JP2004232771A - 分岐接続体 - Google Patents

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【課題】分岐接続体20は、パイプに圧入する方向へコンパクトに構成するとともに、狭いスペースであっても装着作業性に優れたていること。
【解決手段】分岐接続体20は、パイプPに接続されるコネクタ22と、主ホースH1を接続する第1接続部24と、副ホースH2を接続する第2接続部26とを備えている。第1接続部24および第2接続部26は、コネクタ22から2股に分岐形成されており、コネクタ22の軸方向である第1方向d1と第1接続部24とのなす角度をθmと、第1方向d1と第2接続部26とのなす角度をθsとすると、θmが45〜70゜となるように上記第1接続部24が上記コネクタ22から分岐形成され、θsが65〜90゜となるように上記第2接続部26が上記コネクタ22から分岐形成されている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホースを含む配管を分岐して接続するための分岐接続体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従 来、この種の分岐接続体は、例えば、自動車用ウォータ回路に用いられている。図8は自動車用ウォータ回路WCを説明する説明図である。エンジンEGの冷却水路に接続されるパイプPに、金属製の分岐接続体100を接続するとともに、この分岐接続体100から、ラジエータRGに接続する主ホースH1を接続するとともに、リザーブタンクRTに接続する副ホースH2を接続している。分岐接続体100は、パイプPに接続するためのストレート形状の接続ホースH3を備え、また主ホースH1、副ホースH2および接続ホースH3を接続するニップル104,105,106を備えている。
【0003】
上記自動車用ウォータ回路WCを配策するには、まず、分岐接続体100のニップル104,105,106に主ホースH1、副ホースH2および接続ホースH3をそれぞれ組み付けておく。そして、自動車の組立ラインにて、接続ホースH3の片側をエンジンEGのパイプPに、方向d1へ圧入することによりパイプPに接続している。
【0004】
なお、分岐接続体として、例えば、特許文献1〜3のものが知られている。
【特許文献1】
特開2000−35168号公報
【特許文献2】
特開2001−99378号公報
【特許文献3】
特開2001−5371号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の分岐接続体100は、パイプPに接続するための接続ホースH3を必要とし、所定の長さ以上の装着代を必要としている。このため、エンジンEG側のパイプPの付近に、エアークリーナACなどの周辺部品が配置される場合に、主ホースH1が周辺部品に干渉し易いという問題があった。
【0006】
また、パイプPの周辺のスペースが狭い場合には、圧入する方向d1と同じ方向に長い主ホースH1および短い接続ホースH3が配置される分岐接続体100は、パイプPに取り付ける作業性がよくないという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記従来の技術の問題を解決するものであり、パイプに圧入する方向へコンパクトに構成するとともに、狭いスペースであっても装着作業性に優れた分岐接続体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題を解決するためになされた本発明は、
パイプに対し第1方向へ圧入されることにより接続されるコネクタと、該コネクタから分岐形成され主ホースを第2方向へ挿入することで該主ホースを接続するための第1接続部と、上記コネクタまたは第1接続部から分岐形成され副ホースを第3方向へ挿入することで該副ホースを接続するための第2接続部と、を備えた分岐接続体において、
上記第1方向と上記第2方向とのなす角度をθmとし、上記第1方向と上記第3方向とのなす角度をθsとすると、
θmが45〜70゜となるように上記第1接続部が上記コネクタから分岐形成され、θsが65〜90゜となるように上記第2接続部が上記コネクタから分岐形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明にかかる分岐接続体では、第1接続部に主ホースを接続し、第2接続部に副ホースを接続して、コネクタをパイプに圧入することにより、流体の回路の配策がされる。また、第1接続部および第2接続部がコネクタに対して、2股に分岐して力を加えやすい位置関係および角度、つまりθmを45〜70゜となるように上記第1接続部が上記コネクタから分岐形成され、θsが65〜90゜となるように上記第2接続部が上記コネクタまたは第1接続部から分岐形成されているので、分岐接続体をパイプに接続する際に、主ホースに加えた力を、第2接続部を介してコネクタに伝達することができ、装着作業性に優れている。
【0010】
また、第1接続部および第2接続部をコネクタに対して上述のθmおよびθsの角度で配置することにより、第1接続部に接続される主ホースを、エンジンとラジエータとの間隔が狭い車両であっても容易に配策できるとともに、装着作業性に優れている。
【0011】
上記第1接続部および上記第2接続部の好適な態様として、上記主ホースおよび上記副ホースが上記コネクタを中心にして鉛直方向にそれぞれ配置されるように上記コネクタから分岐形成することにより、分岐接続体がパイプに対して回転するモーメントを低減でき、上記コネクタをパイプに対して回り止め機構の機械的強度を低減させることができる。
【0012】
ここで、副ホースが主ホースより流量が少なく、かつ細い管である場合には、θmはθsより小さい角度で設定することが好ましい。これは、主ホースのθmを大きくすると、主ホースからパイプに流れる流路変更の角度が大きくなって流量抵抗が大きくなるからである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
【0014】
(1) 自動車用ウォータ回路WCの概略構成
図1は本発明の一実施例にかかる自動車用ウォータ回路WCを備えた自動車エンジン周辺を説明する説明図、図2は分岐接続体20の付近を拡大した断面図である。エンジンEGのエンジンブロックの端部には、冷却水をラジエータRGに送るための自動車用ウォータ回路WCが配策されている。自動車用ウォータ回路WCは、エンジンEGに接続される分岐接続体20を備えており、この分岐接続体20に補強糸を埋設した主ホースH1および副ホースH2をそれぞれ接続している。主ホースH1は、エンジンEGとラジエータRGとを接続するラジエータホースであり、副ホースH2は、主ホースH1に対して分岐したバイパス用のホースである。副ホースH2は、リザーブタンクRTも自動車用ウォータ回路WCにとりこみ、エアー抜き性などを改善するために接続するためのものである。自動車用ウォータ回路WCは、分岐接続体20に主ホースH1および副ホースH2を接続した状態にて、自動車の組立ラインにて、エンジンEGの冷却水路に分岐接続体20を接続することにより配策される。以下、自動車用ウォータ回路WCの各部の構成について詳細に説明する。
【0015】
(2) 各部の構成
(2)−1 エンジンEGの接続用のパイプP
図3は分岐接続体20を接続する前の状態を示す断面図である。エンジンEGのエンジンブロックの端部には、パイプPが突設されている。パイプPは、金属または樹脂から形成されており、流路を有するパイプ本体Paを備えている。パイプ本体Paの外周部には、分岐接続体20に対して抜止めするためのビードPcが環状に突設されている。このビードPcより先端側のパイプ本体Paの外周面は、シール面Pbになっている。ビードPcの外周の一部には、該パイプPに分岐接続体20を接続したときに分岐接続体20を回り止めするための突条Pfが形成されている。
【0016】
(2)−2 分岐接続体20の構成
分岐接続体20は、コネクタ22、第1接続部24(ニップル)、第2接続部26(ニップル)を備え、これらを樹脂で一体に成形することにより構成され、さらにパイプPを接続するためのOリングからなるシール部材28、シール部材28を支持するスペーサ29およびパイプ固定部材30を備えている。
【0017】
また、コネクタ22の軸方向の長さL1は、40〜50mm、第1接続部24の軸方向の長さL2は、35〜45mm、第2接続部26の軸方向の長さL3は、25〜35mmである。
【0018】
さらに、コネクタ22の第1方向d1(軸方向)と第1接続部24の第2方向d2(軸方向)とのなす角度をθmとし、上記第1方向d1と第2接続部26の第3方向d3(軸方向)とのなす角度をθsとすると、θmが45〜70゜であり、θsが65〜90゜である。なお、θmおよびθsを上記範囲に設定した理由については後述する。
【0019】
(2)−3 コネクタ22
コネクタ22は、環状の筒体のコネクタ本体22aを備えている。コネクタ本体22aには、パイプPを挿入するためのパイプ挿入孔22bが形成されている。このパイプ挿入孔22bとパイプPのシール面Pbとの間には、シール部材28及びスペーサ29が介挿されている。シール部材28は、パイプPのシール面Pbに対してシールしている。スペーサ29は、シール部材28の側面に当たって該シール部材28のがたつきを防止している。また、コネクタ本体22aのパイプ挿入孔22bにおける図示右側の開口には、ストッパ22cが突設されている。このストッパ22cは、シール部材28の移動を規制するものである。
【0020】
図4は図2の4−4線に沿った断面図である。コネクタ本体22aには、周方向に沿って4カ所の係止用スリット22dが形成されている。また、パイプ固定部材30は、コネクタ本体22aの外周面に装着されるC字形状の抜止本体32と、抜止本体32の内周側から5カ所突設された係止爪34を備えている。各係止爪34は、各係止用スリット22dに挿入されるように形成されている。このようにパイプ固定部材30がコネクタ22に装着されることで、コネクタ22がパイプPに対して抜止される。さらに、コネクタ本体22aには、パイプPの突条Pfに係合することで分岐接続体20を周り止めする係止溝22fが形成されている。
【0021】
(2)−4 第1接続部24
図3に戻り、第1接続部24は、コネクタ22から分岐形成され、パイプ挿入孔22bに接続される主流路24aを備えている。第1接続部24の外周部には、主ホースH1の抜止を防止する抜止突起24bが形成されている。主ホースH1は、第1接続部24に板バネクリップCP1で締結されることにより接続される。ここで、主ホースH1は、例えば、φ33mmの内径で、肉厚4.5mmのものを用いることができる。
【0022】
(2)−5 第2接続部26
第2接続部26は、コネクタ22から分岐形成され、パイプ挿入孔22bに接続される副流路26aを備えている。第2接続部26の外周部には、副ホースH2の抜止を防止する抜止突起26bが環状に形成されている。副ホースH2は、第2接続部26に板バネクリップCP2で締結されることにより接続される。ここで副ホースH2は、例えば、φ9mmの内径で、肉厚3.5mmのものを用いることができる。
【0023】
(3) 自動車用ウォータ回路WCの配策作業
自動車用ウォータ回路WCの配策作業をするには、まず、図3に示すように、第1接続部24に主ホースH1を第2方向d2に圧入し、さらに、第2接続部26に副ホースH2を第3方向d3へ圧入する。その後、板バネクリップCP1,CP2などを用い、第1接続部24および第2接続部26において、主ホースH1および副ホースH2の外径側から締めて締結する。一方、パイプ挿入孔22bには、シール部材28およびスペーサ29を装着する。その後、パイプ固定部材30を分岐接続体20の外周部に装着する。これにより、分岐接続体20が自動車の組立ラインへ接続されるための準備を終える。
【0024】
自動車の組立ラインにて、図5に示すように、主ホースH1を手で掴むとともに、コネクタ22のパイプ挿入孔22bをパイプPに位置合わせするとともに、図4に示す係止溝22fを突条Pfに位置合わせする。そして、主ホースH1を押すとともに、副ホースH2も親指で押して、分岐接続体20のコネクタ22をパイプPに第1方向d1へ押し入れる。これにより、図2に示すように、パイプPに装着されたスペーサ29およびシール部材28がストッパ22cで位置決めされて、さらに分岐接続体20に予め装着されているパイプ固定部材30がパイプPのビードPcを乗り越えた後に縮径することにより引っかかり、その移動が規制される。その後、図1に示すように主ホースH1の他端をラジエータRGに、副ホースH2の他端をリザーブタンクRTに接続することにより、自動車用ウォータ回路WCが配策される。
【0025】
(4) 実施の形態の作用効果
上記実施例によれば、上述した作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
【0026】
(4)−1 図6はコネクタ22から分岐した第1接続部24および第2接続部26の角度について説明する説明図である。コネクタ22と第1接続部24とのなす角度であるθm、および第1接続部24と第2接続部26とのなす角度であるθsは、以下の条件に基づいて設定されている。
【0027】
すなわち、θmは、45〜70゜の範囲であることが好ましく、特に好ましくは、60〜70゜である。これは、θmが45゜を下回ると、分岐接続体20の軸方向の長さが大きくなり、挿入作業が難しくなるからであり、一方、θmが70゜を越えると、パイプPから主流路24aへ流れるときに曲がる角度が大きくなり、大きな流路抵抗となって好ましくないからである。
【0028】
一方、θsは、θmに応じて設定範囲が異なるが、θmを45゜に設定した場合には、65〜90゜の範囲で設定されることが望ましい。下限の角度を65゜以上に設定したのは、以下の理由による。図5に示すように、分岐接続体20のコネクタ22をパイプPに接続するには、主ホースH1を掴んで第2方向d2に力を加えるとともに、第2接続部26を押すことにより、コネクタ22をパイプPに挿入する。このとき、手から加えられる力がFpとすると主ホースH1および第2接続部26に加えられる力は、主ホースH1の摩擦による滑りを考慮してほぼ等しいと仮定した場合に、それぞれFp/2となる。
【0029】
この場合において、第2方向d2が第1方向d1と異なっているので、主ホースH1に第2方向d2に加えた力Fp/2のうち、第1方向d1への分力Fmがコネクタ22に加わり、さらに、第2接続部26に加えた力のうち、第1方向d1への分力Fsがコネクタ22に加わる。つまり、第1方向d1への力Fcは、次式(1)のようにFmの第1方向d1への力Fmと、Fsの第1方向d1への力Fsとの合計となる。
Fc=Fm+Fs ...(1)
=(Fp/2)・cosθm+(Fp/2)・cosθs
【0030】
ここで、Fc=0.8Fpとなる条件、つまり、手から加えられる力Fpのうち、80%以上の力がコネクタ22に伝達されれば作業性を高めることができる条件とすると、θm=45゜であるから、θs=65゜となる。つまり、θが65゜を上回ると、加えた力の80%以上の力でコネクタ22を挿入することができる。
【0031】
このように、第1接続部24および第2接続部26がコネクタ22に対して、2股に分岐して力を加えやすい位置関係および角度に設定することにより、分岐接続体20をエンジンEGに装着する際に、主ホースH1に加えた力を、コネクタ22を装着する大きな力に伝達することができるので、装着するための力が小さくてもよく、装着作業性を向上させることができる。
【0032】
(4)−2 第1接続部24および第2接続部26を第1方向d1に対してθmを45゜以上に、θsを65゜以上に設定したので、分岐接続体20に接続される主ホースH1および副ホースH2の直線状に配置される部分の長さを短くできるので、エンジンEGとラジエータRGとの間隔が狭い車両であっても配策できるとともに、装着作業性に優れている。
【0033】
(4)−3 分岐接続体20の回り止め
図7は図2の7−7線に沿った断面図である。分岐接続体20の第1接続部24が鉛直下向きに、第2接続部26が鉛直上向きに配置されているので、つまり、第1接続部24に接続される主ホースH1、第2接続部26に接続される副ホースH2が鉛直線上に配置されるので、図7の2点鎖線のように、副ホースH2を所定角度αで配置した場合より、副ホースH2の自重に伴うモーメントMを小さくでき、エンジンEGの振動により分岐接続体20へ加わる回転力を小さくできる。よって、図4に示したパイプPの突条Pfとコネクタ22の係止溝22fとを係合させることにより構成した回り止めのための機構の機械的強度を小さくすることができる。
【0034】
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる自動車用ウォータ回路を備えた自動車エンジン周辺を説明する説明図である。
【図2】分岐接続体の付近を拡大した断面図である。
【図3】分岐接続体を接続する前の状態を示す断面図である。
【図4】図2の4−4線に沿った断面図である。
【図5】分岐接続体のパイプへの接続作業を説明する説明図である。
【図6】コネクタから分岐した第1接続部および第2接続部の角度について説明する説明図である。
【図7】図2の7−7線に沿った断面図である。
【図8】従来の自動車用ウォータ回路を説明する説明図である。
【符号の説明】
20...分岐接続体
22...コネクタ
22a...コネクタ本体
22b...パイプ挿入孔
22c...ストッパ
22d...係止用スリット
22f...係止溝
24...第1接続部
24a...主流路
24b...抜止突起
26...第2接続部
26a...副流路
26b...抜止突起
28...シール部材
29...スペーサ
30...パイプ固定部材
32...抜止本体
34...係止爪
EG...エンジン
H1...主ホース
H2...副ホース
CP1,CP2...板バネクリップ
P...パイプ
Pa...パイプ本体
Pb...シール面
Pc...ビード
Pf...突条
RG...ラジエータ
RT...リザーブタンク
WC...自動車用ウォータ回路

Claims (3)

  1. パイプ(P)に対し第1方向(d1)へ圧入されることにより接続されるコネクタ(22)と、該コネクタ(22)から分岐形成され主ホース(H1)を第2方向(d2)へ挿入することで該主ホース(H1)を接続するための第1接続部(24)と、上記コネクタ(22)または第1接続部(24)から分岐形成され副ホース(H2)を第3方向へ挿入することで該副ホース(H2)を接続するための第2接続部(26)と、を備えた分岐接続体において、
    上記第1方向(d1)と上記第2方向(d2)とのなす角度をθmとし、上記第1方向(d1)と上記第3方向(d3)とのなす角度をθsとすると、
    θmが45〜70゜となるように上記第1接続部(24)が上記コネクタ(22)から分岐形成され、θsが65〜90゜となるように上記第2接続部(26)が上記コネクタ(22)から分岐形成されていることを特徴とする分岐接続体。
  2. 請求項1の分岐接続体において、
    上記第1接続部(24)および上記第2接続部(26)は、上記主ホース(H1)および上記副ホース(H2) が上記コネクタ(22)を中心にして鉛直方向にそれぞれ配置されるように上記コネクタ(22)から分岐形成されている分岐接続体。
  3. 請求項1または請求項2の分岐接続体において、
    上記コネクタ(22)は、上記パイプ(P)に対して回り止め機構を備えている分岐接続体。
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