JP2004201977A - Mri装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】MRI装置の前面部には、赤外線送信手段および位置検出用受信手段とを有するステレオカメラを備え、RFコイルには、赤外線送信手段からの赤外線を反射し、その赤外線を位置検出用受信手段に受信させる少なくとも1個の反射式マーカを備えており、この1個の反射式マーカとステレオカメラにより被検体の撮像対象部位を3次元空間座標として検出し、この撮像対象部位を磁場中心に対して正確に一致させる位置決めをおこなう。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、静磁場中に載置された被検体に装着したRFコイルに対して所定の周波数の電磁波を照射する照射コイルと、被検体が放出する磁気共鳴信号を受信することにより磁気共鳴イメージを撮影するMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置に関し、特に、被検体の撮像対象部位を磁場の中心位置(スキャンセンター)に対して確実に位置決めすることができる磁気共鳴イメージング装置における位置決め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、核磁気共鳴現象を用いて撮影対象物の内部構造を画像化する磁気共鳴イメージング装置(以下、「MRI装置」と言う)が知られている。核磁気共鳴現象は生体に対して無害であるため、MRI装置は、特に医療用として有用であり、全身の精密検査や脳腫瘍の診断などに用いられている。
【0003】
この核磁気共鳴現象とは、一様な静磁場が印加された物体において、物体を構成する原子の原子核のスピン方向が揃い、静磁場の強度に比例した周波数(以下、『共鳴周波数』と称する)の電磁波を吸収、放出する現象である。MRI装置は、特定の核種(主に水素原子)に対して核磁気共鳴現象を利用することで、撮影対象物の任意の断層面を任意の厚さで画像化することができる。
【0004】
核磁気共鳴現象を用いて撮影対象物の内部構造を画像化する場合、位置情報を調べるために、静磁場とは別に空間的および時間的に変動する勾配磁場を撮影対象物に対して印加する。このように撮像対象部位に勾配磁場を印加することによって、撮影対象物に印加される磁場は場所によって異なることとなり、撮影対象物を構成する各原子の共鳴周波数は場所によって変化する。
【0005】
したがって、勾配磁場を印加して共鳴周波数を調べることで、撮影対象物のどの位置にどのような原子が存在するかを知ることができる。具体的には、一様な静磁場に置かれた被検体に対して、所定のパルスシーケンスで高周波磁場、傾斜磁場を印加させ、この印加により発生した磁気共鳴信号を受信し、この磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴イメージを作成することができる。
【0006】
ここで、MRI装置による撮影をおこなう場合には、マグネットアセンブリ内における磁場強度の均一な領域(マグネットセンターである磁場中心)に被検体の撮像対象部位を一致させることが重要となるため、RFコイルの感度中心(中心位置)をMRI装置に認識させるための位置決めが必要となる。ここで、RFコイルの中心位置(感度中心)は、被検体の撮像対象部位となる。
【0007】
通常、MRI装置にはテーブルに載置された被検体にレーザ光やハロゲン光などの光束を照射して、被検体の位置決めをおこなうポジショニングライト(Positioning Light)が設けられている。具体的には、ポジショニングライトが交差する点とRFコイルの中心部(感度中心)とが一致するまで、被検体の位置を移動させ、一致した部位に目印(ランドマーク)を付けて、この位置を磁場中心に一致させて撮影をおこなうものとなる。
【0008】
すなわち、先ず、前準備としてテーブルのクレードル上に載置された被検体の撮像対象部位にRFコイルを装着するとともに、MRI装置の装置本体に設けられた位置決め用のポジショニングライトやレーザー光を点灯させる。次いで、ポジショニングライトの照射位置と被検体に装着されたRFコイルの感度中心(撮像対象部位)とが一致するようにテーブルを移動させる。
【0009】
ここで、ポジショニングライトからマグネットアセンブリにおける磁場中心との距離は、予め固定された数値であるため、この距離だけテーブルの位置を移動させることにより、被検体の撮像対象部位を磁場中心に一致させることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−78980号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術におけるMRI装置での位置決め方法の場合には、以下のような問題があった。すなわち、前述したように、従来では、ポジショニングライトやレーザ光の照射位置とRFコイル中心位置(感度中心)とを目視による確認で合わせていたが、この肉眼による位置合わせは視認性の観点から手間がかかるうえ、撮影をおこなう操作者は、無理な姿勢で位置決め作業をおこなわなければならないという不具合があった。
【0012】
また、位置決めが不正確であった場合には、コントラストが適正(均一)で分解能が高い良好な撮影画像を取得できなくなるという問題がある。
【0013】
本発明は、上記従来技術の欠点に鑑みてなされたものであって、位置決め用のポジショニングライトなどを使用することなく、被検体の撮像対象部位をマグネットアセンブリの磁場中心に対して正確に合わせることができる磁気共鳴イメージング装置における位置決め方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、第1の観点にかかる発明は、勾配磁場を発生する勾配磁場発生手段と、静磁場を発生する静磁場発生手段とからなるマグネットアセンブリと、当該静磁場中に載置された被検体に対して所定の電磁波を照射する照射コイルとを備え、前記被検体に装着されたRFコイルを介して被検体の撮像対象部位から放出される磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴イメージを作成するMRI装置において、前記被検体が前記マグネットアセンブリ内に挿入される挿入口が存在する当該MRI装置本体の前面部に赤外線送信手段および位置検出用受信手段とを有するステレオカメラが備えられ、前記RFコイルには、前記赤外線送信手段からの赤外線を反射させてその赤外線を前記位置検出用受信手段に受信させる少なくとも1個の反射式マーカが備えられていることを特徴とする。
【0015】
この第1の観点にかかる発明によれば、ステレオカメラの赤外線送信手段からRFコイルに備えられた1個の反射式マーカに対して、赤外線が送信され、この信号は、位置検出用受信手段により受信されて、被検体の撮像対象部位をMRI装置に認識させることができる。
【0016】
第2の観点にかかる発明は、第1の観点にかかる発明において、前記赤外線送信手段と前記反射式マーカとの離隔距離および前記撮像部位に対応する3次元位置検出手段をさらに備え、当該3次元位置検出手段により算出された離隔距離および3次元位置に基づいて、前記被検体の撮像対象部位を前記マグネットアセンブリの磁場中心に一致させることを特徴とする。
【0017】
この第2の観点にかかる発明によれば、第1の観点にかかる発明において、赤外線送信手段と前記反射式マーカとの離隔距離は3次元位置検出手段により算出され、この3次元位置検出手段により算出された離隔距離に基づいて、被検体の撮像対象部位をマグネットアセンブリの磁場中心に一致させることができる。
【0018】
第3の観点にかかる発明は、第1、2の観点にかかる発明において、前記3次元位置検出手段は、前記反射式マーカに対する位置検出にともなって、前記RFコイルの中心位置を検出する機能をさらに備えるとともに、前記被検体の撮像対象部位に対応する3次元空間座標を検出することを特徴とする。
【0019】
この第3の観点にかかる発明によれば、前記3次元位置検出手段は、前記反射マーカの位置検出にともなって、前記RFコイルの中心位置を検出するとともに、前記被検体の撮像対象部位に関する3次元空間座標を検出する。
【0020】
第4の観点にかかる発明は、第1〜3の観点の何れか一つにかかる発明において、前記反射式マーカは、球体状の反射式マーカにより構成されていることを特徴とする。
【0021】
この第4の観点にかかる発明によれば、前記反射式マーカは、球体状の反射式マーカにより構成されている。
【0022】
第5の観点にかかる発明は、勾配磁場を発生する勾配磁場発生手段と、静磁場を発生する静磁場発生手段とからなるマグネットアセンブリと、当該静磁場中に載置された被検体に対して所定の電磁波を照射する照射コイルとを備え、RFコイルを介して被検体の撮像対象部位から放出される磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴イメージを作成する磁気共鳴イメージング装置において、赤外線を送信自在な赤外線送信手段を内部に有する自光式マーカ手段を備え、当該自光式マーカ手段による被検体に対する測定ポイントに基づいて、前記被検体の撮像対象部位に対応する3次元空間座標を検出することを特徴とする。
【0023】
この第5の観点にかかる発明によれば、被検体に装着されたRFコイルを介して被検体の撮像対象部位から放出される磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴イメージを作成する磁気共鳴イメージング装置において、赤外線を送信自在な赤外線送信手段を内部に有する自光式マーカ手段を備え、自光式マーカ手段による被検体に対する測定ポイントに基づいて、前記被検体の撮像対象部位に対応する3次元空間座標を検出することを特徴とする。
【0024】
第6の観点にかかる発明は、第5の観点にかかる発明において、前記自光式マーカ手段は、撮影者が把持する把持部と被検体に当接させる当接部とを備え、当該当接部は球体状に構成されるとともに、前記把持部の内部には被検体の測定ポイントとの当接時に赤外線送信手段による赤外線を送信する接触検知スイッチとをさらに備えることを特徴とする。
【0025】
この第6の観点にかかる発明によれば、前記自光式マーカ手段は、撮影者が把持する把持部と被検体に当接させる球体状の当接部と、把持部の内部には被検体の測定ポイントとの当接を検知する接触検知スイッチとをさらに備え、被検体の測定ポイントとの当接時に接触検知スイッチが作動し赤外線送信手段から赤外線をステレオカメラに対して送信することができる。
【0026】
第7の観点にかかる発明は、第5、6の観点にかかる発明において、前記自光式マーカ手段による被検体に対する測定は、少なくても2〜4箇所の測定ポイントに基づいておこなうことを特徴とする。
【0027】
この第7の観点にかかる発明によれば、前記自光式マーカ手段による被検体に対する測定ポイントによる測定は、少なくても2〜4箇所の範囲でおこなうので、ステレオカメラにより撮像対象部位の3次元座標を精度よく検出することができる。
【0028】
第8の観点にかかる発明は、第1〜7の観点の何れか一つにかかる発明において、前記ステレオカメラの位置検出用受信手段はCMOSセンサであることを特徴とする。
【0029】
この第8の観点にかかる発明によれば、ステレオカメラの位置検出用受信手段はCMOSセンサにより構成されている。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態にかかる磁気共鳴イメージング装置について詳細に説明する。
【0031】
(実施の形態1)
図1は、MRI装置と被検体との位置構成を示す斜視図である。本例では、被検体に装着されるRFコイルには複数個の反射式マーカが取り付けられている。また、図2は、本発明で使用されるステレオカメラを示す正面図、図3(a)、(b)は、RFコイル上の反射式マーカを示す斜視図および正面図、図4は、本発明にかかるMRI装置の内部構成および機能ブロックの概要を示す図である。MRI装置によるMRI撮影は、MRI装置が設置されたスキャンルームに隣接した撮影室で撮影者が操作用コンソールを操作することによりおこなわれる。
【0032】
ここで、本発明の特徴は、MRI撮影の基準となる基準面および被検体の撮像対象部位の3次元空間座標を検出するため、ステレオカメラ31によりRFコイル30に設けられた反射式マーカ35の位置(撮像対象部位)をMRI装置10に認識させることにある。具体的には、テーブル20の位置を基準とした座標系の座標値から、断層撮影の基準となる撮像対象部位の大きさ(サイズ)および傾きなどを把握することができる。そして、ステレオカメラ31により検出された3次元空間座標に基づいて、被検体19を搬送するテーブル20の移動量および移動位置(軸方向位置、左右位置)を制御して撮影対象部を磁場の中心位置(図4のA点)に正確に一致させることにある。
【0033】
このため、図1に示すようにMRI装置10のガントリ15であるボア(Bore)を構成する前面部であって、RFコイル30と対向する位置にはステレオカメラ31が備えられている。また、ガントリ15には、操作パネル(図示せず)が設けられており、この操作パネルに配置されたスイッチを操作することによりテーブル20の移動量(軸方向位置、左右方向位置)に対する調整をおこなうことができる。
【0034】
図2に示すように、ステレオカメラ31は、カメラ筐体の両端部に離間して設けた1対のカメラ部32を有し、それぞれのカメラ部32、32には複数(図では、8個)の赤外線LED33と1個の位置検出用受信センサ34とを有している。位置検出用受信センサ34は、複数の赤外線LED33が位置するほぼ中央部に設けられている。そして、このステレオカメラ31は、赤外線LED33と1個の位置検出用受信センサ34および内部に備えた画像処理手段とにより反射式マーカ35に対応する撮像対象部位を3次元空間座標として正確に検出する機能を有している。また、本例では、位置検出用受信センサ34としてCMOSセンサが使用されている。
【0035】
一方、図3(a)、(b)に示すように被検体19に装着されるRFコイル30の周辺部には、1個の反射式マーカ35が設けられている。本例では、この反射式マーカ35は、球体状でありその外形寸法は、10mm程度とすることができる。具体的には、ステレオカメラ31によってRFコイル30における反射マーカ35の位置(撮像対象部位)を3次元空間座標として検出することによって、撮像対象部位における基準位置(x方向、y方向、z方向)を決めることができる。
【0036】
図4に示すように、MRI装置10を構成するガントリ15の内部には、外側から順に、静磁場を発生する静磁場発生磁石16と、勾配磁場を発生する勾配磁場発生コイル17と、前記静磁場中に載置された被検体19に対して所定の電磁波を照射する照射コイル18とを有している。静磁場発生磁石16および勾配磁場発生コイル17によりマグネットアセンブリを構成する。
【0037】
また、勾配磁場発生コイル17の内側に円筒状の照射コイル18を設け、この照射コイル18の内部に被検体19(患者)を載置したテーブル20を搬入可能としている。
【0038】
また、MRI装置10の制御をおこなうMRI制御装置40は、RF送信部41、磁気制御部42、RF受信部43、イメージ処理部44、信号送信駆動部45、3次元位置検出部46、テーブル駆動制御部47とを有している。なお、このMRI制御装置40は、撮影操作室内に据置されたMRI装置10を操作をするための操作用コンソールに備えることができる。
【0039】
RF送信部41は、生体組織を構成する原子核に核磁気共鳴現象を起こさせるために照射コイル18から高周波の電磁波を照射する機能を有している。磁気制御部42は、静磁場発生磁石16および勾配磁場発生コイル17にそれぞれ接続され、静磁場発生磁石16および勾配磁場発生コイル17に対して電力を供給してマグネットアセンブリ内に静磁場および勾配磁場を印加する処理をおこなう。
【0040】
RFコイル30は、核磁気共鳴現象によって被検体19が放出した電磁波を受信しRF受信部43に送信する機能を有している。このRFコイル30には、反射式マーカ35が設けられている。
【0041】
イメージ処理部44は、RF受信部43が受信した電磁波に基づいて、MRI画像を作成する機能を有している。
【0042】
3次元位置検出部は46、ステレオカメラ31と反射式マーカ35との離隔距離L1を算出する機能を有している。このステレオカメラ31と3個の反射式マーカ35との離隔距離L1は、三角測量の原理により算出することができる。ここで、3次元位置検出部46により検出された離隔距離L1が算出されると予め設定されている固定距離L2(図4参照)は決まっているため、磁場中心Aまでの距離Lは、「L=L1+L2」により算出することができる。
【0043】
ここで、図5を参照して本発明において採用している三角測量の原理について簡単に説明する。この図5は、前述した図3におけるX-Y座標を幾何学的に図示するものである。すなわち、図5に示すように、ステレオカメラ31のカメラ部32に設けられた一対の位置検出用受信センサ34間を2等分した距離F1と、既知の角度θとに基づいて離間距離L1は、L1=F1・tanθにより算出することができる。ここで、位置検出用受信センサ34と反射式マーカ35とは、同一平面上に存在するものとなり、位置検出用受信センサ34から測定点である反射式マーカ35までの距離dは、赤外線が往復する時間をtとし、この赤外線が伝搬速度をcとすると、この距離dは、d=c・t/2から算出されため、この距離dと距離F1とにより角度θは算出される。
【0044】
3次元位置検出部46は、ステレオカメラ31により撮影対象部の位置を3次元の空間座標として検出し、テーブル20を基準とした3次元座標系の座標値から、自動的に撮影対象部(撮影エリア)のサイズおよび傾きを検出する機能を有している。
【0045】
具体的には、3次元位置検出部46によりテーブル20を軸方向前後位置(IN/OUT)および左右方向に移動させる制御をおこなうことにより、この検出された撮影エリアが磁場中心Aと一致するように、テーブル20の移動量おおび移動位置を制御する。
【0046】
テーブル駆動制御部47は、3次元位置検出部46により算出された離隔距離L1に基づいて、被検体19に装着されたRFコイル30の中心位置がマグネットアセンブリの磁場中心に一致するまで、テーブル20の搬送をおこなう機能を有している。前述したように、ここでの搬送位置は3次元位置検出部46により検出された3次元空間座標に基づいた移動量および移動位置に基づいておこなわれる。
【0047】
以下、本発明の磁気共鳴イメージング装置の位置決め方法による処理手順について図6および図7に示すフローチャートを参照して説明する。すなわち、先ず、MRI装置10によるMRI撮影をおこなう前準備を実施する。具体的に説明すると、この前準備は、被検体19をテーブル20上に載置するとともに、この被検体19の撮像対象部位となる部分(本例では、腹部)にRFコイル30を装着する作業である(ステップS100)。前述したように、RFコイル30には3個の反射式マーカ35が取り付けられている。
【0048】
次いで、撮影者は、RFコイル30の装着が完了したことを判断し(ステップS101肯定)、操作パネルによりRFコイル30のセットコマンドを入力する(ステップS102)。このコマンドは、被検体19に対して反射式マーカ35を取り付けたRFコイル30の装着が完了したことを示すコマンドである。
【0049】
このコマンドの入力により、ステレオカメラ31の赤外線LED33の駆動電源(信号送信駆動部45)から駆動ON信号が送信され(ステップS103)、この駆動ON信号の送出により、赤外線LED33がONとなり(ステップS104)、次いで、図6(a)に示すように、赤外線LED33から赤外線LED信号がRFコイル30に取り付けられた反射式マーカ35に向けて射出される(ステップS105)。そして、この赤外線LED信号は、それぞれ3個の反射式マーカ35により反射され(ステップS106)、このた赤外線LED信号は、図6(b)に示すように、ステレオカメラ31に戻り位置検出用受信部34により受信される(ステップS107)。
【0050】
これにより、RFコイル30の3次元空間位置が検出されるとともにRFコイル30とステレオカメラ31との離隔距離L1が算出される(ステップS108)。この離隔距離L1および3次元空間座標の算出は、3次元位置検出部46において三角測量の原理を利用しておこなわれる。
【0051】
次いで、ステップS108において3次元位置検出部46により算出された離隔距離L1に基づく駆動信号によりテーブル駆動制御部47が駆動され、被検体19の撮像対象部位をマグネットアセンブリの磁場中心Aまでテーブル20の移動がおこなわれる(ステップS109)。ここでの、テーブル20の移動制御は、ステレオカメラ31により検出した3次元空間座標に基づいて、被検体19を搬送するテーブル20の移動量および移動位置(軸方向位置、左右位置)を制御する移動制御である。そして、この3次元空間座標に基づく移動制御により撮影対象部を磁場の中心位置(図4のA点)に正確に一致させることができる。
【0052】
以下、撮影室では、撮像対象部位と磁場中心とが一致したかの判定をおこない(ステップS110)、撮像対象部位と磁場中心とが一致した場合には(ステップS110肯定)、操作用コンソールの操作パネル上にあるスキャンボタンのON操作により(ステップS111)、MRI装置10によるMRI撮影がおこなわれる(ステップS112)。ここで、テーブル20の移動制御は、操作パネルのセットコマンドの入力によりおこなうこととしているが、被検体19にRFコイル30を装着した時点で自動により一連の移動制御をおこなうようにしてもよい。
【0053】
以上説明したように、この実施の形態1では、ステレオカメラ31によりRFコイル30に設けられた反射式マーカ35の位置(撮像対象部位)をMRI装置10に認識させるとともに、被検体19を搬送するテーブル20の移動量(z方向)を制御して撮影対象部を磁場の中心位置に正確に一致させることができ、3次元空間座標でのRFコイルの中心位置と磁場中心(スキャンセンタ)とが確実に一致するため、この撮影位置で取得されるMRI画像は、撮影ムラのないコントラストおよび画像品質が良好なMRI画像を取得することができる。
【0054】
また、MRI装置10を構成するガントリ15に反射式マーカ35を設けた場合には、被検体19の動きなどを外部からモニタなどを利用することにより把握することができる。
【0055】
なお、本例では、核磁気共鳴現象を利用するMRI装置を対象として説明したが、本発明は、MRI装置以外にも、例えば、X線により断層撮影をおこなうCT(Computed Tomography)装置などにも好ましく適用することができる。この場合、複数個の反射式マーカは、被検体が着用する検査着に取り付けることにより、被検体の撮像対象部位をステレオカメラにより3次元空間座標として検出することができる。そして、このCT装置の場合には、テーブルの上下方向位置(UP/DOWN)、軸方向前後位置(IN/OUT)、チルト(傾き)を検出することができる。
【0056】
(実施の形態2)
ここで、実施の形態1では、RFコイル30上に取り付けた3個の反射式マーカ35により被検体19の撮像対象部位の空間座標を3次元的に検出しているが、本実施の形態2においては、被検体19の撮像対象部位を自光式マーカ手段60を使用し、この自光式マーカ手段60により3次元空間座標位置を検出することに特徴がある。
【0057】
以下、実施の形態2の詳細について、図8〜図12を参照して説明する。ここで、図8(a)、(b)は、自光式マーカ手段60を使用した2点ピックによる測定例を、図9(a)、(b)、(c)は、自光式マーカ手段60を使用した3点ピックによる測定例をそれぞれ示している。
【0058】
ここで、図10を参照して本発明に適用される自光式マーカ手段60の構成を説明する。自光式マーカ手段60は、把握部62と内部が中空である球体状のピック部61とから構成されており、このピック部61の内部には赤外線LED66が設けられている。また、自光式マーカ手段60の把持部62にはピック部61と被検体19との接触を検知するための接触検知スイッチ71と駆動制御部72とが設けられている。駆動制御部72は電源部73により駆動され、この電源部73には、単4の電池などを使用する。
【0059】
自光式マーカ手段60により所定の部位を測定(ピック)した時だけ、接触検知スイッチ71がONとなり、図8(a)、(b)に示すように、赤外線LED66からステレオカメラ31に向けて赤外線の送信がおこなわれる。実際には、被検体19に対する測定ポイントのピック時に、ステレオカメラ31により測定点が認識した際には、自光式マーカ手段60からはクリック音が発せられる。
【0060】
この自光式マーカ手段60による被検体19に対する測定点によるピックポイントは、少なくても2箇所〜4箇所を選定するものとしている。例えば、頭部の撮影断面の基準となる線(OMライン)を認識する際には、測定ポイントとして2箇所〜4箇所によるピックポイントを選定しておこなう。
【0061】
図11は、上述した自光式マーカ手段60に適用される駆動制御部72の回路構成を示すブロック図である。すなわち、図11に示すように駆動制御部72はタイマ81と赤外線駆動回路82とからなり、自光式マーカ60の当接部61と被検体19との測定点とが接触し、この接触が接触検知スイッチ71により検知されると、タイマ81による赤外線駆動回路82の作動により赤外線LED66から赤外線パルスをステレオカメラ31に向けて射出させることができる。
【0062】
以下、実施の形態2にかかる磁気共鳴イメージング装置の位置決め方法による処理手順について図9および図12に示すフローチャートを参照して説明する。すなわち、先ず、MRI装置10によるMRI撮影をおこなう前準備を実施する。具体的に説明すると、この前準備は、被検体19をテーブル20上に載置するとともに、この被検体19の撮像対象部位を選定し測定点を決める準備である(ステップS200)。本例の場合、前述したように測定点は2〜4箇所の範囲でおこなうものとする。
【0063】
次いで、ステップS200で決定した測定点に対して、自光式マーカ60により測定(ピック)をおこなう(ステップS201)。具体的には、被検体19の測定部とピック部61とが当接すると接触検知スイッチ71がONし、赤外線LED66の駆動電源(信号送信駆動部45)から駆動ON信号が送信され、この駆動ON信号の送出により、図8(a)、(b)に示すように、赤外線LED33から赤外線LED信号がステレオカメラ31の位置検出用受信センサ34に向けて射出され(ステップS202)、そして、この自光式マーカ60から射出された赤外線LED信号は、位置検出用受信センサ34により受信される(ステップS203)。
【0064】
これにより、ステレオカメラ31により測定した撮像対象部位の3次元空間座標が検出されるともに(ステップS204)、この撮像対象部位とステレオカメラ31との離隔距離L1および3次元空間座標が算出される。前述したように、離隔距離L1および3次元空間座標の算出は、3次元位置検出部46(図4)において三角測量の原理を利用しておこなわれる。
【0065】
次いで、ステップS205により3次元位置検出部46により算出された離隔距離L1に基づく駆動信号によりテーブル駆動制御部47が駆動され(ステップS205)、被検体19の撮像対象部位をマグネットアセンブリの磁場中心Aまでテーブル20の移動がおこなわれる。ここでの、テーブル移動は、ステレオカメラ31により検出した3次元空間座標に基づいて、被検体19を搬送するテーブル20の移動量および移動位置(高さ位置、左右位置)を制御する移動制御である。
【0066】
以下、実施の形態1と同様に撮影室では、撮像対象部位と磁場中心とが一致したかの判定をおこない(ステップS206)、撮像対象部位と磁場中心とが一致した場合には(ステップS206肯定)、操作用コンソールの操作パネル上にあるスキャンボタンのON操作により(ステップS207)、MRI装置10によるMRI撮影がおこなわれる(ステップS208)。
【0067】
ここで、実施の形態1と同様に、テーブル20の移動制御は、操作パネルのセットコマンドの入力によりおこなうこととしているが、被検体にRFコイル30を装着した時点で自動により一連の移動制御をおこなうようにしてもよい。具体的には、テーブル20の高さ制御としてエアパッドなどによる自動調整を利用することができる。
【0068】
以上説明したように、本実施の形態2にかかる磁気共鳴イメージング装置では、被検体19の撮像対象部位を自光式マーカ手段60を使用し、この自光式マーカ手段60により3次元空間座標位置を検出することにより被検体19の撮影対象部の位置決めをおこなうことができる。このステレオカメラを利用した位置決めの場合、3次元空間座標でのRFコイルの中心位置と磁場中心(スキャンセンタ)とが確実に一致するため、この撮影位置で取得されるMRI画像は、撮影ムラのないコントラストおよび画像品質が良好なMRI画像を取得することができる。
【0069】
なお、本実施の形態1、2では、RFコイルを被検体の腹部に装着する例で説明したが、本発明は腹部用だけでなく、頭部用のヘッド用のRFコイル、腕を撮影するためのアーム用のRFコイルなど任意の用途で使用されるRFコイルを装着する際にも適用することができる。
【0070】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、磁気共鳴イメージング装置による撮影をおこなう場合、操作者が撮像対象部位を自光式マーカにより被検体の測定点を指示するだけで、撮像対象部位の3次元座標値を簡単な操作により常に把握できるので、高い精度の位置決めをおこなうことができるという効果を奏する。
【0071】
また、本発明によれば、ポジショニングライトなどを使用する手間などがなく操作者が撮像対象部位をマーカで指示するだけで、スキャンセンタに撮影部位を正確にセットできるため、MRI装置によるMRI検査の作業時間を向上させるとともに、検査者の手間を大幅に低減することができるという効果を奏する。自光式マーカにより、テーブル自体の位置検出をおこなうことができるので、テーブルを設置する際の微調整も容易に実施でき、これにより作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかるMRI装置とRFコイルが装着された被検体との位置構成を示す斜視図である。
【図2】ステレオカメラの構成を示す説明図である。
【図3】(a)、(b)は、RFコイル上の反射式マーカを示す斜視図および正面図である。
【図4】実施の形態1にかかるMRI装置の内部構成および機能ブロックの概要を示す図である。
【図5】三角測量の原理を説明する説明図である。
【図6】実施の形態1によるMRI装置を示す説明図である。
【図7】実施の形態1によるMRI装置を示すフローチャートである。
【図8】(a)、(b)は、自光式マーカ手段を使用した2点ピックによる測定例を示す説明図である。
【図9】(a)、(b)、(c)は、自光式マーカ手段を使用した3点ピックによる測定例をそれぞれ示す図である。
【図10】実施の形態2に適用される自光式マーカ手段の概略を示す構成図である。
【図11】駆動制御部の概要を示す全体回路ブロック図である。
【図12】実施の形態2によるMRI装置及び医用イメージング装置の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 MRI装置
15 ガントリ
16 静磁場発生磁石
17 勾配磁場発生コイル
18 照射コイル
19 被検体
20 テーブル
30 RFコイル
31 ステレオカメラ
32 カメラ部
33 赤外線LED
34 位置検出用受信センサ
35 反射式マーカ
40 MRI制御装置
41 RF送信部
42 磁気制御部
43 RF受信部
44 イメージ処理部
45 信号送信駆動部
46 3次元位置検出部
47 テーブル駆動制御部
60 自光式マーカ手段
61 ピック部
62 把握部
66 赤外線LED
71 接触検知スイッチ
72 駆動制御部
73 電源部
80 駆動回路
81 タイマ
82 赤外線駆動回路
Claims (8)
- 勾配磁場を発生する勾配磁場発生手段と、静磁場を発生する静磁場発生手段とからなるマグネットアセンブリと、当該静磁場中に載置された被検体に対して所定の電磁波を照射する照射コイルとを備え、前記被検体に装着されたRFコイルを介して被検体の撮像対象部位から放出される磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴イメージを作成するMRI装置において、
前記被検体が前記マグネットアセンブリ内に挿入される挿入口が存在する当該MRI装置本体の前面部に赤外線送信手段および位置検出用受信手段とを有するステレオカメラが備えられ、
前記RFコイルには、前記赤外線送信手段からの赤外線を反射させてその赤外線を前記位置検出用受信手段に受信させる少なくとも1個の反射式マーカが備えられていることを特徴とするMRI装置。 - 前記赤外線送信手段と前記反射式マーカとの離隔距離および前記撮像対象部位に対応する3次元位置を算出する3次元位置検出手段をさらに備え、当該3次元位置検出手段により算出された離隔距離および3次元位置に基づいて、前記被検体の撮像対象部位を前記マグネットアセンブリの磁場中心に一致させることを特徴とする請求項1に記載のMRI装置。
- 前記3次元位置検出手段は、前記反射式マーカに対する位置検出にともなって、前記RFコイルの中心位置を検出する機能をさらに備えるとともに、前記撮像対象部位に対応する3次元空間座標を検出することを特徴とする請求項1または2に記載のMRI装置。
- 前記反射式マーカは、球体状の反射式マーカであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のMRI装置。
- 勾配磁場を発生する勾配磁場発生手段と、静磁場を発生する静磁場発生手段とからなるマグネットアセンブリと、当該静磁場中に載置された被検体に対して所定の電磁波を照射する照射コイルとを備え、RFコイルを介して被検体の撮像対象部位から放出される磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴イメージを作成するMRI装置において、
赤外線を送信自在な赤外線送信手段を内部に有する自光式マーカ手段を備え、当該自光式マーカ手段による前記被検体に対する複数の測定ポイントに基づいて、前記被検体の撮像対象部位に対応する3次元空間座標を検出することを特徴とするMRI装置。 - 前記自光式マーカ手段は、撮影者が把持する把持部と被検体に当接させる当接部とを備え、当該当接部は球体状に構成されるとともに、前記把持部の内部には被検体の測定ポイントとの当接時に赤外線送信手段による赤外線を送信する接触検知スイッチとをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のMRI装置。
- 前記自光式マーカ手段による被検体に対する測定は、少なくても2〜4箇所の測定ポイントに基づいておこなうことを特徴とする請求項5または6に記載のMRI装置。
- 前記ステレオカメラの位置検出用受信手段はCMOSセンサであることを特徴とする請求項1〜7いずれか一つに記載のMRI装置。
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