JP2004228357A - シールドケース - Google Patents

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Abstract

【課題】直方体の底面の開口部の一方側を常に閉塞し、他方側を開口および閉塞できるようにしたシールドケース20を提供する。
【解決手段】直方体の底面の略全体に開口部を設けた略箱状の導電材からなるシャーシ10と、直方体の長手方向の一方側でシャーシ10を抱持するように組み付けられて開口部の一方側を閉塞する導電材からなる第1のシールドカバー12と、シャーシ10を抱持するように組み付けられて直方体の長手方向に摺動可能で第1の摺動位置で開口部の直方体の長手方向の他方側を閉塞し第2の摺動位置で開口部の他方側を開口する導電材からなる第2のシールドカバー14とでシールドケース20を構成する。シャーシ10の内側の一方側に回路基板などを収容し、シャーシ10の他方側の開口部と対向する面に貫通させた取付ネジにシャーシ10を固定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直方体のシールドケースの一方側を常に閉塞し、他方側を開口および閉塞できるようにしたシールドケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のシールドケースにあっては、直方体のシャーシの一面の略全体に開口部を設け、この開口部を閉塞するシールドカバーを、開口部に対して開口方向に着脱させる構造である。そして、シールドカバーには、シャーシの開口部の外周縁に弾力的に係合する係合爪が設けられており、この係合爪の弾力によりシャーシにシールドカバーが保持される。なお、従来は、シールドカバーの着脱により、開口部の全体が開口されまたは閉塞される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車載用アンテナ装置にあっては、車のルーフなどに穿設した取付孔にアンテナベースから下方に突出させた取付ネジを挿通し、車の内側に突出した取付ネジに爪付きワッシャを介して締付ナットを螺合することで、アンテナベースが車に固定される構造が採用されている。そして、従来は車の外側に配設されるアンテナベースを含む部材内にアンテナ信号の増幅回路などが収容され、適宜に増幅されたアンテナ信号がケーブルなどによって車内に導入されていた。
【0004】
この増幅回路などを収容するために、従来の車の外側に配設される部材の小型化が困難であった。そこで、発明者は車の外側に配設される部材内には増幅回路を収容せず、車の内側に配設したシールドケース内に増幅回路などを収容し、この増幅回路などでアンテナ信号を増幅すれば、車の外側に配設される部材の小型化が容易であると考えた。しかも、アンテナ信号をアンテナ基端に近い位置で増幅するために、アンテナベースを車のルーフに固定すべく車内に突出する取付ネジにシールドケースを固定すれば良いことに想到した。そして、シールドケースの内側の一方側に増幅回路などの回路基板を収容し、他方側に取付ネジを挿通してシールドケース内で締付ナットを螺合し、取付ネジにシールドケースを固定することとした。
【0005】
しかるに、従来の構造のシールドケースでは、シールドカバーを外して締付ナットを締め付ける作業中は、開口部の全体が開口されているので、収容された回路基板などが剥き出しの状態にあり、誤って作業工具などで破損させる虞があった。
【0006】
本発明は、上述のごとき従来技術の不具合を改善すべくなされたもので、締め付けなどの作業中にあっても、回路基板などが収容された部分は開口されず、締め付けなどの作業に必要な部分のみを開口できるようにしたシールドケースを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明のシールドケースは、直方体の一面の略全体に開口部を設けた略箱状の導電材からなるシャーシと、前記直方体の長手方向の一方側で前記シャーシを抱持するように組み付けられて前記開口部の前記一方側を閉塞する導電材からなる第1のシールドカバーと、前記シャーシを抱持するように組み付けられて前記直方体の長手方向に摺動可能で第1の摺動位置で前記開口部の前記直方体の長手方向の他方側を閉塞し第2の摺動位置で前記開口部の前記他方側を開口する導電材からなる第2のシールドカバーと、を備えて構成されている。
【0008】
そして、前記シャーシの内側の前記一方側に回路基板を収容し、前記シャーシの前記他方側で前記開口部または前記第2の開口部と対向する面に取付ネジを貫通させ、前記取付ネジに前記シャーシの内側から締付ナットを螺合固定することで、前記シャーシを前記取付ネジに固定するように構成しても良い。
【0009】
また、前記取付ネジを導電材で形成して信号経路とし、前記取付ネジと前記シャーシを絶縁保持部材で電気的に絶縁し、前記シャーシの内側で前記取付ネジを前記回路基板に導電接続部材を介して電気的に接続して構成することもできる。
【0010】
さらに、前記シャーシの内側に前記一方側と前記他方側を仕切る仕切壁を設けて構成することも可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図6を参照して説明する。図1は、本発明のシールドケースの第1実施例の閉塞状態と開口状態を示す外観図であり、(a)は閉塞状態の正面図、(b)の閉塞状態の底面図、(c)は開口状態の正面図、(d)は開口状態の底面図である。図2は、取付ネジに固定した本発明のシールドケースの第1実施例の縦断面拡大図である。図3は、図1のシールドケースを構成するシャーシの外観図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は底面図、(d)は(b)のA−A矢視断面図である。図4は、図1のシールドケースを構成する第1のシールドカバーの外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。図5は、図1のシールドケースを構成する第2のシールドカバーの外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。図6は、シャーシに第1のシールドカバーを組み付けた外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。
【0012】
まず、シャーシ10は、図3に示されるごとく、導電材の板金で形成され、直方体の底面の全体が開口された略箱状とされる。そして、シャーシ10の直方体の長手方向の一方側の内側に回路基板などを収容固定するために、基板固定突部10a,10a…が横側壁10b,10bなどに適宜に設けられるとともに、天板10cの一方側にケーブル保持突部10d,10dが設けられる。また、シャーシ10の直方体の長手方向の他方側の天板10cに取付ネジ挿入孔10eおよび絶縁保持部材取付穴10f,10f…が適宜に設けられる。さらに、シャーシ10の横側壁10b,10bに係合孔10g,10g…が適宜に設けられる。さらにまた、シャーシ10の内部が長手方向で一方側と他方側が、横側壁10b,10bから切り起こして設けられた仕切壁10i,10iで仕切られている。
【0013】
そして、第1のシールドカバー12は、図4に示されるごとく、やはり導電材の板金で形成され、シャーシ10の直方体の一方側を抱持するように組み付けられる形状で、図4で直方体の左側壁および天板の左側部分が設けられていない略箱状である。そして、シャーシ10に組み付けられると、底面12aはシャーシ10の底面の開口部の一方側(図で右側)を覆うように形成され、部分的な天板12b,12bは、シャーシ10の天板10cにケーブル保持突部10d,10dを切り起こすために穿設された切り欠きを閉塞するように形成される。また、右側壁12cはケーブル導出入部12dを除いて閉じられ、しかもこの右側壁12cを形成する板金の横方向端部が横側壁12e,12eに沿って折り曲げられてストッパ12f,12fが形成される。さらに、横側壁12e,12eには、シャーシ10の係合孔10g,10g…と係合するべく、内側に凸で外側が凹なる係合突部12g,12g…が形成される。
【0014】
さらに、第2のシールドカバー14は、図5に示されるごとく、導電材の板金で形成され、シャーシ10の直方体とほぼ同様の寸法で、後述するごとくシャーシ10およびこれに組み付けられた第1のシールドカバー12に対して抱持するように、しかも直方体の長手方向に摺動自在とされる。そして、組み付けられた状態で、ジャーシ10に対して他方側(図で左側)の第1の摺動位置で底面14aがシャーシ10の底面の開口部の他方側を覆うように形成され、この底面14aの一方側端部には、第1のシールドカバー12の右側壁12cに当接する位置規制用の折り曲げ部14bが設けられる。また、底面14aの他方側に連接して横側壁14c,14cが設けられるとともに、さらにシャーシ10の天板10cを抱くように抱持用の折り曲げ部14d,14dが設けられる。なお、横側壁14c,14cには、シャーシ10の係合孔10g,10g…および第1のシールドカバー12の係合突部12g、12g…に係合し得る内側に凸なる係合突部14e,14e…が設けられる。
【0015】
本発明の第1実施例のシールドケース20は、前述の構造からなるシャーシ10と第1と第2のシールドカバー12,14からなり、以下その組み付けにつき説明する。まず、図6に示されるごとく、シャーシ10の一方側を抱持するようにして第1のシールドカバー12が組み付けられる。すると、シャーシ10の底面の開口部の一方側が第1のシールドカバー12の底面12aにより閉塞されるとともに、シャーシ10の天板10cの切り欠きが第1のシールドカバー12の天板12b,12bにより閉塞される。また、シャーシ10の一方側端面が第1のシールドカバー12の右側壁12cにより、ケーブル導出入部12dを除いて閉塞される。かかる組み付け状態で、シャーシ10の横側壁10b,10bの係合孔10g,10g…に第1のシールドカバー12の係合突部12g,12g…が適宜に係合することで、組み付け状態が弾力的に保持されている。
【0016】
さらに、図1に示されるごとく、シャーシ10に第1のシールドカバー12が組み付けられたものを、第2のシールドカバー14が抱持するようにして組み付けられる。すると、図1(a),(b)に示されるごとく、シャーシ10に対して第2のシールドカバー14が他方側(図で左側)に偏寄された第1の摺動位置において、シャーシ10の底面の開口部の他方側が第2のシールドカバー14の底面14aにより閉塞され、シールドケース20が閉塞された状態となる。なお、第2のシールドカバー14の他方側への移動の規制は、第2のシールドカバー14の折り曲げ部14bを第1のシールドカバー12の右側壁12cに当接させ、またシャーシ10の左側壁10hの底面側端部に第2のシールドカバー14の底面14aの左端を当接させて位置決めがなされる。そして、第2のシールドカバー14の係合突部14e,14eが、シャーシ10の係合孔10g,10g…または/および第1のシールドカバー12の係合突部12g,12g…の外側の凹状に係合することで、第1の摺動位置が弾力的に保持される。また、図1(c)、(d)に示されるごとく、シャーシ10に対して、第1のシールドカバー14が一方側(図で右側)に摺動されて偏寄された第2の摺動位置において、シャーシ10の底面の開口部の他方側が開口された状態となる。なお、第2のシールドカバー14の一方側への移動の規制は、第1のシールドカバー12のストッパ12f,12fに、第2のシールドカバー14の横側壁14c,14cの一方側の端縁が当接して位置決めがなされる。そして、第2のシールドカバー14の係合突部14e,14e…が、シャーシ10の係合孔10g,10g…または/および第1のシールドカバー12の係合突部12g,12g…に係合することで、第2の摺動位置が弾力的に保持される。
【0017】
かかる構成からなる本発明の第1実施例のシールドケース20を、取付ネジ24に固定する構造を、図2を参照して以下説明する。図2において、アンテナエレメント26の基端が揺動自在に配設されるアンテナベース28の底面より下方に突出された取付ネジ24が、車のルーフ30などに穿設された取付孔に挿入される。そして、車の内側に突出した取付ネジ24に、爪付きワッシャ32が嵌挿され、次にシャーシ10の天板10cに穿設された取付ネジ挿入孔10eによりシールドケース20が嵌挿され、さらに絶縁保持部材34が嵌挿され、さ最後に締付ナット36が螺合固定されて、アンテナベース28がルーフ30に固定されると同時に、取付ネジ24にシールドケース20が固定される。
【0018】
ところで、爪付きワッシャ32は、シャーシ10に適宜に一体的に固定されている。また、シャーシ10の絶縁保持部材取付穴10f,10fを利用して、絶縁保持部材34が熱カシメによりシャーシ10に一体的に固定されている。そして、絶縁保持部材34には、締付ナット36を締め付けると当接されて電気的に接続される導電接続板38が設けられ、その導電接続端子38aがシールドケース20の一方側に予め収容固定された回路基板40に電気的に接続されている。しかも、この回路基板40に電気的に接続されたケーブル42が、シャーシ10のケーブル保持突起10d,10dで適宜に固定されて、第1のシールドカバー12のケーブル導出入部12dからシールドケース20の外部に導出される。なお、取付ネジ24は、導電材からなり、アンテナエレメント26の基端が適宜に電気的に接続されていて、アンテナ信号の信号経路としても作用するように構成されている。
【0019】
そこで、まず爪付きワッシャ32と絶縁保持部材34が固定されたシャーシ10に回路基板40およびこれと電気的に接続されたケーブル42を配設固定し、導電接続端子38aを回路基板40に電気的に接続させる。次に、かかる状態のシャーシ10に、第1のシールドカバー12を組み付け、シャーシ10の底面の開口部の回路基板40が配設された一方側が閉塞される。さらに、第2のシールドカバー14が組み付けられ、第2の摺動位置とし、シャーシ10の底面の開口部の他方側を開口状態のままとする。そして、この状態のシャーシ10を取付ネジ24に嵌挿し、締付ナット24を螺合固定する。この締付ナット36の締め付け作業において、回路基板40は、第1のシールドカバー12の底面12aに覆われており、また仕切壁10i,10iで覆われており、作業工具などで誤って回路基板40を破損させるようなことがない。締付ナット36の締め付け作業が完了すれば、第2のシールドカバー14を第1の摺動位置に摺動し、シャーシ10の底面の開口部を全て閉塞させて、シールドケース20の固定作業が終了となる。上記第1実施例では、信号経路としての取付ネジ24をも、シールドケース20でシールドすることができる。ここで、シールドケース20は、シャーシ10が爪付きワッシャ32を介してルーフ30に電気的に接続されて接地される。そして、取付ネジ24は、絶縁保持部材36によりシールドケース20から絶縁されていることは勿論である。
【0020】
次に、本発明の第2実施例を図7および図8を参照して説明する。図7は、本発明のシールドケースの第2実施例の閉塞状態と開口状態を示す外観図であり、(a)は閉塞状態の正面図、(b)は閉塞状態の底面図、(c)は開口状態の正面図、(d)は開口状態の底面図である。図8は、図7のシールドケースを構成するシールドカバーの外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図である。
【0021】
第2実施例において、シャーシ10は、第1実施例と同様の構成である。そして、シールドカバー50は、導電材からなる板金で形成され、第1実施例の第1と第2のシールドカバ12,14を一体としたごとき構成である。すなわち、シールドカバー50は、図8に示されるごとく、シャーシ10全体を収容するごとくして抱持する形状であって、直方体の左側壁が省かれるとともに天板の大部分が切り欠かれたごとき略箱状のものである。そこで、図7(c),(d)のごとく、シャーシ10の一方側にシールドカバー50が組み付けられた第2の摺動位置とすると、シールドカバー50の底面50aによってシャーシ10の底面の開口部の一方側が閉塞され他方側が開口される。この第2の摺動位置で、シャーシ10の係合孔10g,10g…に、シールドカバー50の横側壁50b,50bの係合突部50c,50c…が適宜に係合することで、弾力的に保持される。そして、図7(a),(b)のごとく、シャーシ10に対してシールドカバー50を摺動して第1の摺動位置とすると、シールドカバー50の底面50aによって、シャーシ10の底面の開口部全体が閉塞される。そして、シャーシ10の天板10cの切り欠きも、シールドカバー50の天板50d,50dにより閉塞される。この第1の摺動位置への摺動の規制は、シャーシ10の左側壁10hに、シールドカバー50の底面50aの左端縁が当接し、またシャーシ10の右側面にシールドカバー50の右側壁50eが当接して位置決めがなされる。そして、シャーシ10の係合孔10g、10g…にシールドカバー50の係合突部50c,50c…が係合して、第1の摺動位置が弾力的に保持される。なお、シールドカバー50の右側壁50eには、ケーブル導出入部50fが適宜に設けられている。
【0022】
かかる構成の本発明の第2実施例のシールドケースでは、第1実施例と同様の効果が得られるとともに、部品点数が1つ少なく、それだけ組み付け作業が容易であるとともに安価に製造し得る。
【0023】
さらに、本発明の第3実施例を図9ないし図11を参照して説明する。図9は、本発明のシールドケースの第3実施例を構成するシャーシの外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図である。図10は、図9のシャーシに組み付ける第1のシールドカバーの外観斜視図である。図11は、図9のシャーシに組み付ける第2のシールドカバーの外観斜視図である。
【0024】
図9に示すシャーシ60が、第1実施例に示すシャーシ10と相違する構造は、以下の点にある。まず、シャーシ60の天板60aの一方側(図で右側)に、天板60a側から回路基板40などを挿入して収容するための開口部60bが設けられる、ことにある。そこで、横側壁60c,60cなどに設けられた基板固定突部60d,60d…は、当然に天板60a側から回路基板40が挿入されるのに対応して構成される。また、天板60aに開口部60bが設けられたために、右側壁60eにケーブル保持突部60f,60fが適宜に形成されている。なお、底面の全体が開口部とされ、横側壁60c,60cに係合孔60g,60g…が穿設されるなどは、第1実施例と同様である。
【0025】
そして、このシャーシ60の一方側に抱持するようにして組み付けられる第1のシールドカバー62は、図10に示されるごとく、導電材からなる板金で形成され、シャーシ60の一方側を収容するごとき、直方体の左側壁が省かれた箱状である。そこで、この第1シールドカバー62をシャーシ60の一方側に組み付けることで、シャーシ60のの天板60aの開口部60bが第1のシールドカバー62の天板62aで閉塞され、シャーシ60の底面の開口部の一方側が第1のシールドカバー62の底面62bで閉塞される。そして、第1のシールドカバー62の横側壁62c,62cに設けた係合突部62b,62b…が、シャーシ60の係合孔60g,60g…に適宜に係合して弾力的に保持される。なお、第1のシールドカバー62の右側壁には、ケーブル導出部62eが適宜に設けられている。
【0026】
さらに、シャーシ60に長手方向に摺動自在に組み付けられる第2のシールドカバー64は、図11に示されるごとく、導電材からなる板金で形成され、第1実施例の第2のシールドカバー14とほぼ同様の形状である。そして、シャーシ60に対して他方側(図で左側)の第1の摺動位置でシャーシ60の底面の開口部の他方側が、第2のシールドカバー64の底面64aにより閉塞される。このようにして、シャーシ60に第1と第2のシールドカバー62,64を組み付けることで、第3実施例のシールドケースが構成される。
【0027】
本発明の第3実施例では、シールドケースとして、第1実施例と同様の効果が得られる。そして、第3実施例では、回路基板40などが収容されるシャーシ60の一方側は、底面と天板にともに開口部が設けられるので、シャーシ60に固定された回路基板40などに対して半田付けなどの適宜な作業をするのに便利である。
【0028】
そしてまた、本発明の第4実施例を図12および図13を参照して説明する。図12は、本発明のシールドケースの第4実施例を構成するシャーシの外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図である。図13は、図12のシャーシに組み付けるシールドカバーの外観斜視図である。
【0029】
図12に示すシャーシ70が、図9に示す第3実施例のシャーシ60と相違するところは、シャーシ70の底面の一方側(図で右側)が底板70a,70aにより閉塞され、底面の他方側(図で左側)のみが開口部とされている、ことにある。そして、シャーシ70の天板70bの一方側には、回路基板40などを収容するための開口部70cが設けられている。また、このシャーシ70に一方側から組み付けられるシールドカバー72は、図13に示されるごとく、シャーシ70全体を収容するごとく抱持する形状であって、箱状で左側壁が省かれるとともに天板72a,72aの一方側(図で右側)が、一部が重ねられて密着されている。そこで、シャーシ70に一方側からシールドカバー72が直方体の長手方向に摺動自在に組み付けられ、シャーシ70全体を収容するようにシールドカバー72を組み付けた第1の摺動位置とすると、シールドカバー72の底板72bによりシャーシ70の底面の開口部が閉塞される。また、シャーシ70に対してシールドカバー72を略半分ほど組み付けた第2の摺動位置にあっては、シャーシ70の底面の他方側の開口部が開口され、天板70bの一方側の開口部70cのみが閉塞される。このように、シャーシ70にシールドカバー72を組み付けることで、本発明の第4実施例のシールドケースが構成される。
【0030】
本発明の第4実施例にあっては、シールドケースとして第1実施例と同様の効果が得られる。そして、第2実施例と同様に少ない部品でシールドケースを構成することができる。
【0031】
なお、上記第1実施例の図2に示す構造において、取付ネジ24を信号経路としているが、取付ネジ24の軸心上に貫通孔が穿設され、この貫通孔にケーブルを挿通してアンテナ信号を回路基板40に導出入するようにしても良い。かかる場合は、取付ネジ24がシールドケース20に電気的に接続されても良く、絶縁保持部材36が不要となることは容易に理解されるであろう。また、シャーシ10の内部で直方体の長手方向に一方側と他方側を仕切る仕切壁10i,10iが、横側壁10b,10bから切り起こされているが、これに限られず、天板10cから切り起こすこともできる。特に、第3および第4実施例のごとく、天板60a,70bに開口部60b,70cが開口されるならば、天板60a,70bを切り起こして仕切壁を設けても良いことは勿論である。さらに、第1と第2のシールドカバー12,14,62,64およびシールドカバー50,72を第1または第2の摺動位置に保持する構造は、上記実施例に限られず、適宜な弾性により係合する構造であればいかなるものであっても良い。そして、第2のシールドカバー14,64およびシールドカバー50,72がシャーシ10,60,70に対して直方体の長手方向に摺動できる構造も、上記実施例に限られるものでなく、適宜な弾力により係合した状態で長手方向に摺動できればいかなる構造であっても良い。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のシールドケースは構成されているので、以下のごとき格別な効果を奏する。
【0033】
請求項1または3記載のシールドケースにあっては、回路基板などが収容される一方側が常に閉塞され、第2のシールドカバーまたはシールドカバーを第1と第2の摺動位置とすることでシールドケースの他方側を開口しまたは閉塞することができる。そこで、シールドケースの他方側を開口させて、取付ネジなどにシャーシを固定する作業がなし得る。そして、この作業中にあっては一方側は閉塞されており、作業工具などにより、一方側に収容された回路基板などを破損させるような虞がない。しかも、他方側を開口させるのに、第2のシールドカバーまたはシールドカバーを摺動させれば良く、この第2のシールドカバーまたはシールドカバーがシャーシから分離脱落されるようなことがなく、作業性が良い。
【0034】
請求項2または4記載のシールドケースにあっては、請求項1および3と同様の作用効果が得るとともに、部品点数が少なく、それだけ組み付け作業が簡単であり、しかも安価に製造することができる。
【0035】
請求項5記載のシールドケースにあっては、取付ネジにシールドケースを固定できるので、例えば車載用アンテナ装置の取付ネジにアンテナ信号を増幅などする回路が収容されたシールドケースを固定して、車載用アンテナ装置の極めて近くでアンテナ信号等を増幅するなどに有効である。
【0036】
請求項6記載のシールドケースにあっては、信号経路としての取付ネジを本発明のシールドケースでシールドすることができる。
【0037】
請求項7記載のシールドケースにあっては、シールドケースの内部が長手方向に一方側と他方側に仕切壁によって仕切られているので、他方側が開口されていて取付作業中であっても、一方側に収容された回路基板などが取付工具などで破損されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシールドケースの第1実施例の閉塞状態と開口状態を示す外観図であり、(a)は閉塞状態の正面図、(b)の閉塞状態の底面図、(c)は開口状態の正面図、(d)は開口状態の底面図である。
【図2】取付ネジに固定した本発明のシールドケースの第1実施例の縦断面拡大図である。
【図3】図1のシールドケースを構成するシャーシの外観図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は底面図、(d)は(b)のA−A矢視断面図である。
【図4】図1のシールドケースを構成する第1のシールドカバーの外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図5】図1のシールドケースを構成する第2のシールドカバーの外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図6】シャーシに第1のシールドカバーを組み付けた外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。
【図7】本発明のシールドケースの第2実施例の閉塞状態と開口状態を示す外観図であり、(a)は閉塞状態の正面図、(b)は閉塞状態の底面図、(c)は開口状態の正面図、(d)は開口状態の底面図である。
【図8】図7のシールドケースを構成するシールドカバーの外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図である。
【図9】本発明のシールドケースの第3実施例を構成するシャーシの外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図である。
【図10】図9のシャーシに組み付ける第1のシールドカバーの外観斜視図である。
【図11】図9のシャーシに組み付ける第2のシールドカバーの外観斜視図である。
【図12】本発明のシールドケースの第4実施例を構成するシャーシの外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は底面図である。
【図13】図12のシャーシに組み付けるシールドカバーの外観斜視図である。
【符号の説明】
10,60,70 シャーシ
10a,60d 基板固定突部
10b,12e,14c,50b,60c 横側壁
10c,12b,50d,60a,62a,70b,72a 天板
10d,60f ケーブル保持突部
10e 取付ネジ挿入孔
10f 絶縁保持部材取付穴
10g,60g 係合孔
10h 左側壁
10i 仕切壁
12,62 第1のシールドカバー
12a,14a,50a,62b,64a 底面
12c,50e,60e,62c 右側壁
12d,50f,62e ケーブル導出入部
12f ストッパ
12g,14e,50c,62d 係合突部
14,64 第2のシールドカバー
14b,14d 折り曲げ部
20 シールドケース
24 取付ネジ
26 アンテナエレメント
28 アンテナベース
30 ルーフ
32 爪付きワッシャ
34 絶縁保持部材
36 締付ナット
38 導電接続部材
40 回路基板
42 ケーブル
50,72 シールドカバー
60b,70c 開口部
70a,72b 底板

Claims (7)

  1. 直方体の一面の略全体に開口部を設けた略箱状の導電材からなるシャーシと、前記直方体の長手方向の一方側で前記シャーシを抱持するように組み付けられて前記開口部の前記一方側を閉塞する導電材からなる第1のシールドカバーと、前記シャーシを抱持するように組み付けられて前記直方体の長手方向に摺動可能で第1の摺動位置で前記開口部の前記直方体の長手方向の他方側を閉塞し第2の摺動位置で前記開口部の前記他方側を開口する導電材からなる第2のシールドカバーと、を備えて構成したことを特徴とするシールドケース。
  2. 直方体の一面の略全体に開口部を設けた略箱状の導電材からなるシャーシと、前記シャーシを抱持するように組み付けられて前記直方体の長手方向に摺動可能で第1の摺動位置で前記開口部の全面を閉塞し第2の摺動位置で前記開口部の前記直方体の長手方向で一方側を閉塞し他方側を開口する導電材からなるシールドカバーと、を備えて構成したことを特徴とするシールドケース。
  3. 直方体の一面の前記直方体の長手方向の一方側に第1の開口部を設けるとともに、前記一面と対向する面の前記直方体の長手方向の少なくとも他方側に第2の開口部を設けた略箱状の導電材からなるシャーシと、前記一方側で前記シャーシを抱持するように組み付けられて前記第1の開口部を閉塞する導電材からなる第1のシールドカバーと、前記シャーシを抱持するように組み付けられて前記直方体の長手方向に摺動可能で第1の摺動位置で前記第2の開口部全面を閉塞し第2の摺動位置で前記第2の開口部の少なくとも前記他方側を開口する導電材からなる第2のシールドカバーと、を備えて構成したことを特徴とするシールドケース。
  4. 直方体の一面の前記直方体の長手方向の一方側に第1の開口部を設けるとともに、前記一面と対向する面の前記直方体の長手方向の少なくとも他方側に第2の開口部を設けた略箱状の導電材からなるシャーシと、前記シャーシを抱持するように組み付けられて前記直方体の長手方向に摺動可能で第1の摺動位置で前記第1の開口部および前記第2の開口部の全面をともに閉塞し第2の摺動位置で前記第2の開口部の少なくとも前記他方側を開口する導電材からなるシールドカバーと、を備えて構成したことを特徴とするシールドケース。
  5. 請求項1ないし4記載のいずれかのシールドケースにおいて、前記シャーシの内側の前記一方側に回路基板を収容し、前記シャーシの前記他方側で前記開口部または前記第2の開口部と対向する面に取付ネジを貫通させ、前記取付ネジに前記シャーシの内側から締付ナットを螺合固定することで、前記シャーシを前記取付ネジに固定するように構成したことを特徴とするシールドケース。
  6. 請求項5記載のシールドケースにおいて、前記取付ネジを導電材で形成して信号経路とし、前記取付ネジと前記シャーシを絶縁保持部材で電気的に絶縁し、前記シャーシの内側で前記取付ネジを前記回路基板に導電接続部材を介して電気的に接続して構成したことを特徴とするシールドケース。
  7. 請求項1ないし4記載のいずれかのシールドケースにおいて、前記シャーシの内側に前記一方側と前記他方側を仕切る仕切壁を設けて構成したことを特徴とするシールドケース。
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