JP2004225176A - ポリエステル系合成繊維の難燃加工剤、並びにそれを用いた難燃加工方法及び難燃性ポリエステル系合成繊維 - Google Patents
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Abstract
【課題】風合いや摩擦堅牢度を損なうことなく、リン系難燃剤の収着量を高めて耐久性に優れた難燃性を付与することのできるポリエステル系合成繊維の難燃加工剤を提供する。
【解決手段】本発明の難燃加工剤は、テトラフェニル−m−フェニレンジホスフェート及び/又はテトラフェニル−p−フェニレンジホスフェートからなるジホスフェート化合物と、常温固体のトリフェニルホスフェートとを含有する水分散体または水乳化体からなり、トリフェニルホスフェートを併用することでリン化合物の収着量を多くすることができる。
【解決手段】本発明の難燃加工剤は、テトラフェニル−m−フェニレンジホスフェート及び/又はテトラフェニル−p−フェニレンジホスフェートからなるジホスフェート化合物と、常温固体のトリフェニルホスフェートとを含有する水分散体または水乳化体からなり、トリフェニルホスフェートを併用することでリン化合物の収着量を多くすることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル系合成繊維に対し耐久性に優れる難燃性を付与することができる難燃加工剤、それを用いた難燃加工方法、及び、該方法により得られる難燃性ポリエステル系合成繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリエステル系合成繊維に対し後加工により難燃性を付与するための難燃加工剤としては、ヘキサブロモシクロドデカンなどのハロゲン系化合物を水に分散または乳化させたものが一般に使用されてきた。しかし、このようなハロゲン系難燃加工剤で処理されたポリエステル系合成繊維は、燃えるとブロムダイオキシンなどの有害なハロゲン化ガスが発生する危惧があり、脱ハロゲン化の要請が高まっている。
【0003】
そこで、有機リン酸エステルのようなリン化合物を使用した難燃加工剤が使用されているが、従来一般に難燃剤として用いられているリン化合物は、化合物中におけるリンの含有率が低く、また、その分子量が低いことからポリエステル系合成繊維の引火点以下で分解、揮散してしまい、そのため十分な難燃性を付与することが困難である。従って、従来はリン化合物を大量に処理する必要があり、その処理量の多さから、風合い低下を招いたり、経時的に繊維表面に染料共々ブリードを生じ、染色、摩擦堅牢度を低下させるという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するために、難燃剤として分子量の大きいジホスフェート化合物を使用することも提案されている。例えば、下記特許文献1には、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)を界面活性剤の存在下に水に乳化分散させて水乳化体を調製し、これを難燃加工剤としてポリエステル系合成繊維に付与する難燃加工方法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−328445号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に開示された難燃加工剤は、難燃剤としてジホスフェート化合物を単独で使用するものであるが、本発明者において検討したところ、このようなジホスフェート化合物単独では、実際上要求されているような耐久難燃性を得るのが難しいことが判明した。すなわち、上記のジホスフェート化合物は難燃剤としては分子量が大きいため、それ単独ではポリエステル系合成繊維の繊維表面には付着(吸着)しても、繊維内部に吸収される現象を伴う収着は起こりにくい。単に繊維表面に付着した難燃剤は、還元洗浄等のアルカリソーピングや、ドライクリーニングなどの溶剤で脱落してしまうので、十分な耐久難燃性、特にドライクリーニングに対する耐久性を得ることはできない。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、風合いや摩擦堅牢度を損なうことなく、リン系難燃剤の収着量を高めて耐久性に優れた難燃性を付与することのできる難燃加工剤、それを用いた難燃加工方法、及び、耐久難燃性に優れるポリエステル系合成繊維を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、上記したジホスフェート化合物とともに常温固体のトリフェニルホスフェートを併用することにより、ポリエステル系合成繊維に収着するリン系難燃剤の量を増加させることができ、ジホスフェート化合物単独処方では得られなかった洗濯、ドライクリーニングに対する耐久難燃性が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明によれば、テトラフェニル−m−フェニレンジホスフェート及び/又はテトラフェニル−p−フェニレンジホスフェートからなるジホスフェート化合物と、トリフェニルホスフェートとを含有する水分散体または水乳化体からなるポリエステル系合成繊維の難燃加工剤が提供される。
【0010】
本発明によれば、また、上記難燃加工剤を用い、高温吸尽法又はパッドサーモ法によりポリエステル系合成繊維に収着させることを特徴とするポリエステル系合成繊維の難燃加工方法が提供される。
【0011】
本発明によれば、更に、上記方法により難燃化された難燃性ポリエステル系合成繊維が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の難燃加工剤において、難燃剤として用いられるジホスフェート化合物は、下記式(1)で表されるテトラフェニル−m−フェニレンジホスフェートと、下記式(2)で表されるテトラフェニル−p−フェニレンジホスフェートであり、両者はいずれか一方だけ用いても併用してもよい。
【0013】
【化1】
【0014】
本発明の難燃加工剤において、前記ジホスフェート化合物とともに難燃剤として用いられるトリフェニルホスフェート(TPP)は、下記式(3)で表される。
【0015】
【化2】
【0016】
上記ジホスフェート化合物は、化合物中に含まれるリンの含有率が高く、また分子量も大きいので、優れた難燃効果を発揮するが、分子量が大きいことに起因してポリエステル系合成繊維に対し収着しにくいという欠点がある。そこで、常温固体で収着向上効果のあるTPPを併用することにより、ポリエステル系合成繊維に収着するリン化合物を増加させ、優れた耐久難燃性を付与することができる。また、TPPは低分子量であるが、常温で固体であるためマイグレーションしにくく、従って染料を連れ添って繊維表面にブリードアウトしにくいものであり、そのため染色堅牢度の低下を抑えることができる。なお、収着とは、難燃剤であるリン化合物が繊維表面に吸着するときに繊維内部への吸収を伴う現象をいうが、必ずしもリン化合物の構造全体が繊維内部に入り込んでいる必要はなく、構造の一部、例えば端部のフェニル基のみが繊維内部に入り込んでいるような場合も含まれる。
【0017】
上記ジホスフェート化合物とTPPとの比率は、ジホスフェート化合物が難燃剤成分中40〜80重量%、TPPが難燃剤成分中20〜60重量%であることが好ましい。
【0018】
本発明の難燃加工剤は、上記ジホスフェート化合物とTPPとを、界面活性剤の存在下、水中に分散もしくは乳化させて得られる水分散体もしくは水乳化体である。その際の界面活性剤としては、非イオン界面活性剤とアニオン界面活性剤のいずれか一方又は双方組み合わせて用いられる。
【0019】
非イオン界面活性剤の具体例としては、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドアルキレンオキサイド付加物、アルキルグリコシド、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。好ましくは、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテルが挙げられる。
【0020】
アニオン界面活性剤の具体例としては、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化脂肪酸エステル等のアルキルサルフェート塩や、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等のアルキルスルホネート塩、更には、高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩等のアルキルホスフェート塩が挙げられる。また、アルキルアリールスルホネート塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルサルフェート塩、ポリオキシアルキレンアルキルエステルホスフェート塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボキシレート塩、ポリカルボン酸塩、ロート油、石油スルホネート、アルキルジフェニルエーテルスルホネート塩等が挙げられる。好ましくは、ポリオキシエチレンジスチレン化もしくはトリスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩である。
【0021】
このような界面活性剤の使用量は特に限定されないが、通常、難燃剤成分であるリン化合物に対して10〜30重量%の範囲内で用いられる。
【0022】
本発明の難燃加工剤において、難燃剤成分であるリン化合物の含有量は、通常、30〜50重量%の範囲内である。なお、本発明の難燃加工剤においては、分散もしくは乳化状態を安定化させるため、メチルアルコール、エチルアルコール、トルエン、エチレングリコール及びブチルセロソルブ等の有機溶剤を含有してもよい。また、紫外線吸収剤や酸化防止剤等の各種添加剤を配合することもできる。
【0023】
本発明の難燃加工剤は、ポリエステル系合成繊維に対し後加工処理により難燃性を付与するために用いられるものであり、このような後加工処理としては高温吸尽法やパッドサーモ法等が挙げられる。
【0024】
高温吸尽法では、難燃加工剤を添加した処理浴中にポリエステル系合成繊維を浸漬し、高温(通常80℃以上、好ましくは110〜150℃)で所定時間(例えば2〜60分間)処理することにより、難燃剤を繊維に収着させる。好ましくは、難燃剤を染料と同時に繊維に収着させる染色同浴法によることである。すなわち、難燃加工剤を染色浴に添加しておいて、この染色浴中にポリエステル系合成繊維を浸漬して、高温にて吸尽処理を行うことが効率的であり好ましい。
【0025】
また、パッドサーモ法では、難燃加工剤を含む液にポリエステル系合成繊維を浸漬し、所定の付着量になるようにマングル等で絞り、乾熱処理や、過熱スチーム処理などの蒸熱処理によって熱処理を行うことにより、難燃剤を繊維に収着させる。熱処理温度は通常110〜210℃の範囲内である。好ましくは、浸漬後、マングルで絞り、乾燥、熱セットを行うパッド・ドライ・サーモキュア法により処理することである。
【0026】
なお、加工対象となるポリエステル系合成繊維は、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、あるいはこれらにイソフタル酸、イソフタル酸スルホネート、アジピン酸、ポリエチレングリコールなどの第3成分を共重合又はブレンドして得られるポリエステルからなる繊維であり、長繊維でも短繊維でもよい。また、繊維の形態としては、糸、織編物、不織布、ロープなどの繊維製品であれば特に限定されるものではない。また、かかるポリエステル系合成繊維には、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の合成繊維、天然繊維、半合成繊維が混合されてもよい。
【0027】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0028】
1.評価方法
(1)製品安定性
難燃加工剤を30日間常温放置し、放置後の水分散体もしくは水乳化体の状態を評価した。評価は、離水や分離が発生せず作製直後の状態を保持している場合を「○」、離水や分離が発生し振盪しても元の分散もしくは乳化状態に復元不可能な場合を「×」、軽度な離水や分離で振盪すれば元の分散もしくは乳化状態に復元する場合を「△」とした。
【0029】
(2)難燃性
難燃加工した織物について、加工上りのものと、これを下記条件で水洗濯又はドライクリーニングしたものについて、JIS L 1091 A−1法(ミクロバーナー法)及びJIS L 1091 D法(コイル法)にて難燃性を測定した。ミクロバーナー法では、1分加熱及び着炎3秒後ともに、残炎が3秒以下で、残塵が5秒以下であり、かつ炭化面積が30cm2以下のものを「○」とし、それ以外を「×」とした。コイル法においては接炎回数が3回以上であるものを「○」とし、2回以下であるものを「×」とした。
【0030】
(水洗濯)JIS K 3371に従って、弱アルカリ性第1種洗剤を1g/Lの割合で用い、浴比1:40として、60℃±2℃で15分間水洗濯した後、40℃±2℃で5分間のすすぎを3回行い、遠心脱水を2分間行い、その後、60℃±5℃で熱風乾燥する処理を1回として、これを5回行った。
【0031】
(ドライクリーニング)試料1gにつき、テトラクロロエチレン12.6mL、チャージソープ(ノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤/水=10/10/1(重量比))0.265gを用いて、30℃±2℃で15分間の処理を1回とし、これを5回行った。
【0032】
(3)染色堅牢度
濃色染料で難燃加工した織物について、JIS L 0849 6.1(2)乾燥試験、もしくは6.2(2)湿潤試験に従って測定した。6.1(2)乾燥試験では、試験布及び摩擦用白綿布は、予め標準状態に4時間以上放置する。摩擦試験機II形により、摩擦子の質量を約200gとして、試験片を試験片台上に、摩擦用白綿布を摩擦子の先端にそれぞれ取り付け、2Nの荷重で試験片100mmの間を、毎分30回往復の速度で100回往復摩擦する。6.2(2)湿潤試験では、摩擦用白綿布を水で濡らし約100%湿潤状態にしたものを用いて、6.1(2)乾燥試験と同様に標準状態の試験片を摩擦した後、60℃を越えない温度で乾燥する。摩擦用白綿布の着色判定は、JIS L 0801の9.(染色堅牢度の判定)により、汚染用グレースケールを用いて級判定を行う。
【0033】
2.実施例1及び比較例1,2(難燃加工剤)
下記表1に示す配合に従って、実施例1及び比較例1,2の各難燃加工剤を調製した。表1において、「CR−733S」は大八化学(株)製のテトラフェニル−m−フェニレンジホスフェート、「TPP」は大八化学(株)製のトリフェニルホスフェート、「TCP」は大八化学(株)製のトリクレシルホスフェートである。また、上記調製に際し、乳化分散させるために使用した界面活性剤は、非イオン界面活性剤が第一工業製薬(株)製の「ノイゲン EA−87」、アニオン界面活性剤が第一工業製薬(株)製の「ハイテノール NF−13」である。
【0034】
【表1】
【0035】
3.実施例2〜5及び比較例3〜12(染色同浴法)
上記実施例1及び比較例1,2の難燃加工剤を用いて、ポリエステル系合成繊維織物(レギュラーポリエステル100%織物 トロピカル)に対し染色同浴法により難燃加工を施した。
【0036】
詳細には、染色機としてMini−Color(テクサム技研製)を用い、下記表2に示す淡色染料と濃色染料の浴処方のそれぞれについて、浴比1:10で、60℃から昇温して、135℃×30分間処理した。処理後、80℃まで降温してから織物を取り出し、湯水洗×5分間の後、薬剤としてハイドロサルファイトナトリウム2g/L、ソーダ灰1g/L及びトライポールTK(第一工業製薬(株)製)1g/Lを用い、浴比1:30で80℃×10分間還元洗浄を行い、更に、湯水洗×5分間の後、180℃×30秒間ヒートセットを行った。なお、難燃加工剤の処理量は、表2に示すように、10%o.w.fと20%o.w.f(on the weight of
fiber(繊維重量に対する比率))の2種類で行った。
【0037】
【表2】
【0038】
以上により難燃加工されたポリエステル系合成繊維織物について、淡色染料で染色した織物では、難燃剤の収着量と難燃性を測定し、濃色染料で染色した織物では、風合いを調べるとともに、難燃剤の収着量と難燃性と摩擦堅牢度を測定した。また、ブランク(比較例7,12)として、難燃加工せずに染色した織物についても、同様に測定した。結果を下記表3に示す。なお、難燃剤の収着量は、加工前後の織物の重量変化(染料の増加分等は補正)から求めた。
【0039】
【表3】
【0040】
表3に示すように、ジホスフェート化合物単独である比較例1の難燃加工剤を用いた場合、ポリエステル繊維への収着量が少なく、耐久難燃性も不十分であった。また、ジホスフェート化合物とTCPを併用した比較例2の難燃加工剤を用いた場合、収着量はある程度多くなるものの、低分子量で常温液体のTCPを併用していることから摩擦堅牢度が悪化していた。
【0041】
これに対し、ジホスフェート化合物とTPPを併用した実施例1の難燃加工剤を用いた場合、ポリエステル繊維への収着量が多く、耐久難燃性に優れており、また風合いや摩擦堅牢度の悪化もなかった。
【0042】
4.実施例6及び比較例13〜15(パッド・ドライ・サーモキュア法)
上記実施例1及び比較例1,2の難燃加工剤を用いて、ポリエステル系合成繊維織物(レギュラーポリエステル100%織物 トロピカル)に対しパッド・ドライ・サーモキュア法により難燃加工を施した。
【0043】
詳細には、難燃加工剤を水で15%に希釈した液に、上記織物を浸漬した後、マングルで絞り率70%に絞り、110℃×2分間乾燥し、180℃×2分間キュアした。その後、薬剤としてソーダ灰1g/L及びトライポールTK(第一工業製薬(株)製)1g/Lを用い、浴比1:30で80℃×10分間ソーピングを行い、更に、湯水洗×5分間の後、乾燥した。
【0044】
これにより難燃加工されたポリエステル系合成繊維織物について、難燃剤の収着量と難燃性を測定した。また、ブランク(比較例15)として、未処理の織物についても難燃性を測定した。結果を下記表4に示す。
【0045】
【表4】
【0046】
表4に示すように、ジホスフェート化合物とTPPを併用した実施例1の難燃加工剤を用いた場合、ポリエステル繊維への収着量が多く、優れた耐久難燃性が得られた。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、難燃剤として高分子量のジホスフェート化合物と低分子量で常温固体のトリフェニルホスフェートを併用したことにより、ポリエステル系合成繊維に対する難燃剤の収着量を向上することができ、優れた耐久難燃性を得ることができる。また、従来、低分子量のリン化合物を難燃剤として使用した場合、摩擦堅牢度を悪化させるという問題があったが、本発明であればその心配もない。更に、風合いの悪化も抑えることができる。
【0048】
更に、本発明によれば、難燃剤としてノンハロゲンであるリン化合物を使用しているため、ポリエステル系合成繊維の燃焼時にハロゲン化ガスが発生することもなく、環境保護上にも有効である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル系合成繊維に対し耐久性に優れる難燃性を付与することができる難燃加工剤、それを用いた難燃加工方法、及び、該方法により得られる難燃性ポリエステル系合成繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリエステル系合成繊維に対し後加工により難燃性を付与するための難燃加工剤としては、ヘキサブロモシクロドデカンなどのハロゲン系化合物を水に分散または乳化させたものが一般に使用されてきた。しかし、このようなハロゲン系難燃加工剤で処理されたポリエステル系合成繊維は、燃えるとブロムダイオキシンなどの有害なハロゲン化ガスが発生する危惧があり、脱ハロゲン化の要請が高まっている。
【0003】
そこで、有機リン酸エステルのようなリン化合物を使用した難燃加工剤が使用されているが、従来一般に難燃剤として用いられているリン化合物は、化合物中におけるリンの含有率が低く、また、その分子量が低いことからポリエステル系合成繊維の引火点以下で分解、揮散してしまい、そのため十分な難燃性を付与することが困難である。従って、従来はリン化合物を大量に処理する必要があり、その処理量の多さから、風合い低下を招いたり、経時的に繊維表面に染料共々ブリードを生じ、染色、摩擦堅牢度を低下させるという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するために、難燃剤として分子量の大きいジホスフェート化合物を使用することも提案されている。例えば、下記特許文献1には、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)を界面活性剤の存在下に水に乳化分散させて水乳化体を調製し、これを難燃加工剤としてポリエステル系合成繊維に付与する難燃加工方法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−328445号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に開示された難燃加工剤は、難燃剤としてジホスフェート化合物を単独で使用するものであるが、本発明者において検討したところ、このようなジホスフェート化合物単独では、実際上要求されているような耐久難燃性を得るのが難しいことが判明した。すなわち、上記のジホスフェート化合物は難燃剤としては分子量が大きいため、それ単独ではポリエステル系合成繊維の繊維表面には付着(吸着)しても、繊維内部に吸収される現象を伴う収着は起こりにくい。単に繊維表面に付着した難燃剤は、還元洗浄等のアルカリソーピングや、ドライクリーニングなどの溶剤で脱落してしまうので、十分な耐久難燃性、特にドライクリーニングに対する耐久性を得ることはできない。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、風合いや摩擦堅牢度を損なうことなく、リン系難燃剤の収着量を高めて耐久性に優れた難燃性を付与することのできる難燃加工剤、それを用いた難燃加工方法、及び、耐久難燃性に優れるポリエステル系合成繊維を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、上記したジホスフェート化合物とともに常温固体のトリフェニルホスフェートを併用することにより、ポリエステル系合成繊維に収着するリン系難燃剤の量を増加させることができ、ジホスフェート化合物単独処方では得られなかった洗濯、ドライクリーニングに対する耐久難燃性が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明によれば、テトラフェニル−m−フェニレンジホスフェート及び/又はテトラフェニル−p−フェニレンジホスフェートからなるジホスフェート化合物と、トリフェニルホスフェートとを含有する水分散体または水乳化体からなるポリエステル系合成繊維の難燃加工剤が提供される。
【0010】
本発明によれば、また、上記難燃加工剤を用い、高温吸尽法又はパッドサーモ法によりポリエステル系合成繊維に収着させることを特徴とするポリエステル系合成繊維の難燃加工方法が提供される。
【0011】
本発明によれば、更に、上記方法により難燃化された難燃性ポリエステル系合成繊維が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の難燃加工剤において、難燃剤として用いられるジホスフェート化合物は、下記式(1)で表されるテトラフェニル−m−フェニレンジホスフェートと、下記式(2)で表されるテトラフェニル−p−フェニレンジホスフェートであり、両者はいずれか一方だけ用いても併用してもよい。
【0013】
【化1】
【0014】
本発明の難燃加工剤において、前記ジホスフェート化合物とともに難燃剤として用いられるトリフェニルホスフェート(TPP)は、下記式(3)で表される。
【0015】
【化2】
【0016】
上記ジホスフェート化合物は、化合物中に含まれるリンの含有率が高く、また分子量も大きいので、優れた難燃効果を発揮するが、分子量が大きいことに起因してポリエステル系合成繊維に対し収着しにくいという欠点がある。そこで、常温固体で収着向上効果のあるTPPを併用することにより、ポリエステル系合成繊維に収着するリン化合物を増加させ、優れた耐久難燃性を付与することができる。また、TPPは低分子量であるが、常温で固体であるためマイグレーションしにくく、従って染料を連れ添って繊維表面にブリードアウトしにくいものであり、そのため染色堅牢度の低下を抑えることができる。なお、収着とは、難燃剤であるリン化合物が繊維表面に吸着するときに繊維内部への吸収を伴う現象をいうが、必ずしもリン化合物の構造全体が繊維内部に入り込んでいる必要はなく、構造の一部、例えば端部のフェニル基のみが繊維内部に入り込んでいるような場合も含まれる。
【0017】
上記ジホスフェート化合物とTPPとの比率は、ジホスフェート化合物が難燃剤成分中40〜80重量%、TPPが難燃剤成分中20〜60重量%であることが好ましい。
【0018】
本発明の難燃加工剤は、上記ジホスフェート化合物とTPPとを、界面活性剤の存在下、水中に分散もしくは乳化させて得られる水分散体もしくは水乳化体である。その際の界面活性剤としては、非イオン界面活性剤とアニオン界面活性剤のいずれか一方又は双方組み合わせて用いられる。
【0019】
非イオン界面活性剤の具体例としては、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドアルキレンオキサイド付加物、アルキルグリコシド、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。好ましくは、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテルが挙げられる。
【0020】
アニオン界面活性剤の具体例としては、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化脂肪酸エステル等のアルキルサルフェート塩や、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等のアルキルスルホネート塩、更には、高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩等のアルキルホスフェート塩が挙げられる。また、アルキルアリールスルホネート塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルサルフェート塩、ポリオキシアルキレンアルキルエステルホスフェート塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボキシレート塩、ポリカルボン酸塩、ロート油、石油スルホネート、アルキルジフェニルエーテルスルホネート塩等が挙げられる。好ましくは、ポリオキシエチレンジスチレン化もしくはトリスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩である。
【0021】
このような界面活性剤の使用量は特に限定されないが、通常、難燃剤成分であるリン化合物に対して10〜30重量%の範囲内で用いられる。
【0022】
本発明の難燃加工剤において、難燃剤成分であるリン化合物の含有量は、通常、30〜50重量%の範囲内である。なお、本発明の難燃加工剤においては、分散もしくは乳化状態を安定化させるため、メチルアルコール、エチルアルコール、トルエン、エチレングリコール及びブチルセロソルブ等の有機溶剤を含有してもよい。また、紫外線吸収剤や酸化防止剤等の各種添加剤を配合することもできる。
【0023】
本発明の難燃加工剤は、ポリエステル系合成繊維に対し後加工処理により難燃性を付与するために用いられるものであり、このような後加工処理としては高温吸尽法やパッドサーモ法等が挙げられる。
【0024】
高温吸尽法では、難燃加工剤を添加した処理浴中にポリエステル系合成繊維を浸漬し、高温(通常80℃以上、好ましくは110〜150℃)で所定時間(例えば2〜60分間)処理することにより、難燃剤を繊維に収着させる。好ましくは、難燃剤を染料と同時に繊維に収着させる染色同浴法によることである。すなわち、難燃加工剤を染色浴に添加しておいて、この染色浴中にポリエステル系合成繊維を浸漬して、高温にて吸尽処理を行うことが効率的であり好ましい。
【0025】
また、パッドサーモ法では、難燃加工剤を含む液にポリエステル系合成繊維を浸漬し、所定の付着量になるようにマングル等で絞り、乾熱処理や、過熱スチーム処理などの蒸熱処理によって熱処理を行うことにより、難燃剤を繊維に収着させる。熱処理温度は通常110〜210℃の範囲内である。好ましくは、浸漬後、マングルで絞り、乾燥、熱セットを行うパッド・ドライ・サーモキュア法により処理することである。
【0026】
なお、加工対象となるポリエステル系合成繊維は、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、あるいはこれらにイソフタル酸、イソフタル酸スルホネート、アジピン酸、ポリエチレングリコールなどの第3成分を共重合又はブレンドして得られるポリエステルからなる繊維であり、長繊維でも短繊維でもよい。また、繊維の形態としては、糸、織編物、不織布、ロープなどの繊維製品であれば特に限定されるものではない。また、かかるポリエステル系合成繊維には、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の合成繊維、天然繊維、半合成繊維が混合されてもよい。
【0027】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0028】
1.評価方法
(1)製品安定性
難燃加工剤を30日間常温放置し、放置後の水分散体もしくは水乳化体の状態を評価した。評価は、離水や分離が発生せず作製直後の状態を保持している場合を「○」、離水や分離が発生し振盪しても元の分散もしくは乳化状態に復元不可能な場合を「×」、軽度な離水や分離で振盪すれば元の分散もしくは乳化状態に復元する場合を「△」とした。
【0029】
(2)難燃性
難燃加工した織物について、加工上りのものと、これを下記条件で水洗濯又はドライクリーニングしたものについて、JIS L 1091 A−1法(ミクロバーナー法)及びJIS L 1091 D法(コイル法)にて難燃性を測定した。ミクロバーナー法では、1分加熱及び着炎3秒後ともに、残炎が3秒以下で、残塵が5秒以下であり、かつ炭化面積が30cm2以下のものを「○」とし、それ以外を「×」とした。コイル法においては接炎回数が3回以上であるものを「○」とし、2回以下であるものを「×」とした。
【0030】
(水洗濯)JIS K 3371に従って、弱アルカリ性第1種洗剤を1g/Lの割合で用い、浴比1:40として、60℃±2℃で15分間水洗濯した後、40℃±2℃で5分間のすすぎを3回行い、遠心脱水を2分間行い、その後、60℃±5℃で熱風乾燥する処理を1回として、これを5回行った。
【0031】
(ドライクリーニング)試料1gにつき、テトラクロロエチレン12.6mL、チャージソープ(ノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤/水=10/10/1(重量比))0.265gを用いて、30℃±2℃で15分間の処理を1回とし、これを5回行った。
【0032】
(3)染色堅牢度
濃色染料で難燃加工した織物について、JIS L 0849 6.1(2)乾燥試験、もしくは6.2(2)湿潤試験に従って測定した。6.1(2)乾燥試験では、試験布及び摩擦用白綿布は、予め標準状態に4時間以上放置する。摩擦試験機II形により、摩擦子の質量を約200gとして、試験片を試験片台上に、摩擦用白綿布を摩擦子の先端にそれぞれ取り付け、2Nの荷重で試験片100mmの間を、毎分30回往復の速度で100回往復摩擦する。6.2(2)湿潤試験では、摩擦用白綿布を水で濡らし約100%湿潤状態にしたものを用いて、6.1(2)乾燥試験と同様に標準状態の試験片を摩擦した後、60℃を越えない温度で乾燥する。摩擦用白綿布の着色判定は、JIS L 0801の9.(染色堅牢度の判定)により、汚染用グレースケールを用いて級判定を行う。
【0033】
2.実施例1及び比較例1,2(難燃加工剤)
下記表1に示す配合に従って、実施例1及び比較例1,2の各難燃加工剤を調製した。表1において、「CR−733S」は大八化学(株)製のテトラフェニル−m−フェニレンジホスフェート、「TPP」は大八化学(株)製のトリフェニルホスフェート、「TCP」は大八化学(株)製のトリクレシルホスフェートである。また、上記調製に際し、乳化分散させるために使用した界面活性剤は、非イオン界面活性剤が第一工業製薬(株)製の「ノイゲン EA−87」、アニオン界面活性剤が第一工業製薬(株)製の「ハイテノール NF−13」である。
【0034】
【表1】
【0035】
3.実施例2〜5及び比較例3〜12(染色同浴法)
上記実施例1及び比較例1,2の難燃加工剤を用いて、ポリエステル系合成繊維織物(レギュラーポリエステル100%織物 トロピカル)に対し染色同浴法により難燃加工を施した。
【0036】
詳細には、染色機としてMini−Color(テクサム技研製)を用い、下記表2に示す淡色染料と濃色染料の浴処方のそれぞれについて、浴比1:10で、60℃から昇温して、135℃×30分間処理した。処理後、80℃まで降温してから織物を取り出し、湯水洗×5分間の後、薬剤としてハイドロサルファイトナトリウム2g/L、ソーダ灰1g/L及びトライポールTK(第一工業製薬(株)製)1g/Lを用い、浴比1:30で80℃×10分間還元洗浄を行い、更に、湯水洗×5分間の後、180℃×30秒間ヒートセットを行った。なお、難燃加工剤の処理量は、表2に示すように、10%o.w.fと20%o.w.f(on the weight of
fiber(繊維重量に対する比率))の2種類で行った。
【0037】
【表2】
【0038】
以上により難燃加工されたポリエステル系合成繊維織物について、淡色染料で染色した織物では、難燃剤の収着量と難燃性を測定し、濃色染料で染色した織物では、風合いを調べるとともに、難燃剤の収着量と難燃性と摩擦堅牢度を測定した。また、ブランク(比較例7,12)として、難燃加工せずに染色した織物についても、同様に測定した。結果を下記表3に示す。なお、難燃剤の収着量は、加工前後の織物の重量変化(染料の増加分等は補正)から求めた。
【0039】
【表3】
【0040】
表3に示すように、ジホスフェート化合物単独である比較例1の難燃加工剤を用いた場合、ポリエステル繊維への収着量が少なく、耐久難燃性も不十分であった。また、ジホスフェート化合物とTCPを併用した比較例2の難燃加工剤を用いた場合、収着量はある程度多くなるものの、低分子量で常温液体のTCPを併用していることから摩擦堅牢度が悪化していた。
【0041】
これに対し、ジホスフェート化合物とTPPを併用した実施例1の難燃加工剤を用いた場合、ポリエステル繊維への収着量が多く、耐久難燃性に優れており、また風合いや摩擦堅牢度の悪化もなかった。
【0042】
4.実施例6及び比較例13〜15(パッド・ドライ・サーモキュア法)
上記実施例1及び比較例1,2の難燃加工剤を用いて、ポリエステル系合成繊維織物(レギュラーポリエステル100%織物 トロピカル)に対しパッド・ドライ・サーモキュア法により難燃加工を施した。
【0043】
詳細には、難燃加工剤を水で15%に希釈した液に、上記織物を浸漬した後、マングルで絞り率70%に絞り、110℃×2分間乾燥し、180℃×2分間キュアした。その後、薬剤としてソーダ灰1g/L及びトライポールTK(第一工業製薬(株)製)1g/Lを用い、浴比1:30で80℃×10分間ソーピングを行い、更に、湯水洗×5分間の後、乾燥した。
【0044】
これにより難燃加工されたポリエステル系合成繊維織物について、難燃剤の収着量と難燃性を測定した。また、ブランク(比較例15)として、未処理の織物についても難燃性を測定した。結果を下記表4に示す。
【0045】
【表4】
【0046】
表4に示すように、ジホスフェート化合物とTPPを併用した実施例1の難燃加工剤を用いた場合、ポリエステル繊維への収着量が多く、優れた耐久難燃性が得られた。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、難燃剤として高分子量のジホスフェート化合物と低分子量で常温固体のトリフェニルホスフェートを併用したことにより、ポリエステル系合成繊維に対する難燃剤の収着量を向上することができ、優れた耐久難燃性を得ることができる。また、従来、低分子量のリン化合物を難燃剤として使用した場合、摩擦堅牢度を悪化させるという問題があったが、本発明であればその心配もない。更に、風合いの悪化も抑えることができる。
【0048】
更に、本発明によれば、難燃剤としてノンハロゲンであるリン化合物を使用しているため、ポリエステル系合成繊維の燃焼時にハロゲン化ガスが発生することもなく、環境保護上にも有効である。
Claims (5)
- テトラフェニル−m−フェニレンジホスフェート及び/又はテトラフェニル−p−フェニレンジホスフェートからなるジホスフェート化合物と、トリフェニルホスフェートとを含有する水分散体または水乳化体からなるポリエステル系合成繊維の難燃加工剤。
- 前記ジホスフェート化合物を難燃剤成分中40〜80重量%、前記トリフェニルホスフェートを難燃剤成分中20〜60重量%、それぞれ含有する請求項1記載のポリエステル系合成繊維の難燃加工剤。
- 非イオン界面活性剤及び/又はアニオン界面活性剤を含有する請求項1又は2記載のポリエステル系合成繊維の難燃加工剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の難燃加工剤を用い、高温吸尽法又はパッドサーモ法によりポリエステル系合成繊維に収着させることを特徴とするポリエステル系合成繊維の難燃加工方法。
- 請求項4記載の方法により難燃化された難燃性ポリエステル系合成繊維。
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