JP2004204209A - 金色顔料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光輝性が高く、赤みの強い金色から黄みが強い金色まで、色調が自在に制御できる金色顔料およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明金色顔料は、酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質を基体粒子とし、該基体粒子表面に、鉄化合物微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜が形成されたことを特徴とする。
また、第1鉄塩水溶液に基体粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を加え、次いでアルカリ水溶液を加え、さらに酸化剤を加えるにより製造することが好ましい。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光輝性が高く、赤みの強い金色から黄みが強い金色まで、色調が自在に制御できる金色顔料及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
金色及び/または金色調の色彩を有する光沢顔料は、華麗な装飾的効果と優れた意匠性が得られることから、工業的に自動車コーティング材、装飾用コーティング材、プラスチック、印刷インク、化粧用製剤等に広く用いられている。
【0003】
しかし、顔料として金そのものを含む金粉あるいは金を被覆した複合顔料を用いた場合、金が高価で希少であるため、汎用性に問題があった。
近年、金そのものを用いずに、金色調の色彩を有する光沢顔料(以下金色顔料という)が盛んに研究されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、アルミニウムフレーク表面にタングステン化合物を形成することにより、金色顔料を製造する方法が開示されている。
しかしながら、金属フレークを金色顔料の基体粒子として用いた場合、金属フレークの腐食に伴い色調が変化するという問題があった。また、派手な金属光沢を有する色調をもつ金色顔料しか製造することができないという問題があった。
【0005】
特許文献2、特許文献3では、二酸化チタンで被覆された雲母薄片に酸化鉄を成分とする層を付加することにより、耐候性に優れ、パール調のやわらかな光沢を有する金色顔料を製造する方法が開示されている。
しかしながら、これらの製造方法においては、赤みが強い色合いを有する金色顔料しか製造することができなかった。
【0006】
特許文献4では、有機コロイドとチタン化合物を被覆した薄片状基質を700℃以上の高温で熱処理して、まずカーボンでドープされた二酸化チタンによって被覆された薄片状物質を作製し、さらに酸化鉄を被着することにより、光輝性が高く、赤みがかった色調が緩和された、より金色に近い色調を有する光輝性顔料を製造する方法が開示されている。
【0007】
しかしながら、このような製造方法では、金色顔料中に組み込むカーボン量を自在に制御することができないため、色調の制御が困難であるという問題があった。さらに、高温での熱処理が必要であるため、熱処理時に薄片状物質が変形したり、有機コロイドが分解して有害ガスを生じるという問題があった。また高温での熱処理設備を必要とするため、コスト上不利であるという問題があった。
【0008】
【特許文献1】特開平5−171459号公報
【特許文献2】チェコスロバキア特許CS211230
【特許文献3】チェコスロバキア特許CS223608
【特許文献4】特開平9−12919号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、光輝性に優れ、赤みの強い金色から黄みが強い金色まで、色調が自在に制御できる金色顔料およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題点を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質表面に、鉄化合物微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜を形成させることにより、光輝性に優れ、かつ赤みの強い金色から黄みが強い金色まで、色調が自在に制御できる金色顔料が得られることを見出した。
【0011】
即ち、本発明は、下記の特徴を有するものである。
1.酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質を基体粒子とし、該基体粒子表面に、鉄化合物微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜が形成されたことを特徴とする金色顔料。
2.酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質を基体粒子とし、該基体粒子表面に、鉄化合物微粒子、黄色微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜が形成されたことを特徴とする金色顔料。
3.酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質を基体粒子とし、該基体粒子表面に、黄色微粒子が固着され、さらにその表面に鉄化合物微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜が形成されたことを特徴とする金色顔料。
4.黄色微粒子が、バナジン酸ビスマスを主成分とすることを特徴とする2.または3.に記載の金色顔料。
5.鉄化合物微粒子が、酸化水酸化鉄及び/または酸化鉄を主成分とすることを特徴とする1.から4.のいずれかに記載の金色顔料。
6.第1鉄塩水溶液と、下記の基体粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、さらに酸化剤を混合することを特徴とする金色顔料の製造方法。
基体粒子:酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質
7.第1鉄塩水溶液と、下記の基体粒子、黄色微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、さらに酸化剤を混合することを特徴とする金色顔料の製造方法。
基体粒子:酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質
8.第1鉄塩水溶液と、表面に黄色微粒子が固着された下記の基体粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、さらに酸化剤を混合することを特徴とする金色顔料の製造方法。
基体粒子:酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質
9.黄色微粒子が、バナジン酸ビスマスを主成分とすることを特徴とする7.または8.に記載の金色顔料の製造方法。
【0012】
本発明は、酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質を基体粒子とし、該基体粒子表面に、鉄化合物微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜が形成された金色顔料である。本発明の金色顔料は光輝性が高く、比較的低温で製造することができるために、製造コスト上有利であり、鉄化合物微粒子及び黒色微粒子の被着量を任意の割合で容易に制御できるため、赤みの強い金色から黄みが強い金色まで、色調の制御が容易である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
【0014】
(基体粒子)
本発明の基体粒子は、酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質(以下単に、「薄片状物質」ともいう。)である。
酸化チタンを主成分とする金属酸化物は、酸化チタンが含まれていることが必須であり、好ましくは、酸化チタンを重量比で金属酸化物全体の30%以上、さらに好ましくは50%以上含有するものである。その他にニッケル、亜鉛、ルビジウム、カリウム、バリウム、スカンジウム、スズ、ナトリウム、リチウム、ビスマス、アルミニウム、セリウム、ネオジウム、タングステン、バナジウム、ストロンチウムの中から選ばれる一種以上の金属成分が含まれていても良い。
【0015】
薄片状物質としては、マイカ、タルク、カオリン、ガラスフレーク、BaSOフレーク、SiOフレークから選択される、少なくとも1種以上の物質が挙げられる。
薄片状物質の大きさは、特に限定されないが、平均厚みが0.1〜50μm(好ましくは0.5〜20μm)、平均粒径が1〜4000μm(好ましくは5〜1000μm、さらに好ましくは10〜500μm)であるものが望ましい。
【0016】
上記の基体粒子は、特に限定されず、公知の方法で製造することができ、また、市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、酸化チタンで被覆された雲母薄片(例えば、独メルク社製 Iriodin(商品名))や、酸化チタンで被覆されたガラスフレーク(例えば、日本板硝子株式会社製 メタシャイン(商品名))等が挙げられる。
【0017】
本発明の金色顔料は、上記基体粒子の表面に、鉄化合物微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜が形成されたことを特徴とするものである。
【0018】
本発明においては、オルガノシラン化合物をバインダーとして用いることにより、従来技術のように高温加熱処理を施さなくても、鉄化合物微粒子、及び黒色微粒子を基体粒子の表面上に強力に被着することができる。また、従来法に比べて、鉄化合物微粒子、及び黒色微粒子の被着量を容易に制御することができるため、赤みの強い金色から黄みが強い金色まで、色調の制御が容易にできる。
【0019】
(オルガノシラン化合物)
本発明におけるオルガノシラン化合物は化学式1で表される組成を有するものであれば特に限定されず、単一のオルガノシラン化合物、2種以上のオルガノシラン化合物の混合物、オルガノシラン化合物の重縮合物、及びこれらの組み合わせを適宜選択して使用することができる。
【0020】
(化学式1)
Si(OR4−m(R、R:炭素数1〜18の炭化水素基(R=R、またはR≠R)、m:1〜3の整数)
【0021】
化学式1で表されるオルガノシラン化合物としては、例えば、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシエポキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシエポキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシエポキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
特に、付着効果を考慮すると、メチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランから選択される少なくとも1種のオルガノシラン化合物が好ましく、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシランから選択される少なくとも1種のオルガノシラン化合物がより好ましい。
【0022】
オルガノシラン化合物の被着量は、薄片状物質に対して、Si換算で0.02〜60重量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.05〜50重量%である。0.02重量%未満の場合は、薄片状物質に対して、鉄化合物微粒子をFe換算で0.1重量%以上被着させることが困難である。60重量%を超える場合は、薄片状物質に対して、鉄化合物微粒子を十分被着させることができるため、必要以上に被着させる必要はない。
【0023】
(鉄化合物微粒子)
鉄化合物微粒子は、金属元素として鉄を含んでいる化合物であり、例えば、鉄を含む酸化水酸化物、酸化物、リン酸塩、炭酸塩、塩化物、硫酸塩、硝酸塩等から選択される1種以上のものである。ただし、マグネタイトは除く。
鉄化合物微粒子は、基体粒子に被着し、金色に似た外観を得るための成分である。鉄化合物微粒子としては、酸化水酸化鉄及び/または酸化鉄が望ましい。このような化合物は、化学的に安定で、かつ美麗な外観を得ることができ望ましい。酸化水酸化鉄としては、限定されず、α−FeOOH、β−FeOOH、γ−FeOOH、δ−FeOOH等が挙げられるが、特に細かい粒径を有する酸化水酸化鉄を得るためには、α−FeOOH、あるいはδ−FeOOHを用いることが好ましい。酸化鉄としては、限定されず、α−Fe、γ−Fe等を用いることができる。
【0024】
鉄化合物微粒子としては、金属元素として鉄を含んでいることが必須であるが、金色顔料の色合いを損ねない程度であれば、その他にニッケル、亜鉛、ルビジウム、カリウム、バリウム、スカンジウム、スズ、ナトリウム、リチウム、チタン、ビスマス、アルミニウム、セリウム、ネオジウム、タングステン、バナジウム、ストロンチウムの中から選ばれる1種以上の金属成分が含まれていても良い。
また、金色の色調を損ねない程度であれば、酸化水酸化鉄の水酸化物イオン、酸化鉄の酸素イオンが部分的にリン酸イオン、炭酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン等で置換されていてもよい。
【0025】
鉄化合物微粒子の被着量は、金属酸化物で被覆された薄片状物質に対して、Fe重量に換算して0.1〜50重量%であることが望ましい。0.1重量%より少量であれば、彩度と着色力の高い金色顔料が得られない。50重量%より多い場合は、褐色の色合いが強くなり、金色の色調を有する顔料が得られない。
【0026】
(黒色微粒子)
本発明の黒色微粒子は鉄化合物とともに基体粒子に被着し、赤みを抑制して色調を制御するための成分である。黒色微粒子としては、黒色を呈するものであれば特に限定されず、黒色の色調を有する有機化合物及び/または無機化合物を使用することができるが、チタンブラック、酸化コバルト、銅―鉄―マンガン系複合酸化物、銅―マンガン系複合酸化物、二硫化モリブデン、マグネタイト、ランプブラック、ピーチブラック、アイボリーブラック、アニリンブラック、カーボンブラック等の無機系の黒色微粒子を用いることが好ましい。これらの黒色微粒子の中でも、特に化学的に安定で遮光性に優れた無機系の黒色微粒子を用いることが好ましく、例えばチタンブラック、酸化コバルト、銅―鉄―マンガン系複合酸化物、銅―マンガン系複合酸化物、マグネタイト、カーボンブラック等が好適である。
【0027】
黒色微粒子の被着量は、用いる黒色微粒子や目的とする色調等によって異なるが、一般に鉄化合物に対して0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%である。鉄化合物に対して0.01重量%より被着量が少ない場合、赤みを抑える効果が得られない。10重量%よりも多い場合、黒味を帯びた色調になる。
黒色微粒子の大きさは、平均粒径が0.005〜10μm(好ましくは0.01〜5μm)であるものが望ましい。
【0028】
(黄色微粒子)
本発明の金色顔料としては、黄色微粒子を含むものが好ましい。黄色微粒子を含むことにより、より黄みの強い金色顔料を得ることができる。さらに、黄色微粒子の含有量を制御することによって、赤みの強い金色から、より黄みが強い金色まで、より幅広い色調を自在に制御することができる。
このような金色顔料は、基体粒子の表面に、鉄化合物微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物とともに黄色微粒子を含む被膜が形成されたものであってもよいし、基体粒子の表面に、黄色微粒子が固着され、さらにその表面に鉄化合物微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜が形成されたものであってもよい。
【0029】
本発明の黄色微粒子は、黄色の色調を有する化合物であって、かつ本発明の鉄化合物として定義されるもの以外のものであれば限定されない。
黄色微粒子としては、例えば、ハンザイエローやベンチジンイエロー等の有機系黄色微粒子、チタンイエロー、バナジン酸ビスマス等の無機系黄色微粒子を用いることができるが、特にその低環境汚染性、高い彩度、および化学的安定性を有するバナジン酸ビスマスを用いることが望ましい。このようなバナジン酸ビスマスは、一般組成が下記の化学式2によって表される。
【0030】
(化学式2)
BixV(xは0以上の有理数である)
【0031】
バナジン酸ビスマスには、金属元素としてビスマス、及びバナジウムを含むことが必須であるが、黄色の色合いを損ねない程度であれば、その他の金属元素を含んでいても良い。このときの金属元素としては、黄色顔料の色合いを損ねないものであれば特に限定されないが、好ましくはリチウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、タングステン、モリブデン等が挙げられる。
また、黄色の色合いを損ねない程度であればバナジン酸ビスマスの酸素イオンが、部分的に水酸化物イオン、あるいはリン酸イオン、炭酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン等で置換されていてもよい。
【0032】
黄色微粒子の固着量は、金色顔料に対して0.01〜50重量%であることが望ましい。0.01重量%より少量であれば、強い黄みが得られない場合がある。また、50重量%より多い場合、基体粒子に固着されない黄色微粒子が生じる恐れがある。
【0033】
(金色顔料の製造方法)
本発明の金色顔料は、公知の方法で製造することができるが、例えば以下のような方法等で製造することが好ましい。
1.第1鉄塩水溶液と、基体粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、さらに酸化剤を混合する方法。
2.第1鉄塩水溶液と、基体粒子、黄色微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、さらに酸化剤を混合する方法。
3.第1鉄塩水溶液と、表面に黄色微粒子が固着された基体粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、さらに酸化剤を混合する方法。
【0034】
1.の方法では、第一工程として、まず、第1鉄塩水溶液と、基体粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、懸濁液を得る。
アルカリ水溶液を混合することにより、オルガノシラン化合物の加水分解反応と、水酸化第1鉄の生成反応が同時に進行する。このとき、オルガノシラン化合物をバインダーとして、黒色微粒子と、第1鉄塩から生じた水酸化第1鉄が、基体粒子表面に被着される。
第二工程として、この懸濁液と酸化剤を混合することにより、水酸化第1鉄が迅速に酸化して、酸化水酸化鉄に変化する。このようにして、オルガノシラン化合物をバインダーとして、黒色微粒子と、酸化水酸化鉄が基体粒子に被着した金色顔料を得ることができる。
【0035】
2.の方法では、第一工程として、まず、第1鉄塩水溶液と、基体粒子、黄色微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、懸濁液を得る。。
第二工程として、この懸濁液と酸化剤を混合することにより、オルガノシラン化合物をバインダーとして、黒色微粒子、黄色微粒子、酸化水酸化鉄が基体粒子に被着した金色顔料を得ることができる。
【0036】
第1鉄塩としては、特に限定されないが、塩化第1鉄、硝酸第1鉄、硫酸第1鉄等が好ましい。また、その水溶液濃度は溶解限度まで限定はない。
【0037】
アルカリとしては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水等を用いる。アルカリ水溶液の添加は第1鉄塩に対し当量以上が望ましい。アルカリ水溶液濃度は溶解限度まで限定はない。
【0038】
酸化剤としては、空気、酸素ガス、過酸化マンガン、過酸化水素等を用いることができる。この中で迅速に酸化が進行し、かつ残留物の除去が容易な過酸化水素を用いることが望ましい。過酸化水素としては、市販の35%過酸化水素水をそのまま用いることもでき、希釈して用いることもできる。
【0039】
酸化剤を混合する際の水溶液の温度は、0〜40℃の範囲が好ましい。該添加時の水溶液のpHは水酸化第1鉄が存在できるpHが必要であるため、3以上、さらに3以上12以下であることが好ましい。
【0040】
酸化剤を混合した後の懸濁液には、0.5〜28時間(好ましくは1〜14時間)、攪拌を続けながら熟成を加えることが好ましい。攪拌を続けながら熟成を加えることによって、基体粒子の表面上に生成した酸化水酸化鉄微粒子の結晶性や形状、表面性状を改善することができる。このときの温度は、酸化剤を混合する際の水溶液の温度と同じか、あるいはそれ以下であることが望ましい。
また、所望により、酸化剤を混合した後の懸濁液に、10〜140℃(好ましくは80〜120℃、さらに好ましくは90〜100℃)で、0.1〜28時間(好ましくは0.5〜14時間)、攪拌を続けながら熟成を加えることが好ましい。このような作業により、薄片状物質の表面上に生成した酸化水酸化鉄微粒子から酸化鉄微粒子を生じさせ色調をやや赤みを帯びたものに調整することが可能である。
【0041】
懸濁液は、次いで固液分離し、洗浄、乾燥されるが、分散性の良好な金色顔料粉体を得るためには、沈澱析出後の懸濁液中に残存するイオンを除去することが好ましい。
【0042】
本発明では、第一工程の終了後の懸濁液を第二工程に用いることができるために、第一工程と第二工程を同一の反応容器を用いて連続的に行うことができるために、製造コスト上、有利である。
また第二工程において、黒色微粒子の被着と鉄化合物の被着を別々の工程で行う従来法に比べて、黒色微粒子と鉄化合物の被着が同じ工程内で行うために工程が短縮されて、製造コスト上、有利である。
また、高温での熱処理が必要でないため、持に、薄片状物質が変形するという問題がなく、熱処理設備、及び熱処理の為のエネルギー費用を必要としないために、コスト的に有利である。
さらに、黒色微粒子と鉄化合物の被着量、あるいは、黒色微粒子と鉄化合物と黄色微粒子の被着量を任意に調製することにより、赤みの強い金色から黄みが強い金色まで、金色顔料の色調を容易に制御することができる。
【0043】
3.の方法では、第一工程として、まず、表面に黄色微粒子が固着された基体粒子(以下、「黄色薄片状粒子」ともいう。)を製造する。黄色薄片状粒子の製造方法としては、特に限定されず、公知の方法で製造することができるが、本発明では、例えば黄色微粒子としてバナジン酸ビスマスを用いる場合には、ビスマスとバナジウムを含む酸溶液に基体粒子を混合して懸濁液とし、次にビスマスとバナジウムを含む酸溶液にアルカリ水溶液を反応させて生じたバナジン酸ビスマスを基体粒子に固着し、熟成することによって黄色薄片状粒子を得る方法等が好ましい。
このような製造方法によれば、熱処理を必要としないため、熱処理設備を必要とせず、熱処理に要するコストが抑えられる。そのため、黄色薄片状粒子が安価で製造できる。さらに、特定の配向性を有するバナジン酸ビスマス結晶が均一に分散して固着されるため、美麗な外観と彩度、及び透明性を有する。
【0044】
ビスマスとバナジウムを含む酸溶液は、ビスマス化合物とのバナジウム化合物を1〜13Nの硝酸または酢酸に溶解して調製することができる。
ビスマス化合物としては、例えば硝酸ビスマス、酸化ビスマス等を好適に用いることができる。
バナジウム化合物としては、メタバナジン酸ナトリウムやオルトバナジン酸ナトリウム等のバナジン酸ナトリウム、バナジン酸カリウム、バナジン酸アンモニウムを好適に用いることができる。
【0045】
ビスマス化合物とバナジウム化合物を含む酸性水溶液とアルカリ溶液の混合は、バッチ式でも連続式でも行うことができる。溶液の混合は完全な攪拌下で行うことが好ましく、必要であれば高乱流下、例えば流通反応装置や混合ノズルを用いて、高性能攪拌機付きの装置内で行うこともできる。
ビスマス化合物とバナジウム化合物を含む酸性水溶液とアルカリ溶液の混合は、これらを同時添加する連続方法で行うこともでき、あるいは最初に1種類の溶液を入れて、次に他の溶液を計量添加するバッチ方式でも行うことができる。
ビスマス化合物とバナジウム化合物を含む酸性水溶液とアルカリ溶液の混合は、10〜100℃、好ましくは20〜40℃で混合すればよい。
【0046】
前記の酸性水溶液とアルカリ溶液のpHは、例えば混合後の溶液のpHが3、さらに好ましくは1を超えないように調整する。
【0047】
第一の工程において、沈澱析出後の懸濁液を、2〜28時間、好ましくは3〜14時間、反応温度またはそれより低い温度にて、攪拌を続けながら保持して熟成を加えることもできる。攪拌を続けながら保持して熟成を加えることにより、薄片状物質の表面上に析出したバナジン酸ビスマスの結晶性や形状、表面性状を改善することができる。
【0048】
特定時間保持した懸濁液は、次いで固液分離し、洗浄、乾燥することもできる。このような工程により、沈澱析出後の懸濁液中に残存するイオンを除去することができ、分散性の良好な黄色薄片状粒子を得ことができ、好ましい。
【0049】
さらに第二工程として、第一工程で得られた黄色薄片状粒子を含む懸濁液と、第1鉄塩水溶液、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合した後、次いでアルカリ水溶液を混合する。
次に第三工程として、この懸濁液と酸化剤を混合することにより、水酸化第1鉄が迅速に酸化され、酸化水酸化鉄に変化する。このようにして、オルガノシラン化合物をバインダーとして、黒色微粒子と、酸化水酸化鉄が黄色薄片微粒子に被着した金色顔料を得ることができる。
第二工程、第三工程は、1.の方法の第一工程、第二工程と同様の方法で行えばよい。
【0050】
(金色顔料)
このようにして得られた金色顔料は、光輝性及び彩度に優れ、かつ、赤みの強い金色から黄みが強い金色まで、色調を容易に制御できる。さらに本発明の製造方法によれば、短時間で製造することができるためコスト上有利であり、鉄化合物微粒子が均一に基体粒子に被着されるため、均一で美麗な色彩を有することができる。
また金色顔料の粒子径は、0.1〜200μm(好ましくは0.5〜100μm)であるものが望ましい。このような範囲にあることによって、塗料等の支持体に用いた場合、着色力と隠蔽力が大きく、分散しやすい。
本発明の金色顔料の光沢度は、特に限定されないが、60°光沢度が72以上(好ましくは75以上)であることが望ましい。なお60°光沢度は、光沢度計(マイクロトリグロス、ビックケミー・ジャパン株式会社製)により測定することができる。
【0051】
本発明の金色顔料の彩度は、特に限定されないが、例えば(a*2+b*20.5により示すことができる。本発明では、(a*2+b*20.5が20以上(好ましくは25以上)であることが好ましい。このような範囲であることによって、明瞭な金色の外観色を得ることができる。なお(a*2+b*20.5におけるa、bは、色差計(CM−3700d、ミノルタ株式会社製)により測定することができる。
本発明の金色顔料の色相は、特に限定されないが、例えばb/a値により示すことができ、このb/a値が大きいほど赤みが弱く、黄みが強いことを示す。本発明におけるb/a値は、おおよそ、4.0〜15.0(好ましくは4.2〜13)であるものが望ましい。このような範囲にあることによって、美麗な金色の色彩を得ることができる。
【0052】
本発明の光輝性顔料は、例えば、化粧品、紙、塗料、印刷、プラスチック、磁器等広範に適用することができる。このうち、本発明の光輝性顔料は、各種樹脂成分と混合した塗料として好適に用いることができる。
【0053】
樹脂成分としては、例えば、水溶性樹脂、水分散性樹脂、溶剤可溶形樹脂、非水分散形樹脂、粉末樹脂、シリカ等の各種樹脂成分、あるいはこれらを複合化した樹脂成分等を使用することができる。特に、樹脂成分が透明または半透明であれば、本発明の光輝性顔料の色彩効果を十分発揮することができ好ましい。
【0054】
使用可能な樹脂の種類としては、例えば、セルロース、ポリビニルアルコール、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができる。このうち、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、あるいはこれらの複合系を使用すると、塗膜の耐候性を高めることができる点で好適である。
【0055】
樹脂成分の他に、必要に応じて、着色顔料、体質顔料、骨材、染料、顔料分散剤、増膜助剤、レベリング剤、分散安定剤、界面活性剤、消泡剤、艶消し剤、乾燥促進剤、硬化促進剤、沈降防止剤、たれ防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、防腐剤、防藻剤、防黴剤、抗菌剤等を配合することができる。
【0056】
このうち、着色顔料としては、例えば、無機顔料として、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄、γ−酸化鉄、黄酸化鉄、黄土、黒酸化鉄、カーボンブラック、群青、紺青等、また、有機顔料として、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キクナドリン系、インジゴ・チオインジゴ系、ジオキサジン系、ペリノン系、ペリレン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、キノフタロン系、ジケトピロロピロール系等から選ばれる1種以上が挙げられる。
また、パール顔料等の光輝性顔料、ホトクロミック顔料、その他金属錯体、蛍光体、着色樹脂等を用いることもできる。
本発明の金色顔料と、上記着色顔料を混合することにより、所望の色に着色することができる。
【0057】
塗料の塗装方法としては、刷毛塗り、鏝塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、静電気塗装、電着塗装等用途に合わせて適宜選ぶことができる。
【0058】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にするが、本発明はこの実施例に限定されない。
【0059】
(実施例1)
Bi(NO・5HO46.5gと、NaVO17.6gを1N硝酸3.20lに溶解し、酸化チタンにより被覆されたガラスフレーク(日本板硝子株式会社製、平均粒径80μm)100.0gを加えて懸濁液とした。この懸濁液を攪拌しながら、1N炭酸ナトリウム2.00lを滴下して、バナジン酸ビスマスを上記ガラスフレーク上に析出させた。バナジン酸ビスマスが析出した後、12時間攪拌を続けて熟成し、酸化チタンにより被覆されたガラスフレークの表面にバナジン酸ビスマスが固着した黄色薄片状粒子を含むスラリーを得た。
この黄色薄片状粒子表面の電子顕微鏡写真(JSM−5310,日本電子株式会社製)(10000倍)を観察した結果、バナジン酸ビスマスの板状結晶(平均粒径1.2μm)が、酸化チタンにより被覆されたガラスフレーク表面に島状に固着されていることが確認できた。また、黄色薄片状粒子表面のX線回折パターン(X線回折装置RINT−1100、リガク社製)を測定した結果、<010>方向に配向性を有するバナジン酸ビスマスが固着されていることがわかった。配向性指数は2.6であった。
【0060】
得られた黄色薄片状粒子を含むスラリーに、硫酸第1鉄7水和物4.0g、及びカーボンブラック(デグッサ社製、平均粒径80nm)2.0gを加えて懸濁液とした。この懸濁液を攪拌しながら、メチルトリメトキシシラン(東芝シリコーン株式会社製)4.0gを溶かした溶液を加え攪拌を続けた。さらに攪拌を続けながら、1N炭酸ナトリウム水溶液500mlを添加して、水酸化第1鉄を析出させた。この懸濁液に常温で過酸化水素水(0.4mol/l)1.0lを加え、室温で1時間攪拌を続けて熟成した。濾過、洗浄した後110℃で乾燥して、酸化チタンにより被覆されたガラスフレークを基体粒子とし、基体粒子表面にバナジン酸ビスマスが固着され、さらに、メチルトリメトキシシランの加水分解物とともに、カーボンブラックと酸化水酸化鉄微粒子が被着された金色顔料を得た。
【0061】
(60°光沢度、色相、彩度の測定)
金色顔料の色相と隠蔽率を以下のようにして測定した。
作製した金色顔料10.0gをアクリル系シリコン樹脂(鐘淵化学工業株式会社製、固形分50%)90.0gと20分間1000rpmの攪拌速度で混合し、アプリケーターを用いて隠蔽率試験紙に塗付厚0.25mmにて塗付し、24時間養生した後、光沢度計(マイクロトリグロス、ビックケミー・ジャパン株式会社製)を用いて60°光沢度を測定した。また、色差計(CM−3700d、ミノルタ株式会社製)を用いて色相、彩度を測定した。
60°光沢度、色相、彩度の測定結果を表1に示した。表1に示すように、高い光沢度を示し、また、大きなb/a値を示し、黄みが強い金色顔料であることがわかった。また、優れた彩度を示すことがわかった。
【0062】
【表1】
Figure 2004204209
【0063】
(実施例2)
実施例1において、過酸化水素水を加えた後、100℃で熟成した以外は、実施例1と同様にして、酸化チタンにより被覆されたガラスフレークを基体粒子とし、基体粒子表面にバナジン酸ビスマスが固着され、さらに、メチルトリメトキシシランの加水分解物とともに、カーボンブラックと酸化鉄微粒子が被着された金色顔料を得た。
得られた金色顔料について実施例1と同様に、60°光沢度、色相、彩度の測定を行った。結果を表1に示す。
【0064】
(実施例3)
実施例1において、カーボンブラックの量を1.0gとした以外は、実施例1と同様にして、酸化チタンにより被覆されたガラスフレークを基体粒子とし、基体粒子表面にバナジン酸ビスマスが固着され、さらに、メチルトリメトキシシランの加水分解物とともに、カーボンブラックと酸化水酸化鉄微粒子が被着された金色顔料を得た。
得られた金色顔料について実施例1と同様に、60°光沢度、色相、彩度の測定を行った。結果を表1に示す。
【0065】
(実施例4)
実施例1において、カーボンブラック2.0gに替えて、マグネタイト粒子(戸田工業株式会社製、平均粒径80nm)2.0gを用いた以外は、実施例1と同様にして、酸化チタンにより被覆されたガラスフレークを基体粒子とし、基体粒子表面にバナジン酸ビスマスが固着され、さらに、メチルトリメトキシシランの加水分解物とともに、マグネタイト粒子と酸化水酸化鉄微粒子が被着された金色顔料を得た。
得られた金色顔料について実施例1と同様に、60°光沢度、色相、彩度の測定を行った。結果を表1に示す。
【0066】
(実施例5)
実施例4において、マグネタイト粒子の量を1.0gとした以外は、実施例4と同様にして、酸化チタンにより被覆されたガラスフレークを基体粒子とし、基体粒子表面にバナジン酸ビスマスが固着され、さらに、メチルトリメトキシシランの加水分解物とともに、マグネタイト粒子と酸化水酸化鉄微粒子が被着された金色顔料を得た。
得られた金色顔料について実施例1と同様に、60°光沢度、色相、彩度の測定を行った。結果を表1に示す。
【0067】
(実施例6)
硫酸第1鉄7水和物4.0gををイオン交換水1.0lに溶かし、酸化チタンにより被覆されたガラスフレーク(日本板硝子株式会社製、平均粒径80μm)100.0g、及びカーボンブラック(デグッサ社製、平均粒径80μm)0.2gを加えて懸濁液とした。この懸濁液を攪拌しながら、メチルトリメトキシシラン(東芝シリコーン株式会社製)4.0gを溶かした溶液を加え攪拌を続けた。さらに攪拌を続けながら、1N炭酸ナトリウム水溶液500mlを添加して、水酸化第1鉄を析出した。この懸濁液に常温で過酸化水素水(0.4mol/l)1.0lを加え、室温で1時間攪拌を続けて熟成した。濾過、洗浄した後110℃で乾燥して、酸化チタンにより被覆されたガラスフレークを基体粒子とし、メチルトリメトキシシランの加水分解物とともに、カーボンブラックと酸化水酸化鉄微粒子が被着された金色顔料を得た。
得られた金色顔料について実施例1と同様に、60°光沢度、色相、彩度の測定を行った。結果を表1に示す。
【0068】
(実施例7)
実施例6において、過酸化水素水を加えた後、100℃で熟成した以外は、実施例6と同様にして、酸化チタンにより被覆されたガラスフレークを基体粒子とし、メチルトリメトキシシランの加水分解物とともに、カーボンブラックと酸化水酸化鉄微粒子が被着された金色顔料を得た。
得られた金色顔料について実施例1と同様に、60°光沢度、色相、彩度の測定を行った。結果を表1に示す。
【0069】
(実施例8)
実施例6において、カーボンブラックの量を0.05gとした以外は、実施例6と同様にして、酸化チタンにより被覆されたガラスフレークを基体粒子とし、メチルトリメトキシシランの加水分解物とともに、カーボンブラックと酸化水酸化鉄微粒子が被着された金色顔料を得た。
得られた金色顔料について実施例1と同様に、60°光沢度、色相、彩度の測定を行った。結果を表1に示す。
【0070】
(比較例1)
実施例1において、カーボンブラックを加えなかった以外は、実施例1と同様にして顔料を製造した。
得られた顔料について実施例1と同様に、60°光沢度、色相、彩度の測定を行った。結果を表1に示す。
色相のaは負の値となり、金色ではなく、黄色の外観色を有する色相となった。
【0071】
(比較例2)
実施例6において、カーボンブラックを加えず、過酸化水素水を加えた後100℃で熟成した以外は、実施例6と同様にして、酸化チタンにより被覆されたガラスフレークを基体粒子とし、メチルトリメトキシシランの加水分解物とともに、酸化水酸化鉄微粒子が被着された顔料を得た。
得られた顔料について実施例1と同様に、60°光沢度、色相、彩度の測定を行った。結果を表1に示す。表1に示すように、彩度が低く、光沢度が小さく、赤みを帯びた色調を有する顔料であることがわかった。
【0072】
【発明の効果】
本発明は、光輝性に優れ、赤みの強い金色から黄みが強い金色まで、色調が自在に制御できる金色顔料を得ることができる。さらに本発明では、短時間で製造することができるためコスト上有利であり、基体粒子上に鉄化合物微粒子及び黒色微粒子、あるいは、鉄化合物微粒子、黒色微粒子及び黄色微粒子が均一に被着されるため、美麗な色彩を有する金色顔料を得ることができる。

Claims (9)

  1. 酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質を基体粒子とし、該基体粒子表面に、鉄化合物微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜が形成されたことを特徴とする金色顔料。
  2. 酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質を基体粒子とし、該基体粒子表面に、鉄化合物微粒子、黄色微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜が形成されたことを特徴とする金色顔料。
  3. 酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質を基体粒子とし、該基体粒子表面に、黄色微粒子が固着され、さらにその表面に鉄化合物微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を含む被膜が形成されたことを特徴とする金色顔料。
  4. 黄色微粒子が、バナジン酸ビスマスを主成分とすることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の金色顔料。
  5. 鉄化合物微粒子が、酸化水酸化鉄及び/または酸化鉄を主成分とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の金色顔料。
  6. 第1鉄塩水溶液と、下記の基体粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、さらに酸化剤を混合することを特徴とする金色顔料の製造方法。
    基体粒子:酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質
  7. 第1鉄塩水溶液と、下記の基体粒子、黄色微粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、さらに酸化剤を混合することを特徴とする金色顔料の製造方法。
    基体粒子:酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質
  8. 第1鉄塩水溶液と、表面に黄色微粒子が固着された下記の基体粒子、黒色微粒子、及びオルガノシラン化合物を混合し、次いでアルカリ水溶液を混合し、さらに酸化剤を混合することを特徴とする金色顔料の製造方法。
    基体粒子:酸化チタンを主成分とする金属酸化物で被覆された薄片状物質
  9. 黄色微粒子が、バナジン酸ビスマスを主成分とすることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の金色顔料の製造方法。
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