JP2004233401A - フォトマスク、フォトマスクの作製方法、及び露光方法 - Google Patents

フォトマスク、フォトマスクの作製方法、及び露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】段差基板上にパターンを転写する際にも、パターンを正確に転写でき、しかも作製容易な構成を備えたフォトマスクを提供する。
【解決手段】本フォトマスク40は、段差基板上に高低差zの高膜面と低膜面を有するレジスト膜上に倍率Mのスキャナを用いてLSI回路パターンを転写するマスクであって、厚板部と薄板部とを有する石英製マスク基板42と、厚板部及び薄板部のそれぞれに設けられた同じ膜厚のCr遮光膜からなる第1及び第2遮光パターン44a、44bとを備える。第1及び第2遮光パターンはそれぞれレジスト膜の低膜面及び高膜面に転写すべきパターンを構成する。第1及び第2遮光パターンをそれぞれ設けた厚板部及び薄板部の主面間には段差Zがあって、第1遮光パターンの結像位置をM ×Z=zだけシフトさせて、第1遮光パターン及び第2遮光パターンによるパターンをそれぞれレジスト膜の低膜面及び高膜面に正確に結像させることができる。これにより、段差基板に成膜されたレジスト膜の膜面の段差に起因する焦点ずれを補償して、所望のパターンを正確に段差基板上のレジスト膜に転写できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、段差を有する被加工体上、例えば半導体装置の製造プロセスで段差基板上のレジスト膜にパターンを転写する際に好適に使用できるフォトマスク、そのようなフォトマスクの製造方法、及びそのようなフォトマスクを使って露光する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSIの集積度を高め、かつ性能を向上させるために、パターンの微細化が急ピッチで進行している。その結果、LSIの回路パターンに用いられる線幅の最小寸法がリソグラフィプロセスの解像限界に近づき、深刻な焦点深度不足を招いている。
【0003】
ところで、LSIは、DRAMに代表される「メモリー用LSI」と、MPUに代表される「ロジック用LSI」の2つに大別される。
メモリー用LSIとロジック用LSIの双方を必要とする半導体装置を製造する際には、従来は、それぞれ別々に製造し、実装するのが一般的であったが、LSIの小型化、高集積化に対する市場要求に応じるために、これら相互に異なる機能を有する2つのLSIをワンチップ化した「DRAM混載ロジックLSI」の開発が、盛んに進められている。
DRAM混載ロジックLSIは、配線等の回路パターンが高度に密集したDRAM回路と、回路パターンの密度が比較的低いロジック回路とを1つのチップ内に集積させたLSIである。
【0004】
このようなDRAM混載ロジックLSIの製造では、回路パターンが密なメモリ用LSI領域と、回路パターンが疎のロジック用LSI領域との間で基板表面に高低差が生じる。
その結果、露光工程でマスクパターンをレジスト膜に転写する際、レジスト膜の下地層の高低差、つまり基板表面の高低差に応じてレジスト膜にも高低差が生じる。そのため、DRAM混載ロジックLSIの製造では、リソグラフィプロセスを実施する際の焦点深度不足の問題が、より一層深刻になっている。
【0005】
ここで、図5を参照して、DRAM混載ロジックLSIの製造工程で、前工程で作り込まれた段差基板上にリソグラフィ処理を施す際に適用している従来の方法を説明する。図5は段差基板に適用するリソグラフィ処理の従来の方法を説明する模式図である。
本例では、図5に示すように、段差基板12上のレジスト膜14に投影レンズ16を介してフォトマスク18のパターンを転写する。
段差基板12は、配線パターン等の回路パターンが密なために表面が高くなっている高部12aと、回路パターンが疎のために表面が高部12aより低い低部12bとを基板上に有し、その結果、段差基板12上に成膜されたレジスト膜14は、段差基板12の段差に応じて高膜面14aと低膜面14bを有する。
【0006】
フォトマスク18は、遮光パターン18aを透明マスク基板18bの主面に設けたマスクであって、光源(図示せず)から放射された光は遮光パターン18aで遮られていない領域、つまり転写パターン領域を透過してレジスト膜14上に到達し、結像する。
これにより、レジスト膜14が選択的に感光され、遮光パターン18aで構成されたマスクパターンがレジスト膜14上に転写される。
【0007】
ところで、例えば65nm世代デバイスに要求されるパターン線幅では、開口数(NA)0.75の最新のArFスキャナ(波長193nm)を露光装置として用いたとしても、0.2μm程度の焦点深度しか確保できない。
しかし、上述の高部と低部とが混在するLSI形成用段差基板では、およそ0.1μm程度の高低差が生じるため、ウエハが本来有する歪み、露光装置のオートフォーカス精度の誤差、露光装置の焦点面の歪み等が0.1μm程度の高低差に加わると、図5に示すように、0.2μm以上のフォーカスずれδがレジスト膜14の低膜面14bで生じる。
このため、結果として、LSIパターンを高精度にレジスト膜上に転写することができなくなるという問題が生じている。
【0008】
ここで、段差基板上のフォーカスずれの一例として、図6に、0.5μmの段差を有する段差基板上のレジスト膜に波長248nmのKrFステッパーを用いて、直径0.24μmのコンタクトホールパターンのパターン転写を行った際のCD−SEM写真を示す。図6(a)及び図6(b)は、それぞれ、コンタクトホールを転写する段差基板の断面図、及び段差基板上のレジスト膜に転写したコンタクトホールの径を示すCD−SEM写真をである。図6(b)のA及びBは、それぞれ、段差基板12の高部12a上及び低部12bのコンタクトホールを示す。
使用したフォトマスクは、透過率6%のハーフトーン位相シフトマスクで、KrFステッパーの照明条件はNA=0.55とし、レジストには東京応化工業社製のTDUR−PO15を用いて、段差基板12上に0.88μmの膜厚でレジスト膜を成膜した。
設計上では、全て同じ径のコンタクトホールのパターンがレジスト膜上に転写される筈であったが、段差基板12のレジスト膜段差によって、フォーカスずれの影響を受けることにより、低部12b上に形成されたコンタクトホールは、高部12a上に形成されたコンタクトホールに比べて、コンタクトホール径が著しく拡大している。
【0009】
そこで、特開平4−212154号公報は、段差基板にパターンを転写する際に使用するフォトマスクを提案している。ここで、図7を参照して、前掲公報に開示されたフォトマスクの構成を説明する。図7は前掲公報に提案されているフォトマスクの構成を説明する模式図である。
前掲公報は、図7に示すように、段差基板20上にパターンを転写する際に使用するフォトマスク22として、透明基板24の主面に設けた遮光パターン26を光学距離調整膜28で部分的に覆ったフォトマスクを提案している。フォトマスク22に入射した光Lは、光学距離調整膜28を透過した光Lと、光学距離調整膜28を透過しない光Lとに別れ、レンズ30を介して段差基板20上のレジスト膜32に到達する。
【0010】
前掲公報によれば、光学的距離調整膜28は、石英等により形成された、屈折率nが透明基板24と同じ膜であって、光学的距離調整膜28の位置及び膜厚は段差基板20上のレジスト膜32の段差によって決定される。
また、焦点距離P、Q間の距離Dは、
D={m・(n−1)・d}/n′
で表される。
ここで、nは光学的距離調整膜28の屈折率、n′はレジスト膜の屈折率、mはレンズ30の倍率、及びdは光学的距離調整膜26の膜厚である。
そして、距離Dがレジスト膜32の低い領域32aと高い領域32bとの間の段差寸法Tに一致するように、光学的距離調整膜28の膜厚dを設定する、つまり、
d=(n′・T)/{m・(n−1)}
に設定する。
これにより、光学距離調整膜28を透過しない光Lは焦点距離Pを低い領域32aに位置させ、光学距離調整膜28を透過した光Lは焦点距離Qを高い領域32bに位置させることができ、レジスト膜32の段差を補償することができるとしている。
【0011】
【特許文献1】
特開平4−212154号公報(第3頁、図1)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前掲公報で提案されている所要の膜厚の光学的距離調整膜を遮光パターン上に設けることは、実際には、技術的にかなり困難を伴うことであって、実用化には更なる研究が必要であると思われる。
【0013】
そこで、本発明の第1の目的は、段差基板上にマスクパターンを転写する際にも、マスクパターンを正確に転写でき、しかも作製容易な構成を備えたフォトマスクを提供することであり、第2の目的はそのようなフォトマスクの製造方法を提供することであり、第3の目的はそのようなフォトマスクを使って露光する方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、以下に説明するように、段差基板の高低差によって生じるフォーカスずれを補正するために、従来技術の光学的距離調整膜に代えて、高低差をマスク基板自体に設けることを着想した。そして、着想が有効であることを実験により確認して、本発明を発明するに到った。
【0015】
投影光学系においては、必ず「物体面」と「像面」とが対で存在する。リソグラフィ工程で使用される露光装置では、「物体面」とはLSIの回路パターンが描かれたマスク面であり、「像面」とはレジスト膜が成膜されたウエハの基板表面、つまりレジスト膜の膜面である。
物体面に凹凸がある場合には、それに対応して像面も凹凸を持つ。換言すれば、像面に凹凸を持たせたいときには、それと共役となるような凹凸を物体面に設けることにより解決できる。
【0016】
像面の凹凸の段差を補償するために、低像面を高像面に一致させるための移動距離、つまり像面の高さ方向のシフト量をzすると、それに共役な物体面での凹凸の段差、つまり物体面の高さ方向のシフト量Zとの間には、投影光学系の倍率Mを介して以下のような関係式(1)が成立する。
z=M×Z ・・・・・・・(1)
即ち、物体面の位置を縦方向にZだけシフトさせると、像面での位置はM ×Z=zだけシフトして、凹凸のある面に所定のパターンを結像させることができる(投影光学系における縦倍率)。
一般的に、半導体製造装置に使われるステッパーでは、Mは、M=1/5、スキャナでは、M=1/4である。
【0017】
露光工程の事前検討段階で、段差基板が有する段差(z)を予め測定しておくことは可能なので、その段差を補正するためのフォトマスクの主面段差(Z)を式(1)から求め、主面間に主面段差(Z)を有するマスク基板を形成し、各主面にそれぞれ遮光パターンを設けたフォトマスクを使用することにより、フォーカスずれのない高精度なパターン転写が可能となる。ここで、主面とは、像面に対面する物体面、つまりレジスト膜に対面するフォトマスクの面を言う。
【0018】
上記目的を達成するために、上述の知見に基づいて、本発明に係るフォトマスクは、段差を有する被加工体上に成膜され、被加工体の段差に応じて生じているレジスト膜段差を介して低膜面と高膜面とを有するレジスト膜に、投影光学系を介してマスクパターンを転写するフォトマスクであって、
板厚の厚い厚板部と、厚板部の板厚より薄い薄板部とを有し、厚板部の主面と薄板部の主面との主面段差がZの透明マスク基板と、
厚板部の主面に設けられ、レジスト膜の低膜面に転写するパターンを構成する第1遮光膜パターンと、低膜面の主面に設けられ、レジスト膜の高膜面に転写するパターンを構成する第2遮光膜パターンとからなるマスクパターンと
を備え、
レジスト膜のレジスト膜段差をz、投影光学系の倍率をMとするとき、
Z=z/M ・・・・・・・式(1)
で規定されることを特徴としている。
【0019】
本発明の透明マスク基板は、従来から既知の透明マスク基板であって、例えば石英製の基板等である。遮光膜も従来から既知のCr膜等の遮光膜である。
本発明に係るフォトマスクでは、前述したように、フォトマスクの第1遮光パターンを有する厚板部の主面と第2遮光パターンを有する薄板部の主面との間にZの主面段差を設けることにより、第1遮光パターンの結像位置をM ×Z=zだけシフトさせて、第1遮光パターンによるパターンをレジスト膜の低膜面に、第2遮光パターンによるパターンをレジスト膜の高膜面に正確に結像させることができる。
本発明に係るフォトマスクを適用してレジスト膜段差のあるレジスト膜上に転写することにより、従来のようなフォーカスずれが生じなくなり、結果として高精度なLSIパターンの転写が可能となる。
【0020】
本発明に係るフォトマスクは、2個以上の段差を有する被加工体上に成膜され、かつ被加工体の各段差に応じて生じているレジスト膜段差を介して高低の相互に異なる3面以上の膜面を有するレジスト膜にマスクパターンを転写することもできる。
その場合には、フォトマスクは、レジスト膜の各膜面に対応して3個の主面が透明マスク基板に設けられ、主面間の各主面段差が各レジスト膜段差に対応して式(1)の関係を有し、各主面がそれぞれ各膜面に転写する遮光膜パターンを備えている。
【0021】
本発明に係るフォトマスクの作製方法は、段差を有する被加工体上に成膜され、被加工体の段差に応じて生じているレジスト膜段差を介して低膜面と高膜面とを有するレジスト膜に、投影光学系を介してマスクパターンを転写するフォトマスクの作製方法であって、
板状の透明マスク基板の厚板部形成領域を覆い、薄板部形成領域を露出するレジストマスクを透明マスク基板上に形成する工程と、
レジスト膜のレジスト膜段差をz、投影光学系の倍率をMとするとき、
厚板部の主面と薄板部の主面との間の主面段差Zが、
Z=z/M ・・・・・・・式(1)
で規定される主面段差Zを有するように、薄板部形成領域をエッチングして、板厚の厚い厚板部と、厚板部の板厚より薄い薄板部とを透明マスク基板上に形成する工程と、
レジスト膜の低膜面に転写するパターンを構成する第1遮光膜パターンを厚板部の主面に、レジスト膜の高膜面に転写するパターンを構成する第2遮光膜パターンを薄板部の主面に形成する工程と
を有することを特徴としている。
【0022】
本発明に係るフォトマスクの作製方法は、透明マスク基板のエッチング工程と遮光膜パターンの形成工程とで構成され、光学的距離調整膜等の成膜工程を必要としないので、作製が容易である。
【0023】
本発明に係る露光方法は、段差を有する被加工体上に成膜され、被加工体の段差に応じて生じるレジスト膜段差を介して低膜面と高膜面とを有するレジスト膜に、投影光学系を介してフォトマスクのマスクパターンを転写する露光方法であって、
被加工体上のレジスト膜の高膜面と低膜面とのレジスト膜段差zを測定する工程と、
投影光学系の倍率をMとするとき、
Z=z/M ・・・・・・・式(1)
式(1)で規定される主面段差Zを有する板厚の厚い厚板部と、厚板部の板厚より薄い薄板部とを有し、レジスト膜の低膜面に転写するパターンを構成する第1遮光膜パターンを厚板部の主面に、レジスト膜の高膜面に転写するパターンを構成する第2遮光膜パターンを薄板部の主面に備えるフォトマスクを使って、投影光学系を介して露光する工程と
を有することを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照して、実施形態例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
フォトマスクの実施形態例
本実施形態例は本発明に係るフォトマスクの実施形態の一例であって、図1は本実施形態例のフォトマスクの構成を示す断面図である。
本実施形態例のフォトマスク40は、図4に示すような段差基板62上に一様な膜厚で成膜されたレジスト膜64上に投影倍率M=1/4のArFスキャナを用いてLSIの回路パターンを転写するフォトマスクである。
段差基板62は回路パターンが密な高部62aと回路パターンが疎の低部62bとを有し、レジスト膜64は段差基板62の高部62aに対応して高膜面64aを、低部62bに対応して低膜面64bを有する。
高部62a上のレジスト膜64の高膜面64aは、低部62b上のレジスト膜64の低膜面64bより高い位置にあり、高膜面64aと低膜面64bとの段差zは0.1μmである。
【0025】
フォトマスク40は、板厚が厚さtの厚板部42aと板厚が厚板部42より薄い厚さtの薄板部42bとを有する石英製の透明マスク基板42と、透明マスク基板42の厚板部42a及び薄板部42bの主面それぞれに設けられ、同じ膜厚のCr遮光膜からなる第1遮光パターン44a、及び第2遮光パターン44bとを備えている。厚板部42a及び薄板部42bの主面の反対側の面は、同じ平面上にある。
厚板部42上の第1遮光パターン44aは段差基板62上のレジスト膜64の低膜面64bに転写すべきパターンを構成する遮光パターンであり、薄板部42b上の第2遮光パターン44bはレジスト膜64の高膜面64aに転写すべきパターンを構成する遮光パターンである。
【0026】
厚板部42aの厚さtと薄板部42bの厚さtとの間には、式(1)に基づいて、
Figure 2004233401
の関係が成立するように、t及びtが設定されている。
【0027】
本実施形態例のフォトマスク40は、第1遮光パターン44aを有する厚板部42aと第2遮光パターン44bを有する薄板部42bとの間にZの主面段差を設けることにより、第1遮光パターン44aの結像位置をM ×Z=zだけシフトさせて、第1遮光パターン44aによるパターンをレジスト膜64の低膜面64bに、第2遮光パターン44bによるパターンをレジスト膜64の高膜面64aに正確に結像させることができる。
これにより、段差基板62に成膜されたレジスト膜64の表面の段差に起因する焦点ずれを補償して、フォトマスク40より所望のマスクパターンを正確に段差基板62上のレジスト膜64に転写することができる。
【0028】
フォトマスクの製造方法の実施形態例
本実施形態例は本発明に係るフォトマスクの製造方法を上述の実施形態例のフォトマスクの製造に適用した実施形態の一例である。図2(a)から(d)及び図3(e)から(g)は、それぞれ、フォトマスクを製造する際の工程毎の断面図である。
先ず、図2(a)に示すように、マスク基板となる透明な基板46にレジストを塗布して、レジスト膜48を成膜する。
次いで、図2(b)に示すように、レジスト膜48にリソグラフィ処理を施して、基板46の厚板部形成領域50を覆い、薄板部形成領域52を露出させるパターンを有するレジストマスク54を形成する。
【0029】
次に、図2(c)に示すように、レジストマスク54上から基板46にエッチングを施して薄板部42bを形成し、レジストマスク54で覆うことによりエッチングしなかった厚板部形成領域50を厚板部42aとする透明マスク基板42を形成する。
次いで、レジストマスク54を剥離した後、図2(d)に示すように、CVD法やスパッター等の金属膜の成膜プロセスを用いて透明マスク基板42の厚板部42a及び薄板部42b上に一様な膜厚のCr膜からなる遮光膜56を成膜する。
【0030】
次いで、図3(e)に示すように、遮光膜56上にレジストを塗布してレジスト膜58を成膜する。
続いて、図3(f)に示すように、所望のLSI回路パターンをレジスト膜58に転写して、エッチングマスク60を形成する。
次に、エッチングマスク60上から遮光膜56をエッチングし、エッチング後、エッチングマスク60を剥離して、図3(g)に示すように、厚板部42aに遮光パターン44aを、薄板部42bに遮光パターン44bを形成する。
以上の工程を経ることにより、実施形態例のフォトマスク40を簡単な工程で容易に作製することができる。
【0031】
露光方法の実施形態例
本実施形態例は本発明に係る露光方法の実施形態の一例であって、図4は半導体装置の製造に際し本実施形態例の方法により段差基板上にパターンを転写する露光方法を説明する模式図である。
先ず、配線パターン等の回路パターンが密なために表面が高い高部62aと回路パターンが疎なために表面が高部62aより低い低部62bとを有する段差基板62上に一様な膜厚でレジスト膜64を成膜する。
次いで、高部62a上のレジスト膜64の膜面と低部62b上のレジスト膜64の膜面との段差zを測定して、z=0.1μmを求める。
【0032】
次いで、板厚が厚さtの厚板部42aと板厚が厚板部42より薄い厚さtの薄板部42bとを有する透明マスク基板42の透明マスク基板42の厚板部42a及び薄板部42bのそれぞれに同じ膜厚の遮光膜からなる遮光パターン44a、44bを備えたフォトマスク40を用意する。
厚板部42上の遮光パターン44aは段差基板62の低部62b上のレジスト膜64に転写すべきパターンを構成する遮光パターンであり、薄板部42b上の遮光パターン44bは段差基板62の高部62a上のレジスト膜64に転写すべきパターンを構成する遮光パターンである。
厚板部42aの厚さtと薄板部42bの厚さtとの間には、式(1)に基づいて、
Figure 2004233401
の関係がある。
【0033】
次いで、投影倍率M=1/4の投影レンズ66を有するArFスキャナを用いて、遮光パターン44a及び遮光パターン44bで構成されるフォトマスク40のLSI回路パターンを段差基板62のレジスト膜64上に転写する。
フォトマスク40を使用することにより、図4に示すように、遮光パターン44aを有する厚板部42aを透過し、投影レンズ66で集光された光は段差基板62の低部62b上のレジスト膜64の膜面64bで結像し、遮光パターン44bを有する薄板部42bを透過し、投影レンズ66で集光された光は段差基板62の高部62a上のレジスト膜64aの膜面で結像する。
よって、フォトマスク40に設けられたLSI回路パターンを正確にレジスト膜64上に転写することができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係るフォトマスクによれば、フォトマスクの第1遮光パターンを有する厚板部の主面と第2遮光パターンを有する薄板部の主面との間にZの主面段差を設けることにより、第1遮光パターンの結像位置をM ×Z=zだけシフトさせて、第1遮光パターンによるパターンをレジスト膜の低膜面に、第2遮光パターンによるパターンをレジスト膜の高膜面に正確に結像させることができる。本発明に係るフォトマスクを適用してレジスト膜段差のあるレジスト膜上に転写することにより、従来のようなフォーカスずれが生じなくなり、結果として高精度なLSIパターンの転写が可能となる。
【0035】
本発明に係るフォトマスクの作製方法によれば、透明マスク基板のエッチング工程と遮光膜パターンの形成工程とで構成され、光学的距離調整膜等の成膜工程を必要としないので、作製が容易である。
本発明に係る露光方法は、本発明に係るフォトマスクを使った好適な露光方法を実現している。フォーカスずれがなくなることにより安定したパターン形成が可能となるので、従来より微細パターンの転写が可能になり、半導体製造プロセスのマージンが広がり、製造歩留まりが向上する。また、高低差に関わらず所望のパターン形状が得られるので、半導体デバイスの性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例のフォトマスクの構成を示す断面図である。
【図2】図2(a)から(d)は、それぞれ、実施形態例のフォトマスクを製造する際の工程毎の断面図である。
【図3】図3(e)から(g)は、それぞれ、図2(d)に続いて、実施形態例のフォトマスクを製造する際の工程毎の断面図である。
【図4】半導体装置の製造に際し本実施形態例の方法により段差基板上にパターンを転写する露光方法を説明する模式図である。
【図5】段差基板に適用したリソグラフィ処理の従来の方法を説明する模式図である。
【図6】図6(a)及び図6(b)は、それぞれ、コンタクトホールを転写する段差基板の断面図、及び段差基板上のレジスト膜に転写したコンタクトホールの径を示すCD−SEM写真をである。
【図7】特開平4−212154号公報に提案されているフォトマスクの構成を説明する模式図である。
【符号の説明】
12……段差基板、12a……高部、12b……低部、14……レジスト膜、16……投影レンズ、18……フォトマスク、18a……遮光パターン、18b……透明マスク基板、 20……段差基板、22……フォトマスク、24……透明基板、26……遮光パターン、28……光学距離調整膜、30……レンズ、32……レジスト膜、40……実施形態例のフォトマスク、42……透明マスク基板、42a……厚板部、42b……薄板部、44a……第1遮光パターン、44b……第2遮光パターン、46……透明な基板、48……レジスト膜、50……厚板部形成領域、52……薄板部形成領域、54……レジストマスク、56……遮光膜、58……レジスト膜、60……エッチングマスク、62……段差基板、62a……高部、62b……低部、64……レジスト膜、64a……高膜面、64b……低膜面、66……投影レンズ。

Claims (4)

  1. 段差を有する被加工体上に成膜され、被加工体の段差に応じて生じているレジスト膜段差を介して低膜面と高膜面とを有するレジスト膜に、投影光学系を介してマスクパターンを転写するフォトマスクであって、
    板厚の厚い厚板部と、厚板部の板厚より薄い薄板部とを有し、厚板部の主面と薄板部の主面との主面段差がZの透明マスク基板と、
    厚板部の主面に設けられ、レジスト膜の低膜面に転写するパターンを構成する第1遮光膜パターンと、低膜面の主面に設けられ、レジスト膜の高膜面に転写するパターンを構成する第2遮光膜パターンとからなるマスクパターンと
    を備え、
    レジスト膜のレジスト膜段差をz、投影光学系の倍率をMとするとき、
    Z=z/M ・・・・・・・式(1)
    で規定されることを特徴とするフォトマスク。
  2. フォトマスクが、2個以上の段差を有する被加工体上に成膜され、かつ被加工体の各段差に応じて生じているレジスト膜段差を介して高低の相互に異なる3面以上の膜面を有するレジスト膜にマスクパターンを転写するフォトマスクであって、
    レジスト膜の各膜面に対応して3個の主面が透明マスク基板に設けられ、主面間の各主面段差が各レジスト膜段差に対応して式(1)の関係を有し、各主面がそれぞれ各膜面に転写する遮光膜パターンを備えていることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
  3. 段差を有する被加工体上に成膜され、被加工体の段差に応じて生じているレジスト膜段差を介して低膜面と高膜面とを有するレジスト膜に、投影光学系を介してマスクパターンを転写するフォトマスクの作製方法であって、
    板状の透明マスク基板の厚板部形成領域を覆い、薄板部形成領域を露出するレジストマスクを透明マスク基板上に形成する工程と、
    レジスト膜のレジスト膜段差をz、投影光学系の倍率をMとするとき、
    厚板部の主面と薄板部の主面との間の主面段差Zが、
    Z=z/M ・・・・・・・式(1)
    で規定される主面段差Zを有するように、薄板部形成領域をエッチングして、板厚の厚い厚板部と、厚板部の板厚より薄い薄板部とを透明マスク基板上に形成する工程と、
    レジスト膜の低膜面に転写するパターンを構成する第1遮光膜パターンを厚板部の主面に、レジスト膜の高膜面に転写するパターンを構成する第2遮光膜パターンを薄板部の主面に形成する工程と
    を有することを特徴とするフォトマスクの作製方法。
  4. 段差を有する被加工体上に成膜され、被加工体の段差に応じて生じるレジスト膜段差を介して低膜面と高膜面とを有するレジスト膜に、投影光学系を介してフォトマスクのマスクパターンを転写する露光方法であって、
    被加工体上のレジスト膜の高膜面と低膜面とのレジスト膜段差zを測定する工程と、
    投影光学系の倍率をMとするとき、
    Z=z/M ・・・・・・・式(1)
    式(1)で規定される主面段差Zを有する板厚の厚い厚板部と、厚板部の板厚より薄い薄板部とを有し、レジスト膜の低膜面に転写するパターンを構成する第1遮光膜パターンを厚板部の主面に、レジスト膜の高膜面に転写するパターンを構成する第2遮光膜パターンを薄板部の主面に備えるフォトマスクを使って、投影光学系を介して露光する工程と
    を有することを特徴とする露光方法。
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