JP2004153100A - 薄板リッド - Google Patents

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Hiroshi Emoto
洋 江本
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Abstract

【課題】金属リッドにレーザビームを照射する封止効率を改善することを目的とする。
【解決手段】課題を解決するために本発明は、開口部のある絶縁容器内に圧電部品を収容し、密閉雰囲気で前記絶縁容器の開口部周縁部と、前記絶縁容器の開口部を封止する薄板リッドにおいて、前記リッドの少なくとも縁部周囲の表面粗さを粗くすることを特徴とする薄板リッドを用いることで課題を解決する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームを照射して圧電振動子を密閉雰囲気に封止する場合の、リッドからビームの反射を抑制するための表面処理を施した薄板リッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から密閉容器の中に水晶板を収容し、はんだ等の金属ろう材の溶融によって蓋を接合することにより、あるいは、最近では密閉容器と蓋との接合に電子ビームやレーザビームを照射し発生する熱で融着して水晶振動子を収納した容器を封止して水晶振動子が製造されている。(例えば特許文献1/特許文献2)
【0003】
【特許文献1】
特開平1−151813号公報
特開2000−223604号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
最近では特に、水晶振動子の絶縁容器の外形寸法が、搭載する電子機器が小型化することで、非常に極小型化、低背化している現状にある。電子機器の一例を挙げると携帯電話機や携帯端末などがあり、これらの電子機器は日々小型化、軽量化している。
【0005】
従って、これらの電子機器に搭載する電子部品では、特に外形寸法や搭載する基板に占める搭載面積を極端に小さく(少なく)する要求が強く、当然のことながら、その要求を受け入れるには水晶板そのものの外形寸法を小さくすることと、
水晶板を収納する絶縁容器の外形寸法も小さくせざるを得ない現状にある。
【0006】
そこで、従来のような水晶振動子絶縁容器を封止して密閉容器を実現するが、最近の小型化と低背化の要求に対応するために、従来で用いられていた金属蓋とハーメチックベースをはんだ封止や金属ろう材で接合したり、樹脂容器やセラミック容器をシーム封止により封止する方法では絶縁容器の形状があまりにも小さいために、生産性での歩留まりや封止工程の技術的な問題、あるいは、封止上における封止品質で不具合が出ている現状にある。
【0007】
そこで、ビーム照射による封止としてレーザビームを用いた封止方法が最近では脚光を浴びているが、例えば開口部のある絶縁容器内に圧電部品を収納し、リッドを被せて密閉雰囲気を実現する絶縁容器を考えた場合、絶縁容器の材質にはセラミックでリッドには金属板にニッケルメッキ等を施した金属板での組合せを想定すると、絶縁容器にリッドを置きリッドの上方からレーザビームを照射すると、リッドが金属で更には、ニッケルメッキが施されていることから、レーザビームの封止に用いられるパワーと比例するように、レーザビームのリッドからの反射も増加する傾向にある。
【0008】
そのために、本来封止に必要なビームのパワーがリッドにより反射してしまったり、そのビームの反射が封止装置やビーム照射部周辺、あるいはリッドそのものや容器自体に対する損傷をおよぼす心配や課題が挙げられる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記の課題を解決するために本発明は、開口部のある絶縁容器内に圧電部品を収容し、密閉雰囲気で前記絶縁容器の開口部周縁部と、前記絶縁容器の開口部を封止する薄板リッドにおいて、前記リッドの少なくとも縁部周囲の表面粗さを粗くすることを特徴とする薄板リッドにしたものを用いるものである。
【0010】
そして、本発明の必須条件として、封止はレーザビームを照射することにより発する熱による加熱加工であり、リッド表面を粗すには、サンドブラスト工法やエッチング処理によりリッド表面を粗した薄板リッドであることが特徴である。
【0011】
本発明では、上述のように封止に用いるレーザビームを直接リッドの表面で受けることを防止することで、リッド表面からの反射を抑制するものである。そのために、リッドの表面を粗しビームがリッド表面で乱反射する効果を狙ったもので、前記課題を解決するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従ってこの発明の実施例を説明する。なお、各図において同一の符号は同様の対象を示すものとする。図1は、本発明の一実施例を示した形態を示したリッドと絶縁容器の構成を示す側面図である。図1では、1は圧電部品や半導体などの電子部品(図示せず)を搭載する空間を形成したセラミック材より成る絶縁容器、5はメタライズ層であって、このメタライズ層5は、第1のタングステン層5a、第2のタングステン層5b、ニッケルメッキ層5c、金メッキ層5dを順次積層して形成されている。3は表面にニッケルメッキ層3aを形成したコバ−ル材よりなるリッドであって、その熱膨張率は容器封止時の加熱工程を考慮して、前記絶縁容器1の熱膨張率、この場合はセラミック材の熱膨張率とほぼ同じである。
【0013】
ここで本発明は、開口部2のある絶縁容器内に圧電部品を収容し、密閉雰囲気で前記絶縁容器の開口部2周縁部と、前記絶縁容器の開口部2を封止する薄板リッドの少なくとも縁部周囲の表面粗さを粗くすることを特徴とするものである。要するに、図1の絶縁容器の側面図のリッド上方(図面の上方)よりレーザビームを照射することにより発する熱による加熱作用により、絶縁容器とリッドとの境界部を融着する場合、リッドに対するビーム照射の反射を防止する工夫を講じるものである。
【0014】
そこで、図2にリッドの斜視図を用いて、リッドに着目して本発明を説明する。図2は本発明のリッドを拡大して描画しており、特にリッドの周囲部に、例えばサンドブラスト工法やエッチング処理によりリッド表面を粗したことを表現するものである。ここでは特にリッド表面の面粗し状態について、表面粗さの数値的な表記は行わないが、元来薄板リッドの表面はニッケルメッキが施されていることから、殆ど鏡面状態になっている状態から、レーザビームの照射が多少でも乱反射する程度に表面が粗されていれば十分ことが足りるものである。
【0015】
また、リッド表面は表裏の区別無くリッドとして融着できることを意図したものから、リッドの表面粗し処理部4は、リッド表裏の少なくともリッド周囲に施しがなされていれば十分ではあるが、リッド表裏の全面に面粗し処理が成されていても問題はない。なお、本実施例ではリッド表面の面粗し処理をサンドブラスト工法やエッチング処理にて行うものであるが、これに限るものでは無い。
【0016】
一方、本発明とは直接関係する内容ではないが、絶縁容器とリッドとの融着について、電子ビ−ムの場合の照射条件は、絶縁容器1の壁1a頂部を対象に加熱によるダメ−ジの影響を抑えることを考慮して、常温、真空の環境下で、一辺が10mm以下の容器全体で約2秒程度で十分なものである。また、レ−ザビ−ムでの溶接の場合には、その特性から常温、不活性ガスの雰囲気の環境下で上記電子ビ−ムと同様に行われるが、必ずしも不活性ガスの雰囲気の環境下である必要はなく、真空の環境下であっても得られる封止状態に問題はない。
【0017】
また、絶縁容器の一実施形態として、セラミック材を用いて説明したが、絶縁体であれば他の材質でも問題はなく、例えば樹脂材で形成しても本発明の所期の効果が期待できることは説明するまでもない。
【0018】
更に、メタライズ層の一実施形態として、タングステン層と金属メッキ層を積層した構成を用いて説明したが、タングステン層を、モリブデン層に置き換えても本発明の所期の効果を期待することが出来る。
【0019】
更に、絶縁容器とリッドの材質の熱膨張率は、封止時に加えられる熱に対し、互いに影響を与えることを防ぐとともに、気密封止後に加熱された場合でも膨張率の違いによる封止部分での歪みの発生を抑えることから、同率か、その差が少ない組合せとすることがよい。
【0020】
【発明の効果】
以上のように本発明では、本来レーザビームは絶縁容器とリッドの封止に作用することを最大限に考えるものの、封止に必要なビームのパワーがリッドにより反射してしまった場合の、そのビームの反射が封止装置やビーム照射部周辺に対する損傷を低減することができる。本発明により、レーザビームを効率良く封止作用に使うことができ、更にリッド表面を粗すことにより、レーザビームのエネルギーを効率的に吸収できることから、従来より低出力のレーザビームで溶接(封止)することも可能となり、絶縁容器に対しての損傷も低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁容器とリッドの構成をする側面図である。
【図2】本発明のリッドを拡大した斜視図である。
【符号の説明】
1 絶縁容器
2 開口部
3 リッド

Claims (3)

  1. 開口部のある絶縁容器内に圧電部品を収容し、密閉雰囲気で前記絶縁容器の開口部周縁部と、前記絶縁容器の開口部を封止する薄板リッドにおいて、
    前記リッドの少なくとも縁部周囲の表面粗さを粗くすることを特徴とする薄板リッド。
  2. 前記の封止は、レーザビームを照射することにより発する熱による加熱加工することを特徴とする請求項1の薄板リッド。
  3. 請求項1記載の表面粗しは、サンドブラスト工法やエッチング処理により該リッド表面を粗した薄板リッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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