JP2004237828A - 自転車の変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低速走行手段と通常走行手段の2つの変速機能を有し、低速走行手段の場合はトルクを増大して発進時又は向い風の走行を容易にした変速装置を提供すること。
【解決手段】ペダル軸7に自由に回転できるように駆動スプロケット8を設ける。ペダル軸7には自由に回転し駆動スプロケット8と一体に回転するように設けた第1駆動歯車24と、該第1駆動歯車24に対し一定の間隔をあけて自由に回転するように第2駆動歯車25を設ける。ペダル軸7には駆動スプロケット8及び第2駆動歯車25の間に当該ペダル軸と共に回転しかつ軸方向に移動可能にクラッチ金具27を設ける。第2駆動歯車25と常時噛合させた第1バック歯車43と、第1バック歯車の歯車軸に設け第1駆動歯車24と常時噛合させた第2バック歯車44を設ける。駆動スプロケット8にチェーンを装着して後輪のスプロケットを回転駆動する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自転車の変速装置に関し、さらに詳しくは陸上を走行する自転車並びに双胴形式の船体を水上で航行させる水上自転車の変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自転車の変速装置は、従来から各種のものが提案されており、本願発明者が提案した特開平11−79057号公開公報に記載の装置も知られている。
【0003】
本願発明者が提案した変速装置は、それ以前の装置に比べて確実な変速効果を奏する利点があるが、トルクの増大にやや難点があることと構造が複雑となっている嫌いがあり改良されることが望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、低速走行手段と通常走行手段の2つの変速機能を有し、低速走行手段の場合はトルクを増大して発進時又は向い風の走行を容易にしたものであり、陸上を走行する自転車はもとより水上を航行する水上自転車の変速装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
解決手段は、変速装置が、ペダル軸に自由に回転できるように設けた駆動スプロケットと、該ペダル軸に自由に回転し上記駆動スプロケットと一体に回転するように設けた第1駆動歯車と、該第1駆動歯車に対し一定の間隔をあけて上記ペダル軸に自由に回転するように設けた第2駆動歯車と、上記ペダル軸の上記第1及び第2駆動歯車の間に当該ペダル軸と共に回転しかつ軸方向に移動可能に設けたクラッチ金具と、上記第2駆動歯車と常時噛合させた第1バック歯車と、該第1バック歯車の歯車軸に設け上記第1駆動歯車と常時噛合させた第2バック歯車とからなり、上記第1駆動歯車を上記第2駆動歯車よりも大径に形成し、上記第1バック歯車を上記第2バック歯車よりも大径に形成し、上記クラッチ金具を第1駆動歯車と噛合させて通常走行手段を形成し、上記クラッチ金具を第2駆動歯車と噛合させて低速走行手段を形成し、上記駆動スプロケットと後輪スプロケットにチェーンを装着したことを特徴とするものである。
上記解決手段において、クラッチ金具は胴部にL型レバーを結合し、該L型レバーの揺動によりペダル軸上を移動し、当該L型レバーに連結したフレキシブルシャフトを自転車の運転席の近傍に設けたクラッチ切換レバーにより切り換え操作することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の変速装置を示す全体の断面図、図2は同正面図、図3はクラッチ金具の斜視図、図4は自転車を示す正面図である。
【0007】
図4は陸上走行用の自転車を示している。自転車1は、前輪2及び後輪3を有しており、立パイプ4とダウンチューブ5の下部集結部に設けた円筒ケース6内に、ペダル軸7が本発明の変速装置と共に収容されているものである。円筒ケース6内には、ペダル軸7に軸架した駆動スプロケット8(本図では図示していない)が収容されており、ペダル9を操作すると、該駆動スプロケット8に装着したチェーン10を介して後輪スプロケット11を回転するようになっている。12は自転車の運転席の近傍、具体的には、自転車のトップチューブ13に設けたクラッチ切換レバーであり、フレキシブルシャフト14が接続されており、該フレキシブルシャフト14により本発明に係る変速装置のクラッチを切り換えるものである。
【0008】
図1から図3において、円筒ケース6は、上記したように立パイプ4とダウンチューブ5の下部集結部に固定されている。又、円筒ケース6は中心部にペダル軸7が設けられており、該ペダル軸7はベアリングケース20内に装着したベアリング21を介して回転自在である。なお、ペダル軸7は両端がベアリングケース20から突出しており、突出した部分にペダル9が設けられている。上記の駆動スプロケット8は円筒ケース6内にベアリング22を介して回転自在であり、又、該駆動スプロケット8と後輪スプロケット11にチェーン10が装着されているので、当該円筒ケース6には、チェーン10を通すための長穴形状に形成した第1の窓穴6aを設けている。
【0009】
上記のペダル軸7には、駆動スプロケット8に隣接され、キー23により当該駆動スプロケット8と一体に回転するようにした第1駆動歯車24が設けられている。さらにペダル軸7には、上記の第1駆動歯車24と一定の間隔をあけて第2駆動歯車25を回転自在に設けている。なお、第1駆動歯車24は第2駆動歯車25よりも大径に形成されている。第1駆動歯車24はペダル軸7に対してベアリング26を介して回転自在に設けられているので、駆動スプロケット8と共にペダル軸7に対して自由状態で回転し、又、第2駆動歯車25もペダル軸7に対して自由状態で回転するので、該駆動スプロケット8の回転を後輪スプロケット11に伝達するために、当該駆動スプロケット8と第2駆動歯車25の間にクラッチ金具27を設けている。
【0010】
クラッチ金具27は、円筒形状に形成した金具本体28を有し、該金具本体28がペダル軸7に一体に設けたガイド軸29にキー30を介して軸方向に移動可能であり、円筒体の一端に第1伝達歯体31が形成され、又、他端に第2伝達歯体32が形成されている。駆動スプロケット8及び第2駆動歯車25はクラッチ金具27を挟んで対向して設けられており、それぞれクラッチ金具27と対向する部分に、駆動スプロケット8には第1受け歯体33が形成されており、又、第2駆動歯車25には第2受け歯体34が形成されている。さらに、クラッチ金具27の胴部は歯体部分に比べて小径に形成された小径係合部35が設けられており、該小径係合部35に、正面視がL型で途中から二股形状になっているL型レバー36の二股部36aを係合している。
【0011】
L型レバー36は、円筒ケース6内に設けたブラケット37に対し、支軸38によって揺動自在に設けられており、該L型レバー36の自由端に上記した切換レバー12のフレキシブルシャフト14が接続されている。図1に示すクラッチ金具27は、ニュートラルの位置であって、第1及び第2駆動歯車24,25のいずれにも係合していないが、切換レバー12を操作することにより当該クラッチ金具27はどちらかの駆動歯車(24,25)と係合するようになっている。
【0012】
円筒ケース6には、ペダル軸7と軸方向に平行するバック歯車軸40が設けられており、該バック歯車軸40は歯車軸受け41にベアリング42を介して軸架されており、さらに該バック歯車軸40は両端を歯車軸受け41から突出して回転自在に設けられている。バック歯車軸40の一端には上記した第2駆動歯車25と常時噛み合わせた第1バック歯車43を設け、他端には第1駆動歯車25と常時噛み合わせた第2バック歯車44を設けている。実施形態は、第1バック歯車43が第2バック歯車44より大径に形成されている。又、第1及び第2バック歯車43,44の周縁部は円筒ケース6に形成した第2の窓穴6b並びに第3の窓穴6cから突出させている。
【0013】
ただし、円筒ケース6に設けた第2及び第3の窓孔6b,6cは、別途形成した図示しないカバーを被せることができる。
【0014】
実施形態において、第1駆動歯車24と第2バック歯車44の歯車比は「42t:12t」であり、また、第2駆動歯車25と第1バック歯車43の歯車比は「20t:35t」である。
【0015】
本発明は上記の構成からなり、図1は、クラッチ金具27がニュートラルの位置にいるときを示している。この状態でペダル9を漕いでもペダル軸7は回転せず自転車を走行させることはできない。ただし、クラッチ金具27を第1又は第2駆動歯車24,25のいずれかと噛合させた自転車走行中において、クラッチ切換レバー12を操作してクラッチ金具27を切ると全ての歯車が自由状態で回転する。すなわち、第1及び第2駆動歯車24,25、並びに第1及び第2バック歯車43,44は共に駆動スプロケット8と連動して回転する。このためクラッチ金具27を切った後は、これらの歯車群、特に第1バック歯車43がフライホイールとして作用し自転車の走行を補助する。
【0016】
次に、クラッチ金具27を左側に移動して第2伝達歯体32を第2駆動歯車25の第2回転受け歯体34と噛合させ変速装置を低速走行手段とする。これにより、ペダル軸7の回転駆動力がクラッチ金具27から第2駆動歯車25、第1バック歯車43、第2バック歯車44を経て第1駆動歯車24に伝達され、第1駆動歯車24と共に回転する駆動スプロケット8が回転し、さらにチェーン9を介して後輪スプロケット11が回転して自転車を走行させる。ペダル軸7の回転を第2駆動歯車25から第1及び第2バック歯車43,44を経て駆動スプロケット8に伝達した時は、ペダル軸7の回転トルクが増加して伝達されるので、駆動スプロケット8の回転数は低下するがトルクが増加した分後輪スプロケット11に強い力が伝えられるので、発進時又は向い風の走行時に乗車姿勢を変えることなく走行持続が可能となるものである。
【0017】
又、クラッチ金具27を右側に移動して第1伝達歯体31を駆動スプロケット8の第1受け歯体33に噛合して変速装置を通常走行手段とする。通常走行手段では、ペダル軸7の回転がそのまま駆動スプロケット8に伝達され、通常の自転車と同じ走行状態が得られることになる。なお、自転車を発進させる時からクラッチ金具27を駆動スプロケット8と噛合させていると、発進時はクラッチ金具27及び駆動スプロケット8を回転させる分だけペダル9の踏込み力を要して重みを感じるが、ペダル軸7の回転数が上がると第1バック歯車43をはじめとする歯車群がフライホイールの役目を果たすので逆に走行が容易になる。
【0018】
実施形態は陸上を走行する自転車について説明したが、本発明は何らの変更をしないで双胴形式の船体を水上で航行させる水上自転車の変速装置に適用できるものである。
【0019】
【発明の効果】
本発明の変速装置は、ペダル軸に設けた駆動スプロケットを自由状態で回転できるようにすると共に該ペダル軸にクラッチ金具を設け、ペダル軸の回転を駆動スプロケットに伝達するに際し、ペダル軸の回転をクラッチ金具からバック歯車を経て駆動スプロケットに伝達する低速走行手段と、クラッチ金具と駆動スプロケットを直結してペダル軸の回転を駆動スプロケットに直に伝達する通常走行手段の2つの変速手段を有しており、これらの変速手段を選択的に操作することにより、低速走行手段の場合は、駆動スプロケットの回転数を落としてトルクを増加させるものであるから発進時又は向い風の走行が容易となるものである。
【0020】
又、本発明の変速装置は、ペダル軸を中心に機構を集約してコンパクトに円筒ケースに収容したものであるから、自転車に体裁よく搭載することができ、さらには構造も簡単なので廉価にて提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変速装置を示す全体の断面図。
【図2】図1の正面図。
【図3】クラッチ金具を示す斜視図。
【図4】自転車を示す正面図。
【符号の説明】
1 自転車
2 前輪
3 後輪
4 立パイプ
5 ダウンチューブ
6 立パイプ
7 ペダル軸
8 駆動スプロケット
9 ペダル
10 チェーン
11 後輪スプロケット
12 クラッチ切換えレバー
13 トップチューブ
14 フレキシブルシャフト
20 ベアリングケース
21 ベアリング
22 ベアリング
23 キー
24 第1駆動歯車
25 第2駆動歯車
26 ベアリング
27 クラッチ金具
28 金具本体
29 ガイド軸
30 キー
31 第1伝達歯体
32 第2伝達歯体
33 第1受け歯体
34 第2受け歯体
35 小径係合部
36 L型レバー
37 ブラケット
38 支持軸
40 バック歯車軸
41 歯車軸受け
42 ベアリング
43 第1バック歯車
44 第2バック歯車

Claims (2)

  1. ペダル軸(7)に自由に回転できるように設けた駆動スプロケット(8)と、該ペダル軸に自由に回転し上記駆動スプロケットと一体に回転するように設けた第1駆動歯車(24)と、該第1駆動歯車に対し一定の間隔をあけて上記ペダル軸に自由に回転するように設けた第2駆動歯車(25)と、上記ペダル軸の上記第1及び第2駆動歯車の間に当該ペダル軸と共に回転しかつ軸方向に移動可能に設けたクラッチ金具(27)と、上記第2駆動歯車と常時噛合させた第1バック歯車(43)と、該第1バック歯車の歯車軸に設け上記第1駆動歯車と常時噛合させた第2バック歯車(44)とからなり、上記第1駆動歯車を上記第2駆動歯車よりも大径に形成し、上記第1バック歯車を上記第2バック歯車よりも大径に形成し、上記クラッチ金具を第1駆動歯車と噛合させて通常走行手段を形成し、上記クラッチ金具を第2駆動歯車と噛合させて低速走行手段を形成し、上記駆動スプロケットと後輪スプロケットにチェーンを装着したことを特徴とする自転車の変速装置。
  2. クラッチ金具(27)は、胴部にL型レバー(36)を結合し、該L型レバーの揺動によりペダル軸(7)上を移動し、当該L型レバーに連結したフレキシブルシャフトを自転車の運転席の近傍に設けたクラッチ切換レバー(12)により切り換え操作することを特徴とする請求項1に記載の自転車の変速装置。
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