JP2004200466A - 多層配線板の製造方法 - Google Patents

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Hiroyuki Fukai
弘之 深井
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Abstract

【課題】絶縁層の厚みばらつきが少ない多層配線板を提供する。
【解決手段】樹脂流動性の高いBステージ樹脂を含有する銅箔付き絶縁フィルムを用い、真空加圧式ラミネータにより多層化接着することを特徴とする多層プリント配線板の製造法。
【選択図】 なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビルドアップ多層配線板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、銅箔付き絶縁フィルムを用いた多層配線板の多層化接着工程は、内層回路を形成した絶縁基板の両側に銅箔付き絶縁フィルムを銅箔が外側となるように重ねた後、これらをSUS材質の鏡板に挟み込んで加温加圧して行われる。この多層化接着工程は銅箔付き絶縁フィルムに含まれる熱硬化性樹脂の硬化を促進するために通常1〜3時間の時間を要し、実際の製造工程においては、熱盤内に、上記銅箔付き絶縁フィルムに挟まれた内層回路を形成した絶縁基板を、鏡板と交互となるように複数枚挟み込んで同時に加温加圧して生産性の向上が図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の多層化接着工程においては、熱源である熱盤の間に多数枚の銅箔付き絶縁フィルムが配置されているため、熱盤に近い位置の銅箔付き絶縁フィルムと熱盤と熱盤の間の中央部に位置する銅箔付き絶縁フィルムとでは熱のかかり方に違いが生じるという問題がある。具体的には、熱盤の温度を上げていく際、熱盤に近い銅箔付き絶縁フィルムでは熱盤に近いスピードで昇温されるのに対し、中央部付近の銅箔付き絶縁フィルムではもっとゆるやかなスピードで昇温される。一般に、銅箔付き絶縁フィルムを加熱した場合昇温速度が小さい方が樹脂の溶融粘度は高くなるため、中央部では内層回路を形成した絶縁基板の凹凸を銅箔付き絶縁フィルムの樹脂で十分に埋め込めずにボイドが発生し易くなる。また、中央部の銅箔付き絶縁フィルムの溶融粘度が適当となるように樹脂の硬化度や熱盤の昇温速度を調整すると、熱盤付近の銅箔付き絶縁フィルムの溶融粘度が下がり過ぎ、多層化接着後銅箔付き絶縁フィルムが硬化して形成される絶縁層の面内の厚みばらつきが大きくなってしまい、多層プリント配線板としてのインピーダンスコントロールが難しくなる。
【0004】
一方、最近ではビルドアップ配線板の製造法として、内層回路を形成した絶縁基板への絶縁層の形成と絶縁層の熱硬化の役割をわけ、絶縁層の形成は1枚づつ真空加圧式ラミネータにより短時間で行い、絶縁層の樹脂の硬化は乾燥機内でまとめて行う方法もあり、この場合通常絶縁層には銅箔を含まない絶縁樹脂フィルムが用いられている。しかし、従来の鏡板に挟んで加温加圧して多層化接着する製造法用に製造された銅箔付き絶縁フィルムを用いては、樹脂の溶融粘度が高いため、短時間で成形する真空加圧式ラミネート方式では内層回路の凹凸を埋め込むための十分な樹脂流動性が得られなかった。
【0005】
本発明の目的は、樹脂流動性の高いBステージ樹脂を有する銅箔付き絶縁フィルムを用いることによって真空加圧式ラミネータによる絶縁層の形成を可能とし、絶縁層の厚みばらつきが少ない多層配線板を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のものに関する。
(1) 第1の回路を形成した絶縁基板上の両側に銅箔付き絶縁フィルムを銅箔が外側となるように配置して真空加圧式ラミネータにより接着後、銅箔付き絶縁フィルムが硬化してなる絶縁層にバイアホールを形成し、銅めっきによってバイアホールの層間接続を行って多層化するビルドアップ多層配線板の製造方法。
(2) 上記(1)の銅箔付き絶縁フィルムに用いられる熱硬化性樹脂が、レオメータでの測定による最低溶融粘度が200センチポイズ以下で、かつ揮発分が0.5%以下であることを特徴とする多層配線板の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる銅箔付き絶縁フィルムは、熱硬化性樹脂組成物のワニス溶液を銅箔に塗布し、乾燥して樹脂をBステージ化して製造される。熱硬化樹脂組成物は特に限定するものではないが、好ましくは、耐めっき液性、耐熱性、絶縁性等を考慮し、エポキシ樹脂、熱硬化剤等の混合物が良い。また、エポキシ樹脂と反応して樹脂架橋密度を増ことのできるフェノール樹脂,クレゾール樹脂,フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂や,難燃剤としてハロゲン含有樹脂,リン含有樹脂,窒素含有樹脂,無機水和物充填剤等を併用してもよい。この他、NBRやポリブタジエンゴム、エポキシ変成ポリブタジエンゴム等のゴム成分やポリビニルブチラール等の可とう性成分や、アルミナ、シリカ、アルミノケイ酸塩、炭酸カルシウム等の無機充填剤を添加してもよい。
【0008】
銅箔付き絶縁フィルムの溶融粘度は、銅箔付き絶縁フィルムから採取したBステージの樹脂を昇温10℃/分で粘弾性測定装置により測定した時の最低溶融粘度が200センチポイズ以下で、さらには50〜150センチポイズであることが好ましい。また、銅箔付き絶縁フィルムの揮発分は0.5%以下であることが好ましく、さらには0.2%以下であることが好ましい。これは真空加圧式ラミネータにより内層回路を形成した絶縁基板へ接着する際多量の蒸気が揮発すると内層回路基板との界面で剥離が発生しやすくなるためである。
【0009】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
実施例1
(1)35μmの銅箔を両面に貼りあわせた銅張りガラス布―エポキシ樹脂積層板であるMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)を500mm×500mmに切断し、ライン/スペースが10mm/10mmのパターンを全面に配置した第1の回路をエッチングにより形成する。
【0010】
(2)第1の回路表面に酸化還元処理を行う。
(3)厚さ12μmの銅箔(古河電工株式会社製、GTS、商品名)に下記組成の樹脂組成物を配合したワニスを乾燥後乾燥後の膜厚が80μmとなるように塗布し、150℃の乾燥器中で6分間乾燥し、B−ステージ状態の銅箔付き絶縁フィルムを作製する。
【0011】
・ビスA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、EP−828
、商品名) 10重量部
・ビスA型ブロモ化エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、エピク
・ロン−153、商品名) 25重量部
・クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学工業株式会社製、ESCN
−195、商品名) 60重量部
・ジシアンジアミド 5重量部
・2エチル4メチルイミダゾール 2重量部
・メチルエチルケトン 30重量部
【0012】
(4)第1の回路を形成した基板を3)工程で作製した銅箔付き絶縁フィルムで挟み込むように配し,真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)により真空下で加温加圧積層(熱盤温度160℃、圧力0.5MPa、真空引き時間30秒、真空加圧時間30秒)した後、熱風循環式乾燥機内で120℃30分及び180℃30分加温した。その後、最外層の銅箔をエッチングして第2の回路を形成し、多層プリント配線板の試料とした。
【0013】
実施例2
実施例1における樹脂組成物を下記組成とした以外は、実施例1と同様にして
銅箔付き絶縁フィルム及び多層プリント配線板の試料を作製した。
【0014】
・ビスA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、EP−834
、商品名) 8重量部
・ビスA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、EP−100
1、商品名) 10重量部
・テトラブロモビスフェノールA 10重量部
・クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学工業株式会社製、ESCN
−195、商品名) 40重量部
・フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、フェノライ
トTD−2131、商品名) 30重量部
・2エチル4メチルイミダゾール 2重量部
・メチルエチルケトン 30重量部
【0015】
比較例1
(1)実施例1と同様の方法にて第1の回路のエッチング及び第1の回路表面に酸化還元処理を行う
(2)厚さ12μmの銅箔(古河電工株式会社製、GTS、商品名)に下記組成の樹脂組成物を配合したワニスを乾燥後乾燥後の膜厚が80μmとなるように塗布し、150℃の乾燥器中で8分間乾燥し、B−ステージ状態の銅箔付き絶縁フィルムを作製する。
【0016】
・ビスA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、EP−100
1、商品名) 8重量部
・ビスA型ブロモ化エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、エピク
ロン−153、商品名) 20重量部
・クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学工業株式会社製、ESCN
−195、商品名) 65重量部
・ジシアンジアミド 5重量部
・2エチル4メチルイミダゾール 2重量部
・メチルエチルケトン 30重量部
(3)以降の工程は、実施例1と同様にして多層プリント配線板の試料を作製した。
【0017】
比較例2
第1の回路を形成した基板を比較例1で作製した銅箔付き絶縁フィルムで挟み込むように配し,SUS製の鏡板に挟み込んだ後、真空下で加温加圧積層(昇温5℃/分、高温保持温度170℃、保持圧力3MPa、保持時間90分)し,最外層の銅箔をエッチングして第2の回路を形成し、多層プリント配線板の試料とした。
【0018】
以上のようにして作製した銅箔付き絶縁フィルム及び多層プリント配線板を以下の項目で評価した。
○銅箔付き絶縁フィルムの最低溶融粘度
銅箔付き絶縁フィルムから樹脂2gを採取し、レオメータ(レオメトリック社製ARES−2K STD−FCO−STD)により樹脂の最低溶融粘度を測定した(昇温速度10℃/分)。
○銅箔付き絶縁フィルムの揮発分
銅箔付き絶縁フィルムを170℃15分乾燥し、揮発分は以下の式により求めた。
【0019】
【数1】
揮発分(%)=((乾燥前の重量)−(乾燥後の重量))/((乾燥前の重量)−(銅箔の重量))*100
○成形性
作製した多層プリント配線板の表層の銅箔をエッチング除去し、第1の回路への絶縁樹脂の埋め込み性を評価した。
○絶縁層の厚みばらつき
作製した多層プリント配線板の中央部及び端面から20mm内側となる4角の部分について、絶縁層の厚みを測定した。
結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
Figure 2004200466
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、樹脂流動性の高いBステージ樹脂を含有する銅箔付き絶縁フィルムを用いることによって真空加圧式ラミネータによる絶縁層の形成を可能とし、絶縁層の厚みばらつきが少ない多層配線板を得ることができる。

Claims (2)

  1. 第1の回路を形成した絶縁基板上の両側に銅箔付き絶縁フィルムを銅箔が外側となるように配置して真空加圧式ラミネータにより接着後、銅箔付き絶縁フィルムが硬化してなる絶縁層にバイアホールを形成し、銅めっきによってバイアホールの層間接続を行って多層化するビルドアップ多層配線板の製造方法。
  2. 請求項1の銅箔付き絶縁フィルムに用いられる熱硬化性樹脂が、レオメータでの測定による最低溶融粘度が200センチポイズ以下で、かつ揮発分が0.5%以下であることを特徴とする多層配線板の製造方法。
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