号P/Pには、ランドプリピットLPPに応じて瞬間的な大振幅SLPが生じているが、ランドプリピットLPPに相当する振幅SLPを除く基本的な波形としては、ウォブリング等の影響による変動が観察される。
このようなプッシュプル信号P/Pに対して、基本振幅変動生成部44では、グルーブのウォブリング及びノイズの影響によるプッシュプル信号の振幅変動成分であり、かつランドプリピットに応じたプッシュプル信号の振幅レベルを若干反映した信号として、図3(b)のような基本振幅変動信号S1を生成する。
【0059】
図3(c)の比較基準電圧Vthは、基本振幅変動信号S1に対して固定のオフセット電圧S2を加算したものであるため、比較基準電圧Vthの振幅変動は基本振幅変動信号S1の振幅変動にそのまま相当する。
すると、図3(c)から明瞭にわかるように、基本振幅変動信号S1は、プッシュプル信号P/Pの振幅変動成分に追従しているものである。
また拡大図である図3(d)からは、基本振幅変動信号S1は、ランドプリピットLPPに相当するプッシュプル信号P/Pの大振幅SLPに応じて、上述した制限された充電が行われることでレベルが上昇し、他の期間は上述した制限された放電が行われることでレベルが下降される信号である。つまり、基本振幅変動信号S1は、ランドプリピットに応じたプッシュプル信号の振幅レベルを若干反映した信号でもある。
【0060】
そしてこのような基本振幅変動信号S1にオフセット電圧S2を加算した比較基準電圧Vthと、プッシュプル信号P/Pが比較されることで、プッシュプル信号P/Pからランドプリピット検出信号LPPoutが正確に抽出できる。
つまり、図3(c)からわかるように、比較基準電圧Vthがプッシュプル信号P/Pのウォブリング等の影響による振幅変動に追従して変動されるため、図3(e)のようなランドプリピット検出信号LPPoutが正確に得られるものである。
【0061】
また、図4のように、プッシュプル信号P/Pにおけるランドプリピット情報に相当する振幅SLPは、記録マークによって比較的小さな振幅となる場合があるが、上記のように、振幅変動に追従する比較基準電圧Vthにより、充分、正しく検出できる。更に、図4(d)の比較基準電圧Vthの振幅変動(つまり基本振幅変動信号S1の振幅変動)をみると理解されるように、記録マークの干渉によってランドプリピットに相当する振幅SLPが小さい振幅となった部分では、通常の大振幅部分に比べて、基本振幅変動信号S1のレベルもわずかな上昇にとどまる。
つまり、図4(c)に見られるように、比較基準電圧Vthは、記録マークによるランドプリピットに相当する振幅の変動も若干反映されるものとなっており、記録マークの干渉の影響がある場合でも、図4(e)のようにランドプリピット検出信号LPPoutの正確な抽出に好適である。
【0062】
このように本例では、トラックのウォブリングや隣接トラックからのクロストーク、或いは記録マーク書き込み後のランドプリピットLPP部分の反射率の低下などの影響で、プッシュプル信号P/Pの振幅変動が生じていても、十分に正しくランドプリピット情報を検出できるようになる。
従ってランドプリピット情報が正しく読み出されるまでの無駄時間が短縮されることや、アドレスエラーレートの向上が実現され、ばらつきの大きい記録再生メディアに対しても安定に記録再生することができる。
また、ピックアップ(光学ヘッド3)の精度のばらつきによってもプッシュプル信号P/Pの振幅変動は生ずるが、このような原因による振幅変動に対してもランドプリピット情報を正確に抽出できることから、ピックアップの歩留まりの改善効果もみこまれる。
【0063】
なお、図2に示したランドプリピット抽出部24としては、各種変形例が考えられる。
基本振幅変動生成部44としては、上述したピークホールド特性を満たす回路構成であれば、他のものでもよく、オペアンプを使用して構成してもよい。
またオフセット電圧S2はシステムコントローラ10からのオフセットデータDthをアナログ電圧に変換して得る構成としたが、オフセットに相当するアナログ電圧またはアナログ電流を加算器42に供給する回路構成であればどのようなものでも良い。例えば電源電圧と抵抗の組み合わせ、もしくはボリュームなどで構成してもよい。
加算器42は、基本振幅変動信号S1とオフセット電圧S2を加算する構成であればよく、例えば各信号をデジタル値に変換し(またはデジタル値としての各信号が入力されるようにし)デジタル的に加算演算を行うものとしてもよい。
コンパレータ41も同様に、デジタル的に比較処理を行うものでも良い。
また、ランドプリピット抽出部24において入力段でプッシュプル信号P/Pをデジタル化し、コンパレータ41、加算器42、基本振幅変動生成部44、及びオフセット値生成をデジタル処理により実行する構成であっても良い。
さらに、説明上ピークホールド回路を用いているが、プッシュプル信号P/Pの波形の符号によってはボトムホールド回路で構成する場合もある。
【0064】
図5に、ランドプリピット抽出部24における基本振幅変動生成部44の他の構成例を示しておく。なお、基本振幅変動生成部44以外の構成は図2と同様としている。
この場合、基本振幅変動生成部44は、オペアンプから成るコンパレータA2、オペアンプから成るバッファアンプA3、コンデンサC2、電流源I1、I2を有して構成される。
【0065】
電流源I1は、入力が「1」のとき、設定した電流をコンデンサC2に注入する。
コンパレータA2は、バッファアンプA3の出力(基本振幅変動信号S1)より入力されるプッシュプル信号P/Pのレベルが大きいときに「1」を出力する。
電流源I2は、常に設定した電流でコンデンサC2の電荷を放電している。
バッファアンプA3は、コンデンサC2の電圧値を、基本振幅変動信号S1として出力する。
【0066】
つまり、入力されるプッシュプル信号P/Pと出力値(基本振幅変動信号S1)を比較して、入力が大きいときはコンパレータA2の出力は「1」になり電流源I1が働いてコンデンサC2に電流が注入される。
コンデンサC2の放電用電流源I2の時定数はウォブル周波数付近に設定することにより、出力信号(基本振幅変動信号S1)は入力されるプッシュプル信号P/Pの波形におけるノイズを除去し滑らかに変移する波形となる。
つまり、図3,図4で説明したような基本振幅変動信号S1を得ることができる。
なお、この回路構成での電流比としてI1:I2をおおむね20:1となるようにする。すると、出力される基本振幅変動信号S1にオフセット電圧S2を加算した比較基準電圧Vthによって、ランドプリピット情報の検出に顕著な効果が得られる。
【0067】
以上、実施の形態のディスクドライブ装置、及び実行されるプリピット検出動作について説明してきたが、本発明はこれらの例に限定されるものではなく、要旨の範囲内で各種変形例が考えられるものである。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように本発明よれば、プッシュプル信号の基本振幅変動をあらわす基本振幅変動信号を得、これにオフセットを付加して比較基準信号を生成しているため、プッシュプル信号を比較してプリピット検出を行うための比較基準信号は、プッシュプル信号の基本振幅変動に応じて変動することになる。
従って、ウォブリングや隣接トラックからのクロストークの影響によるプッシュプル信号の変動や、記録マークの影響による、プッシュプル信号におけるランドプリピットによる振幅成分の変動があることに対して、上記比較基準信号とプッシュプル信号の比較処理によって十分に正確にランドプリピット信号を検出できることになるという効果がある。
また、これによってランドプリピットが正しく読み出されるまでの無駄時間が短縮されることや、アドレスエラーレートの向上などが実現され、振幅変動の大きい記録再生メディアに対しても安定に記録再生することができるようになる。
もちろん、ピックアップのばらつき(精度誤差)によるランドプリピット検出不能という事態も減少するので、ピックアップの歩留まりを改善することもできる。
【0069】
また、比較基準信号をつくるための基本振幅変動信号は、グルーブの蛇行(ウォブリング)及びノイズの影響によるプッシュプル信号の振幅変動成分であることで、ウォブリングやノイズ等の影響によるプッシュプル信号の振幅変動に追従するものとなる。またプリピットに応じたプッシュプル信号の振幅レベルの変動についても制限的に若干反映することで、記録マークの影響による振幅変動への対応に好適である。つまりこれによって、プッシュプル信号にあわせて比較基準信号を適正に変動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のディスクドライブ装置のブロック図である。
【図2】実施の形態のディスクドライブ装置のランドプリピット検出のための構成例のブロック図である。
【図3】実施の形態の記録マークの影響のない場合のランドプリピット検出動作にかかる信号波形の説明図である。
【図4】実施の形態の記録マークの影響がある場合のランドプリピット検出動作にかかる信号波形の説明図である。
【図5】実施の形態のディスクドライブ装置のランドプリピット検出のための他の構成例のブロック図である。
【図6】ランドプリピットが形成されたディスクの説明図である。
【図7】ランドプリピット信号のフォーマットの説明図である。
【図8】従来のランドプリピット検出のための構成例のブロック図である。
【図9】従来のランドプリピット検出動作を説明する波形図である。
【符号の説明】
1 ピックアップ、2 対物レンズ、3 二軸機構、4 レーザダイオード、5 フォトディテクタ、6 スピンドルモータ、8 スレッド機構、9 マトリクス回路、10 システムコントローラ、12 エンコード/デコード部、13インターフェース部、14 サーボ回路、20 バッファメモリ、21 記録パルス発生部、23 スピンドルサーボ回路、24 ランドプリピット抽出部、25 ウォブルPLL、26 アドレスデコーダ、27 エンコードクロック発生部、30 ディスクドライブ装置、41 コンパレータ、42 加算器、43
D/A変換器、44 基本振幅変動生成部
Claims (6)
- 記録トラックとして蛇行されたグルーブが形成され、上記グルーブとグルーブの間のランドにはアドレス情報がプリピットにより記録されているディスク状記録媒体に対してデータの記録又は再生のためのレーザ出力を行うヘッド手段と、
上記ヘッド手段により検出される反射光情報からプッシュプル信号を生成するプッシュプル信号生成手段と、
上記プッシュプル信号の基本振幅変動をあらわす基本振幅変動信号を生成し、出力する振幅変動信号生成手段と、
オフセット信号を発生させるオフセット発生手段と、
上記振幅変動信号生成手段からの基本振幅変動信号に、上記オフセット発生手段からのオフセット信号を加えて比較基準信号を得る比較基準信号生成手段と、
上記プッシュプル信号を上記比較基準信号と比較して、比較結果を上記プリピットの検出信号として出力するプリピット検出手段と、
上記プリピット検出手段の出力から、上記プリピットによるアドレス情報を得るアドレスデコード手段と、
を備えたことを特徴とするディスクドライブ装置。 - 上記基本振幅変動信号は、少なくとも、上記グルーブの蛇行及びノイズの影響による上記プッシュプル信号の振幅変動を反映した信号であることを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
- 上記振幅変動信号生成手段は、
入力されるプッシュプル信号の振幅レベルの増加に対応して、容量に対して所定の時定数で制限されたピーク検出充電を行う充電系回路と、
所定の時定数で制限された充電電圧下降時間で上記容量の放電を行う放電系回路を備え、
上記容量の充電レベルに応じた信号として基本振幅変動信号を出力する構成とされることを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。 - 記録トラックとして蛇行されたグルーブが形成され、上記グルーブとグルーブの間のランドにはアドレス情報がプリピットにより記録されているディスク状記録媒体に対して、上記プリピットの検出方法として、
上記ディスク状記録媒体に対するレーザ照射を行った際の反射光情報からプッシュプル信号を生成し、
上記プッシュプル信号の基本振幅変動をあらわす基本振幅変動信号を生成し、
オフセット信号を、上記基本振幅変動信号に加えて比較基準信号を得、
上記プッシュプル信号を上記比較基準信号と比較して、比較結果を上記プリピットの検出信号とすることを特徴とするプリピット検出方法。 - 上記基本振幅変動信号は、少なくとも、上記グルーブの蛇行及びノイズの影響による上記プッシュプル信号の振幅変動を反映した信号であることを特徴とする請求項4に記載のプリピット検出方法。
- 上記振幅変動信号は、
入力されるプッシュプル信号の振幅レベルの増加に対応して、容量に対して所定の時定数で制限されたピーク検出充電を行ない、
また所定の時定数で制限された充電電圧下降時間で上記容量の放電を行ない、
上記容量の充電レベルに応じた信号として生成することを特徴とする請求項4に記載のプリピット検出方法。
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