JP2004138475A - 排ガスサンプリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測装置の計測状態を、フィルタ逆洗後、速やかに正常な状態に回復させることができる排ガスサンプリング装置を提供する。
【解決手段】計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を停止してフィルタ27を逆洗した後、パージエアをフィルタ27の上流側からフィルタ27を経て煙道21へと流すことにより、前記逆洗でフィルタ27から払い落とされて再飛散した煤塵や計測対象物質を煙道21へとパージし、その後、再び計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を開始する構成とする。パージエアとしてはホットエアが望ましい。不活性ガスを用いてパージや逆洗をしてもよい。パージを行う前にエアブローをしてもよい。この場合、エアを加熱することが望ましい。また、周辺部の通気孔を目封じすることなどにより、フィルタの通気部分の断面形状と、逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしてもよい。
【選択図】 図1
【解決手段】計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を停止してフィルタ27を逆洗した後、パージエアをフィルタ27の上流側からフィルタ27を経て煙道21へと流すことにより、前記逆洗でフィルタ27から払い落とされて再飛散した煤塵や計測対象物質を煙道21へとパージし、その後、再び計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を開始する構成とする。パージエアとしてはホットエアが望ましい。不活性ガスを用いてパージや逆洗をしてもよい。パージを行う前にエアブローをしてもよい。この場合、エアを加熱することが望ましい。また、周辺部の通気孔を目封じすることなどにより、フィルタの通気部分の断面形状と、逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしてもよい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は排ガスサンプリング装置に関し、特に排ガス中に極微量に含まれる極微量濃度物質を計測対象とする計測装置へサンプリング排ガスを供給する場合に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば都市ごみ焼却炉、産業廃棄物焼却炉、汚泥焼却炉等の各種焼却炉や、熱分解炉、溶融炉等の排ガスに含まれる有害成分(例えばダイオキシン類やその前駆体等の微量有機塩素化合物)をリアルタイムで計測することが要望され、また、この計測結果に基づいて前記炉の燃焼状態を制御することが提案されている。
【0003】
そして、かかる燃焼制御などを目的として排ガス中の有害成分をリアルタイムで計測するための装置として、例えば図7に示すような構成の排ガスサンプリング装置が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−131198号公報
【0005】
図7に示す排ガスサンプリング装置20は、排ガスサンプリングライン(配管)1に設けられたサンプリング管2、急冷装置3、フィルタ14を備えた集塵装置4及びファン6や、集塵装置4の下流側に接続された圧縮エア供給装置5などから構成されている。サンプリング管2はごみ焼却炉などの煙道7に挿入されており、ファン6が作動すると、煙道7を矢印Aのように流れる高温高ダストの燃焼排ガスの一部が、このサンプリング管2を介して排ガスサンプリングライン3へ吸引(サンプリング)される。
【0006】
その後、このサンプリング排ガスは急冷装置3により、所定の温度に急冷され、更に集塵装置4のフィルタ14により、排ガス中に高濃度に含まれている煤塵が除去される。そして、フィルタ14を通過したサンプリング排ガスの一部が、キャピラリ15を介して計測装置8に供給される。
【0007】
計測装置8では、供給されたサンプリング排ガスを分析することにより、例えば排ガス中に微量に含まれているダイオキシン類やその前駆体等の有機塩素化合物の濃度を測定する。残りのサンプリング排ガスは、煙道7に設けられた排ガスサンプリングライン下流端のガス戻し口9を介して煙道7へ戻される。排ガスサンプリングライン1を流れるサンプリング排ガスの流量は、流量計測装置10によるサンプリング排ガス流量の計測信号に基づき、流量制御バルブ11によって所定流量に制御される。
【0008】
そして、この排ガスサンプリング装置では通常運転(排ガスサンプリング運転)を一定時間継続するごとに圧縮エアによる逆洗を行って集塵装置4のフィルタ14を再生する。具体的には、計測装置上流側のバルブ12を閉じて計測装置8へのサンプリング排ガスの供給を停止した後(即ち計測を中断した後)、バルブ13の短時間の開閉動作を複数回繰り返すことにより、圧縮エア供給装置5からフィルタ14へ、フィルタ14の下流側からパルス的に圧縮エア(パルシングエア)を供給し、フィルタ14に付着している煤塵を払い落として煙道7へ吹き戻す(以下、これをパルス逆洗ともいう)。その後、バルブ12を開いて計測装置8へのサンプリング排ガスの供給を再び開始し、計測装置8での計測を再開する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の排ガスサンプリング装置20では、計測装置8での計測対象物質がppmオーダ以上の比較的高濃度の物質であるならばでも特に問題はないが、同計測対象物質がpptオーダの極微量濃度の物質(例えばダイオキシン類やその前駆体等の微量有機塩素化合物)である場合には、この極微量濃度物質をリアルタイムで計測している状況においては問題が生じることがある。
【0010】
即ち、図8に示したようにパルス逆洗直後の計測においては、物質濃度の計測値が急上昇してピークが発生するスパイク現象が見られ、且つ、その後は物質濃度が正しく計測されるまで徐々に濃度計測値が減少するテーリング現象が見られることがある。そして、このことは計測対象物質が極微量濃度物質である場合、図8に示す如く特に顕著にあらわれるため、特に問題となる。
【0011】
スパイク現象は、逆洗エア(パルシングエア)の衝撃によりフィルタ14に付着して堆積していた煤塵層の中の計測対象物質が煤塵とともに再飛散し、この再飛散した計測対象物質も計測再開とともに計測装置8に供給(通気)されるために生じると考えられる。また、テーリング現象は、排ガスサンプリングラインの配管や計測装置8までのキャピラリ15などでの吸着に起因するメモリ効果と考えられる。このようなスパイク現象やテーリング現象が起こると、リアルタイム計測によって燃焼制御をするような場合にはその制御に不都合が生じる。極微量濃度物質において、特にこのようなスパイク現象やテーリング現象が顕著に現れることは、本発明者らが実験を重ねるなかで明らかになったものである。
【0012】
従って、本発明は上記の事情に鑑み、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測装置の計測状態を、フィルタ逆洗後、速やかに正常な状態に回復させることができる排ガスサンプリング装置を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明の排ガスサンプリング装置は、煙道からサンプリングしフィルタで除塵したサンプリング排ガスの一部を、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測手段に供給し、且つ、前記サンプリング排ガスの残りは再び前記煙道へと戻す構成の排ガスサンプリング装置において、前記計測手段への前記サンプリング排ガスの供給を停止して前記フィルタを圧縮ガスにより逆洗した後、パージガスを前記フィルタの上流側から前記フィルタを経て前記煙道へと流すことにより、前記逆洗で前記フィルタから払い落とされて排ガスサンプリングラインに再飛散した煤塵や計測対象物質を前記煙道へとパージし、その後、再び前記計測手段への前記サンプリング排ガスの供給を開始する構成したことを特徴とする。
【0014】
また、第2発明の排ガスサンプリング装置は、第1に記載の排ガスサンプリング装置において、加熱手段によりガスを通常運転時の前記フィルタにおける前記サンプリング排ガスの温度に略等しくなるように加熱してホットガスとし、このホットガスを前記パージガスとして用いる構成としたことを特徴とする。
【0015】
また、第3発明の排ガスサンプリング装置は、第1発明の排ガスサンプリング装置において、前記パージガスとして大気をそまま用いることを特徴とする。
【0016】
また、第4発明の排ガスサンプリング装置は、第1又は第2発明の排ガスサンプリング装置において、前記煤塵や計測対象物質のパージガスとして不活性ガスを用いることを特徴とする。
【0017】
また、第5発明の排ガスサンプリング装置は、第1〜第4発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記フィルタを逆洗する圧縮ガスとして不活性ガスを用いることを特徴とする。
【0018】
また、第6発明の排ガスサンプリング装置は、第1〜第5発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記パージガスによるパージを行う前に、フィルタ逆洗後の一定時間、前記圧縮ガスを連続して前記フィルタの下流側から前記フィルタに吹きつけることにより、フィルタ逆洗によって再飛散した煤塵や計測対象物質を前記煙道に吹き戻すことを特徴とする。
【0019】
また、第7発明の排ガスサンプリング装置は、第6発明の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタに連続して吹きつける前記圧縮ガスは、加熱手段により通常運転時の前記フィルタにおける前記サンプリング排ガスの温度に略等しくなるように加熱した後に前記フィルタに吹きつける構成としたことを特徴とする。
【0020】
また、第8発明の排ガスサンプリング装置は、煙道からサンプリングしフィルタで除塵したサンプリング排ガスを、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測手段に供給する構成の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの通気部分の断面形状と、前記フィルタに圧縮ガスを供給する逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしたことを特徴とする。
【0021】
また、第9発明の排ガスサンプリング装置は、第1〜第7発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの通気部分の断面形状と、前記フィルタを圧縮ガスを供給する逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしたことを特徴とする。
【0022】
また、第10発明の排ガスサンプリング装置は、第8又は第9発明の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの周辺部の通気孔を目封じすることにより、前記フィルタの通気部分の断面形状を、前記逆洗ライン配管の断面形状に略等しくしたことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0024】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る排ガスサンプリング装置の構成図、図2は前記排ガスサンプリング装置におけるフィルタ再生時の制御シーケンス図である。
【0025】
図1に示す煙道21は例えば都市ごみ焼却炉、産業廃棄物焼却炉、汚泥焼却炉等の各種焼却炉や、熱分解炉、溶融炉等の何れかの炉に設けられたものである。煙道21には炉から排出された高温(例えば600〜1000℃)で高ダストの燃焼排ガスが、矢印Aのように流れる。そして、この煙道21に本実施の形態1の排ガスサンプリング装置22が設けられている。
【0026】
図1に示すように排ガスサンプリング装置22は、排ガスサンプリングライン(配管)23に設けられたサンプリング管24、冷却水などの冷媒によりサンプリング排ガスを間接的に急冷する急冷装置25、フィルタ27を備えた集塵装置26及びファン28などを備え、また、集塵装置26の下流側に接続された圧縮エア供給装置29や、制御装置30、電気ヒータ31などを備えた構成となっている。
【0027】
サンプリング管24は煙道21に挿入されており、ファン28が作動すると、煙道21を流れる燃焼排ガスの一部が、このサンプリング管24を介して矢印Bのように排ガスサンプリングライン23へ吸引(サンプリング)される。その後、このサンプリング排ガスは急冷装置25により、所定の温度(例えば150〜200℃)に急冷され、更に集塵装置26のフィルタ27により、排ガス中に高濃度に含まれている煤塵が除去される。そして、フィルタ27を通過したサンプリング排ガスの一部が、キャピラリ32を介して計測装置33に供給(通気)される。残りのサンプリング排ガスは、煙道21に設けられた排ガスサンプリングライン下流端のガス戻し口34を介して煙道21へ戻される(矢印B参照)。
【0028】
計測装置33では、供給されたサンプリング排ガスを分析することにより、例えば排ガス中に微量に含まれているダイオキシン類やその前駆体(クロロベンゼン、クロロフェノール等)などの有機塩素化合物の濃度を測定する。計測装置33の具体例としては質量分析装置、ガスクロマトグラフィー、FT−IR(フーリエ変換赤外分光光度計)、真空紫外光/質量分析装置や吸光光度計等の光学検出器、レーザ測定装置等が挙げられる。
【0029】
排ガスサンプリングライン23を流れるサンプリング排ガスの流量は、流量計測装置35によるサンプリング排ガス流量の計測信号に基づき、流量制御バルブ36によって所定流量に制御される、或いは、前記計測信号に基づき、インバータでファン28の出力制御をすることによって所定流量に制御される。
【0030】
かかる排ガスサンプリング装置22では、通常運転(排ガスサンプリング運転)を一定時間継続するごとに、或いは、図示しない差圧計で計測するフィルタ27の出入口の排ガスの差圧が所定値以上となるごとに圧縮エアによる逆洗を行ってフィルタ27を再生する。具体的には、フィルタ下流側のバルブ43を閉じ、且つ、計測装置33と排ガスサンプリングライン23との間に介設された計測バルブ37を閉じて計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を停止した後(即ち計測を中断した後)、逆洗ライン(配管)40のバルブ38の短時間の開閉動作を複数回繰り返すことにより、圧縮エア供給装置29からフィルタ27へ、フィルタ27の下流側からパルス的に圧縮エア(パルシングエア)を供給し、フィルタ27に付着している煤塵を払い落として矢印Cのように煙道21へと吹き戻す。即ち、フィルタ27をパルス逆洗する。
【0031】
そして、このパルス逆洗の終了後に計測バルブ37を開いて計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を再開して計測装置33での計測を再開するが、本実施の形態1ではパルス逆洗後直ぐに計測バルブ37を開くのではなく、一旦、ホットエアパージを行って排ガスサンプリングライン23をクリーニングした後に計測バルブ37を開く。
【0032】
詳述すると、バルブ43を開き、且つ、バルブ42を開て、ファン28の吸引により、クリーンな大気を電気ヒータ31で所定の温度に加熱することによって生成されるホットエアを大量にフィルタ27の上流側からフィルタ27を経て煙道21へ流す。その結果、この大量のホットエア(パージエア)により、パルス逆洗時に再飛散した粉塵や計測対象物質、即ち、煙道21まで吹き戻されずに排ガスサンプリングライン23に停滞している粉塵や計測対象物質が、フィルタ27を経て煙道21へとパージされる。なお、このとき同時に煙道21の排ガスが吸引されてもよい。パージエアの通気量は、例えば通常運転時におけるサンプリング排ガス流量の2倍以上とし、流量制御バルブ36による制御、或いは、インバータによるファン28の出力制御によって制御することができる。
【0033】
そして、このパージエア(ホットエア)の大量強制通気による飛散粉塵や計測対象物質のパージ(ホットエアパージ)後、つまり、飛散煤塵や計測対象物質がサンプリング排ガスに混合されて極微量濃度物質の濃度が異常に高くなったガスが計測装置33へ供給(通気)されてしまうおそれがなくなった後、バルブ42を閉じ、計測バルブ37を開いて計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を再び開始し、計測装置33での計測を再開する。
【0034】
なお、電気ヒータ31による大気の加熱は制御装置30によって自動制御される。即ち、制御装置30では、TIC(温度の計測・指示・制御を行う装置)39によるフィルタ27の温度計測信号(フィルタ27の入口温度計測信号、出口温度計測信号或いは又は内部温度計測信号を必要に応じて適宜選択する)に基づいて電気ヒータ31の出力をPID制御することにより、大気が通常運転時のフィルタ27におけるサンプリング排ガスの温度(即ち、急冷装置25によって急冷さたサンプリング排ガスの温度)に等しくなるようにする。
【0035】
急冷装置25によるサンプリング排ガスの冷却温度範囲は例えば前述のように150〜200℃であり、詳細な説明は省略するが、排ガスに含まれるSOxの硫酸露点、ダイオキシン類やその前駆体などの測定対象物質の残存量などの観点から設定されている。フィルタ27は、サンプリング排ガスがフィルタ27を通過するときにも前記温度範囲にサンプリング排ガスの温度を維持するため、集塵装置27に備えた図示しないフィルタ加熱用の電気ヒータをTIC39で制御することにより、所定の温度に加熱されている。そして、飛散煤塵や計測対象物質をパージする際にも、このフィルタ27の温度を低下させたり、或いは、高くし過ぎたりしないようにするため、本実施の形態1では上記のように温度調整をしたホットエアをパージエアとして用いている。
【0036】
なお、本実施の形態1ではこのホットエアパージの際の各バルブの操作や、パルス逆洗の際の各バルブの操作なども、全て制御装置30によって自動制御する。
【0037】
ここで、図2に基づき、本実施の形態1の制御シーケンスを従来の制御シーケンスと比較して説明する。なお、図2において下段は本実施の形態1の制御シーケンス、中段は従来の制御シーケンス、上段はこれらの制御シーケンスに対応して示した計測装置33による極微量濃度物質の濃度計測値の経時変化を表している。なお、上段に示した濃度計測値Eは従来の制御シーケンスに対応するものであり、濃度計測値Fは本実施の形態1の制御シーケンスに対応するものである。
【0038】
図2に示すように本実施の形態1の制御シーケンスでは、一定時間が経過するまで(時刻T1まで)は通常運転(排ガスサンプリング運転)を継続し、計測装置33に計測バルブ37を介してサンプリング排ガスを供給(通気)することにより通常計測を行う。その後、一定時間が経過した時刻T1において計測バルブ37を閉じて、圧縮エア供給装置29による通常のフィルタ27のパルス逆洗を開始し、このパルス逆洗を時刻T1から時刻T2までのΔT1時間継続する。このときの逆洗条件としては例えばパルシングエアの圧力を0.5MPa、1回当たりのパルシングエアの噴射時間を200msecとし、このパルシングエアの噴射をΔT1時間(例えば数分間)の間に5回行う。なお、この逆洗条件は排ガスの性状などによって適宜決められる。ここまでは従来の制御シーケンスでも同様である。
【0039】
そして、従来の制御シーケンスでは、パルス逆洗終了直後の時刻T2において計測バルブ37を開き、計測装置33へのサンプリング排ガスの供給(通気)を再び開始して、計測装置33による計測を再開する。その結果、時刻T2以降の濃度計測値Eにはスパイク現象が見られるとともに時刻T2から時刻T4までの長時間ΔT2(例えば15分程度)にわたるテーリング現象が見られる。
【0040】
これに対し、本実施の形態1の制御シーケンスでは、時刻T2から時刻T3までの間(ΔT3時間)計測バルブ37を閉じたままにして、ホットエアの大量強制通気による飛散粉塵や計測対象物質のパージ(ホットエアパージ)を行う。
【0041】
その結果、時刻T2以降の濃度計測値F(時刻T2から時刻T3までの濃度計測値は仮に濃度計測を行ったとした場合の値)ではスパイク現象は見られるものの(但し、このとき実際には計測を再開していないため、スパイク現象はみられないことになる)、ホットエアパージの効果により、時刻T2から時刻T3まで仮に濃度計測を行ったとしても、計測対象物質がほとんど計測ラインに混入しないため、吸着に起因すると考えられるメモリ効果(テーリング現象)が非常に少なくなり、テーリング時間が時刻T2から時刻T3までの短時間ΔT3(例えば3分程度)となる。そして、本実施の形態1の制御シーケンスでは、時刻T3において計測バルブ37を開き、計測装置33へのサンプリング排ガスの供給(通気)を再び開始して、計測装置33による計測を再開する。つまり、計測再開直後から正常な計測が行われる。
【0042】
従来の制御シーケンスでは、時刻T4に正常な計測状態に回復するため、本実施の形態1の制御シーケンスでは、従来の制御シーケンスに比べてΔT4時間(例えば12分程度)も、正常な計測状態に回復する時間が短縮されることになる。
【0043】
なお、更には、ホットエアによるパージを行う前に、フィルタ逆洗後の一定時間、逆洗ライン40のバルブ38を開いたままにして圧縮エア供給装置29から圧縮エアを連続してフィルタ27に吹きつける(即ちエアブローをする)ことにより、フィルタ逆洗によって再飛散した煤塵や計測対象物質を煙道21に吹き戻すようにしてもよい。
【0044】
以上のように本実施の形態1によれば、計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を停止してフィルタ27をパルシングエアにより逆洗した後、パージエアをフィルタ27の上流側からフィルタ27を経て煙道21へと流すことにより、前記逆洗でフィルタ27から払い落とされて排ガスサンプリングライン23に再飛散した煤塵や計測対象物質を煙道21へとパージし、その後、再び計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を開始するようにしたため、テーリング時間が短くなり、フィルタ逆洗後、速やかに計測装置33による極微量濃度物質(特にダイオキシン類やその前駆体等の微量有機塩素化合物などの)の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0045】
しかも、パージエアとして所定の温度に調整したホットエアを用いることにより、フィルタ27の温度を低下させることがなく、また、高くし過ぎるこのもないため、より効率的に速やかに計測装置33の計測状態を正常な状態に回復させることができる。フィルタ27の温度が高くなり過ぎたり、低くなり過ぎたりすると、計測対象物質の付着、脱着、副反応などが生じて正しい濃度計測をするまでにやや時間がかかることになる。
【0046】
但し、必ずしもホットエアパージに限定するものではなく、大気を電気ヒータ31で加熱せずにそのままパージエアとして用いてもよい。この場合にも、ホットエアパージには劣るものの、従来に比べれば速やかに計測装置33による計測を正常な状態に回復させることができる。また、この場合には装置構成が簡素化され、コストダウンを図ることができる。
【0047】
また、飛散煤塵や計測対象物質のパージガスとしては、大気(エア)に限らず、不活性ガス(N2 ,ヘリウム,アルゴン)を用いてもよい。不活性ガスを用いた場合には大気(エア)よりも清浄効果が大きいため、より速やかに計測装置33による計測を正常な状態に回復させることができる。
【0048】
また、フィルタ27を逆洗する圧縮ガスにも、圧縮エア(パルシングエア)に限らず、不活性ガス(N2 ,ヘリウム,アルゴン)を用いてもよい。この場合も、不活性ガスのほうがエアよりも清浄効果が大きいため、より速やかに計測装置33の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0049】
また、ホットエアによるパージを行う前にエアブローをする場合、即ち、フィルタ逆洗後の一定時間、逆洗ライン40のバルブ38を開いたままにして圧縮エア供給装置29から圧縮エアを連続してフィルタ27の下流側からフィルタ27に吹きつける場合には、排ガスサンプリングライン23のクリーンアップがより徹底され、計測装置33の正常な計測状態の回復もより速やかに行われることになる。
【0050】
<実施の形態2>
図3は本発明の実施の形態2に係る排ガスサンプリング装置の構成図である。同図に示すように、本実施の形態2では、集塵装置26(フィルタ27)の下流側にバルブ41が設けられ、パルス逆洗後、制御装置30の自動制御によってバルブ41を開状態に維持することにより、圧縮エア供給装置29から供給される圧縮エアが、電気ヒータ31によって所定の温度に加熱された後、連続してフィルタ27の下流側からフィルタ27へ吹きつけられるように構成されている。つまり、フィルタ逆洗後、ホットエアパージを行う前にエアブローを行う場合、上記実施の形態1では単なる圧縮エアによってエアブローを行うのに対し、本実施の形態2ではホットな圧縮エアによってエアブローを行うようにしている。
【0051】
この場合、電気ヒータ31による圧縮エアの加熱も制御装置30によって自動制御される。即ち、制御装置30では、TIC39によるフィルタ27の温度計測信号(フィルタ27の入口温度計測信号、出口温度計測信号又は内部温度計測信号を必要に応じて適宜選択する)に基づいて電気ヒータ31の出力をPID制御することにより、圧縮エアが通常運転時のフィルタ27におけるサンプリング排ガスの温度(即ち、急冷装置25によって急冷さたサンプリング排ガスの温度)に等しくなるようにする。
【0052】
なお、本実施の形態2の排ガスサンプリング装置22の他の構成については、上記実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する(図1,図2参照)。
【0053】
以上のように本実施の形態2によれば、ホットエアによるパージを行う前に、フィルタ逆洗後の一定時間、バルブ41を開いたままにして圧縮エア供給装置29から圧縮エアを連続してフィルタ27に吹きつけるため、排ガスサンプリングライン23のクリーンアップがより徹底され、計測装置33の正常な計測状態への回復が速やかに行われる。しかも、本実施の形態2では圧縮エアを電気ヒータ31で所定の温度に加熱した後にフィルタ27に吹きつけることから、フィルタ27の温度を下げ過ぎたり、或いは、上げ過ぎたりすることがないため、より効率的に速やかに計測装置33の計測状態を正常な状態に回復させることができる。
【0054】
<実施の形態3>
図4は本発明の実施3に係る排ガスサンプリング装置の要部構成図、図5及び図6は前記排ガスサンプリング装置に備えたフィルタの構成図である。なお、図5(a)は前記フィルタの一方の端面図、図5(b)は前記フィルタの他方の端面図、図6は前記フィルタの一部を示す拡大断面図である。
【0055】
図4に示すように本実施の形態3の排ガスサンプリング装置22では、集塵装置26に四角柱状のフィルタ27を備えている。即ち、フィルタ27は断面(サンプリング排ガスやパルシングエアの流れと直交する断面)の形状が矩形状のものである。フィルタ27は材質が例えばコージェライトであり、長手方向(サンプリング排ガスやパルシングエアの流れ方向)に沿う通気孔27b,27dが格子状に多数形成されている。
【0056】
詳述すると、図5(a)に示すようにフィルタ27の一方の端面27a側には、多数の通気孔27bが千鳥格子に形成され、且つ、図6に示すように各通気孔27bの底部27b−1(他方の端面27c側の端部)は塞がっている。図5(b)に示すようにフィルタ27の他方の端面27c側には、多数の通気孔27dが千鳥格子に形成され、且つ、図6に示すように各通気孔27bの底部27b−1(一方の端面27a側の端部)も塞がっている。また、通気孔27bと通気孔27dの間は通気性の壁27eで仕切られている。従って、サンプリング排ガスは図6中に矢印で示すように一方の通気孔27bからフィルタ27内に流入し、壁27eを通過して他方の通気孔27dへ移動する。このとき壁27eにおいて排ガス中の煤塵が捕集される。その後、サンプリング排ガスは通気孔27dからフィルタ27外へ排出される。
【0057】
そして、本実施の形態3では、図5(a)及び図5(b)に示すようにフィルタ27の周辺部の通気孔27b,27dを目封じすることにより、フィルタ27の通気部分(通気領域)27fの断面形状を、図4に示す逆洗ライン配管40の断面形状に略等しくしている。つまり、図4に示すように逆洗ライン配管40は円筒状のものであり、断面形状が円形状となっているため、フィルタ27の通気部分27fの断面形状も、この逆洗ライン配管40の円形断面形状に略等しい円形状、即ち、略同じ円形で略同じ大きさとなるように周辺部の通気孔27b,27dを目封じている。
【0058】
なお、図示例の場合には目封じ前の通気部分の断面形状が既に円形に近い形状となっているため、この周辺部の通気孔27b,27dを目封じして目封じ前の断面形状と相似形の小さな断面形状としているが、勿論、目封じ前の通気部分の断面形状が例えば矩形状の場合には、この周辺部の通気孔を適宜目封じして円形状の断面形状とする。
【0059】
目封じの方法について説明すると、まず、目封じすべき通気孔27b,27dに不活性であるシリカ等の物質を主成分としたウールを埋め込む。その後、シリカ、アルミナ、コージェライト,ジルコニアなどを主成分とした加熱硬化型無機接着剤を、通気孔27a,27bに埋め込まれているウールに流し込み、加熱して硬化させる。
【0060】
なお、本実施の形態3の排ガスサンプリング装置22の他の構成については、上記実施の形態1又は2と同様であるため、ここでの説明は省略する(図1〜図3参照)。
【0061】
周辺部の通気孔27b,27dを目封じしない場合、逆洗ライン配管40の断面形状に比べてフィルタ27の通気部分の断面形状の方が大きいため、圧縮エア供給装置29からの圧縮エア(逆洗エア)が逆洗ライン配管40を介してフィルタ27の通気部分にながれたとき、この圧縮エア(逆洗エア)の逆洗力が、フィルタ27の通気部分全体には伝わらない。このため、フィルタ周辺部で捕集した粉塵(飛灰)は逆洗エアに同伴されず、煙道21内に吹き戻されないため、排ガスサンプリングライン100に飛散して停滞してしまう。このため、前述のようにフィルタ逆洗直後の計測で顕著なスパイク現象やテーリング現象が生じてしまうと考えられる。
【0062】
これに対して本実施の形態3によれば、フィルタ27の周辺部の通気孔27b,27dを目封じすることにより、フィルタ27の通気部分27fの断面形状を逆洗ライン配管40の断面形状に略等しく(即ち略同じ形で且つ略同じ大きさに)したため、圧縮エア供給装置29からの圧縮エア(逆洗エア)が逆洗ライン配管40を介してフィルタ27の通気部分27fにながれたとき、この圧縮エア(逆洗エア)の逆洗力が、フィルタ27の通気部分27f全体に効率的よく伝わる。従って、前記圧縮エア(逆洗エア)によってフィルタ27から払い落とされたほとんどの粉塵(飛灰)を、煙道21へと吹き戻すことができるため、フィルタ逆洗直後の計測スパイクが低減し、その後のテーリング時間も短くなるとから、速やかに計測装置よる極微量濃度物質(ダイオキシン類やその前駆体等の微量有機塩素化合物など)の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0063】
また、かかる構造のフィルタ27を備え、且つ、上記実施の形態1,2のようなホットエアパージも行う場合には、かかるフィルタ27の構造により、フィルタ逆洗時に排ガスサンプリングライン23に飛散して停滞する粉塵や計測対象物質が低減し、しかも、パージガスによる飛散粉塵や計測対象物質のパージも行うことから、より確実にテーリング時間を低減して計測装置の正常な計測状態への早期回復を図ることができる。
【0064】
なお、上記では周辺部の通気孔27b,27dを目封じすることによって、フィルタ27の通気部分27fの断面形状を、逆洗ライン配管40の断面形状に略等しくしているが、これに限定するものではなく、はじめから通気部分の断面形状が逆洗ライン配管40の断面形状に等しくなるように製造したフィルタを、フィルタ27として用いてもよい。但し、こ場合にはフィルタ27の製造に比較的手間がかかるの対し、目封じをする場合には比較的容易にフィルタ27の通気部分27fの断面形状を、逆洗ライン配管40の断面形状と等しくすることができる。
【0065】
また、フィルタ27の通気部分の断面形状と逆洗ライン配管40の断面形状とを等しくする場合、必ずも両者を円形状とする必要はなく、例えば両者を矩形状としてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上、発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1発明の排ガスサンプリング装置によれば、煙道からサンプリングしフィルタで除塵したサンプリング排ガスの一部を、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測手段に供給し、且つ、前記サンプリング排ガスの残りは再び前記煙道へと戻す構成の排ガスサンプリング装置において、前記計測手段への前記サンプリング排ガスの供給を停止して前記フィルタを圧縮ガスにより逆洗した後、パージガスを前記フィルタの上流側から前記フィルタを経て前記煙道へと流すことにより、前記逆洗で前記フィルタから払い落とされて排ガスサンプリングラインに再飛散した煤塵や計測対象物質を前記煙道へとパージし、その後、再び前記計測手段への前記サンプリング排ガスの供給を開始する構成したことを特徴とするため、テーリング時間が短くなり、フィルタ逆洗後、速やかに計測手段による極微量濃度物質(ダイオキシン類やその前駆体等の微量有機塩素化合物などの)の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0067】
また、第2発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1に記載の排ガスサンプリング装置において、加熱手段によりガスを通常運転時の前記フィルタにおける前記サンプリング排ガスの温度に略等しくなるように加熱してホットガスとし、このホットガスを前記パージガスとして用いる構成としたことを特徴とするため、フィルタの温度を低下させることがなく、また、高くし過ぎるこのもないため、より効率的に速やかに計測手段の計測状態を正常な状態に回復させることができる。
【0068】
また、第3発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1発明の排ガスサンプリング装置において、前記パージガスとして大気をそまま用いることを特徴とするため、従来に比べて計測手段による計測を正常な状態に回復させることができ、また、装置構成が簡素化されてコストダウンを図ることができる。
【0069】
また、第4発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1又は第2発明の排ガスサンプリング装置において、前記煤塵や計測対象物質のパージガスとして不活性ガスを用いることを特徴とするため、不活性ガスは大気(エア)よりも清浄効果が大きいことから、より速やかに計測手段による計測を正常な状態に回復させることができる。
【0070】
また、第5発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1〜第4発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記フィルタを逆洗する圧縮ガスとして不活性ガスを用いることを特徴とするため、不活性ガスのほうがエアよりも清浄効果が大きいことから、より速やかに計測手段の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0071】
また、第6発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1〜第5発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記パージガスによるパージを行う前に、フィルタ逆洗後の一定時間、前記圧縮ガスを連続して前記フィルタの下流側から前記フィルタに吹きつけることにより、フィルタ逆洗によって再飛散した煤塵や計測対象物質を前記煙道に吹き戻すことを特徴とするため、排ガスサンプリングラインのクリーンアップがより徹底され、計測手段の正常な計測状態の回復もより速やかに行われることになる。
【0072】
また、第7発明の排ガスサンプリング装置によれば、第6発明の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタに連続して吹きつける前記圧縮ガスは、加熱手段により通常運転時の前記フィルタにおける前記サンプリング排ガスの温度に略等しくなるように加熱した後に前記フィルタに吹きつける構成としたことを特徴とするため、排ガスサンプリングラインのクリーンアップがより徹底され、計測手段の正常な計測状態への回復が速やかに行われる。しかも、圧縮ガスを加熱手段で所定の温度に加熱した後にフィルタに吹きつけることから、フィルタの温度を下げ過ぎたり、或いは、上げ過ぎたりすることがないため、より効率的に速やかに計測手段の計測状態を正常な状態に回復させることができる。
【0073】
また、第8発明の排ガスサンプリング装置によれば、煙道からサンプリングしフィルタで除塵したサンプリング排ガスを、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測手段に供給する構成の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの通気部分の断面形状と、前記フィルタに圧縮ガスを供給する逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしたことを特徴とするため、圧縮ガス(逆洗ガス)が逆洗ライン配管を介してフィルタの通気部分にながれたとき、この圧縮ガス(逆洗ガス)の逆洗力が、フィルタの通気部分全体に効率的よく伝わる。従って、前記圧縮ガス(逆洗ガス)によってフィルタから払い落とされたほとんどの粉塵(飛灰)を、煙道へと吹き戻すことができるため、フィルタ逆洗直後の計測スパイクが低減し、その後のテーリング時間も短くなるとから、速やかに計測手段よる極微量濃度物質の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0074】
また、第9発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1〜第7発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの通気部分の断面形状と、前記フィルタを圧縮ガスを供給する逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしたことを特徴とするため、かかるフィルタの構造により、フィルタ逆洗時に排ガスサンプリングラインに飛散して停滞する粉塵が低減し、しかも、パージガスによる飛散粉塵のパージも行うことから、より確実にテーリング時間を低減して計測手段の正常な計測状態への早期回復を図ることができる。
【0075】
また、第10発明の排ガスサンプリング装置によれば、第8又は第9発明の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの周辺部の通気孔を目封じすることにより、前記フィルタの通気部分の断面形状を、前記逆洗ライン配管の断面形状に略等しくしたことを特徴とするため、比較的容易にフィルタの通気部分の断面形状を、逆洗ライン配管の断面形状と等しくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る排ガスサンプリング装置の構成図である。
【図2】前記排ガスサンプリング装置におけるフィルタ再生時の制御シーケンス図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る排ガスサンプリング装置の構成図である。
【図4】本発明の実施3に係る排ガスサンプリング装置の要部構成図である。
【図5】前記排ガスサンプリング装置に備えたフィルタの構成図である。
【図6】前記排ガスサンプリング装置に備えたフィルタの構成図である。
【図7】従来の排ガスサンプリング装置の構成図である。
【図8】パルス逆洗直後の計測において生じるスパイク現象及びテーリング現象の説明図である。
【符号の説明】
21 煙道
22 排ガスサンプリング装置
23 排ガスサンプリングライン(配管)
24 サンプリング管
25 急冷装置
26 集塵装置
27 フィルタ
27a 端面
27b 通気孔
27b−1 底部
27c 端面
27d 通気孔
27d−1 底部
27e 壁
27f 通気部分
28 ファン
29 圧縮エア供給装置
30 制御装置
31 電気ヒータ
32 キャピラリ
33 計測装置
34 ガス戻し口
35 流量計測装置
36 流量制御バルブ
37,38 バルブ
39 TIC
40 逆洗ライン(配管)
41 バルブ
42 バルブ
【発明の属する技術分野】
本発明は排ガスサンプリング装置に関し、特に排ガス中に極微量に含まれる極微量濃度物質を計測対象とする計測装置へサンプリング排ガスを供給する場合に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば都市ごみ焼却炉、産業廃棄物焼却炉、汚泥焼却炉等の各種焼却炉や、熱分解炉、溶融炉等の排ガスに含まれる有害成分(例えばダイオキシン類やその前駆体等の微量有機塩素化合物)をリアルタイムで計測することが要望され、また、この計測結果に基づいて前記炉の燃焼状態を制御することが提案されている。
【0003】
そして、かかる燃焼制御などを目的として排ガス中の有害成分をリアルタイムで計測するための装置として、例えば図7に示すような構成の排ガスサンプリング装置が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−131198号公報
【0005】
図7に示す排ガスサンプリング装置20は、排ガスサンプリングライン(配管)1に設けられたサンプリング管2、急冷装置3、フィルタ14を備えた集塵装置4及びファン6や、集塵装置4の下流側に接続された圧縮エア供給装置5などから構成されている。サンプリング管2はごみ焼却炉などの煙道7に挿入されており、ファン6が作動すると、煙道7を矢印Aのように流れる高温高ダストの燃焼排ガスの一部が、このサンプリング管2を介して排ガスサンプリングライン3へ吸引(サンプリング)される。
【0006】
その後、このサンプリング排ガスは急冷装置3により、所定の温度に急冷され、更に集塵装置4のフィルタ14により、排ガス中に高濃度に含まれている煤塵が除去される。そして、フィルタ14を通過したサンプリング排ガスの一部が、キャピラリ15を介して計測装置8に供給される。
【0007】
計測装置8では、供給されたサンプリング排ガスを分析することにより、例えば排ガス中に微量に含まれているダイオキシン類やその前駆体等の有機塩素化合物の濃度を測定する。残りのサンプリング排ガスは、煙道7に設けられた排ガスサンプリングライン下流端のガス戻し口9を介して煙道7へ戻される。排ガスサンプリングライン1を流れるサンプリング排ガスの流量は、流量計測装置10によるサンプリング排ガス流量の計測信号に基づき、流量制御バルブ11によって所定流量に制御される。
【0008】
そして、この排ガスサンプリング装置では通常運転(排ガスサンプリング運転)を一定時間継続するごとに圧縮エアによる逆洗を行って集塵装置4のフィルタ14を再生する。具体的には、計測装置上流側のバルブ12を閉じて計測装置8へのサンプリング排ガスの供給を停止した後(即ち計測を中断した後)、バルブ13の短時間の開閉動作を複数回繰り返すことにより、圧縮エア供給装置5からフィルタ14へ、フィルタ14の下流側からパルス的に圧縮エア(パルシングエア)を供給し、フィルタ14に付着している煤塵を払い落として煙道7へ吹き戻す(以下、これをパルス逆洗ともいう)。その後、バルブ12を開いて計測装置8へのサンプリング排ガスの供給を再び開始し、計測装置8での計測を再開する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の排ガスサンプリング装置20では、計測装置8での計測対象物質がppmオーダ以上の比較的高濃度の物質であるならばでも特に問題はないが、同計測対象物質がpptオーダの極微量濃度の物質(例えばダイオキシン類やその前駆体等の微量有機塩素化合物)である場合には、この極微量濃度物質をリアルタイムで計測している状況においては問題が生じることがある。
【0010】
即ち、図8に示したようにパルス逆洗直後の計測においては、物質濃度の計測値が急上昇してピークが発生するスパイク現象が見られ、且つ、その後は物質濃度が正しく計測されるまで徐々に濃度計測値が減少するテーリング現象が見られることがある。そして、このことは計測対象物質が極微量濃度物質である場合、図8に示す如く特に顕著にあらわれるため、特に問題となる。
【0011】
スパイク現象は、逆洗エア(パルシングエア)の衝撃によりフィルタ14に付着して堆積していた煤塵層の中の計測対象物質が煤塵とともに再飛散し、この再飛散した計測対象物質も計測再開とともに計測装置8に供給(通気)されるために生じると考えられる。また、テーリング現象は、排ガスサンプリングラインの配管や計測装置8までのキャピラリ15などでの吸着に起因するメモリ効果と考えられる。このようなスパイク現象やテーリング現象が起こると、リアルタイム計測によって燃焼制御をするような場合にはその制御に不都合が生じる。極微量濃度物質において、特にこのようなスパイク現象やテーリング現象が顕著に現れることは、本発明者らが実験を重ねるなかで明らかになったものである。
【0012】
従って、本発明は上記の事情に鑑み、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測装置の計測状態を、フィルタ逆洗後、速やかに正常な状態に回復させることができる排ガスサンプリング装置を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明の排ガスサンプリング装置は、煙道からサンプリングしフィルタで除塵したサンプリング排ガスの一部を、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測手段に供給し、且つ、前記サンプリング排ガスの残りは再び前記煙道へと戻す構成の排ガスサンプリング装置において、前記計測手段への前記サンプリング排ガスの供給を停止して前記フィルタを圧縮ガスにより逆洗した後、パージガスを前記フィルタの上流側から前記フィルタを経て前記煙道へと流すことにより、前記逆洗で前記フィルタから払い落とされて排ガスサンプリングラインに再飛散した煤塵や計測対象物質を前記煙道へとパージし、その後、再び前記計測手段への前記サンプリング排ガスの供給を開始する構成したことを特徴とする。
【0014】
また、第2発明の排ガスサンプリング装置は、第1に記載の排ガスサンプリング装置において、加熱手段によりガスを通常運転時の前記フィルタにおける前記サンプリング排ガスの温度に略等しくなるように加熱してホットガスとし、このホットガスを前記パージガスとして用いる構成としたことを特徴とする。
【0015】
また、第3発明の排ガスサンプリング装置は、第1発明の排ガスサンプリング装置において、前記パージガスとして大気をそまま用いることを特徴とする。
【0016】
また、第4発明の排ガスサンプリング装置は、第1又は第2発明の排ガスサンプリング装置において、前記煤塵や計測対象物質のパージガスとして不活性ガスを用いることを特徴とする。
【0017】
また、第5発明の排ガスサンプリング装置は、第1〜第4発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記フィルタを逆洗する圧縮ガスとして不活性ガスを用いることを特徴とする。
【0018】
また、第6発明の排ガスサンプリング装置は、第1〜第5発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記パージガスによるパージを行う前に、フィルタ逆洗後の一定時間、前記圧縮ガスを連続して前記フィルタの下流側から前記フィルタに吹きつけることにより、フィルタ逆洗によって再飛散した煤塵や計測対象物質を前記煙道に吹き戻すことを特徴とする。
【0019】
また、第7発明の排ガスサンプリング装置は、第6発明の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタに連続して吹きつける前記圧縮ガスは、加熱手段により通常運転時の前記フィルタにおける前記サンプリング排ガスの温度に略等しくなるように加熱した後に前記フィルタに吹きつける構成としたことを特徴とする。
【0020】
また、第8発明の排ガスサンプリング装置は、煙道からサンプリングしフィルタで除塵したサンプリング排ガスを、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測手段に供給する構成の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの通気部分の断面形状と、前記フィルタに圧縮ガスを供給する逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしたことを特徴とする。
【0021】
また、第9発明の排ガスサンプリング装置は、第1〜第7発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの通気部分の断面形状と、前記フィルタを圧縮ガスを供給する逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしたことを特徴とする。
【0022】
また、第10発明の排ガスサンプリング装置は、第8又は第9発明の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの周辺部の通気孔を目封じすることにより、前記フィルタの通気部分の断面形状を、前記逆洗ライン配管の断面形状に略等しくしたことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0024】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る排ガスサンプリング装置の構成図、図2は前記排ガスサンプリング装置におけるフィルタ再生時の制御シーケンス図である。
【0025】
図1に示す煙道21は例えば都市ごみ焼却炉、産業廃棄物焼却炉、汚泥焼却炉等の各種焼却炉や、熱分解炉、溶融炉等の何れかの炉に設けられたものである。煙道21には炉から排出された高温(例えば600〜1000℃)で高ダストの燃焼排ガスが、矢印Aのように流れる。そして、この煙道21に本実施の形態1の排ガスサンプリング装置22が設けられている。
【0026】
図1に示すように排ガスサンプリング装置22は、排ガスサンプリングライン(配管)23に設けられたサンプリング管24、冷却水などの冷媒によりサンプリング排ガスを間接的に急冷する急冷装置25、フィルタ27を備えた集塵装置26及びファン28などを備え、また、集塵装置26の下流側に接続された圧縮エア供給装置29や、制御装置30、電気ヒータ31などを備えた構成となっている。
【0027】
サンプリング管24は煙道21に挿入されており、ファン28が作動すると、煙道21を流れる燃焼排ガスの一部が、このサンプリング管24を介して矢印Bのように排ガスサンプリングライン23へ吸引(サンプリング)される。その後、このサンプリング排ガスは急冷装置25により、所定の温度(例えば150〜200℃)に急冷され、更に集塵装置26のフィルタ27により、排ガス中に高濃度に含まれている煤塵が除去される。そして、フィルタ27を通過したサンプリング排ガスの一部が、キャピラリ32を介して計測装置33に供給(通気)される。残りのサンプリング排ガスは、煙道21に設けられた排ガスサンプリングライン下流端のガス戻し口34を介して煙道21へ戻される(矢印B参照)。
【0028】
計測装置33では、供給されたサンプリング排ガスを分析することにより、例えば排ガス中に微量に含まれているダイオキシン類やその前駆体(クロロベンゼン、クロロフェノール等)などの有機塩素化合物の濃度を測定する。計測装置33の具体例としては質量分析装置、ガスクロマトグラフィー、FT−IR(フーリエ変換赤外分光光度計)、真空紫外光/質量分析装置や吸光光度計等の光学検出器、レーザ測定装置等が挙げられる。
【0029】
排ガスサンプリングライン23を流れるサンプリング排ガスの流量は、流量計測装置35によるサンプリング排ガス流量の計測信号に基づき、流量制御バルブ36によって所定流量に制御される、或いは、前記計測信号に基づき、インバータでファン28の出力制御をすることによって所定流量に制御される。
【0030】
かかる排ガスサンプリング装置22では、通常運転(排ガスサンプリング運転)を一定時間継続するごとに、或いは、図示しない差圧計で計測するフィルタ27の出入口の排ガスの差圧が所定値以上となるごとに圧縮エアによる逆洗を行ってフィルタ27を再生する。具体的には、フィルタ下流側のバルブ43を閉じ、且つ、計測装置33と排ガスサンプリングライン23との間に介設された計測バルブ37を閉じて計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を停止した後(即ち計測を中断した後)、逆洗ライン(配管)40のバルブ38の短時間の開閉動作を複数回繰り返すことにより、圧縮エア供給装置29からフィルタ27へ、フィルタ27の下流側からパルス的に圧縮エア(パルシングエア)を供給し、フィルタ27に付着している煤塵を払い落として矢印Cのように煙道21へと吹き戻す。即ち、フィルタ27をパルス逆洗する。
【0031】
そして、このパルス逆洗の終了後に計測バルブ37を開いて計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を再開して計測装置33での計測を再開するが、本実施の形態1ではパルス逆洗後直ぐに計測バルブ37を開くのではなく、一旦、ホットエアパージを行って排ガスサンプリングライン23をクリーニングした後に計測バルブ37を開く。
【0032】
詳述すると、バルブ43を開き、且つ、バルブ42を開て、ファン28の吸引により、クリーンな大気を電気ヒータ31で所定の温度に加熱することによって生成されるホットエアを大量にフィルタ27の上流側からフィルタ27を経て煙道21へ流す。その結果、この大量のホットエア(パージエア)により、パルス逆洗時に再飛散した粉塵や計測対象物質、即ち、煙道21まで吹き戻されずに排ガスサンプリングライン23に停滞している粉塵や計測対象物質が、フィルタ27を経て煙道21へとパージされる。なお、このとき同時に煙道21の排ガスが吸引されてもよい。パージエアの通気量は、例えば通常運転時におけるサンプリング排ガス流量の2倍以上とし、流量制御バルブ36による制御、或いは、インバータによるファン28の出力制御によって制御することができる。
【0033】
そして、このパージエア(ホットエア)の大量強制通気による飛散粉塵や計測対象物質のパージ(ホットエアパージ)後、つまり、飛散煤塵や計測対象物質がサンプリング排ガスに混合されて極微量濃度物質の濃度が異常に高くなったガスが計測装置33へ供給(通気)されてしまうおそれがなくなった後、バルブ42を閉じ、計測バルブ37を開いて計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を再び開始し、計測装置33での計測を再開する。
【0034】
なお、電気ヒータ31による大気の加熱は制御装置30によって自動制御される。即ち、制御装置30では、TIC(温度の計測・指示・制御を行う装置)39によるフィルタ27の温度計測信号(フィルタ27の入口温度計測信号、出口温度計測信号或いは又は内部温度計測信号を必要に応じて適宜選択する)に基づいて電気ヒータ31の出力をPID制御することにより、大気が通常運転時のフィルタ27におけるサンプリング排ガスの温度(即ち、急冷装置25によって急冷さたサンプリング排ガスの温度)に等しくなるようにする。
【0035】
急冷装置25によるサンプリング排ガスの冷却温度範囲は例えば前述のように150〜200℃であり、詳細な説明は省略するが、排ガスに含まれるSOxの硫酸露点、ダイオキシン類やその前駆体などの測定対象物質の残存量などの観点から設定されている。フィルタ27は、サンプリング排ガスがフィルタ27を通過するときにも前記温度範囲にサンプリング排ガスの温度を維持するため、集塵装置27に備えた図示しないフィルタ加熱用の電気ヒータをTIC39で制御することにより、所定の温度に加熱されている。そして、飛散煤塵や計測対象物質をパージする際にも、このフィルタ27の温度を低下させたり、或いは、高くし過ぎたりしないようにするため、本実施の形態1では上記のように温度調整をしたホットエアをパージエアとして用いている。
【0036】
なお、本実施の形態1ではこのホットエアパージの際の各バルブの操作や、パルス逆洗の際の各バルブの操作なども、全て制御装置30によって自動制御する。
【0037】
ここで、図2に基づき、本実施の形態1の制御シーケンスを従来の制御シーケンスと比較して説明する。なお、図2において下段は本実施の形態1の制御シーケンス、中段は従来の制御シーケンス、上段はこれらの制御シーケンスに対応して示した計測装置33による極微量濃度物質の濃度計測値の経時変化を表している。なお、上段に示した濃度計測値Eは従来の制御シーケンスに対応するものであり、濃度計測値Fは本実施の形態1の制御シーケンスに対応するものである。
【0038】
図2に示すように本実施の形態1の制御シーケンスでは、一定時間が経過するまで(時刻T1まで)は通常運転(排ガスサンプリング運転)を継続し、計測装置33に計測バルブ37を介してサンプリング排ガスを供給(通気)することにより通常計測を行う。その後、一定時間が経過した時刻T1において計測バルブ37を閉じて、圧縮エア供給装置29による通常のフィルタ27のパルス逆洗を開始し、このパルス逆洗を時刻T1から時刻T2までのΔT1時間継続する。このときの逆洗条件としては例えばパルシングエアの圧力を0.5MPa、1回当たりのパルシングエアの噴射時間を200msecとし、このパルシングエアの噴射をΔT1時間(例えば数分間)の間に5回行う。なお、この逆洗条件は排ガスの性状などによって適宜決められる。ここまでは従来の制御シーケンスでも同様である。
【0039】
そして、従来の制御シーケンスでは、パルス逆洗終了直後の時刻T2において計測バルブ37を開き、計測装置33へのサンプリング排ガスの供給(通気)を再び開始して、計測装置33による計測を再開する。その結果、時刻T2以降の濃度計測値Eにはスパイク現象が見られるとともに時刻T2から時刻T4までの長時間ΔT2(例えば15分程度)にわたるテーリング現象が見られる。
【0040】
これに対し、本実施の形態1の制御シーケンスでは、時刻T2から時刻T3までの間(ΔT3時間)計測バルブ37を閉じたままにして、ホットエアの大量強制通気による飛散粉塵や計測対象物質のパージ(ホットエアパージ)を行う。
【0041】
その結果、時刻T2以降の濃度計測値F(時刻T2から時刻T3までの濃度計測値は仮に濃度計測を行ったとした場合の値)ではスパイク現象は見られるものの(但し、このとき実際には計測を再開していないため、スパイク現象はみられないことになる)、ホットエアパージの効果により、時刻T2から時刻T3まで仮に濃度計測を行ったとしても、計測対象物質がほとんど計測ラインに混入しないため、吸着に起因すると考えられるメモリ効果(テーリング現象)が非常に少なくなり、テーリング時間が時刻T2から時刻T3までの短時間ΔT3(例えば3分程度)となる。そして、本実施の形態1の制御シーケンスでは、時刻T3において計測バルブ37を開き、計測装置33へのサンプリング排ガスの供給(通気)を再び開始して、計測装置33による計測を再開する。つまり、計測再開直後から正常な計測が行われる。
【0042】
従来の制御シーケンスでは、時刻T4に正常な計測状態に回復するため、本実施の形態1の制御シーケンスでは、従来の制御シーケンスに比べてΔT4時間(例えば12分程度)も、正常な計測状態に回復する時間が短縮されることになる。
【0043】
なお、更には、ホットエアによるパージを行う前に、フィルタ逆洗後の一定時間、逆洗ライン40のバルブ38を開いたままにして圧縮エア供給装置29から圧縮エアを連続してフィルタ27に吹きつける(即ちエアブローをする)ことにより、フィルタ逆洗によって再飛散した煤塵や計測対象物質を煙道21に吹き戻すようにしてもよい。
【0044】
以上のように本実施の形態1によれば、計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を停止してフィルタ27をパルシングエアにより逆洗した後、パージエアをフィルタ27の上流側からフィルタ27を経て煙道21へと流すことにより、前記逆洗でフィルタ27から払い落とされて排ガスサンプリングライン23に再飛散した煤塵や計測対象物質を煙道21へとパージし、その後、再び計測装置33へのサンプリング排ガスの供給を開始するようにしたため、テーリング時間が短くなり、フィルタ逆洗後、速やかに計測装置33による極微量濃度物質(特にダイオキシン類やその前駆体等の微量有機塩素化合物などの)の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0045】
しかも、パージエアとして所定の温度に調整したホットエアを用いることにより、フィルタ27の温度を低下させることがなく、また、高くし過ぎるこのもないため、より効率的に速やかに計測装置33の計測状態を正常な状態に回復させることができる。フィルタ27の温度が高くなり過ぎたり、低くなり過ぎたりすると、計測対象物質の付着、脱着、副反応などが生じて正しい濃度計測をするまでにやや時間がかかることになる。
【0046】
但し、必ずしもホットエアパージに限定するものではなく、大気を電気ヒータ31で加熱せずにそのままパージエアとして用いてもよい。この場合にも、ホットエアパージには劣るものの、従来に比べれば速やかに計測装置33による計測を正常な状態に回復させることができる。また、この場合には装置構成が簡素化され、コストダウンを図ることができる。
【0047】
また、飛散煤塵や計測対象物質のパージガスとしては、大気(エア)に限らず、不活性ガス(N2 ,ヘリウム,アルゴン)を用いてもよい。不活性ガスを用いた場合には大気(エア)よりも清浄効果が大きいため、より速やかに計測装置33による計測を正常な状態に回復させることができる。
【0048】
また、フィルタ27を逆洗する圧縮ガスにも、圧縮エア(パルシングエア)に限らず、不活性ガス(N2 ,ヘリウム,アルゴン)を用いてもよい。この場合も、不活性ガスのほうがエアよりも清浄効果が大きいため、より速やかに計測装置33の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0049】
また、ホットエアによるパージを行う前にエアブローをする場合、即ち、フィルタ逆洗後の一定時間、逆洗ライン40のバルブ38を開いたままにして圧縮エア供給装置29から圧縮エアを連続してフィルタ27の下流側からフィルタ27に吹きつける場合には、排ガスサンプリングライン23のクリーンアップがより徹底され、計測装置33の正常な計測状態の回復もより速やかに行われることになる。
【0050】
<実施の形態2>
図3は本発明の実施の形態2に係る排ガスサンプリング装置の構成図である。同図に示すように、本実施の形態2では、集塵装置26(フィルタ27)の下流側にバルブ41が設けられ、パルス逆洗後、制御装置30の自動制御によってバルブ41を開状態に維持することにより、圧縮エア供給装置29から供給される圧縮エアが、電気ヒータ31によって所定の温度に加熱された後、連続してフィルタ27の下流側からフィルタ27へ吹きつけられるように構成されている。つまり、フィルタ逆洗後、ホットエアパージを行う前にエアブローを行う場合、上記実施の形態1では単なる圧縮エアによってエアブローを行うのに対し、本実施の形態2ではホットな圧縮エアによってエアブローを行うようにしている。
【0051】
この場合、電気ヒータ31による圧縮エアの加熱も制御装置30によって自動制御される。即ち、制御装置30では、TIC39によるフィルタ27の温度計測信号(フィルタ27の入口温度計測信号、出口温度計測信号又は内部温度計測信号を必要に応じて適宜選択する)に基づいて電気ヒータ31の出力をPID制御することにより、圧縮エアが通常運転時のフィルタ27におけるサンプリング排ガスの温度(即ち、急冷装置25によって急冷さたサンプリング排ガスの温度)に等しくなるようにする。
【0052】
なお、本実施の形態2の排ガスサンプリング装置22の他の構成については、上記実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する(図1,図2参照)。
【0053】
以上のように本実施の形態2によれば、ホットエアによるパージを行う前に、フィルタ逆洗後の一定時間、バルブ41を開いたままにして圧縮エア供給装置29から圧縮エアを連続してフィルタ27に吹きつけるため、排ガスサンプリングライン23のクリーンアップがより徹底され、計測装置33の正常な計測状態への回復が速やかに行われる。しかも、本実施の形態2では圧縮エアを電気ヒータ31で所定の温度に加熱した後にフィルタ27に吹きつけることから、フィルタ27の温度を下げ過ぎたり、或いは、上げ過ぎたりすることがないため、より効率的に速やかに計測装置33の計測状態を正常な状態に回復させることができる。
【0054】
<実施の形態3>
図4は本発明の実施3に係る排ガスサンプリング装置の要部構成図、図5及び図6は前記排ガスサンプリング装置に備えたフィルタの構成図である。なお、図5(a)は前記フィルタの一方の端面図、図5(b)は前記フィルタの他方の端面図、図6は前記フィルタの一部を示す拡大断面図である。
【0055】
図4に示すように本実施の形態3の排ガスサンプリング装置22では、集塵装置26に四角柱状のフィルタ27を備えている。即ち、フィルタ27は断面(サンプリング排ガスやパルシングエアの流れと直交する断面)の形状が矩形状のものである。フィルタ27は材質が例えばコージェライトであり、長手方向(サンプリング排ガスやパルシングエアの流れ方向)に沿う通気孔27b,27dが格子状に多数形成されている。
【0056】
詳述すると、図5(a)に示すようにフィルタ27の一方の端面27a側には、多数の通気孔27bが千鳥格子に形成され、且つ、図6に示すように各通気孔27bの底部27b−1(他方の端面27c側の端部)は塞がっている。図5(b)に示すようにフィルタ27の他方の端面27c側には、多数の通気孔27dが千鳥格子に形成され、且つ、図6に示すように各通気孔27bの底部27b−1(一方の端面27a側の端部)も塞がっている。また、通気孔27bと通気孔27dの間は通気性の壁27eで仕切られている。従って、サンプリング排ガスは図6中に矢印で示すように一方の通気孔27bからフィルタ27内に流入し、壁27eを通過して他方の通気孔27dへ移動する。このとき壁27eにおいて排ガス中の煤塵が捕集される。その後、サンプリング排ガスは通気孔27dからフィルタ27外へ排出される。
【0057】
そして、本実施の形態3では、図5(a)及び図5(b)に示すようにフィルタ27の周辺部の通気孔27b,27dを目封じすることにより、フィルタ27の通気部分(通気領域)27fの断面形状を、図4に示す逆洗ライン配管40の断面形状に略等しくしている。つまり、図4に示すように逆洗ライン配管40は円筒状のものであり、断面形状が円形状となっているため、フィルタ27の通気部分27fの断面形状も、この逆洗ライン配管40の円形断面形状に略等しい円形状、即ち、略同じ円形で略同じ大きさとなるように周辺部の通気孔27b,27dを目封じている。
【0058】
なお、図示例の場合には目封じ前の通気部分の断面形状が既に円形に近い形状となっているため、この周辺部の通気孔27b,27dを目封じして目封じ前の断面形状と相似形の小さな断面形状としているが、勿論、目封じ前の通気部分の断面形状が例えば矩形状の場合には、この周辺部の通気孔を適宜目封じして円形状の断面形状とする。
【0059】
目封じの方法について説明すると、まず、目封じすべき通気孔27b,27dに不活性であるシリカ等の物質を主成分としたウールを埋め込む。その後、シリカ、アルミナ、コージェライト,ジルコニアなどを主成分とした加熱硬化型無機接着剤を、通気孔27a,27bに埋め込まれているウールに流し込み、加熱して硬化させる。
【0060】
なお、本実施の形態3の排ガスサンプリング装置22の他の構成については、上記実施の形態1又は2と同様であるため、ここでの説明は省略する(図1〜図3参照)。
【0061】
周辺部の通気孔27b,27dを目封じしない場合、逆洗ライン配管40の断面形状に比べてフィルタ27の通気部分の断面形状の方が大きいため、圧縮エア供給装置29からの圧縮エア(逆洗エア)が逆洗ライン配管40を介してフィルタ27の通気部分にながれたとき、この圧縮エア(逆洗エア)の逆洗力が、フィルタ27の通気部分全体には伝わらない。このため、フィルタ周辺部で捕集した粉塵(飛灰)は逆洗エアに同伴されず、煙道21内に吹き戻されないため、排ガスサンプリングライン100に飛散して停滞してしまう。このため、前述のようにフィルタ逆洗直後の計測で顕著なスパイク現象やテーリング現象が生じてしまうと考えられる。
【0062】
これに対して本実施の形態3によれば、フィルタ27の周辺部の通気孔27b,27dを目封じすることにより、フィルタ27の通気部分27fの断面形状を逆洗ライン配管40の断面形状に略等しく(即ち略同じ形で且つ略同じ大きさに)したため、圧縮エア供給装置29からの圧縮エア(逆洗エア)が逆洗ライン配管40を介してフィルタ27の通気部分27fにながれたとき、この圧縮エア(逆洗エア)の逆洗力が、フィルタ27の通気部分27f全体に効率的よく伝わる。従って、前記圧縮エア(逆洗エア)によってフィルタ27から払い落とされたほとんどの粉塵(飛灰)を、煙道21へと吹き戻すことができるため、フィルタ逆洗直後の計測スパイクが低減し、その後のテーリング時間も短くなるとから、速やかに計測装置よる極微量濃度物質(ダイオキシン類やその前駆体等の微量有機塩素化合物など)の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0063】
また、かかる構造のフィルタ27を備え、且つ、上記実施の形態1,2のようなホットエアパージも行う場合には、かかるフィルタ27の構造により、フィルタ逆洗時に排ガスサンプリングライン23に飛散して停滞する粉塵や計測対象物質が低減し、しかも、パージガスによる飛散粉塵や計測対象物質のパージも行うことから、より確実にテーリング時間を低減して計測装置の正常な計測状態への早期回復を図ることができる。
【0064】
なお、上記では周辺部の通気孔27b,27dを目封じすることによって、フィルタ27の通気部分27fの断面形状を、逆洗ライン配管40の断面形状に略等しくしているが、これに限定するものではなく、はじめから通気部分の断面形状が逆洗ライン配管40の断面形状に等しくなるように製造したフィルタを、フィルタ27として用いてもよい。但し、こ場合にはフィルタ27の製造に比較的手間がかかるの対し、目封じをする場合には比較的容易にフィルタ27の通気部分27fの断面形状を、逆洗ライン配管40の断面形状と等しくすることができる。
【0065】
また、フィルタ27の通気部分の断面形状と逆洗ライン配管40の断面形状とを等しくする場合、必ずも両者を円形状とする必要はなく、例えば両者を矩形状としてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上、発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1発明の排ガスサンプリング装置によれば、煙道からサンプリングしフィルタで除塵したサンプリング排ガスの一部を、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測手段に供給し、且つ、前記サンプリング排ガスの残りは再び前記煙道へと戻す構成の排ガスサンプリング装置において、前記計測手段への前記サンプリング排ガスの供給を停止して前記フィルタを圧縮ガスにより逆洗した後、パージガスを前記フィルタの上流側から前記フィルタを経て前記煙道へと流すことにより、前記逆洗で前記フィルタから払い落とされて排ガスサンプリングラインに再飛散した煤塵や計測対象物質を前記煙道へとパージし、その後、再び前記計測手段への前記サンプリング排ガスの供給を開始する構成したことを特徴とするため、テーリング時間が短くなり、フィルタ逆洗後、速やかに計測手段による極微量濃度物質(ダイオキシン類やその前駆体等の微量有機塩素化合物などの)の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0067】
また、第2発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1に記載の排ガスサンプリング装置において、加熱手段によりガスを通常運転時の前記フィルタにおける前記サンプリング排ガスの温度に略等しくなるように加熱してホットガスとし、このホットガスを前記パージガスとして用いる構成としたことを特徴とするため、フィルタの温度を低下させることがなく、また、高くし過ぎるこのもないため、より効率的に速やかに計測手段の計測状態を正常な状態に回復させることができる。
【0068】
また、第3発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1発明の排ガスサンプリング装置において、前記パージガスとして大気をそまま用いることを特徴とするため、従来に比べて計測手段による計測を正常な状態に回復させることができ、また、装置構成が簡素化されてコストダウンを図ることができる。
【0069】
また、第4発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1又は第2発明の排ガスサンプリング装置において、前記煤塵や計測対象物質のパージガスとして不活性ガスを用いることを特徴とするため、不活性ガスは大気(エア)よりも清浄効果が大きいことから、より速やかに計測手段による計測を正常な状態に回復させることができる。
【0070】
また、第5発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1〜第4発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記フィルタを逆洗する圧縮ガスとして不活性ガスを用いることを特徴とするため、不活性ガスのほうがエアよりも清浄効果が大きいことから、より速やかに計測手段の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0071】
また、第6発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1〜第5発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記パージガスによるパージを行う前に、フィルタ逆洗後の一定時間、前記圧縮ガスを連続して前記フィルタの下流側から前記フィルタに吹きつけることにより、フィルタ逆洗によって再飛散した煤塵や計測対象物質を前記煙道に吹き戻すことを特徴とするため、排ガスサンプリングラインのクリーンアップがより徹底され、計測手段の正常な計測状態の回復もより速やかに行われることになる。
【0072】
また、第7発明の排ガスサンプリング装置によれば、第6発明の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタに連続して吹きつける前記圧縮ガスは、加熱手段により通常運転時の前記フィルタにおける前記サンプリング排ガスの温度に略等しくなるように加熱した後に前記フィルタに吹きつける構成としたことを特徴とするため、排ガスサンプリングラインのクリーンアップがより徹底され、計測手段の正常な計測状態への回復が速やかに行われる。しかも、圧縮ガスを加熱手段で所定の温度に加熱した後にフィルタに吹きつけることから、フィルタの温度を下げ過ぎたり、或いは、上げ過ぎたりすることがないため、より効率的に速やかに計測手段の計測状態を正常な状態に回復させることができる。
【0073】
また、第8発明の排ガスサンプリング装置によれば、煙道からサンプリングしフィルタで除塵したサンプリング排ガスを、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測手段に供給する構成の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの通気部分の断面形状と、前記フィルタに圧縮ガスを供給する逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしたことを特徴とするため、圧縮ガス(逆洗ガス)が逆洗ライン配管を介してフィルタの通気部分にながれたとき、この圧縮ガス(逆洗ガス)の逆洗力が、フィルタの通気部分全体に効率的よく伝わる。従って、前記圧縮ガス(逆洗ガス)によってフィルタから払い落とされたほとんどの粉塵(飛灰)を、煙道へと吹き戻すことができるため、フィルタ逆洗直後の計測スパイクが低減し、その後のテーリング時間も短くなるとから、速やかに計測手段よる極微量濃度物質の計測を正常な状態に回復させることができる。
【0074】
また、第9発明の排ガスサンプリング装置によれば、第1〜第7発明の何れかの排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの通気部分の断面形状と、前記フィルタを圧縮ガスを供給する逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしたことを特徴とするため、かかるフィルタの構造により、フィルタ逆洗時に排ガスサンプリングラインに飛散して停滞する粉塵が低減し、しかも、パージガスによる飛散粉塵のパージも行うことから、より確実にテーリング時間を低減して計測手段の正常な計測状態への早期回復を図ることができる。
【0075】
また、第10発明の排ガスサンプリング装置によれば、第8又は第9発明の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの周辺部の通気孔を目封じすることにより、前記フィルタの通気部分の断面形状を、前記逆洗ライン配管の断面形状に略等しくしたことを特徴とするため、比較的容易にフィルタの通気部分の断面形状を、逆洗ライン配管の断面形状と等しくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る排ガスサンプリング装置の構成図である。
【図2】前記排ガスサンプリング装置におけるフィルタ再生時の制御シーケンス図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る排ガスサンプリング装置の構成図である。
【図4】本発明の実施3に係る排ガスサンプリング装置の要部構成図である。
【図5】前記排ガスサンプリング装置に備えたフィルタの構成図である。
【図6】前記排ガスサンプリング装置に備えたフィルタの構成図である。
【図7】従来の排ガスサンプリング装置の構成図である。
【図8】パルス逆洗直後の計測において生じるスパイク現象及びテーリング現象の説明図である。
【符号の説明】
21 煙道
22 排ガスサンプリング装置
23 排ガスサンプリングライン(配管)
24 サンプリング管
25 急冷装置
26 集塵装置
27 フィルタ
27a 端面
27b 通気孔
27b−1 底部
27c 端面
27d 通気孔
27d−1 底部
27e 壁
27f 通気部分
28 ファン
29 圧縮エア供給装置
30 制御装置
31 電気ヒータ
32 キャピラリ
33 計測装置
34 ガス戻し口
35 流量計測装置
36 流量制御バルブ
37,38 バルブ
39 TIC
40 逆洗ライン(配管)
41 バルブ
42 バルブ
Claims (10)
- 煙道からサンプリングしフィルタで除塵したサンプリング排ガスの一部を、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測手段に供給し、且つ、前記サンプリング排ガスの残りは再び前記煙道へと戻す構成の排ガスサンプリング装置において、
前記計測手段への前記サンプリング排ガスの供給を停止して前記フィルタを圧縮ガスにより逆洗した後、パージガスを前記フィルタの上流側から前記フィルタを経て前記煙道へと流すことにより、前記逆洗で前記フィルタから払い落とされて排ガスサンプリングラインに再飛散した煤塵や計測対象物質を前記煙道へとパージし、その後、再び前記計測手段への前記サンプリング排ガスの供給を開始する構成したことを特徴とする排ガスサンプリング装置。 - 請求項1に記載の排ガスサンプリング装置において、
加熱手段によりガスを通常運転時の前記フィルタにおける前記サンプリング排ガスの温度に略等しくなるように加熱してホットガスとし、このホットガスを前記パージガスとして用いる構成としたことを特徴とする排ガスサンプリング装置。 - 請求項1に記載の排ガスサンプリング装置において、
前記パージガスとして大気をそまま用いることを特徴とする排ガスサンプリング装置。 - 請求項1又は2に記載の排ガスサンプリング装置において、前記煤塵や計測対象物質のパージガスとして不活性ガスを用いることを特徴とする排ガスサンプリング装置。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の排ガスサンプリング装置において、
前記フィルタを逆洗する圧縮ガスとして不活性ガスを用いることを特徴とする排ガスサンプリング装置。 - 請求項1〜5の何れか1項に記載の排ガスサンプリング装置において、
前記パージガスによるパージを行う前に、フィルタ逆洗後の一定時間、圧縮ガスを連続して前記フィルタの下流側から前記フィルタに吹きつけることにより、フィルタ逆洗によって再飛散した煤塵や計測対象物質を前記煙道に吹き戻すことを特徴とする排ガスサンプリング装置。 - 請求項6に記載の排ガスサンプリング装置において、
前記フィルタに連続して吹きつける前記圧縮ガスは、加熱手段により通常運転時の前記フィルタにおける前記サンプリング排ガスの温度に略等しくなるように加熱した後に前記フィルタに吹きつける構成としたことを特徴とする排ガスサンプリング装置。 - 煙道からサンプリングしフィルタで除塵したサンプリング排ガスを、排ガス中に含まれる極微量濃度物質を計測する計測手段に供給する構成の排ガスサンプリング装置において、
前記フィルタの通気部分の断面形状と、前記フィルタに圧縮ガスを供給する逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしたことを特徴とする排ガスサンプリング装置。 - 請求項1〜7の何れか1項に記載の排ガスサンプリング装置において、
前記フィルタの通気部分の断面形状と、前記フィルタを圧縮ガスを供給する逆洗ライン配管の断面形状とを略等しくしたことを特徴とする排ガスサンプリング装置。 - 請求項8又は9に記載の排ガスサンプリング装置において、前記フィルタの周辺部の通気孔を目封じすることにより、前記フィルタの通気部分の断面形状を、前記逆洗ライン配管の断面形状に略等しくしたことを特徴とする排ガスサンプリング装置。
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