JP2004200715A - 3−5族化合物半導体発光素子の発光効率向上方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】3−5族化合物半導体発光素子の発光効率向上方法を提供する。
【解決手段】[1]p型の層7として、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0.0001≦z≦0.10)で表され、かつp型ドーパントがドープされてなる3−5族化合物半導体を用いる。[2]複数のp型の層のうちn型の層3に最も近いp型の層として、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0.0001≦z≦0.10)で表される3−5族化合物半導体を用いる。[3]発光層として、その膜厚が5〜500Åである層を用いる。[4]発光層5として、Si、Ge、Mg、Cd及びZnの各元素の濃度が1019cm-3以下である層を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は3−5族化合物半導体発光素子の発光効率向上方法に関する。
従来、青色の発光ダイオード(以下、LEDと記すことがある。)として一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される3−5族化合物半導体を用いたものが利用されている。該化合物半導体は直接遷移型であることから発光効率が高いこと、InN混晶比(xの値)により黄色から紫、紫外線領域までの波長で発光可能であることから特に短波長発光素子用材料として有用である。
発光素子の発光効率を高める方法として、発光層がp型とn型の半導体層の間に配置され、かつ発光層の両側に発光層よりも大きなエネルギーギャップを有する2つの層が接してなる構造、いわゆるダブルヘテロ構造を利用することが広く知られている。ダブルヘテロ構造の素子の性能はp型及びn型層の電気的特性及び結晶品質から大きな影響を受ける。特にp型の化合物半導体はp型ドーパントの活性化率が低いので、発光素子に実用上必要とされる1018cm-3以上の高いp型キャリア濃度を得るためには、1019cm-3程度又はそれ以上の高濃度にp型ドーパントをドープしなければならない。しかしながら、このような高濃度ドープを行なうことによって結晶品質の低下を招く場合があった。
また、該化合物半導体に一般的に用いられるp型ドーパントであるMgやZn等の2族元素は結晶中で拡散する傾向が強く、またこれらのドーパントの原料は成長装置との反応性が高いため、接合界面での急峻なドーピングプロファイルを形成することが難しかった。
これらの原因により、該化合物半導体を用いて発光効率の高い発光素子を作製することが困難であるという問題があった。
本発明の目的は、3−5族化合物半導体発光素子の輝度、発光効率等を向上せしめる方法を提供することにある。
本発明者らは、これらの問題をみて3−5族化合物半導体を用いた発光素子について種々検討の結果、p型の層として、特定のAlN混晶比を有する型3−5族化合物半導体を用いると、輝度、発光効率等を向上し得ることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明は[1]p型の層及びn型の層を有し、発光層が両層の間に配置され、発光層の両側に発光層よりも大きなバンドギャップを有する2つの層が接してなる積層構造を含む3−5族化合物半導体発光素子において、該p型の層として、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0.0001≦z≦0.10)で表され、かつp型ドーパントがドープされてなる3−5族化合物半導体を用いることを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子の発光効率向上方法を提供するものである。
また、本発明は[2]複数のp型の層のうちn型の層に最も近いp型の層として、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0.0001≦z≦0.10)で表される3−5族化合物半導体を用いることを特徴とする[1]記載の方法を提供するものである。
更に、本発明は[3]発光層として、その膜厚が5〜500Åである層を用いることを特徴とする上記[1]又は[2]記載の方法、[4]発光層として、Si、Ge、Mg、Cd及びZnの各元素の濃度が1019cm-3以下である層を用いることを特徴とする上記[1]〜[3]いずれかに記載の方法等を提供するものである。
本発明の、特定の範囲のAlN混晶比をもつp型化合物半導体層を用いると、輝度及び発光効率の向上した、発光素子が作製できるため、きわめて有用であり工業的価値が大きい。
以下、本発明を詳細に説明する。
3−5族化合物半導体の製造方法としては、分子線エピタキシー(以下、MBEと略記することがある。)法、有機金属気相成長(以下、MOVPEと略記することがある。)法、ハイドライド気相成長(以下、HVPEと略記すことがある。)法などが用いられている。
このうちMOVPE法とは、常圧又は減圧中に置かれた基板を加熱して、3族元素を含む有機金属化合物と5族元素を含む原料を気相状態で供給して、基板上で熱分解反応をさせ、化合物半導体膜を成長させる方法である。該MOVPE法は大面積であって均一で高品質な該3−5族化合物半導体を成長できる点で有用である。
MOVPE法による本発明の発光素子用3−5族化合物半導体の製造には、以下のような原料を用いることができる。
3族原料としては、トリメチルガリウム[(CH33 Ga、以下TMGと略記すことがある。]、トリエチルガリウム[(C253 Ga、以下TEGと略記すことがある。]等の一般式R123 Ga(ここでR1 、R2 、R3 は低級アルキル基を示す。)で表されるトリアルキルガリウム;トリメチルアルミニウム[(CH33 Al]、トリエチルアルミニウム[(C253 Al、以下TEAと略記すことがある。]、トリイソブチルアルミニウム[(i−C493 Al]等の一般式R123 Al(ここでR1 、R2 、R3 は前記の定義と同じである。)で表されるトリアルキルアルミニウム;トリメチルアミンアラン[(CH33 N:AlH3 ];トリメチルインジウム[(CH33 In、以下TMIと略記すことがある。]、トリエチルインジウム[(C253 In]等の一般式R123 In(ここでR1 、R2 、R3 は前記の定義と同じであ
る。)で表されるトリアルキルインジウム等が挙げられる。これらは単独又は混合して用いられる。
次に、5族原料としては、アンモニア、ヒドラジン、メチルヒドラジン、1、1−ジメチルヒドラジン、1、2−ジメチルヒドラジン、t−ブチルアミン、エチレンジアミンなどが挙げられる。これらは単独又は混合して用いられる。これらの原料のうち、アンモニアとヒドラジンは分子中に炭素原子を含まないため、半導体中への炭素の汚染が少なく好適である。
該3−5族化合物半導体に用いるp型ドーパントとして、Mg、Cd、Zn、Hg、Be等が挙げられるが、このなかでは低抵抗のp型の化合物半導体をつくりやすいMgが好ましい。
Mgドーパントの原料としては、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスメチルシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスn−プロピルシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスi−プロピルシクロペンタジエニルマグネシウム等の一般式(RC542 Mg(ここでRは水素又は炭素数1以上4以下の低級アルキル基を示す。)で表される有機金属化合物が適当な蒸気圧を有するために好適に用いられる。
該3−5族化合物半導体に用いるn型ドーパントとして、Si、Ge、Oが用いられる。この中で、低抵抗のn型の化合物半導体がつくりやすく、原料純度の高いものが得られるSiが好ましい。Siドーパントの原料としては、シラン(SiH4 )、ジシラン(Si26 )などが用いられる。
結晶成長用基板としては、サファイア、ZnO、GaAs、Si、SiC、スピネル(MgAl24 )、NGO(NdGaO3 )等が好ましいが、特にサファイア基板が透明かつ大面積で良好な結晶が得られるため好ましい。
本発明の発光素子用3−5族化合物半導体の層構造の例を図1に示す。以下、図1を用いて説明する。
本発明の発光素子用3−5族化合物半導体の積層構造は、n型の層3及びp型の層7を有し、発光層5が両層の間に配置され、発光層の両側に発光層よりも大きなバンドギャップを有する2つの層が接してなる構造、いわゆるダブルヘテロ構造である。ダブルヘテロ構造は注入電荷を発光層に閉じ込める効果があるため、発光効率を高くできるので有用である。
本発明において、p型の層7が、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0.0001≦z≦0.10)で表される3−5族化合物半導体であり、かつp型ドーパントがドープされてなることを特徴とする。これにより、発光素子の輝度及び発光効率を向上させることができる。これはAlNを混晶成分に入れ、かつ特定の低濃度とすることにより接合界面での急峻なドーピングプロファイルが得られるためであると考えられる。
なお、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0.0001≦z≦0.10)で表される3−5族化合物半導体において、0.0001≦z≦0.10であることを、AlN混晶比が0.01%以上10%以下と記すことがある。x、yの値についても、同様にしてそれぞれInN混晶比、GaN混晶比の表現で記すことがある。
AlN混晶比は好ましくは0.05%以上5%以下、更に好ましくは0.1%以上3%以下である。
AlN混晶比が0.01%未満では、本発明の効果を充分に得ることができない。また、AlN混晶比が10%を超えると、バンドギャップが大きくなって高いキャリア濃度のp型結晶を得ることが困難になるので好ましくない。
本発明の発光素子用3−5族化合物半導体においては、基板1との格子不整合を緩和させるためにバッファー層2をまず成長し、次に成長の容易さから通常n型の層3を成長し、その上方に発光層5、さらに発光層の上方にp型層7を成長することが好ましい。LEDの基本的構造としては、n型層3、発光層5及びp型層の7で充分であるが、発光層とn型層及び/又はp型層の間にノンドープ層又は低濃度ドープ層をおくことにより発光効率を向上できる場合がある。図1の場合、層4、6がこれに対応する。
本発明の発光素子用3−5族化合物半導体において、効率良く発光層に電荷を閉じ込めるためには、発光層に接する2つの層のバンドギャップは発光層のバンドギャップより大きいことを特徴とし、具体的には0.1eV以上大きいことが好ましい。さらに好ましくは0.3eV以上である。
図1では、p型の層は1層であるが、ドーパントの濃度、3族元素の組成比等が異なる複数の層からなる積層構造であってもよい。ただし、本発明におけるAlNを混晶成分に含むp型ドーパントをドープしたp型の層は、接合界面での急峻なドーピングプロファイルが得られると考えられるため、該積層構造のなかでもn型の層に近い場合に本発明の効果が顕著である。
本発明におけるp型ドーパントをドープしたp型の層の層厚は、30Å以上5μm以下が好ましい。該層の層厚が30Åよりも小さいと、本発明の効果が顕著でなく、5μmより大きいと成長に時間がかかり実用的でない。更に好ましい層厚の範囲は、100Å以上3μm以下、特に好ましくは200Å以上1μm以下である。
本発明の発光素子用3−5族化合物半導体に用いられる発光層としては、Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される3−5族化合物半導体が有用である。
Alを含むものは酸素等の不純物を取り込みやすく、発光層として用いた場合、発光効率が下がる場合がある。このような場合には、発光層としてはAlを含まない一般式Inx Gay N(ただし、x+y=1、0≦x≦1、0≦y≦1)で表されるものを利用することが好ましい。
上記Alを含まない一般式Inx Gay Nで表される3−5族化合物半導体からなる発光層の中でも、InN混晶比が10%以上のものは、バンドギャップを可視部にできるために表示用途に特に有用である。また、InN混晶比が10%未満のものはバンドギャップを紫外線領域にできるため紫外線発光素子用途に特に有用である。
該化合物半導体の格子定数は、組成により大きく変化する。特にInNの格子定数はGaN又はAlNに対して約12%又はそれ以上大きい。このため、該化合物半導体の各層の組成によっては、層と層との間の格子定数に大きな差が生じることがある。大きな格子不整合がある場合、結晶に欠陥が生じる場合があり、結晶品質を低下させる原因となる。格子不整合による欠陥の発生を抑えるためには、格子不整合による歪みの大きさに応じて層の厚さを小さくしなければならない。好ましい厚さの範囲は歪みの大きさに依存する。
Gay Alz N(ただし、y+z=1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される3−5族化合物半導体上にInx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0.1≦x≦1、0≦y<1、0≦z<1)で表される3−5族化合物半導体を積層する場合、Inを含む層の好ましい厚さは5Å以上500Å以下であり、更に好ましくは5Å以上90Å以下である。Inを含む層の厚さが5Åより小さい場合、発光効率が充分でなくなる。また500Åより大きい場合、欠陥が発生し、やはり発光効率が充分でなくなる。更に好ましい厚みの範囲は5Å以上90Å以下である。
また、発光層の層厚を小さくすることで、電荷を高密度に発光層に閉じ込めることができるため、発光効率を向上させることができる。このため、格子定数の差が上記の例よりも小さい場合でも、発光層の好ましい厚さは5Å以上500Å以下であり、更に好ましくは5Å以上90Å以下である。発光層の厚さが5Åより小さい場合、発光効率が充分でなくなる。また500Åより大きい場合、やはり発光効率が充分でなくなる。
発光層は、発光層として機能する複数の層からなる層であってもよい。具体的に複数の層からなる層が発光層として機能する例としては、2つ以上の発光層がこれよりバンドギャップの大きい層と積層されている構造が挙げられる。
発光層に不純物をドープすることで、発光層のバンドギャップとは異なる波長で発光させることができる。これは不純物からの発光であるため、不純物発光とよばれる。不純物発光の場合、発光波長は発光層の3族元素の組成と不純物元素により決まる。この場合、発光層のInN混晶比は5%以上が好ましい。InN混晶比が5%より小さい場合、発光する光はほとんど紫外線であり、充分な明るさを感じることができない。InN混晶比を増やすにつれて発光波長が長くなり、発光波長を紫から青、緑へと調整できる。
不純物発光に適した不純物としては、2族元素が好ましい。2族元素のなかでは、Mg、Zn、Cdをドープした場合、発光効率が高いので好適である。特にZnが好ましい。これらの元素の濃度は、1018〜1022cm-3が好ましい。発光層はこれらの2族元素とともにSi又はGeを同時にドープしてもよい。Si、Geの好ましい濃度範囲は1018〜1022cm-3である。
不純物発光の場合、一般に発光スペクトルがブロードになり、注入電荷量が増すにつれて発光スペクトルがシフトしたり、バンド端発光のピークが現われてくるなど好ましくない発光特性を有しており、また発光効率を高くすることが難しい。このため、高い色純度が要求される場合や狭い波長範囲に発光パワーを集中させることが必要な場合、又は高い発光効率の素子が必要な場合にはバンド間発光を利用する方が有利である。バンド間発光による発光素子を実現するためには、発光層に含まれる不純物の量を低く抑えなければならない。具体的には、Si、Ge、Mg、Cd及びZnの各元素について、いずれもその濃度が1019cm-3以下が好ましく、更に好ましくは1018cm-3以下である。
バンド間発光の場合、発光色は発光層の3族元素の組成で決まる。可視部で発光させる場合、InN混晶比は10%以上が好ましい。InN混晶比が10%より小さい場合、発光する光はほとんど紫外線であり、充分な明るさを感じることができない。InN混晶比が増えるにつれて発光波長が長くなり、発光波長を紫から青、緑へと調整できる。
発光層がInを含む場合、熱的な安定性が充分でなく、結晶成長中、又は半導体プロセスで劣化を起こす場合がある。このような発光層の劣化を防止する目的のために発光層の上に、これに接してInx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される3−5族化合物半導体からなる保護層を形成することが有効である。充分な保護機能をもたせるためには、保護層のInN混晶比は10%以下が好ましく、AlN混晶比は5%以上が好ましい。更に好ましくはInN混晶比が5%以下、AlN混晶比が10%以上である。
保護層の成長温度は、発光層の成長温度と同じか、発光層の成長温度よりも低いことが好ましいが、成長操作の煩雑さを避けるために、発光層と同じ温度で成長するのが更に好ましい。発光層の成長温度よりも高い温度では保護機能が充分でなくなるので好ましくない。
保護層の導電性は、p型であることが電気的特性の面からは好ましい。しかし、不純物を高濃度にドープすることにより保護層の結晶性が低下し、発光効率の低下を招く場合がある。このような場合、保護層に含まれる不純物の濃度は低く抑える必要がある。保護層中の好ましい不純物濃度は、1019cm-3以下、更に好ましくは1018cm-3以下、特に好ましくは1017cm-3以下である。
保護層の膜厚は10Å以上1μm以下が好ましい。保護層の膜厚が10Åより小さいと充分な保護効果が得られない。また1μmより大きい場合には発光効率が減少するので好ましくなく、更に好ましくは、50Å以上5000Å以下である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
MOVPE法により図1に示す構造の3−5族化合物半導体を作製し、これから発光素子を作製した。
基板はサファイアC面を鏡面研磨したものを有機洗浄して用いた。成長は低温成長バッファー層を用いる2段階成長法によった。基板温度550℃で、水素をキャリアガスとし、TMGとアンモニアを供給して膜厚500ÅのGaNのバッファー層2を形成した。次に基板温度を1100℃まで上げ、該バッファー層2の上に、TMG、アンモニア、及びシランガスとを供給して、Siをドープしたn型キャリア濃度1×1019/cm3 、膜厚約3μmのGaN層3を成長し、更に同じ温度にてTMG、アンモニアを供給して、ノンドープのGaN層4を1500Å成長した。
次に、基板温度を785℃まで下げ、キャリアガスを窒素に換え、TEG、TMI及びアンモニアをそれぞれ0.04sccm、0.08sccm、4slm供給して、発光層であるIn0.3 Ga0.7 N層5を70秒間成長した。更に、同じ温度にてTEG、TEA及びアンモニアをそれぞれ0.032sccm、0.008sccm、4slm供給して、保護層であるGa0.8 Al0.2 N層6を10分間成長した。
ただし、sccm及びslmは気体の流量の単位で、1sccmは1分当たり標準状態で1ccの体積を占める重量の気体が流れていることを示し、1slmは1000sccmである。
なおこの2層の層厚に関しては、同一の条件で更に長い時間成長させたIn0.3 Ga0.7 N層、Ga0.8 Al0.2 N層の厚さから求めた成長速度が43Å/分、30Å/分であるので、上記成長時間から求められる層厚はそれぞれ50Å、300Åと計算できる。
この後、温度を1100℃まで上げ、TMG、TEA、Cp2 Mg、及びアンモニアを供給してMgをドープしたGa1-x Alx Nを5000Å成長した。TEAとTMGの供給比から求めたAlNの混晶比(x)は、0.4%である。
以上により作製した3−5族化合物半導体試料を反応炉から取り出したのち、窒素中で800℃、20分アニール処理を施した。こうして得た試料に常法により電極を形成し、LEDとした。p電極としてNi−Au合金、n電極としてAlを用いた。このLEDに順方向に電流を流したところ、明瞭な青色発光を示した。20mAでの効率は2.2%であった。
実施例2
AlNの混晶比が0.4%のかわりに、0.6%としたMgをドープしたGa1-x Alx Nを成長したことを除いては実施例1と同様にしてLEDを作製した。これに電流を流したところ、明瞭な青色の発光が認められ、20mAでの発光効率は2.6%であった。
比較例1
AlNの混晶比が0.4%のかわりに、AlNを含まないMgをドープしたGaN層を成長したことを除いては実施例1と同様にして、比較用のLEDを作製した。これに電流を流したところ、青色の発光が認められたが、20mAでの発光効率は1.5%であった。
図2に、実施例2と比較例1の発光素子の発光効率の順方向電流依存性を示す。実施例2によって作製した試料は、低電流域で発光効率が飛躍的に向上していることがわかるが、これは、本発明のAlN混晶をふくむp層を用いることにより成長初期界面のp型キャリア濃度の立ち上がりが急峻になった結果と解釈できる。
本発明の実施例1に関わる発光素子用3−5族化合物半導体の構造を示す図。 実施例2と比較例1の発光素子の、電流と発光効率の関係を示す図。
符号の説明
1 基板
2 バッファー層
3 n型の層
4 ノンドープ層
5 発光層
6 ノンドープ層(保護層)
7 p型の層

Claims (4)

  1. p型の層及びn型の層を有し、発光層が両層の間に配置され、発光層の両側に発光層よりも大きなバンドギャップを有する2つの層が接してなる積層構造を含む3−5族化合物半導体発光素子において、該p型の層として、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0.0001≦z≦0.10)で表され、かつp型ドーパントがドープされてなる3−5族化合物半導体を用いることを特徴とする3−5族化合物半導体発光素子の発光効率向上方法。
  2. 複数のp型の層のうちn型の層に最も近いp型の層として、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0.0001≦z≦0.10)で表される3−5族化合物半導体を用いることを特徴とする請求項1記載の発光効率向上方法。
  3. 発光層として、その膜厚が5〜500Åである層を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の発光効率向上方法。
  4. 発光層として、Si、Ge、Mg、Zn及びCdの各元素の濃度がいずれも1×1019cm-3以下である層を用いることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の発光効率向上方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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