JP2004200268A - Cmp研磨剤及び基板の研磨方法 - Google Patents

Cmp研磨剤及び基板の研磨方法 Download PDF

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剛史 桜田
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

【課題】層間絶縁膜、シャロートレンチ分離用絶縁膜などを平坦化するCMP技術において、研磨傷を発生させず、平坦性が良いまま高速研磨を行うことを可能にする研磨剤及び研磨法を提供する。
【解決手段】粒子表面にコロイダルシリカが付着した酸化セリウム粒子及び水ならびに必要ならば分散剤を含むCMP研磨剤ならびにそれを用いた基板の研磨方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子部品等の製造技術である基板表面の平坦化工程、特に、層間絶縁膜の平坦化工程及びシャロートレンチ分離(STI)の形成工程等において使用されるCMP研磨剤(Chemical Mechanical Polishing)、及びこのCMP研磨剤を使用した基板の研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
超大規模集積回路製造の分野において実装密度を高めるために種々の微細加工技術が研究開発されており、既にデザインルールは、サブハーフミクロンのオーダーになっている。このような厳しい微細化の要求を満足するために開発されている技術の一つにCMP技術がある。この技術は、半導体装置の製造工程において、露光を施す層を完全に平坦化し、露光技術の負担を軽減し、歩留まりを安定させることができるため、例えば層間絶縁膜の平坦化、シャロートレンチ分離を行う際に必須となる技術である。
【0003】
シャロートレンチ分離とは半導体基板上に形成されたトランジスタとトランジスタの間に絶縁物(主に酸化ケイ素)の層(例えば厚さ0.13μ)を形成し、隣り合ったトランジスタ間で電流が流れないようにする技術である。
半導体装置の製造工程において、プラズマ−CVD(Chemical Vapor Deposition、化学的蒸着法)、低圧−CVD等の方法で形成される酸化ケイ素膜等を平坦化するためのCMP研磨剤としては、従来ヒュームドシリカを研磨粒子とするpHが9を超えるアルカリ性のシリカ系研磨剤が広く用いられてきた。一方、フォトマスクやレンズ等のガラス表面研磨剤として多用されてきた酸化セリウムを研磨粒子とする研磨剤が近年CMP研磨剤として注目されるようになった。この技術は、例えば特開平5−326469号公報に開示されている。酸化セリウム系研磨剤はシリカ系研磨剤と比べて酸化ケイ素膜の研磨速度が速く、研磨傷も比較的少ないという点で優るため種々の適用検討がなされ、その一部は半導体用研磨剤として実用化されるようになっている。この技術は、例えば特開平9−270402号公報に開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平5−326469号公報(要約)
【特許文献2】特開平9−270402号公報(要約)
【発明が解決しようとする課題】
近年、半導体素子の多層化・高精細化が進むにつれ、半導体素子の歩留まり及びスループットの更なる向上が要求されるようになってきている。それに伴い研磨剤を用いたCMPプロセスに対しても、より高速な研磨が望まれるようになっている。同時に、研磨傷が発生しないことと、研磨後の基板の高平坦性も望まれている。酸化セリウム研磨剤を用いたCMPプロセスにおいて研磨傷をさらに低減する方法としては、研磨圧力の低減もしくは定盤回転数の低減といったプロセスの改良や、研磨粒子の濃度低減もしくは小粒子化といった研磨剤の改良が挙げられる。しかし、いずれの方法を用いた場合にも研磨速度が低下してしまう問題があった。また、酸化セリウム研磨剤を用いたCMPプロセスにおいて基板の平坦性をさらに高めるためには水溶性の添加剤を加える研磨剤改良法が挙げられるが、やはりこの場合も研磨速度が低下してしまう問題があった。
【0005】
本発明の目的は、酸化セリウムに付着したコロイダルシリカの作用で、酸化セリウム単独の場合と較べて研磨傷と平坦性はそのままで、研磨速度が向上するCMP研磨剤を提供することである。本発明の他の目的は高速研磨が可能になる研磨方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、次のものに関する。
(1)粒子表面にコロイダルシリカが付着した酸化セリウム粒子及び水ならびに必要に応じて分散剤を含むCMP研磨剤。
(2)被研磨膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押し当てて加圧し、粒子表面にコロイダルシリカが付着した酸化セリウム粒子及び水ならびに必要に応じて分散剤を含むCMP研磨剤を被研磨膜と研磨布の間に供給しながら、被研磨膜と研磨布を相対運動させ、基板表面を研磨する基板の研磨方法。
【0007】
CMP研磨剤を用いて層間絶縁膜の平坦化やシャロートレンチ分離を行う場合、研磨粒子と被研磨膜が接触することによって研磨が進行する。酸化セリウムを研磨粒子に用いた場合、酸化セリウムにコロイダルシリカが付着している方が被研磨膜との接触が容易になり、研磨速度が向上する。研磨傷数や平坦性が、酸化セリウム粒子単独とコロイダルシリカが付着した酸化セリウム粒子ではほとんど変らないことから、コロイダルシリカは被研磨膜への接触性を向上させるだけで、被研磨膜を研磨しているのは大部分が酸化セリウム粒子であると考えられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
一般に酸化セリウムは、炭酸塩、硫酸塩、蓚酸塩等のセリウム化合物を焼成することによって得られる。TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)−CVD法等で形成される酸化ケイ素膜は酸化セリウム粒子の1次粒子径が大きく、かつ結晶歪が少ないほど、すなわち結晶性が良いほど高速研磨が可能であるが、研磨傷が入りやすい傾向がある。そこで、本発明で用いる酸化セリウム粒子は、あまり結晶性を上げない(一次粒子の粒径を大きくしないということである)で作製される。また、半導体チップ研磨に使用するためには、アルカリ金属およびハロゲン類の含有率を1ppm以下に抑えることが好ましい。本発明の研磨剤は高純度のもので、Na、K、Mg、Ca、Zr、Ti、Ni、Cr、Feはそれぞれ1ppm以下、Alは10ppm以下である。
【0009】
本発明において、酸化セリウム粒子を作製する方法として焼成法が使用できる。ただし、研磨傷が入らない粒子を作製するために、できるだけ結晶性を上げない低温焼成が好ましい。セリウム化合物の酸化温度が300℃であることから、焼成温度は600℃以上900℃以下が好ましい。炭酸セリウムを600℃以上900℃以下で60〜120分、空気中で焼成することが好ましい。
【0010】
焼成された酸化セリウムは、ジェットミル等の乾式粉砕、ビ−ズミル等の湿式粉砕で粉砕することができる。焼成酸化セリウムをジェットミル等の乾式粉砕等で粉砕した酸化セリウム粒子には、一次粒子(結晶子)サイズの小さい粒子と一次粒子(結晶子)サイズまで粉砕されていない多結晶体が含まれ、この多結晶体は一次粒子(結晶子)が再凝集した凝集体とは異なっており、明瞭な結晶粒界を有している。この結晶粒界を有する多結晶体を含む研磨剤で研磨を行うと、研磨時の応力により破壊され活性面を発生すると推定され、酸化ケイ素膜等の被研磨面を傷なく高速に研磨することに寄与していると考えられる。本発明において、酸化セリウムの好ましい平均粒径は100nmないし200nmである。
【0011】
コロイダルシリカは高純度のTEOS等有機ケイ素化合物の加水分解により作成される。コロイダルシリカは単分散であることが好ましい。また、コロイダルシリカが研磨に寄与しないためには平均粒子径は100nm以下であることが好ましい。
【0012】
本発明におけるCMP研磨剤は、上記の方法により製造された酸化セリウム粒子、コロイダルシリカ、水及び必要に応じて分散剤からなる組成物を分散させることによって得られる。ここで、酸化セリウム粒子の濃度に制限は無いが、懸濁液(研磨剤)の取り扱い易さから研磨剤全体の重量当たり、0.5〜10重量%の範囲が好ましい。さらに、保存安定性を得るためには1〜5重量%の範囲が好ましい。コロイダルシリカの濃度にも制限は無いが、酸化セリウム粒子に付着させることを考えると酸化セリウムの濃度より少ないことが好ましい。コロイダルシリカの濃度は、研磨剤の重量当たり、0.01ないし5重量%が好ましい。
また分散剤としては、水溶性有機高分子、水溶性陰イオン性界面活性剤、水溶性非イオン性界面活性剤及び水溶性アミンがある。例えば、アクリル酸アンモニウム塩とアクリル酸メチルの共重合体、特に重量平均分子量1000〜20000のアクリル酸アンモニウム塩とアクリル酸メチルの共重合体がある。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン換算した値である。
【0013】
これらの分散剤の添加量は、スラリー中の粒子の分散性及び沈降防止性等から、酸化セリウム粒子100重量部に対して0.01〜5重量部の範囲が好ましく、その分散効果を高めるためには、分散処理時に分散機の中に粒子と同時に入れることが好ましい。
【0014】
これらの酸化セリウム粒子を水中に分散させる方法としては、通常の撹拌機による分散処理の他に、超音波分散機、ホモジナイザー、ボールミル等を用いることができる。サブミクロンオーダの酸化セリウム粒子を分散させるためには、ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、媒体撹拌式ミル等の湿式分散機を用いることが好ましい。また、スラリーのアルカリ性を高めたい場合には、分散処理時又は処理後に、アンモニア水などの金属イオンを含まないアルカリ性物質を添加することができる。
【0015】
コロイダルシリカを酸化セリウム粒子に付着させる方法にはそれぞれの表面電位差を利用する方法がある。研磨剤のpHをコロイダルシリカの等電点より高く、酸化セリウムの等電点より低い範囲に調整すると、コロイダルシリカ表面が負に帯電し、酸化セリウム粒子表面が正に帯電するのでコロイダルシリカが酸化セリウム粒子に付着する。また、コロイダルシリカと酸化セリウムの両方に親和性のある分散剤を介して付着させる方法もある。
【0016】
コロイダルシリカが酸化セリウム粒子に実際に付着していることを調べるには、研磨剤を遠心分離し、完全に酸化セリウム粒子を沈降させ、上澄み中のコロイダルシリカ濃度を測定すればよい。コロイダルシリカは遠心分離しても条件によっては全く沈降しないが、コロイダルシリカが酸化セリウムに付着していれば、酸化セリウム粒子と一緒に沈降するので上澄み中のコロイダルシリカ濃度は投入量よりも少なくなっている。遠心分離は例えば3000Gで10分間行うのが好ましいが、研磨剤から酸化セリウム粒子を抜いた組成の参照試料を作成し、これを遠心分離してコロイダルシリカが沈降しない遠心分離条件ならば問題ない。
【0017】
本発明のCMP研磨剤が使用される無機絶縁膜の作製方法として、低圧CVD法、プラズマCVD法等が挙げられる。低圧CVD法による酸化ケイ素膜形成は、Si源としてモノシラン:SiH4、酸素源として酸素:O2を用いる。このSiH4−O2系酸化反応を、400℃程度以下の低温で行わせることにより得られる。高温リフローによる表面平坦化を図るために、リン:Pをドープするときには、SiH4−O2−PH3系反応ガスを用いることが好ましい。
【0018】
プラズマCVD法は、通常の熱平衡下では高温を必要とする化学反応が低温でできる利点を有する。プラズマ発生法には、容量結合型と誘導結合型の2つが挙げられる。反応ガスとしては、Si源としてSiH4、酸素源としてN2Oを用いたSiH4−N2O系ガスとTEOSを、Si源に用いたTEOS−O2系ガス(TEOS−プラズマCVD法)が挙げられる。基板温度は250℃〜400℃、反応圧力は67〜400Paの範囲が好ましい。このように、本発明の酸化ケイ素膜にはリン、ホウ素等の元素がドープされていてもよい。同様に、低圧CVD法による窒化ケイ素膜形成では、Si源としてジクロロシラン:SiH2Cl2、窒素源としてアンモニア:NH3を用いる。このSiH2Cl2−NH3系酸化反応を900℃の高温で行わせることにより窒化ケイ素膜が得られる。プラズマCVD法は、反応ガスとしては、Si源としてSiH4、窒素源としてNH3を用いたSiH4−NH3系ガスが挙げられる。基板温度は300℃から400℃が好ましい。
【0019】
所定の基板として、半導体基板すなわち回路素子と配線パターンが形成された段階の半導体基板、回路素子が形成された段階の半導体基板等の半導体基板上に酸化ケイ素膜あるいは窒化ケイ素膜が形成された基板等が使用できる。このような半導体基板上に形成された酸化ケイ素膜あるいは窒化ケイ素膜を、上記CMP研磨剤で研磨することによって、酸化ケイ素膜層表面の凹凸を解消し、半導体基板全面にわたって平滑な面とする。
【0020】
ここで、研磨する装置としては、半導体基板を保持するホルダーと研磨布(パッド)を貼り付けた定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。定盤には回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある。研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。また、研磨布にはスラリーが溜まる様な溝加工を施すことが好ましい。
【0021】
研磨条件には制限はないが、ホルダーと定盤の回転速度は、半導体基板が飛び出さない様にそれぞれ100min-1以下の低回転が好ましく、半導体基板にかける圧力は、研磨後に傷が発生しない様に100kPa以下が好ましい。研磨している間、研磨布には研磨剤(スラリー)をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常にスラリーで覆われていることが好ましい。
【0022】
研磨終了後の半導体基板は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤー等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。このようにして平坦化された酸化ケイ素膜層の上に、第2層目のアルミニウム配線を形成し、その配線間および配線上に再度上記方法により、酸化ケイ素膜を形成後、上記酸化セリウム研磨剤を用いて研磨することによって、絶縁膜表面の凹凸を解消し、半導体基板全面にわたって平滑な面とする。この工程を所定数繰り返すことにより、所望の多層配線層を形成した半導体基板を製造する。
【0023】
本発明の酸化セリウム研磨剤は、半導体基板に形成された酸化ケイ素膜や窒化ケイ素膜だけでなく、所定の配線を有する配線板に形成された酸化ケイ素膜、ガラス、窒化ケイ素素等の無機絶縁膜、フォトマスク、レンズ・プリズム等の光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回路、光スイッチング素子、光導波路、光ファイバ−の端面、シンチレ−タ等の光学用単結晶、固体レ−ザ単結晶、青色レ−ザ用LEDサファイア基板、SiC、GaP、GaAs等の半導体単結晶、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等の各種電子部品製造にかかわる基板を研磨するために使用される。
【0024】
【実施例】
次に、実施例により本発明を説明する。
(酸化セリウム粒子の作製)
炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、800℃で2時間空気中で焼成することにより黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末をX線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウム(平均粒径約100nm、以下同じ)であることを確認した。焼成粉末粒子径は30〜100μmであった。焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化セリウムの粒界が観察された。粒界に囲まれた酸化セリウム一次粒子(結晶子)径を測定したところ、その分布の中央値が190nm、最大値が500nmであった。
【0025】
酸化セリウム粉末1kgを、ジェットミルを用いて乾式粉砕を行った。この多結晶体は走査型電子顕微鏡で観察したところ、一次粒子(結晶子)径と同等サイズの小さな粒子の他に、1μmから3μmの大きな多結晶体と0.5から1μmの多結晶体が混在していた。これらの多結晶体は、一次粒子(結晶子)が再凝集した凝集体とは異なっており、2つ以上の一次粒子(結晶子)から構成され結晶粒界を有していることがわかった。さらに多結晶体の比表面積をBET法により測定した結果、17m2/gであることがわかった。
【0026】
(コロイダルシリカの作製)
コロイダルシリカは市販品を用いた。レーザー回折式粒度分布計で粒度分布を調べたところ、平均粒径は50nmであった。
【0027】
(CMP研磨剤の作製)
上記の酸化セリウム粒子1000gとコロイダルシリカ50gと分子量10,000のポリアクリル酸アンモニウム塩水溶液(40重量%)25gと脱イオン水8925gを混合し、撹拌をしながら超音波分散を行った。超音波周波数は40kHzで、分散時間10分で分散を行った。得られたスラリーを3ミクロンフィルターでろ過し、さらに脱イオン水を加えることにより酸化セリウムが5.0重量%のCMP研磨剤を得た。CMP研磨剤のpHは6.5であった。CMP研磨剤の粒度分布をレーザー回折式粒度分布計で調べたところ、平均粒子径は200nmであった。また、50nmのピークは見られなかった。
【0028】
(酸化セリウムに付着したコロイダルシリカ重量の測定)
上記CMP研磨剤100gを遠心分離機で3000G、10分間処理した。上澄み90gを400℃で加熱して水とポリアクリル酸を取り除いて残った固形分重量は0.008gだった。上記CMP研磨剤100gに含まれるコロイダルシリカは0.25gなので、コロイダルシリカの大部分0.242gは酸化セリウム粒子に付着して沈降したと考えられる。
【0029】
(酸化ケイ素膜の研磨)
TEOS−プラズマCVD法で酸化ケイ素膜を1.0μmの厚さで形成した200mmSiウエハをホルダーにセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッドを貼り付けた定盤上に、絶縁膜面を下にしてホルダーを載せ、さらに加工荷重が30kPaになるように重しを載せた。上記のCMP研磨剤を脱イオン水で5倍に希釈したスラリー(固形分:1重量%)を容器に入れ、攪拌しながらポンプで配管を通じて定盤上に供給できるようにした。このとき、容器、配管内ともに沈降は見られなかった。
【0030】
定盤上にスラリーを50ml/minの速度で滴下しながら、定盤を50min-1で1分間回転させ、絶縁膜を研磨した。研磨後ウエハをホルダーから取り外して、純水を流しながらPVAスポンジブラシで洗浄した。洗浄後、ウエハをスピンドライヤーで水滴を除去した。光干渉式膜厚測定装置を用いて、研磨前後の膜厚変化を測定した結果、この研磨によりそれぞれ600nm(研磨速度:600nm/min)の絶縁膜が削られ、ウエハ全面に渡って均一の厚みになっていることがわかった。また、光学顕微鏡を用いて絶縁膜表面を観察したところ、明確な傷は見られなかった。
【0031】
(段差付き酸化ケイ素膜の研磨)
200mmSiウエハにTEOS−プラズマCVD法で酸化ケイ素膜を1.0μmの厚さで形成し、さらにウエハ全面に幅350nm、深さ4nmの溝を縞状に形成した。このウエハをホルダーにセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッドを貼り付けた定盤上に、絶縁膜面を下にしてホルダーを載せ、さらに加工荷重が30kPaになるように重しを載せた。上記のCMP研磨剤を脱イオン水で5倍に希釈したスラリー(固形分:1重量%)を容器に入れ、攪拌しながらポンプで配管を通じて定盤上に供給できるようにした。
【0032】
定盤上にスラリーを50ml/minの速度で滴下しながら、定盤を50min-1で45秒間回転させ、絶縁膜を研磨した。研磨後ウエハをホルダーから取り外して、純水を流しながらPVAスポンジブラシで洗浄した。洗浄後、ウエハをスピンドライヤーで水滴を除去した。触針式段差測定装置を用いてウエハ面内の段差を測定したところ、段差は最大で20nmであり、ウエハ上の溝は平坦化されていることがわかった。
【0033】
【比較例】
次に、コロイダルシリカを含まないCMP研磨剤の例を示す。
【0034】
(CMP研磨剤の作製)
実施例と同じ酸化セリウム粒子1000gと分子量10,000のポリアクリル酸アンモニウム塩水溶液(40重量%)25gと脱イオン水8975gを混合し、撹拌をしながら超音波分散を行った。超音波周波数は40kHzで、分散時間10分で分散を行った。得られたスラリーを3ミクロンフィルターでろ過し、さらに脱イオン水を加えることにより酸化セリウムが5.0重量%のCMP研磨剤を得た。CMP研磨剤のpHは6.5であった。CMP研磨剤の粒度分布をレーザー回折式粒度分布計で調べたところ、平均粒子径は200nmであった。
【0035】
(酸化ケイ素膜の研磨)
実施例と全く同じ研磨条件で、TEOS−プラズマCVD法で酸化ケイ素膜を1.0μmの厚さで形成した200mmSiウエハを上記のコロイダルシリカを含まないCMP研磨剤を脱イオン水で5倍に希釈したスラリー(固形分:1重量%)で研磨したところ、400nm(研磨速度:400nm/min)の絶縁膜が削られ、ウエハ全面にわたって均一の厚みになっていることがわかった。また、光学顕微鏡を用いて絶縁膜表面を観察したところ、明確な傷は見られなかった。
【0036】
(段差付き酸化ケイ素膜の研磨)
200mmSiウエハにTEOS−プラズマCVD法で酸化ケイ素膜を1.0μmの厚さで形成し、さらにウエハ全面に幅350nm、深さ400nmの溝を縞状に形成した。このウエハを実施例と全く同じ研磨条件で、上記のコロイダルシリカを含まないCMP研磨剤を脱イオン水で5倍に希釈したスラリー(固形分:1重量%)で研磨したところ、90秒間研磨することでウエハ上の溝は平坦化された。触針式段差測定装置を用いてウエハ面内の段差を測定したところ、実施例と同じく段差は最大で20nmだった。
【0037】
以上の実施例及び比較例の結果から明らかなように、実施例によれば、被研磨面の研磨機図画増加せず、研磨面の平坦性が低下せず、しかも研磨速度が比較例の1.5倍であることが明らかである。
【0038】
【発明の効果】
本発明によるCMP研磨剤は研磨傷を発生させず、平坦性が良く、かつ高速研磨をすることができる。

Claims (2)

  1. 粒子表面にコロイダルシリカが付着した酸化セリウム粒子及び水、ならびに必要に応じて分散剤を含むCMP研磨剤。
  2. 被研磨膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押し当てて加圧し、粒子表面にコロイダルシリカが付着した酸化セリウム粒子及び水ならびに必要に応じて分散剤を含むCMP研磨剤を被研磨膜と研磨布の間に供給しながら、被研磨膜と研磨布を相対運動させ、基板表面を研磨することを特徴とする基板の研磨方法。
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