JP2004227158A - 情報提供装置および情報提供方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】個人の属性のみではなく動的に変化する集団属性に所属している場合でも当該個人に対して的確な情報配信を行えるようにする。
【解決手段】所定のグループ、例えば恋人、家族、友人、の一員として行動している人物に対して当該グループに対して最適な情報を提供する際に、少なくともグループに属する1または2人以上の人物の顔画像を取得し、この顔画像から人物の属性、例えば男女の区別や年代を推定するのに必要な特徴量を取得し、人物毎の属性を推定する。また、この顔画像から人物の数を判定する。
そして、人物の数とそれぞれの人物の属性の構成比等から人物が属するグループ属性、例えば恋人、家族、友人等を決定し、このグループ属性に対応した最適な情報を提供するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】所定のグループ、例えば恋人、家族、友人、の一員として行動している人物に対して当該グループに対して最適な情報を提供する際に、少なくともグループに属する1または2人以上の人物の顔画像を取得し、この顔画像から人物の属性、例えば男女の区別や年代を推定するのに必要な特徴量を取得し、人物毎の属性を推定する。また、この顔画像から人物の数を判定する。
そして、人物の数とそれぞれの人物の属性の構成比等から人物が属するグループ属性、例えば恋人、家族、友人等を決定し、このグループ属性に対応した最適な情報を提供するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人の集団の中の一員として認識した個人に対して、またはその集団に対して最適な情報提供を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
個人の嗜好やスタイルに合わせた情報配信の先行技術として、特開2000−10706号公報がある。
【0003】
このような人物を特定した情報配信技術を図1を用いてさらに詳しく説明する。
【0004】
同図において、「情報A」は「人物1」の嗜好やスタイルに合わせた情報であるとする。より具体的には「車」に関する情報とする。
【0005】
例えば、「人物1」が「集団1」に属して行動しているとする。「集団1」には、年代・性別が異なる、「人物2」と「人物3」とが属している。
【0006】
ここで図2は当該個人の属性情報を示したものであり、「人物2」は「人物1」の父親に相当し、「人物3」は「人物1」の母親に相当し、「集団1」は“家族”の関係にあるとする。
【0007】
ここで「人物1」が「個人」として得る「情報A」(車情報)と、「集団1」として得る「情報A」は、属する「集団」において価値が異なる。すなわち、「人物1」が「集団1」に属する場合は、「集団1」向けの「情報B」の方が、「情報A」より必要性の高い情報となる。「情報B」は、例えば家族で旅行する際の旅行先の観光案内情報等がこれに該当する。
【0008】
さらに「人物1」が「集団2」に属して行動しているとする。「集団2」は、年代は一緒であるが性別が異なる「人物4」が属する。「人物1」との関係は“夫婦”であるとする。「人物1」が「集団2」に属する場合、「集団2」にとってふさわしい情報なのは「情報A」ではなく、「集団2」に向けて発信された「情報C」(例えばショッピング情報)であるといえる。
【0009】
「集団1」と「集団2」とが同じ場所で同じ目的で集まっていたとしても、両集団の嗜好やスタイルにあわせて配信される「情報B」と「情報C」の各内容は、「集団」を構成するメンバーの属性(年代や推定、人種など)が違えば、それぞれ異なる場合が多い。
【0010】
このように、ある人にとっての最適な「情報」とは、目的や場所、また利用者の属性の構成によって異なるものであり、前述の個人に向けた情報配信技術は、そのような利用者の属する環境を考慮したものではなかった。
【0011】
すなわち、従来技術では固定的な個人の属性情報(例えば性別や年代)や固定的なグループ属性情報(例えば学生や社会人といった)に基づいた情報配信は考えられていたが、当該個人が動的に変化する集団属性、例えばあるときには恋人と一緒だったり、あるときには家族と一緒だったりという集団属性に対して最適な情報をどのように提供するかについては全く考慮されていなかった。
【0012】
一方、近年、屋内や屋外における広告表示や画像表示を人物の特徴、特に顧客としての特徴にあわせて自動的に切り替えられる表示方法が開示されている。特開2002−73321号公報は、人物の特徴、特に顧客としての特徴に合わせて広告の画像表示を自動的に切り替える技術が示されている。
【0013】
かかる技術によると、画像センサから撮像された画像中に複数の人物が存在し、複数の顧客の特徴が検出された場合、顧客の特徴に優先度を設けて、判定された顧客の最優先の顧客の特徴に対応する広告を表示する方法や、顧客の個人の画像をデータベースに登録し、顧客の人物同定を行い、お得意様として情報を表示する等が、実施形態として挙げられている。
【0014】
しかし本来広告とは、広く多くの人々に関心を持たせて商品等の宣伝を行うのが目的であり、上記のような複数の人物から最優先の顧客だけに対応する広告を表示するのでは、広告本来の効果が薄まってしまうという問題があった。
【0015】
したがって、複数の人物が画像中に存在する場合には、全体として複数人を把握し、複数の人物の特徴に合わせた情報提供を実現する必要があった。
【0016】
ところで、街頭や店頭に置かれた電子掲示板からの商品や店等に関する広告情報は、世間一般に広く呼びかけ、知名度を上げるための有効なマーケティング方法である。近年、電子掲示板が増え、情報の更新もリアルタイムに行われるようになった。この概念を示したのが図4である。
【0017】
とはいえ、このような電子掲示板からのマーケティング方法は、売り手が売り込みたいターゲットユーザに対する訴求力に欠けるという問題がある。
【0018】
例えば同図において、「表示装置A」では、最新商品に関する広告「情報B」が掲示されている。この場合、「情報B」を広く一般に商品を広める手段として、「表示装置A」の目的は達成される。ただし、「情報B」が「表示装置A」の周辺にいる複数の人物「集団1」(各個人の間に関連が無い場合も「集団」と記している)にとって、適した情報であるかは、不明である。
【0019】
一方、「表示装置B」の周辺にはカメラが設置され、「表示装置B」周辺に集まる人物の属性が「女性」が多数を占めていることを把握して、女性向けの商品に関する広告「情報C」が提示されている。この場合、少数派の「男性」に対する情報の提示は含まないが、より「集団2」の属性に適した情報を配信することが可能になる。このように複数の人物をひとつの「集団」としてとらえ、その「集団」の属性を把握して情報を配信することで、情報の訴求力向上につながる。また、複数人物の属性を統計的に把握できることは、マーケティング情報としても有効である。
【0020】
一方、近年、顧客の特徴に合わせた商品情報などの案内データを、顧客へ提供することが可能な顧客データ処理システムが公開されている(特開平11−328266号公報)。
【0021】
この先行技術では属性分析として、カメラやセンサでとらえた顧客の全身撮像データからの身長や容姿(衣服や化粧、髪の長さや髭の有無、胸の大きさ)などから情報を得ている。
【0022】
このように、人物の全身撮像データから人の属性(性別や年代、人種など)を分析することは可能であり、特徴が多いほど人物属性を分析する手がかりとなり得る。
【0023】
このように全身撮像データからの属性分析は、顧客が1人、ないしごく少数の場合に有効であるが、街頭の電光掲示板を眺めているような複数人に対する属性分析では効果が期待できない。なぜなら、図5の右図に示すように、雑然と立ち並んだ複数の人物全ての全身撮像データを取得することは不可能であり、カメラで撮影できるのはせいぜい「顔」に過ぎないためである。
【0024】
【特許文献1】
特開2000−10706号公報
【特許文献2】
特開2002−73321号公報
【特許文献3】
特開平11−328266号公報
【非特許文献1】
レズリー・A・ゼブロウィッツ著 『顔を読む〜顔学への招待〜』
【非特許文献2】
安本他著 PRMU2001−138『平均顔との距離を用いた性別・年代推定手法の提案』
【非特許文献3】
「Classifying Facial Attributes using a 2−D Gabor Wavelet Representation and Discriminant Analysis,Proceeding of the 4th InternationalConference on Automatic Face and Gesture Recognition, pp.202−207, (2000)」2000年3月28日〜30日
【非特許文献4】
「Modeling the Process of Aging in Face Images, Proceedings ofthe International Conference on Computer Vision,pp.131−136, (1999)」
【非特許文献5】
細井聖・川出雅人・森本勝著「徘徊者保護支援システム」、OMRON TECHNICS,Vol.39, No.2, 第108頁〜第113頁、1999年
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のような点に鑑みてなされたものであり、集団、または集団の中での個人毎に最適な情報を提供する技術を実現することを技術的課題とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために以下のようにした。
【0027】
すなわち、所定のグループ、例えば恋人、家族、友人、の一員として行動している人物に対して当該グループに対して最適な情報を提供する際に、少なくともグループに属する1または2人以上の人物の顔画像を取得し、この顔画像から人物の属性、例えば男女の区別や年代を推定するのに必要な特徴量を取得し、人物毎の属性を推定する。また、この顔画像から人物の数を判定する。
【0028】
そして、人物の数とそれぞれの人物の属性の構成比等から人物が属するグループ属性、例えば恋人、家族、友人等を決定し、このグループ属性に対応した最適な情報を提供するようにした。
【0029】
【発明の実施の形態】
本実施形態で用いられる顔による人物属性推定方法について図6および図7を用いて説明する。前図は顔における性別の手がかりを示しており、後図は顔における年代の手がかりを示している。
【0030】
図21は顔画像における加齢特徴を示したものであり、図7を補足するものである。同図に示すように、男性の目は細く、目と眉の間隔は狭いという特徴がある。また、男性の鼻は大きく、鼻梁が高い。骨格については女性は滑らかであり、男性はごつごつしている。また、子供の目は大きく、位置が低いという特徴がある。さらに子供の鼻は低く、小さい。また加齢とともに目元、口元に皺やたるみがあらわれる。これらの特徴量を多数の代表的なサンプル画像とマッチングさせることにより、性別、年代を推定することができる。
【0031】
レズリー・A・ゼブロウィッツ著 『顔を読む〜顔学への招待〜』、安本他著PRMU2001−138『平均顔との距離を用いた性別・年代推定手法の提案』より抜粋したものである。
【0032】
このように顔には人の「属性」を判断する特徴があらわれており、このような特徴を抽出することによって、顔から人の「属性」を判定することが可能である。一方、顔領域画像から属性(性別、年代、人種)を推定することは「Classifying Facial Attributes using a 2−D Gabor Wavelet Representation and Discriminant Analysis,Proceeding of the 4th International Conference on Automatic Face and Gesture Recognition, pp.202−207, (2000)」または「Modeling the Process of Aging in Face Images, Proceedings of the International Conference on Computer Vision,pp.131−136, (1999)」等の公知技術を用いることが可能である。
【0033】
このように、属性情報を把握するには、「顔」をとらえることが重要であり、「顔」が撮影できることで複数人の属性分析が可能となる。
【0034】
以上を前提に集団として撮影された顔の画像に基づいて、本実施形態において特徴検出および属性判定を行うためのシステム構成を示したものが図8であり、その機能を抽出してブロック図で示したものが図9である。
【0035】
図8において、「撮像体」から取得した利用者の「顔画像」は、汎用ネットワークを介して「特徴処理部および属性判定処理部」に転送される。「撮像体」とは、例えば交差点等の街頭に設置された監視カメラなどを例示できる。
【0036】
なお、ここで「利用者」とは、積極的に撮像体に対して自らの意志で「顔画像」を提供した人の他、交差点や駅で立っている撮影対象となる不特定多数人も含むものとする。
【0037】
同図において顔検出部等の各機能部は、具体的には情報処理装置のプログラムを中央処理装置が読み込んで実行処理することによって実現される。
【0038】
「顔検出部」および「属性推定部」では「撮像体」で取得した「顔画像」データをもとに各処理を行う。
【0039】
「顔検出部」では「属性推定部」に引き渡す特徴量データの抽出を行う他、「利用者」の人数を検出するため、「人数検出部」に検出結果データを引き渡す。
【0040】
「顔検出部」から特徴量を受け取った「属性推定部」は、「属性カテゴリDB」から「属性情報」を推定し、当該属性情報を「属性情報DB」に蓄積する。
【0041】
なお、「属性カテゴリDB」には、図17に示すような性別、年代毎の属性カテゴリが登録されている。
【0042】
また、「属性情報DB」には、図6および図7で説明した手がかりとなるデータが蓄積されており、「顔検出部」で検出された顔の特徴量データから男女の区別、年代の特定等ができるようになっている。
【0043】
「グループ属性判定部」では、「属性推定部」で推定された「属性情報」と、「人数検出部」で検出された「利用者」の人数情報とから、「利用者」がどのような「グループ属性」であるかを「集団属性カテゴリDB」を検索して判定する。
【0044】
「集団属性カテゴリDB」には、図18で示すように、集団人数とその属性カテゴリ(内訳)毎に「集団カテゴリ」(TypeA〜H)が登録されている。
【0045】
なお、「グループ属性判定部」で判定された判定結果は、その後利用者の統計的情報として「属性管理情報データベース(DB)」で管理される。
【0046】
「検索部」では「グループ属性判定部」の判定結果に基づいて「情報DB」を検索し、当該「利用者」の属性に最適な広告や最新情報の判断、検索を行う。
【0047】
検索された「利用者」にふさわしい情報は、「情報提供部」から「利用者」に対して出力される。ここで、「情報提供部」とは、例えば「電光掲示板」や、「ディスプレイ」などが例示できる。
【0048】
図10は、以上に説明したシステムおよび機能を実現するための情報処理装置のハードウエア構成図である。
【0049】
なお、当該ハードウエアにおける本発明の実現手段は一実現手段に過ぎず、本発明の特徴を実現するものであれば、その手段は特に問わない。
【0050】
同図において、「情報入力部」としては、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどを例示できる。
【0051】
「情報出力部」とは、例えばディスプレイ装置、電光掲示板、プリンタなどを例示できる。
【0052】
「演算部」とは、各部を制御し、演算処理を行うための機能部であり、具体的には中央処理装置(CPU)がこれに該当する。
【0053】
「プログラム部」とは、利用者の利用目的を達成するために必要なプログラムを格納する部位であり、OS(オペレーティングシステム)もここに含まれる。
【0054】
「属性推定部」とは、利用者から取得した属性情報と、「記憶部」で記憶された属性判定情報とを比較して属性推定を行う部位である。
【0055】
「記憶部」とは、「利用者端末」の利用目的を達成するために必要なプログラム(「プログラム」部に格納されるプログラム)以外の 情報を記憶する部位である。属性を判定するための情報や提供用情報がこれにあたる。
【0056】
なお、ハードウエア構成としては、前述の「プログラム部」と「属性推定部」と「記憶部」とは同一のハードディスク装置上にデータとして記録されていてもよい。
【0057】
「通信部」とは汎用ネットワークとの通信を制御する機能をもつ部位である。
なお「汎用ネットワーク」とは、例えばインターネット、イントラネットなどの汎用プロトコルによる通信ネットワークがこれに該当する。
【0058】
次に、具体的に図22のような撮像データから個人の属性、利用者数およびグループ属性を判定する手順を説明する。
【0059】
図11は、図8で説明した「顔検出部」と「属性推定部」の処理手順を示すフロー図である。
【0060】
同図に示すように、「顔検出部」は「撮像体」から画像を取得すると顔検出処理を実行する。ここでの顔検出処理とは、例えば「撮像体」から取得された顔画像に基づいて、「額」、「目」、「眉」、「鼻」、「口」、「頬」、「輪郭」および「顔色」等の特徴となるデータを抽出する作業を意味する。
【0061】
当該顔検出処理が完了するとこれらの特徴量データを「属性推定部」に引き渡す。「属性推定部」では、「属性カテゴリDB」を検索し、サンプルデータを読み出して、図6および図7に示すように、前記特徴データとの比較を行い、当該利用者の属性、すなわち男女の区別や年代等を推定する。
【0062】
そして、推定された属性情報は「属性情報DB」に蓄積される。
【0063】
なお、図15は、「顔検出部」と「属性推定部」による属性情報の取得手順についてさらに詳しく説明したブロック図である。この図では属性情報の一例として、性別、年代を取得する手段を説明しているが、あくまでも一実施例に過ぎず、目的や必要な機能に応じて、構成を変更してもよい。
【0064】
同図では、利用者の顔の画像を視覚センサにより取得し、デジタル情報である顔画像データに変換する。
【0065】
「顔検出部」では、当該顔画像データから利用者の顔の位置を検出するが、これは、例えば、「徘徊者保護支援システム,OMRON TECHNICS,Vol.39, No.2, pp.108−113, (1999)」等の公知技術を用いることで実現可能である。
【0066】
「属性推定部」では、顔領域画像から属性(性別、年代、人種)を推定するが、これは、例えば、「Classifying Facial Attributes using a 2−D Gabor Wavelet Representation and Discriminant Analysis,Proceeding of the 4th International Conference on Automatic Face and Gesture Recognition, pp.202−207, (2000)」、「Modeling the Process of Aging in Face Images, Proceedingsof the International Conference on Computer Vision,pp.131−136, (1999)」の公知技術を用いることができる。
【0067】
ここで顔が複数個検出された場合は、検出された全ての顔に対して、属性推定を繰り返し行う。そして、「属性推定部」で推定された属性(性別、年代、人種)は、後処理部へ送られ、必要に応じて処理が実行される。
【0068】
図12は、図8で説明した「顔検出部」と「人数検出部」の処理手順を示すフロー図である。
【0069】
同図に示すように、「顔検出部」が「撮像体」から画像を取得し、顔検出処理を実行すると、これによって得られた特徴となるデータを「人数検出部」に引き渡す。「人数検出部」では、これらの特徴となるデータに基づいて顔の数をカウント(計数)し、当該撮像体に撮像された利用者の人数を検出する。
【0070】
なお、図22に示す撮像データからは、図11および図12の処理を実行することによって、1名の女性青壮年層と、1名の女子幼年層と、1名の男子青壮年層の合計3名の顔情報(利用者)が検出されることになる。
【0071】
図13は、図8で説明した「グループ属性判定部」の処理手順を示すフロー図である。
【0072】
「グループ属性判定部」は、前記図11の処理で取得した属性情報と、図12の処理で取得した利用者数とに基づいて、「属性管理情報DB」を検索してグループ属性を判定する。具体的には、十代の男性と女性のカップルであれば「友人」または「恋人」というグループ属性を判定し、三十代の男性と女性と子供の組み合わせであれば「家族」というグループ属性を判定する。
【0073】
図22に示した撮像データからは、TypeDすなわち「家族」というグループ属性が判定される。
【0074】
このようにして判定されたグループ属性は「属性管理情報DB」に蓄積される。
【0075】
図14は、図8で説明した「グループ属性判定部」と「検索部」における処理手順を示すフロー図である。
【0076】
前述のように、「グループ属性判定部」がグループ属性を判定すると、「検索部」は「情報DB」からグループ属性に応じた情報を検索する。この「情報DB」には、グループ属性毎に、例えば「恋人」であれば「夜景のきれいなレストラン情報」、「友人」であれば「カジュアルな喫茶店情報」、「家族」であれば「ファミリーレストラン情報」というように利用者のグループ属性に応じた情報が蓄積されている。
【0077】
「検索部」は、このようなグループ属性に応じた情報を検索すると、その検索結果を「情報提供部」に引き渡す。
【0078】
「情報提供部」はこのようにして得られた情報をディスプレイ装置や電光掲示板を通じて当該利用者に提供する。
【0079】
このようにして、利用者に対しては、例えば交差点の信号待ちの間に対面するビルの電光掲示板に表示された自分たちのグループに最適な情報を得ることができるようになる。
【0080】
図16は、人物(利用者)に合わせた情報配信を説明するための概念図である。
【0081】
図中の「情報配信ディスプレイ」は、室内また室外において様々な人が見ることが可能な表示装置であり、表示装置付近には表示装置を見る人を撮影できるようにカメラが設置されている。
【0082】
「情報配信ディスプレイ」には、「コンテンツA」や「コンテンツB」といった様々な会社や施設が提供する“音楽”や“本・雑誌”といった最新情報、“イベント情報”などがサーバから汎用ネットワークを介して表示される。
【0083】
ここで、「情報配信ディスプレイ」付近に設置されたカメラから、人物の顔の向きや視線方向を検出し、人物がディスプレイを見る、または注目していると判定された顔に対して、属性情報を取得する。
【0084】
顔画像データから利用者の顔の位置を検出する時には、例えば、「徘徊者保護支援システム,OMRON TECHNICS,Vol.39, No.2, pp.108−113, (1999)」の公知技術を用いることで実現できる。・
【0085】
ここで、3つのケースを想定する。「ケース1」は、互いに関連のない男女青壮年層で構成された大勢の人物がグループとして存在していた場合である。
【0086】
「ケース2」は男性青壮年層、女性青壮年層、幼年層(前述の図22に示したような構成)で構成され、“家族”の関係にある3人の集合、また「ケース3」は青少年層の女性1人の場合とする。
【0087】
図17は、本実施形態における属性カテゴリの一例を示しており、図18は集団属性のカテゴリの一例を示している。
【0088】
「属性カテゴリ」は扱う商品・サービスに応じて柔軟に変更を行えばよい。
【0089】
また、「集団属性カテゴリ」も扱う商品やサービスに応じて柔軟に変更可能である。
【0090】
ここで、前述の「ケース1」、「ケース2」および「ケース3」では、それぞれのグループとして撮像体から顔の検出が行われ(顔検出部)、検出が可能だった人物(利用者)に対して、属性(性別、年代、人種)の推定が行われる(属性推定部)。
【0091】
この時、個人個人の属性および、人数情報は一時的に記憶される。
【0092】
検出された全ての顔画像データに対して属性推定処理が実施されると、その時に検出された人数と、属性の分布を用いて「集団属性カテゴリ」が決定される。
【0093】
例えば、「ケース1」の場合、大勢の集団の中で「情報配信ディスプレイ」を見ているが、そのうちの属性の内訳は青少年層の男性が1名、青壮年層の女性が10名、青壮年層の男性が1名含まれている、という結果がグループ属性判定部より得られたとする。
【0094】
その結果、判定された「グループ属性」から「集団カテゴリ」が決定され、青壮年層の女性が集団の大部分を占めることを検出して「TypeG」が「集団属性カテゴリ」として選択される。
【0095】
同様に、「ケース2」「ケース3」でも「集団属性カテゴリ」が決定され、その結果「ケース2」は「TypeD」、「ケース3」は「TypeA」がそれぞれ属性カテゴリとして選択される。
【0096】
ここで、集団カテゴリの具体例を挙げると、同年代の男女2人の集団である「TypeB」を夫婦、恋人同士であるとみなしたり、青壮年の男女2人と幼年層の集団である「TypeD」を、親子(家族)であるとみなす、等である。
【0097】
図19は、「属性管理情報DB」の内容を示しており、集団カテゴリ毎に提供情報と情報内容が格納されている。
【0098】
「ケース1」では、属性において、「女性」と「青壮年層」が多いと判断され、「TypeG」という「集団カテゴリ」が決定された。そしてこの「集団カテゴリ」にあてはまる情報内容が検索され、結果として「青壮年の女性向き情報」が「ケース1」に対して配信される。「提供情報G」は具体的には、女性向けオフィスファッショントレンドやヘアサロン情報が例示できる。
【0099】
「ケース2」では、属性において「男性青壮年層」「女性青壮年層」「男性幼年層」という「属性カテゴリ」が選ばれた。これによって「集団カテゴリ」として見た場合「TypeD」が決定される。「集団カテゴリ」に適した情報内容が検索されると、具体例としては、「小さい子供のいる家族向き情報」が配信される。「提供情報D」では、具体的には、家族向けおでかけスポットや、家族向け映画情報などが例示できる。
【0100】
「ケース3」では、「青少年層女性」と判断され、図18における「集団カテゴリ」は「TypeA」と決定される。その結果、図19に示すように「提供情報A」が配信される。具体的には、流行ブランド服情報、本日発売雑誌情報などが例示できる。なお、これらの各ケース毎の提供情報の具体例を図20に示している。
【0101】
「情報DB」に蓄積される情報はあらかじめ、流す時間帯や場所を考慮して、ある程度絞り込んでおくことにより、より最適な情報として配信可能である。
【0102】
このように、情報提供側としては、全体の属性情報を統計的に把握することが可能であり、その情報を情報提供者側で分析・蓄積しておくことで今後のマーケティング情報として利用できる。
【発明の効果】
本発明によれば、動的に変化する集団属性に所属している場合、例えばあるときには恋人と一緒だったり、あるときには家族と一緒だったりというような集団属性に対しても、その時々に対して的確な情報配信を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】集団に対する情報配信の概念図
【図2】図1における人物の属性情報の例
【図3】表示装置による情報配信の概念図(1)
【図4】表示装置による情報配信の概念図(2)
【図5】集団に対する情報配信の概念図
【図6】個人の属性推定における性別判定の手がかりを示すデータ構成
【図7】個人の属性推定における年代判定の手がかりを示すデータ構成
【図8】本実施形態のシステム構成を示すブロック図
【図9】本実施形態の機能ブロック図
【図10】本実施形態のハードウエアブロック図
【図11】顔検出部と属性推定部の処理フロー図
【図12】顔検出部と人数検出部の処理フロー図
【図13】グループ属性判定部の処理フロー図
【図14】検索部の処理フロー図
【図15】属性情報の取得手順を示すブロック図
【図16】人物に合わせた情報配信の概念図
【図17】属性カテゴリデータベース(DB)のデータ例を示す説明図
【図18】集団属性カテゴリデータベース(DB)のデータ例を示す説明図
【図19】情報データベース(DB)のデータ例を示す説明図
【図20】ケース毎の配信情報の具体例を示す説明図
【図21】顔画像に基づいた性別、年代の判定を行うための説明図
【図22】撮像データから個人の属性、利用者数およびグループ属性を判定するための元画像例
【発明の属する技術分野】
本発明は、人の集団の中の一員として認識した個人に対して、またはその集団に対して最適な情報提供を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
個人の嗜好やスタイルに合わせた情報配信の先行技術として、特開2000−10706号公報がある。
【0003】
このような人物を特定した情報配信技術を図1を用いてさらに詳しく説明する。
【0004】
同図において、「情報A」は「人物1」の嗜好やスタイルに合わせた情報であるとする。より具体的には「車」に関する情報とする。
【0005】
例えば、「人物1」が「集団1」に属して行動しているとする。「集団1」には、年代・性別が異なる、「人物2」と「人物3」とが属している。
【0006】
ここで図2は当該個人の属性情報を示したものであり、「人物2」は「人物1」の父親に相当し、「人物3」は「人物1」の母親に相当し、「集団1」は“家族”の関係にあるとする。
【0007】
ここで「人物1」が「個人」として得る「情報A」(車情報)と、「集団1」として得る「情報A」は、属する「集団」において価値が異なる。すなわち、「人物1」が「集団1」に属する場合は、「集団1」向けの「情報B」の方が、「情報A」より必要性の高い情報となる。「情報B」は、例えば家族で旅行する際の旅行先の観光案内情報等がこれに該当する。
【0008】
さらに「人物1」が「集団2」に属して行動しているとする。「集団2」は、年代は一緒であるが性別が異なる「人物4」が属する。「人物1」との関係は“夫婦”であるとする。「人物1」が「集団2」に属する場合、「集団2」にとってふさわしい情報なのは「情報A」ではなく、「集団2」に向けて発信された「情報C」(例えばショッピング情報)であるといえる。
【0009】
「集団1」と「集団2」とが同じ場所で同じ目的で集まっていたとしても、両集団の嗜好やスタイルにあわせて配信される「情報B」と「情報C」の各内容は、「集団」を構成するメンバーの属性(年代や推定、人種など)が違えば、それぞれ異なる場合が多い。
【0010】
このように、ある人にとっての最適な「情報」とは、目的や場所、また利用者の属性の構成によって異なるものであり、前述の個人に向けた情報配信技術は、そのような利用者の属する環境を考慮したものではなかった。
【0011】
すなわち、従来技術では固定的な個人の属性情報(例えば性別や年代)や固定的なグループ属性情報(例えば学生や社会人といった)に基づいた情報配信は考えられていたが、当該個人が動的に変化する集団属性、例えばあるときには恋人と一緒だったり、あるときには家族と一緒だったりという集団属性に対して最適な情報をどのように提供するかについては全く考慮されていなかった。
【0012】
一方、近年、屋内や屋外における広告表示や画像表示を人物の特徴、特に顧客としての特徴にあわせて自動的に切り替えられる表示方法が開示されている。特開2002−73321号公報は、人物の特徴、特に顧客としての特徴に合わせて広告の画像表示を自動的に切り替える技術が示されている。
【0013】
かかる技術によると、画像センサから撮像された画像中に複数の人物が存在し、複数の顧客の特徴が検出された場合、顧客の特徴に優先度を設けて、判定された顧客の最優先の顧客の特徴に対応する広告を表示する方法や、顧客の個人の画像をデータベースに登録し、顧客の人物同定を行い、お得意様として情報を表示する等が、実施形態として挙げられている。
【0014】
しかし本来広告とは、広く多くの人々に関心を持たせて商品等の宣伝を行うのが目的であり、上記のような複数の人物から最優先の顧客だけに対応する広告を表示するのでは、広告本来の効果が薄まってしまうという問題があった。
【0015】
したがって、複数の人物が画像中に存在する場合には、全体として複数人を把握し、複数の人物の特徴に合わせた情報提供を実現する必要があった。
【0016】
ところで、街頭や店頭に置かれた電子掲示板からの商品や店等に関する広告情報は、世間一般に広く呼びかけ、知名度を上げるための有効なマーケティング方法である。近年、電子掲示板が増え、情報の更新もリアルタイムに行われるようになった。この概念を示したのが図4である。
【0017】
とはいえ、このような電子掲示板からのマーケティング方法は、売り手が売り込みたいターゲットユーザに対する訴求力に欠けるという問題がある。
【0018】
例えば同図において、「表示装置A」では、最新商品に関する広告「情報B」が掲示されている。この場合、「情報B」を広く一般に商品を広める手段として、「表示装置A」の目的は達成される。ただし、「情報B」が「表示装置A」の周辺にいる複数の人物「集団1」(各個人の間に関連が無い場合も「集団」と記している)にとって、適した情報であるかは、不明である。
【0019】
一方、「表示装置B」の周辺にはカメラが設置され、「表示装置B」周辺に集まる人物の属性が「女性」が多数を占めていることを把握して、女性向けの商品に関する広告「情報C」が提示されている。この場合、少数派の「男性」に対する情報の提示は含まないが、より「集団2」の属性に適した情報を配信することが可能になる。このように複数の人物をひとつの「集団」としてとらえ、その「集団」の属性を把握して情報を配信することで、情報の訴求力向上につながる。また、複数人物の属性を統計的に把握できることは、マーケティング情報としても有効である。
【0020】
一方、近年、顧客の特徴に合わせた商品情報などの案内データを、顧客へ提供することが可能な顧客データ処理システムが公開されている(特開平11−328266号公報)。
【0021】
この先行技術では属性分析として、カメラやセンサでとらえた顧客の全身撮像データからの身長や容姿(衣服や化粧、髪の長さや髭の有無、胸の大きさ)などから情報を得ている。
【0022】
このように、人物の全身撮像データから人の属性(性別や年代、人種など)を分析することは可能であり、特徴が多いほど人物属性を分析する手がかりとなり得る。
【0023】
このように全身撮像データからの属性分析は、顧客が1人、ないしごく少数の場合に有効であるが、街頭の電光掲示板を眺めているような複数人に対する属性分析では効果が期待できない。なぜなら、図5の右図に示すように、雑然と立ち並んだ複数の人物全ての全身撮像データを取得することは不可能であり、カメラで撮影できるのはせいぜい「顔」に過ぎないためである。
【0024】
【特許文献1】
特開2000−10706号公報
【特許文献2】
特開2002−73321号公報
【特許文献3】
特開平11−328266号公報
【非特許文献1】
レズリー・A・ゼブロウィッツ著 『顔を読む〜顔学への招待〜』
【非特許文献2】
安本他著 PRMU2001−138『平均顔との距離を用いた性別・年代推定手法の提案』
【非特許文献3】
「Classifying Facial Attributes using a 2−D Gabor Wavelet Representation and Discriminant Analysis,Proceeding of the 4th InternationalConference on Automatic Face and Gesture Recognition, pp.202−207, (2000)」2000年3月28日〜30日
【非特許文献4】
「Modeling the Process of Aging in Face Images, Proceedings ofthe International Conference on Computer Vision,pp.131−136, (1999)」
【非特許文献5】
細井聖・川出雅人・森本勝著「徘徊者保護支援システム」、OMRON TECHNICS,Vol.39, No.2, 第108頁〜第113頁、1999年
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のような点に鑑みてなされたものであり、集団、または集団の中での個人毎に最適な情報を提供する技術を実現することを技術的課題とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために以下のようにした。
【0027】
すなわち、所定のグループ、例えば恋人、家族、友人、の一員として行動している人物に対して当該グループに対して最適な情報を提供する際に、少なくともグループに属する1または2人以上の人物の顔画像を取得し、この顔画像から人物の属性、例えば男女の区別や年代を推定するのに必要な特徴量を取得し、人物毎の属性を推定する。また、この顔画像から人物の数を判定する。
【0028】
そして、人物の数とそれぞれの人物の属性の構成比等から人物が属するグループ属性、例えば恋人、家族、友人等を決定し、このグループ属性に対応した最適な情報を提供するようにした。
【0029】
【発明の実施の形態】
本実施形態で用いられる顔による人物属性推定方法について図6および図7を用いて説明する。前図は顔における性別の手がかりを示しており、後図は顔における年代の手がかりを示している。
【0030】
図21は顔画像における加齢特徴を示したものであり、図7を補足するものである。同図に示すように、男性の目は細く、目と眉の間隔は狭いという特徴がある。また、男性の鼻は大きく、鼻梁が高い。骨格については女性は滑らかであり、男性はごつごつしている。また、子供の目は大きく、位置が低いという特徴がある。さらに子供の鼻は低く、小さい。また加齢とともに目元、口元に皺やたるみがあらわれる。これらの特徴量を多数の代表的なサンプル画像とマッチングさせることにより、性別、年代を推定することができる。
【0031】
レズリー・A・ゼブロウィッツ著 『顔を読む〜顔学への招待〜』、安本他著PRMU2001−138『平均顔との距離を用いた性別・年代推定手法の提案』より抜粋したものである。
【0032】
このように顔には人の「属性」を判断する特徴があらわれており、このような特徴を抽出することによって、顔から人の「属性」を判定することが可能である。一方、顔領域画像から属性(性別、年代、人種)を推定することは「Classifying Facial Attributes using a 2−D Gabor Wavelet Representation and Discriminant Analysis,Proceeding of the 4th International Conference on Automatic Face and Gesture Recognition, pp.202−207, (2000)」または「Modeling the Process of Aging in Face Images, Proceedings of the International Conference on Computer Vision,pp.131−136, (1999)」等の公知技術を用いることが可能である。
【0033】
このように、属性情報を把握するには、「顔」をとらえることが重要であり、「顔」が撮影できることで複数人の属性分析が可能となる。
【0034】
以上を前提に集団として撮影された顔の画像に基づいて、本実施形態において特徴検出および属性判定を行うためのシステム構成を示したものが図8であり、その機能を抽出してブロック図で示したものが図9である。
【0035】
図8において、「撮像体」から取得した利用者の「顔画像」は、汎用ネットワークを介して「特徴処理部および属性判定処理部」に転送される。「撮像体」とは、例えば交差点等の街頭に設置された監視カメラなどを例示できる。
【0036】
なお、ここで「利用者」とは、積極的に撮像体に対して自らの意志で「顔画像」を提供した人の他、交差点や駅で立っている撮影対象となる不特定多数人も含むものとする。
【0037】
同図において顔検出部等の各機能部は、具体的には情報処理装置のプログラムを中央処理装置が読み込んで実行処理することによって実現される。
【0038】
「顔検出部」および「属性推定部」では「撮像体」で取得した「顔画像」データをもとに各処理を行う。
【0039】
「顔検出部」では「属性推定部」に引き渡す特徴量データの抽出を行う他、「利用者」の人数を検出するため、「人数検出部」に検出結果データを引き渡す。
【0040】
「顔検出部」から特徴量を受け取った「属性推定部」は、「属性カテゴリDB」から「属性情報」を推定し、当該属性情報を「属性情報DB」に蓄積する。
【0041】
なお、「属性カテゴリDB」には、図17に示すような性別、年代毎の属性カテゴリが登録されている。
【0042】
また、「属性情報DB」には、図6および図7で説明した手がかりとなるデータが蓄積されており、「顔検出部」で検出された顔の特徴量データから男女の区別、年代の特定等ができるようになっている。
【0043】
「グループ属性判定部」では、「属性推定部」で推定された「属性情報」と、「人数検出部」で検出された「利用者」の人数情報とから、「利用者」がどのような「グループ属性」であるかを「集団属性カテゴリDB」を検索して判定する。
【0044】
「集団属性カテゴリDB」には、図18で示すように、集団人数とその属性カテゴリ(内訳)毎に「集団カテゴリ」(TypeA〜H)が登録されている。
【0045】
なお、「グループ属性判定部」で判定された判定結果は、その後利用者の統計的情報として「属性管理情報データベース(DB)」で管理される。
【0046】
「検索部」では「グループ属性判定部」の判定結果に基づいて「情報DB」を検索し、当該「利用者」の属性に最適な広告や最新情報の判断、検索を行う。
【0047】
検索された「利用者」にふさわしい情報は、「情報提供部」から「利用者」に対して出力される。ここで、「情報提供部」とは、例えば「電光掲示板」や、「ディスプレイ」などが例示できる。
【0048】
図10は、以上に説明したシステムおよび機能を実現するための情報処理装置のハードウエア構成図である。
【0049】
なお、当該ハードウエアにおける本発明の実現手段は一実現手段に過ぎず、本発明の特徴を実現するものであれば、その手段は特に問わない。
【0050】
同図において、「情報入力部」としては、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどを例示できる。
【0051】
「情報出力部」とは、例えばディスプレイ装置、電光掲示板、プリンタなどを例示できる。
【0052】
「演算部」とは、各部を制御し、演算処理を行うための機能部であり、具体的には中央処理装置(CPU)がこれに該当する。
【0053】
「プログラム部」とは、利用者の利用目的を達成するために必要なプログラムを格納する部位であり、OS(オペレーティングシステム)もここに含まれる。
【0054】
「属性推定部」とは、利用者から取得した属性情報と、「記憶部」で記憶された属性判定情報とを比較して属性推定を行う部位である。
【0055】
「記憶部」とは、「利用者端末」の利用目的を達成するために必要なプログラム(「プログラム」部に格納されるプログラム)以外の 情報を記憶する部位である。属性を判定するための情報や提供用情報がこれにあたる。
【0056】
なお、ハードウエア構成としては、前述の「プログラム部」と「属性推定部」と「記憶部」とは同一のハードディスク装置上にデータとして記録されていてもよい。
【0057】
「通信部」とは汎用ネットワークとの通信を制御する機能をもつ部位である。
なお「汎用ネットワーク」とは、例えばインターネット、イントラネットなどの汎用プロトコルによる通信ネットワークがこれに該当する。
【0058】
次に、具体的に図22のような撮像データから個人の属性、利用者数およびグループ属性を判定する手順を説明する。
【0059】
図11は、図8で説明した「顔検出部」と「属性推定部」の処理手順を示すフロー図である。
【0060】
同図に示すように、「顔検出部」は「撮像体」から画像を取得すると顔検出処理を実行する。ここでの顔検出処理とは、例えば「撮像体」から取得された顔画像に基づいて、「額」、「目」、「眉」、「鼻」、「口」、「頬」、「輪郭」および「顔色」等の特徴となるデータを抽出する作業を意味する。
【0061】
当該顔検出処理が完了するとこれらの特徴量データを「属性推定部」に引き渡す。「属性推定部」では、「属性カテゴリDB」を検索し、サンプルデータを読み出して、図6および図7に示すように、前記特徴データとの比較を行い、当該利用者の属性、すなわち男女の区別や年代等を推定する。
【0062】
そして、推定された属性情報は「属性情報DB」に蓄積される。
【0063】
なお、図15は、「顔検出部」と「属性推定部」による属性情報の取得手順についてさらに詳しく説明したブロック図である。この図では属性情報の一例として、性別、年代を取得する手段を説明しているが、あくまでも一実施例に過ぎず、目的や必要な機能に応じて、構成を変更してもよい。
【0064】
同図では、利用者の顔の画像を視覚センサにより取得し、デジタル情報である顔画像データに変換する。
【0065】
「顔検出部」では、当該顔画像データから利用者の顔の位置を検出するが、これは、例えば、「徘徊者保護支援システム,OMRON TECHNICS,Vol.39, No.2, pp.108−113, (1999)」等の公知技術を用いることで実現可能である。
【0066】
「属性推定部」では、顔領域画像から属性(性別、年代、人種)を推定するが、これは、例えば、「Classifying Facial Attributes using a 2−D Gabor Wavelet Representation and Discriminant Analysis,Proceeding of the 4th International Conference on Automatic Face and Gesture Recognition, pp.202−207, (2000)」、「Modeling the Process of Aging in Face Images, Proceedingsof the International Conference on Computer Vision,pp.131−136, (1999)」の公知技術を用いることができる。
【0067】
ここで顔が複数個検出された場合は、検出された全ての顔に対して、属性推定を繰り返し行う。そして、「属性推定部」で推定された属性(性別、年代、人種)は、後処理部へ送られ、必要に応じて処理が実行される。
【0068】
図12は、図8で説明した「顔検出部」と「人数検出部」の処理手順を示すフロー図である。
【0069】
同図に示すように、「顔検出部」が「撮像体」から画像を取得し、顔検出処理を実行すると、これによって得られた特徴となるデータを「人数検出部」に引き渡す。「人数検出部」では、これらの特徴となるデータに基づいて顔の数をカウント(計数)し、当該撮像体に撮像された利用者の人数を検出する。
【0070】
なお、図22に示す撮像データからは、図11および図12の処理を実行することによって、1名の女性青壮年層と、1名の女子幼年層と、1名の男子青壮年層の合計3名の顔情報(利用者)が検出されることになる。
【0071】
図13は、図8で説明した「グループ属性判定部」の処理手順を示すフロー図である。
【0072】
「グループ属性判定部」は、前記図11の処理で取得した属性情報と、図12の処理で取得した利用者数とに基づいて、「属性管理情報DB」を検索してグループ属性を判定する。具体的には、十代の男性と女性のカップルであれば「友人」または「恋人」というグループ属性を判定し、三十代の男性と女性と子供の組み合わせであれば「家族」というグループ属性を判定する。
【0073】
図22に示した撮像データからは、TypeDすなわち「家族」というグループ属性が判定される。
【0074】
このようにして判定されたグループ属性は「属性管理情報DB」に蓄積される。
【0075】
図14は、図8で説明した「グループ属性判定部」と「検索部」における処理手順を示すフロー図である。
【0076】
前述のように、「グループ属性判定部」がグループ属性を判定すると、「検索部」は「情報DB」からグループ属性に応じた情報を検索する。この「情報DB」には、グループ属性毎に、例えば「恋人」であれば「夜景のきれいなレストラン情報」、「友人」であれば「カジュアルな喫茶店情報」、「家族」であれば「ファミリーレストラン情報」というように利用者のグループ属性に応じた情報が蓄積されている。
【0077】
「検索部」は、このようなグループ属性に応じた情報を検索すると、その検索結果を「情報提供部」に引き渡す。
【0078】
「情報提供部」はこのようにして得られた情報をディスプレイ装置や電光掲示板を通じて当該利用者に提供する。
【0079】
このようにして、利用者に対しては、例えば交差点の信号待ちの間に対面するビルの電光掲示板に表示された自分たちのグループに最適な情報を得ることができるようになる。
【0080】
図16は、人物(利用者)に合わせた情報配信を説明するための概念図である。
【0081】
図中の「情報配信ディスプレイ」は、室内また室外において様々な人が見ることが可能な表示装置であり、表示装置付近には表示装置を見る人を撮影できるようにカメラが設置されている。
【0082】
「情報配信ディスプレイ」には、「コンテンツA」や「コンテンツB」といった様々な会社や施設が提供する“音楽”や“本・雑誌”といった最新情報、“イベント情報”などがサーバから汎用ネットワークを介して表示される。
【0083】
ここで、「情報配信ディスプレイ」付近に設置されたカメラから、人物の顔の向きや視線方向を検出し、人物がディスプレイを見る、または注目していると判定された顔に対して、属性情報を取得する。
【0084】
顔画像データから利用者の顔の位置を検出する時には、例えば、「徘徊者保護支援システム,OMRON TECHNICS,Vol.39, No.2, pp.108−113, (1999)」の公知技術を用いることで実現できる。・
【0085】
ここで、3つのケースを想定する。「ケース1」は、互いに関連のない男女青壮年層で構成された大勢の人物がグループとして存在していた場合である。
【0086】
「ケース2」は男性青壮年層、女性青壮年層、幼年層(前述の図22に示したような構成)で構成され、“家族”の関係にある3人の集合、また「ケース3」は青少年層の女性1人の場合とする。
【0087】
図17は、本実施形態における属性カテゴリの一例を示しており、図18は集団属性のカテゴリの一例を示している。
【0088】
「属性カテゴリ」は扱う商品・サービスに応じて柔軟に変更を行えばよい。
【0089】
また、「集団属性カテゴリ」も扱う商品やサービスに応じて柔軟に変更可能である。
【0090】
ここで、前述の「ケース1」、「ケース2」および「ケース3」では、それぞれのグループとして撮像体から顔の検出が行われ(顔検出部)、検出が可能だった人物(利用者)に対して、属性(性別、年代、人種)の推定が行われる(属性推定部)。
【0091】
この時、個人個人の属性および、人数情報は一時的に記憶される。
【0092】
検出された全ての顔画像データに対して属性推定処理が実施されると、その時に検出された人数と、属性の分布を用いて「集団属性カテゴリ」が決定される。
【0093】
例えば、「ケース1」の場合、大勢の集団の中で「情報配信ディスプレイ」を見ているが、そのうちの属性の内訳は青少年層の男性が1名、青壮年層の女性が10名、青壮年層の男性が1名含まれている、という結果がグループ属性判定部より得られたとする。
【0094】
その結果、判定された「グループ属性」から「集団カテゴリ」が決定され、青壮年層の女性が集団の大部分を占めることを検出して「TypeG」が「集団属性カテゴリ」として選択される。
【0095】
同様に、「ケース2」「ケース3」でも「集団属性カテゴリ」が決定され、その結果「ケース2」は「TypeD」、「ケース3」は「TypeA」がそれぞれ属性カテゴリとして選択される。
【0096】
ここで、集団カテゴリの具体例を挙げると、同年代の男女2人の集団である「TypeB」を夫婦、恋人同士であるとみなしたり、青壮年の男女2人と幼年層の集団である「TypeD」を、親子(家族)であるとみなす、等である。
【0097】
図19は、「属性管理情報DB」の内容を示しており、集団カテゴリ毎に提供情報と情報内容が格納されている。
【0098】
「ケース1」では、属性において、「女性」と「青壮年層」が多いと判断され、「TypeG」という「集団カテゴリ」が決定された。そしてこの「集団カテゴリ」にあてはまる情報内容が検索され、結果として「青壮年の女性向き情報」が「ケース1」に対して配信される。「提供情報G」は具体的には、女性向けオフィスファッショントレンドやヘアサロン情報が例示できる。
【0099】
「ケース2」では、属性において「男性青壮年層」「女性青壮年層」「男性幼年層」という「属性カテゴリ」が選ばれた。これによって「集団カテゴリ」として見た場合「TypeD」が決定される。「集団カテゴリ」に適した情報内容が検索されると、具体例としては、「小さい子供のいる家族向き情報」が配信される。「提供情報D」では、具体的には、家族向けおでかけスポットや、家族向け映画情報などが例示できる。
【0100】
「ケース3」では、「青少年層女性」と判断され、図18における「集団カテゴリ」は「TypeA」と決定される。その結果、図19に示すように「提供情報A」が配信される。具体的には、流行ブランド服情報、本日発売雑誌情報などが例示できる。なお、これらの各ケース毎の提供情報の具体例を図20に示している。
【0101】
「情報DB」に蓄積される情報はあらかじめ、流す時間帯や場所を考慮して、ある程度絞り込んでおくことにより、より最適な情報として配信可能である。
【0102】
このように、情報提供側としては、全体の属性情報を統計的に把握することが可能であり、その情報を情報提供者側で分析・蓄積しておくことで今後のマーケティング情報として利用できる。
【発明の効果】
本発明によれば、動的に変化する集団属性に所属している場合、例えばあるときには恋人と一緒だったり、あるときには家族と一緒だったりというような集団属性に対しても、その時々に対して的確な情報配信を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】集団に対する情報配信の概念図
【図2】図1における人物の属性情報の例
【図3】表示装置による情報配信の概念図(1)
【図4】表示装置による情報配信の概念図(2)
【図5】集団に対する情報配信の概念図
【図6】個人の属性推定における性別判定の手がかりを示すデータ構成
【図7】個人の属性推定における年代判定の手がかりを示すデータ構成
【図8】本実施形態のシステム構成を示すブロック図
【図9】本実施形態の機能ブロック図
【図10】本実施形態のハードウエアブロック図
【図11】顔検出部と属性推定部の処理フロー図
【図12】顔検出部と人数検出部の処理フロー図
【図13】グループ属性判定部の処理フロー図
【図14】検索部の処理フロー図
【図15】属性情報の取得手順を示すブロック図
【図16】人物に合わせた情報配信の概念図
【図17】属性カテゴリデータベース(DB)のデータ例を示す説明図
【図18】集団属性カテゴリデータベース(DB)のデータ例を示す説明図
【図19】情報データベース(DB)のデータ例を示す説明図
【図20】ケース毎の配信情報の具体例を示す説明図
【図21】顔画像に基づいた性別、年代の判定を行うための説明図
【図22】撮像データから個人の属性、利用者数およびグループ属性を判定するための元画像例
Claims (7)
- 所定の人物に対して情報を提供する情報提供装置において、
当該人物の顔画像を取得する顔画像取得手段と、
取得した顔画像が複数個あった場合に人物の数を取得する人数取得手段と、
取得した顔画像から人物の属性を推定するのに必要な特徴量を取得する特徴量抽出手段と、
前記で抽出した特徴量に基づいて人物の属性を取得するための属性取得手段と、
前記で取得した人物の属性と、前記取得した人物の数とから人物の属するグループ属性を決定するグループ属性取得手段と、
前記で取得した人物のグループ属性に応じて提供すべき提供情報を決定する提供情報決定手段と、
前記で決定した提供情報を前記人物に向けて出力する情報出力手段と、を備える情報提供装置。 - 前記人物の属性に応じた提供情報を記憶する提供情報記憶手段をさらに備えており、
前記提供情報決定手段は、当該提供情報記憶手段から属性に応じた情報を索出して提供することを特徴とする請求項1記載の情報提供装置。 - 前記人物の数を記憶する人物数記憶手段と、前記取得した人物の属性を記憶する属性記憶手段とをさらに備えており、
前記グループ属性取得手段は前記人物数記憶手段と前記属性記憶手段とからそのグループに応じたグループ属性を決定する請求項1または2に記載の情報提供装置。 - 前記取得した人物のグループ属性を情報提供側の情報として蓄積記録する手段をさらに備えた請求項1乃至3のいずれかに記載の情報提供装置。
- 前記顔画像取得手段は、前記顔画像のかわりに像情報を取得することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の情報提供装置。
- 所定の人物に対して情報を提供する情報提供方法であって、
撮像手段を介して当該人物の顔画像を取得し、
取得した顔画像が複数個あった場合に人物の数を取得し、
取得した顔画像から人物の属性を推定するのに必要な特徴量を取得し、
前記で抽出した特徴量に基づいて人物の属性を取得し、
前記で取得した人物の属性と人物の数とから人物の属するグループ属性を決定し、
前記で取得した人物のグループ属性に応じて提供すべき提供情報を決定し、
前記で決定した提供情報を前記人物に向けて出力する情報提供方法。 - 所定のグループ、例えば恋人、家族、友人、の一員として行動している人物に対して当該グループに対して最適な情報を提供する情報提供方法であって、
撮像手段を介して少なくともグループに属する1または2人以上の人物の顔画像を取得し、
顔検出手段において、前記で取得した顔画像から人物の属性、例えば男女の区別や年代、を推定するのに必要な特徴量を取得し、
人数検出手段において、前記顔画像から人物の数を判定し、
属性推定手段において、前記特徴量から人物毎の属性を推定し、
グループ属性判定手段において、前記で取得した人物の数とそれぞれの人物の属性の構成比とから人物が属するグループ属性、例えば恋人、家族、友人等、を決定し、
検索手段において前記で決定されたグループ属性に対応した提供情報を索出し、
表示装置等の情報提供手段を介して前記提供情報を提供する情報提供方法。
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