JP2004177399A - ハイブリダイゼーションの検出方法 - Google Patents

ハイブリダイゼーションの検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004177399A
JP2004177399A JP2003327743A JP2003327743A JP2004177399A JP 2004177399 A JP2004177399 A JP 2004177399A JP 2003327743 A JP2003327743 A JP 2003327743A JP 2003327743 A JP2003327743 A JP 2003327743A JP 2004177399 A JP2004177399 A JP 2004177399A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nucleic acid
acid probe
dna
stranded
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003327743A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Terasawa
孝志 寺澤
Masahiro Tsunosaki
雅博 角崎
Megumi Makimura
めぐみ 牧村
Toshifumi Fujishiro
敏史 藤城
Katsumi Yano
克巳 谷野
Akira Nakagawa
章 中川
Takashi Mizuhara
崇 水原
Masanori Mizushima
昌徳 水島
Morihito Nakada
守人 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyama Prefecture
Toyo Kako Co Ltd
Cosel Co Ltd
Tateyama Kagaku Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Toyama Prefecture
Toyo Kako Co Ltd
Cosel Co Ltd
Tateyama Kagaku Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyama Prefecture, Toyo Kako Co Ltd, Cosel Co Ltd, Tateyama Kagaku Kogyo Co Ltd filed Critical Toyama Prefecture
Priority to JP2003327743A priority Critical patent/JP2004177399A/ja
Publication of JP2004177399A publication Critical patent/JP2004177399A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/28Electrolytic cell components
    • G01N27/30Electrodes, e.g. test electrodes; Half-cells
    • G01N27/327Biochemical electrodes, e.g. electrical or mechanical details for in vitro measurements
    • G01N27/3275Sensing specific biomolecules, e.g. nucleic acid strands, based on an electrode surface reaction
    • G01N27/3276Sensing specific biomolecules, e.g. nucleic acid strands, based on an electrode surface reaction being a hybridisation with immobilised receptors

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Abstract

【課題】一本鎖オリゴDNA等の核酸プローブを電極上に固定し、検体DNA等の核酸サンプルを添加した際に2本鎖DNA等の2本鎖を形成するか否かを電気化学的に測定する方法であって、色素の使用が不要で、繰り返し測定が可能で、より高い確度で2本鎖DNAの2本鎖の形成を検出することができるハイブリダイゼーションの検出法を提供すること。
【解決手段】電極表面に固定化した一本鎖の核酸プローブと、一本鎖に変性された核酸サンプルとを共存させた後、前記核酸プローブと前記核酸サンプルに含まれる目的核酸とのハイブリダイズの検出を、核酸プローブを固定化した電極の交流インピーダンスを測定することにより行う、前記目的核酸と核酸プローブとのハイブリダイゼーションを検出する方法。
【選択図】

Description

本発明は、遺伝子サンプルに含まれる目的遺伝子等の目的核酸と核酸プローブとのハイブリダイゼーションを検出し、サンプル中に存在する特定の遺伝子等を特異的に検出するための方法に関する。
遺伝子(DNA)に刻み込まれた遺伝情報は、メッセンジャーRNAを介して蛋白質あるいは酵素として表現される。この蛋白質や酵素の働きにより、生命の維持に必要な様々な化合物の生合成および代謝が行なわれる。このように、遺伝子に支配された多様な物質の動的平衡系として、生物が存在している。
ヒトゲノムプロジェクトの成果として、ヒトの遺伝子の総数は約3万であることが解明された。これら遺伝子の中に、例えば欠損や重複のような何等かの異常や変化が生じると、生成される蛋白質の特性、種類および量などが変化し、結果として生体系のバランスが崩れて疾病を引き起こす。従って、逆に病因となる既知の遺伝子を検出することによって、疾患の同定や予防が可能である。このような診断を遺伝子診断と呼ぶ。
遺伝子発現の機構を考えると、殆どの生化学レベルでの変化に先行して、遺伝子上での変化が生じていることが推定される。従って、遺伝子変化の検出による遺伝子診断では、病気という表現型での変化に先だって、即ち、発症前や病気の潜伏期あるいは極めて初期の段階で、診断や予測ができる。さらに、生体内の細胞では遺伝子は全て同一であるので、遺伝性の疾患に関する遺伝子診断法は、分析する臓器や組織に依存しない。このことは、特に胎児での診断では重要であり、妊婦から羊水を採取し、羊水中に浮遊している胎児の細胞を調べるだけで診断を行なうことが可能となる。
遺伝子診断法において使用可能な遺伝子検出法が幾つか提案されている。その中で、安全性および簡便性に優れると共に、短時間で目的とする遺伝子の有無を高感度に検出することを目的として、特許文献1及び2に記載の方法がある。
この遺伝子検出法は、試料から抽出し、一本鎖に変性された遺伝子サンプルを、検出すべき目的遺伝子に対して相補的な塩基配列を有する一本鎖の核酸プローブと反応させた後、遺伝子とハイブリダイズされた前記核酸プローブを検出することによって前記目的遺伝子の存在を確認する遺伝子検出法である。この方法では、前記核酸プローブを電極表面、または光ファイバ先端に固定化して用いることと、二本鎖核酸に特異的に結合し、且つ電気化学的または光化学的に活性な二本鎖認識体を、前記核酸プローブと遺伝子サンプルとの反応系に添加することと、さらに、前記電極または前記光ファイバを介した電気化学的または光化学的な測定により、前記核酸プローブと目的遺伝子との二本鎖核酸に結合した二本鎖認識体を検出することにより、目的遺伝子とハイブリダイズされた前記核酸プローブの存在を検出する。
特開平6−70799号公報 特許第2573443号公報
しかるに、上記特許文献1及び2に記載の方法にも以下の問題がある。
上記の方法では、一本鎖オリゴDNAを電極上に固定し、検体DNAを滴下した時に2本鎖DNAとなるか否かを、2本鎖DNAに特異的にインターカレーションする色素を電気化学的な酸化還元反応から検出するものである。使用されるインターカレーションする色素の酸化、還元電位とピーク電流値の測定は、電位のスイープ速度に影響され、その上、ほぼ一回の測定で色素が酸化されてしまうため繰り返し測定ができない。その結果、測定確度の低下を招く。また、色素が一本鎖オリゴDNAや電極に固定化されることがあり、色素の電気化学的な測定で2本鎖DNAとなったか否かを検出することが困難な場合がある。また、残存する色素が電気化学的な測定に影響を与える場合もある。
そこで本発明は、上記方法における問題を解決するものであり、一本鎖オリゴDNA等の核酸プローブを電極上に固定し、検体DNA等の核酸サンプルを添加した際に2本鎖DNA等の2本鎖を形成するか否かを電気化学的に測定する方法であって、色素の使用が不要で、繰り返し測定が可能で、より高い確度で2本鎖DNAの2本鎖の形成を検出することができるハイブリダイゼーションの検出法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は以下の通りである。
(1)電極表面に固定化した一本鎖の核酸プローブと、一本鎖に変性された核酸サンプルとを共存させた後、前記核酸プローブと前記核酸サンプルに含まれる目的核酸とのハイブリダイズの検出を、核酸プローブを固定化した電極の交流インピーダンスを測定することにより行う、前記目的核酸と核酸プローブとのハイブリダイゼーションを検出する方法。
(2)核酸プローブがDNA、RNAまたはPNAである(1)に記載の基板。
(3)前記核酸サンプルが、遺伝子サンプルであり、目的核酸が目的遺伝子である(1)または(2)に記載の方法。
(4)前記目的核酸が核酸プローブと相補的な塩基配列を有する(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)前記目的核酸が核酸プローブに対して少なくとも1つのミスマッチを有する(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(6)前記目的核酸が核酸プローブに対して1つのミスマッチを有する(5)に記載の方法。
(7)前記核酸プローブと核酸サンプルとをハイブリダイズのために共存させ、次いで、温度を80〜88℃の範囲にし、次いで室温に戻した後に、前記交流インピーダンスの測定を行う(5)または(6)に記載の方法。
(8)前記交流インピーダンスの測定を、櫛形の対向電極を用いて行う(1)〜(7)のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、一本鎖オリゴDNA等の核酸プローブを電極上に固定し、検体DNA等の核酸サンプルを添加した際に2本鎖DNA等の2本鎖を形成するか否かを電気化学的に測定する方法であって、色素の使用が不要で、繰り返し測定が可能で、より高い確度で2本鎖DNAの2本鎖の形成を検出することができるハイブリダイゼーションの検出法を提供することができる。
本発明の方法では、電極表面に固定化した一本鎖の核酸プローブを用意する。核酸プローブは、例えば、DNA、RNAまたはPNAであることができる。核酸プローブは、例えば、検出すべき目的遺伝子等の目的核酸に対して相補的な塩基配列を有するものであることができる。
そのような一本鎖の核酸プローブは、検出すべき目的遺伝子等の目的核酸が定まれば、その塩基配列は自ずと決まり、そのような一本鎖の核酸プローブは、例えば、化学合成法により用意することができる。化学合成法としては、例えば、ホスホルアミダイト法、リン酸トリエステル法、H−ホスホネート法等を挙げることができるが、これらに限定されない。
一本鎖の核酸プローブの塩基数には、特に制限はないが、例えば、20〜1000の範囲であることができ、検出すべき目的遺伝子の塩基数等を考慮して、適宜決定できる。
上記一本鎖の核酸プローブへの電極表面の固定化は、例えば、(1)一本鎖の核酸プローブの末端にチオール基を導入し、金と硫黄との金−硫黄配位結合を介してDNAを電極に固定化する方法(特開平9−288080号公報参照)、(2)アミノ基、カルボキシル基、スルホン基等の反応性官能基、ハプテン分子、ビオチン、アビジン等の物質で修飾して固定化する方法(特開平6−70799号公報参照)を挙げることができる。あるいは、(3)一本鎖の核酸プローブを物理吸着により電極表面へ固定化する方法(特開平5−199898号公報参照)により、一本鎖の核酸プローブへの電極表面の固定化を行うこともできる。
一本鎖の核酸プローブを固定化してある領域の面積は、例えば、Φ4〜6mm、電極表面の固定化される一本鎖の核酸プローブの量は、400pmol〜6nmolの範囲とすることができる。但し、これらの範囲に限定されるものではない。
一本鎖の核酸プローブを固定化する電極としては、例えば、貴金属電極(例えば、金、白金、パラジウム、ロジウム等)、カーボン電極、酸化物電極(例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化マンガン、酸化鉛等)等を用いることができる。さらに、一本鎖の核酸プローブを固定化する電極は、例えば、櫛形の対向電極とすることができる。櫛形の対向電極を含む測定装置の平面図を図1に示し、櫛形の対向電極の拡大図を図2に示す。図1に示す装置には、1〜8の櫛形の対向電極が設けられ、櫛形の対向電極を構成する2つの電極は、それぞれ端子20または21と11〜18のいずれかの端子に接続している。端子20及び21並びに端子11〜18は、交流インピーダンス測定装置に接続する。
また、図1に示す装置は、図示されていないが、櫛形の対向電極の部分以外は、例えば、樹脂製のカバーが設けられ、櫛形の対向電極の部分に供給された測定用溶液が他の櫛形の対向電極と短絡するのを防止することができる。図2の櫛形の対向電極の周囲に設けられた円部が樹脂製のカバーに設けられた測定用溶液供給用の孔である。
本発明の方法では、一本鎖に変性された核酸サンプルを用意する。核酸サンプルは、例えば、遺伝子サンプルであることができる。遺伝子サンプル以外の核酸サンプルとして、血液、白血球、血清、尿、糞便、精液、唾液、培養細胞、組織細胞等中に含まれる核酸を挙げることができる。あるいは、核酸サンプルとして合成した核酸サンプルも用いることができる。
一本鎖に変性された遺伝子サンプルは、例えば、以下の方法により入手することができる。
<SDS/フェノール法によるDNAの精製>
(1)細胞を50mLチューブにいれる。
(2)リシスバッファー10mL、プロテナーゼK溶液0.1mLを加え、ゆっくりと振とうしながら55℃で8時間インキュベートする。
(3)Tris/フェノールを10mL加え、30rpmで1時間ゆっくり混合する。
(4)3000rpm、10分間、室温で遠心後、広口のピペットで慎重に回収し、新しいチューブに移す。
(5)10mLのフェノール/クロロホルムを加え、1時間ゆるやかに混合し、3000rpmで10分間、室温で遠心する。
(6)広口のピペットで水層を慎重に回収し、新しいチューブに移す。フェノール/クロロホルム抽出をタンパク質層が無くなるまで繰り返す。
(7)20mLの100%エタノールをチューブの壁面に沿わせながら静かに重層する。
(8)ガラス棒を水層とエタノール層の界面に挿入してゆっくりとかき回し、析出したDNAを巻き取る。
(9)70%エタノール20mLの中にDNAを30秒浸してリンスする。ガラス棒についたDNAを風乾する。
(10)50mLのチューブにTEを10mLとり、巻き取ったDNAを浸す。
(11)4℃で一晩ゆるやかに振とう/攪拌してDNAを溶かす。
(12)RNaseAを終濃度40μg/mLに加え、37℃で1時間インキュベートする。
(13)分注して-20℃で保存する。
<DNA精製キットを用いる精製>QIAGEN社 #69504 DNeasy Tissue Kit など
(1)細胞を50mLチューブに入れ、180μLのATLバッファーを加える。
(2)プロティナーゼKを20μL加えて、55℃で保温しながら1〜3時間振とうし組織を完全に溶かす。
(3)15秒間ボルテックスした後、200μLのALバッファーを加えてよく混合し、70℃で10分間インキュベートする。
(4)200μLのエタノールを加えよく混合する。
(5)ピペットで全量2mLサンプリングチューブにセットしたスピンカラムに移し、1分間遠心後、濾液の入ったサンプリングチューブを捨てる。
(6)スピンカラムを新しいサンプリングチューブにセットし、500μLのAWIバッファーを入れる。
(7)1分間遠心後、濾液の入ったサンプリングチューブを捨てる。
(8)スピンカラムに再度新しいサンプリングチューブをセットし、500μLのAW2バッファーを入れる。
(9)3分間15000rpmで遠心し、カラムから水分をできるだけ除く、遠心後濾液の入ったサンプリングチューブは捨てる。
(10)スピンカラムをエッペンチューブにセットし、200μLのAEバッファーをピペットで直接シリカ膜上に載せ、1分間放置する。
(11)1分間遠心し、濾液(精製DNA)を得る。
<制限酵素による断片化>
(1)10μgのゲノムDNAが入ったエッペンチューブに、10×制限酵素バッファー(BSAまたはtriton−X)を40μl、制限酵素を100〜1000unit加え、SP水で400μLにする。
(2)制限酵素の最適温度で8時間以上反応させる。
(3)400μLのフェノール/クロロホルムを加え、ボルテックスミキサーで攪拌する。
(4)室温、15000rpm、5分間遠心する。
(5)ピペットマンで上層を新しいエッペンチューブに移す((3)、(4)の繰り返し)。
(6)上層に40μLの3M酢酸ナトリウムと1mLの冷100%エタノールを加え、混ぜる。4℃、15000rpm、20分間遠心する。
(7)エタノールを捨て、沈殿に70%エタノールを加え、4℃、15000rpm、5分間遠心してリンスする。
(8)エタノールを捨て遠心乾燥機で乾燥させ、10μLのTEに溶かす。

TEは 10mM Tris/HCl(pH8.0), 1mM EDTA
Tris (ヒドロキシメチル)アミノメタン
電極表面に固定化した一本鎖の核酸プローブと、一本鎖に変性された核酸サンプルとを、ハイブリダイゼーションのために共存させる。以下、核酸サンプルが遺伝子サンプルの場合を例に説明する。
上記ハイブリダイゼーションのための共存は、例えば、一本鎖に変性された遺伝子サンプルを含む溶液を、電極表面に固定化した一本鎖の核酸プローブ上に滴下することで行うことができる。一本鎖に変性された遺伝子サンプルを含む溶液中の遺伝子サンプルの濃度は、例えば、10〜100μmol/Lとすることができる。
また、一本鎖に変性された遺伝子サンプルを含む溶液は、電解液として機能することが必要であり、そのような溶液としては、種々のバッファーを挙げることができ、特に、DNA分解酵素阻害剤であるEDTA(エチレンジアミン四酢酸)を含有する緩衝液であることが好ましく、例えば、EDTAを含むトリス緩衝液(TEバッファー)、EDTAを含むトリス・酢酸塩緩衝液(TAEバッファー)、EDTAを含むトリス・ホウ酸塩緩衝液(TBEバッファー)、標準クエン酸ナトリウム緩衝液(SSCバッファー)などを挙げることができる。
核酸プローブと核酸サンプルとのハイブリダイズの条件は、通常のハイブリダイゼーションと同様である。ハイブリダイゼーションの最適温度、塩濃度、ホルムアミドを用いる場合はその濃度等は、用いる核酸プローブの塩基配列及び長さ、核酸サンプルの種類と核酸サンプルに含まれる目的核酸の種類及び配列等に依存する。一般には、ハイブリダイゼーションの温度は融解温度(Tm)より約25℃低い温度が用いられる。Tmは、塩温度またはホルムアミド濃度により調節可能である。例えば、通常1%ホルムアミドはTmを約0.6℃下げる。本発明の方法におけるハイブリダイゼーションは、例えば、37〜72℃の範囲で行われることが適当である。
ハイブリダイズを行った後、核酸プローブを固定化した電極の交流インピーダンスを測定する。交流インピーダンスの測定は、図3に示すようにして行うことができる。図3は金電極上に固定された一本鎖DNA(プローブDNA)が、その上に滴下された検体一本鎖DNAとハイブリダイズしたか否かを交流インピーダンス(Z)から測定する方法の概念図を示している。図3中、ガラス基板の表面に金電極が設けられ、その上に核酸プローブが固定されている領域が有る。そして、核酸プローブが固定されている領域に、目的遺伝子を含有する電解液を滴下して、所定のハイブリダイゼーション条件に置く。具体的には、例えば、金電極上には端末にSH基が付けてあるプローブDNAを40μL(10μmol/L)滴下して固定されており、検体DNAも10μmol/Lのものを40μL滴下する。金電極上のTE溶液の径は4mm(12.6mm2)である。ハイブリダイゼーション条件においた後、電解液に対極となる白金電極を接触させて、金電極と白金電極との間で、例えば、周波数0.01Hzから1MHzまでの交流インピーダンスを測定する。交流インピーダンスの測定は、室温で行うことができるが、例えば、ハイブリダイズへの温度の影響を測定する場合などは、測定温度を適宜変更することができる。
図4に電解液が接触している2つの電極間の交流インピーダンス(Z)の測定における電気的等価回路を示す。
図4において、界面1がプローブDNAと検体DNAとがハイブリダイズする時の状態を示しており、本測定法では電極、界面1、電解液(TE液)、界面2、対向電極のインピーダンスが測定できる。図中の式は電極界面の反応抵抗や電解液の抵抗、静電容量等を示す式であり、図中のZwは電極界面で電極反応する種の拡散などを表すワールブルグインピーダンスと呼ばれるものであり、電気反応する種とはセル内の電気伝導過程、ファラデー電荷移動過程、二重層充電過程等である。これら電気化学的過程に対応するインピーダンスは、抵抗やコンデンサのような簡単な受動素子と同じ振る舞いをする(Zwは別)。すなわち、図中の式より界面1での反応抵抗や二重層、溶液の抵抗等を求めることが出来る。また、数10KHz以下の低周波側を解読することにより、固定化されたプローブDNA界面でのイオンの拡散情報を得ることが出来る。従って、界面1ではプローブDNAと検体DNAがハイブリダイズするか否かの反応が起きるため、ハイブリダイズの有無を交流インピーダンス測定法から解析できる。
インピーダンス測定によって得られた結果は、一般に(1)ボード線図表示または(2)複素平面表示(Cole-Cole-plot)される。(1)のボード線図表示では、横軸は周波数、縦軸はインピーダンスの絶対値の対数であり、周波数とインピーダンスの絶対値の関係がわかる。高周波数(数100kHz程度以上)帯から溶液抵抗Rsol、中間の周波数帯(数100mHz〜数kHz程度)から二重層容量Cdl、低周波数帯(数100mHz程度以下)から反応抵抗r等がそれぞれ求まる。(2)の複素平面表示(Cole-Cole-plot)では、インピーダンス(Z=Z'+jZ'')の実数成分Z'を横軸に、虚数成分Z''を縦軸に描いたものである。周波数との関係が読み取りにくいため、プロットした点に測定周波数を付記し、(1)と同様に複素平面表示により、Rsol、Cdl、rをそれぞれ求めることができる。
電解液が接触している2つの電極間の交流インピーダンスの内、数10KHz以下の低周波数域を解読することにより、電極に固定化された核酸プローブ界面におけるイオンの拡散情報を得ることができ、上記交流インピーダンスを測定することにより、目的遺伝子と核酸プローブとのハイブリダイゼーションを検出することができる。
ハイブリダイゼーションの検出は、実施例で詳述するが、例えば、上記ボード線図表示で表された結果(例えば、図5に示す結果)から、抵抗値rを求め、ハイブリダイゼーションの有無によってrが変動することから、ハイブリダイゼーションを検出できる。
あるいは、ボード線図表示で表された結果であって、1〜100Hzのデータを拡大した結果(例えば、図6に示す結果)において、ハイブリダイゼーションの有無によって同一周波数でのインピーダンスの絶対値が変動することから、ハイブリダイゼーションを検出できる。
目的遺伝子が核酸プローブと相補的である場合、以下のようにハイブリダイゼーションを検出することができる。
ハイブリダイゼーションの最適条件は、前述のように、用いる核酸プローブの塩基配列、長さ、核酸濃度等に依存する。一般に、ハイブリダイズの温度は融解温度より約25℃低い温度が用いられ、通常、37〜72℃の範囲で行うことができる。
目的遺伝子が核酸プローブに対して少なくとも1つのミスマッチを有する場合、特に、目的遺伝子が核酸プローブに対して1つのミスマッチを有する場合、例えば、核酸プローブと目的遺伝子とのハイブリダイズさせるための反応を行った後、温度を80〜88℃の範囲にした後に、交流インピーダンスの測定を行い、以下のようにハイブリダイゼーションを検出することができる。温度を80〜88℃の範囲にすることで、核酸プローブに対してミスマッチを有する目的遺伝子は、核酸プローブから解離するので、上記温度処理の前後で交流インピーダンスの測定結果(抵抗)に変化が現れ、ミスマッチの存在を検出できる。上記温度を80〜88℃の範囲内のどの温度にするのが最適かは、目的遺伝子及び核酸プローブの長さや塩基配列に応じて適宜決定できる。
以下、本発明の方法を実施例によりさらに説明する。
(実施例)
図3に示す装置において、プローブDNA=a0が固定されている金電極上に、検体DNA=a1もしくはb1を滴下し、43℃の雰囲気中に1時間程度放置することによってハイブリダイズ処理をする。使用したオリゴDNAの塩基配列は以下の通りである。
a0=Trp64 (脂肪減少型) gtggccatcgcctggactccgagac(配列番号1)
b0=Arg64 (脂肪蓄積型) gtggccatcgcccggactccgagac(配列番号2)
a1=Trp64と相補的なDNA caccggtagcggacctgaggctctg(配列番号3)
b1=Arg64と相補的なDNA caccggtagcgggcctgaggctctg(配列番号4)
a0=Trp64とb0=Arg64とでは中心の一塩基だけが異なっており、これらに対応した相補的DNAも中心の一塩基だけが異なる。(たった一塩基の違いで一方はやせ型となり、他方は肥満型となる。)
ここで、a0−a1の組合せはハイブリダイズする組合せであり、a0−b1の組合せはハイブリダイズしない組合せである。
ハイブリダイズ処理をした後、周波数を0.01Hzから1MHzまで自動掃引しながらインピーダンスを測定した。交流インピーダンス測定装置にはソーラートロン社製インピーダンス/ゲイン−フェイズ・アナライザー1260型を用いた。
測定結果を図5に示す。
図5中、(1)は金電極のみの結果、(2)は金電極にプローブDNAとしてTrpSH(a0)を固定化した場合の結果、(3)はプローブDNAとしてTrpSH(a0)を固定化した金電極に完全相補性のa1をハイブリダイズさせた場合の結果、(4)はプローブDNAとしてTrpSH(a0)を固定化した金電極に1塩基違いのb1をハイブリダイズさせた場合の結果である。
図5に示す交流インピーダンス測定の結果は、ボード線図表示したものであり、横軸は周波数、縦軸はインピーダンスの絶対値の対数であり、周波数とインピーダンスの絶対値の関係がわかる。
このグラフを低周波側へ外挿することにより、抵抗rを求めることができる。その結果を表1に示す。表中r(MΩ)はプローブDNAが固定されている金電極界面の反応抵抗(電荷移動抵抗)を示している。なお、測定は金電極のみの場合も金電極上にDNAが固定してある場合も、金電極とTE溶液間で実施している。
表1より、金電極界面の反応抵抗rは、金電極のみの場合は(DNAが存在しない場合)、3.6MΩ、プローブDNAのみの場合のrは3.7MΩ、プローブDNAと検体DNAがハイブリダイズした時のrは5.1MΩ、本来ならハイブリダイズしないミスマッチ接合の場合のrは5.1MΩである。
これから明らかであるように、ハイブリダイズしない場合とハイブリダイズしたもののrの間にははっきりと差があり、ハイブリダイズした場合は、rは大きくなる。一方、ハイブリダイズしたものとミスマッチ接合の場合はrに差は見られない。しかし、ミスマッチ接合は80〜88℃の熱処理を施すことによって一本鎖DNAとすることができ、正規にハイブリダイズしたものはこの温度では一本鎖DNAとすることができないので、所定の温度処理をした後に測定することによってハイブリダイズの有無を判定することが出来る。
上記の点を確認するために、ハイブリダイズ後、84〜88℃で熱処理を10分間行った後に、上記と同様にして周波数を0.01Hzから1MHzまで自動掃引しながらインピーダンスを測定した。得られた交流インピーダンス測定結果から求めた抵抗値rを以下の表2に示す。
完全相補性(ホモ接合)であるa0−a1では、r(MΩ)が5.1と表1の結果と変化なかったのに対して、1塩基ミスマッチ接合(ヘテロ接合)であるa0−b1では、r(MΩ)が3.7となり、ハイブリダイゼーションが解消していることが分かる。
これらの結果から、本発明の方法によれば、二本鎖DNAを識別するために用いられている標識物質を使用しなくてもハイブリダイズの有無やミスマッチの有無を判定することが出来ることが分かる。
なお、上記測定は、それぞれ5回繰り返し実施したが、ほぼ同じ測定結果が得られた。
上記表1及び2に示すように、交流インピーダンス測定結果から求めた抵抗値rを比べることで、ハイブリダイズの有無やミスマッチの有無を判定することが出来るが、それ以外にもハイブリダイズの有無やミスマッチの有無を判定することが出来る。例えば、図6に図5の結果を、周波数が1〜100Hzの範囲について拡大した結果を示す。図6の結果からハイブリダイズの有無を判定することが出来る。また、ハイブリダイズ後、84〜88℃で熱処理を10分間行った後に室温に戻し、交流インピーダンス測定を行った結果からも、周波数が1〜100Hzの範囲の結果に注目すれば、ミスマッチの有無を判定することが出来る。
櫛形の対向電極を含む測定装置の平面図を示す。 櫛形の対向電極の拡大図を示す。 交流インピーダンス測定方法の説明図。 交流インピーダンス測定に用いられる等価回路の説明図。 実施例における交流インピーダンス測定結果。 実施例における交流インピーダンス測定結果(1〜100Hzを拡大した結果)。

Claims (8)

  1. 電極表面に固定化した一本鎖の核酸プローブと、一本鎖に変性された核酸サンプルとを共存させた後、前記核酸プローブと前記核酸サンプルに含まれる目的核酸とのハイブリダイズの検出を、核酸プローブを固定化した電極の交流インピーダンスを測定することにより行う、前記目的核酸と核酸プローブとのハイブリダイゼーションを検出する方法。
  2. 核酸プローブがDNA、RNAまたはPNAである請求項1に記載の基板。
  3. 前記核酸サンプルが、遺伝子サンプルであり、目的核酸が目的遺伝子である請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記目的核酸が核酸プローブと相補的な塩基配列を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記目的核酸が核酸プローブに対して少なくとも1つのミスマッチを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記目的核酸が核酸プローブに対して1つのミスマッチを有する請求項5に記載の方法。
  7. 前記核酸プローブと核酸サンプルとをハイブリダイズのために共存させ、次いで、温度を80〜88℃の範囲にし、次いで室温に戻した後に、前記交流インピーダンスの測定を行う請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記交流インピーダンスの測定を、櫛形の対向電極を用いて行う請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
JP2003327743A 2002-11-14 2003-09-19 ハイブリダイゼーションの検出方法 Pending JP2004177399A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003327743A JP2004177399A (ja) 2002-11-14 2003-09-19 ハイブリダイゼーションの検出方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002331059 2002-11-14
JP2003327743A JP2004177399A (ja) 2002-11-14 2003-09-19 ハイブリダイゼーションの検出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004177399A true JP2004177399A (ja) 2004-06-24

Family

ID=32716218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003327743A Pending JP2004177399A (ja) 2002-11-14 2003-09-19 ハイブリダイゼーションの検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004177399A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015503095A (ja) * 2011-11-22 2015-01-29 アイティーアイ・スコットランド・リミテッド アナライトの検出

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015503095A (ja) * 2011-11-22 2015-01-29 アイティーアイ・スコットランド・リミテッド アナライトの検出
US9777337B2 (en) 2011-11-22 2017-10-03 Iti Scotland Limited Detecting analytes

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang et al. Magnetic bead-based label-free electrochemical detection of DNA hybridization
CN100447563C (zh) 利用生物分子检测元件分析核酸的方法
Wang et al. Amplified label-free electrical detection of DNA hybridization
ES2636664T3 (es) Microelectrodos nanoestructurados y dispositivos de biodetección que los incorporan
JP3233851B2 (ja) 遺伝子の電気化学的検出法およびその装置
Marin et al. Direct electrochemical stripping detection of cystic-fibrosis-related DNA linked through cadmium sulfide quantum dots
KR100481115B1 (ko) 유전자 검출용 담체 및 인터페론 요법의 유효성을검출하기 위한 그 사용방법
Tang et al. Dual-signal amplification strategy for miRNA sensing with high sensitivity and selectivity by use of single Au nanowire electrodes
US20080156646A1 (en) Nanostructured electrochemical biosensor with aptamer as molecular recognition probe
WO1993020230A1 (en) Electrochemical detection of dna hybridisation
Gong et al. Unlabeled hairpin DNA probe for electrochemical detection of single-nucleotide mismatches based on MutS− DNA interactions
KR100423021B1 (ko) 혼합 인터칼레이터, 이를 이용한 디엔에이의 전기화학적검출방법 및 이를 위한 검출 키트
JPH02500A (ja) I型糖尿病素因の診断用プローブ
WO2010060060A1 (en) Electrochemical methods of detecting nucleic acid hybridization
WO2019010341A1 (en) APTAMERS FOR MEASURING LIPOPROTEIN RATES
CN108445067B (zh) 一种双信号无酶的信号放大rna纳米生物传感器、制备方法及其应用
JP2004177399A (ja) ハイブリダイゼーションの検出方法
WO2004044570A1 (ja) ハイブリダイゼーションの検出方法
Zehnder et al. Cross-linking hybridization assay for direct detection of factor V Leiden mutation
CN118562934A (zh) 一种用于检测microRNA的侧流层析检测试剂盒及其应用
JP2013013375A (ja) 電極上における核酸の増幅反応を伴う電気化学的検出方法
CN109946360B (zh) 检测8-羟基鸟嘌呤dna糖苷酶的传感器及方法
EP1717320A1 (en) Identification of human gene sequences of cancer antigens expressed in metastatic carcinoma and involved in metastasis formation, and their use in cancer diagnosis, prognosis and therapy
JPWO2004035829A1 (ja) 遺伝子検出用プローブと電気化学的遺伝子検出方法
JP4040834B2 (ja) 2本鎖dnaの分析方法

Legal Events

Date Code Title Description
A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20040802

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040802

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20040927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041020

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050309