JP2004238841A - ロック装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ストライカー10とキャッチャ9とを備えたロック装置において、キャッチャ9を、係入溝16を設けたブラケット11と、フック溝23と噛合爪部25とを備えたフック部材14と、噛合溝22を設けたカム部材15とで構成し、上記フック部材14が第1の回動位置にあるとき上記噛合爪部25が上記噛合溝22に噛合して該フック部材14の回動が規制されるように構成する。かかる構成によれば、係入溝16にストライカー10が係入した状態で、フック部材14が第1の回動位置に設定されそのフック溝23にストライカー10が嵌合したロック状態においては、噛合爪部25が噛合溝22に噛合することで該フック部材14の回動が規制され、従来のようにラバー部材を設けずとも、ストライカー10とキャッチャ9との間のガタツキ、異音の発生を確実に防止できる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、例えば車両用シートの掛止部位に用いられるロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば着脱式車両用シートの車体床面との連結部位には、車体側に配置した略コ字形の屈曲形態をもつストライカーと、シート側に配置され上記ストライカーに係脱自在に係合するキャッチャとを備えて構成されるロック装置が取り付けられている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
係る従来のロック装置の具体例を図4に示している。このロック装置におけるキャッチャ51は、ストライカー50が係入する係入溝52を設けたブラケット53と、支点ピン61を介して上記ブラケット53側に回動自在に支承されるとともにストライカー50が係脱可能に嵌合されるフック溝54を備えたフック部材55と、支点ピン62を介して上記ブラケット53に回動可能に軸着され且つカム面56とその一端寄りに位置するストッパー面57とを備えたカム部材58とを備えて構成される。そして、上記ブラケット53の係入溝52に係入したストライカー50に対して上記フック部材55のフック溝54を嵌合させ、該フック溝54と上記係入溝52との間で上記ストライカー50を保持するとともに、この時のフック部材55の回動姿勢を、該フック部材55の当接部55aを上記カム部材58のストッパー面57に当接係合させて保持させることでロック状態を実現するものである。
【0004】
ところで、従来のロック装置においては、上記フック部材55の回動規制を、該フック部材55の当接部55aを上記カム部材58のストッパー面57に一方向(矢印a方向)から当接させることで実現するようにしていたので、上記フック部材55の他方向(矢印b方向)への回動は、スプリング59の付勢力によってのみ規制され、従って、例えば上記キャッチ51が取り付けられた部材49に下方(矢印F方向)へ向けて外力がかかった場合、上記フック部材55はそのフック溝54に上記ストライカー50が嵌合していることから、上記外力を受けて上記支点ピン61回りに矢印b方向に回動する。このような上記フック部材53の矢印b方向への回動によって上記ストライカー50と上記キャッチ51(即ち、上記部材49)との間に上下方向へのガタツキが生じ、異音の発生原因となる。
【0005】
【特許文献1】
実開平6−6082号公報(段落「0025」、図3参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題に対処するために、従来のロック装置においては、上記ブラケット53の上記係入溝52の溝奥部にラバー部材63を取付け、このラバー部材63を上記ストライカー50側に押圧し、これによって上記ガタツキを抑制するようにしている。
【0007】
ところが、このような構造とした場合には、上記ラバー部材63を設ける分だけ部品点数及び取付工数が増加し製造コストが高くつくことになる。さらに、上記ラバー部材63の温度変化あるいは経年変化による硬さ(即ち、バネ特性)の変化、あるいは「へたり」によって、ロック・ロックオフ操作時の操作力が変化し、その操作性が損なわれるなど、耐久性という点においてに問題が有った。
【0008】
そこで本願発明では、ロック装置において、部品点数の低減によるコストダウンと耐久性の向上を実現することを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0010】
即ち、第1の部材X側に取り付けられたストライカー10と、第2の部材Yの間に取り付けられて上記ストライカー10に係脱可能に係止するキャッチャ9とを備えたロック装置において、上記キャッチャ9を、上記ストライカー10が係入する係入溝16を設けたブラケット11と、上記ブラケット11に回動可能に軸着されたフック部材14であって上記ストライカー10が係脱可能に嵌合されるフック溝23と噛合爪部25とを備えその第1の回動位置においては上記フック溝23に上記係入溝16に係入した上記ストライカー10を嵌合せしめて該フック溝23と上記係入溝16とによって上記ストライカー10を保持する一方、第2の回動位置においては上記係入溝16からの上記ストライカー10の離脱を許容するフック部材14と、上記ブラケット11に回動可能に軸着されたカム部材15であってカム面21と該カム面21の一端寄りに位置する噛合溝22とを備え、その第1のカム回動位置においては第1の回動位置に位置設定された上記フック部材14の上記噛合爪部25を噛合せしめて該フック部材14の回動を規制する一方、第2のカム回動位置においては上記カム面21に上記噛合爪部25を摺動せしめることで上記フック部材14の第1の回動位置と第2の回動位置の間での回動を許容するカム部材15とを備えて構成したことを特徴としている。
【0011】
【発明の効果】
本願発明に係るロック装置によれば、上記ブラケット11の係入溝16に上記ストライカー10が係入した状態で、上記フック部材14が第1の回動位置に設定されそのフック溝23に上記ストライカー10が嵌合したロック状態においては、上記フック部材14に設けた上記噛合爪部25が上記カム部材15側の上記噛合溝22に噛合し、該フック部材14の回動が確実に規制される。従って、例え上記第1の部材Xにこれを第2の部材Y側に移動させるような外力が作用したとしても、上記フック部材14は非回動状態のまま維持され、この結果、上記ストライカー10と上記キャッチャ9(即ち、上記第1の部材X)との間のガタツキあるいは異音の発生が確実に防止され、これによってロック装置の商品価値が向上することになる。
【0012】
また、ガタツキ等の発生を上記フック部材14の回動規制のみによって行うようにしていることから、例えば従来のようにブラケット11の係入溝16の溝奥にラバー部材を設けて行う構造の場合に比して、該ラバー部材の「へたり」等によるロック・ロックオフ操作性の低下がなく、ロック装置の耐久性の向上が図れるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明に係るロック装置を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0014】
図1には、車両用の着脱式シート装置Zを示している。このシート装置Zは、床面3上に次述の第1ロック装置1と第1掛止装置30を介して基台5を着脱自在に取り付けるとともに、さらに上記基台5の上面側に着脱自在に取り付けたクッション支持台6には、第2ロック装置2と第2掛止装置33を介してシートクッション7を着脱自在に取り付けている。尚、上記シートクッション7の後端寄りに配置されるシートバック8は、上記クッション支持台6側に取り付けられている。
【0015】
そして、このシート装置Zにおいては、上記第1ロック装置1をロックオフ状態とするとともに、上記第1掛止装置30の掛止状態を解除することで上記基台5を上記床面3から取り外すことができるようになっている。また、上記シートクッション7側においても、上記第2ロック装置2をロックオフ状態とするとともに、上記第2掛止装置33の掛止状態を解除することで該シートクッション7を上記クッション支持台6から取り外すことができるようになっている。
【0016】
ここで、上記第1ロック装置1と第2ロック装置2とは、その適用部位の相違に起因してその大きさは異なるものの、その構造機能は全く同一のものである。従って、以下においては、上記第1ロック装置1を例にとってその構造等を説明する。
【0017】
また、上記第1掛止装置30と第2掛止装置33も、その大きさは適用部位の相違に起因して異なるものの、その構造機能は全く同一とされ、共に、床面3側又は上記基台5側に取り付けられたストライカー31と、上記基台5側又はシートクッション7側に取り付けられたフック32とで構成され、ストライカー31に対して上記フック32を係脱することで掛止状態又は掛止解除状態とされるようになっている。
【0018】
上記第1ロック装置1は、図2及び図3に示すように、上記床面3(特許請求の範囲中の「第1の部材」に該当する)に取り付けられたストライカー10と、上記基台5(特許請求の範囲中の「第2の部材」に該当する)の下面に取り付けられたキャッチャ9とを備えて構成される。そして、このキャッチャ9は、次述するブラケット11とフック部材14とカム部材15とを備えて構成される。
【0019】
上記ブラケット11は、略矩形板状体で構成されるものであって、上記基台5の下端側部に、その略下半部を上記基台5の下面から下方へ延出させた状態で固定されている。そして、このブラケット11の下端側には、その下側縁部から上方に略U字状に切れ込む係入溝16が形成されており、該係入溝16の溝奥部には上記ストライカー10が進入可能とされている(図2参照)。
【0020】
上記フック部材14は、上記ブラケット11の一方側寄りに設けた第1支点ピン12に揺動自在に枢支された板状部材であって、その外周の回動方向(a−b方向)へ所定角度離間した二位置に、外周から略U字状に切れ込むフック溝23と外周から径方向外方へ突出する噛合爪部25とを設けている。
【0021】
上記フック溝23は、その溝奥部に上記ストライカー10を略密着状態で嵌合し得る形状寸法を備えるとともに、該フック溝23の口縁部のうち、上記噛合溝22寄りの口縁部はこれを他方側の口縁部よりも外側へ延出させてこれをガイド部24としている。
【0022】
上記噛合爪部25は、次述するカム部材15の噛合溝22に略密接状態で噛合可能な略矩形の突片状とされ、その先端面は該カム部材15のカム面21に摺接する摺接部25aとされるとともに、その両側面のうち上記フック溝23寄りの側面は上記ブラケット11側に突設したストッパー26との係合面25bとされ、この係合面25bが上記ストッパー26に係合することで上記フック部材14の矢印a方向への最大回動角度が規制されるようになっている(図3を参照)。
【0023】
上記カム部材15は、上記ブラケット11の他方側寄りに設けた第2支点ピン13に揺動自在に枢支された板状部材であって、上記フック部材14寄りの側面には弧状のカム面21が設けられるとともに、該カム面21の一端寄り(カム部材15の径方向外側寄り)位置には該カム面21に連続して該カム面21から矩形状に凹入する噛合溝22が設けられており、該噛合溝22には上記フック部材14の上記噛合爪部25が噛合可能とされている。
【0024】
そして、上記フック部材14とカム部材15の間には引張作動するスプリング20が取り付けられており、このスプリング20のバネ力によって上記フック部材14とカム部材15は相互に接近する方向に(即ち、上記フック部材14は矢印−方向a方向に、上記カム部材15は矢印d方向に)回動付勢されている。
【0025】
ここで、上記ブラケット11と上記フック部材14とカム部材15の三者間の相対位置関係を説明する。
【0026】
上記フック部材14は上記第1支点ピン12を介して上記ブラケット11側に回動自在に軸着されている。そして、上記フック部材14は、図2に示す第1の回動位置においては、そのフック溝23が上記ブラケット11側の係入溝16に対してその溝奥部において該係入溝16に略直交して横切るように位置し、該フック溝23の溝奥部と上記係入溝16の溝奥部とで上記ストライカー10を抱持し得るように位置設定がなされている。そして、この状態では、上記噛合爪部25が上記カム部材15側の噛合溝22に噛合することで、上記フック部材14の第1の回動位置(即ち、ロック状態)が保持される。尚、この時の上記カム部材15の位置を「第1のカム回動位置」という。
【0027】
また、図3に示す上記フック部材14の第2の回動位置においては、上記噛合爪部25の摺接部25aが上記カム部材15のカム面21に摺接して該カム部材15を矢印c方向に回動させるとともに、上記噛合爪部25の係合面25bが上記ブラケット11側のストッパー26に当接している。そして、この状態では、上記フック溝23のガイド部24部分は、上記ブラケット11側の上記係入溝16の溝長さ方向の中間位置においてこれを横切るように配置されている。尚、この時の上記カム部材15の位置を「第2のカム回動位置」という。
【0028】
また、上記フック部材14は、図3に示す第2の回動位置においては上記スプリング20によって位置保持されており、かかる状態において、上記ストライカー10が上記ブラケット11の係入溝16側に進入しこれが上記フック部材14のガイド部24に当接してこれを上方へ押し上げることで、該フック部材14は上記スプリング20の付勢力に抗して矢印b方向へ回動し、最終的に図2に示す第1の回動位置に位置設定される。
【0029】
さらに、上記カム部材15は、図2に示す第1のカム回動位置においては、上記スプリング20によって矢印d方向に付勢され、上記噛合溝22への上記フック部材14側の噛合爪部25の噛合状態を保持している。そして、この状態から、操作ワイヤー17が引かれる(即ち、ロックオフ操作の実行)ことで、上記スプリング20の付勢力に抗して矢印c方向へ回動され、上記噛合溝22から上記フック部材14側の噛合爪部25が離脱される。すると、上記フック部材14は、上記噛合爪部25の摺接部25aを上記カム面21に摺接させながら上記スプリング20によって矢印a方向に付勢され第1の回動位置から第2の回動位置に回動される。
【0030】
続いて、上記ロック装置の作動を説明する。
【0031】
図3に示すロックオフ状態において、上記床面3に対して上記基台5が近づけられたとき(即ち、上記シート装置Zが取り外し状態から取付けられるとき)、これら両者3,5の接近に伴って上記ストライカー10が上記ブラケット11の係入溝16に進入し、さらに第2の回動位置に設定されている上記フック部材14のガイド部24に当接すると、該フック部材14はこのストライカー10の進入力を受け上記スプリング20の付勢力に抗して矢印b方向へ回動する。そして、この場合、上記フック部材14の噛合爪部25は、該フック部材14の回動に伴ってその摺接部25aを上記カム部材15のカム面21に摺接させながら上記噛合溝22側へ移動し、上記フック部材14が第1の回動位置に設定された時点で上記カム部材15側の上記噛合溝22に噛合する。この噛合溝22への上記噛合爪部25の噛合によって、上記フック部材14は第1の回動位置の固定される。そして、このフック部材14の第1の回動位置においては、図2に示すように、上記ストライカー10が該フック部材14のフック溝23と上記ブラケット11側の係入溝16とによって抱持され、上記シート装置Zのロック状態が実現される。
【0032】
このロック状態においては、上記フック部材14の矢印a−b両方向への回動が確実に規制されているので、例え、上記基台5側にこれを押し下げるような外力が作用したとしても、該フック部材14は非回動状態を維持する。この結果、上記ストライカー10に対して上記キャッチャ9が上下方向に相対移動することによるガタツキが確実に防止され、異音等の発生もなく、延いてはシート装置Zの商品価値が向上することになる。
【0033】
また、この場合、上記ガタツキの防止を上記フック部材14の回動規制のみによって実現するようにしていることから、例えば従来のようにラバー部材を設けてこれを実現する構造の場合に比して、部品点数の低減及び組付け工数の低減による低コスト化が促進され、その結果、ガタツキ、異音等の発生のない高品質のシート装置Zをより安価に提供することができる。
【0034】
尚、この実施形態では、ロック装置を車両用シートの掛止部位に適用した場合について説明したが、本願発明に係るロック装置はこのような部位のみに適用され得るものではなく、例えば、車両のトランクリッドの掛止部位など、二つの部材相互間の掛止部位に広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るロック装置を備えた車両用シート装置の全体図である。
【図2】図1に示す車両用シート装置に用いられたロック装置のロック状態説明図である。
【図3】図1に示す車両用シート装置に用いられたロック装置のロックオフ状態説明図である。
【図4】従来のロック装置におけるロック状態説明図である。
【符号の説明】
1は第1ロック装置、2は第2ロック装置、3は床面、5は基台、6はクッション支持台、7はシートクッション、8はシートバック、9はキャッチャ、10はストライカー、11はブラケット、12は第1支点ピン、13は第2支点ピン、14はフック部材、15はカム部材、16は係入溝、20はスプリング、21はカム面、22は噛合溝、23はフック溝、24はガイド部、25は噛合爪部、26はストッパー、30は第1掛止装置、31はストライカー、32はフック、33は第2掛止装置、Zはシート装置である。
Claims (1)
- 第1の部材(X)側に取り付けられたストライカー(10)と、第2の部材(Y)の間に取り付けられて上記ストライカー(10)に係脱可能に係止するキャッチャ(9)とを備えたロック装置であって、
上記キャッチャ(9)が、
上記ストライカー(10)が係入する係入溝(16)を設けたブラケット(11)と、
上記ブラケット(11)に回動可能に軸着されたフック部材(14)であって、上記ストライカー(10)が係脱可能に嵌合されるフック溝(23)と噛合爪部(25)とを備え、その第1の回動位置においては上記フック溝(23)に上記係入溝(16)に係入した上記ストライカー(10)を嵌合せしめて該フック溝(23)と上記係入溝(16)とによって上記ストライカー(10)を保持する一方、第2の回動位置においては上記係入溝(16)からの上記ストライカー(10)の離脱を許容するフック部材(14)と、
上記ブラケット(11)に回動可能に軸着されたカム部材(15)であって、カム面(21)と該カム面(21)の一端寄りに位置する噛合溝(22)とを備え、その第1のカム回動位置においては第1の回動位置に位置設定された上記フック部材(14)の上記噛合爪部(25)を噛合せしめて該フック部材(14)の回動を規制する一方、第2のカム回動位置においては上記カム面(21)に上記噛合爪部(25)を摺動せしめることで上記フック部材(14)の第1の回動位置と第2の回動位置の間での回動を許容するカム部材(15)とを備えていることを特徴とするロック装置。
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