JP2004165403A - アライメント接着方法およびアライメント接着装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ウエハを固定するウエハチャック上にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする工程と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダ部にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする工程と、上下基板の平行を規定する工程と、上下基板を接着する空隙の量を規定する工程と、上下基板のアライメントマークを位置合わせする工程と、接着剤を塗布する工程と、接着剤を広げる工程と、接着剤厚みを制御する工程と、光を照射し接着剤を硬化接着する工程とを有している。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アライメント接着方法およびアライメント接着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アライメント接着装置として、たとえば、図8に示すようなものが知られている。図8において、1はアライメントマーク検出光学系、2はアライメント光、3はステージ、4はウエハ、5はウエハチャック、6はアライメントマーク、7はレジスト、8はステージ駆動系、9はマスクホルダ、10はマスクである。
【0003】
このようなアライメント接着装置を用いてアライメント接着を行なうには、図5に示すように、ウエハのデバイス形成面に設けられたアライメントマークを有するウエハをウエハチャック上に固定し、検出光学系を用いて、このアライメントマークを検出し、マスクに設けたアライメントマークに位置合わせし、アライメント終了後、このアライメント位置に対して、デバイスパターンを露光する。
【0004】
通常、アライメントは、アライメントマークに次層のデバイスパターンを形成するための膜構成と、これをエッチングしてパターン化するために使用されるレジストパターンを形成するためのレジスト膜が形成された上から、例えば、光学系によりこれらの膜構成とレジスト膜を通して、アライメントマークが検出されて実行される。アライメントは、アライメントマーク検出により、あらかじめ設定されているアライメントマーク位置と、デバイスパターン形成のための露光位置とのズレ量を検出した後、そのズレ量を補正するように露光すべきウエハの位置にステージを移動させた後、露光が実行される。また、マスクホルダは、露光部(光照射範囲)が開口した形状をしており、マスクは開口の外側に設けた真空吸着用孔や溝により真空固定されるため、マスクが反る問題があった。また、ウエハ基板とマスク基板の平行を規定する方法として、基板同士を密着,加圧して上下の平行出しを行う方法が有る。これは、マスク基板にウエハ基板を接触させるものであり、加圧力を接触面に発生した干渉縞で制御するものである。また、空気バネ(所謂、エアダンパー)を用いてウエハ基板とマスク基板との間にかかる力を一定にする方法があるが、実際の接着工程で接着剤の粘性により接着剤の反発力が空気バネ圧力より大きくなり、接着厚み制御のみならず、平行が出なくなる等の問題がある。なお、空隙制御方法として、ホールセンサを用い、ウエハホルダとマスクホルダとの間を制御する方法があるが、装置コストが高くなるという難点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、接着品質を向上させることの可能なアライメント接着方法およびアライメント接着装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ウエハを固定するウエハチャック上にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする工程と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダ部にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする工程と、上下基板の平行を規定する工程と、上下基板を接着する空隙の量を規定する工程と、上下基板のアライメントマークを位置合わせする工程と、接着剤を塗布する工程と、接着剤を広げる工程と、接着剤厚みを制御する工程と、光を照射し接着剤を硬化接着する工程とを有していることを特徴としている。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のアライメント接着方法において、前記上下基板の平行を規定する工程と、接着剤厚みを規定する工程とを、同一工程で実施することを特徴としている。
【0008】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載のアライメント接着方法において、前記上下基板を載置固定するウエハチャックとマスクホルダ部との間に、寸法が既知の平板、もしくは、球を挿入することを特徴としている。
【0009】
また、請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2記載のアライメント接着方法において、前記上下基板を載置固定するウエハチャックとマスクホルダ部との間に、寸法が同一で、寸法が既知の平板、もしくは、球を少なくとも2個挿入することを特徴としている。
【0010】
また、請求項5記載の発明は、請求項1記載のアライメント接着方法において、前記上下基板の接着面間に、寸法が既知の平行平板、もしくは、球を挿入することを特徴としている。
【0011】
また、請求項6記載の発明は、請求項1記載のアライメント接着方法において、前記上下基板の接着面間に、寸法が同一で、寸法が既知の平板、もしくは、球を少なくとも2個挿入することを特徴としている。
【0012】
また、請求項7記載の発明は、請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載のアライメント接着方法において、平板、もしくは、球は、圧力により信号を発生する物質で構成されていることを特徴としている。
【0013】
また、請求項8記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のアライメント接着方法において、接着材が光硬化型のアクリル樹脂系もしくはエポキシ樹脂系の材料であることを特徴としている。
【0014】
また、請求項9記載の発明は、アライメントを検出する手段と、ウエハを固定するウエハチャックと、X,Y,Z,θ移動可能なステージと、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダ部と、光を照射する光照射部とからなり、ウエハチャック上にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする手段と、マスクホルダ部にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする手段と、上下基板の平行を規定する手段と、上下基板を接着する空隙を規定する手段と、上下基板のアライメントマークを位置合わせする手段と、接着剤を塗布する手段と、接着剤を広げる手段と、接着剤厚みを制御する手段と、光を照射し接着剤を硬化接着する手段とを備えていることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明で用いる上下基板の作製方法を説明するための図である。すなわち、図1には、直径100mm,厚さ1.00mmのBK−7に格子とアライメントマークを形成した上基板と、直径100mm,厚さ1.00mmのBK−7に直径80mm,厚さ0.10mmの有機複屈折膜を有機複屈折膜と同じ屈折率の紫外線硬化型接着剤で中心を合わせて接着した後、回折格子とアライメントマークを形成した下基板との断面が示されている。
【0017】
このような上下基板の具体的な製法は、次のとおりである。すなわち、初めに、直径100mm,厚さ1.00mmのショット製光学ガラスBK7からなる下基板を図示しない回転塗布装置の基板固定テーブルに載せ、真空吸着し、固定した。その後、基板固定テーブルを10〜50rpmで回転させながら、透明基板の中央部にディスペンサーを用いて屈折率1.52,粘度500cps(25℃)のエポキシ樹脂系紫外線硬化型接着剤を約10g滴下した。その後、基板固定テーブルを300〜500rpmで回転させ、下基板全面に紫外線硬化型接着剤を広げ、基板固定テーブルの回転を停止した。
【0018】
その後、直径80mm,厚さ100μmの有機複屈折膜の中心を下基板中心に合わせ、載置装置を用いて下基板上の接着剤面に載せた。その後、基板固定テーブルを1000〜2000rpmで回転させ、紫外線硬化型接着剤を振り切り、接着層厚さを下基板面内で一定にして有機複屈折膜表面を平坦化した。その後、基板固定テーブルの回転を停止し、有機複屈折膜側から高圧水銀灯を用いて紫外線を照射し、紫外線硬化型接着剤を硬化した。このときの硬化後の接着厚みは20μmであった。
【0019】
次に、有機複屈折膜を接着した下基板を基板固定テーブルから外し、有機複屈折膜上にポジレジストを1.1μmの厚さに塗布し、90℃,30分のプリベークを行った。その後、下基板を縮小投影露光装置(NA=0.45、σ=0.6、波長;i線)に装着し、1000周期ある2.0μmラインアンドスペースのデバイスパターンとライン幅30μm,長さ130μmの十字形状アライメントパターンのレチクルを用いて露光を行い、現像液NMD−3を用いて現像を行い、100℃,30分のポストベークを行い、周期的なレジストパターンを完成させた。その後、前記のレジストパターン上にスパッタ法によってAlを蒸着し、引き続きアセトンを用いてレジストを溶解してAlのリフトオフを行い、レジストパターンを反転させたAlパターンを完成させた。その後、日本真空技術製 NLD−800エッチング装置を用い、基板バイアス200W,アンテナ電力1KW,酸素ガス40SCCM,基板温度−30℃のエッチング条件で、前記のAlパターンを金属マスクにして有機複屈折膜を深さ4μmエッチングした。
【0020】
その後、リン酸系のAlエッチング液を用いてAlパターンを除去し、1000周期ある凹凸格子(以後回折格子と記述)と凹凸形状のアライメントマークとを完成させた。一方の直径100mm,厚さ1.00mmのショット製光学ガラスからなるBK−7上基板も同様に、上基板上にポジレジストを1.1μmの厚さに塗布し、90℃,30分のプリベークを行った。その後、上基板を縮小投影露光装置(NA=0.45、σ=0.6、波長;i線)に装着し、1000周期ある5μmラインアンドスペースのデバイスパターンとライン幅20μm,長さ110μmの十字形状アライメントパターンのレチクルを用いて露光を行い、現像液NMD−3を用いて現像を行い、100℃,30分のポストベークを行い、周期的なレジストパターンを完成させた。その後、日本真空技術製NLD−800エッチング装置を用い、基板バイアス400W,アンテナ電力1KW,酸素ガス60SCCM,基板温度−30℃のエッチング条件で、前記のレジストパターンをマスクにして深さ0.5μmまでエッチングした。
【0021】
図2は本発明に係るアライメント接着装置の第1の構成例を示す図である。図2のアライメント接着装置は、光照射装置(露光装置)と、アライメント検出光学系と、石英ガラスマスクホルダと、吸着用孔と、吸着用溝と、上基板と、下基板と、下基板チャックと、接着剤と、ステージと、ステージ駆動装置と、Z軸制御ステージと、ベースと、接着剤滴下装置(図示せず)とにより構成されている。
【0022】
本発明によるアライメント接着方法の第1の例について説明する。この第1の例では、図2に示すように、前述した方法で作った上基板を、石英ガラスマスクホルダに真空吸着により固定し、また、下基板を、アルミニウムを陽極酸化し表面を弗素化物で被覆した下基板チャック上に真空吸着により固定した後、図3に示すように、下基板チャックと石英ガラスマスクホルダとの間に、直径5mm,高さ5.000mm,平行度0.001mm、表面粗さRa<10nmのジルコニア円柱を支持アームの移動により120°等分の位置に3個挿入した。しかる後、Z軸制御ステージを上昇し、ジルコニア円柱を挟み込み、1N/個で加圧、停止した点をギャップ5.000mmおよび平行面として記憶し、その後、Z軸制御ステージを下降し、ジルコニア円柱を基板外へ移動した。次に、下基板を図2で左の方向に押し出し、下基板の中央に図示しないディスペンサーを用い、紫外線硬化型のエポキシ樹脂系接着材を0.5mL滴下する。次に、下基板を図2で右の方向に戻し、接着層厚み100μm以上を確保するギャップ2.300mmまでZ軸制御ステージを上昇した。次に、上下基板のアライメントマーク位置検出を、石英ガラスマスクホルダを通してアライメント検出光学系(画像記憶装置付顕微鏡)により行った。より詳細に、はじめに、上基板のアライメントマークを検出し、十字線で挟み込んだ画像を記憶し、次に、顕微鏡の焦点位置を下基板に合わせ下基板のアライメントマークを検出し、検出されたアライメントエラー(画像を記憶した十字線とのズレ)をステージ駆動装置により、下部基板チャックをX,Y,θ移動させる事により補正した。これを基板面内で同一線上の50mm離れた少なくとも2点でアライメントを実施した。アライメント補正後、下部基板チャックはステージに真空吸着等により固定される。その後、最終接着剤厚み50μmを確保するため、再度、Z軸制御ステージを上昇し、接着剤を基板全体に押し広げ、ギャップ2.200mmの位置で固定した(上下基板総厚み2.000mm、フィルム厚みが0.100mm、下基板とフィルムの接着剤厚みが0.050mm、フィルムと上基板の接着層厚みが0.050mm)。
【0023】
接着剤の広がりが十分行われる間、この状態を2分間保持した。次に、図4に示すように、光照射装置により、石英ガラスマスクホルダを通し、接着剤全面に波長365nm,光強度40mW/cm2の紫外線を200秒間照射し、接着剤を硬化し、接着面の平行出し、アライメント、接着厚み制御、及び、基板の接着固定を同一工程で実施した。その後、石英ガラスマスクホルダの真空吸着を切り、上基板の真空吸着固定を解除する。次に、Z軸制御ステージを下降した後、下基板チャックの真空吸着を切り、アライメント接着した上下基板を取り出し、ダイシング装置により5mmに切断し、偏光ホログラム素子とした。
【0024】
なお、この第1の構成例では、アライメント検出光学系1台で、高精度に配置した複数のアライメントマークを交互に検出する方法を示したが、複数台のアライメント検出光学系を設置し、複数のアライメントマークを同時に検出する方法も可能である。また、上下基板のアライメントマークを検出するのに、顕微鏡の焦点を移動する例を示したが、顕微鏡を固定し、それぞれの基板を所定の焦点位置まで移動してアライメントする方法でもよい。
【0025】
なお、基板はホウ酸クラウンガラス(BK−7)に限定されるものではなく、石英ガラス,ホウ珪酸ガラス,フッケイ・クラウンガラス,バリウムクラウンガラス,クラウンガラス等の透明なガラス基板、ポリエステルやアクリル等の高分子フィルム,シート,板等を用いても良い。また、接着剤としては、紫外線硬化型のエポキシ樹脂系接着剤を用いたがアクリル樹脂系の接着剤でもよい。また、この第1の例では、ジルコニア製円柱を用いたが、ジルコニア製ボールであっても良く、また、材質は、アルミナ,窒化アルミナ,炭化ケイ素,窒化ケイ素,WC,c−BN,TiN,ZrSiO4等のセラミクスや、WC−Co合金,WC−TiC−Co合金、所謂、超硬合金を用いても良い。また、上記の例では、厚み、直径を夫々5mmとしたが、5mmに限定されるものではなく、用いる基板厚、狙いの接着層厚み等により変えて用いても良い。同様に、形状を丸としているが、この形状に限定されるものではなく、多角形や丸,楕円等でも良い。また、装置との接触を考慮し、角部を面取り(例えば、0.3Rや0.3C)する事が望ましい。
【0026】
本発明の第1の構成例のアライメント接着装置と従来のアライメント接着装置で接着したときの直径90mmの範囲の接着後の上下基板総合厚みバラツキを比較測定した結果を次表に示す。なお、目標とする総合厚み2.200mmに対し、バラツキを10μm以下とし、これより大きいものを×、小さいものを○とした。
【0027】
【表1】
【0028】
表1の通り、従来法では、厚みのバラツキが10μm以上あり、大きかったが、本法(本発明の方法)では、バラツキが小さく、基板面内ほぼ同じ厚みで接着ができた。なお、バラツキが10μmより大きくなると、素子の光学特性、特に波面収差の低下が問題になってくる。
【0029】
本発明によるアライメント接着方法の第2の例について説明する。図5は本発明に係るアライメント接着装置の第2の構成例を示す図である。この第2の例においても、図5に示すように、上基板、および、有機複屈折膜付下基板(以下、下基板という)の作製方法は、前記第1の例と同じ方法で作製しており、詳細は省く。
【0030】
この第2の例では、上基板を石英ガラスマスクホルダ上に真空吸着により固定し、同様に、下基板を下基板チャック上に真空吸着により固定する。その後、上基板と下基板上の有機複屈折膜との間に、直径6mm,高さ2.000mm,平行度0.001mm,表面粗さRa<10nmのアルミナ円柱を、第1の例と同様に、支持アームの移動により120°等分の位置に3個挿入した後、Z軸制御ステージを上昇し、アルミナ円柱を上基板および有機複屈折膜で挟み、1N/個で加圧、停止した点をギャップ2.000mmおよび平行面として記憶し、その後、ギャップ10.000mmを指定し、Z軸制御ステージを下降し、アルミナ円柱を基板外へ移動した。次に、下基板を図5で左の方向に押し出し、下基板の中央に図示しないディスペンサーを用い、紫外線硬化型のエポキシ樹脂接着材を0.5mL滴下する。次に、下基板を図5で右の方向に戻し、接着層厚み500μmを確保するギャップ0.500mmまでZ軸制御ステージを上昇した。次に、上下基板のアライメントマーク位置検出を、石英ガラスマスクホルダを通して、2台のアライメント検出光学系(画像記憶装置付顕微鏡)により行った。より詳細に、はじめに、上基板の左右のアライメントマークを検出し、十字線で挟み込んだ画像を記憶し、次に、顕微鏡の焦点位置を下基板に合わせ下基板のアライメントマークを検出し、検出されたアライメントエラー(画像を記憶した十字線とのズレ)をステージ駆動装置により、下部基板チャックをX、Y,θ移動させる事により補正した。アライメント補正後、下部基板チャックはステージに真空吸着等により固定される。その後、最終接着剤厚み50μmを得るため、再度、Z軸制御ステージを上昇し、接着剤を基板全体に押し広げ、ギャップ0.050mmの位置で固定し、アライメントのズレを確認した。
【0031】
アライメント終了後、接着剤の広がりが十分行われる間、この状態を2分間保持した。次に、光照射装置により、石英ガラスマスクホルダを通し、接着剤全面に波長365nmの紫外線を照射し、接着剤を硬化した。その後、石英ガラスマスクホルダの真空吸着を切り、上基板の真空吸着固定を解除する。次に、Z軸制御ステージを下降した後、下基板チャックの真空吸着を切り、アライメント接着した上下基板を取り出し、ダイシング装置により5mmに切断し、偏光ホログラム素子とした。
【0032】
本発明の第2の構成例のアライメント接着装置と従来のアライメント接着装置で接着したときの直径90mmの範囲の接着厚みを比較測定した結果、従来法では、厚みのバラツキが10μm以上あり、大きかったが、本法(本発明の方法)では、バラツキが小さく、基板面内ほぼ同じ厚みで接着ができた。
【0033】
本発明によるアライメント接着方法の第3の例について説明する。図6は本発明に係るアライメント接着装置の第3の構成例を示す図である。この第3の例においても、図6に示すように、上基板、および、有機複屈折膜付下基板(以下、下基板という)の作製方法は、第1,第2の例と同じ方法で作製しているので、詳細は省く。
【0034】
この第3の例では、上基板を石英ガラスマスクホルダ上に真空吸着により固定する。同様に、下基板を下基板チャック上に真空吸着により固定する。その後、上基板と下基板の接着面間に、直径6mm,高さ5.000mm,平行度0.001mm,表面粗さRa<10nmのPZT(圧電素子)円柱1個と、PZTと同寸法に加工した直径6mm,高さ5.000mm,平行度0.001mm,表面粗さRa<10nmのアルミナ円柱2個とを支持アームの移動により120°等分の位置に挿入した後、Z軸制御ステージを上昇する。Z軸制御ステージの上昇によりPZTが加圧され電圧を発生する。この電圧信号を図示しないフィードバック回路を通し、Z移動ステージ上昇にフィードバックをかけ、所定の電圧に達成した時点で、上昇を停止する。
【0035】
停止した点をギャップ5.000mmとして記憶し、その後、Z軸制御ステージを下降し、PZT円柱およびアルミナ円柱を基板外へ移動した。次に、下基板を図6で左の方向に押し出し、下基板の中央に図示しないディスペンサーを用い、紫外線硬化型のエポキシ樹脂径接着材を0.5mL滴下する。次に、下基板を図6で右の方向に戻し、接着層厚み100μmを確保するギャップ2.250mmまでZ軸制御ステージを上昇した。次に、上下基板のアライメントマーク位置検出を、石英ガラスマスクホルダを通して、2台のアライメント検出光学系(画像記憶装置付顕微鏡)により行った。アライメントの方法は、第2の例と同じ方法としたので、説明を省く。アライメント補正後、下部基板チャックをステージに真空吸着等により固定する。その後、最終接着剤厚み50μmを得るため、再度、Z軸制御ステージを上昇し、接着剤を基板全体に押し広げながら、ギャップ2.150mmの位置で固定する(有機複屈折膜厚と下基板との接着層厚みが0.110mm、上下基板総厚み2.000mm、ねらいの接着層厚み0.040mm)。
【0036】
なお、上述の例では、PZTが1個の場合を示したが、PZTを複数個用いてもよい。しかし、個数が多くなると、PZT夫々の寸法精度管理に時間がかかる等の問題もあり、2〜8個が望ましい。また、図7に示すように、外径10mm,内径3.1mm,高さ10.000mmのアルミナ円柱に、直径3mm,高さ10.000mmのPZT円柱を挿入し、エポキシ樹脂で接着して、平行度0.001mm,表面粗さRa<10nmに加工し、ギャップ基準円柱としても、同様な効果を期待できる。
【0037】
従来方法で空隙を制御して接着した場合とPZT1個と3個の場合との接着層厚みバラツキを比較した結果、従来法では、接着後の総厚みの制御ができなかったが、本法(本発明の方法)では、圧電素子を用い上下基板の加圧力変化を検出しているので、Z基準が一定となり、厚みの再現性を格段に向上できた。
【0038】
本発明の第3の構成例のアライメント接着装置と従来のアライメント接着装置で接着したときの直径90mmの範囲の接着後の上下基板総合厚みバラツキを比較測定した結果を次表に示す。なお、目標とする総合厚み2.200mmに対し、バラツキを10μm以下とし、これより大きいものを×、小さいものを○とした。
【0039】
【表2】
【0040】
表2の通り、従来法では、厚みのバラツキが10μm以上あったが、本法(本発明の方法)では、バラツキが小さく、基板面内ほぼ同じ厚みで接着ができた。本結果から、PZT円柱の数が増えても効果に差がなく、コストの増、作業性を考慮してPZT円柱の数を設定するのが望ましい。なお、バラツキが10μmより大きくなると、素子の光学特性、特に波面収差の低下が問題になってくる。
【0041】
このように、本発明のアライメント接着方法は、ウエハを固定するウエハチャック上にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする工程と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダ部にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする工程と、上下基板の平行を規定する工程と、上下基板を接着する空隙の量を規定する工程と、上下基板のアライメントマークを位置合わせする工程と、接着剤を塗布する工程と、接着剤を広げる工程と、接着剤厚みを制御する工程と、光を照射し接着剤を硬化接着する工程とを有している。これにより、上部基板の反りを防止でき、アライメント精度、および、接着層厚みの制御性、接着層厚みの均一性、接着後の上下基板総厚みの制御性、接着後の上下基板の平行度品質が向上し、高品質な接着方法を提供できる。
【0042】
ここで、上下基板の平行を規定する工程と、接着剤厚みを規定する工程とは、同一工程で実施することができる。
【0043】
また、上述した本発明のアライメント接着方法において、上下基板を載置固定するウエハチャックとマスクホルダ部との間に、寸法が既知の平板、もしくは、球を挿入することができる。より具体的に、上下基板を載置固定するウエハチャックとマスクホルダ部との間に、寸法が同一で、寸法が既知の平板、もしくは、球を少なくとも2個挿入することができる。
【0044】
このように、上下基板を載置固定するウエハチャックとマスクホルダ部との間に、寸法が既知の平行平板、もしくは、球を少なくとも2個挿入し、上下基板で挟み込み、上下基板の平行を規定する工程と接着剤厚みを規定する工程とを同じ工程で実施することで、工程を短縮した、低コストな接着方法を提供できる。
【0045】
また、上述した本発明のアライメント接着方法において、上下基板の接着面間に、寸法が既知の平行平板、もしくは、球を挿入することもできる。より具体的に、上下基板の接着面間に、寸法が同一で、寸法が既知の平板、もしくは、球を少なくとも2個挿入することもできる。
【0046】
このように、前記上下基板の接着面間に、寸法が既知の平行平板、もしくは、球を少なくとも2個挿入して、上下基板の平行と接着厚みを規定したことで、接着層の厚みバラツキが少ない高品質な接着方法を提供できる。
【0047】
また、上述した本発明のアライメント接着方法において、平板、もしくは、球を、圧力により信号を発生する物質で構成することができる。
【0048】
このように、平板、もしくは、球を、圧力により信号を発生する物質で構成し、加圧力に対応した圧力信号を上下基板の加圧機構にフィードバックすることで、高精度な空隙制御が可能となり、接着層厚み制御、接着後の上下基板総厚み精度を向上させることができる。
【0049】
また、上述した本発明のアライメント接着方法において、接着材には、光硬化型のアクリル樹脂系もしくはエポキシ樹脂系の材料を用いることができる。このように、接着材に光硬化型のアクリル樹脂系もしくはエポキシ樹脂系の材料を用いることで、低コストなアライメント接着が可能となる。
【0050】
また、本発明のアライメント接着装置は、アライメントを検出する手段と、ウエハを固定するウエハチャックと、X,Y,Z,θ移動可能なステージと、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダ部と、光を照射する光照射部とからなり、ウエハチャック上にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする手段と、マスクホルダ部にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする手段と、上下基板の平行を規定する手段と、上下基板を接着する空隙を規定する手段と、上下基板のアライメントマークを位置合わせする手段と、接着剤を塗布する手段と、接着剤を広げる手段と、接着剤厚みを制御する手段と、光を照射し接着剤を硬化接着する手段とを備えている。これにより、上部基板の反りを防止でき、アライメント精度、および、接着層厚みの制御性、接着層厚みの均一性、接着後の上下基板総厚みの制御性、接着後の上下基板の平行度品質が向上し、高品質な接着装置を提供できる。
【0051】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1乃至請求項8記載の発明によれば、ウエハを固定するウエハチャック上にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする工程と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダ部にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする工程と、上下基板の平行を規定する工程と、上下基板を接着する空隙の量を規定する工程と、上下基板のアライメントマークを位置合わせする工程と、接着剤を塗布する工程と、接着剤を広げる工程と、接着剤厚みを制御する工程と、光を照射し接着剤を硬化接着する工程とを有しているので、上部基板の反りを防止でき、アライメント精度、および、接着層厚みの制御性、接着層厚みの均一性、接着後の上下基板総厚みの制御性、接着後の上下基板の平行度品質が向上し、高品質な接着方法を提供できる。
【0052】
特に、請求項2,請求項3,請求項4記載の発明では、前記上下基板を載置固定するウエハチャックとマスクホルダ部との間に、寸法が既知の平行平板、もしくは、球を少なくとも2個挿入し、上下基板で挟み込み、上下基板の平行を規定する工程と接着剤厚みを規定する工程とを同じ工程で実施することで、工程を短縮した、低コストな接着方法を提供できる。
【0053】
また、請求項5,請求項6記載の発明では、前記上下基板の接着面間に、寸法が既知の平行平板、もしくは、球を少なくとも2個挿入して、上下基板の平行と接着厚みを規定したことで、接着層の厚みバラツキが少ない高品質な接着方法を提供できる。
【0054】
また、請求項7記載の発明では、前記平板、もしくは、球を、圧力により信号を発生する物質で構成し、加圧力に対応した圧力信号を上下基板の加圧機構にフィードバックすることで、高精度な空隙制御が可能となり、接着層厚み制御、接着後の上下基板総厚み精度を向上させることができる。
【0055】
また、請求項8記載の発明では、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のアライメント接着方法において、接着材に光硬化型のアクリル樹脂系もしくはエポキシ樹脂系の材料を用いることで、低コストなアライメント接着が可能となる。
【0056】
また、請求項9記載の発明では、アライメントを検出する手段と、ウエハを固定するウエハチャックと、X,Y,Z,θ移動可能なステージと、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダ部と、光を照射する光照射部とからなり、ウエハチャック上にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする手段と、マスクホルダ部にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする手段と、上下基板の平行を規定する手段と、上下基板を接着する空隙を規定する手段と、上下基板のアライメントマークを位置合わせする手段と、接着剤を塗布する手段と、接着剤を広げる手段と、接着剤厚みを制御する手段と、光を照射し接着剤を硬化接着する手段とを備えているので、上部基板の反りを防止でき、アライメント精度、および、接着層厚みの制御性、接着層厚みの均一性、接着後の上下基板総厚みの制御性、接着後の上下基板の平行度品質が向上し、高品質な接着を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる上下基板の作製方法を説明するための図である。
【図2】本発明に係るアライメント接着装置の第1の構成例を示す図である。
【図3】本発明によるアライメント接着方法の第1の例を説明するための図である。
【図4】本発明によるアライメント接着方法の第1の例を説明するための図である。
【図5】図5は本発明に係るアライメント接着装置の第2の構成例を示す図である。
【図6】図6は本発明に係るアライメント接着装置の第3の構成例を示す図である。
【図7】外径10mm,内径3.1mm,高さ10.000mmのアルミナ円柱に、直径3mm,高さ10.000mmのPZT円柱を挿入し、エポキシ樹脂で接着して、平行度0.001mm,表面粗さRa<10nmに加工し、ギャップ基準円柱とした例を示す図である。
【図8】従来のアライメント接着装置を示す図である。
Claims (9)
- ウエハを固定するウエハチャック上にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする工程と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダ部にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする工程と、上下基板の平行を規定する工程と、上下基板を接着する空隙の量を規定する工程と、上下基板のアライメントマークを位置合わせする工程と、接着剤を塗布する工程と、接着剤を広げる工程と、接着剤厚みを制御する工程と、光を照射し接着剤を硬化接着する工程とを有していることを特徴とするアライメント接着方法。
- 請求項1記載のアライメント接着方法において、前記上下基板の平行を規定する工程と、接着剤厚みを規定する工程とを、同一工程で実施することを特徴とするアライメント接着方法。
- 請求項1または請求項2記載のアライメント接着方法において、前記上下基板を載置固定するウエハチャックとマスクホルダ部との間に、寸法が既知の平板、もしくは、球を挿入することを特徴とするアライメント接着方法。
- 請求項1または請求項2記載のアライメント接着方法において、前記上下基板を載置固定するウエハチャックとマスクホルダ部との間に、寸法が同一で、寸法が既知の平板、もしくは、球を少なくとも2個挿入することを特徴とするアライメント接着方法。
- 請求項1記載のアライメント接着方法において、前記上下基板の接着面間に、寸法が既知の平行平板、もしくは、球を挿入することを特徴とするアライメント接着方法。
- 請求項1記載のアライメント接着方法において、前記上下基板の接着面間に、寸法が同一で、寸法が既知の平板、もしくは、球を少なくとも2個挿入することを特徴とするアライメント接着方法。
- 請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載のアライメント接着方法において、平板、もしくは、球は、圧力により信号を発生する物質で構成されていることを特徴とするアライメント接着方法。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のアライメント接着方法において、接着材が光硬化型のアクリル樹脂系もしくはエポキシ樹脂系の材料であることを特徴とするアライメント接着方法。
- アライメントを検出する手段と、ウエハを固定するウエハチャックと、X,Y,Z,θ移動可能なステージと、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダ部と、光を照射する光照射部とからなり、ウエハチャック上にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする手段と、マスクホルダ部にエッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする手段と、上下基板の平行を規定する手段と、上下基板を接着する空隙を規定する手段と、上下基板のアライメントマークを位置合わせする手段と、接着剤を塗布する手段と、接着剤を広げる手段と、接着剤厚みを制御する手段と、光を照射し接着剤を硬化接着する手段とを備えていることを特徴とするアライメント接着装置。
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-
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