JP2004205986A - フィルムのラビング方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィルムを条件の異なる2段階のラビング処理をする。
【効果】ラビングむらの除去、フィルムに付着する異物やごみの除去が連続して行えるので長時間ラビングができる。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明は光学素子等の製造に用いる長尺フィルムの表面を連続してラビング処理をする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置およびそれに用いる光学素子の製造に、フィルム表面を一方向にラビング処理した基板フィルムが用いられている。基板フィルムは液晶セルにおける液晶分子の配向処理用に広く使用されている(特許文献1参照)。また、基板フィルム上に液晶高分子層を形成したものを直接または該液晶高分子層を透光性基板フィルム上に転写して視野角改良板、位相差板、色補償板等の光学素子の製造方法が知られている(特許文献2参照)。長尺の基板フィルムのラビング処理は、長尺フィルムを搬送しつつ回転するラビングロールによって行う。
【0003】
最終製品における液晶分子または液晶高分子の配向方向が、フィルム基板の長手方向に対して斜めの方向に傾斜している場合が多い。その場合は、製品の歩留まりを向上させ生産性を良くするために、ラビング方向がフィルムの長手方向に対して斜めに傾斜するように、フィルムの搬送方向に対してラビングロールの回転軸の角度を傾斜してラビング処理を施すことが行われている(特許文献3参照)。
【0004】
ラビング処理に際して、その前後にフィルム基板上に付着するごみや異物を除去することは、液晶パネルや光学素子の品質保持と歩留まり向上のために、重要である。ラビング処理したガラス基板については湿式洗浄し乾燥する方法が行われている(特許文献4参照)が、長尺フィルムの場合は、ごみや異物以外に、品質保持および歩留まりに影響をおよぼす欠陥として、ラビングむらが挙げられる。ラビングロールの径および基板フィルムへの押圧力が一定でない場合等にラビングむらが生じると考えられる。ラビングむらは洗浄によっては除去できないし、ラビング後に巻き取られる長尺フィルム対して洗浄・乾燥を行うことは好ましくない。
【0005】
【特許文献1】特開平6−110059号公報
【特許文献2】特開平7−113993号公報
【特許文献3】特開平6−242316号公報
【特許文献4】特開平4−221925号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、長尺フィルムのラビング処理において生じるラビングむらを除去する方法を提供することを目的とする。また、同時にラビング処理の前後にフィルムに付着する異物やごみを除去する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、フィルムの表面を第1段目のラビング処理をした後、該フィルム表面を1段目よりも緩い条件で第2段目のラビング処理(をすることを特徴とするフィルムのラビング方法に関するものである。
【0008】
本発明の第2は、本発明の第1または第2において、第2段目のラビング処理においてラビングロールが回転または停止していることを特徴とするラビング方法に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の長尺フィルムは、その表面をラビング処理するか、またはその表面に形成した配向膜をラビング処理して、液晶を配向させる性能を付与できるものであればその材料に制限はない。配向基板用長尺フィルムは、高分子材料からなるもの、高分子材料と他の材料(たとえば、銅、ステンレス、鋼等の金属の箔等)との多層構造のいずれも使用できる。配向基板用フィルム自体を、銅、ステンレス、鋼などの金属箔とすることもできる。
【0010】
この材料としては高分子材料が好ましく、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂のいずれも使用できる。たとえばポリイミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、ナイロンなどのポリアミド;ポリエーテルイミド;ポリエーテルケトン;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);ポリケトン;ポリエーテルスルフォン;ポリフェニレンサルファイド;ポリフェニレンオキサイド;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリアセタール;ポリカーボネート;ポリ(メタ)アクリレート;トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂;ポリビニルアルコールなどの熱可塑性樹脂などが例示される。配向基板上に配向膜または液晶高分子膜を形成する際に加熱を要する場合には、耐熱性を考慮すると、さらに好ましいものはポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、PEEK、ポリビニルアルコールなどの熱可塑性樹脂からなるものである。これらは、加熱によってラビング処理の効果が消滅または減少するおそれのないものである。
【0011】
フィルムの表面に配向膜を構成する材料としては各種の材料が使用できるが高分子化合物が好ましい。例えばポリイミド膜、アルキル鎖変性系ポバール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレートなどである。また無機物としてSiO斜方蒸着膜などの無機物斜方蒸着膜がある。ポリイミドの場合は、ポロアミック酸を塗布した後100℃から300℃で加熱して硬化させる。
【0012】
配向基板長尺フィルムあるいはそのベースフィルムは従来公知の適宜の方法で製造することができる。熱可塑性樹脂からなる長尺フィルムは、通常のTダイ押出法などの成形方法により容易に得ることができる。長尺フィルムの厚みは、適宜に選択できるがたとえば10μm〜10mmの範囲から採用することができる。幅も適宜であるが通常は1〜500cmの範囲から選択される。
【0013】
また、熱可塑性樹脂フィルムの場合は、ラビング処理による効果を妨げない範囲で公知の方法により1軸方向(好ましくはMD方向)または2軸方向に適宜に延伸されたフィルムであることができる。
【0014】
以下、図面によって説明する。図1に本発明を実施する装置の一形態を示した。長尺フィルムロール(図示せず)から送り出されたフィルム1は、一対の搬送ロール(図示せず)を経て、搬送ベルト2上に供給される。搬送ベルトは、鏡面仕上げされた金属表面を有するものであることが好ましい。フィルムとの密着性を確保するためには、鏡面仕上げの程度は、0.4S(JIS B0031−1982)が好ましく、さらに好ましくは0.1Sである。該ベルトは金属表面を有する限り全体が金属製である必要はないが、鏡面の精度を上げるためおよび強度を考慮して全体が金属製とするのが好ましい。金属としては銅、スチール、鋼等各種の材料が使用できる。ハードクロームメッキ等の表面処理を施すこともできる。強度・硬度・耐久性の点からステンレス・スチールが好ましい。
また本発明によると、フィルム表面のたるみを防ぐには、搬送ベルトがたるまないようにしなければならない。そのためには、搬送ベルトの張力は2〜20kgf/mm2が好ましい。さらに好ましくは、2〜12kgf/mm2である。張力がこの範囲から外れると搬送困難となり、仮に搬送できたとしても配向ムラ等の品質低下となる問題が発生するため望ましくない。
【0015】
搬送ベルト2は、支持駆動ロール3および4によってフィルム1の進行方向に動く。フィルム1が搬送ベルト2に供給される場所において、ニップロール5と支持駆動ロール3とによって、搬送ベルト2とフィルム1とが押圧されて、搬送ベルトとフィルムとの間の空気を排除して、両者が密接に接触する。ニップロールの材質は特に制限はないが、フィルムと搬送ベルトを密着させ、かつラビング面に傷をつけないようにするためには、例えばニトリルゴム製のような弾性があるものが好ましい。搬送ベルト2の表面は鏡面仕上げをしてあり、かつ張力が十分に高いので、フィルム1は搬送ベルトの表面に強く密着したままで搬送される。以上のように鏡面仕上げした金属表面を有する搬送ベルトに配向基板フィルムを密着させて連続的にラビング処理すれば、フィルム搬送方向に対してラビングロール軸を傾斜させて行う斜めラビングにおいても、フィルムの幅方向へのずれやしわの発生がない均一で安定したラビング処理を長時間連続して行うことができるので好ましい。
【0016】
第1ラビングロール6はその外周面にラビング布などのラビング材が設けられている。ラビング材の材料および形状は、ラビング処理されるフィルム表面の材料に応じて適宜選択する。一般的にはレーヨン、ナイロン、綿などの繊維を使用したラビング布が使用できる。ラビングロールはその回転軸が、フィルムの搬送方向に対して直角〜傾斜した角度の間で、回転できるようになっている。傾斜する角度は例えば0°から45°が好ましい。ラビングロール6はフィルムの搬送方向と同方向または反対方向に回転し、フィルム表面を連続的にラビング処理する。ラビング処理条件は、光学素子の要求性状やフィルムの表面の材料の種類などに応じて適切な範囲を設定するが、通常は、フィルムを0.5〜100m/分、好ましくは1〜30m/分の搬送速度で移動させ、ラビングロールの回転周速度は周速比として1〜1000、好ましくは5〜200の範囲から選択する。ラビング圧力は、ラビング材がわずかにフィルムに接する程度でよい。ラビング布の毛先の押し込みが100μm〜5000μm、さらに好ましくは100μm〜2000μm程度である。
【0017】
第2ラビングロール7は、第1ラビングロール6と同様にその外周面にラビング布などのラビング材が設けられている。第1ラビングロールと同様にレーヨン、ナイロン、綿などの繊維を使用したラビング布が好ましく使用できる。導電性の繊維材料として炭素繊維を併用することもできる。ラビングロール7はその中心軸が、フィルムの搬送方向に対して直角〜傾斜した角度の間で、回転できるようになっている。傾斜する角度は例えば0°から45°が好ましい。ラビングロール7は、ラビングむらの除去を主目的とする場合とラビング時にフィルム表面が削られたりして生じた異物、ごみの除去を主目的とする場合とでは、その操作条件を適宜変えることが好ましく、また、ラビング材料の材および形状料を変えることができる。ラビングむらの除去を主目的とする場合にはラビングロール7は静止させるか、またはラビングロール6よりもはるかに低い周速度、たとえば1〜3000m/分、さらに好ましくは1〜1000m/分程度、で操作する方が好ましい。毛先の押し込みは0.1mm〜10mm程度であることが望ましい。
一方、異物、ごみの除去を主目的とする場合には、回転するのが好ましく、回転方向はフィルムの搬送方向と同一または反対のいずれでもよい。ラビング布の毛先の押し込みはラビングロール1と同等または浅い方が好ましい。毛先の押し込みは好ましくは0.1mm〜50mm、さらに好ましくは0.1mm〜10mm程度である。
ラビングロール7はその目的に応じて運転条件を変更できるように設定するのが好ましいが、第2ラビングロールをそれぞれの目的応じて複数本設けることもできる。ラビング処理の前後に適宜、静電気除去装置等を設けることができる。
【0018】
このようにして得られたラビング処理された配向基板フィルムは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、ELディスプレイ等の各種ディスプレイに備えられる各種光学フィルムおよび基板フィルム等を得る際に有用である。さらに具体的には、液晶性高分子等を塗工して得ることができるコレステリックフィルム、ホログラムフィルム、偏光板、カラー偏光板、位相差板、色補償フィルム、視野角改良フィルム、輝度向上フィルム、反射防止フィルム、旋光フィルム等を得る際に非常に有用であると言える。さらに本発明においては、例えば、フィルムのラビング面に液晶高分子を塗工し、液晶状態にした場合、該液晶高分子の液晶相の分子配列がラビング方向に対応して配向する。これを硬化または固化して固定すれば上記のような各種光学フィルムを得ることができる。液晶性を示す温度が高いサーモトロピック液晶高分子の場合には、耐熱性の高い基板フィルムをラビング処理して、該フィルム上に配向液晶層を形成し、これを該基板から剥離して他の透光性基板上に転写して光学素子とすることができる。このようなサーモトロピック液晶高分子としては、スメクチック、ネマチック、ねじれネマチック(コレステリック)、ディスコティック等のいずれかの液晶であることができる。これらの液晶高分子を溶融状態または適当な溶剤に溶解した溶液として基板フィルム上に塗布(展開)し、温度をガラス転移温度以下に低下させると液晶相の分子配列状態が保持されるのである。
【0019】
このような液晶性高分子としては、カルボン酸基、アルコール基、フェノール基、アミノ基、チオール基などを有する化合物を縮合させて成る縮合系液晶性高分子、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基など二重結合を有する液晶性化合物などを原料として得られる液晶性ビニルポリマー、アルコキシシラン基を有する液晶化合物などから合成される液晶性ポリシロキサン、エポキシ基を有する液晶性化合物などから合成される液晶性エポキシ樹脂および上記液晶性高分子の混合物などが例示できる。これらの各種液晶性高分子の中でも、得られるフィルムの光学特性などの点から縮合系液晶性高分子が最も好ましい。
【0020】
縮合系液晶性高分子は、通常二官能性モノマーを適当な方法で縮合して得ることができる。当該二官能性モノマーとしては、芳香族またはシクロヘキサン環を有する二官能性モノマーが望ましく、具体的には、フェニレンジアミン等のジアミン類、ハイドロキノン、2−メチルハイドロキノン、レゾルシノール、カテコール、4−メチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、2,3−ジヒドロキシナフタレン等のジオール類、1,4−フェニレンジチオール、1,2−フェニレンジチオール等のジチオール類、サリチル酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、7−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等のヒドロキシカルボン酸類、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸等のアミノ酸類、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフィニルジカルボン酸、4,4’−スチルベンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸類などを例示できる。なかでもヒドロキシ基を持つ成分としてカテコール単位を必須構造単位として含有する縮合系液晶性高分子が最も好ましい。
【0021】
縮合系液晶性高分子を調製する際の原料モノマーには、液晶性を破壊しない程度において、例えば、シュウ酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール等の脂肪族ジオール類、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、ジアミノノナン、ジアミノデカン等の脂肪族ジアミン類、ヒドロキシ酢酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシヘキサン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸、ヒドロキシノナン酸、ヒドロキシデカン酸等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸類などが添加可能である。
【0022】
また、必要に応じて液晶性高分子の主鎖末端を修飾するために、一官能性モノマーや三官能性モノマー等を原料モノマー中に添加することもできる。一官能性モノマーとしては、カルボン酸基、アミン基、アルコール基、フェノール基、チオール基などを一分子中に一個有する例えば芳香族カルボン酸類、脂肪族カルボン酸類、芳香族アミン類、脂肪族アミン類、フェノール類、脂肪族フェノール類が挙げられる。また三官能性モノマーとしては、例えばトリメリット酸、ジヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシベンゼンカルボン酸、ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
【0023】
これらのモノマーを縮合して縮合系液晶性高分子、具体的には液晶性ポリエステルを得る方法は、特に制限されるものではなく、当該分野で公知の如何なる方法も適宜採用することができる。例えば、カルボン酸を酸ハロゲン化物としたり、ジシクロヘキシルカルボジイミド等を存在させることによってカルボン酸を活性化した後、アルコール、アミン等と反応させる方法、フェノールを酢酸エステル化した後、カルボン酸と反応させ脱酢酸反応により合成する方法、カルボン酸をメチルエステルのようなエステル化物とした後、必要であれば適当な触媒の存在下、アルコールと反応させ脱アルコール反応により合成する方法などが任意に採用できる。
【0024】
本発明の液晶性高分子には、上記したような縮合系液晶性高分子を単独で用いることもでき、また、2種類または3種類以上の縮合系液晶性高分子の混合物を用いることもできる。さらに、本発明の効果を損なわない範囲において光学活性な液晶性高分子、液晶性ビニルポリマー、液晶性ポリシロキサン、液晶性エポキシ樹脂等の各種液晶性高分子や非液晶性高分子などを適宜混合して用いることもできる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお参考例および実施例で用いた各分折法は以下のとおりである。
(1)液晶性高分子の対数粘度測定
ウッベローデ型粘度計を用いて、フェノール/テトラクロロエタン(60/40重量比)混合溶媒中、30℃で測定した。
(2)配向ムラの観察
配向ムラ観察はオリンパス光学(株)製BH2偏光顕微鏡を用いて行った。
(3)液晶性物質の組成の決定
液晶性ポリエステルを重水素化クロロホルムに溶解し、400MHzの1H−NMR(日本電子製JNM−GX400)で測定し組成を決定した。
【0026】
(参考例1)
式(1)の液晶性高分子物質(対数粘度=0.22dl/g、Tg=61℃)、及び式(2)の(R)−3−メチルヘキサン−1,6−ジオール単位を含む光学活性な液晶性高分子物質(対数粘度=0.17dl/g)を合成した。
これらの高分子材料の合成は、オルトジクロルベンゼン溶媒中、トリエチルアミンの共存下で、ジカルボン酸単位に対応する酸塩化物とジオール化合物とを反応させることによって行った。
得られた式(1)の液晶性高分子物質18.1g及び式(2)の液晶性高分子物質1.9gの混合物を80gのN−メチルピロリドンに溶解させて液晶性高分子物質溶液−1を調製した。
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】
[実施例1]
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の60μm厚さのフィルムについて図1に示した装置でラビング処理を行った。搬送ベルト(2)は表面粗さ0.2Sのステンレス・スチール製の無端ベルト、ニップロール(5)はニトリルゴムの外皮を有し外径が120mm、ニップロールの押圧力は1N/cmフィルム幅、ベルト支持駆動ロール(3,4)の外径が800mm、フィルムの搬送速度が30m/分、第1ラビングロール(6)はナイロン製ラビング布が巻きつけられており外径150mm、ラビングロールの回転軸をフィルム搬送方向に対して90°傾斜させ、回転周速度500m/分、ナイロン布の毛先の押し込みを500μmとして、第1段目のラビング処理を行った。第2ラビングロール(7)はナイロン製ラビング布が巻きつけられた外径150mmのロールを、静止した状態、ナイロン布の毛先の押し込みを500μmとして、第2段目のラビング処理を行った。
こうして2回ラビング処理したPEEKフィルムを配向基板フィルムとして、当該フィルムのラビング処理面上に、ロールコーターを使用して液晶高分子物質溶液1を塗布した。
乾燥後200℃×15分間加熱処理して液晶高分子を配向させ、次に室温まで冷却して液晶構造(ねじれネマチック配向構造)を固定化した。
得られた液晶高分子層について、配向ムラの有無および欠陥数を観察したところ、配向ムラは観察されず、また欠陥数は平均0.1個/1平方mであり、その平均の大きさは0.1mmであった。
【0030】
[実施例2]
第1段目のラビング処理はラビングロールの回転軸をフィルム搬送方向に対して45°傾斜させる以外は実施例1と同様に行った。第2ラビングロールはナイロン製ラビング布が巻きつけられており外径150mm、ラビングロールの回転軸をフィルム搬送方向に対して45°傾斜させ、回転周速度500m/分、ナイロン布の毛先の押し込みを500μmとして、第2段目のラビング処理を行った。
こうして2回ラビング処理したPEEKフィルムを配向基板フィルムとして、実施例1と同様に液晶構造(ねじれネマチック配向構造)を固定化した液晶高分子層を得た。
得られた液晶高分子層について、配向ムラの有無および欠陥数を観察したところ、配向ムラは観察されず、また欠陥数は平均0.1個/1平方mであり、その平均の大きさは0.1mmであった。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、ラビング処理したフィルム表面を第2段ラビングすることによって、ラビングむらを除去することができる。また、フィルムに付着している異物やごみを除去することができる。フィルムを連続的に2段階でラビング処理しているので、ラビング処理を長時間連続して行うことができる。該フィルムのラビング処理面上に、液晶分子あるいは液晶高分子の配向層を形成して得られる光学素子を用途に応じた所定寸法の製品として製造する際に歩留まりが改善され生産効率の向上が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラビング処理方法に使用する装置の概略図。
【符号の説明】
1:フィルム
2:搬送ベルト
3、4:ベルト支持駆動ロール
5:ニップロール
6:第1ラビングロール
7:第2ラビングロール
Claims (2)
- フィルムの表面を第1段目のラビング処理をした後、該フィルム表面を1段目の押込み量以下の条件で第2段目のラビング処理をすることを特徴とするフィルムのラビング方法。
- 第2段目のラビング処理においてラビングロールが回転または停止していることを特徴とする請求項1記載のラビング方法。
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