JP2004237612A - 平版印刷版用版面保護剤 - Google Patents

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Yasuo Okamoto
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Abstract

【課題】不感脂化効果とインキ着肉性を充分に両立する平版印刷版用版面保護剤を提供する。
【解決手段】水溶性高分子化合物と下記一般式(1)で表される部分構造を有する有機金属ポリマーを含有することを特徴とする平版印刷版用版面保護剤。
一般式(1)
Figure 2004237612

(式(1)中、Rは−POもしくは−OPO又はその塩を表す。)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平版印刷版用版面保護剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷版を製版する際、その最終工程でいわゆるガム液が塗布される。
ガム液塗布の目的は非画像領域の親水性を保護するのみならず、画像領域の加筆又は消去等の画像修正、製版後印刷するまでの期間の保存又は再使用までの保存、印刷機に取付ける際や取扱い中の指紋、油脂、塵埃等の付着によって引起される汚れの防止及び傷の発生等からの保護であり、更に酸化汚れの発生を抑えることである。
従来、平版印刷版用のガム液としては、一般的にアラビアガム、セルロースガム又は分子中にカルボキシル基を有する水溶性高分子物質の水溶液が使用されていた。しかし、これらのガム液は下記のような問題点を持っていた。即ち、通常印刷版の最終の仕上げ工程で版上にガム液を注ぎ、これをスポンジ、又は綿タンポン等で版面全体に拡げ、更に拭布で版面が乾燥するまで擦るが、この際、画像領域(インキを受容する領域)に水溶性高分子物質が部分的に厚塗りになる。厚塗りされた部分の画像部は、印刷する過程でインキに対する着肉性が悪く、所望のインキ濃度の印刷物を得るまでには相当数の刷り枚数を必要とする。一般にこの現象を印刷抜け(いわゆる着肉不良)と称している。
【0003】
インキ着肉性の良好な版面保護剤を得るため種々工夫が提案されている。例えば金属酸化物、金属硫化物とバインダーを含む電子写真式印刷用原版などに用いる不感脂化処理液に有機金属ポリマーを含ませることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、いまだ不感脂化効果と着肉性を充分に両立する版面保護剤が達成されていない。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−190653号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、不感脂化効果とインキ着肉性を充分に両立する平版印刷版用版面保護剤を提供することである。本発明の目的は詳しくは、製版後の平版印刷版の傷汚れ防止及び油脂汚れ防止の効果に優れ、一方非画像部の親水性の保護にも優れ、同時に印刷する過程でインキに対して良好な着肉性を発揮する平版印刷版用版面保護剤を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、平版印刷版用版面保護剤に水溶性高分子化合物と特定の有機金属ポリマーを含有させることによって、優れた版面保護剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
従って本発明は、水溶性高分子化合物と下記一般式(1)で表される部分構造を有する有機金属ポリマーを含有することを特徴とする平版印刷版用版面保護剤である。
一般式(1)
Figure 2004237612
(式(1)中、Rは−POもしくは−OPO又はその塩を表す。)
本発明の平版印刷版用版面保護剤の好ましい実施態様において、従来、平版印刷版用版面保護剤に慣用されている成分を含ませることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の平版印刷版用版面保護剤に使用される水溶性高分子化合物として、澱粉、澱粉誘導体、変性澱粉、例えばデキストリン(焙焼デキストリン、酵素分解デキストリンなど)、アラビアガム、トラガントガム、カラギーナン、キサンタンガム、繊維素誘導体(例えばカルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)及びその変性体、プルラン、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリアクリルアミド、及びその共重合体、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン等の合成水溶性高分子、大豆多糖類等の水溶性多糖類などが挙げられる。中でもアラビアガム、カルボキシメチルセルロース、大豆多糖類等が好ましく使用できる。
版面保護剤には上記の水溶性高分子化合物を1種以上組合せて使用することもできる。平版印刷版用版面保護剤中の水溶性高分子化合物の含有量は、版面保護剤の総質量に基づいて0.5〜40質量%が適当であり、好ましくは1.0〜30質量%である。
【0008】
本発明の版面保護剤に使用する有機金属ポリマーは、下記一般式(1)で表される部分構造を有する有機金属ポリマーである。本発明において、有機金属ポリマーとは、主鎖に金属元素(M)を含み、側鎖に一般式(I)で表される構造を有するものである。ここで金属元素(M)には、メタロイド(半金属)も包含される。
一般式(1)
Figure 2004237612
(式(1)中、Rは−POもしくは−OPO又はその塩を表す。)
上記一般式(1)におけるRは、−PO(ホスホン酸基)、−OPO(リン酸基)又はそれらの塩を表し、好ましい塩としては無機塩(例えばリチウム、ナトリウム、カリウム等の塩)、アンモニウム塩、又は有機塩基との塩〔例えば1級アミン、2級アミン又は3級アミン(これらアミンにおける炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられ、また、これらの炭化水素基は、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アミド基等の置換基を含有していてもよい)、アニリン類(例えばアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N−エチルアニリン、N−ブチルアニリン、N−メチル−N−ブチルアニリン等)、へテロ原子含有の環状窒素化合物(例えば、ピリジン、モルホリン、ピペラジン等)等〕、又は=NCH−との分子内塩(−NHCHPO又は−NHCHOPO等)等が挙げられ、これらの塩化合物は、分子中の酸性基の一部あるいは全てが塩であってもよく、形成する塩は同じでも異なってもよい。
【0009】
上記有機金属ポリマーは、一般式(1)で表される部分構造を2個以上有するポリマーである。また、該有機金属ポリマーは炭素数1〜6の炭化水素基を介して一般式(1)で表される部分構造を有するものが好ましい。
【0010】
本発明で用いる有機金属ポリマーは、さらに具体的に、下記一般式(2)で示される有機金属化合物の少なくとも1種の化合物を加水分解重縮合することにより得られるポリマーであることが好ましい。
一般式(2)
(Q)M(Y)p−r
上記式(2)中、(Q)は一般式(1)で表される部分構造を有する有機残基を表す。Yは反応性基を表す。Mは3〜6価の金属を示す。pは金属Mの価数を示し、rは1、2、3又は4を表す。但し、p−rは2以上である。
ここで、加水分解重縮合としては、反応性基Yが加水分解、縮合を繰り返して重合していく反応等が挙げられ、代表的にはアルコキシシリル基が酸ないし塩基存在下で脱アルコール、縮合を繰り返して重合していく反応等が挙げられる。
【0011】
式(2)において、好ましい反応性基Yとしては、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す)、−OR基、−OCOR基、−CH(COR10)(COR11)基、−CH(COR10)(COOR11)基、又は−N(R12)(R13)基が挙げられる。
【0012】
−OR基において、Rは炭素数1〜10の置換されてもよい脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘプテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセニル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基、2−(メトキシエチルオキシ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル基、2−メトキシプロピル基、2−シアノエチル基、3−メチルオキシプロピル基、2−クロロエチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロオクチル基、クロロシクロヘキシル基、メトキシシクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、ジメトキシベンジル基、メチルベンジル基、ブロモベンジル基等が挙げられる)を表す。
【0013】
−OCOR基において、Rは、Rと同一の内容の脂肪族基又は炭素数6〜12の置換されてもよい芳香族基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、カルボキシフェニル基、ジエトキシフェニル基、ナフチル基等)を表す。
【0014】
−CH(COR10)(COR11)基及び−CH(COR10)(COOR11)基において、R10は炭素数1〜4のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)又はアリール基(例えばフェニル基、トリル基、キシリル基等)を表し、R11は炭素数1〜6のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等)、炭素数7〜12のアラルキル基(例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基、メトキシベンジル基、カルボキシベンジル基、クロロベンジル基等)又はアリール基(例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、カルボキシフェニル基、ジエトキシフェニル基等)を表す。
【0015】
また−N(R12)(R13)基において、R12、R13は、互いに同じでも異なってもよく、各々、水素原子又は炭素数1〜10の置換されてもよい脂肪族基(例えば、前記の−OR基のRと同様の内容のものが挙げられる)を表す。より好ましくは、R10とR11及びR12とR13の炭素数の総和が12以内である。
【0016】
金属Mは、メタロイド半金属を含み、好ましくは、遷移金属、希土類金属、周期表III〜V族の元素が挙げられる。より好ましくはAl、Si、Sn、Ge、Ti、Zrが挙げられ、更に好ましくはAl、Si、Sn、Ti、Zr等が挙げられる。特にSiが好ましい。
【0017】
更に、本発明で使用する有機金属ポリマーは、下記一般式(3)〜(8)で表される共重合成分から選択される少なくとも1種の共重合成分を含有してなる重合体であって、且つ一般式(3)または(5)の共重合成分の少なくとも1種を含有する重合体〔以下重合体(A)と称することもある〕であることが好ましい。
【0018】
【化1】
Figure 2004237612
【0019】
式(3)〜(8)中、Gは−N(R)CH又は−N(CHを表す(Rは一般式(1)中のRと同一の内容を表す)。Gは−NR又は−NR4+を表す。R〜Rはそれぞれ水素原子、又は置換基を有してもよく、さらに互いに連結して環を形成してもよい有機残基を表す。Xは1価以上のアニオンを表し、Z及びZは互いに同じでも異なってもよく、それぞれ2価の有機残基を表す。Mは一般式(2)中のMと同一の内容を表す。
【0020】
この場合、上記一般式(3)及び(5)で表される共重合成分から選択される少なくとも1種を含有することが必要であるが、更に一般式(4)及び(6)〜(8)で表される共重合成分から選択される少なくとも1種を組み合わせて含有することができる。
本発明において有機金属ポリマーは、特に下記一般式(9)で表される重合体〔以下重合体(C)と称することもある〕であることが好ましい。
【0021】
【化2】
Figure 2004237612
【0022】
式(9)中、G、Gは一般式(3)〜(8)におけるG、Gとそれぞれ同一の内容を表し、a、bは互いに同じでも異なってもよく、1〜10の整数を表し、mは10〜100質量%、nは0〜90質量%を表す。但しm+nは100である。ここで、mは好ましくは30〜100質量%、nは好ましくは0〜70質量%である。
【0023】
上記一般式(3)〜(8)におけるR〜Rは、水素原子、又は置換基を有してもよく、互いに連結して環を形成してもよい有機残基を示す。具体的には炭素数18以下の置換されてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、スルフィド基、アミノ基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ホスホン酸基、リン酸基、スルホン酸基(これら酸性基の塩を含む)、アミド基、スルホンアミド基、エステル基、ウレア基、ウレタン基等を表し、置換基としてアルコキシ基、スルフィド基、アミノ基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ホスホン酸基、リン酸基、スルホン酸基(これら酸性基の塩を含む)、アミド基、スルホンアミド基、エステル基、ウレア基、ウレタン基等が挙げられる。さらに、R〜Rは、互いに連結して置換基を有してもよい炭素数3〜22の脂肪族環又は芳香族環を形成することができる。
【0024】
〜Rは、好ましくは水素原子又は炭素数1〜14の置換されてもよいアルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、へキシル、へプチル、オクチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル、2−メトキシエチル、2−ブトキシエチル、2−エトキシエチル、4−メトキシブチル、メチルチオエチル、メチルチオブチル、2−アミノエチル、N,N′−ジメチルアミノエチル、ピペリジノメチル、ピロリジノエチル、2−クロロエチル、2−クロロブチル、2−ブロモエチル、2−シアノエチル、4−シアノブチル、2−カルボキシエチル、カルボキシメチル、3−カルボキシプロピル、3−モルホリノプロピル、2−モルホリノエチル、2−スルホエチル、2−ピペリジノエチル、アミドメチル、チオエチル、イミダゾリジノエチル、スルホンアミドエチル、ホスホノプロピル、ホスホノメチルアミノエチル等)、
【0025】
炭素数2〜18の置換されてもよいアルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基、へキセニル基、へプテニル基、オクテニル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよいアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、2−ナフチルエチル基、メトキシベンジル基、エトキシベンジル基、メチルベンジル基等)、
【0026】
炭素数5〜8の置換されてもよいシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等)又は炭素数6〜12の置換されてもよいアリール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フルオロフェニル基、メチルクロロフェニル基、ジフルオロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、メチルカルボニルフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカルボニルフェニル基、メタンスルホニルフェニル基、シアノフェニル基等)が挙げられる。
【0027】
また、R〜Rのうちいずれか2つが互いに連結して形成される環としては、好ましくは、炭素数3〜18の置換されてもよい脂肪族環(例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ビシクロ[2,2,1]ヘプテン、ビシクロ[2,2,2]オクタン等)、炭素数3〜14の置換されてもよい芳香族環(例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピロール、ピリジン、イミダゾール、チオフェン等)が挙げられ、置換基としては、R〜Rで記した内容と同一のものが挙げられる。
【0028】
一般式(3)〜(5)中の連結基Z及びZは互いに同じでも異なってもよく、好ましくは2価の脂肪族基又は芳香族基を表し、脂肪族基として具体的には−O−、−S−、−N(k)−、−SO−、−SO−、−COO−、−OCO−、CONHCO−、−NHCONH−、−CON(k)−、−SON(k)−、−Si(k)(k)−{k、kは、それぞれ水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、2−メトキシエチル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、メチルベンジル基、クロロベンジル基、メトキシベンジル基、フェネチル基、フェニル基、トリル基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基、ブチルフェニル基等の炭素数12以下のアルキル、アラルキル、アリール基を表す}を含有してもよい−(CH)m−(mは2〜18の整数)、−CH−C(g)(g)−{g、gは、それぞれ水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の炭素数1〜12のアルキル基を表す。ただし、gとgのいずれもが水素原子を表すことはない}、−CH(g)−(CH)m−{gは炭素数1〜12のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等)を表し、mは2〜18の整数を表す}等が挙げられる。
【0029】
また、2価の芳香族基としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環及び5又は6員の複素環(複素環を構成するヘテロ原子として、酸素原子、硫黄原子、窒素原子から選ばれたヘテロ原子を少なくとも1種含有する)が挙げられる。これらの芳香族基は置換基を有していても良く、例えばハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、炭素数1〜8のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等)、炭素数1〜6のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)が置換基の例として挙げられる。
【0030】
複素環基としては、例えばフラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピラジン環、ピペラジン環、テトラヒドロフラン環、ピロール環、テトラヒドロピラン環、1,3−オキサゾリン環等が挙げられる。
【0031】
一般式(3)又は(5)において、Gは−N(R)CH又は−N(CHを表す(R及びRは上記記載の通りである)。ここで、Rは更に−N(R)CH又は−N(CHを有していてもよい。
【0032】
一般式(4)のGにおいて、、Xは、好ましくは1〜3価のアニオンを表し、具体的にはCl、Br、I、F、HPO 、PO 3−、HPO 、HPO 2−、ClO 、NO 、BF 、ClO 、PO 3−、HSO 、SO 2−、HCO 、CO 2−、PF 等の無機電解質及びphSO 、CHSO 、CHCOO、CFCOO、PhCOOOOCCOOOOCCHCHCOOOOCCH(OH)CHCOOOOCCH(OH)CH(OH)COO等の有機電解質が挙げられる。
【0033】
本発明で使用する一般式(1)で表される部分構造を含有する有機金属ポリマーについて、具体例を以下に示す。具体例中、mは10〜100、好ましくは30〜100、mは10〜100、好ましくは30〜100、mは0〜50、好ましくは0〜30、nは1〜80、好ましくは5〜60、lは1〜80、好ましくは3〜60で、m、m、m、n、lは合計で100質量%となる値を表す。但し、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。
【0034】
【化3】
Figure 2004237612
【0035】
【化4】
Figure 2004237612
【0036】
【化5】
Figure 2004237612
【0037】
【化6】
Figure 2004237612
【0038】
【化7】
Figure 2004237612
【0039】
本発明で使用する有機金属ポリマーはSYNTHESIS81〜96(1979)、「実験化学講座19」(丸善1957年刊)記載のシッフ塩基へのホスホン酸の付加反応、アルコールとオルトリン酸の脱水縮合反応又はアルコールとオキシ塩化リンの縮合反応と有機金属化合物のゾルゲル縮重合を同時に行い、目的とする重合体を合成することができる。
【0040】
更に、本発明で使用する有機金属ポリマーは、主鎖間が架橋されてなる重合体〔以下重合体(B)と称することもある〕であることが好ましい。主鎖中のアミノ基、水酸基と反応し得る官能基、例えば、2官能以上のエポキシ基、イソシアナート基、ハロゲン化アルキル基等を含有する化合物を用いて架橋反応を行うことができる。具体的には、例えば、山下晋三、金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1981年)等に記載の化合物を挙げることができる。
【0041】
本発明で用いる有機金属ポリマーにおいて、その単量体の総量に基づいて、一般式(I)で表される部分構造を持つ繰り返し単位が占める割合は5モル%以上が適当であり、好ましくは5〜90モル%であり、より好ましくは20〜80モル%である。
本発明で使用する有機金属ポリマー〔重合体(A)(B)(C)も含む)は重量平均分子量が1×10以下であることが好ましく、より好ましくは1×10以下である。本発明における各種重合体の重量平均分子量は水溶液中で光散乱法(装置;大塚電子製SLS−6000R)及び水溶媒系GPC法(装置;東ソー製S8000GPCシステム)により求めることができる。
【0042】
本発明の版面保護剤中における有機金属ポリマーの含有量は、0.01〜20質量%が適当であり、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.5〜5質量%である。有機金属ポリマーが少なすぎると汚れ防止効果が劣り、多すぎると着肉性が劣化する。
【0043】
本発明の平版印刷版版面保護剤は、酸性領域pH2.5〜5の範囲で使用するほうが有利である。pHを2.5〜5に調節するために、一般的には版面保護剤中に無機酸、有機酸又はそれらの塩類等を添加し調節する。中でも鉱酸、有機酸又は無機塩を使用する。その添加量は、版面保護剤の全質量に基づいて0.01〜3質量%である。例えば、鉱酸としては硝酸、硫酸、リン酸、メタリン酸等が挙げられる。有機酸としてはクエン酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、レブリン酸、フィチン酸、有機ホスホン酸等が挙げられる。無機塩としては、第1リン酸ナトリウム、第1リン酸アンモニウム、第2リン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。これらの鉱酸、有機酸又は無機塩等の少なくとも1種もしくは2種以上を併用してもよい。
【0044】
本発明の平版印刷版用版面保護剤には界面活性剤を含有させてもよく、塗布層の面状などを良化することができる。
界面活性剤として例えばアニオン界面活性剤及び/又はノニオン界面活性剤が挙げられる。アニオン型界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられる。これらの中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類及びアルキルナフタレンスルホン酸塩類が特に好ましく用いられる。
【0045】
また、非イオン型界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシドなどが挙げられる。その中でもポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等がが好ましく用いられる。
【0046】
また、アセチレングリコール系とアセチレンアルコール系のオキシエチレン付加物、フッ素系、シリコン系等のアニオン、ノニオン界面活性剤も同様に使用することができる。
これら界面活性剤は2種以上併用することもできる。例えば、互いに異なる2種以上のアニオン界面活性剤の併用やアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤の併用が好ましい。これらの化合物は環境面への影響を考慮して適宜選択して使用することが好ましい。
上記の界面活性剤の使用量は特に限定する必要はないが、好ましくは版面保護剤の全質量の0.01〜20質量%である。
【0047】
また、本発明の平版印刷版用版面保護剤に湿潤剤として、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリンなどが好適に用いられる。これらの湿潤剤は単独で用いてもよいが、2種以上併用してもよい。一般に、上記湿潤剤は版面保護剤の全質量に基づいて1〜25質量%の量で使用される。
【0048】
本発明の平版印刷版用版面保護剤にはまた、硝酸塩や硫酸塩を添加してもよい。それらの具体例として硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸ニッケル等が挙げられる。その使用量は版面保護剤の総質量の0.05〜1.0質量%である。
【0049】
本発明の平版印刷版用版面保護剤の残余は水である。
通常版面保護剤は経済的な理由で濃縮液として市販され、使用時に水道水、井戸水等を加えて通常2倍〜3倍に希釈して使用される。
この希釈に使う水道水、井戸水等に含まれているカルシウムイオン等が印刷に悪影響を与え印刷物の汚れの原因となることもあるので、キレート化合物を添加して、上記欠点を解消することができる。好ましいキレート化合物としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ニトリロトリ酢酸、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩などのような有機ホスホン酸類あるいはホスホノアルカントリカルボン酸類を挙げることができる。上記キレート剤のナトリウム塩、カリウム塩の代りに有機アミンの塩も有効である。これらキレート剤は版面保護剤組成中に安定に存在し、印刷性を阻害しないものが選ばれる。添加量としては使用時の版面保護剤中に0.001〜1.0重量%が適当である。
【0050】
さらに本発明の版面保護剤には防腐剤、消泡剤などを添加することができる。
例えば防腐剤としては、フェノール又はその誘導体、ホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ベンズトリアゾール誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級アンモニウム塩類、ピリジン、キノリン、グアニジン等の誘導体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール、オキサジン誘導体、ニトロブロモアルコール系の2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3ジオール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−エタノール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−プロパノールオマジン等が好ましく使用できる。
好ましい添加量は、細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、使用時の版面保護剤に対して0.01〜4重量%の範囲が好ましく、また種々のカビ、殺菌に対して効力のあるように2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。
【0051】
消泡剤としては一般的なシリコン系の自己乳化タイプ、乳化タイプ、界面活性剤ノニオン系のHLBの5以下等の化合物を使用することができる。中でもシリコン消泡剤が好ましい。その中で乳化分散型及び可溶化等がいずれも使用できる。消泡剤の含有量は、好ましくは使用時の版面保護剤に対して0.001〜1.0重量%の範囲が最適である。
【0052】
本発明の版面保護剤には上記成分の他、必要により感脂化剤も添加することができる。例えば水難溶性で沸点160℃以上の有機溶剤を使用する。その好ましい化合物としては、例えばジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸ジエステル剤、例えばジオクチルアジペート、ブチルグリコールアジペート、ジオクチルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルセバケートなどの脂肪族二塩基酸エステル類、例えばエポキシ化大豆油などのエポキシ化トリグリセリド類、例えばトリクレジルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリスクロルエチルフォスフェートなどの燐酸エステル類、例えば安息香酸ベンジルなどの安息香酸エステル類などの凝固点が15℃以下で、1気圧下での沸点が300℃以上の可塑剤が含まれる。
【0053】
その他アルコール系としては、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、n−デカノール、ウンデカノール、n−ドデカノール、トリメチルノニルアルコール、テトラデカノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
グリコール系としてはエチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテルエチレングリコールヘキシルエーテル、オクチレングリコール等が挙げられる。
炭化水素系としては沸点160℃以上の石油留分の芳香族、脂肪族化合物、スクワラン等が挙げられる。
上記化合物を選択する時の条件としてはその環境安全性、特に臭気が挙げられる。
これらの溶剤の使用量は版面保護剤の全質量に基づいて、0.01〜10質量%が適当であり、より好ましくは0.05〜5重量%である。これらの溶剤は1種もしくは2種以上併用することもできる。
上記のような感脂化剤は、本発明の版面保護剤を乳化分散型としておき、その油相として含有させてもよく、又、可溶化剤の助けを借りて可溶化してもよい。
【0054】
本発明の版面保護剤は、感光性平版印刷版の特性に合わせて、溶液タイプ、乳化タイプなどに容易に設計することができ、それぞれ常法に従って調製することができる。例えば、本発明の版面保護剤を製造する際の乳化分散は、水相を温度40℃±5℃に調製し、高速攪拌し、水相の中に調製した油相をゆっくり滴下し充分攪拌後、圧力式のホモジナイザーを通して乳化液を作成する。
【0055】
本発明の版面保護剤は、それを適用する平版印刷版の種類は限定されるものではなく、支持体上に感光層、感熱層などの画像記録層を設けた種々の平版印刷版原版から製版される平版印刷版に適用できる。その画像記録層は例えば、コンベンショナルポジタイプ、コンベンショナルネガタイプ、フォトポリマータイプ(光重合型)、サーマルポジタイプ、サーマルネガタイプ(熱重合型及び酸架橋型)が好適に挙げられる。ここでいうコンベンショナルとは、透明陽画又は透明陰画を通して、画像様露光をする従来型の平版印刷版原版を示す。
本発明の版面保護剤を適用するのに好ましい平版印刷版は、支持体として平均開口径0.5〜5μmの中波構造と平均開口径0.01〜0.2μmの小波構造を重畳した構造の砂目形状を表面に有するアルミニウム板を使用しているものである。これは、本発明の版面保護剤中に使用される有機金属ポリマーが、上記支持体の表面形状と都合よくマッチングして吸着しやすく、この有機金属ポリマーの性質によってインキ着肉性と不感脂化が両立すると考えられる。
【0056】
本発明の版面保護剤は、自動ガム盛り機等を使用しても均一に塗布することができる。本発明の版面保護剤による処理は、現像処理工程の後、無水洗で直ちに行うこともできるし、現像処理後(水洗工程、流水循環水洗あるいは少量の塗りつけ水洗を含む)あるいは界面活性剤を含有するリンス液で処理した後に行うこともできる。
【0057】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明を詳細に説明する。
有機金属ポリマーの合成
合成例1:
三ッ口フラスコに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製)45質量部を蒸留水80質量部に溶解し、さらにホスホン酸(和光純薬(株)製)23質量部を加え約20分間攪拌した。その後36%HCl(和光純薬(株)製)10質量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)16.8質量部を約1時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体1Cを得た。(重合体1C推定構造)
【0058】
【化8】
Figure 2004237612
【0059】
合成例2
三ッ口フラスコに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製)45重量部を蒸留水80質量部に溶解し、さらにホスホン酸(和光純薬(株)製)45質量部を加え約20分間攪拌した。その後36%HCl(和光純薬(株)製)20質量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)34質量部を約1時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体2Cを得た。(重合体2C推定構造)
【0060】
【化9】
Figure 2004237612
【0061】
合成例3:
三ッ口フラスコに2−(2−アミノエチルチオ)エチルトリメトキシシラン(信越化学(株)製)45質量部を蒸留水80質量部に溶解し、さらにホスホン酸(和光純薬(株)製)45質量部を加え約20分間攪拌した。その後36%HCl(和光純薬(株)製)20質量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)34質量部を約1時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体1Aを得た。(重合体1A推定構造)
【0062】
【化10】
Figure 2004237612
【0063】
合成例4
三ッ口フラスコに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製)32質量部及びブチルトリメトキシシラン(信越化学(株)製)3.6質量部を蒸留水80質量部に溶解し、さらにホスホン酸(和光純薬(株)製)45質量部を加え約20分間攪拌した。その後36%HCl(和光純薬(株)製)20質量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)34質量部を約1時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体2Aを得た。(重合体2A推定構造)
【0064】
【化11】
Figure 2004237612
【0065】
合成例5:
三ッ口フラスコに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製)34質量部及を蒸留水80質量部に溶解し、さらにホスホン酸(和光純薬(株)製)62質量部を加え約20分間攪拌した。その後36%HCl(和光純薬(株)製)27質量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時にテトラメトキシシラン(東京化成(株)製)1.5質量部及び37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)45質量部を別々に約1時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体3Aを得た。(重合体3A推定構造)
【0066】
【化12】
Figure 2004237612
【0067】
合成例6:
三ッ口フラスコに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製)34質量部を蒸留水80質量部に溶解し、さらにホスホン酸(和光純薬(株)製)62質量部を加え約20分間攪拌した。その後36%HCl(和光純薬(株)製)27質量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時にテトラエトキシチタン(東京化成(株)製)2質量部及び37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)45質量部を別々に約1時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体4Aを得た。(重合体4A推定構造)
【0068】
【化13】
Figure 2004237612
【0069】
合成例7
三ッ口フラスコに3−アミノプロピルトリエトキシチタン50質量部を蒸留水80質量部に溶解し、さらにホスホン酸(和光純薬(株)製)45質量部を加え約20分間攪拌した。その後リン酸(和光純薬(株)製)50質量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)34質量部を約1時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体5Aを得た。(重合体5A推定構造)
【0070】
【化14】
Figure 2004237612
【0071】
合成例8:
三ッ口フラスコに蒸留水120質量部、ホスホン酸(和光純薬(株)製)45質量部を加え約20分間攪拌した。その後リン酸(和光純薬(株)製)50質量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に3−アミノプロピルトリブトキシスズ80質量部及び37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)34質量部を別々に約1時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体6Aを得た。(重合体6A推定構造)
【0072】
【化15】
Figure 2004237612
【0073】
合成例9:
三ッ口フラスコにエチレングリコールジグリシジルエーテル400E(共栄社製)2重量部及び3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製)35質量部を蒸留水80質量部に溶解し、さらにホスホン酸(和光純薬(株)製)64質量部を加え約20分間攪拌した。その後36%HCl(和光純薬(株)製)28質量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)47質量部を約1時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体1Bを得た。(重合体1B推定構造)
【0074】
【化16】
Figure 2004237612
【0075】
合成例10:
三ッ口フラスコに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製)35質量部を蒸留水80質量部に溶解し、さらにホスホン酸(和光純薬(株)製)64質量部を加え約20分間攪拌した。その後1,5−ジブロモペンタン(和光純薬(株)製)2質量部を30分かけて滴下し、30分反応した。続いて36%HCl(和光純薬(株)製)28質量部ゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時に37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)47質量部を約1時間かけて滴下した、滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体2Bを得た。(重合体2B推定構造)
【0076】
【化17】
Figure 2004237612
【0077】
合成例11:
三ツ口フラスコに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製)14.2質量部を蒸留水80質量部に溶解し、更にホスホン酸(和光純薬(株)製)62質量部を加え約20分間攪拌した。その後36%HCl(和光純薬(株)製)27質量部をゆっくり加えオイルバス中でリフラックスすると同時にテトラエトキシシラン(東京化成(株)製)13.4質量部及び37%ホルマリン水溶液(和光純薬(株)製)45質量部を別々に約1時間かけて滴下した。滴下終了後も続けて約5時間リフラックスし自然放冷した。冷えた反応液をナス型フラスコに移し替え、水をほとんど除去し、約5Lのメタノールで晶析し、濾過、真空乾燥により重合体1Dを得た。
【0078】
【化18】
Figure 2004237612
【0079】
−版面保護剤の調製−
比較例1及び実施例1〜4の版面保護剤を以下の組成(単位:質量部)で調製した。
【表1】
Figure 2004237612
【0080】
−平版印刷版原版の作製−
版材a:ジアゾ系ポジ型感光性平版印刷版
厚さ0.30mmのアルミニウム板をナイロンブラシと400メッシュのパミストンの水懸濁液を用いその表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後20%HNOで中和洗浄、水洗した。これをV=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で160クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ0.6μm(Ra表示)であった。ひきつづいて30%のHSO水溶液中に浸漬し55℃で2分間デスマットした後、20%HSO水溶液中で、砂目立てした面に陰極を配置して、電流密度2A/dmにおいて厚さが2.7g/mになるように陽極酸化し、基板を作製した。尚、この時の裏面の陽極酸化皮膜はアルミニウム板の中央部で約0.2g/m、端部で約0.5g/mであった。
【0081】
上記の基板の表面に下記感光液1を塗布し、乾燥後の塗布重量が2.5g/mとなるように感光性層を設けた。
Figure 2004237612
【0082】
このようにして作製した感光性層の表面に下記の様にしてマット層形成用樹脂液を吹き付けてマット層を設けたポジ型平版印刷版(a)を得た。
マット層形成用樹脂液としてメチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸(仕込質量比 65:20:15)共重合体の一部をナトリウム塩とした12%水溶液を準備し、回転霧化静電塗装機で霧化頭回転数25,000rpm、樹脂液の送液量は40ml/分、霧化頭への印加電圧は−90kv、塗布時の周囲温度は25℃、相対湿度は50%とし、塗布後2.5秒で塗布面に蒸気を吹き付けて湿潤させ、ついで湿潤した3秒後に温度60℃、湿度10%の温風を5秒間吹き付けて乾燥させた。マットの高さは平均約6μm、大きさは平均約30μm、塗布量は150mg/mであった。
【0083】
版材b:光重合系ネガ型感光性平版印刷版
厚さ0.30mmの材質1Sのアルミニウム板を8号ナイロンブラシと800メッシュのパミストンの水懸濁液を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後、20%HNOで中和洗浄、水洗した。これをV=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で300クーロン/dmの陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ0.45μm(Ra表示)であった。ひきつづいて30%のHSO水溶液中に浸漬し、55℃で2分間デスマットした後、33℃、20%HSO水溶液中で、砂目立てした面に陰極を配置して、電流密度5A/dmにおいて50秒間陽極酸化したところ厚さが2.7g/mであった。
このように処理されたアルミニウム板上に、下記組成の光重合性組成物を乾燥塗布重量が1.5g/mとなるように塗布し、100℃で1分間乾燥させ、感光層を形成した。
【0084】
Figure 2004237612
【0085】
【化19】
Figure 2004237612
【0086】
この感光層上に下記組成の保護層用塗布液O−1を乾燥塗布重量が2.5g/mとなるように塗布し、120℃で3分間乾燥させ、光重合性平版印刷版(b)を得た。
Figure 2004237612
【0087】
版材c:ネガ型感熱性平版印刷版
[支持体の作成]
厚さ0.03mmのアルミニウム板をナイロンブラシと400メッシュのパミストンの水懸濁液を用いその表面を砂目立てした後、水洗した。10%水酸化ナトリウムに60℃で40秒間浸せきしてエッチングした後、流水で水洗後20%硝酸で中和洗浄、水洗した。これをV=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で160クーロン/dmの陽極電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ、0.6μm(Ra表示)であった。引き続いて30%の硝酸水溶液中に浸せきし55℃で1分間デスマットした後、20%硝酸水溶液中で、電流密度2A/dmのおいて厚さが2.7g/mになるように陽極酸化し、基板(I)を調製した。
【0088】
[親水層の形成]
このように処理された基板(I)の表面に下記組成の親水層塗布液を塗布し、80℃、30秒間乾燥した。乾燥後の皮膜量は20mg/mであった。
【0089】
親水層塗布液組成
・βアラニン 0.10 g
・メタノール 100 g
【0090】
[感熱層の形成]
架橋剤[KZ−9]の合成
1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンを、水酸化カリウム水溶液中で、ホルマリンと反応させた。反応溶液を硫酸で酸性とし晶析させ、さらにメタノールから再結晶することにより、下記構造の架橋剤[KZ−9]を得た。逆相HPLCにより純度を測定したところ、92%であった。
【0091】
【化20】
Figure 2004237612
【0092】
バインダーポリマー[BP−1]の入手
丸善石油化学(株)製のポリ(p−ヒドロキシスチレン)、マルカ リンカーM S−4P(商品名)を入手し、[BP−1]とした。
【0093】
次に、下記感熱層塗布液[P]を調製し、この溶液を、上記の親水層を形成したアルミニウム支持体である基板(I)上に塗布し、100℃で1分間乾燥して感熱層を形成し、ネガ型感熱性平版印刷版(c)を得た。乾燥後の被覆量は1.5g/mであった。
塗布液[P]に用いた酸発生剤[SH−1]および赤外線吸収剤[IK−1]の構造を以下に示す。
【0094】
感熱層塗布液[P]
・酸発生剤[SH−1] 0.3 g
・架橋剤[KZ−9] 0.5 g
・バインダーポリマー[BP−1] 1.5 g
・赤外線吸収剤[IK−1] 0.07 g
・AIZEN SPILON BLUE C−RH 0.035 g
(保土ヶ谷化学(株)製)
・フッ素系界面活性剤 0.01 g
(メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製)
・無水フタル酸 0.05 g
・メチルエチルケトン 12 g
・メチルアルコール 10 g
・1−メトキシ−2−プロパノール 4 g
・3−メトキシ−1−プロパノール 4 g
【0095】
【化21】
Figure 2004237612
【0096】
版材d:ポジ型感熱性平版印刷版
0.3mm厚のアルミニウム板(材質1050)をトリクロロエチレンで洗浄して脱脂した後、ナイロンブラシと400メッシュのパミス−水懸濁液を用い、この表面を砂目立てし、水でよく洗浄した。
洗浄後、このアルミニウム板を45℃の25%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗した後、さらに20%硝酸水溶液に20秒間浸漬し、再度水洗した。このときの砂目立て表面のエッチング量は、約3g/mであった。
【0097】
次に、このアルミニウム板を7%硫酸を電解液として、電流密度15A/dmの直流電流で3g/mの陽極酸化被膜を設けた後、水洗、乾燥した。
これを、30℃の珪酸ナトリウム2.5%水溶液で10秒処理し、下記下塗り層用塗布液を塗布し、80℃下で15秒間乾燥して支持体を得た。乾燥後の下塗り層の乾燥塗布量は、15mg/mであった。
【0098】
<下塗り層用塗布液>
下記共重合体P(分子量28000) 0.3g
メタノール 100g
水 1g
【0099】
【化22】
Figure 2004237612
【0100】
<共重合体1の合成>
攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた500ml三つ口フラスコにメタクリル酸31.0g(0.36モル)、クロロギ酸エチル39.1g(0.36モル)及びアセトニトリル200mlを入れ、氷水浴で冷却しながら混合物を攪拌した。この混合物にトリエチルアミン36.4g(0.36モル)を約1時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後、氷水浴を取り去り、室温下で30分間混合物を攪拌した。この反応混合物にp−アミノベンゼンスルホンアミド51.7g(0.30モル)を加え、油浴にて70℃に温めながら混合物を1時間攪拌した。反応終了後、この混合物を水1リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分間得られた混合物を攪拌した。この混合物をろ過して析出物を取り出し、これを水500mlでスラリーにした後、このスラリーをろ過し、得られた固体を乾燥することにより、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミドの白色固体が得られた(収量46.9g)
【0101】
次に攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた20ml三つ口フラスコにN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド4.61g、(0.0192モル)、メタクリル酸エチル2.94g(0.0258モル)、アクリロニトリル0.80g(0.015モル)及びN,N−ジメチルアセトアミド20gを入れ、湯水浴により65℃に加熱しながら混合物を攪拌した。この混合物に「V−65」(和光純薬(株)製)0.15gを加え、65℃に保ちながら窒素気流下2時間混合物を攪拌した。この反応混合物にさらにN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド4.61g、メタクリル酸エチル2.94g、アクリロニトリル0.80g、N,N−ジメチルアセトアミド及び「V−65」0.15gの混合物を2時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後、さらに65℃で2時間得られた混合物を攪拌した。反応終了後、メタノール40gを混合物に加え、冷却し、得られた混合物を水2リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分間混合物を攪拌した後、析出物をろ過により取り出し、乾燥することにより15gの白色固体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、この特定の共重合体の重量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ、53,000であった。
【0102】
得られた支持体上に下記感熱層塗布液を、乾燥塗布量が、1.8g/mとなるように塗布し、ポジ型の平版印刷版原版(d)を得た。
<感熱層用塗布液>
Figure 2004237612
【0103】
版材e:ポジ型感熱性平版印刷版(2層型)
[基板の作成]
Si:0.06質量%、Fe:0.30質量%、Cu:0.005質量%、Mn:0.001質量%、Mg:0.001質量%、Zn:0.001質量%、Ti:0.03質量%を含有し、残部はAlと不可避不純物のアルミニウム合金を用いて溶湯を調製し、溶湯処理及びろ過を行った上で、厚さ500mm、幅1200mmの鋳塊をDC鋳造法で作成した。表面を平均10mmの厚さで面削機により削り取った後、550℃で、約5時間均熱保持し、温度400℃に下がったところで、熱間圧延機を用いて厚さ2.7mmの圧延板とした。更に、連続焼鈍機を用いて熱処理を500℃で行った後、冷間圧延で、厚さ0.24mmに仕上げ、JIS 1050材のアルミニウム板を得た。このアルミニウム板を幅1030mmにした後、以下に示す表面処理に供した。
【0104】
<表面処理>
表面処理は以下の(b)〜(j)の各種処理を連続的に行うことにより行った。なお、各処理及び水洗の後にはニップローラで液切りを行った。
(b)アルカリエッチング処理
上記で得られたアルミニウム板をカセイソーダ濃度2.6質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%、温度70℃の水溶液を用いてスプレーによるエッチング処理を行い、アルミニウム板を6g/m溶解した。その後、スプレーによる水洗を行った。
(c)デスマット処理
温度30℃の硝酸濃度1質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%を含む。)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後、スプレーで水洗した。デスマット処理に用いた硝酸水溶液は、硝酸水溶液中で交流を用いて電気化学的粗面化処理を行う工程の廃液を用いた。
【0105】
(d)電気化学的粗面化処理
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、硝酸10.5g/L水溶液(アルミニウムイオンを5g/L、アンモニウムイオンを0.007質量%含む)、液温50℃であった。交流電源波形は図1に示した波形であり、電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが0.8msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的な粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。使用した電解槽は図2に示すものを使用した。
電流密度は電流ピーク値で30A/dm、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で220C/dmであった。補助陽極には電源から流れる電流の5%を分流させた。
【0106】
(e)アルカリエッチング処理
アルミニウム板をカセイソーダ濃度26質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%の水溶液を用いてスプレーによるエッチング処理を32℃で行い、アルミニウム板を0.25g/m溶解し、前段の交流を用いて電気化学的粗面化処理を行ったときに生成した水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分を除去し、また、生成したピットのエッジ部分を溶解してエッジ部分を滑らかにした。その後、スプレーによる水洗を行った。
(f)デスマット処理
温度30℃の硫酸濃度15質量%水溶液(アルミニウムイオンを4.5質量%含む。)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後、スプレーで水洗した。デスマット処理に用いた硝酸水溶液は、硝酸水溶液中で交流を用いて電気化学的粗面化処理を行う工程の廃液を用いた。
【0107】
(g)電気化学的粗面化処理
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、塩酸7.5g/L水溶液(アルミニウムイオンを5g/L含む。)、温度35℃であった。交流電源波形は図1に示した波形であり、電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが0.8msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。使用した電解槽は図2に示すものを使用した。電気密度は電流のピーク値で25A/dm、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で50c/dmであった。その後、スプレーによる水洗を行った。
【0108】
(h)アルカリエッチング処理
アルミニウム板をカセイソーダ濃度26質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%の水溶液を用いてスプレーによるエッチング処理を32℃で行い、アルミニウム板を0.10g/m溶解し、前段の交流を用いて電機化学的粗面化処理を行ったときに生成した水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分を除去し、また、生成したピットのエッジ部分を溶解してエッジ部分を滑らかにした。その後、スプレーによる水洗を行った。
(i)デスマット処理
温度60℃の硫酸濃度25質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後、スプレーによる水洗を行った。
(j)陽極酸化処理
図3に示す構造の陽極酸化装置を用いて陽極酸化処理を行い、支持体を得た。第一及び第二電解部に供給した電解液としては、硫酸を用いた。電解液は、いずれも、硫酸濃度170g/L(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)、温度38℃であった。その後、スプレーによる水洗を行った。最終的な酸化皮膜量は2.7g/mであった。
【0109】
こうして得た支持体の表面の凹部について、下記(1)〜(4)の測定を行った。
(1)中波構造の平均開口径
SEMを用いて支持体の表面を真上から倍率2000倍で撮影し、得られたSEM写真においてピットの周囲が環状に連なっている中波構造のピット(中波ピット)を50個抽出し、その直径を読み取って開口径とし、平均開口径を算出した。
(2)小波構造の平均径
高分解能SEMを用いて支持体の表面を真上から倍率2000倍で撮影し、得られたSEM写真において小波構造のピット(小波ピット)を50個抽出し、その直径を読み取って開口径とし、平均開口径を算出した。
【0110】
(3)小波構造の開口径に対する深さの比の平均
小波構造の開口径に対する深さの比の平均は、高分解能SEMを用いて支持体の破断面を倍率50000倍で撮影し、得られたSEM写真において開口径0.3μm以下の小波ピットを20個抽出し、開口径と深さとを読み取って比を求めて平均値を算出した。
(4)大波構造の平均波長
触針式粗さ計(sufcom575、東京精密社製)で二次元粗さ測定を行い、ISO4287に規定されている平均山間隔Sを5回測定し、その平均値を平均波長とした。二次元粗さ測定は、以下の条件で行った。
Cut off0.8、傾斜補正FLAT−ML、測定長3mm、縦倍率10000倍、走査速度0.3mm/sec、触針先端径2μm
【0111】
結果は次のとおりであった。
(1)中波構造の平均開口径:1.4μm
(2)小波構造の平均開口径:0.07μm
(3)小波構造の開口径に対する深さの比の平均:0.22
(4)大波構造の平均波長:65μm
【0112】
上記で得られた支持体を、温度30℃の3号ケイ酸ソーダの1質量%水溶液の処理槽の中に10秒間浸漬させることで、アルカリ金属ケイ酸塩処理(シリケート処理)を行った。その後、井水を用いたスプレーによる水洗を行った。
【0113】
こうして得られた基板に、以下の下層用塗布液1を塗布量が0.85g/mになるようバーコーターで塗布したのち160℃で44秒間乾燥し、直ちに17〜20℃の冷風で支持体の温度が35℃になるまで冷却した後、上部感熱層用塗布液1を塗布量が0.22g/mになるようバーコーター塗布したのち、148℃で25分間乾燥し、更に20〜26℃の風で徐冷し、2層系ポジ型平版印刷版原版(e)を作成した。
【0114】
〔下層用塗布液1〕
Figure 2004237612
【0115】
【化23】
Figure 2004237612
【0116】
〔上部感熱層用塗布液1〕
Figure 2004237612
【0117】
【化24】
Figure 2004237612
【0118】
上記感熱性平版印刷版において、上部感熱層塗布時に下層を部分的に相溶させることにより上部感熱層表面に微細な突起が発生した。電子顕微鏡により5000倍で撮影された写真の100μm当たりの突起の数を数えたところ、120個観測され、1.2個/μmであった。
【0119】
上記で作成した版材a〜eを露光し、自動現像機を用いて現像開始液、現像補充液、上記の各種版面保護剤で製版処理した。得られた平版印刷版を印刷に供し、インキ着肉性及び網点からみ汚れを調べた。以下に製版処理条件及び評価方法を説明する。
<露光>
ジアゾ系ポジ型感光性平版印刷版:大日本スクリーン社製プリンター、P−806−Gによりフィルム原稿を通して85カウンドにて露光した。
光重合系ネガ型感光性平版印刷版:FD−YAGレーザー(CSI社製プレートジェット4)により100μJ/cmの露光量で露光した。
ネガ型感熱性平版印刷版及びポジ型感熱性平版印刷版:
平版印刷版原版をクレオ社製プレートセッターTrendsetter3244Fを用いて(回転数:150rpm)露光した。ポジ型感熱性平版印刷版は露光後、パネルヒーターにて、110℃で30秒間加熱処理。
【0120】
<自動現像機>
ジアゾ系ポジ型感光性平版印刷版:LP−900V(富士写真フイルム社製)
光重合系ネガ型感光性平版印刷版:LP−850PII(富士写真フイルム社製)
ネガ型感熱性平版印刷版及びポジ型感熱性平版印刷版:LP−940H(大日本スクリーン社製)
<現像>
以下の組成(単位:質量%)の現像開始液及び現像補充液を用意した。
Figure 2004237612
*1 竹本油脂社製両性界面活性剤
*2 日信化学社製ノニオン界面活性剤
*3 日本乳化剤社製ノニオン界面活性剤
【0121】
各自動現像機にて1003mm×800mmのサイズの印刷版を一日当たり50版づつ、2ヶ月間処理した。
各版材で用いた現像開始液、現像補充液、補充条件は次のとおりである。
Figure 2004237612
【0122】
<印刷>
平版印刷版をオフセット印刷機スプリント25(小森印刷機製造(株)製)にセットして印刷を行い、インキ着肉性(正常な印刷物が得られるまでに要する印刷枚数)、網点からみ汚れ性(網点部に余分なインキが付着していないかどうか)を調べた。網点からみ汚れ性は10点満点で目視評価し、点数が高いほど汚れが少ないことを意味する。
結果を表2に示す。
【0123】
【表2】
Figure 2004237612
【0124】
【発明の効果】
本発明の平版印刷版用版面保護剤によれば、非画像部の親水性の保護に優れ、同時に印刷する過程でインキに対して良好な着肉性を発揮することができ、不感脂化とインキ着肉性を良好に両立する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた版材e(ポジ型感熱性平版印刷版(2層型))の作成にあたって、アルミニウム板を電気化学的粗面化処理するときの交流電源波形を表す図である。
【図2】実施例で用いた版材e(ポジ型感熱性平版印刷版(2層型))の作成にあたって、アルミニウム板を電気化学的粗面化処理するときに使用する電解槽を表す図である。
【図3】実施例で用いた版材e(ポジ型感熱性平版印刷版(2層型))の作成にあたって、アルミニウム板を陽極酸化処理する装置を表す図である。
【符合の説明】
11 アルミニウム板
12 ラジアルドラムローラ
13a、13b 主極
14 電解処理液
15 電解液供給口
16 スリット
17 電解液通路
18 補助陽極
19a、19b サイリスタ
20 交流電源
40 主電解槽
50 補助陽極槽
410 陽極酸化処理装置
412 給電槽
414 電解処理槽
416 アルミニウム板
418、426 電解液
420 給電電極
422、428 ローラ
424 ニップローラ
430 電解電極
432 槽壁
434 直流電源

Claims (1)

  1. 水溶性高分子化合物と下記一般式(1)で表される部分構造を有する有機金属ポリマーを含有することを特徴とする平版印刷版用版面保護剤。
    一般式(1)
    Figure 2004237612
    (式(1)中、Rは−POもしくは−OPO又はその塩を表す。)
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