JP2004189636A - 毛髪化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】セット力及びセット保持力に優れ、毛髪のごわつきを抑制できるとともに、洗髪時の洗い流し性に優れる毛髪化粧料を提供することにある。
【解決手段】被膜形成性高分子化合物、好ましくはポリビニルピロリドン及び/又はカルボン酸若しくはその誘導体からなるモノマーから構成される重合体又は共重合体と、1,2−アルカンジオール、好ましくは炭素数5〜10の1,2−アルカンジオールとを含有してなる毛髪化粧料とする。
【選択図】 なし
【解決手段】被膜形成性高分子化合物、好ましくはポリビニルピロリドン及び/又はカルボン酸若しくはその誘導体からなるモノマーから構成される重合体又は共重合体と、1,2−アルカンジオール、好ましくは炭素数5〜10の1,2−アルカンジオールとを含有してなる毛髪化粧料とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は毛髪化粧料に係り、その目的は、セット力及びセット保持力に優れ、毛髪のごわつきを抑制できるとともに、洗髪時の洗い流し性に優れる毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヘアスタイルを整えるとともに、整えたヘアスタイルを保持するために用いられる化粧料として被膜形成性高分子化合物を配合した毛髪化粧料がある。被膜形成性高分子化合物は、整髪した毛髪表面に被膜を形成して毛髪を固定することができることから、優れたセット性を有するとともに、整髪した髪型を長時間に渡り固定することができるという特徴を有している。また、被膜形成性高分子化合物を用いた毛髪化粧料は耐湿性に優れることから、整髪した髪型は夏場のような高湿度下においても長時間保持することができるという利点もある。しかしながら、従来の被膜形成性高分子化合物を用いた毛髪化粧料は、高耐湿性からくる高いセット保持力のために、シャンプー等による洗髪時に被膜形成性高分子化合物が洗い残り、洗髪後の毛髪の櫛どおりが悪くなったり、きしみ感を付与してしまうという欠点を有していた。
【0003】
この欠点を解決するために、毛髪化粧料に界面活性剤、シリコーン類、エステル類、アルコール類などを配合して毛髪表面に形成される被膜を柔軟にしたり、水溶性を高めたりする試みがなされている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。しかしながら、これら毛髪化粧料にセット保持性に有効な量の被膜形成性高分子化合物を配合すると、ごわつきが生じたり、また、洗髪後に依然としてきしみ感が残り、その抑制が十分ではなかった。
【0004】
一方、1,2−アルカンジオールは殺菌効果を有することが知られており、従来から防腐殺菌剤として化粧料に配合する試みがなされている(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。この1,2−アルカンジオールと被膜形成性高分子化合物を用いた本発明に類似する技術として、特許文献5及び特許文献6の開示がある。しかしながら、特許文献5及び6の技術は、抗菌防御系に関するものであり、皮膚化粧料への応用の開示はあるが、毛髪化粧料、特に整髪用の毛髪化粧料に関する開示はない。
【0005】
【特許文献1】
特表平6−504792号公報
【特許文献2】
特開平7−145023号公報
【特許文献3】
特開平10−53510号公報
【特許文献4】
特開平11−310506号公報
【特許文献5】
特開平11−269062号公報
【特許文献6】
特開2001−288069号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、セット力及びセット保持力に優れ、毛髪のごわつきを抑制できるとともに、洗髪時の洗い流し性に優れる毛髪化粧料を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に係る発明は、被膜形成性高分子化合物と、1,2−アルカンジオールとを含有してなる毛髪化粧料に関する。
請求項2に係る発明は、被膜形成性高分子化合物が、ポリビニルピロリドン及び/又はカルボン酸若しくはその誘導体からなるモノマーから構成される重合体又は共重合体である請求項1に記載の毛髪化粧料に関する。
請求項3に係る発明は、被膜形成性高分子化合物が、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、及びN−メタクリロイルオキシエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体からなる群から選ばれる1種以上である請求項1に記載の毛髪化粧料に関する。
請求項4に係る発明は、1,2−アルカンジオールが、炭素数5〜10の1,2−アルカンジオールである請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の毛髪化粧料は、必須成分として、被膜形成性高分子化合物と、1,2−アルカンジオールとを含有してなることを特徴とする。
【0009】
本発明の第1の必須成分は、被膜形成性高分子化合物である。被膜形成性高分子化合物とは、水、アルコール類や噴射剤などに溶解して頭髪に塗布した後に、これらの蒸発とともに頭髪に被膜を形成することができる化合物のことである。本発明で用いられる被膜形成性高分子化合物は化粧品原料として用いることのできるものであれば特に限定されないが、ポリビニルピロリドンの他、カルボン酸又はその誘導体を含むモノマーから構成される重合体又は共重合体等を例示することができる。
【0010】
カルボン酸又はその誘導体を含むモノマーから構成される重合体又は共重合体としては、具体的には、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、N−メタクリロイルエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸モノエステル、メトキシアルキレン無水マレイン酸共重合体、両性アクリル酸エステル共重合体、両性メタクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル・マレイン酸ブチル・アクリル酸イソボニル共重合体、イソブチレン・マレイン酸ナトリウム共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸系架橋型ポリマー、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体、オクチルアクリルアミド・アクリル酸エステル共重合体、ジメチルシロキサン・アクリル酸系共重合体、カルボキシビニルポリマーなどを例示することができ、アクリル酸又はメタアクリル酸若しくはそれらの誘導体を含むモノマーから構成される重合体又は共重合体が好ましい。
【0011】
上記した被膜形成性高分子化合物のうち、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、N−メタクリロイルオキシエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体を好ましく用いることができる。
【0012】
尚、本発明の好適に用いられる市販の被膜形成性高分子化合物は、ポリビニルピロリドンとしては、商品名 PVP K−90(ISP社製)、商品名 LUVISCOL K−90(BASF社製)等を、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体としては、商品名 GAFQUAT−755N(ISP社製)、商品名 H.C.ポリマー 1N(大阪有機化学工業社製)等を、アクリル樹脂アルカノールアミンとしては、商品名 プラスサイズL−6330(互応化学工業社製)、商品名 アニセットA−40M(大阪有機化学工業社製)等を、N−メタクリロイルオキシエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体としては、商品名 ユカフォーマーR102、201、202、204、R205、R205S、206、301、R402、510、SM、W(いずれも三菱化学社製)等を例示することができる。
【0013】
被膜形成性高分子化合物は、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いて良い。また、被膜形成性高分子化合物の含有量は、本発明の効果を発揮すれば特に限定されないが、化粧料中0.5〜15重量%とすると良く、2〜10重量%とするのが好ましい。0.5重量%未満の場合、高分子化合物の被膜形成能を発揮させることができなく、また、15重量%を超えて含有したとしても、それ以上の効果が望めないばかりか、ごわつき感やフレーキングが生じるため、いずれの場合も好ましくない。
【0014】
本発明の第2の必須成分は、1,2−アルカンジオールである。本発明で用いられる1,2−アルカンジオールは化粧品原料として用いることのできるものであれば特に限定されないが、炭素数5〜10の1,2−アルカンジオール、すなわち、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ノナンジオール、1,2−デカンジオールを用いるのが好ましく、炭素数5〜8の1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオールを用いるのがより好ましい。
【0015】
1,2−アルカンジオールは、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いて良い。また、1,2−アルカンジオールの含有量は、本発明の効果を発揮すれば特に限定されないが、化粧料中0.01〜5重量%とすることが好ましく、0.05〜3重量%とすることがより好ましい。0.01重量%未満の場合、被膜性高分子化合物の可塑効果が望めず洗髪性に劣るために、また、5重量%を超えて含有したとしても、それ以上の効果が望めないばかりか、セット保持性に悪影響を与えるために、いずれの場合も好ましくない。
【0016】
本発明に係る毛髪化粧料には、乾燥速度を調整するために、所望により水及び/又はエタノールを含有することもできる。用いられる水は一般にはイオン交換水、蒸留水等の精製水である。また、水及び/又はエタノールの含有量は、各化粧品原料の配合量に合わせて適宜適量を含有させれば良い。
【0017】
本発明に係る毛髪化粧料には、その安定性を損なわない範囲であれば上記に記した成分の他、油脂、ロウ類、炭化水素、脂肪酸、高級アルコール、紫外線吸収剤、香料、防腐剤、キレート剤、抗菌剤、保湿剤、清涼剤、ビタミン類、動植物抽出液、pH調整剤、噴射剤、或いは、界面活性剤等を目的に応じて適宜配合しても良い。
【0018】
尚、本発明に係る毛髪化粧料は、種々の毛髪化粧料に調製することができるが、整髪用の毛髪化粧料に調製するのが好ましい。また、用いられる剤型としては、例えば、ヘアフォーム、ヘアスプレー等のエアゾール剤型のほか、ヘアローション、ヘアワックス、ヘアジェル、ヘアミスト等の非エアゾール剤型を例示することができる。
【0019】
本発明に係る毛髪化粧料をエアゾール剤型に調製する場合、噴射剤が共に含有される。用いられる噴射剤は、高圧ガス取締法でエアゾールとして使用できるものであれば特に限定されないが、具体的には、液化石油ガス、イソブタン、ジメチルエーテル等を例示することができる。また、噴射剤の含有量は特に限定されないが、化粧料中5〜70重量%とすると良い。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、配合量は重量%である。
【0021】
実施例1〜8及び比較例1〜4
表1に示す組成となるように、各成分を混合して常法により各試料を調製した。尚、表1中、高分子化合物1はポリビニルピロリドン(商品名PVP K−90、ISP社製)を、高分子化合物2はビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体(商品名GAFQUAT−755N、ISP社製;20%水溶液)を、高分子化合物3はアクリル樹脂アルカノールアミン(商品名プラスサイズL−6330、互応化学工業社製;30%エタノール水溶液)を、高分子化合物4はN−メタクリロイルオキシエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(商品名ユカフォーマーR205、三菱化学社製;30%エタノール溶液)をそれぞれ用いた。また、表中の高分子化合物2〜4の配合量は、それぞれの純分に換算して記載した。
【0022】
〔セット性の評価〕
25℃の条件下で10cm、1gの毛束に実施例1〜8及び比較例1〜4の各試料0.1gを略均一に塗布して毛束を棒状にし、レオメーター(サン レオメーター CR−500、サン科学社製)を用いて、その毛束の中心に加重を加え、毛束が折れ曲がるまでの最大荷重を測定した。得られた測定結果から、下記評価基準により評価した。結果を表1に記す。
【0023】
<評価基準>
○:100gf(980mN)以上
△:60gf(588mN)以上100gf(980mN)未満
×:60gf(588mN)未満
【0024】
〔セット保持性の評価〕
25℃の条件下で30cm、2gの毛束に実施例1〜8及び比較例1〜4の各試料0.2gを略均一に塗布した。この毛束を、直径10mmの円柱状の棒に巻きつけ、その後70℃で2時間乾燥させた。室温に戻してから円柱状の棒を取り外し、温度35℃,湿度80%の条件下に毛束を吊り下げ、初期の長さ(L0)と30分後の長さ(Ln)から、下記式によりセット保持力を算出し、下記評価基準により評価した。結果を表1に記す。
セット保持力(%)={(30−Ln)/(30−L0)}×100
【0025】
<評価基準>
○:セット保持力80%以上
△:セット保持力60%以上80%未満
×:セット保持力60%未満
【0026】
〔ごわつきの評価〕
25℃の条件下で10cm、1gの毛束に実施例1〜8及び比較例1〜4の各試料0.1gを略均一に塗布し室温で乾燥させた。専門パネラー5名により各毛束のごわつき感を下記評価基準に従い官能評価した。尚、評価は各パネラーの平均を採用した。結果を表1に記す。
【0027】
<評価基準>
○:ごわつきがない
△:ややごわつく
×:ごわつく
【0028】
〔洗髪性の評価〕
25℃の条件下で30cm、2gの毛束に実施例1〜8及び比較例1〜4の各試料0.2gを略均一に塗布した。その後、室温で乾燥させた後、温水にて毛束を洗浄した。乾燥後、専門パネラー5名により各試料の洗浄性を指通り感により下記評価基準に従い官能評価した。尚、評価は各パネラーの平均を採用した。結果を表1に記す。
【0029】
<評価基準>
○:指通り感が良い
△:指通り感がやや悪い
×:指通り感が悪い
【0030】
【表1】
【0031】
表1の結果から、本発明に係る毛髪化粧料は、セット力及びセット保持力に優れ、毛髪のごわつきを抑制できるとともに、被膜形成性高分子化合物の洗い残りがなく洗髪性が良好なことから洗髪後の指通り性にも優れることが分かる。
【0032】
以下、本発明に係る毛髪化粧料の処方例を示す。尚、配合量は重量%である。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明に係る毛髪化粧料は、被膜形成性高分子化合物と1,2−アルカンジオールを含有するものであるから、セット力及びセット保持力に優れ、毛髪のごわつきを抑制できるとともに、洗髪時の洗い流し性に優れるものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は毛髪化粧料に係り、その目的は、セット力及びセット保持力に優れ、毛髪のごわつきを抑制できるとともに、洗髪時の洗い流し性に優れる毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヘアスタイルを整えるとともに、整えたヘアスタイルを保持するために用いられる化粧料として被膜形成性高分子化合物を配合した毛髪化粧料がある。被膜形成性高分子化合物は、整髪した毛髪表面に被膜を形成して毛髪を固定することができることから、優れたセット性を有するとともに、整髪した髪型を長時間に渡り固定することができるという特徴を有している。また、被膜形成性高分子化合物を用いた毛髪化粧料は耐湿性に優れることから、整髪した髪型は夏場のような高湿度下においても長時間保持することができるという利点もある。しかしながら、従来の被膜形成性高分子化合物を用いた毛髪化粧料は、高耐湿性からくる高いセット保持力のために、シャンプー等による洗髪時に被膜形成性高分子化合物が洗い残り、洗髪後の毛髪の櫛どおりが悪くなったり、きしみ感を付与してしまうという欠点を有していた。
【0003】
この欠点を解決するために、毛髪化粧料に界面活性剤、シリコーン類、エステル類、アルコール類などを配合して毛髪表面に形成される被膜を柔軟にしたり、水溶性を高めたりする試みがなされている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。しかしながら、これら毛髪化粧料にセット保持性に有効な量の被膜形成性高分子化合物を配合すると、ごわつきが生じたり、また、洗髪後に依然としてきしみ感が残り、その抑制が十分ではなかった。
【0004】
一方、1,2−アルカンジオールは殺菌効果を有することが知られており、従来から防腐殺菌剤として化粧料に配合する試みがなされている(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。この1,2−アルカンジオールと被膜形成性高分子化合物を用いた本発明に類似する技術として、特許文献5及び特許文献6の開示がある。しかしながら、特許文献5及び6の技術は、抗菌防御系に関するものであり、皮膚化粧料への応用の開示はあるが、毛髪化粧料、特に整髪用の毛髪化粧料に関する開示はない。
【0005】
【特許文献1】
特表平6−504792号公報
【特許文献2】
特開平7−145023号公報
【特許文献3】
特開平10−53510号公報
【特許文献4】
特開平11−310506号公報
【特許文献5】
特開平11−269062号公報
【特許文献6】
特開2001−288069号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、セット力及びセット保持力に優れ、毛髪のごわつきを抑制できるとともに、洗髪時の洗い流し性に優れる毛髪化粧料を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に係る発明は、被膜形成性高分子化合物と、1,2−アルカンジオールとを含有してなる毛髪化粧料に関する。
請求項2に係る発明は、被膜形成性高分子化合物が、ポリビニルピロリドン及び/又はカルボン酸若しくはその誘導体からなるモノマーから構成される重合体又は共重合体である請求項1に記載の毛髪化粧料に関する。
請求項3に係る発明は、被膜形成性高分子化合物が、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、及びN−メタクリロイルオキシエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体からなる群から選ばれる1種以上である請求項1に記載の毛髪化粧料に関する。
請求項4に係る発明は、1,2−アルカンジオールが、炭素数5〜10の1,2−アルカンジオールである請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の毛髪化粧料は、必須成分として、被膜形成性高分子化合物と、1,2−アルカンジオールとを含有してなることを特徴とする。
【0009】
本発明の第1の必須成分は、被膜形成性高分子化合物である。被膜形成性高分子化合物とは、水、アルコール類や噴射剤などに溶解して頭髪に塗布した後に、これらの蒸発とともに頭髪に被膜を形成することができる化合物のことである。本発明で用いられる被膜形成性高分子化合物は化粧品原料として用いることのできるものであれば特に限定されないが、ポリビニルピロリドンの他、カルボン酸又はその誘導体を含むモノマーから構成される重合体又は共重合体等を例示することができる。
【0010】
カルボン酸又はその誘導体を含むモノマーから構成される重合体又は共重合体としては、具体的には、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、N−メタクリロイルエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸モノエステル、メトキシアルキレン無水マレイン酸共重合体、両性アクリル酸エステル共重合体、両性メタクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル・マレイン酸ブチル・アクリル酸イソボニル共重合体、イソブチレン・マレイン酸ナトリウム共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸系架橋型ポリマー、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体、オクチルアクリルアミド・アクリル酸エステル共重合体、ジメチルシロキサン・アクリル酸系共重合体、カルボキシビニルポリマーなどを例示することができ、アクリル酸又はメタアクリル酸若しくはそれらの誘導体を含むモノマーから構成される重合体又は共重合体が好ましい。
【0011】
上記した被膜形成性高分子化合物のうち、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、N−メタクリロイルオキシエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体を好ましく用いることができる。
【0012】
尚、本発明の好適に用いられる市販の被膜形成性高分子化合物は、ポリビニルピロリドンとしては、商品名 PVP K−90(ISP社製)、商品名 LUVISCOL K−90(BASF社製)等を、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体としては、商品名 GAFQUAT−755N(ISP社製)、商品名 H.C.ポリマー 1N(大阪有機化学工業社製)等を、アクリル樹脂アルカノールアミンとしては、商品名 プラスサイズL−6330(互応化学工業社製)、商品名 アニセットA−40M(大阪有機化学工業社製)等を、N−メタクリロイルオキシエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体としては、商品名 ユカフォーマーR102、201、202、204、R205、R205S、206、301、R402、510、SM、W(いずれも三菱化学社製)等を例示することができる。
【0013】
被膜形成性高分子化合物は、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いて良い。また、被膜形成性高分子化合物の含有量は、本発明の効果を発揮すれば特に限定されないが、化粧料中0.5〜15重量%とすると良く、2〜10重量%とするのが好ましい。0.5重量%未満の場合、高分子化合物の被膜形成能を発揮させることができなく、また、15重量%を超えて含有したとしても、それ以上の効果が望めないばかりか、ごわつき感やフレーキングが生じるため、いずれの場合も好ましくない。
【0014】
本発明の第2の必須成分は、1,2−アルカンジオールである。本発明で用いられる1,2−アルカンジオールは化粧品原料として用いることのできるものであれば特に限定されないが、炭素数5〜10の1,2−アルカンジオール、すなわち、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ノナンジオール、1,2−デカンジオールを用いるのが好ましく、炭素数5〜8の1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオールを用いるのがより好ましい。
【0015】
1,2−アルカンジオールは、1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いて良い。また、1,2−アルカンジオールの含有量は、本発明の効果を発揮すれば特に限定されないが、化粧料中0.01〜5重量%とすることが好ましく、0.05〜3重量%とすることがより好ましい。0.01重量%未満の場合、被膜性高分子化合物の可塑効果が望めず洗髪性に劣るために、また、5重量%を超えて含有したとしても、それ以上の効果が望めないばかりか、セット保持性に悪影響を与えるために、いずれの場合も好ましくない。
【0016】
本発明に係る毛髪化粧料には、乾燥速度を調整するために、所望により水及び/又はエタノールを含有することもできる。用いられる水は一般にはイオン交換水、蒸留水等の精製水である。また、水及び/又はエタノールの含有量は、各化粧品原料の配合量に合わせて適宜適量を含有させれば良い。
【0017】
本発明に係る毛髪化粧料には、その安定性を損なわない範囲であれば上記に記した成分の他、油脂、ロウ類、炭化水素、脂肪酸、高級アルコール、紫外線吸収剤、香料、防腐剤、キレート剤、抗菌剤、保湿剤、清涼剤、ビタミン類、動植物抽出液、pH調整剤、噴射剤、或いは、界面活性剤等を目的に応じて適宜配合しても良い。
【0018】
尚、本発明に係る毛髪化粧料は、種々の毛髪化粧料に調製することができるが、整髪用の毛髪化粧料に調製するのが好ましい。また、用いられる剤型としては、例えば、ヘアフォーム、ヘアスプレー等のエアゾール剤型のほか、ヘアローション、ヘアワックス、ヘアジェル、ヘアミスト等の非エアゾール剤型を例示することができる。
【0019】
本発明に係る毛髪化粧料をエアゾール剤型に調製する場合、噴射剤が共に含有される。用いられる噴射剤は、高圧ガス取締法でエアゾールとして使用できるものであれば特に限定されないが、具体的には、液化石油ガス、イソブタン、ジメチルエーテル等を例示することができる。また、噴射剤の含有量は特に限定されないが、化粧料中5〜70重量%とすると良い。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、配合量は重量%である。
【0021】
実施例1〜8及び比較例1〜4
表1に示す組成となるように、各成分を混合して常法により各試料を調製した。尚、表1中、高分子化合物1はポリビニルピロリドン(商品名PVP K−90、ISP社製)を、高分子化合物2はビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体(商品名GAFQUAT−755N、ISP社製;20%水溶液)を、高分子化合物3はアクリル樹脂アルカノールアミン(商品名プラスサイズL−6330、互応化学工業社製;30%エタノール水溶液)を、高分子化合物4はN−メタクリロイルオキシエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(商品名ユカフォーマーR205、三菱化学社製;30%エタノール溶液)をそれぞれ用いた。また、表中の高分子化合物2〜4の配合量は、それぞれの純分に換算して記載した。
【0022】
〔セット性の評価〕
25℃の条件下で10cm、1gの毛束に実施例1〜8及び比較例1〜4の各試料0.1gを略均一に塗布して毛束を棒状にし、レオメーター(サン レオメーター CR−500、サン科学社製)を用いて、その毛束の中心に加重を加え、毛束が折れ曲がるまでの最大荷重を測定した。得られた測定結果から、下記評価基準により評価した。結果を表1に記す。
【0023】
<評価基準>
○:100gf(980mN)以上
△:60gf(588mN)以上100gf(980mN)未満
×:60gf(588mN)未満
【0024】
〔セット保持性の評価〕
25℃の条件下で30cm、2gの毛束に実施例1〜8及び比較例1〜4の各試料0.2gを略均一に塗布した。この毛束を、直径10mmの円柱状の棒に巻きつけ、その後70℃で2時間乾燥させた。室温に戻してから円柱状の棒を取り外し、温度35℃,湿度80%の条件下に毛束を吊り下げ、初期の長さ(L0)と30分後の長さ(Ln)から、下記式によりセット保持力を算出し、下記評価基準により評価した。結果を表1に記す。
セット保持力(%)={(30−Ln)/(30−L0)}×100
【0025】
<評価基準>
○:セット保持力80%以上
△:セット保持力60%以上80%未満
×:セット保持力60%未満
【0026】
〔ごわつきの評価〕
25℃の条件下で10cm、1gの毛束に実施例1〜8及び比較例1〜4の各試料0.1gを略均一に塗布し室温で乾燥させた。専門パネラー5名により各毛束のごわつき感を下記評価基準に従い官能評価した。尚、評価は各パネラーの平均を採用した。結果を表1に記す。
【0027】
<評価基準>
○:ごわつきがない
△:ややごわつく
×:ごわつく
【0028】
〔洗髪性の評価〕
25℃の条件下で30cm、2gの毛束に実施例1〜8及び比較例1〜4の各試料0.2gを略均一に塗布した。その後、室温で乾燥させた後、温水にて毛束を洗浄した。乾燥後、専門パネラー5名により各試料の洗浄性を指通り感により下記評価基準に従い官能評価した。尚、評価は各パネラーの平均を採用した。結果を表1に記す。
【0029】
<評価基準>
○:指通り感が良い
△:指通り感がやや悪い
×:指通り感が悪い
【0030】
【表1】
【0031】
表1の結果から、本発明に係る毛髪化粧料は、セット力及びセット保持力に優れ、毛髪のごわつきを抑制できるとともに、被膜形成性高分子化合物の洗い残りがなく洗髪性が良好なことから洗髪後の指通り性にも優れることが分かる。
【0032】
以下、本発明に係る毛髪化粧料の処方例を示す。尚、配合量は重量%である。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明に係る毛髪化粧料は、被膜形成性高分子化合物と1,2−アルカンジオールを含有するものであるから、セット力及びセット保持力に優れ、毛髪のごわつきを抑制できるとともに、洗髪時の洗い流し性に優れるものである。
Claims (4)
- 被膜形成性高分子化合物と、1,2−アルカンジオールとを含有してなる毛髪化粧料。
- 被膜形成性高分子化合物が、ポリビニルピロリドン及び/又はカルボン酸若しくはその誘導体からなるモノマーから構成される重合体又は共重合体である請求項1に記載の毛髪化粧料。
- 被膜形成性高分子化合物が、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、及びN−メタクリロイルオキシエチル N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体からなる群から選ばれる1種以上である請求項1に記載の毛髪化粧料。
- 1,2−アルカンジオールが、炭素数5〜10の1,2−アルカンジオールである請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-12-09 JP JP2002356843A patent/JP2004189636A/ja active Pending
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