JP2004149286A - 乗客コンベア設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は乗客の検出感度の低下がなく、乗客コンベアの枠体から離れた位置への配線作業に伴う諸作業をなくすことができる乗客コンベア設備を提供することにある。
【解決手段】本発明は、乗客検出装置12,13として投光器14,14A,14Bと受光器15,15A,15Bと光反射体16,16A〜16Eとを備え、前記投光器と受光器は欄干8A,8Bの終端部に設置し、かつ前記光反射体は踏板7から離れた乗降床5,6近傍に設置し、前記投光器からの光a,c,e,nを前記光反射体で反射させて前記受光器へ戻すことにより、前記乗降床の幅方向に跨る光路を形成したのである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、乗客検出装置12,13として投光器14,14A,14Bと受光器15,15A,15Bと光反射体16,16A〜16Eとを備え、前記投光器と受光器は欄干8A,8Bの終端部に設置し、かつ前記光反射体は踏板7から離れた乗降床5,6近傍に設置し、前記投光器からの光a,c,e,nを前記光反射体で反射させて前記受光器へ戻すことにより、前記乗降床の幅方向に跨る光路を形成したのである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエスカレーターや電動道路等の乗客コンベア設備に係り、特に、乗客検出装置を設けて自動運転を行う乗客コンベア設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、乗客コンベアを自動運転させるために踏板に乗り込む直前の乗客や乗降床を通過する乗客を検出する乗客検出装置として、例えば、特許文献1及び特許文献2に示すように、照射した光の反射を捕らえて乗客を検出したり、特許文献3に示すように、照射された光線が遮られることを検出して乗客を検出する提案が既に存在する。
【0003】
【特許文献1】特開平6−87592号公報(図1〜図3及びその説明)
【特許文献2】特開平10−182050号公報(図2及びその説明)
【特許文献3】特開平5−17093号公報(図2〜図4及びその説明)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術のうち、特許文献1及び特許文献2に記載の発明は、乗客検出装置周辺の明るさや光の乱反射、さらには乗客の被服による光の吸収等で検出感度が低下し、乗客の検出ができなくなる問題がある。この問題を解消するために、検出感度を高めようとすると、外部の光の変化をも検出してしまい、誤動作を起こす問題があり、実用化するには更なる改善を必要としている。
【0005】
一方、上記特許文献3に記載の発明は、光線を遮ることによって乗客を検出する方法であるので、特許文献1及び特許文献2に記載の発明のように、乗客が光を吸収したり乱反射させることによる検出感度の低下はない。したがって、特許文献3に記載の発明のように、乗客の検出が確実で信頼性がある光線を遮ることによって乗客を検出している方法が実機への適用が容易である。
【0006】
しかしながら、上記特許文献3に記載の発明は、乗客コンベアの枠体から離れた建築構造物の床面上に投光器と受光器とを設ける構成なので、投光器と受光器への配線を建築構造物の床面を掘削して敷設しなければならず、これら作業は建築構造物の建築業者ではなく、乗客コンベアの据付け担当会社が実施しなければならず、極めて厄介である。
【0007】
本発明の目的は、乗客の検出感度の低下がなく、乗客コンベアの枠体から離れた位置への配線作業に伴う諸作業をなくすことができる乗客コンベア設備を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、乗客検出装置として投光器と受光器と光反射体とを備え、前記投光器と受光器は欄干の終端部に設置し、かつ前記光反射体は踏板から離れた乗降床の近傍に設置し、前記投光器からの光を前記光反射体で反射させて前記受光器へ戻すことにより、前記乗降床の幅方向に跨る光路を形成したのである。
【0009】
上記構成によれば、配線が必要な投光器と受光器とは欄干の終端部に設置されるために、その配線は乗客コンベア設備の必要配線と共に枠体内にて行うことができ、建築構造物の床面を配線用に掘削する必要はない。
【0010】
また、投光器からの光を受光器によって受ける構造のために、反射光を受ける乗客検出装置に比べて乗客の検出感度の低下はない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明による第1の実施の形態を図1〜図3示すエスカレーターについて説明する。
【0012】
エスカレーター1は、基礎となる下階床2と上階床3に跨って設置された枠体4と、この枠体4の長手方向両端部に設置された下部の乗降床5及び上部の乗降床6と、前記枠体4内に案内され前記下部の乗降床5と上の乗降床6との間を循環移動する複数の踏段7と、これら踏段7の移動方向に沿った両側の前記枠体4上に立設された一対の欄干8A,8Bと、これら欄干8A,8Bの周縁に案内されて移動する移動手摺9とで構成されている。
【0013】
そして前記踏段7と移動手摺9は、前記枠体4に内蔵された駆動装置10によって駆動され、この駆動装置10の運転速度は、制御装置11によって制御されている。
【0014】
このように構成されたエスカレーター1は、乗客を検出したときのみ前記踏段7や移動手摺9を駆動して経済的な運転を行うために、前記下部の乗降床5及び上部の乗降床6の近傍に下部乗客検出装置12及び上部乗客検出装置13を備えている。
【0015】
これら下部乗客検出装置12及び上部乗客検出装置13は、夫々二つの投光器14A,14Bと二つの受光器15A,15Bと二つの光反射体16とから構成されている。そして、投光器14A,14Bからの光が光反射体16に反射されて受光器15A,15Bに戻る光路を形成しており、この光路が遮断されたとき、それを乗客検出信号としている。乗客検出信号は制御装置11に入力され、制御装置11からは前記踏段7と移動手摺9とを停止あるいは微速度で駆動している前記駆動装置10に対して定格速度で駆動する指令を与える。
【0016】
ところで、前記投光器14A,14B及び受光器15A,15Bは、左右の欄干8A,8Bの終端部に投光器14Aと受光器15A及び投光器14Bと受光器15Bとを一纏めにして設置されており、これらの配線は、欄干照明器具(図示せず)等の配線と共に前記枠体4内に敷設され、制御装置11まで導かれている。したがって、前記投光器14A,14B及び受光器15A,15Bの配線は、工場出荷時には既に枠体4内に組み込まれているので、据付け現場においての配線作業は皆無となる。
【0017】
他方、前記光反射体16は、周知の鏡体からなり、下部の乗降床5側においては、乗降床5の外側の下階床2に立設した一対の柱17A,17B内に夫々設置している。また、上部の乗降床6側においては、乗降床6上の前記踏段7から最も離れた位置に立設した一対の柱18A,18B内に夫々設置している。これら柱17A,17B,18A,18Bの間隔は、一対の欄干8A,8Bとほぼ同じ間隔を有している。
【0018】
そして、欄干8Aに設置した投光器14Aから出た光aは、反対側の欄干8Bの延長上に位置する柱17B内に設置した光反射体16に至り、ここで反射された光bは投光器14Aと一体の受光器15Aに戻る。反対に、欄干8Bに設置した投光器14Bから出た光cは、反対側の欄干8Aの延長上に位置する柱17A内に設置した光反射体16に至り、ここで反射された光dは投光器14Bと一体の受光器15Bに戻る。
【0019】
このように下部乗降床5上に平面的に見て、X状に交差する光路を形成したので、一対の柱17A,17B間を乗客が通過すると、光aあるいは光cの一方あるいは両方が乗客によって遮られるので、乗客を検出することができる。
【0020】
尚、乗降床6側の乗客検出装置13の設置構成は、上述した下部乗降床5側の乗客検出装置12の設置構成と同じ構成である。ただ、光反射体16を備えた柱18A,18Bが乗降床6上に設けられている点が異なる。
【0021】
上記実施の形態においては、柱17A,17B間を通過せずに柱17A−欄干8A間から入り、柱17B−欄干8B間を通り抜ける場合にも乗客として検出してしまい、踏段7等を駆動してしまう。そのような、単なる通行客は検出しないように、柱17A−欄干8A間と柱17B−欄干8B間及び柱18A−欄干8A間と柱18B−欄干8B間に夫々進入防止柵19A,19B及び20A,20Bを設けることが望ましい。
【0022】
以上説明したように本実施の形態によれば、乗降床5,6の近傍に設置した柱17A,17B,18A,18Bのうち、柱17A,17Bは下階床2上に設置されるが、配線工事用の階床5,6の掘削作業を伴わないので簡単な工事で済ませることができる。
【0023】
上記実施の形態は、2組の投光器14A,14Bと2組の受光器15A,15B及び光反射体16を用いたものであるが、図4に示す第2の実施の形態は、1組の投光器14と受光器15とで乗降床6の幅方向に跨る光路を形成するものである。
【0024】
即ち、外観的には第1の実施の形態と同じであるので、同一部品を同一符号で示し、再度の説明は省略する。ただ、第1の実施の形態と異なるのは光路の形状である。まず、欄干8Aの終端部に設けた投光器14から水平に発した光eを柱18Aの光反射体16に当てて90度方向転換し、柱18Aの光反射体16で反射した光fを柱18Bの光反射体16に当てて90度方向転換させる。柱18Bの光反射体16で反射した光gを欄干8Aの終端部に設けた受光器15で受けるようにしたのである。
【0025】
上記のように構成したので、上記第1の実施の形態と同じように、階床での配線工事が不要となるのは勿論のこと、乗客を検出する位置が第1の実施の形態に比べて乗降床6の先端位置となり、その結果、乗客が乗り込む前に停止させておいた踏段7を余裕を持って定格速度まで加速することができる。
【0026】
図5は、本発明による第3の実施の形態を示すものである。尚、図1〜図4と同符号は同一部品を示すので、再度の説明は省略する。
【0027】
部品数を比べると、第2の実施の形態(図4)と同じであるが、第2の実施の形態と異なる点は、光路を変えた点である。即ち、欄干8Aに設けた投光器14から発せられた光aを欄干8Bの延長上に位置する柱17Bの光反射体16に当てて、ここで反射した光fを反対側の柱17Aの光反射体16に当て、ここで反射した光dを欄干8Bに設けた受光器15で受けるようにしたものである。
【0028】
上記構成とすることにより、第2の実施の形態と同様な効果を奏することができる。
図6及び図7は、本発明による第4の実施の形態を示すもので、投光器14を一方側の欄干8Aに設け、他方側の欄干8Bに受光器15を設ける点は、第2及び第3の実施の形態(図4,図5)と同じである。本実施の形態が第2及び第3の実施の形態と異なる点は、光反射体を備えた柱を持たない点である。
【0029】
本実施の形態においては、柱を設ける代わりに下階床2の乗降床5の幅方向中央部近傍に凹部21を形成し、この凹部21内に光反射体16を収納し、凹部21の開口を透明体22で塞いだのである。そして、欄干8Aに設けた投光器14と欄干8Bに設けた受光器15を、下階床2の凹部21内の光反射体16に向け、光h,iのV字状の通路を形成したのである。
【0030】
本実施の形態においても第2及び第3の実施の形態と同様な効果を奏することができる。
【0031】
図8及び図9は、本発明による第5の実施の形態を示すもので、構成としては第2の実施の形態(図4)とほぼ同じである。第2の実施の形態と異なるのは、投光器14から発した光eと、柱18Bの光反射体16から受光器15に至る光gを進入防止柵23A,23Bの内部を通した点であり、両柱18A,18B間の光fの通路は第2の実施の形態と同じである。
【0032】
本実施の形態によれば、投光器14と受光器15を欄干8A,8Bの終端部に設けたので、階床側での配線工事が不要となる点では上記第1〜4の実施の形態と同じであり、また、投光器14と受光器15の使用数を少なくできる点では第2〜3の実施の形態と同じである。さらに本実施の形態によれば、柱18A,18B間の光f以外の光e,gは、進入防止柵23A,23Bの内部を通過するように構成されているので、いたずらなどによって不用意に光路が遮断されて誤動作するのを防止することができる。
【0033】
図10は、本発明による第6の実施の形態を示すもので、上記各実施の形態と異なるのは、投光器と受光器とを一つに纏めた光センサ24を一方の欄干8Aの終端部に設けた点と、乗降床5あるいは床に立設した一対の柱17A,17Bに上下に間隔を置いて夫々二つの光反射体16A,16B及び16D,16Eを設けた点と、さらに他方の欄干8Bの終端部にも光反射体16Cを設けた点である。
【0034】
上記構成において、光センサ24の投光器から柱17Aに向かって光eを水平に発し、その光eを柱17A内の光反射体16Aで90度方向転換させて他方の柱17Bに向かう水平な光fとする。柱17Bに到達した光fは光反射体16Bで90度方向転換させて他方の欄干8Bに向かう水平な光gとする。欄干8Bに到達した光gは欄干8Bに設けられた光反射体16Cによって角度を下方に変えられ柱18Bに戻る光jとされる。柱18Bに戻った光jは光反射体16Bの下方に設けられた光反射体16Dによって、柱18Aに戻る水平な光kに変換される。柱18Aに戻った光kは光反射体16Eによって角度を上向きに変えられ、欄干8Aの終端部に設けた光センサ24の受光器に戻る光lとなる。その結果、光a〜lの光路が構成され、そのうち光f,kの遮断によって乗客を検出するようにしている。
【0035】
尚、乗客検出に用いる光f,k以外の光e,g,j,lは、誤動作を起こさないように前記柱17A,17Bと一体化した進入防止柵25A,25B内を通過させている。
【0036】
本実施の形態によれば、投光器と受光器とを欄干8Aの一箇所にまとめて設置できるので、その配線を纏めて行うことができると共に、階床への配線工事に伴う諸工事が不要となり、さらに柱17A,17B間に上下2本の光f,kを通しているので、確実な乗客の検出を行うことができる。
【0037】
以上説明したように、本実施の形態によれば、光を遮ることにより乗客を検出するように構成したので、乗客の検出感度の低下はなく、また光反射体を用いることにより、投光器14,14A,14Bや受光器15,15A,15B及び投光器と受光器を纏めた光センサ24を欄干終端部に設置することができるので、階床側の配線工事を不要とすることができる。
【0038】
尚、上記各実施の形態は、乗客コンベア設備としてエスカレーターを一例に説明したが、隣接する踏板間に段差を生じない電動道路にも適用できることは云うまでもない。乗客コンベア設備を電動道路とする場合には、上記実施の形態で説明している踏段7を踏板7と読み替えればよい。
【0039】
さらに、上記各実施の形態において欄干8A,8Bとは、踏段7の幅方向両側に対向して位置するスカートガードや内外のデッキカバーを含むものである。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、乗客の検出感度の低下はなく、また乗客コンベアの枠体から離れた位置への配線作業に伴う諸作業をなくすことができる乗客コンベア設備を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による乗客コンベア設備の第1の実施の形態の下部乗降床近傍を示す平面図。
【図2】本発明による乗客コンベア設備の第1の実施の形態の上部乗降床近傍を示す平面図。
【図3】本発明による乗客コンベア設備の第1の実施の形態の概要を示す縦断側面図。
【図4】本発明による乗客コンベア設備の第2の実施の形態を示す図2相当図。
【図5】本発明による乗客コンベア設備の第3の実施の形態を示す図1相当図。
【図6】本発明による乗客コンベア設備の第4の実施の形態を示す図1相当図。
【図7】図6の縦断側面図。
【図8】本発明による乗客コンベア設備の第5の実施の形態を示す図2相当図。
【図9】図8の縦断側面図。
【図10】本発明による乗客コンベア設備の第6の実施の形態を示す図2相当図。
【符号の説明】
1…エスカレーター、2…下階床、3…上階床、4…枠体、5…下部乗降床、6…上部乗降床、7…踏板、8A,8B…欄干、9…移動手摺、10…駆動装置、11…制御装置、12,13…乗客検出装置、14,14A,14B…投光器、15,15A,15B…受光器、16,16A〜16E…光反射体、17A,17B,18A,18B…柱、19A,19B,20A,20B,23A,23B,25A,25B…進入防止柵、21…凹部、a〜l…光。
【発明の属する技術分野】
本発明はエスカレーターや電動道路等の乗客コンベア設備に係り、特に、乗客検出装置を設けて自動運転を行う乗客コンベア設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、乗客コンベアを自動運転させるために踏板に乗り込む直前の乗客や乗降床を通過する乗客を検出する乗客検出装置として、例えば、特許文献1及び特許文献2に示すように、照射した光の反射を捕らえて乗客を検出したり、特許文献3に示すように、照射された光線が遮られることを検出して乗客を検出する提案が既に存在する。
【0003】
【特許文献1】特開平6−87592号公報(図1〜図3及びその説明)
【特許文献2】特開平10−182050号公報(図2及びその説明)
【特許文献3】特開平5−17093号公報(図2〜図4及びその説明)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術のうち、特許文献1及び特許文献2に記載の発明は、乗客検出装置周辺の明るさや光の乱反射、さらには乗客の被服による光の吸収等で検出感度が低下し、乗客の検出ができなくなる問題がある。この問題を解消するために、検出感度を高めようとすると、外部の光の変化をも検出してしまい、誤動作を起こす問題があり、実用化するには更なる改善を必要としている。
【0005】
一方、上記特許文献3に記載の発明は、光線を遮ることによって乗客を検出する方法であるので、特許文献1及び特許文献2に記載の発明のように、乗客が光を吸収したり乱反射させることによる検出感度の低下はない。したがって、特許文献3に記載の発明のように、乗客の検出が確実で信頼性がある光線を遮ることによって乗客を検出している方法が実機への適用が容易である。
【0006】
しかしながら、上記特許文献3に記載の発明は、乗客コンベアの枠体から離れた建築構造物の床面上に投光器と受光器とを設ける構成なので、投光器と受光器への配線を建築構造物の床面を掘削して敷設しなければならず、これら作業は建築構造物の建築業者ではなく、乗客コンベアの据付け担当会社が実施しなければならず、極めて厄介である。
【0007】
本発明の目的は、乗客の検出感度の低下がなく、乗客コンベアの枠体から離れた位置への配線作業に伴う諸作業をなくすことができる乗客コンベア設備を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、乗客検出装置として投光器と受光器と光反射体とを備え、前記投光器と受光器は欄干の終端部に設置し、かつ前記光反射体は踏板から離れた乗降床の近傍に設置し、前記投光器からの光を前記光反射体で反射させて前記受光器へ戻すことにより、前記乗降床の幅方向に跨る光路を形成したのである。
【0009】
上記構成によれば、配線が必要な投光器と受光器とは欄干の終端部に設置されるために、その配線は乗客コンベア設備の必要配線と共に枠体内にて行うことができ、建築構造物の床面を配線用に掘削する必要はない。
【0010】
また、投光器からの光を受光器によって受ける構造のために、反射光を受ける乗客検出装置に比べて乗客の検出感度の低下はない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明による第1の実施の形態を図1〜図3示すエスカレーターについて説明する。
【0012】
エスカレーター1は、基礎となる下階床2と上階床3に跨って設置された枠体4と、この枠体4の長手方向両端部に設置された下部の乗降床5及び上部の乗降床6と、前記枠体4内に案内され前記下部の乗降床5と上の乗降床6との間を循環移動する複数の踏段7と、これら踏段7の移動方向に沿った両側の前記枠体4上に立設された一対の欄干8A,8Bと、これら欄干8A,8Bの周縁に案内されて移動する移動手摺9とで構成されている。
【0013】
そして前記踏段7と移動手摺9は、前記枠体4に内蔵された駆動装置10によって駆動され、この駆動装置10の運転速度は、制御装置11によって制御されている。
【0014】
このように構成されたエスカレーター1は、乗客を検出したときのみ前記踏段7や移動手摺9を駆動して経済的な運転を行うために、前記下部の乗降床5及び上部の乗降床6の近傍に下部乗客検出装置12及び上部乗客検出装置13を備えている。
【0015】
これら下部乗客検出装置12及び上部乗客検出装置13は、夫々二つの投光器14A,14Bと二つの受光器15A,15Bと二つの光反射体16とから構成されている。そして、投光器14A,14Bからの光が光反射体16に反射されて受光器15A,15Bに戻る光路を形成しており、この光路が遮断されたとき、それを乗客検出信号としている。乗客検出信号は制御装置11に入力され、制御装置11からは前記踏段7と移動手摺9とを停止あるいは微速度で駆動している前記駆動装置10に対して定格速度で駆動する指令を与える。
【0016】
ところで、前記投光器14A,14B及び受光器15A,15Bは、左右の欄干8A,8Bの終端部に投光器14Aと受光器15A及び投光器14Bと受光器15Bとを一纏めにして設置されており、これらの配線は、欄干照明器具(図示せず)等の配線と共に前記枠体4内に敷設され、制御装置11まで導かれている。したがって、前記投光器14A,14B及び受光器15A,15Bの配線は、工場出荷時には既に枠体4内に組み込まれているので、据付け現場においての配線作業は皆無となる。
【0017】
他方、前記光反射体16は、周知の鏡体からなり、下部の乗降床5側においては、乗降床5の外側の下階床2に立設した一対の柱17A,17B内に夫々設置している。また、上部の乗降床6側においては、乗降床6上の前記踏段7から最も離れた位置に立設した一対の柱18A,18B内に夫々設置している。これら柱17A,17B,18A,18Bの間隔は、一対の欄干8A,8Bとほぼ同じ間隔を有している。
【0018】
そして、欄干8Aに設置した投光器14Aから出た光aは、反対側の欄干8Bの延長上に位置する柱17B内に設置した光反射体16に至り、ここで反射された光bは投光器14Aと一体の受光器15Aに戻る。反対に、欄干8Bに設置した投光器14Bから出た光cは、反対側の欄干8Aの延長上に位置する柱17A内に設置した光反射体16に至り、ここで反射された光dは投光器14Bと一体の受光器15Bに戻る。
【0019】
このように下部乗降床5上に平面的に見て、X状に交差する光路を形成したので、一対の柱17A,17B間を乗客が通過すると、光aあるいは光cの一方あるいは両方が乗客によって遮られるので、乗客を検出することができる。
【0020】
尚、乗降床6側の乗客検出装置13の設置構成は、上述した下部乗降床5側の乗客検出装置12の設置構成と同じ構成である。ただ、光反射体16を備えた柱18A,18Bが乗降床6上に設けられている点が異なる。
【0021】
上記実施の形態においては、柱17A,17B間を通過せずに柱17A−欄干8A間から入り、柱17B−欄干8B間を通り抜ける場合にも乗客として検出してしまい、踏段7等を駆動してしまう。そのような、単なる通行客は検出しないように、柱17A−欄干8A間と柱17B−欄干8B間及び柱18A−欄干8A間と柱18B−欄干8B間に夫々進入防止柵19A,19B及び20A,20Bを設けることが望ましい。
【0022】
以上説明したように本実施の形態によれば、乗降床5,6の近傍に設置した柱17A,17B,18A,18Bのうち、柱17A,17Bは下階床2上に設置されるが、配線工事用の階床5,6の掘削作業を伴わないので簡単な工事で済ませることができる。
【0023】
上記実施の形態は、2組の投光器14A,14Bと2組の受光器15A,15B及び光反射体16を用いたものであるが、図4に示す第2の実施の形態は、1組の投光器14と受光器15とで乗降床6の幅方向に跨る光路を形成するものである。
【0024】
即ち、外観的には第1の実施の形態と同じであるので、同一部品を同一符号で示し、再度の説明は省略する。ただ、第1の実施の形態と異なるのは光路の形状である。まず、欄干8Aの終端部に設けた投光器14から水平に発した光eを柱18Aの光反射体16に当てて90度方向転換し、柱18Aの光反射体16で反射した光fを柱18Bの光反射体16に当てて90度方向転換させる。柱18Bの光反射体16で反射した光gを欄干8Aの終端部に設けた受光器15で受けるようにしたのである。
【0025】
上記のように構成したので、上記第1の実施の形態と同じように、階床での配線工事が不要となるのは勿論のこと、乗客を検出する位置が第1の実施の形態に比べて乗降床6の先端位置となり、その結果、乗客が乗り込む前に停止させておいた踏段7を余裕を持って定格速度まで加速することができる。
【0026】
図5は、本発明による第3の実施の形態を示すものである。尚、図1〜図4と同符号は同一部品を示すので、再度の説明は省略する。
【0027】
部品数を比べると、第2の実施の形態(図4)と同じであるが、第2の実施の形態と異なる点は、光路を変えた点である。即ち、欄干8Aに設けた投光器14から発せられた光aを欄干8Bの延長上に位置する柱17Bの光反射体16に当てて、ここで反射した光fを反対側の柱17Aの光反射体16に当て、ここで反射した光dを欄干8Bに設けた受光器15で受けるようにしたものである。
【0028】
上記構成とすることにより、第2の実施の形態と同様な効果を奏することができる。
図6及び図7は、本発明による第4の実施の形態を示すもので、投光器14を一方側の欄干8Aに設け、他方側の欄干8Bに受光器15を設ける点は、第2及び第3の実施の形態(図4,図5)と同じである。本実施の形態が第2及び第3の実施の形態と異なる点は、光反射体を備えた柱を持たない点である。
【0029】
本実施の形態においては、柱を設ける代わりに下階床2の乗降床5の幅方向中央部近傍に凹部21を形成し、この凹部21内に光反射体16を収納し、凹部21の開口を透明体22で塞いだのである。そして、欄干8Aに設けた投光器14と欄干8Bに設けた受光器15を、下階床2の凹部21内の光反射体16に向け、光h,iのV字状の通路を形成したのである。
【0030】
本実施の形態においても第2及び第3の実施の形態と同様な効果を奏することができる。
【0031】
図8及び図9は、本発明による第5の実施の形態を示すもので、構成としては第2の実施の形態(図4)とほぼ同じである。第2の実施の形態と異なるのは、投光器14から発した光eと、柱18Bの光反射体16から受光器15に至る光gを進入防止柵23A,23Bの内部を通した点であり、両柱18A,18B間の光fの通路は第2の実施の形態と同じである。
【0032】
本実施の形態によれば、投光器14と受光器15を欄干8A,8Bの終端部に設けたので、階床側での配線工事が不要となる点では上記第1〜4の実施の形態と同じであり、また、投光器14と受光器15の使用数を少なくできる点では第2〜3の実施の形態と同じである。さらに本実施の形態によれば、柱18A,18B間の光f以外の光e,gは、進入防止柵23A,23Bの内部を通過するように構成されているので、いたずらなどによって不用意に光路が遮断されて誤動作するのを防止することができる。
【0033】
図10は、本発明による第6の実施の形態を示すもので、上記各実施の形態と異なるのは、投光器と受光器とを一つに纏めた光センサ24を一方の欄干8Aの終端部に設けた点と、乗降床5あるいは床に立設した一対の柱17A,17Bに上下に間隔を置いて夫々二つの光反射体16A,16B及び16D,16Eを設けた点と、さらに他方の欄干8Bの終端部にも光反射体16Cを設けた点である。
【0034】
上記構成において、光センサ24の投光器から柱17Aに向かって光eを水平に発し、その光eを柱17A内の光反射体16Aで90度方向転換させて他方の柱17Bに向かう水平な光fとする。柱17Bに到達した光fは光反射体16Bで90度方向転換させて他方の欄干8Bに向かう水平な光gとする。欄干8Bに到達した光gは欄干8Bに設けられた光反射体16Cによって角度を下方に変えられ柱18Bに戻る光jとされる。柱18Bに戻った光jは光反射体16Bの下方に設けられた光反射体16Dによって、柱18Aに戻る水平な光kに変換される。柱18Aに戻った光kは光反射体16Eによって角度を上向きに変えられ、欄干8Aの終端部に設けた光センサ24の受光器に戻る光lとなる。その結果、光a〜lの光路が構成され、そのうち光f,kの遮断によって乗客を検出するようにしている。
【0035】
尚、乗客検出に用いる光f,k以外の光e,g,j,lは、誤動作を起こさないように前記柱17A,17Bと一体化した進入防止柵25A,25B内を通過させている。
【0036】
本実施の形態によれば、投光器と受光器とを欄干8Aの一箇所にまとめて設置できるので、その配線を纏めて行うことができると共に、階床への配線工事に伴う諸工事が不要となり、さらに柱17A,17B間に上下2本の光f,kを通しているので、確実な乗客の検出を行うことができる。
【0037】
以上説明したように、本実施の形態によれば、光を遮ることにより乗客を検出するように構成したので、乗客の検出感度の低下はなく、また光反射体を用いることにより、投光器14,14A,14Bや受光器15,15A,15B及び投光器と受光器を纏めた光センサ24を欄干終端部に設置することができるので、階床側の配線工事を不要とすることができる。
【0038】
尚、上記各実施の形態は、乗客コンベア設備としてエスカレーターを一例に説明したが、隣接する踏板間に段差を生じない電動道路にも適用できることは云うまでもない。乗客コンベア設備を電動道路とする場合には、上記実施の形態で説明している踏段7を踏板7と読み替えればよい。
【0039】
さらに、上記各実施の形態において欄干8A,8Bとは、踏段7の幅方向両側に対向して位置するスカートガードや内外のデッキカバーを含むものである。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、乗客の検出感度の低下はなく、また乗客コンベアの枠体から離れた位置への配線作業に伴う諸作業をなくすことができる乗客コンベア設備を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による乗客コンベア設備の第1の実施の形態の下部乗降床近傍を示す平面図。
【図2】本発明による乗客コンベア設備の第1の実施の形態の上部乗降床近傍を示す平面図。
【図3】本発明による乗客コンベア設備の第1の実施の形態の概要を示す縦断側面図。
【図4】本発明による乗客コンベア設備の第2の実施の形態を示す図2相当図。
【図5】本発明による乗客コンベア設備の第3の実施の形態を示す図1相当図。
【図6】本発明による乗客コンベア設備の第4の実施の形態を示す図1相当図。
【図7】図6の縦断側面図。
【図8】本発明による乗客コンベア設備の第5の実施の形態を示す図2相当図。
【図9】図8の縦断側面図。
【図10】本発明による乗客コンベア設備の第6の実施の形態を示す図2相当図。
【符号の説明】
1…エスカレーター、2…下階床、3…上階床、4…枠体、5…下部乗降床、6…上部乗降床、7…踏板、8A,8B…欄干、9…移動手摺、10…駆動装置、11…制御装置、12,13…乗客検出装置、14,14A,14B…投光器、15,15A,15B…受光器、16,16A〜16E…光反射体、17A,17B,18A,18B…柱、19A,19B,20A,20B,23A,23B,25A,25B…進入防止柵、21…凹部、a〜l…光。
Claims (5)
- 基礎上に設置された枠体と、この枠体の長手方向両端部に設けた乗降床と、これら乗降床間を循環移動する踏板と、これら踏板の移動方向に沿う両側の前記枠体上に立設された欄干と、これら欄干の周縁に案内されて移動する移動手摺と、前記乗降床の近傍に設けられ乗客を検出する乗客検出装置とを備えた乗客コンベア設備において、前記乗客検出装置は投光器と受光器と光反射体とを有し、前記投光器と受光器は前記欄干の終端部に設置され、かつ前記光反射体は前記踏板から離れた前記乗降床の近傍に設置されており、前記投光器からの光を前記光反射体で反射させて前記受光器へ戻すことにより、前記乗降床の幅方向に跨る光路を形成したことを特徴とする乗客コンベア設備。
- 基礎上に設置された枠体と、この枠体の長手方向両端部に設けた乗降床と、これら乗降床間を循環移動する踏板と、これら踏板の移動方向に沿う両側nお前記枠体上に立設された欄干と、これら欄干の周縁に案内されて移動する移動手摺と、前記乗降床の近傍に設けられ乗客を検出する乗客検出装置とを備えた乗客コンベア設備において、前記乗客検出装置は投光器と受光器と光反射体とを有し、前記投光器と受光器は前記欄干の終端部に設置され、かつ前記光反射体は前記踏板から離れた前記乗降床の近傍に設置された柱に設けられており、前記投光器からの光を前記光反射体で反射させて前記受光器へ戻すことにより、前記乗降床の幅方向に跨る光路を形成したことを特徴とする乗客コンベア設備。
- 前記欄干の終端部と前記柱との間には進入防止柵が設けられており、この進入防止柵は前記投光器からの光と前記受光器へ戻る光とが内部を通過するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の乗客コンベア設備。
- 前記柱は、乗降床の幅方向の左右に一対設けられており、前記乗降床の幅方向に跨る光路は前記一対の柱間に位置することを特徴とする請求項2又は3記載の乗客コンベア設備。
- 基礎上に設置された枠体と、この枠体の長手方向両端部に設けた乗降床と、これら乗降床間を循環移動する踏板と、これら踏板の移動方向に沿う両側の前記枠体上に立設された欄干と、これら欄干の周縁に案内されて移動する移動手摺と、前記乗降床の近傍に設けられ乗客を検出する乗客検出装置とを備えた乗客コンベア設備において、前記乗客検出装置は投光器と受光器と光反射体とを有し、前記投光器と受光器は前記欄干の終端部に設置され、かつ前記光反射体は前記踏板から離れた前記乗降床に設けられた凹部内に設置されており、前記投光器からの光を前記光反射体で反射させて前記受光器へ戻すことにより、前記乗降床の幅方向に跨る光路を形成したことを特徴とする乗客コンベア設備。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002317652A JP2004149286A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | 乗客コンベア設備 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2002317652A JP2004149286A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | 乗客コンベア設備 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004149286A true JP2004149286A (ja) | 2004-05-27 |
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ID=32460993
Family Applications (1)
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| JP2002317652A Pending JP2004149286A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | 乗客コンベア設備 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004149286A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007246189A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Mitsubishi Electric Corp | 乗客コンベア |
| CN109626192A (zh) * | 2018-12-21 | 2019-04-16 | 日立电梯(广州)自动扶梯有限公司 | 自动扶梯 |
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2002
- 2002-10-31 JP JP2002317652A patent/JP2004149286A/ja active Pending
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