JP2004205706A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁化量を下げたキャリアを用いた現像を行い、該キャリアとトナーを含む現像剤を担持する現像剤担持体が、表面移動方向が像担持体との対向部で像担持体と逆方向になるように回転し、現像剤担持体内の磁界発生手段において、層厚規制部材に対向した層厚規制極が上流側に隣り合った磁極と反発極性をとり、現像室内の現像剤を汲み上げ且つ層厚規制を同時に行う現像装置において、現像剤の劣化、がさつき、白抜け等の画像不良を防ぎ、更に、T/Dムラを防いで高画質な画像を形成できる現像装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】磁性キャリアは、7.95775kA/mの磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内であり、現像室R1と攪拌室R2は、どちらかを上にして鉛直方向上下に構成され、現像剤担持体13は、担持する現像剤が、現像室R1にて層厚規制部材17による層厚規制を受け、次に現像部41を通過して、次に攪拌室R2に取り込まれる方向で且つ像担持体4との対向部41での表面移動方向が像担持体4と逆方向bとなるように回転させる。
【選択図】 図1
【解決手段】磁性キャリアは、7.95775kA/mの磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内であり、現像室R1と攪拌室R2は、どちらかを上にして鉛直方向上下に構成され、現像剤担持体13は、担持する現像剤が、現像室R1にて層厚規制部材17による層厚規制を受け、次に現像部41を通過して、次に攪拌室R2に取り込まれる方向で且つ像担持体4との対向部41での表面移動方向が像担持体4と逆方向bとなるように回転させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光体ドラム等の像担持体上に形成された潜像に現像剤を付着させて可視像化する現像装置、及び該現像装置が備えられた、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機又はレーザービームプリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、現像剤担持体の表面に顕画剤としての乾式現像剤を担持し、その現像剤を静電潜像が担持されている像担持体の表面近傍に搬送供給させて、そして、像担持体と現像剤担持体との間に交互電界を印加しながら静電潜像を現像することにより、静電潜像を顕像化する方法がよく知られている。
【0003】
尚、上記現像剤担持体には、一般に現像スリーブが用いられる場合が多いので、以下の説明では「現像スリーブ」と称し、又、像担持体は、一般に感光体ドラムが用いられる場合が多いので、以下の説明では「感光体ドラム」と称すこととする。
【0004】
上記の現像方法としては、例えば、キャリア粒子とトナー粒子とを含む二成分現像剤により、内部に磁界発生手段であるマグネットローラが配置されている現像スリーブの表面に磁気ブラシを形成させ、微小な現像間隔を保持して対向させた感光体ドラムに、この磁気ブラシを摺擦又は近接させ、更に現像スリーブ側から感光体ドラム側への転移及び逆転移を繰り返し行わせて、感光体ドラム上の静電潜像の現像を行う所謂磁気ブラシ現像法が知られいてる。
【0005】
又、簡易なカラー現像や多重現像を目的とした、二成分現像剤を用いた非接触方式の交互電界現像法も知られている。これらの現像方法によって感光体ドラム上に形成されたトナー像は、必要に応じて紙等の被転写材上に転写された後、熱、圧力或いは溶剤蒸気等により定着されて複写画像が得られる。
【0006】
又、現像装置における現像極構成において、層厚規制部材即ち穂立ち規制部材で現像剤の磁気ブラシによる穂立ちを規制して現像スリーブ上の現像剤量を規制する、穂立ち規制部材と対向した磁極である層厚規制極(カット極)と、現像容器内にあり、隣り合わせた同極性の磁極により反発極構成をとることにより、現像剤を現像スリーブより剥離する機能と、現像剤担持体に現像剤をくみ上げる機能をもたせたときの、くみ上げ極とは、別々に独立して備えられることが通常だった。
【0007】
このような構成の場合、汲み上げ極とカット極と穂立ち規制部材との間で現像剤が滞留し、現像剤が劣化しやすいという問題点があった。そこで、カット極と汲み上げ極と同極性にして隣り合わせて、つまり、カット極と汲み上げ極をひとつの極で行うように、カット極を穂立ち規制部材に対向させること、つまり、軽負荷現像方式をとることにより、その現像剤劣化を軽減することが可能となった。
【0008】
ところで、近年、一層の高画質化が要求されており、特に低濃度部でのがさつきの低下が課題であった。これに対して、二成分現像剤に、従来のフェライトキャリアよりも磁化量をさげた磁性キャリアを用いることで、更なる高画質化を達成することが可能となった。
【0009】
しかし、感光体ドラムへの現像剤供給方向を順方向にした、つまり現像スリーブの回転方向が感光体ドラムに対して順方向である、順方向現像方式を用いた場合、従来の磁化量が高いフェライトキャリアを用いた場合に比べて、低濃度と高濃度の画像が進行方向に向かってこの順にあるとき、その濃度段差の低濃度側の下流側に、白抜けと呼ばれる異常画像が発生しやすくなった。又、高濃度部に低濃度部が連続する場合に、高濃度部の後端が更に濃くなる、所謂ハキヨセ現象の問題も発生しやすかった。
【0010】
これらの画像不良に対しては、感光体ドラムへの現像剤供給方向を逆方向(カウンター方向)、つまり現像スリーブの回転方向を感光体ドラムとの対向部にて表面が感光体ドラムと逆方向に移動する方向、つまりカウンター方向にすることによって、解決できることが確認されており、低磁化キャリアを用いた場合、カウンター現像方式が用いられることが多い。
【0011】
ここで、カット極と汲み上げ極をひとつにして規制部材に対向させる軽負荷構造であり、低磁化キャリアを含む現像剤を用いた、現像部において現像スリーブの表面移動方向が感光体ドラムと逆方向であるカウンター現像装置である、従来の現像装置の例1’を図6に示す。
【0012】
現像装置1’は、現像容器10を備え、その内部は隔壁16によって現像室R1と攪拌室R2とに区画され、攪拌室R2の上方にはトナー貯蔵室R3がある。
【0013】
トナー貯蔵室R3の中には補給用のトナーT1が収容されている。トナー貯蔵室R3下部にある補給口20から、現像で消費されたトナーに見合った量のトナーT1が攪拌室R2内に落下補給される。
【0014】
一方、現像室R1、及び攪拌室R2内には、トナー粒子と磁性キャリアとが混合された二成分現像剤Tが収容されている。現像室R1内には現像剤搬送スクリュー11が収容されており、回転駆動によって現像剤Tを現像スリーブ13の長手方向に沿って搬送する。又、攪拌室R2内に収容されている搬送スクリュー12による現像剤搬送方向は、スクリュー11の搬送方向とは反対方向である。
【0015】
現像室R1と攪拌室R2との間に設けられた隔壁16には、手前側と奥側に連通部(不図示)となる開口が設けられており、スクリュー11で搬送された現像剤Tはこの一方の連通部からスクリュー12に受け渡され、又、スクリュー12で搬送された現像剤Tは他方の連通部からスクリュー11に受け渡され、現像室R1と攪拌室R2とで循環している。
【0016】
又、現像容器10の感光体ドラム4に近接する部位には開口部が設けられている。開口部には、アルミニウムや非磁性ステンレス鋼等の非磁性材質であり、且つその表面に適度な凹凸が設けられている非磁性現像スリーブ13が設けられ、感光体ドラム4と対向している。
【0017】
現像スリーブ13は、その表面が、現像部41となる感光体ドラム4との対向部において感光体ドラム4と逆方向に移動するように、矢印bの方向、つまり感光体ドラム4と同方向に回転する。更に、現像スリーブ13は、表面に、現像容器10下端にある層厚規制ブレード17によって適正な層厚に規制された現像剤Tを担持した後、現像剤Tを現像部41へと搬送する。
【0018】
現像スリーブ13によって担持された現像剤Tで形成される磁気ブラシが、現像部41で矢印a方向に回転する感光体ドラム4に接触することによって、感光体ドラム4上に形成されている静電潜像が、この現像部41で現像される。現像スリーブ13内にはローラ状の磁界発生手段であるマグネットローラ15が固定配置され、現像部41には現像磁極S1が位置している。
【0019】
このマグネットローラ15は、本例では、現像部41に対向する現像磁極として、磁極S1を有している。現像磁極S1が、現像部41に形成する現像磁界により、現像スリーブ13上に現像剤にて磁気ブラシが形成され、この磁気ブラシが感光体ドラム4に接触して静電潜像を現像する。その際、現像剤のうち磁気ブラシに付着しているトナーと共に、スリーブ13表面に付着しているトナーも静電潜像の画像領域に転移して現像に供される。
【0020】
図6では、マグネットローラ15は、現像部41の位置の現像磁極S1の他に、N1、N2、N3及びS2極を有している。斯かる構成により、現像スリーブ13の現像容器10開口付近で内部側の位置のN1にて、現像スリーブ13上に塗布された現像剤は、現像スリーブ13が回転することによって、現像容器10開口部に位置する層厚規制部材である穂立ち規制部材17を通過して適正な現像剤層厚に規制されて現像容器10外部に移動し、現像部41に位置する現像磁極S1に至り、その磁界中で穂立ちした現像剤が感光体ドラム4上の静電潜像を現像する。
【0021】
その後、現像スリーブ13の回転により現像剤Tが現像部41から現像容器10内部に戻るまでの位置に配置されたN3及び現像容器10内部側の、S2、N2により搬送されて現像容器10内に入り、更には現像極S1と対極に位置するN2極とその隣の層厚規制極であるN1極間の反発磁界により、現像スリーブ13上の現像剤Tは現像室R1内へ落下する。現像室R1内に落下した現像剤Tは、スクリュー11に搬送され攪拌室R2にて、現像によりトナーが消耗されている場合は新たなトナー補給を受けてスクリュー12により攪拌搬送され、再び現像室R1に搬送され現像に供される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述のように、上流側に隣り合った磁極と反発極構成をとり、穂立ち規制部材17に対向した層厚規制極(図6ではN1)により現像室R1内の現像剤Tを汲み上げ、且つ、現像剤Tの層厚規制を同時に行う軽負荷構造であり、現像スリーブ13の回転方向が感光体ドラム4に対してカウンター方向であるカウンター現像装置では、例えば、高デューティーの画像がくると、現像スリーブ13上の現像剤のキャリアとトナーの比であるT/D比(現像剤中のトナー重量/現像剤(トナーとキャリア)の総重量)が低くなり、その状態の剤が攪拌室R1に落下する。そして、このT/D比の低下した状態の剤と、現像に供されていない通常のT/D比状態の現像剤との攪拌が不十分なまま、次の画像形成を行うことになり、攪拌不良を原因とするスクリュー跡(T/Dムラ)という問題が発生しやすかった。
【0023】
これは、軽負荷現像を用いない場合は、現像剤の層厚規制を行う極と現像剤を汲み上げる極が別になっており、現像剤を汲み上げてから層厚規制を受けるまでの間で圧縮をうけ、十分に攪拌されていたため、この攪拌不良によるT/Dムラが発生しにくかった。
【0024】
従って、本発明の目的は、磁化量を下げたキャリアを用いた現像を行い、該キャリアとトナーとを含む現像剤を担持する現像剤担持体の現像部における表面移動方向像担持体と逆方向になるように回転し、現像剤担持体内の磁界発生手段において、層厚規制部材に対向した層厚規制極が上流側に隣り合った磁極と反発極性をとり、現像室内の現像剤を汲み上げ且つ層厚規制を同時に行う現像装置において、現像剤の劣化、がさつき、白抜け等の画像不良を防ぎ、更に、T/Dムラを防いで高画質な画像を形成できる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持し、回転して像担持体と対向した現像部に搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体内に非回転に配置された磁界発生手段と、現像剤を前記現像剤担持体から回収し、補給された新たな現像剤と混合攪拌する攪拌室と、該攪拌室にて混合攪拌された現像剤を前記現像剤担持体上に供給する現像室と、該現像室にて前記現像剤担持体上に担持された現像剤に対して層厚規制する層厚規制部材と、を有する現像装置において、
前記磁界発生手段は、前記層厚規制部材と対向した層厚規制極が、前記現像室内において前記現像剤担持体回転方向上流側に隣り合わせた極と反発極構成であり、該反発極構成によって、前記現像剤担持体に対して、現像剤の剥離、汲み上げを行い、前記層厚規制極が前記現像室内の現像剤をくみ上げ及び現像剤の層厚規制を同時に行う構成であり、前記磁性キャリアは、7.95775kA/mの磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内であり、
前記現像室と前記攪拌室は、どちらかを上にして鉛直方向上下に構成され、前記現像剤担持体は、担持する現像剤が、前記現像室にて前記層厚規制部材による層厚規制を受け、次に前記現像部を通過して、次に前記攪拌室に取り込まれる方向で且つ前記像担持体との対向部での表面移動方向が前記像担持体と逆方向となる方向に回転することを特徴とする現像装置を提供する。
【0026】
第2の本発明は、像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像する第1の本発明の現像装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置及び画像形成装置を、図面に則して更に詳しく説明する。尚、現像装置は、例えば以下に述べるような画像形成装置の中で使用されるが、必ずしもこの形態に限られるものではない。
【0028】
実施例1
図3は本発明の実施例1に係る現像装置1を備える画像形成装置の概略断面図である。
【0029】
本画像形成装置は、複数の画像形成ステーションを有する4ステーションのレーザビームプリンタであり、これには感光体ドラム4の周囲に画像形成手段を有して構成される画像形成ステーションがマゼンタm、シアンc、イエローy及びブラックkの4色に対応して設けられ、各ステーションPm、Pc、Py、Pkにて形成された感光体ドラム4m、4c、4y、4kに対向して移動する転写ベルト9aによって搬送される転写材上に転写される。
【0030】
即ち、マゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの画像形成ステーションPm、Pc、Py、Pkにそれぞれ感光体ドラム4m、4c、4y、4kが配接され、これらの感光体ドラム体4m、4c、4y、4kは図3の矢印方向(図3では時計方向)に回転される。そして、各感光体ドラム4m、4c、4y、4kの周囲には、コロナ帯電器6m、6c、6y、6kと、潜像形成手段である光走査手段としての走査光学装置7m、7c、7y、7kと、現像装置1m、1c、1y、1k及びクリーニング器8m、8c、8y、8kが配接されている。
【0031】
更に、画像形成手段の一部を構成する転写部は、各画像形成ステーションPm〜Pkに共通して用いられる転写ベルト9a及び各感光体ドラム4m〜4k用の転写帯電器9m、9c、9y、9kを有し、フルカラー画像形成は、転写ベルト9a上に担持された転写材上に感光体ドラム4m〜4k上に形成されたトナー像を順次転写することによって実現される。
【0032】
一方、転写材は、給紙カセット5から転写ベルト9a上に供給され、転写工程が終了すると転写ベルト9aから分離され、定着器2を経てトレイ3に排出される。
【0033】
又、前記走査光学装置7m、7c、7y、7kは、不図示のレーザ光源と、このレーザ光源からのレーザ光を走査する回転ポリゴンミラーと、走査ビームを感光体ドラム4m〜4k表面の母線上に集光するfθレンズと、その光束を偏向する反射ミラーと、走査ビームの特定位置を検出するビーム検出装置とで構成されている。
【0034】
ここで、現像装置1m〜1kの詳細を、図1及び図2に基づいて説明する。尚、現像装置1m〜1k及び感光体ドラム4m〜4kは、現像装置1m〜1k内部の現像剤の色以外は同様の構成であり、以下の説明においては、「現像装置1」「感光体ドラム4」と総称する。図1は、現像装置1の概略断面図、図2は同現像装置1の現像容器10部分の長手方向の断面図でである。
【0035】
本発明では、現像剤として非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤が用いられており、磁性キャリアとしては、7.95775kA/m、即ち、1kOe(1キロエールステッド)の磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内、比較的低磁化のものを用いていることを特徴とする。尚、本明細書にては、1kOe=約7.95775Am2/kgとする。
【0036】
磁性キャリアとして低磁化のものを用いると、キャリア同士に働く磁気的な拘束力が弱まるために、キャリアにより形成される磁気ブラシの穂が柔らかくなり、現像部41において感光体ドラム4と摺擦する力が弱くなる。すると、感光体ドラム4上に現像されたトナー像を磁気ブラシの穂の摺擦力によって乱す力が弱くなるので、画像のがさつき感が少なくなり、高画質な画像を得ることが可能となる。
【0037】
上記磁気特性のキャリアとして、本実施例では、磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物である磁性体をバインダー樹脂中に分散した状態の出発原料から重合法により生成された、所謂、樹脂磁性キャリア(磁性体分散型樹脂磁性キャリア)を用いているが、磁気特性が上記した範囲のものであれば、他の製法により製造したものを用いてもよい。
【0038】
磁性キャリアの磁化が上記した範囲以下のものを用いると、現像剤を感光体ドラム4へと担持搬送する現像剤担持体である現像スリーブ13との磁気的拘束力が弱過ぎるために、磁性キャリアが感光体ドラム4に付着してしまう現象が顕著になった。又、磁化が上記した範囲以上のものを用いると、磁気ブラシの穂が硬過ぎてしまい、所望の高画質な画像を得ることができなかったため、磁性キャリアの磁化を上記の範囲に限定した。
【0039】
磁性キャリアの磁気特性については以下の方法を用いた。即ち、理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30を用いて測定した。7.95775kA/mの外部磁場を作り、そのときの磁性キャリアの磁化の強さを求める。キャリアは円筒状のプラスチック容器に十分密になるようにパッキングする。この状態で磁気モーメントを測定し、キャリアを入れた状態の実際の重量を測定し、磁化の強さ(Am2/kg)を求める。ついで、磁性キャリア粒子の真比重を乾式自動密度系アキュピック1330(島津製作所(株)製)により求め、磁化の強さに真比重を掛け合わせることにより、単位面積あたりの磁化の強さ(Am2/kg)を求めた。
【0040】
本実施例に係る現像装置1は、非磁性トナーと上記に説明した低磁化の磁性キャリアを含む二成分現像剤が収容された現像容器10内に、感光体ドラム4に対向した開口部に設けられた現像剤担持体としての現像スリーブ13と、現像スリーブ13上に担持された現像剤の穂を規制する穂立ち規制部材である層厚規制部材17を有している。そして、現像容器10内の略中央部は、図面に垂直方向に延在する隔壁16によって現像室R1と攪拌室R2とに区画されており、現像剤は現像室R1及び攪拌室R2に収容されている。
【0041】
上記現像室R1及び攪拌室R2には、現像剤攪拌、搬送手段として第1及び第2の搬送スクリュー11、12がそれぞれ配接されている。第1の搬送スクリュー11は現像室R1内の現像剤を搬送し、また、第2の搬送スクリュー12は現像剤濃度制御装置の制御の下でトナー補給口20(図2)から攪拌室R2内の第2の搬送スクリュー12の上流側に供給されるトナーと攪拌室R2内に既にある現像剤とを攪拌しながら搬送し、現像剤のトナー濃度を均一化する。
【0042】
又、隔壁16の両端部には、現像室R1と攪拌室R2とを連通させる連通部18、19が形成されており、現像室R1と攪拌室R2間の現像剤の受け渡しを行っている。
【0043】
更に、現像室R1の感光体ドラム4に対向した現像部41に相当する位置には現像容器10の開口部が開口しており、この開口部に現像スリーブ13が感光体ドラム4方向に一部露出するようにして回転可能に配接されている。尚、この現像スリーブ13は非磁性材で構成され、その内部には磁界発生手段であるマグネットローラ15が非回転状態で設置されており、このマグネットローラ15は本実施例の現像極S1と現像剤を搬送する磁極S2、S3、N1、N2を有している。
【0044】
しかして、現像スリーブ13は現像時に図1の、現像部41にて感光体ドラム4と表面が逆方向に移動する方向、つまり感光体ドラム4の回転に対してカウンター方向である矢印b方向に回転し、穂立ち規制部材17による磁気ブラシの穂切りによって層厚を規制された二成分現像剤を担持してこれを感光体ドラム4と対向した現像部41へ搬送し、感光体ドラム4上に形成された潜像に現像剤を供給して潜像を現像する。このとき、現像効率(つまり、潜像へのトナーの付与率)を向上させるために、現像スリーブ13には電源21から直流電圧と交互電圧である交流電圧とを重畳した現像バイアス電圧が印加される。
【0045】
層厚規制部材である穂立ち規制部材17は、アルミニウム等の非磁性部材若しくは、非磁性部材に磁性部材を取り付けた又は磁性部材のみで構成され、感光体ドラム4と対向した現像部41よりも現像スリーブ13の回転方向上流側に配設されている。そして、この穂立ち規制部材17の先端部と現像スリーブ13との間を現像剤の非磁性トナーと磁性キャリアの両方が通過して現像部41へと送られる。
【0046】
尚、穂立ち規制部材17の現像スリーブ13の表面との間隙を調整することによって、現像スリーブ13上に担持した現像剤磁気ブラシの穂切り量が規制されて現像部41へ搬送される現像剤量が調節される。
【0047】
ところで、第1の搬送スクリュー11は、図2に示すように、現像室R1内の底部に現像スリーブ13の軸方向(現像幅方向)に沿ってほぼ平行に配置されており、非磁性もしくは磁性の回転軸の周りに非磁性材料から構成される羽根部材をスパイラル状に設けたスクリュー構造とされ、回転して現像室R1内の現像剤を現像室R1の底部にて現像スリーブ13の軸線方向に沿って一方向に搬送する。
【0048】
又、第2の搬送スクリュー12も第1の搬送スクリュー11と同様に回転軸の周りに羽根部材を第1の搬送スクリュー11とは逆向きにしてスパイラル状に設けたスクリュー構造とされ、攪拌室R2内の底部に第1の搬送スクリュー11と同方向に回転して攪拌室R2内の現像剤を第1の搬送スクリュー11と反対方向に搬送する。このようにして、第1及び第2搬送スクリュー11、12の回転による搬送によって、現像剤が隔壁16の両端の連通部18、19を通って現像室R1と攪拌室R2との間で循環される。
【0049】
尚、現像スリーブ13上に担持されて現像部41に搬送され,現像に供された後、現像部41において現像に供されないで残った現像剤は、現像スリーブ13の回転に伴って再び攪拌室R2内へ戻され、マグネットローラ15の現像容器10内部側に位置する反発極構成をとる隣り合った磁極S2、S3により現像スリーブ13上から掻き落とされ、攪拌室R2内へ回収される。
【0050】
一方、第1の搬送スクリュー11の回転により搬送された現像剤は、反発極構成磁極の一方で、現像スリーブ13回転方向下流側の磁極であり、穂立ち規制部材17に対向した層厚規制極でもあるS2により、その磁束密度の絶対値に比例した量で現像スリーブ13上に汲み上げられ、同時に層厚規制を受け、再び現像スリーブ13の回転によって、現像極S1に対向する現像部41に搬送される。
【0051】
尚、現像剤の汲み上げ量は、磁極S2からの磁界で形成される現像スリーブ13の中心方向へ作用する磁気拘束力と現像スリーブ13の回転方向に作用する搬送力と、層厚規制部材(穂きり部材)17と現像スリーブ13の表面との間隙を調整することによって、現像スリーブ13上に担持した現像剤磁気ブラシの穂き量が規制されて現像領域41へ搬送される現像剤量が調節され、決定される。
【0052】
そして、こうした本実施例の現像装置1の構成として、図1及び図2に示すように、従来例1’に比べて現像容器10内の現像剤の循環が次のようになっている。
【0053】
本発明の特徴部分としては、現像室R1と現像室R2を鉛直方向下と上に配置させる。本実施例では、攪拌室R2を現像室R1より鉛直方向上方に配置しているため、攪拌室R2から現像室R1への現像剤の受け渡しは隔壁16の片方の端部18において上から下へと重力方向に沿ってなされる。
【0054】
その後、現像剤は現像に供されるか搬送スクリュー11で攪拌搬送され、隔壁16のもう片方の端部の連通部19において搬送力と圧力によって下から上へと送られ、上方の攪拌室R2内で現像室R1から搬送された現像剤と、現像に供された後のT/D比の低下した剤と、補給したトナーとを攪拌搬送し、再度隔壁16の片方の端部の連通部18において上から下へと重力方向に沿って現像室R1へと搬送される。
【0055】
つまり、現像に供された現像剤は、現像スリーブ13から現像に供されることのない攪拌室R2側に落とされ、そこで、現像に供した後のT/D比が低下した現像剤と通常のT/D比の現像剤及び現像容器10に補給されたトナーが攪拌搬送される。その後、十分攪拌搬送された後に、現像室R1側に現像剤は送られ、現像に供されることになる。従って、課題となっていたスクリュー跡即ちT/Dムラを防止することができる。
【0056】
又、本実施例では、攪拌室R2が現像室R1より上下方向で上に配置されているが、これは感光体ドラム4が現像部41で上から下に向かって移動しているため、それとカウンター方向に、スリーブ13を現像部41で下から上に移動させるためである。つまり、現像スリーブ13を感光体ドラム4を現像部にて表面移動方向がと逆方向となるように回転させるためである。従って、現像部41で感光体ドラム4が下から上に向かって移動する場合、スリーブ13を現像部41で上から下に移動させるため、攪拌室R2を現像室R1より上下方向で下に配置することとなる。つまり、攪拌室R2と現像室R1が鉛直方向でどちらかを上にして構成されていれば、方向は適宜選択すればよい。
【0057】
こうして、高画質をふまえて磁化量を下げたキャリアを含む現像剤を用いた場合に、層厚規制部材に対向した極により現像室内の現像剤の汲み上げ、及び、現像剤の層厚規制を同時に行う、現像スリーブと感光体ドラムの対向部における表面移動方向が逆方向であるカウンター現像装置において、以上説明したように、現像室と攪拌室を、どちらかを上にして鉛直方向上下に配置させ、現像スリーブに担持された現像剤が現像室にて層厚規制部材による層厚規制を受け、次に現像部を通過して、次に攪拌室に取り込まれる方向に回転することで、現像剤劣化、白抜けやがさつき等の画像不良を防ぎ、更に、磁化量の高いフェライトキャリアを用いた場合の画質と同等以上にスクリュー跡等のT/Dムラの画像不良を防ぎ、高画質画像が提供できる。
【0058】
実施例2
本発明の実施例2を図4、図5に基づいて説明する。実施例1では、図2に示すように、現像室R1と現像室R2間の現像剤の受け渡しを隔壁16の両端の連通部18、19で行っていた。しかし、隔壁16の両端で行おうとすると、現像剤を下から上へと受け渡す連通部19側で、T/D比が低下した剤が反発極で落とされたものが、この連通部19の部分で連れまわるという弊害が生じやすい。そのため、そこで画像ムラが生じるので、連通部19の部分を画像域外にもっていく必要が生じ、現像容器10の搬送スクリュー11、12の軸方向を長くする必要が生じる。
【0059】
そこで、本実施例では、図4(a)に示すように、現像室R1と攪拌室R2とを区画する隔壁16に設けられた、現像剤を下から上へと受け渡す図2に示す連通部19をなくし、現像スリーブ13を主に利用して現像剤の現像室R1から攪拌室R2への受け渡しを行う。
【0060】
ここで、図4及び図5を用いて現像剤の循環を示す。まず、図4(a)に示すように攪拌室R1から現像室R2への現像剤の受け渡しは、隔壁16の片方の端部18において上から下へと重力方向にそって行う。その後、現像スリーブ13の回転により現像剤が現像スリーブ13上を穂立ち規制部材17により穂切りされ、感光体ドラム4と対向した現像部41へと搬送され、そして、現像に供された後に攪拌室R2に取り込まれることによって下側の現像室R1から上側の攪拌室R2に現像剤の受け渡しを行う。
【0061】
しかし、現像剤の搬送速度によっては、現像室R1の第1搬送スクリュー11の現像剤搬送方向最下流部分である、隔壁16の連通部18が設けられていない方の端部において、現像室R1に現像剤がたまりやすい場合がある。そのために、現像剤があふれる等の弊害が生じる。
【0062】
その対策として、図5に示すように、第1の搬送スクリュー11と平行に、且つ水平方向に隣り合う第3のスクリュー22を設ける。第1搬送スクリュー11と第3のスクリューとの間にはそれらと平行に隔壁23を設ける。よって、第3スクリュー22が、現像室R1に対して隔壁23によって、水平方向に隣り合わせに区画された現像剤送り室24に配置されたことになる。
【0063】
現像容器10の水平方向の断面図である図4(b)を用いて、現像室R1と現像剤送り室24との関係を説明する。
【0064】
現像室側R1の現像剤が多くなったときに隔壁23の上部に設けられた連通部25より、現像剤送り室24へと搬送される。本実施例においては、隔壁23の連通部25は、現像室R1と攪拌室R2を区切る隔壁16の連通部18の反対側に設けられている。又、現像室R1より連通部25を通して搬送されてきた現像剤を、第3のスクリュー22は現像室R1内のスクリュー11と逆方向に現像剤を搬送する。第3のスクリュー22の現像剤搬送方向最下流の位置で、隔壁23の端部には、連通部26が設けられ、ここで、現像剤送り室24から現像室R1へと送られ、現像に供されることになる。ここで、壁23に設けられた、現像剤送り室24から現像室R1への連通部26は、隔壁16の連通部18と同じ側にある。
【0065】
つまり、本実施例においては、現像室R1内の現像剤が過剰となった場合は、過剰となった分を、現像室R1に対して攪拌室R2と別の方向に設けられた現像剤送り室24を使用して循環させ、現像剤があふれ出すのを回避している。
【0066】
尚、本実施例においても、現像剤として、7.95775kA/m(1キロエールステッド)の磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内である磁性キャリアと非磁性トナーを含む二成分現像剤が用いられ、実施例1のように、軽付加構造をとるカウンター現像装置であり、現像室R1と攪拌室R2が鉛直方向上下に配置されている。
【0067】
又、本実施例では、攪拌室R2が現像室R1より上下方向で上に配置されているが、感光体ドラム4の回転方向により、攪拌室R2を現像室R1より上下方向で下に配置してもよい。
【0068】
こうすることにより、軽圧縮現像装置の性能を維持したまま、磁化量をさげたキャリアを用いた場合に、大型化にすることなく、T/Dムラ等の画像不良を防ぎ、更に、現像後のT/Dの低い現像剤の連れ周りも回避でき、磁化量の高いフェライトキャリアを用いた場合の画質と同等以上の高画質画像が提供できる。
【0069】
実施例3
本発明の実施例は、実施例2において、攪拌室R2から現像室R1への現像剤の送り量を適正にし、第3スクリュー22を必要としない場合である。つまり現像装置1としては、概観図を、現像剤送り室24を設けない実施例1の図1の形状とし、現像剤の送りは、図4(a)に示された、第1搬送スクリュー11現像剤搬送方向下流側の攪拌室R2との連通部19を設けない実施例2の構成とする。
【0070】
現像剤の送り量の調整は、図4(a)の攪拌室R2から現像室R1への連通部18の現像剤通路の窓の大きさにより調整し、設定しておくこととする。この方法によって、現像室R1には、常に所定の量の現像剤が収納されているので、現像剤が過剰となり、あふれることもない。
【0071】
又、本実施例では、攪拌室R2が現像室R1より上下方向で上に配置されているが、感光体ドラム4の回転方向により、攪拌室R2を上下方向で下に配置してもよい。
【0072】
本実施例のように、現像剤を常に適当な量に調整する手段を設ければ、実施例2に説明した現像剤送り室を設けることによる現像容器の大型化が回避でき、更なる小型化が可能となり、軽圧縮現像装置の性能を維持したまま、磁化量をさげたキャリアを用いた場合に、T/Dムラ、スクリュー跡等の画像不良を防ぎ、磁化量の高いフェライトキャリアを用いた場合の画質と同等以上の画像が提供できる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持し、現像剤を現像剤担持体から回収し、補給された新たな現像剤と混合攪拌する攪拌室と、攪拌室にて混合攪拌された現像剤を現像剤担持体上に供給する現像室と、を有する現像装置において、磁界発生手段は、層厚規制部材と対向した層厚規制極が、現像室内において現像剤担持体回転方向上流側に隣り合わせた極と反発極構成であり、反発極構成によって、現像剤担持体に対して、現像剤の剥離、汲み上げを行い、層厚規制極が現像室内の現像剤をくみ上げ及び現像剤の層厚規制を同時に行う構成であり、磁性キャリアは、7.95775kA/mの磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内であり、現像室と攪拌室は、どちらかを上にして鉛直方向上下に構成され、現像剤担持体は、担持する現像剤が、現像室にて層厚規制部材による層厚規制を受け、次に現像部を通過して、次に攪拌室に取り込まれる方向で且つ像担持体との対向部で像担持体と表面移動方向が逆方向になるように回転するので、がさつきや白抜け等の画像不良、現像剤の劣化等を防ぎ、更に形成画像のT/Dムラを防ぎ、高画質な画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る現像装置の一実施例を示す長手方向の横断面図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図4】本発明に係る現像装置の他の実施例を示す長手方向の横断面図(図4(a))と縦断面図(図4(b))である。
【図5】本発明に係る現像装置の他の実施例を示す概略構成図である。
【図6】従来の現像装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 現像装置
4 感光体ドラム(像担持体)
10 現像容器
11 第1搬送スクリュー
12 第2搬送スクリュー
13 現像スリーブ(現像剤担持体)
15 マグネットローラ(磁界発生手段)
16 現像室と攪拌室の隔壁
17 穂立ち規制部材(層厚規制部材)
18、19 現像室と攪拌室の連通部
20 トナー補給口
21 現像バイアス電源
22 第3搬送スクリュー
23 現像室と現像剤送り室との隔壁
24 現像剤送り室
25、26 現像室と現像剤送り室の連通部
41 現像部
R1 現像室
R2 攪拌室
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光体ドラム等の像担持体上に形成された潜像に現像剤を付着させて可視像化する現像装置、及び該現像装置が備えられた、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機又はレーザービームプリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、現像剤担持体の表面に顕画剤としての乾式現像剤を担持し、その現像剤を静電潜像が担持されている像担持体の表面近傍に搬送供給させて、そして、像担持体と現像剤担持体との間に交互電界を印加しながら静電潜像を現像することにより、静電潜像を顕像化する方法がよく知られている。
【0003】
尚、上記現像剤担持体には、一般に現像スリーブが用いられる場合が多いので、以下の説明では「現像スリーブ」と称し、又、像担持体は、一般に感光体ドラムが用いられる場合が多いので、以下の説明では「感光体ドラム」と称すこととする。
【0004】
上記の現像方法としては、例えば、キャリア粒子とトナー粒子とを含む二成分現像剤により、内部に磁界発生手段であるマグネットローラが配置されている現像スリーブの表面に磁気ブラシを形成させ、微小な現像間隔を保持して対向させた感光体ドラムに、この磁気ブラシを摺擦又は近接させ、更に現像スリーブ側から感光体ドラム側への転移及び逆転移を繰り返し行わせて、感光体ドラム上の静電潜像の現像を行う所謂磁気ブラシ現像法が知られいてる。
【0005】
又、簡易なカラー現像や多重現像を目的とした、二成分現像剤を用いた非接触方式の交互電界現像法も知られている。これらの現像方法によって感光体ドラム上に形成されたトナー像は、必要に応じて紙等の被転写材上に転写された後、熱、圧力或いは溶剤蒸気等により定着されて複写画像が得られる。
【0006】
又、現像装置における現像極構成において、層厚規制部材即ち穂立ち規制部材で現像剤の磁気ブラシによる穂立ちを規制して現像スリーブ上の現像剤量を規制する、穂立ち規制部材と対向した磁極である層厚規制極(カット極)と、現像容器内にあり、隣り合わせた同極性の磁極により反発極構成をとることにより、現像剤を現像スリーブより剥離する機能と、現像剤担持体に現像剤をくみ上げる機能をもたせたときの、くみ上げ極とは、別々に独立して備えられることが通常だった。
【0007】
このような構成の場合、汲み上げ極とカット極と穂立ち規制部材との間で現像剤が滞留し、現像剤が劣化しやすいという問題点があった。そこで、カット極と汲み上げ極と同極性にして隣り合わせて、つまり、カット極と汲み上げ極をひとつの極で行うように、カット極を穂立ち規制部材に対向させること、つまり、軽負荷現像方式をとることにより、その現像剤劣化を軽減することが可能となった。
【0008】
ところで、近年、一層の高画質化が要求されており、特に低濃度部でのがさつきの低下が課題であった。これに対して、二成分現像剤に、従来のフェライトキャリアよりも磁化量をさげた磁性キャリアを用いることで、更なる高画質化を達成することが可能となった。
【0009】
しかし、感光体ドラムへの現像剤供給方向を順方向にした、つまり現像スリーブの回転方向が感光体ドラムに対して順方向である、順方向現像方式を用いた場合、従来の磁化量が高いフェライトキャリアを用いた場合に比べて、低濃度と高濃度の画像が進行方向に向かってこの順にあるとき、その濃度段差の低濃度側の下流側に、白抜けと呼ばれる異常画像が発生しやすくなった。又、高濃度部に低濃度部が連続する場合に、高濃度部の後端が更に濃くなる、所謂ハキヨセ現象の問題も発生しやすかった。
【0010】
これらの画像不良に対しては、感光体ドラムへの現像剤供給方向を逆方向(カウンター方向)、つまり現像スリーブの回転方向を感光体ドラムとの対向部にて表面が感光体ドラムと逆方向に移動する方向、つまりカウンター方向にすることによって、解決できることが確認されており、低磁化キャリアを用いた場合、カウンター現像方式が用いられることが多い。
【0011】
ここで、カット極と汲み上げ極をひとつにして規制部材に対向させる軽負荷構造であり、低磁化キャリアを含む現像剤を用いた、現像部において現像スリーブの表面移動方向が感光体ドラムと逆方向であるカウンター現像装置である、従来の現像装置の例1’を図6に示す。
【0012】
現像装置1’は、現像容器10を備え、その内部は隔壁16によって現像室R1と攪拌室R2とに区画され、攪拌室R2の上方にはトナー貯蔵室R3がある。
【0013】
トナー貯蔵室R3の中には補給用のトナーT1が収容されている。トナー貯蔵室R3下部にある補給口20から、現像で消費されたトナーに見合った量のトナーT1が攪拌室R2内に落下補給される。
【0014】
一方、現像室R1、及び攪拌室R2内には、トナー粒子と磁性キャリアとが混合された二成分現像剤Tが収容されている。現像室R1内には現像剤搬送スクリュー11が収容されており、回転駆動によって現像剤Tを現像スリーブ13の長手方向に沿って搬送する。又、攪拌室R2内に収容されている搬送スクリュー12による現像剤搬送方向は、スクリュー11の搬送方向とは反対方向である。
【0015】
現像室R1と攪拌室R2との間に設けられた隔壁16には、手前側と奥側に連通部(不図示)となる開口が設けられており、スクリュー11で搬送された現像剤Tはこの一方の連通部からスクリュー12に受け渡され、又、スクリュー12で搬送された現像剤Tは他方の連通部からスクリュー11に受け渡され、現像室R1と攪拌室R2とで循環している。
【0016】
又、現像容器10の感光体ドラム4に近接する部位には開口部が設けられている。開口部には、アルミニウムや非磁性ステンレス鋼等の非磁性材質であり、且つその表面に適度な凹凸が設けられている非磁性現像スリーブ13が設けられ、感光体ドラム4と対向している。
【0017】
現像スリーブ13は、その表面が、現像部41となる感光体ドラム4との対向部において感光体ドラム4と逆方向に移動するように、矢印bの方向、つまり感光体ドラム4と同方向に回転する。更に、現像スリーブ13は、表面に、現像容器10下端にある層厚規制ブレード17によって適正な層厚に規制された現像剤Tを担持した後、現像剤Tを現像部41へと搬送する。
【0018】
現像スリーブ13によって担持された現像剤Tで形成される磁気ブラシが、現像部41で矢印a方向に回転する感光体ドラム4に接触することによって、感光体ドラム4上に形成されている静電潜像が、この現像部41で現像される。現像スリーブ13内にはローラ状の磁界発生手段であるマグネットローラ15が固定配置され、現像部41には現像磁極S1が位置している。
【0019】
このマグネットローラ15は、本例では、現像部41に対向する現像磁極として、磁極S1を有している。現像磁極S1が、現像部41に形成する現像磁界により、現像スリーブ13上に現像剤にて磁気ブラシが形成され、この磁気ブラシが感光体ドラム4に接触して静電潜像を現像する。その際、現像剤のうち磁気ブラシに付着しているトナーと共に、スリーブ13表面に付着しているトナーも静電潜像の画像領域に転移して現像に供される。
【0020】
図6では、マグネットローラ15は、現像部41の位置の現像磁極S1の他に、N1、N2、N3及びS2極を有している。斯かる構成により、現像スリーブ13の現像容器10開口付近で内部側の位置のN1にて、現像スリーブ13上に塗布された現像剤は、現像スリーブ13が回転することによって、現像容器10開口部に位置する層厚規制部材である穂立ち規制部材17を通過して適正な現像剤層厚に規制されて現像容器10外部に移動し、現像部41に位置する現像磁極S1に至り、その磁界中で穂立ちした現像剤が感光体ドラム4上の静電潜像を現像する。
【0021】
その後、現像スリーブ13の回転により現像剤Tが現像部41から現像容器10内部に戻るまでの位置に配置されたN3及び現像容器10内部側の、S2、N2により搬送されて現像容器10内に入り、更には現像極S1と対極に位置するN2極とその隣の層厚規制極であるN1極間の反発磁界により、現像スリーブ13上の現像剤Tは現像室R1内へ落下する。現像室R1内に落下した現像剤Tは、スクリュー11に搬送され攪拌室R2にて、現像によりトナーが消耗されている場合は新たなトナー補給を受けてスクリュー12により攪拌搬送され、再び現像室R1に搬送され現像に供される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述のように、上流側に隣り合った磁極と反発極構成をとり、穂立ち規制部材17に対向した層厚規制極(図6ではN1)により現像室R1内の現像剤Tを汲み上げ、且つ、現像剤Tの層厚規制を同時に行う軽負荷構造であり、現像スリーブ13の回転方向が感光体ドラム4に対してカウンター方向であるカウンター現像装置では、例えば、高デューティーの画像がくると、現像スリーブ13上の現像剤のキャリアとトナーの比であるT/D比(現像剤中のトナー重量/現像剤(トナーとキャリア)の総重量)が低くなり、その状態の剤が攪拌室R1に落下する。そして、このT/D比の低下した状態の剤と、現像に供されていない通常のT/D比状態の現像剤との攪拌が不十分なまま、次の画像形成を行うことになり、攪拌不良を原因とするスクリュー跡(T/Dムラ)という問題が発生しやすかった。
【0023】
これは、軽負荷現像を用いない場合は、現像剤の層厚規制を行う極と現像剤を汲み上げる極が別になっており、現像剤を汲み上げてから層厚規制を受けるまでの間で圧縮をうけ、十分に攪拌されていたため、この攪拌不良によるT/Dムラが発生しにくかった。
【0024】
従って、本発明の目的は、磁化量を下げたキャリアを用いた現像を行い、該キャリアとトナーとを含む現像剤を担持する現像剤担持体の現像部における表面移動方向像担持体と逆方向になるように回転し、現像剤担持体内の磁界発生手段において、層厚規制部材に対向した層厚規制極が上流側に隣り合った磁極と反発極性をとり、現像室内の現像剤を汲み上げ且つ層厚規制を同時に行う現像装置において、現像剤の劣化、がさつき、白抜け等の画像不良を防ぎ、更に、T/Dムラを防いで高画質な画像を形成できる現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持し、回転して像担持体と対向した現像部に搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体内に非回転に配置された磁界発生手段と、現像剤を前記現像剤担持体から回収し、補給された新たな現像剤と混合攪拌する攪拌室と、該攪拌室にて混合攪拌された現像剤を前記現像剤担持体上に供給する現像室と、該現像室にて前記現像剤担持体上に担持された現像剤に対して層厚規制する層厚規制部材と、を有する現像装置において、
前記磁界発生手段は、前記層厚規制部材と対向した層厚規制極が、前記現像室内において前記現像剤担持体回転方向上流側に隣り合わせた極と反発極構成であり、該反発極構成によって、前記現像剤担持体に対して、現像剤の剥離、汲み上げを行い、前記層厚規制極が前記現像室内の現像剤をくみ上げ及び現像剤の層厚規制を同時に行う構成であり、前記磁性キャリアは、7.95775kA/mの磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内であり、
前記現像室と前記攪拌室は、どちらかを上にして鉛直方向上下に構成され、前記現像剤担持体は、担持する現像剤が、前記現像室にて前記層厚規制部材による層厚規制を受け、次に前記現像部を通過して、次に前記攪拌室に取り込まれる方向で且つ前記像担持体との対向部での表面移動方向が前記像担持体と逆方向となる方向に回転することを特徴とする現像装置を提供する。
【0026】
第2の本発明は、像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像する第1の本発明の現像装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置及び画像形成装置を、図面に則して更に詳しく説明する。尚、現像装置は、例えば以下に述べるような画像形成装置の中で使用されるが、必ずしもこの形態に限られるものではない。
【0028】
実施例1
図3は本発明の実施例1に係る現像装置1を備える画像形成装置の概略断面図である。
【0029】
本画像形成装置は、複数の画像形成ステーションを有する4ステーションのレーザビームプリンタであり、これには感光体ドラム4の周囲に画像形成手段を有して構成される画像形成ステーションがマゼンタm、シアンc、イエローy及びブラックkの4色に対応して設けられ、各ステーションPm、Pc、Py、Pkにて形成された感光体ドラム4m、4c、4y、4kに対向して移動する転写ベルト9aによって搬送される転写材上に転写される。
【0030】
即ち、マゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの画像形成ステーションPm、Pc、Py、Pkにそれぞれ感光体ドラム4m、4c、4y、4kが配接され、これらの感光体ドラム体4m、4c、4y、4kは図3の矢印方向(図3では時計方向)に回転される。そして、各感光体ドラム4m、4c、4y、4kの周囲には、コロナ帯電器6m、6c、6y、6kと、潜像形成手段である光走査手段としての走査光学装置7m、7c、7y、7kと、現像装置1m、1c、1y、1k及びクリーニング器8m、8c、8y、8kが配接されている。
【0031】
更に、画像形成手段の一部を構成する転写部は、各画像形成ステーションPm〜Pkに共通して用いられる転写ベルト9a及び各感光体ドラム4m〜4k用の転写帯電器9m、9c、9y、9kを有し、フルカラー画像形成は、転写ベルト9a上に担持された転写材上に感光体ドラム4m〜4k上に形成されたトナー像を順次転写することによって実現される。
【0032】
一方、転写材は、給紙カセット5から転写ベルト9a上に供給され、転写工程が終了すると転写ベルト9aから分離され、定着器2を経てトレイ3に排出される。
【0033】
又、前記走査光学装置7m、7c、7y、7kは、不図示のレーザ光源と、このレーザ光源からのレーザ光を走査する回転ポリゴンミラーと、走査ビームを感光体ドラム4m〜4k表面の母線上に集光するfθレンズと、その光束を偏向する反射ミラーと、走査ビームの特定位置を検出するビーム検出装置とで構成されている。
【0034】
ここで、現像装置1m〜1kの詳細を、図1及び図2に基づいて説明する。尚、現像装置1m〜1k及び感光体ドラム4m〜4kは、現像装置1m〜1k内部の現像剤の色以外は同様の構成であり、以下の説明においては、「現像装置1」「感光体ドラム4」と総称する。図1は、現像装置1の概略断面図、図2は同現像装置1の現像容器10部分の長手方向の断面図でである。
【0035】
本発明では、現像剤として非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤が用いられており、磁性キャリアとしては、7.95775kA/m、即ち、1kOe(1キロエールステッド)の磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内、比較的低磁化のものを用いていることを特徴とする。尚、本明細書にては、1kOe=約7.95775Am2/kgとする。
【0036】
磁性キャリアとして低磁化のものを用いると、キャリア同士に働く磁気的な拘束力が弱まるために、キャリアにより形成される磁気ブラシの穂が柔らかくなり、現像部41において感光体ドラム4と摺擦する力が弱くなる。すると、感光体ドラム4上に現像されたトナー像を磁気ブラシの穂の摺擦力によって乱す力が弱くなるので、画像のがさつき感が少なくなり、高画質な画像を得ることが可能となる。
【0037】
上記磁気特性のキャリアとして、本実施例では、磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物である磁性体をバインダー樹脂中に分散した状態の出発原料から重合法により生成された、所謂、樹脂磁性キャリア(磁性体分散型樹脂磁性キャリア)を用いているが、磁気特性が上記した範囲のものであれば、他の製法により製造したものを用いてもよい。
【0038】
磁性キャリアの磁化が上記した範囲以下のものを用いると、現像剤を感光体ドラム4へと担持搬送する現像剤担持体である現像スリーブ13との磁気的拘束力が弱過ぎるために、磁性キャリアが感光体ドラム4に付着してしまう現象が顕著になった。又、磁化が上記した範囲以上のものを用いると、磁気ブラシの穂が硬過ぎてしまい、所望の高画質な画像を得ることができなかったため、磁性キャリアの磁化を上記の範囲に限定した。
【0039】
磁性キャリアの磁気特性については以下の方法を用いた。即ち、理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30を用いて測定した。7.95775kA/mの外部磁場を作り、そのときの磁性キャリアの磁化の強さを求める。キャリアは円筒状のプラスチック容器に十分密になるようにパッキングする。この状態で磁気モーメントを測定し、キャリアを入れた状態の実際の重量を測定し、磁化の強さ(Am2/kg)を求める。ついで、磁性キャリア粒子の真比重を乾式自動密度系アキュピック1330(島津製作所(株)製)により求め、磁化の強さに真比重を掛け合わせることにより、単位面積あたりの磁化の強さ(Am2/kg)を求めた。
【0040】
本実施例に係る現像装置1は、非磁性トナーと上記に説明した低磁化の磁性キャリアを含む二成分現像剤が収容された現像容器10内に、感光体ドラム4に対向した開口部に設けられた現像剤担持体としての現像スリーブ13と、現像スリーブ13上に担持された現像剤の穂を規制する穂立ち規制部材である層厚規制部材17を有している。そして、現像容器10内の略中央部は、図面に垂直方向に延在する隔壁16によって現像室R1と攪拌室R2とに区画されており、現像剤は現像室R1及び攪拌室R2に収容されている。
【0041】
上記現像室R1及び攪拌室R2には、現像剤攪拌、搬送手段として第1及び第2の搬送スクリュー11、12がそれぞれ配接されている。第1の搬送スクリュー11は現像室R1内の現像剤を搬送し、また、第2の搬送スクリュー12は現像剤濃度制御装置の制御の下でトナー補給口20(図2)から攪拌室R2内の第2の搬送スクリュー12の上流側に供給されるトナーと攪拌室R2内に既にある現像剤とを攪拌しながら搬送し、現像剤のトナー濃度を均一化する。
【0042】
又、隔壁16の両端部には、現像室R1と攪拌室R2とを連通させる連通部18、19が形成されており、現像室R1と攪拌室R2間の現像剤の受け渡しを行っている。
【0043】
更に、現像室R1の感光体ドラム4に対向した現像部41に相当する位置には現像容器10の開口部が開口しており、この開口部に現像スリーブ13が感光体ドラム4方向に一部露出するようにして回転可能に配接されている。尚、この現像スリーブ13は非磁性材で構成され、その内部には磁界発生手段であるマグネットローラ15が非回転状態で設置されており、このマグネットローラ15は本実施例の現像極S1と現像剤を搬送する磁極S2、S3、N1、N2を有している。
【0044】
しかして、現像スリーブ13は現像時に図1の、現像部41にて感光体ドラム4と表面が逆方向に移動する方向、つまり感光体ドラム4の回転に対してカウンター方向である矢印b方向に回転し、穂立ち規制部材17による磁気ブラシの穂切りによって層厚を規制された二成分現像剤を担持してこれを感光体ドラム4と対向した現像部41へ搬送し、感光体ドラム4上に形成された潜像に現像剤を供給して潜像を現像する。このとき、現像効率(つまり、潜像へのトナーの付与率)を向上させるために、現像スリーブ13には電源21から直流電圧と交互電圧である交流電圧とを重畳した現像バイアス電圧が印加される。
【0045】
層厚規制部材である穂立ち規制部材17は、アルミニウム等の非磁性部材若しくは、非磁性部材に磁性部材を取り付けた又は磁性部材のみで構成され、感光体ドラム4と対向した現像部41よりも現像スリーブ13の回転方向上流側に配設されている。そして、この穂立ち規制部材17の先端部と現像スリーブ13との間を現像剤の非磁性トナーと磁性キャリアの両方が通過して現像部41へと送られる。
【0046】
尚、穂立ち規制部材17の現像スリーブ13の表面との間隙を調整することによって、現像スリーブ13上に担持した現像剤磁気ブラシの穂切り量が規制されて現像部41へ搬送される現像剤量が調節される。
【0047】
ところで、第1の搬送スクリュー11は、図2に示すように、現像室R1内の底部に現像スリーブ13の軸方向(現像幅方向)に沿ってほぼ平行に配置されており、非磁性もしくは磁性の回転軸の周りに非磁性材料から構成される羽根部材をスパイラル状に設けたスクリュー構造とされ、回転して現像室R1内の現像剤を現像室R1の底部にて現像スリーブ13の軸線方向に沿って一方向に搬送する。
【0048】
又、第2の搬送スクリュー12も第1の搬送スクリュー11と同様に回転軸の周りに羽根部材を第1の搬送スクリュー11とは逆向きにしてスパイラル状に設けたスクリュー構造とされ、攪拌室R2内の底部に第1の搬送スクリュー11と同方向に回転して攪拌室R2内の現像剤を第1の搬送スクリュー11と反対方向に搬送する。このようにして、第1及び第2搬送スクリュー11、12の回転による搬送によって、現像剤が隔壁16の両端の連通部18、19を通って現像室R1と攪拌室R2との間で循環される。
【0049】
尚、現像スリーブ13上に担持されて現像部41に搬送され,現像に供された後、現像部41において現像に供されないで残った現像剤は、現像スリーブ13の回転に伴って再び攪拌室R2内へ戻され、マグネットローラ15の現像容器10内部側に位置する反発極構成をとる隣り合った磁極S2、S3により現像スリーブ13上から掻き落とされ、攪拌室R2内へ回収される。
【0050】
一方、第1の搬送スクリュー11の回転により搬送された現像剤は、反発極構成磁極の一方で、現像スリーブ13回転方向下流側の磁極であり、穂立ち規制部材17に対向した層厚規制極でもあるS2により、その磁束密度の絶対値に比例した量で現像スリーブ13上に汲み上げられ、同時に層厚規制を受け、再び現像スリーブ13の回転によって、現像極S1に対向する現像部41に搬送される。
【0051】
尚、現像剤の汲み上げ量は、磁極S2からの磁界で形成される現像スリーブ13の中心方向へ作用する磁気拘束力と現像スリーブ13の回転方向に作用する搬送力と、層厚規制部材(穂きり部材)17と現像スリーブ13の表面との間隙を調整することによって、現像スリーブ13上に担持した現像剤磁気ブラシの穂き量が規制されて現像領域41へ搬送される現像剤量が調節され、決定される。
【0052】
そして、こうした本実施例の現像装置1の構成として、図1及び図2に示すように、従来例1’に比べて現像容器10内の現像剤の循環が次のようになっている。
【0053】
本発明の特徴部分としては、現像室R1と現像室R2を鉛直方向下と上に配置させる。本実施例では、攪拌室R2を現像室R1より鉛直方向上方に配置しているため、攪拌室R2から現像室R1への現像剤の受け渡しは隔壁16の片方の端部18において上から下へと重力方向に沿ってなされる。
【0054】
その後、現像剤は現像に供されるか搬送スクリュー11で攪拌搬送され、隔壁16のもう片方の端部の連通部19において搬送力と圧力によって下から上へと送られ、上方の攪拌室R2内で現像室R1から搬送された現像剤と、現像に供された後のT/D比の低下した剤と、補給したトナーとを攪拌搬送し、再度隔壁16の片方の端部の連通部18において上から下へと重力方向に沿って現像室R1へと搬送される。
【0055】
つまり、現像に供された現像剤は、現像スリーブ13から現像に供されることのない攪拌室R2側に落とされ、そこで、現像に供した後のT/D比が低下した現像剤と通常のT/D比の現像剤及び現像容器10に補給されたトナーが攪拌搬送される。その後、十分攪拌搬送された後に、現像室R1側に現像剤は送られ、現像に供されることになる。従って、課題となっていたスクリュー跡即ちT/Dムラを防止することができる。
【0056】
又、本実施例では、攪拌室R2が現像室R1より上下方向で上に配置されているが、これは感光体ドラム4が現像部41で上から下に向かって移動しているため、それとカウンター方向に、スリーブ13を現像部41で下から上に移動させるためである。つまり、現像スリーブ13を感光体ドラム4を現像部にて表面移動方向がと逆方向となるように回転させるためである。従って、現像部41で感光体ドラム4が下から上に向かって移動する場合、スリーブ13を現像部41で上から下に移動させるため、攪拌室R2を現像室R1より上下方向で下に配置することとなる。つまり、攪拌室R2と現像室R1が鉛直方向でどちらかを上にして構成されていれば、方向は適宜選択すればよい。
【0057】
こうして、高画質をふまえて磁化量を下げたキャリアを含む現像剤を用いた場合に、層厚規制部材に対向した極により現像室内の現像剤の汲み上げ、及び、現像剤の層厚規制を同時に行う、現像スリーブと感光体ドラムの対向部における表面移動方向が逆方向であるカウンター現像装置において、以上説明したように、現像室と攪拌室を、どちらかを上にして鉛直方向上下に配置させ、現像スリーブに担持された現像剤が現像室にて層厚規制部材による層厚規制を受け、次に現像部を通過して、次に攪拌室に取り込まれる方向に回転することで、現像剤劣化、白抜けやがさつき等の画像不良を防ぎ、更に、磁化量の高いフェライトキャリアを用いた場合の画質と同等以上にスクリュー跡等のT/Dムラの画像不良を防ぎ、高画質画像が提供できる。
【0058】
実施例2
本発明の実施例2を図4、図5に基づいて説明する。実施例1では、図2に示すように、現像室R1と現像室R2間の現像剤の受け渡しを隔壁16の両端の連通部18、19で行っていた。しかし、隔壁16の両端で行おうとすると、現像剤を下から上へと受け渡す連通部19側で、T/D比が低下した剤が反発極で落とされたものが、この連通部19の部分で連れまわるという弊害が生じやすい。そのため、そこで画像ムラが生じるので、連通部19の部分を画像域外にもっていく必要が生じ、現像容器10の搬送スクリュー11、12の軸方向を長くする必要が生じる。
【0059】
そこで、本実施例では、図4(a)に示すように、現像室R1と攪拌室R2とを区画する隔壁16に設けられた、現像剤を下から上へと受け渡す図2に示す連通部19をなくし、現像スリーブ13を主に利用して現像剤の現像室R1から攪拌室R2への受け渡しを行う。
【0060】
ここで、図4及び図5を用いて現像剤の循環を示す。まず、図4(a)に示すように攪拌室R1から現像室R2への現像剤の受け渡しは、隔壁16の片方の端部18において上から下へと重力方向にそって行う。その後、現像スリーブ13の回転により現像剤が現像スリーブ13上を穂立ち規制部材17により穂切りされ、感光体ドラム4と対向した現像部41へと搬送され、そして、現像に供された後に攪拌室R2に取り込まれることによって下側の現像室R1から上側の攪拌室R2に現像剤の受け渡しを行う。
【0061】
しかし、現像剤の搬送速度によっては、現像室R1の第1搬送スクリュー11の現像剤搬送方向最下流部分である、隔壁16の連通部18が設けられていない方の端部において、現像室R1に現像剤がたまりやすい場合がある。そのために、現像剤があふれる等の弊害が生じる。
【0062】
その対策として、図5に示すように、第1の搬送スクリュー11と平行に、且つ水平方向に隣り合う第3のスクリュー22を設ける。第1搬送スクリュー11と第3のスクリューとの間にはそれらと平行に隔壁23を設ける。よって、第3スクリュー22が、現像室R1に対して隔壁23によって、水平方向に隣り合わせに区画された現像剤送り室24に配置されたことになる。
【0063】
現像容器10の水平方向の断面図である図4(b)を用いて、現像室R1と現像剤送り室24との関係を説明する。
【0064】
現像室側R1の現像剤が多くなったときに隔壁23の上部に設けられた連通部25より、現像剤送り室24へと搬送される。本実施例においては、隔壁23の連通部25は、現像室R1と攪拌室R2を区切る隔壁16の連通部18の反対側に設けられている。又、現像室R1より連通部25を通して搬送されてきた現像剤を、第3のスクリュー22は現像室R1内のスクリュー11と逆方向に現像剤を搬送する。第3のスクリュー22の現像剤搬送方向最下流の位置で、隔壁23の端部には、連通部26が設けられ、ここで、現像剤送り室24から現像室R1へと送られ、現像に供されることになる。ここで、壁23に設けられた、現像剤送り室24から現像室R1への連通部26は、隔壁16の連通部18と同じ側にある。
【0065】
つまり、本実施例においては、現像室R1内の現像剤が過剰となった場合は、過剰となった分を、現像室R1に対して攪拌室R2と別の方向に設けられた現像剤送り室24を使用して循環させ、現像剤があふれ出すのを回避している。
【0066】
尚、本実施例においても、現像剤として、7.95775kA/m(1キロエールステッド)の磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内である磁性キャリアと非磁性トナーを含む二成分現像剤が用いられ、実施例1のように、軽付加構造をとるカウンター現像装置であり、現像室R1と攪拌室R2が鉛直方向上下に配置されている。
【0067】
又、本実施例では、攪拌室R2が現像室R1より上下方向で上に配置されているが、感光体ドラム4の回転方向により、攪拌室R2を現像室R1より上下方向で下に配置してもよい。
【0068】
こうすることにより、軽圧縮現像装置の性能を維持したまま、磁化量をさげたキャリアを用いた場合に、大型化にすることなく、T/Dムラ等の画像不良を防ぎ、更に、現像後のT/Dの低い現像剤の連れ周りも回避でき、磁化量の高いフェライトキャリアを用いた場合の画質と同等以上の高画質画像が提供できる。
【0069】
実施例3
本発明の実施例は、実施例2において、攪拌室R2から現像室R1への現像剤の送り量を適正にし、第3スクリュー22を必要としない場合である。つまり現像装置1としては、概観図を、現像剤送り室24を設けない実施例1の図1の形状とし、現像剤の送りは、図4(a)に示された、第1搬送スクリュー11現像剤搬送方向下流側の攪拌室R2との連通部19を設けない実施例2の構成とする。
【0070】
現像剤の送り量の調整は、図4(a)の攪拌室R2から現像室R1への連通部18の現像剤通路の窓の大きさにより調整し、設定しておくこととする。この方法によって、現像室R1には、常に所定の量の現像剤が収納されているので、現像剤が過剰となり、あふれることもない。
【0071】
又、本実施例では、攪拌室R2が現像室R1より上下方向で上に配置されているが、感光体ドラム4の回転方向により、攪拌室R2を上下方向で下に配置してもよい。
【0072】
本実施例のように、現像剤を常に適当な量に調整する手段を設ければ、実施例2に説明した現像剤送り室を設けることによる現像容器の大型化が回避でき、更なる小型化が可能となり、軽圧縮現像装置の性能を維持したまま、磁化量をさげたキャリアを用いた場合に、T/Dムラ、スクリュー跡等の画像不良を防ぎ、磁化量の高いフェライトキャリアを用いた場合の画質と同等以上の画像が提供できる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持し、現像剤を現像剤担持体から回収し、補給された新たな現像剤と混合攪拌する攪拌室と、攪拌室にて混合攪拌された現像剤を現像剤担持体上に供給する現像室と、を有する現像装置において、磁界発生手段は、層厚規制部材と対向した層厚規制極が、現像室内において現像剤担持体回転方向上流側に隣り合わせた極と反発極構成であり、反発極構成によって、現像剤担持体に対して、現像剤の剥離、汲み上げを行い、層厚規制極が現像室内の現像剤をくみ上げ及び現像剤の層厚規制を同時に行う構成であり、磁性キャリアは、7.95775kA/mの磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内であり、現像室と攪拌室は、どちらかを上にして鉛直方向上下に構成され、現像剤担持体は、担持する現像剤が、現像室にて層厚規制部材による層厚規制を受け、次に現像部を通過して、次に攪拌室に取り込まれる方向で且つ像担持体との対向部で像担持体と表面移動方向が逆方向になるように回転するので、がさつきや白抜け等の画像不良、現像剤の劣化等を防ぎ、更に形成画像のT/Dムラを防ぎ、高画質な画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る現像装置の一実施例を示す長手方向の横断面図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図4】本発明に係る現像装置の他の実施例を示す長手方向の横断面図(図4(a))と縦断面図(図4(b))である。
【図5】本発明に係る現像装置の他の実施例を示す概略構成図である。
【図6】従来の現像装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 現像装置
4 感光体ドラム(像担持体)
10 現像容器
11 第1搬送スクリュー
12 第2搬送スクリュー
13 現像スリーブ(現像剤担持体)
15 マグネットローラ(磁界発生手段)
16 現像室と攪拌室の隔壁
17 穂立ち規制部材(層厚規制部材)
18、19 現像室と攪拌室の連通部
20 トナー補給口
21 現像バイアス電源
22 第3搬送スクリュー
23 現像室と現像剤送り室との隔壁
24 現像剤送り室
25、26 現像室と現像剤送り室の連通部
41 現像部
R1 現像室
R2 攪拌室
Claims (7)
- トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持し、回転して像担持体と対向した現像部に搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体内に非回転に配置された磁界発生手段と、現像剤を前記現像剤担持体から回収し、補給された新たな現像剤と混合攪拌する攪拌室と、該攪拌室にて混合攪拌された現像剤を前記現像剤担持体上に供給する現像室と、該現像室にて前記現像剤担持体上に担持された現像剤に対して層厚規制する層厚規制部材と、を有する現像装置において、
前記磁界発生手段は、前記層厚規制部材と対向した層厚規制極が、前記現像室内において前記現像剤担持体回転方向上流側に隣り合わせた極と反発極構成であり、該反発極構成によって、前記現像剤担持体に対して、現像剤の剥離、汲み上げを行い、前記層厚規制極が前記現像室内の現像剤をくみ上げ及び現像剤の層厚規制を同時に行う構成であり、前記磁性キャリアは、7.95775kA/mの磁界中における磁化量M[Am2/kg]が8〜55[Am2/kg]の範囲内であり、
前記現像室と前記攪拌室は、どちらかを上にして鉛直方向上下に構成され、前記現像剤担持体は、担持する現像剤が、前記現像室にて前記層厚規制部材による層厚規制を受け、次に前記現像部を通過して、次に前記攪拌室に取り込まれる方向で且つ前記像担持体との対向部での表面移動方向が前記像担持体と逆方向となる方向に回転することを特徴とする現像装置。 - 前記現像室と前記攪拌室は、両端部に現像剤の受け渡しを行う連通部を有する隔壁によって区画され、内部の現像剤を互いに循環させることを特徴とする請求項1の現像装置。
- 前記現像室と前記攪拌室は、片端部に現像剤の受け渡しを行う連通部を有する隔壁によって区画され、前記攪拌室より前記現像室へと現像剤が移動することを特徴とする請求項1の記載の現像装置。
- 前記攪拌室が、前記現像室より鉛直上下方向で上に配置されることを特徴とする請求項1、2又は3の現像装置。
- 前記磁性キャリアは、バインダー樹脂、磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物を出発原料にして、重合法により生成した樹脂磁性キャリアで構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体には現像バイアスが引加され、該現像バイアスは、直流電圧に交互電圧を重畳させたバイアスであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の現像装置。
- 像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を現像する請求項1〜6のいずれかの項に記載の現像装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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