JP2004196681A - 損傷毛に対するパーマネント施術方法 - Google Patents

損傷毛に対するパーマネント施術方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ヘアダイ、ブリーチ、縮毛矯正等により髪が損傷している施術対象者の髪或いはヘアダイ、ブリーチ、縮毛矯正等を施術していなくてもこのような対象者の髪に類似して損傷した髪に今以上の損傷を与えることなく所望のウェーブを形成し、或いは直毛化し、固定する。
【解決手段】損傷した直毛に還元剤、アルカリ剤を作用させずに、ロッドに巻いて形成したウェーブに酸化剤を作用させて固定する。又、損傷したくせ毛もしくは縮毛に還元剤、アルカリ剤を作用させずに、直毛化、或いは緩いウェーブに変形し、酸化剤を作用させて該変形直毛もしくは該緩いウェーブを固定する。
【選択図】図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパーマネント施術方法に関し、特に毛髪を構成するケラチンのシスチン結合が切断された損傷毛に対するパーマネント施術方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパーマネント施術方法は、第1剤に還元剤としてチオグリコール酸塩(HSCHCOOH)、システイン(HSCHCH(NH)COOH)等を単独若しくは併用し、アルカリ剤としてアンモニア(NH)、モノエタノールアミン(HOCHCHNH)、トリエタノールアミン((HOCHCHN)、炭酸カリウム(KCO)、炭酸アンモニウム((NHCO)、重炭酸アンモニウム(NHHCO)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)等を主要成分としたコールドパーマネントウェーブ第1剤を髪に塗布して髪を軟化させ、髪を構成するケラチンタンパク質の縦軸を形成するポリペプチドとポリペプチドを結ぶシスチン結合を切断(還元)して2分子のシステインにし、髪をロッドに巻いてウェーブを形成させている。
【0003】
その後、臭素酸カリウム(KBrO)、臭素酸ナトリウム(NaBrO)、過ホウ酸ナトリウム(NaBO・4HO)、過酸化水素(H)等の酸化剤のいずれかを主要成分としたコールドパーマネントウェーブ第2剤を髪に塗布して第1剤で切断したシスチン結合を再結合させて(|―SH HS―|+H→|―S―S―|)、形成されているウェーブを酸化、固定させていた。
【0004】
このように従来より2浴式パーマネント方法といわれ、第1剤を用いる還元工程と第2剤を用いる酸化工程を行うことによりパーマネントを施術している(例えば、特許文献1又は2参照。)。
【0005】
【特許文献1】特公平8−18959号公報
【特許文献2】特公平6−21052号公報
【0006】
又、還元剤の中にマンガンイオンを配合して還元作用をさせながら髪をロッド巻きした後にマンガンイオンの触媒作用で空気酸化を促進させ、酸化剤を用いないで、1剤のみで行う1浴式パーマネント方法も用いられている。
【0007】
以下に従来から用いられ、薬事法に規定されているパーマネントウェーブ用剤基準の一部を挙げる。(1)チオグリコール酸又はその塩類を主成分とするコールド2浴式パーマネントウェーブ用剤がある。これは、チオグリコール酸2.0〜7.0%、pH4.5〜9.6、アルカリ度7.0ml以下の第1剤と臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム又は過ホウ酸ナトリウムを含有する第2剤からなるものである。(2)システインを主成分とするコールド2浴式パーマネントウェーブ用剤がある。これはシステイン3.0〜7.5%、pH8.0〜9.5、アルカリ度12.0ml以下の第1剤と臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム又は過ホウ酸ナトリウムを含有する第2剤からなるものである。(3)チオグリコール酸又はその塩類を主成分とする加温2浴式パーマネントウェーブ用剤がある。これはチオグリコール酸1.0〜5.0%、pH4.5〜9.3、アルカリ度5.0ml以下の第1剤と臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム又は過ホウ酸ナトリウムを含有する第2剤からなるものである。(4)チオグリコール酸又はその塩類を主成分とするコールド1浴式パーマネントウェーブ用剤がある。これはチオグリコール酸3.0〜3.3%、pH9.4〜9.6、アルカリ度3.5〜4.6mlに調製されたものである。
【0008】
(1)乃至(3)は第1剤に還元剤とアルカリ剤を用い、第2剤に酸化剤を用いる2浴式のパーマネントウェーブ用剤であり、常温で作用させるものと、加温して作用させるものはアルカリ濃度、pH及び還元剤の配合量の規制がある。(4)は還元剤の中にマンガンイオンを配合し、酸化剤を作用させない1浴式のパーマネントウェーブ用剤である。
【0009】
その他のパーマネントウェーブ技法は薬事法では許可されていないが、次なる方法も一部では用いられている。即ち、アルカリ加水分解を応用した技法がある。これはアルカリ溶液を髪に浸透させ、ロッド巻きをした後に55℃以上に加温し、シスチン結合を加水分解して切断してウェーブを形成する方法。その他の方法として、亜硫酸ナトリウム、酸性亜硫酸ナトリウムを用いてシスチン結合を切断し(|―S―S―|+NaSO→|―S・SONa NaS―|、|―S―S―|+NaHSO→|―S・SONa HS―|)、リンス中で元のシスチン結合(|―S―S―|)に戻す技法であり、一般的にサルファイト系のウェーブ技法といわれ注目されている。
【0010】
いずれにしてもこれら従来の技法は髪のタンパク質を軟化させ、側鎖結合のシスチン結合を切断させるための還元剤、アルカリ剤を用いるため髪を傷めてしまうという欠点が問題になっている。特にヘアダイ、ブリーチ、縮毛矯正を繰り返している場合には髪の損傷は著しく、髪の表面を覆っている毛小皮(キューティクル)が極度に欠損し、毛皮質(コルテックス)間の間充物質(マトリックス)が流出して毛髪が空洞化しスポンジ状になっている髪に対しては上述のような(1)乃至(4)の何れのパーマネント方法も第1剤を髪に作用させた時点で髪は溶け始め、施術対象者がウェーブを付けたいと望んでも或いは直毛化を望んでもウェーブを付ける或いは直毛化どころか髪は極度に傷んでしまうのである。そして、このように損傷している施術対象者の髪或いはヘアダイ、ブリーチ、縮毛矯正等を施術していなくてもこのような対象者に類似して損傷した髪は目視的にも艶がまったくなく、本来であれば直毛若しくは緩やかなウェーブが出ている筈の髪が、細く小さく波を打って縮緬様にまでなっているケースも見受けられる。そして、触感的には髪の保湿性は完全に消失して毛小皮が剥離しているために本来であればしっとり、滑らかである筈の髪が藁のようにばさばさになっている。
【0011】
このように髪が損傷した原因はさまざまなものが推測されるが、第一に縮毛矯正又はパーマにおける第2剤の処理不足、即ち不完全な酸化により髪の内部に酸化されていないシステインが多量に存在していることが本発明者の実験により証明された。
【0012】
通常第1剤により還元された髪の第2剤に酸化剤の使用量は下記式1
【式1】
Figure 2004196681
の計算式で必要量が算出されていて、正常な髪であれば、10乃至15分の作用時間で充分に第1剤で切断されたシスチン結合を再結合させることが可能であるが、同時間内で完全酸化されない原因を本願発明者が頭髪の含有金属の分析により解明した。その分析によれば上述のような損傷毛の含有金属としてアルミニウムイオン含有量が多いことがわかった。これは、近年、胃薬又は缶入り飲料、レトルト食品の販売の普及に伴い胃薬や食品パッケージに含まれている金属イオン特にアルミニウムイオンが以前にまして人体に摂取され、髪の内部にもアルミニウムイオンがより多く蓄積されているからであると推測される。そして、本発明者はこの髪の内部に含まれるアルミニウムイオンがパーマネント施術の酸化反応を妨害していることを解明した。
【0013】
この結果髪にパーマネントウェーブを施術する際には第2剤の作用時間を60分以上必要としているが、実際の現場では10乃至15分という従来の作用時間で第2剤での処理をしているのが実情である。従って、髪の内部には酸化されていないシステインが多量に残留し、それが髪を極度に損傷させている。
【0014】
このような状態の髪にパーマネントを施術する際には酸化されていないシステインが多量に残留しているので、さらにシスチン結合を切断する必要がなく、還元剤は一切必要としない。若しこのような状態の髪に還元剤やアルカリ剤を塗布した場合には、髪の損傷は更に進行して髪は溶けるか切れてしまうのである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記のような問題点を解決し、ヘアダイ、ブリーチ、縮毛矯正等により髪が損傷している施術対象者の髪或いはヘアダイ、ブリーチ、縮毛矯正等を施術していなくてもこのような対象者の髪に類似して損傷した髪に今以上の損傷を与えることなく所望のウェーブを形成し、或いは直毛化し、固定することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための第一の手段は、損傷毛に対してパーマネントを施術する方法において、直毛に還元剤、アルカリ剤を作用させずに、ロッドに巻いてウェーブを形成させ、酸化剤を作用させて該形成ウェーブを固定することを特徴とする損傷毛に対するパーマネント施術方法である。又、第二の手段は、損傷毛に対してパーマネントを施術する方法において、くせ毛もしくは縮毛に還元剤、アルカリ剤を作用させずに、直毛化、或いは緩いウェーブに変形し、酸化剤を作用させて該形成直毛もしくは該緩いウェーブを固定することを特徴とする損傷毛に対するパーマネント施術方法である。以上のような手段によれば、髪が損傷している施術対象者の髪に今以上の損傷を与えることなく所望のウェーブを形成し、或いは直毛化し、固定することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の損傷毛に対するパーマネント施術方法は損傷した直毛に還元剤、アルカリ剤を作用させずに、ロッドに巻いてウェーブを形成させ、酸化剤を作用させて該形成ウェーブを固定、或いは直毛化、或いは緩いウェーブに変形し、酸化剤を作用させて該形成直毛もしくは該緩いウェーブを固定するするものである。即ち、直毛にウェーブを形成、固定するほか、すでにあるウェーブを緩め或いは伸ばし、固定する方法も包含し、現在の毛髪の形状を変形させて固定する方法である。以下は主に直毛にウエーブを形成、固定する方法について詳述するが、すでにあるウェーブを緩め或いは伸ばす方法についても原理は同じで、ロッド巻きの工程を省略して処理する通常の方法に従えばよい。尚、ここでいう損傷毛とは髪を構成するケラチンタンパク質の縦軸を形成するポリペプチドとポリペプチドを結ぶシスチン結合が切断されて形成されるシステインが毛髪形状を固定するに足る量残留している状態の毛髪をいう。勿論損傷毛はこのような状態に加え、上述のような理由のほかシャンプー剤の洗浄作用、ブラッシングによる物理的原因等により毛髪を構成する毛小皮が欠損し、毛皮質内の非結晶タンパク質が毛髪外部に流出して毛髪の感触を著しく悪化させている状態等を併発しているものも含まれる。
【0018】
本発明で用いられる酸化剤としては、酸素、オゾン、過酸化水素、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム(1水和物、4水和物)、過酸化ナトリウム、過硫酸塩等の過酸化物、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩、酸化銅、酸化銀、酸化水銀、普通の原子価よりも高い原子化を持つ元素の酸化物(例えばCe0、MnO、PbO)酸素酸(例えば亜硝酸、硝酸、過マンガン酸、クロム酸、塩素酸、次亜塩素酸、過塩素酸)及びその塩類、熱濃硫酸、王水(硝酸と塩酸の混合物)、ハロゲン、高原子価金属イオン(Fe +Cu +Sn +)を含む塩類などが挙げられるが、特に過酸化水素及び臭素酸ナトリウムが好ましい。
【0019】
これらの酸化剤は酸化剤以外の成分として従来の2浴式パーマネント用の第2剤と同様に、通常用いられる成分を本発明の目的、作用、効果を損なわない範囲で適宜選択して添加して使用する。その他にもパーマネントウェーブ処理の効果を高めるため或いは毛髪を補強するため等の様々な添加剤を加えることもできる。例えば殺菌剤、着色剤、香料、安定化剤、乳化剤、純水等を用いることができる。又、これらの各種成分を用いて適宜ローション、ジェル、クリーム等の形態に調製して使用する。
【0020】
尚、本発明に使用される調製後のパーマ剤に含有される上述のような酸化剤は、用いる酸化剤、その他の成分によっても変動するが、例えば過酸化水素の場合は重量比率にして略0.1重量%乃至3.0重量%、臭素酸ナトリウムの場合は重量比率にして略0.5重量%乃至20.0重量%にすることが望ましく、特に過酸化水素の場合は0.9重量%乃至1.1重量%、臭素酸ナトリウムの場合は略5.5重量%乃至6.5重量%にすることは推奨される。
【0021】
次に本発明のパーマネント施行方法の施術手順について述べる。先ず直毛にウェーブを形成する方法では、髪を水で濡らし、ロッドに巻く。そして上述のように適宜調製した酸化剤を含有するパーマ剤を塗布して20分以上放置する。その後にロッドオフしてプレーンリンスをする。くせ毛もしくは縮毛を直毛化、或いは緩いウェーブに変形する方法では、髪を水で濡らし、直毛或いは緩いウェーブにするために簡単に梳かす。そして上述のように適宜調製した酸化剤を含有するパーマ剤を塗布して20分以上放置する。その後にプレーンリンスをする。このような処理によりすでに髪に残留している多量の切断されたままのシスチン結合を再結合させて毛髪を酸化固定することが可能となる。
【0022】
【実施例】以下に実施例、比較例をあげて本発明の効果を具体的に説明する。
[実施例1]
本実施例では、第1剤を用いる還元工程と第2剤を用いる酸化工程を行うことによりパーマネントを施術する2浴式パーマネント方法と本発明の酸化工程のみを行うパーマネント方法とを比較し、本発明の有効性を確認した。
【0023】
先ず、毛髪で図1に示すように、ブリーチをしてパーマをかけて損傷している毛髪を950本程度を1束として3個のかもじを作った。1個のかもじA(図1乃至図7において右のかもじ)には酸化剤を含有したパーマ剤のみを用いて施術し(実施例1)、他の1個のかもじB(図1乃至図7において中央のかもじ)には比較のため通常の2浴式に用いられるコールドパーマ1剤及び2剤を用いて施術し(比較例1)、更に他の1個のかもじC(図1乃至図7において左のかもじ)は比較のため何の処理も施さなかった(比較例2)。
【0024】
本実施例1に用いた酸化剤を含有したパーマ剤は、酸化剤として臭素酸ナトリウム(NaBrO)6重量%、その他フェノキシエタノール0.1重量%、ラウリン酸ジエタノールアミド0.12重量%、ポリオキシエチレンラノリン(20E.O.)0.006重量%、塩化ジオレイルメチルアンモニウム(75%)0.48重量%、塩化セチルトリメチルアンモニウム(50%)0.22重量%、エデト酸ニナトリウム0.003重量%、リン酸0.003重量%、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(10E.O.)0.7重量%、プロピレングリコール0.3重量%、精製水残量を配合して調整したパーマ剤である。比較のために使用したコールドパーマ1剤は、チオグリコール酸アンモニウム6.7重量%、炭酸水素アンモニウム2.3重量%、エチレンジアミン四酢酸0.5重量%、アンモニア水2.0重量%、精製水残量を配合して調整したものを使用し、コールドパーマ2剤は実施例1のパーマ剤と同じものを使用した。
【0025】
先ず本実施例1を施術するかもじAを水で濡らし、比較例2を施術するかもじBにはコールド1剤を塗布した(図2)。比較例3のかもじCには何ら処置を施していない。以後同様にかもじCには何ら処置を施さない。その結果かもじAは水分を吸収して前回のパーマのウェーブが残っている状態になり、かもじBの髪はコールド1剤で軟化しすぎて、前回のパーマのウェーブは伸びている状態になる(図3)。次にかもじA及びかもじBをワインディングし(図4)、先に述べた酸化剤を含有するパーマ剤を塗布した(図5)。その後30分放置後にロッドアウトした。ロッドアウト後はかもじAは綺麗なウェーブがでてパーマがかかった。かもじBはウェーブは出ずにだらっと垂れ下がった状態になった(図6)。その後ドライヤーで乾燥させた。
【0026】
上記実施例の結果、図7に示すように、酸化剤を含有したパーマ剤のみを用いて施術したかもじAはドライ後も綺麗なウェーブを保持していた。通常の2浴式に用いられるコールドパーマ1剤及び2剤を用いて施術したかもじBはドライ後はロッドにより形成しようとしたウェーブ形成されず、ばさばさのわら状になり本処理前よりも損傷していた。即ち、損傷毛に対しては従来の2浴式パーマネント方法では、パーマネントウェーブがかからないのみならず、更に毛髪を損傷させてしまうが、本発明の還元剤、アルカリ剤を作用させずに酸化剤のみ作用させる方法では毛髪を損傷させることなく、所望のパーマネントウェーブを得ることができた。
【0027】
[実施例2〜7]
次に酸化剤の種類及び含有量を変化させて施術後の強度、感触を比較した。先ずブリーチをしてパーマをかけて損傷している毛髪を950本程度を1束として8個の毛束D〜Kを作った。これらの毛束を還元剤としてチオグリコール酸7重量%を含有したコールド1剤を用いて直毛にし、酸化剤として臭素酸ナトリウムを6重量%を含有したコールド2剤を用いて1分間酸化をして直毛を固定した。尚、ここで酸化剤で長時間固定を行うと、毛髪は完全酸化して今回の実験には適さないので、不完全な酸化にして一般的なパーマ処理で損傷した毛髪と同程度の損傷状態とした。
【0028】
この様に処理した毛束を直径10mmのロッドに巻き、実施例2乃至5(毛束D〜G)には酸化剤として臭素酸ナトリウム(NaBrO)を用い、その他フェノキシエタノール0.1重量%、ラウリン酸ジエタノールアミド0.12重量%、ポリオキシエチレンラノリン(20E.O.)0.006重量%、塩化ジオレイルメチルアンモニウム(75%)0.48重量%、塩化セチルトリメチルアンモニウム(50%)0.22重量%、エデト酸ニナトリウム0.003重量%、リン酸0.003重量%、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(10E.O.)0.7重量%、プロピレングリコール0.3重量%、精製水残量を配合して調整したパーマ剤を塗布した。実施例6乃至8(毛束H〜J)には酸化剤として過酸化水素(H)を用い、その他ヒドロキシエタンジホスホン酸(60%)0.1重量%、フェナセチン0.08重量%、1.3−ブチレングリコール1.5重量%、加水分解コラーゲン液5重量%、加水分解シルク4重量%、リン酸―水素ナトリウム0.2重量%、リン酸0.2重量%、精製水残部を配合して調製したパーマ剤を塗布し、比較例3(毛束K)には精製水10mlを塗布した。そして、40分放置した後にロッドを外した。
【0029】
実施例2(毛束D)では酸化剤として臭素酸ナトリウム(NaBrO)1重量%、実施例3(毛束E)では酸化剤として臭素酸ナトリウム(NaBrO)2重量%、実施例4(毛束F)では酸化剤として臭素酸ナトリウム(NaBrO)4重量%、実施例5(毛束G)では酸化剤として臭素酸ナトリウム(NaBrO)6重量%、実施例6(毛束H)では酸化剤として過酸化水素(H)1.5重量%、実施例7(毛束I)では酸化剤として過酸化水素(H)1.0重量%、実施例8(毛束J)では酸化剤として過酸化水素(H)0.5重量%を配合した。比較例3(毛束K)には比較のために精製水を用いた。図8はロッドを外した直後、図9は自然放置24時間後の状態を示すものである。尚、図において左端の毛束が実施例2を施したものであり、順次右方向に実施例3、実施例4…を施したものと並び、右端が比較例3である。
【0030】
上記実施例2乃至8及び比較例3の結果を表1に示す。尚、強度測定には引張試験測定器(「DIANOS−A2」、株式会社TOTO製)を用い毛髪の引張強度(g)を測定した。毛髪の選定は太さ73±5μmのものを各々10本用いてその平均値を求めた。方法としては毛髪をクランパーにセットし、毛髪が引っ張られて切れる時の毛髪にかかる破断重量(g)で以て毛髪の強度を示した。又、感触テストにはレベル1乃至5まで設定し、最も感触がよいものを5に、最も悪いものを1にした。更に、本実験では通常の2浴式コールドパーマを行った比較例1の毛髪を上記と同様に測定して、実施例2乃至8と比較例1との強度及び感触の比較も行った。
【表1】
Figure 2004196681
【0031】
以上のように、実施例7は比較例3と比較して若干乾燥したが、強度は高かった。又、酸化剤として過酸化水素を用いた実施例6乃至実施例8の中では、過酸化水素1重量%の実施例7の結果が良好で、過酸化水素0.5重量%の実施例8では感触は比較例3と同等だが、強度は過酸化水素1重量%の実施例7より弱く、ウェーブは若干緩い。又、過酸化水素1.5重量%の実施例6では感触も悪くなり、強度も過酸化水素を用いた実施例6乃至実施例8の中では一番低く悪かった。これは過酸化水素による過剰酸化が原因である。酸化剤として臭素酸ナトリウムを用いた実施例2乃至実施例5の中では、臭素酸ナトリウム6重量%の実施例5が感触、強度共に良好であった。又、通常の2浴式コールドパーマを行った比較例1において強度は56gで、総ての実施例より強度は67〜130%低下し、感触は1で、実施例より著しく低下した。この結果により本発明の有効性が更に証明された。
【0032】
【発明の効果】以上のような本発明によれば、損傷した髪に今以上の損傷を与えることなく所望のウェーブを作成し、或いは直毛化し、固定することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】損傷毛の実施例1及び比較例1、比較例2の施術前の状態を示す図
【図2】実施例1を施術するかもじAを水で濡らし、比較例2を施術するかもじBにはコールド1剤を塗布する状態図
【図3】実施例1を施術するかもじAを水で濡らし、比較例2を施術するかもじBにコールド1剤を塗布した後の毛髪の状態図
【図4】かもじA及びかもじBのワインディング状態図
【図5】かもじA及びかもじBに酸化剤を含有したパーマ剤を塗布する状態図
【図6】かもじA及びかもじBのロッドアウト後の毛髪の状態図
【図7】かもじA及びかもじBのドライ後の毛髪の状態図
【図8】実施例2乃至8の施術後ロッドを外した直後の毛髪状態及び比較例3の状態図
【図9】実施例2乃至8の施術後自然放置24時間後の毛髪状態及び比較例3の状態図

Claims (2)

  1. 損傷毛に対してパーマネントを施術する方法において、直毛に還元剤、アルカリ剤を作用させずに、ロッドに巻いてウェーブを形成させ、酸化剤を作用させて該形成ウェーブを固定することを特徴とする損傷毛に対するパーマネント施術方法。
  2. 損傷毛に対してパーマネントを施術する方法において、くせ毛もしくは縮毛に還元剤、アルカリ剤を作用させずに、直毛化、或いは緩いウェーブに変形し、酸化剤を作用させて該形成直毛もしくは該緩いウェーブを固定することを特徴とする損傷毛に対するパーマネント施術方法。
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