JP2004239748A - 残電池容量検出方法および携帯端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池の残電池容量検出のために二次電池の出力電圧を測定する際に比較的分解能の低いA/D変換器を用いても高精度の検出を行う。
【解決手段】A/D変換器20は、GND端子に二次電池64の放電終止電圧VLを受けるとともに、アナログ電圧入力端子INに二次電池の出力電圧Vxを受け、VLからA/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dを出力する。このデジタル出力値Dは、二次電池64について予め求められた、デジタル出力値Dと残電池容量との関係に従い、残電池容量に変換される。A/D変換器は、GND端子にVxを受け、アナログ電圧入力端子INに二次電池64の満充電電圧Vhを受けて、VxからVrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dを出力してもよい。
【選択図】 図1
【解決手段】A/D変換器20は、GND端子に二次電池64の放電終止電圧VLを受けるとともに、アナログ電圧入力端子INに二次電池の出力電圧Vxを受け、VLからA/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dを出力する。このデジタル出力値Dは、二次電池64について予め求められた、デジタル出力値Dと残電池容量との関係に従い、残電池容量に変換される。A/D変換器は、GND端子にVxを受け、アナログ電圧入力端子INに二次電池64の満充電電圧Vhを受けて、VxからVrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dを出力してもよい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の残電池容量検出方法およびこれを用いた携帯端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯端末装置が普及してきている。これらの携帯端末装置には、リチウムイオン電池等の充電可能な電池である二次電池が必須の構成要素となっている。
【0003】
従来、携帯端末装置に搭載された二次電池の現在の電圧レベルをデジタル値に変換し、これを演算器部において連続待ち受け時間、連続通話時間、パケット通信量に変換し、さらにこれらを3段階のレベルに変換して表示する技術が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、二次電池の満充電電圧は電池の種類によって異なり、個々の電圧レベルと電池残量との関係も異なる。しかも、その電圧レベルと電池残量との関係を示すグラフは一般に直線的ではない。
【0005】
二次電池を満充電するまでにかかる充電完了時間を予測する技術も知られている(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−164971号公報
【特許文献2】
特開平11−206024号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
二次電池の現在の電圧レベルをデジタル値に変換するためには、一般に、アナログ電圧を対応するデジタル値に変換するアナログデジタル(A/D)変換器が用いられる。A/D変換器には、一般に接地レベル(0V)から所定の基準電圧(Vref)までの測定可能な入力電圧の範囲(ダイナミックレンジ)がある。
【0008】
一方、例えばリチウムイオン電池のような二次電池では、満充電電圧が+4.25V、放電終止電圧が+3.45Vであり、その差分は0.8Vである。上記A/D変換器のダイナミックレンジを4.25Vとしても、実際の測定に使用する範囲(0.8V)はフルレンジの20%にも満たない。したがって、実際に使用する範囲内で電池の電圧レベルを細かく(例えば待ち受け時間換算で数10分ないし1時間等の単位で)測定するためには、高分解能のA/D変換器が必要となる。これは装置コスト増加の原因となる。
【0009】
二次電池の出力電圧と残電池容量の関係の非線形性を考慮すれば、さらに一層の高分解能化が必要となる。また、異なる満充電電圧の二次電池に対して同じ残電池容量検出装置で対処したい場合も同様である。なお、後者としては、携帯端末装置の同一機種で満充電電圧が異なる複数の二次電池を用いることが可能である場合、あるいは、異なる機種に対して同一の残電池検出回路を利用したい場合が考えられる。
【0010】
本発明はこのような背景においてなされたものであり、その目的は、二次電池の残電池容量検出のために二次電池の出力電圧を測定する際に比較的分解能の低いA/D変換器を用いても高精度の検出を行うことができる二次電池の残電池容量検出方法およびこれを用いた携帯端末装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の残電池容量検出方法は、二次電池の残電池容量を検出する残電池容量検出方法であって、A/D変換器のGND端子に前記二次電池の予め定められた放電終止電圧VLを印加するとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加するステップと、放電終止電圧VLから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dを前記A/D変換器から得るステップと、当該二次電池について予め求められた、デジタル出力値と残電池容量との関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求めるステップとを備えたことを特徴とする。この方法では、放電終止電圧VLからA/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲をダイナミックレンジとしてこの範囲内でのVLからVxまでの電圧ΔVの比率をnビットのデジタル出力値Dとして得る。よって、A/D変換器のビット数をnとすると、VLからVrefまでの狭い範囲でnビットの分解能を得ることができる。
【0012】
本発明による第2の残電池容量検出方法は、二次電池の残電池容量を検出する残電池容量検出方法であって、前記A/D変換器のGND端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加するとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の予め定められた満充電電圧Vhを印加するステップと、出力電圧Vxから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dを前記A/D変換器から得るステップと、当該二次電池について予め求められた、デジタル出力値と残電池容量との関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求めるステップとを備えたことを特徴とする。この場合は、二次電池の出力電圧VxからA/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲をダイナミックレンジとしてこの範囲内でのVxからVhまでの電圧ΔVの比率をnビットのデジタル出力値Dとして得る。これによって、A/D変換器のビット数をnとすると、VxからVrefまでの狭い範囲でnビットの分解能を得ることができる。
【0013】
いずれの上記方法においても、前記デジタル出力値Dから前記出力電圧Vxの値を求めるステップをさらに備え、この出力電圧Vxに基づいて残電池容量を求めるようにしてもよい。
【0014】
本発明による二次電池を内蔵する第1の携帯端末装置は、二次電池の予め定めた放電終止電圧VLを発生する手段と、GND端子に前記放電終止電圧VLを受けるとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の出力電圧Vxを受けるA/D変換器と、前記二次電池について予め求められた、前記放電終止電圧VLから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する手段と、この関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求める手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
この携帯端末装置は上記第1の残電池容量検出方法に対応する装置であり、その作用は当該方法と同様である。
【0016】
本発明による二次電池を内蔵する第2の携帯端末装置は、二次電池の予め定めた満充電電圧Vhを発生する手段と、GND端子に前記二次電池の出力電圧Vxを受けるとともに、アナログ電圧入力端子に前記満充電電圧Vhを受けるA/D変換器と、前記二次電池について予め求められた、出力電圧Vxから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する手段と、この関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求める手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
この携帯端末装置は上記第2の残電池容量検出方法に対応する装置であり、その作用は当該方法と同様である。
【0018】
本発明による二次電池を内蔵する第3の携帯端末装置は、二次電池の予め定めた放電終止電圧VLを発生する手段と、二次電池の予め定めた満充電電圧Vhを発生する手段と、アナログ電圧をデジタル出力値Dに変換するA/D変換器と、前記A/D変換器のGND端子に前記二次電池の予め定められた放電終止電圧VLを印加するとともにアナログ電圧入力端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加する第1の接続状態と、前記A/D変換器のGND端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加するとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の予め定められた満充電電圧Vhを印加する切り替え手段と、前記二次電池について予め求められた、前記放電終止電圧VLから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する第1の記憶手段と、前記二次電池について予め求められた、出力電圧Vxから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する第2の記憶手段と、前記第1または第2の接続状態に応じて前記第1または第2の記憶手段に記憶された関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求める手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
この携帯端末装置は、上記第1および第2の残電池容量検出方法を選択的に切り替えて使用することができる装置であり、上記2つの方法を切り替えて使用するものである。
【0020】
いずれの装置においても、前記デジタル出力値Dから前記出力電圧Vxの値を求める手段をさらに備え、前記残電池容量を求める手段は、この出力電圧Vxに基づいて残電池容量を求めるようにしてもよい。
【0021】
いずれの装置においても、二次電池の電池種類を判別する手段と、この判別された電池種類に応じて前記満充電電圧Vhの値を切り替える手段とを備えてもよい。これは異なる電池種類の電池に対してそれぞれに適したダイナミックレンジでデジタル出力値Dを求めることを可能とする。
【0022】
いずれの装置においても、二次電池の電池種類を判別する手段と、前記デジタル出力値Dから前記出力電圧Vxの値を求める手段と、前記電池種類と前記出力電圧Vxの値とに基づいて当該二次電池の正当性をチェックする手段とをさらに備えてもよい。これは、二次電池の電池種類が判別された上で、その種類に適した出力電圧Vxが得られているかどうかをチェックすることにより、当該二次電池の正当性をチェックするものである。
【0023】
いずれの装置においても、前記二次電池の周囲の温度を検出する手段と、この検出された温度に応じて前記残電池容量を補正する手段とをさらに備えてもよい。二次電池の残電池容量は温度変化により変動を受けるので、検出温度に応じて残電池容量を補正することにより、より高精度な残電池容量が得られる。
【0024】
いずれの装置においても、携帯端末装置の使用状況に応じて残電池容量に対応する使用可能時間を予め記憶する記憶手段と、前記携帯端末装置の現在の使用状況に応じて使用可能時間を求める手段と、前記残電池容量、使用可能時間、残電池容量パーセントの少なくとも1つをユーザに対して報知する手段とをさらに備えてもよい。残電池容量は携帯端末装置の使用状況に応じて変動するため、求められた残電池容量を、携帯端末装置の使用状況に応じて対応する使用可能時間に変換する。また、報知する手段は、前記残電池容量、使用可能時間、残電池容量パーセントの少なくとも1つをユーザに対して後述するような所定の報知形態で報知する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明による携帯端末装置(単に携帯端末ともいう)100の要部の構成を示すブロック図である。
【0027】
この携帯端末100は、処理部10、A/D変換器20、可変定電圧回路30,50、スイッチ41,42、AC電源60、二次電池充電器62、電源部63、二次電池64、電池種類判別センサ66、温度センサ70を備える。二次電池充電器62は携帯端末の本体とは別体の場合もありうる。
【0028】
処理部10は、携帯端末の各種制御や処理を行うプロセッサとしてのCPU11、このCPU11が利用するメモリ13(ROM,RAM,EEPROM等を含みうる)、ディスプレイを含む表示装置12を備え、二次電池の主要な負荷となる。図示しないが、処理部10はさらにキー入力装置、外部との種々の接続インタフェース部を含んでもよい。メモリ13は、制御プログラムや各種データ、アプリケーションプログラム等を記憶する。後述するテーブル131,133もメモリ13内に記憶される。
【0029】
A/D変換器20は、そのGND入力端子に印加された電位から基準電圧Vrefまでの範囲に対するIN入力端子に印加されたアナログ電圧のレベルの比率に相当するデジタル値をCPUバスライン19に出力する。
【0030】
可変定電圧回路30は、電池種類に応じた満充電電圧に相当する電圧を切り替えて出力する回路である。対応する電池種類が単一である場合には、可変でなく固定の定電圧回路であってもよい。一方、もう一つの可変定電圧回路50は、電池種類に応じて0Vを含む複数の所定の電圧を出力する回路である。
【0031】
スイッチ41,42は、処理部10により制御に従って、そのa端子およびb端子を選択的にc端子に切り替え接続する素子である。この例では、スイッチ41は、可変定電圧回路30の出力を二次電池64の出力とを切り替えてA/D変換器20のIN端子に入力する。スイッチ42は、二次電池64の出力と可変定電圧回路50の出力とを切り替えてA/D変換器20のGND端子に入力する。
【0032】
電池種類判別センサ66は二次電池の種類を判別するための任意のセンサである。各電池には所定の識別情報が付加され、電池種類判別センサ66はその識別情報に応じたセンサである。例えば、電池側に、磁気発生部、物理的な切り込み、マーク(バーコード等)などで識別情報が付加された場合、それぞれ、電池種類判別センサ66は、磁気センサ、スイッチ、光学的読み取りセンサ、等で構成しうる。
【0033】
電源部63は、装置に必要な電圧を生成する部位であり、この例では、電池種類に応じて二次電池の出力を昇圧して、電池電圧より高い電圧を発生して、必要とする各部へ供給する。このような回路としては、例えばDC−DCコンバータを利用できる。
【0034】
温度センサ70は充電電池64またはその近傍の温度を検出するように配置された任意の温度センサである。
【0035】
なお、本発明による残電池容量(電池残量)検出は、A/D変換器20、可変定電圧回路30,50、スイッチ41,42、電源部63、電池種類判別センサ66、温度センサ70、ならびに、処理部10内のテーブル131,132,133および制御プログラムの関連部分により実現される。
【0036】
このように、図1に示した装置構成は、IN端子に電池電圧を印加するとともにGND端子に可変定電圧回路50の出力を印加する構成と、A/D変換器20のIN端子側に可変定電圧回路30の出力を印加するとともにGND端子に電池電圧を印加する構成とを切り替えられるようになっている。前者を絶対電圧測定型と呼び、後者を相対電圧測定型と呼ぶことにする。
【0037】
図2に、A/D変換器20の具体的な構成例を示す。図示のA/D変換器20は既知の並列比較型のものである。但し、本発明で用いるA/D変換器はこの構成に限るものではない。このA/D変換器20は、Vref端子とGND端子との間に直列接続される(2のn乗)個の直列接続された抵抗21,22,23と、これらの各レベルの基準分圧電圧と入力電圧Vinとを比較する(2のn乗−1)個の比較器24と、これらの比較器24の出力を符号化してnビットのデジタル値を出力するエンコーダ25とからなる。
【0038】
図3(a)(b)に、絶対電圧測定型構成と相対電圧測定型構成のそれぞれの場合のスイッチの切り替え状態を示す。図3(a)の絶対電圧測定型構成の場合には、スイッチ41,42は端子b側に切り替える。可変定電圧回路50は、スイッチ42のc端子に対して、接地電圧(b端子)または可変定電圧回路52の出力電圧(a端子)を切り替えて印加する。可変定電圧回路50の出力電圧は、二次電池64の種類に応じて所定の電圧(例えばその電池の放電終止電圧または接地電圧)に切り替えることができる。図3(b)の相対電圧測定型構成の場合には、スイッチ41,42は端子a側に切り替える。可変定電圧回路30の出力電圧は、二次電池64の種類に応じてその満充電電圧に切り替えられる。
【0039】
図4は、図1の装置構成において絶対電圧測定型構成に限定した装置構成を示す。この装置構成ではスイッチ41,42および可変定電圧回路30を削除している。図5は、図1の装置構成において相対電圧測定型構成に限定した装置構成を示す。この装置構成ではスイッチ41,42および可変定電圧回路50を削除している。本発明は、いずれかの型単独でも機能しうる。
【0040】
図1に戻り、携帯端末の残電池容量検出動作について説明する。二次電池64の残電池容量は逐次(周期的および/または適宜)測定される。本実施の形態は、満充電電圧の異なる複数種類の充電電池に対応できるものとする。電源部64はこのためにも用いうる。但し、この携帯端末100自体が複数種類の充電電池に対応できるものである必要はない。携帯端末に搭載される残電池容量検出装置が異なる機種の携帯端末において異なる種類の充電電池に対応できれば足りる。
【0041】
本実施の形態における携帯端末100の二次電池64に関連する処理としては、電池装着時に1回実行される電池正当性チェックと、その後に繰り返して実行される残電池容量チェックとに分かれる。電池正当性チェック自体は必須のものではない。
【0042】
電池電圧測定時にA/D変換器に与える電圧のオフセットを行う意味について、図6を参照して説明する。図6は、二次電池の一種、例えばリチウムイオン電池、の出力電圧Vxと残電池容量Bcとの関係の一例を示すグラフである。前述したように、満充電電圧が+4.25V、放電終止電圧が+3.45Vであるとすると、その差分は0.8Vである。また、出力電圧Vxと残電池容量Bcとの関係は線形(リニア)ではない。前述したように、A/D変換器のダイナミックレンジを4.25Vに合わせたとしても、実際に使用する範囲0〜0.8Vはフルレンジの20%にも満たない。この差分電圧範囲内で、A/D変換器20のダイナミックレンジを有効に利用して、二次電池の出力電圧を高精度に測定するために、相対電圧測定または絶対電圧測定を行う。
【0043】
図3(a)および図4に示した絶対電圧測定型では、A/D変換器20のGND端子に放電終止電圧VLを印加するとともに、Vin端子に二次電池の出力電圧を印加する。よって、図7に示すように、A/D変換器20は、VLから基準電圧VrefまでのダイナミックレンジVdr(0.8V)の範囲内でそのフルレンジに対するVLからVxまでの電圧ΔVのレベル(比率)をデジタル出力値Dとして出力する。これにより、A/D変換器20のnビット測定範囲全体を0.8Vの範囲に割り当てることができる。すなわち、0.8Vの間を2のn乗−1のレベルに分割することが可能となる。その際の実際の電池電圧Vxは、A/D変換器20のデジタル出力の値をVadとすると、次のように算出される。このときのVxは、次のように求められる。
【0044】
【0045】
従来の絶対電圧測定で同じ精度を得るためには約5.3(=4.25/0.8)倍のダイナミックレンジが必要となる(すなわちA/D変換器のビット数を少なくとも3ビット増加させる必要がある)。逆に言えば、本実施の形態により、よりビット数の少ないA/D変換器を用いて高精度の電圧測定を行うことが可能となる。
【0046】
次に、図3(b)および図5に示した相対電圧測定型では、A/D変換器20のGND端子に二次電池の出力電圧を印加するとともに、Vin端子に満充電電圧Vhを印加する。よって、図8に示すように、A/D変換器20は、Vxから基準電圧VrefまでのダイナミックレンジVdrの範囲内でそのフルレンジに対するVxからVhまでの電圧ΔVのレベル(比率)をデジタル出力値Dとして出力する。このときのΔVは初期的には0であり、電池放電によって次第に大きくなる。ダイナミックレンジVdrもΔVの変化に応じて変化することに留意されたい。Vxは、次のように求められる。
【0047】
Vx=Vref−Vdr
ΔV=Vh−Vx=Vdr×(D/2n)
これら2式から、
Vx={Vref−Vh×(2n/D)}/{1−(2n/D))
となる。
【0048】
上記のようにしてA/D変換器20を有効に利用して得られた高精度のデジタル出力値Dそのものに基づいて、またはこのDから求められた電池電圧Vxに基づいて、当該二次電池の残電池容量を求める。そのためには、例えば図9(a)(b)に示すような残電池容量テーブル131aまたは131bを用いることができる。残電池容量テーブル131aは、デジタル出力値Dとそれに対応する残電池容量とを対応づけて記憶したデータテーブルである。残電池容量テーブル131bは、電池電圧Vxとそれに対応する残電池容量とを対応づけて記憶したデータテーブルである。いずれのテーブルデータも、個々の電池種類について予め実験等によって求めておくことができる。テーブルの入出力関係を数式で表せる場合にはテーブルに代えて、数式を用いてもよい。
【0049】
残電池容量は電池周囲の温度によっても変わるため、上記求められた残電池容量を前述した温度センサ70の出力に基づいて補正する。そのためには、例えば図10に示したような温度と残電池容量補正値とを対応づけた温度補正データテーブル132を用いることができる。このテーブルデータも予め求めておくことができる。データテーブルの入出力関係を数式で表せる場合にはデータテーブルに代えて、数式を用いてもよい。
【0050】
上述した各データテーブルは、必要な電池種類毎に設けることができる。同じ携帯端末において複数の電池種類をユーザが選択的に利用できる場合には、各電池種類に対応するテーブルを用意する。
【0051】
このようにして求められた補正後の残電池容量は、それ自身をユーザに報知してもよいが、ユーザに分かりやすい使用可能時間に変換して報知することが望ましい。この際、使用可能時間は携帯端末の使用状況によって変わりうる。例えば、電話の待ち受け状態にある場合と通話状態とでは、後者の方が使用可能時間が短くなる。その他の使用状況としては、携帯端末の備える機能によって異なるが、Web使用、楽曲再生、等がありうる。そこで、図11に示すような個々の残電池容量の値に複数の使用状況毎に対応する使用可能時間を対応づけた使用可能時間テーブル133を用意し、このテーブル参照により使用可能時間を求めることができる。テーブルの入出力関係を数式で表せる場合にはテーブルに代えて、数式を用いてもよい。
【0052】
図12は電池正当性チェックの処理例を示すフローチャートである。この処理は、少なくとも二次電池の装着時および必要時に行われる。この例では、電池正当性チェックに絶対電圧測定を用いるが、相対電圧測定を用いてもよい。
【0053】
まず、スイッチ41,42を端子b側に切り替える(S11)。そこで、前述したように電池種類判別センサ66により二次電池64の種類をチェックする(S12)。この電池種類が判明しなければ(S13,No)、ユーザにその旨を知らせる警告メッセージを出力する(S19)。この警告メッセージは例えば表示装置12の画面上に表示される。
【0054】
電池種類が判明したら(S13,Yes)、可変定電圧回路50の出力電圧VLを設定する(S14)。このとき、スイッチ51は端子b側に切り替える。これに代えて、分解能は下がるが、スイッチを端子a側に切り替えて測定を行うこともできる。そこで、A/D変換器20のデジタル出力値Dを確認する(S15)。この出力値Dと出力電圧VLに基づいて現在の電池電圧Vxを求める(S16)。電池電圧Vxが当該電池種類に応じた電圧範囲内にあるか否かをチェックする(S17)。この電圧範囲内にあれば、当該電池種類を表示し(S18)、なければ警告メッセージを出力する(S19)。
【0055】
図13は、絶対電圧測定型の構成における残電池容量チェックの処理例を示すフローチャートである。この処理は、所定の周期(例えば数十秒)の到来時および必要時に実行される。周期は、使用状況に応じて変化させてもよい。例えば、消費電力の大きい使用状況では周期を短くする。
【0056】
図13において、まず、スイッチ41,42を端子b側に切り替える(S21)。(図4の構成においてはスイッチ41,42は存在しないので、このようなステップは不要である。)ついで、検出された電池種類に基づいて可変定電圧回路50の出力電圧VLを所定の電圧(この例では当該電池種類の放電終止電圧)に決定する(S22)。そこで、A/D変換器20のデジタル出力値Dを確認する(S23)。当該電池種類およびこのデジタル出力値Dに基づいて、残電池容量を求める(S24)。例えば、当該電池種類に対応する残電池容量テーブル131aを参照して、デジタル出力値Dに対応する残電池容量を読み出す。前述したように、デジタル出力値Dを電池電圧Vxに変換した後、例えば当該電池種類に対応する残電池容量テーブル131bを参照することにより、電池電圧Vxに対応する残電池容量を求めてもよい。
【0057】
ついで、この残電池容量を温度補正する(S25)。このようにして求められた残電池容量と現在の端末の使用状況から、電池の使用可能時間を求める(S26)。この使用可能時間、残電池容量、残電池容量パーセント(全電池容量に対する残電池容量の割合)の少なくとも1つをユーザに対して報知する(S27)。この報知は本実施の形態では表示装置12への表示により行う。この表示は、文字、グラフ、色、色の濃淡、点滅等の種々の態様によって行える。また、表示に代えてまたは加えて、音声、振動、アラーム音等の他の手段によって報知を行うことも可能である。その場合、図示しないが、バイブレータのような振動手段、およびスピーカのような音響発生手段を備える。使用する報知の手段および態様はユーザが選択できるようにしてもよい。
【0058】
図14は、相対電圧測定型の構成における残電池容量チェックの処理例を示すフローチャートである。この処理は、図13の処理と同様、所定の周期の到来時および必要時に実行される。
【0059】
図14において、まず、スイッチ41,42を端子a側に切り替える(S31)。(図5の構成においてはスイッチ41,42は存在しないので、このようなステップは不要である。)ついで、検出された電池種類に基づいて可変定電圧回路30の出力電圧Vhを所定の電圧(この例では当該電池種類の満充電電圧)に決定する(S32)。そこで、A/D変換器20のデジタル出力値Dを確認する(S33)。当該電池種類およびこのデジタル出力値Dに基づいて、残電池容量を求める(S34)。例えば、当該電池種類に対応する残電池容量テーブル131aを参照して、デジタル出力値Dに対応する残電池容量を読み出す。前述したように、デジタル出力値Dを電池電圧Vxに変換した後、例えば当該電池種類に対応する残電池容量テーブル131bを参照することにより、電池電圧Vxに対応する残電池容量を求めてもよい。なお、残電池容量テーブル131a,131bの内容は、絶対電圧測定の場合と相対電圧測定の場合とでは異なる。
【0060】
ついで、この残電池容量を温度補正する(S35)。このようにして求められた残電池容量と現在の端末の使用状況から、電池の使用可能時間を求める(S36)。この使用可能時間、残電池容量、残電池容量パーセント(全電池容量に対する残電池容量の割合)の少なくとも1つをユーザに対して報知する(S37)。この報知の手段および態様については、図13の処理と同様である。
【0061】
次に本発明の他の実施の形態について説明する。図15に本実施の形態の携帯端末100aの要部の構成を示すブロック図を示す。前述した実施の形態では、二次電池64の実際の出力電圧Vxより高い電圧をVrefおよびVhに利用するために電源部63は昇圧を行ったが、本実施の形態では、電池電圧Vxを所定の分圧比で分圧する分圧器43を設けている。これに伴って、必要な電圧Vref,Vh,VLを同様の分圧比で低下させることができる。その結果、昇圧を不要とすることが可能となる。例えばリチウムイオン電池の例では、Vxを1/2に分圧すれば、Vhを満充電電圧4.25Vの半分の2.125Vに低下させることができ、これは放電終止電圧3.45Vより低い。図8で説明したように相対電圧測定の場合はVrefをVhよりさらに高く設定する必要があるが、それでもVrefを放電終止電圧3.45Vより低く設定することが可能である。なお、求められたデジタル出力値Dおよび電池電圧Vxを分圧比に応じて補正する(1/2の分圧であれば2倍にする)。
【0062】
図示しないが、図15に示した実施の形態についても、第1の実施の形態と同様、スイッチ41,42を削除した絶対電圧測定型または相対電圧測定型の専用の構成が実現可能である。
【0063】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、上記で言及した以外にも、種々の変形、変更が可能である。例えば、測定されたデジタル出力値Dまたは出力電圧Vxに応じて可変定電圧回路30または50の出力を予め定めた閾値で段階的に切り替えて、この切り替え毎に別個に用意された残電池容量テーブルを設けるようにしてもよい。また、二次電池を燃料電池(発電機)によりバックアップする構成を採ってもよい。二次電池としてはリチウムイオン電池について説明したが、これに限るものではない。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、二次電池の残電池容量検出のために二次電池の出力電圧を測定する際に比較的分解能の低いA/D変換器を用いても高精度の検出を行うことができる。よって、装置コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による携帯端末装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の装置内のA/D変換器の具体的な構成例を示す回路図である。
【図3】図1の装置における絶対電圧測定型構成と相対電圧測定型構成のそれぞれの場合のスイッチの切り替え状態を示す図である。
【図4】図1の装置構成において絶対電圧測定型構成に限定した装置構成を示す図である。
【図5】図1の装置構成において相対電圧測定型構成に限定した装置構成を示す図である。
【図6】二次電池の一種の出力電圧Vxと残電池容量Bcとの関係の一例を示すグラフである。
【図7】本発明の実施の形態における絶対電圧測定型構成におけるA/D変換器の使用状態を説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態における相対電圧測定型構成におけるA/D変換器の使用状態を説明するための図である。
【図9】本発明の実施の形態における残電池容量テーブルの二つの構成例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態における温度と残電池容量補正値とを対応づけた温度補正データテーブルの構成例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における使用可能時間テーブルの構成例を示す図である。
【図12】
電池正当性チェックの処理例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態における絶対電圧測定型の構成における残電池容量チェックの処理例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態における相対電圧測定型の構成における残電池容量チェックの処理例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の他の実施の形態の携帯端末装置の要部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…処理部、11…CPU、12…表示装置、20…A/D変換器、30,50…可変定電圧回路、41,42…スイッチ、62…充電器、63…電源部、64…二次電池、66…電池種類判別センサ、70…温度センサ、100,100a…携帯端末装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の残電池容量検出方法およびこれを用いた携帯端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯端末装置が普及してきている。これらの携帯端末装置には、リチウムイオン電池等の充電可能な電池である二次電池が必須の構成要素となっている。
【0003】
従来、携帯端末装置に搭載された二次電池の現在の電圧レベルをデジタル値に変換し、これを演算器部において連続待ち受け時間、連続通話時間、パケット通信量に変換し、さらにこれらを3段階のレベルに変換して表示する技術が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、二次電池の満充電電圧は電池の種類によって異なり、個々の電圧レベルと電池残量との関係も異なる。しかも、その電圧レベルと電池残量との関係を示すグラフは一般に直線的ではない。
【0005】
二次電池を満充電するまでにかかる充電完了時間を予測する技術も知られている(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−164971号公報
【特許文献2】
特開平11−206024号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
二次電池の現在の電圧レベルをデジタル値に変換するためには、一般に、アナログ電圧を対応するデジタル値に変換するアナログデジタル(A/D)変換器が用いられる。A/D変換器には、一般に接地レベル(0V)から所定の基準電圧(Vref)までの測定可能な入力電圧の範囲(ダイナミックレンジ)がある。
【0008】
一方、例えばリチウムイオン電池のような二次電池では、満充電電圧が+4.25V、放電終止電圧が+3.45Vであり、その差分は0.8Vである。上記A/D変換器のダイナミックレンジを4.25Vとしても、実際の測定に使用する範囲(0.8V)はフルレンジの20%にも満たない。したがって、実際に使用する範囲内で電池の電圧レベルを細かく(例えば待ち受け時間換算で数10分ないし1時間等の単位で)測定するためには、高分解能のA/D変換器が必要となる。これは装置コスト増加の原因となる。
【0009】
二次電池の出力電圧と残電池容量の関係の非線形性を考慮すれば、さらに一層の高分解能化が必要となる。また、異なる満充電電圧の二次電池に対して同じ残電池容量検出装置で対処したい場合も同様である。なお、後者としては、携帯端末装置の同一機種で満充電電圧が異なる複数の二次電池を用いることが可能である場合、あるいは、異なる機種に対して同一の残電池検出回路を利用したい場合が考えられる。
【0010】
本発明はこのような背景においてなされたものであり、その目的は、二次電池の残電池容量検出のために二次電池の出力電圧を測定する際に比較的分解能の低いA/D変換器を用いても高精度の検出を行うことができる二次電池の残電池容量検出方法およびこれを用いた携帯端末装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の残電池容量検出方法は、二次電池の残電池容量を検出する残電池容量検出方法であって、A/D変換器のGND端子に前記二次電池の予め定められた放電終止電圧VLを印加するとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加するステップと、放電終止電圧VLから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dを前記A/D変換器から得るステップと、当該二次電池について予め求められた、デジタル出力値と残電池容量との関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求めるステップとを備えたことを特徴とする。この方法では、放電終止電圧VLからA/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲をダイナミックレンジとしてこの範囲内でのVLからVxまでの電圧ΔVの比率をnビットのデジタル出力値Dとして得る。よって、A/D変換器のビット数をnとすると、VLからVrefまでの狭い範囲でnビットの分解能を得ることができる。
【0012】
本発明による第2の残電池容量検出方法は、二次電池の残電池容量を検出する残電池容量検出方法であって、前記A/D変換器のGND端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加するとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の予め定められた満充電電圧Vhを印加するステップと、出力電圧Vxから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dを前記A/D変換器から得るステップと、当該二次電池について予め求められた、デジタル出力値と残電池容量との関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求めるステップとを備えたことを特徴とする。この場合は、二次電池の出力電圧VxからA/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲をダイナミックレンジとしてこの範囲内でのVxからVhまでの電圧ΔVの比率をnビットのデジタル出力値Dとして得る。これによって、A/D変換器のビット数をnとすると、VxからVrefまでの狭い範囲でnビットの分解能を得ることができる。
【0013】
いずれの上記方法においても、前記デジタル出力値Dから前記出力電圧Vxの値を求めるステップをさらに備え、この出力電圧Vxに基づいて残電池容量を求めるようにしてもよい。
【0014】
本発明による二次電池を内蔵する第1の携帯端末装置は、二次電池の予め定めた放電終止電圧VLを発生する手段と、GND端子に前記放電終止電圧VLを受けるとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の出力電圧Vxを受けるA/D変換器と、前記二次電池について予め求められた、前記放電終止電圧VLから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する手段と、この関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求める手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
この携帯端末装置は上記第1の残電池容量検出方法に対応する装置であり、その作用は当該方法と同様である。
【0016】
本発明による二次電池を内蔵する第2の携帯端末装置は、二次電池の予め定めた満充電電圧Vhを発生する手段と、GND端子に前記二次電池の出力電圧Vxを受けるとともに、アナログ電圧入力端子に前記満充電電圧Vhを受けるA/D変換器と、前記二次電池について予め求められた、出力電圧Vxから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する手段と、この関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求める手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
この携帯端末装置は上記第2の残電池容量検出方法に対応する装置であり、その作用は当該方法と同様である。
【0018】
本発明による二次電池を内蔵する第3の携帯端末装置は、二次電池の予め定めた放電終止電圧VLを発生する手段と、二次電池の予め定めた満充電電圧Vhを発生する手段と、アナログ電圧をデジタル出力値Dに変換するA/D変換器と、前記A/D変換器のGND端子に前記二次電池の予め定められた放電終止電圧VLを印加するとともにアナログ電圧入力端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加する第1の接続状態と、前記A/D変換器のGND端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加するとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の予め定められた満充電電圧Vhを印加する切り替え手段と、前記二次電池について予め求められた、前記放電終止電圧VLから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する第1の記憶手段と、前記二次電池について予め求められた、出力電圧Vxから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する第2の記憶手段と、前記第1または第2の接続状態に応じて前記第1または第2の記憶手段に記憶された関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求める手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
この携帯端末装置は、上記第1および第2の残電池容量検出方法を選択的に切り替えて使用することができる装置であり、上記2つの方法を切り替えて使用するものである。
【0020】
いずれの装置においても、前記デジタル出力値Dから前記出力電圧Vxの値を求める手段をさらに備え、前記残電池容量を求める手段は、この出力電圧Vxに基づいて残電池容量を求めるようにしてもよい。
【0021】
いずれの装置においても、二次電池の電池種類を判別する手段と、この判別された電池種類に応じて前記満充電電圧Vhの値を切り替える手段とを備えてもよい。これは異なる電池種類の電池に対してそれぞれに適したダイナミックレンジでデジタル出力値Dを求めることを可能とする。
【0022】
いずれの装置においても、二次電池の電池種類を判別する手段と、前記デジタル出力値Dから前記出力電圧Vxの値を求める手段と、前記電池種類と前記出力電圧Vxの値とに基づいて当該二次電池の正当性をチェックする手段とをさらに備えてもよい。これは、二次電池の電池種類が判別された上で、その種類に適した出力電圧Vxが得られているかどうかをチェックすることにより、当該二次電池の正当性をチェックするものである。
【0023】
いずれの装置においても、前記二次電池の周囲の温度を検出する手段と、この検出された温度に応じて前記残電池容量を補正する手段とをさらに備えてもよい。二次電池の残電池容量は温度変化により変動を受けるので、検出温度に応じて残電池容量を補正することにより、より高精度な残電池容量が得られる。
【0024】
いずれの装置においても、携帯端末装置の使用状況に応じて残電池容量に対応する使用可能時間を予め記憶する記憶手段と、前記携帯端末装置の現在の使用状況に応じて使用可能時間を求める手段と、前記残電池容量、使用可能時間、残電池容量パーセントの少なくとも1つをユーザに対して報知する手段とをさらに備えてもよい。残電池容量は携帯端末装置の使用状況に応じて変動するため、求められた残電池容量を、携帯端末装置の使用状況に応じて対応する使用可能時間に変換する。また、報知する手段は、前記残電池容量、使用可能時間、残電池容量パーセントの少なくとも1つをユーザに対して後述するような所定の報知形態で報知する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明による携帯端末装置(単に携帯端末ともいう)100の要部の構成を示すブロック図である。
【0027】
この携帯端末100は、処理部10、A/D変換器20、可変定電圧回路30,50、スイッチ41,42、AC電源60、二次電池充電器62、電源部63、二次電池64、電池種類判別センサ66、温度センサ70を備える。二次電池充電器62は携帯端末の本体とは別体の場合もありうる。
【0028】
処理部10は、携帯端末の各種制御や処理を行うプロセッサとしてのCPU11、このCPU11が利用するメモリ13(ROM,RAM,EEPROM等を含みうる)、ディスプレイを含む表示装置12を備え、二次電池の主要な負荷となる。図示しないが、処理部10はさらにキー入力装置、外部との種々の接続インタフェース部を含んでもよい。メモリ13は、制御プログラムや各種データ、アプリケーションプログラム等を記憶する。後述するテーブル131,133もメモリ13内に記憶される。
【0029】
A/D変換器20は、そのGND入力端子に印加された電位から基準電圧Vrefまでの範囲に対するIN入力端子に印加されたアナログ電圧のレベルの比率に相当するデジタル値をCPUバスライン19に出力する。
【0030】
可変定電圧回路30は、電池種類に応じた満充電電圧に相当する電圧を切り替えて出力する回路である。対応する電池種類が単一である場合には、可変でなく固定の定電圧回路であってもよい。一方、もう一つの可変定電圧回路50は、電池種類に応じて0Vを含む複数の所定の電圧を出力する回路である。
【0031】
スイッチ41,42は、処理部10により制御に従って、そのa端子およびb端子を選択的にc端子に切り替え接続する素子である。この例では、スイッチ41は、可変定電圧回路30の出力を二次電池64の出力とを切り替えてA/D変換器20のIN端子に入力する。スイッチ42は、二次電池64の出力と可変定電圧回路50の出力とを切り替えてA/D変換器20のGND端子に入力する。
【0032】
電池種類判別センサ66は二次電池の種類を判別するための任意のセンサである。各電池には所定の識別情報が付加され、電池種類判別センサ66はその識別情報に応じたセンサである。例えば、電池側に、磁気発生部、物理的な切り込み、マーク(バーコード等)などで識別情報が付加された場合、それぞれ、電池種類判別センサ66は、磁気センサ、スイッチ、光学的読み取りセンサ、等で構成しうる。
【0033】
電源部63は、装置に必要な電圧を生成する部位であり、この例では、電池種類に応じて二次電池の出力を昇圧して、電池電圧より高い電圧を発生して、必要とする各部へ供給する。このような回路としては、例えばDC−DCコンバータを利用できる。
【0034】
温度センサ70は充電電池64またはその近傍の温度を検出するように配置された任意の温度センサである。
【0035】
なお、本発明による残電池容量(電池残量)検出は、A/D変換器20、可変定電圧回路30,50、スイッチ41,42、電源部63、電池種類判別センサ66、温度センサ70、ならびに、処理部10内のテーブル131,132,133および制御プログラムの関連部分により実現される。
【0036】
このように、図1に示した装置構成は、IN端子に電池電圧を印加するとともにGND端子に可変定電圧回路50の出力を印加する構成と、A/D変換器20のIN端子側に可変定電圧回路30の出力を印加するとともにGND端子に電池電圧を印加する構成とを切り替えられるようになっている。前者を絶対電圧測定型と呼び、後者を相対電圧測定型と呼ぶことにする。
【0037】
図2に、A/D変換器20の具体的な構成例を示す。図示のA/D変換器20は既知の並列比較型のものである。但し、本発明で用いるA/D変換器はこの構成に限るものではない。このA/D変換器20は、Vref端子とGND端子との間に直列接続される(2のn乗)個の直列接続された抵抗21,22,23と、これらの各レベルの基準分圧電圧と入力電圧Vinとを比較する(2のn乗−1)個の比較器24と、これらの比較器24の出力を符号化してnビットのデジタル値を出力するエンコーダ25とからなる。
【0038】
図3(a)(b)に、絶対電圧測定型構成と相対電圧測定型構成のそれぞれの場合のスイッチの切り替え状態を示す。図3(a)の絶対電圧測定型構成の場合には、スイッチ41,42は端子b側に切り替える。可変定電圧回路50は、スイッチ42のc端子に対して、接地電圧(b端子)または可変定電圧回路52の出力電圧(a端子)を切り替えて印加する。可変定電圧回路50の出力電圧は、二次電池64の種類に応じて所定の電圧(例えばその電池の放電終止電圧または接地電圧)に切り替えることができる。図3(b)の相対電圧測定型構成の場合には、スイッチ41,42は端子a側に切り替える。可変定電圧回路30の出力電圧は、二次電池64の種類に応じてその満充電電圧に切り替えられる。
【0039】
図4は、図1の装置構成において絶対電圧測定型構成に限定した装置構成を示す。この装置構成ではスイッチ41,42および可変定電圧回路30を削除している。図5は、図1の装置構成において相対電圧測定型構成に限定した装置構成を示す。この装置構成ではスイッチ41,42および可変定電圧回路50を削除している。本発明は、いずれかの型単独でも機能しうる。
【0040】
図1に戻り、携帯端末の残電池容量検出動作について説明する。二次電池64の残電池容量は逐次(周期的および/または適宜)測定される。本実施の形態は、満充電電圧の異なる複数種類の充電電池に対応できるものとする。電源部64はこのためにも用いうる。但し、この携帯端末100自体が複数種類の充電電池に対応できるものである必要はない。携帯端末に搭載される残電池容量検出装置が異なる機種の携帯端末において異なる種類の充電電池に対応できれば足りる。
【0041】
本実施の形態における携帯端末100の二次電池64に関連する処理としては、電池装着時に1回実行される電池正当性チェックと、その後に繰り返して実行される残電池容量チェックとに分かれる。電池正当性チェック自体は必須のものではない。
【0042】
電池電圧測定時にA/D変換器に与える電圧のオフセットを行う意味について、図6を参照して説明する。図6は、二次電池の一種、例えばリチウムイオン電池、の出力電圧Vxと残電池容量Bcとの関係の一例を示すグラフである。前述したように、満充電電圧が+4.25V、放電終止電圧が+3.45Vであるとすると、その差分は0.8Vである。また、出力電圧Vxと残電池容量Bcとの関係は線形(リニア)ではない。前述したように、A/D変換器のダイナミックレンジを4.25Vに合わせたとしても、実際に使用する範囲0〜0.8Vはフルレンジの20%にも満たない。この差分電圧範囲内で、A/D変換器20のダイナミックレンジを有効に利用して、二次電池の出力電圧を高精度に測定するために、相対電圧測定または絶対電圧測定を行う。
【0043】
図3(a)および図4に示した絶対電圧測定型では、A/D変換器20のGND端子に放電終止電圧VLを印加するとともに、Vin端子に二次電池の出力電圧を印加する。よって、図7に示すように、A/D変換器20は、VLから基準電圧VrefまでのダイナミックレンジVdr(0.8V)の範囲内でそのフルレンジに対するVLからVxまでの電圧ΔVのレベル(比率)をデジタル出力値Dとして出力する。これにより、A/D変換器20のnビット測定範囲全体を0.8Vの範囲に割り当てることができる。すなわち、0.8Vの間を2のn乗−1のレベルに分割することが可能となる。その際の実際の電池電圧Vxは、A/D変換器20のデジタル出力の値をVadとすると、次のように算出される。このときのVxは、次のように求められる。
【0044】
【0045】
従来の絶対電圧測定で同じ精度を得るためには約5.3(=4.25/0.8)倍のダイナミックレンジが必要となる(すなわちA/D変換器のビット数を少なくとも3ビット増加させる必要がある)。逆に言えば、本実施の形態により、よりビット数の少ないA/D変換器を用いて高精度の電圧測定を行うことが可能となる。
【0046】
次に、図3(b)および図5に示した相対電圧測定型では、A/D変換器20のGND端子に二次電池の出力電圧を印加するとともに、Vin端子に満充電電圧Vhを印加する。よって、図8に示すように、A/D変換器20は、Vxから基準電圧VrefまでのダイナミックレンジVdrの範囲内でそのフルレンジに対するVxからVhまでの電圧ΔVのレベル(比率)をデジタル出力値Dとして出力する。このときのΔVは初期的には0であり、電池放電によって次第に大きくなる。ダイナミックレンジVdrもΔVの変化に応じて変化することに留意されたい。Vxは、次のように求められる。
【0047】
Vx=Vref−Vdr
ΔV=Vh−Vx=Vdr×(D/2n)
これら2式から、
Vx={Vref−Vh×(2n/D)}/{1−(2n/D))
となる。
【0048】
上記のようにしてA/D変換器20を有効に利用して得られた高精度のデジタル出力値Dそのものに基づいて、またはこのDから求められた電池電圧Vxに基づいて、当該二次電池の残電池容量を求める。そのためには、例えば図9(a)(b)に示すような残電池容量テーブル131aまたは131bを用いることができる。残電池容量テーブル131aは、デジタル出力値Dとそれに対応する残電池容量とを対応づけて記憶したデータテーブルである。残電池容量テーブル131bは、電池電圧Vxとそれに対応する残電池容量とを対応づけて記憶したデータテーブルである。いずれのテーブルデータも、個々の電池種類について予め実験等によって求めておくことができる。テーブルの入出力関係を数式で表せる場合にはテーブルに代えて、数式を用いてもよい。
【0049】
残電池容量は電池周囲の温度によっても変わるため、上記求められた残電池容量を前述した温度センサ70の出力に基づいて補正する。そのためには、例えば図10に示したような温度と残電池容量補正値とを対応づけた温度補正データテーブル132を用いることができる。このテーブルデータも予め求めておくことができる。データテーブルの入出力関係を数式で表せる場合にはデータテーブルに代えて、数式を用いてもよい。
【0050】
上述した各データテーブルは、必要な電池種類毎に設けることができる。同じ携帯端末において複数の電池種類をユーザが選択的に利用できる場合には、各電池種類に対応するテーブルを用意する。
【0051】
このようにして求められた補正後の残電池容量は、それ自身をユーザに報知してもよいが、ユーザに分かりやすい使用可能時間に変換して報知することが望ましい。この際、使用可能時間は携帯端末の使用状況によって変わりうる。例えば、電話の待ち受け状態にある場合と通話状態とでは、後者の方が使用可能時間が短くなる。その他の使用状況としては、携帯端末の備える機能によって異なるが、Web使用、楽曲再生、等がありうる。そこで、図11に示すような個々の残電池容量の値に複数の使用状況毎に対応する使用可能時間を対応づけた使用可能時間テーブル133を用意し、このテーブル参照により使用可能時間を求めることができる。テーブルの入出力関係を数式で表せる場合にはテーブルに代えて、数式を用いてもよい。
【0052】
図12は電池正当性チェックの処理例を示すフローチャートである。この処理は、少なくとも二次電池の装着時および必要時に行われる。この例では、電池正当性チェックに絶対電圧測定を用いるが、相対電圧測定を用いてもよい。
【0053】
まず、スイッチ41,42を端子b側に切り替える(S11)。そこで、前述したように電池種類判別センサ66により二次電池64の種類をチェックする(S12)。この電池種類が判明しなければ(S13,No)、ユーザにその旨を知らせる警告メッセージを出力する(S19)。この警告メッセージは例えば表示装置12の画面上に表示される。
【0054】
電池種類が判明したら(S13,Yes)、可変定電圧回路50の出力電圧VLを設定する(S14)。このとき、スイッチ51は端子b側に切り替える。これに代えて、分解能は下がるが、スイッチを端子a側に切り替えて測定を行うこともできる。そこで、A/D変換器20のデジタル出力値Dを確認する(S15)。この出力値Dと出力電圧VLに基づいて現在の電池電圧Vxを求める(S16)。電池電圧Vxが当該電池種類に応じた電圧範囲内にあるか否かをチェックする(S17)。この電圧範囲内にあれば、当該電池種類を表示し(S18)、なければ警告メッセージを出力する(S19)。
【0055】
図13は、絶対電圧測定型の構成における残電池容量チェックの処理例を示すフローチャートである。この処理は、所定の周期(例えば数十秒)の到来時および必要時に実行される。周期は、使用状況に応じて変化させてもよい。例えば、消費電力の大きい使用状況では周期を短くする。
【0056】
図13において、まず、スイッチ41,42を端子b側に切り替える(S21)。(図4の構成においてはスイッチ41,42は存在しないので、このようなステップは不要である。)ついで、検出された電池種類に基づいて可変定電圧回路50の出力電圧VLを所定の電圧(この例では当該電池種類の放電終止電圧)に決定する(S22)。そこで、A/D変換器20のデジタル出力値Dを確認する(S23)。当該電池種類およびこのデジタル出力値Dに基づいて、残電池容量を求める(S24)。例えば、当該電池種類に対応する残電池容量テーブル131aを参照して、デジタル出力値Dに対応する残電池容量を読み出す。前述したように、デジタル出力値Dを電池電圧Vxに変換した後、例えば当該電池種類に対応する残電池容量テーブル131bを参照することにより、電池電圧Vxに対応する残電池容量を求めてもよい。
【0057】
ついで、この残電池容量を温度補正する(S25)。このようにして求められた残電池容量と現在の端末の使用状況から、電池の使用可能時間を求める(S26)。この使用可能時間、残電池容量、残電池容量パーセント(全電池容量に対する残電池容量の割合)の少なくとも1つをユーザに対して報知する(S27)。この報知は本実施の形態では表示装置12への表示により行う。この表示は、文字、グラフ、色、色の濃淡、点滅等の種々の態様によって行える。また、表示に代えてまたは加えて、音声、振動、アラーム音等の他の手段によって報知を行うことも可能である。その場合、図示しないが、バイブレータのような振動手段、およびスピーカのような音響発生手段を備える。使用する報知の手段および態様はユーザが選択できるようにしてもよい。
【0058】
図14は、相対電圧測定型の構成における残電池容量チェックの処理例を示すフローチャートである。この処理は、図13の処理と同様、所定の周期の到来時および必要時に実行される。
【0059】
図14において、まず、スイッチ41,42を端子a側に切り替える(S31)。(図5の構成においてはスイッチ41,42は存在しないので、このようなステップは不要である。)ついで、検出された電池種類に基づいて可変定電圧回路30の出力電圧Vhを所定の電圧(この例では当該電池種類の満充電電圧)に決定する(S32)。そこで、A/D変換器20のデジタル出力値Dを確認する(S33)。当該電池種類およびこのデジタル出力値Dに基づいて、残電池容量を求める(S34)。例えば、当該電池種類に対応する残電池容量テーブル131aを参照して、デジタル出力値Dに対応する残電池容量を読み出す。前述したように、デジタル出力値Dを電池電圧Vxに変換した後、例えば当該電池種類に対応する残電池容量テーブル131bを参照することにより、電池電圧Vxに対応する残電池容量を求めてもよい。なお、残電池容量テーブル131a,131bの内容は、絶対電圧測定の場合と相対電圧測定の場合とでは異なる。
【0060】
ついで、この残電池容量を温度補正する(S35)。このようにして求められた残電池容量と現在の端末の使用状況から、電池の使用可能時間を求める(S36)。この使用可能時間、残電池容量、残電池容量パーセント(全電池容量に対する残電池容量の割合)の少なくとも1つをユーザに対して報知する(S37)。この報知の手段および態様については、図13の処理と同様である。
【0061】
次に本発明の他の実施の形態について説明する。図15に本実施の形態の携帯端末100aの要部の構成を示すブロック図を示す。前述した実施の形態では、二次電池64の実際の出力電圧Vxより高い電圧をVrefおよびVhに利用するために電源部63は昇圧を行ったが、本実施の形態では、電池電圧Vxを所定の分圧比で分圧する分圧器43を設けている。これに伴って、必要な電圧Vref,Vh,VLを同様の分圧比で低下させることができる。その結果、昇圧を不要とすることが可能となる。例えばリチウムイオン電池の例では、Vxを1/2に分圧すれば、Vhを満充電電圧4.25Vの半分の2.125Vに低下させることができ、これは放電終止電圧3.45Vより低い。図8で説明したように相対電圧測定の場合はVrefをVhよりさらに高く設定する必要があるが、それでもVrefを放電終止電圧3.45Vより低く設定することが可能である。なお、求められたデジタル出力値Dおよび電池電圧Vxを分圧比に応じて補正する(1/2の分圧であれば2倍にする)。
【0062】
図示しないが、図15に示した実施の形態についても、第1の実施の形態と同様、スイッチ41,42を削除した絶対電圧測定型または相対電圧測定型の専用の構成が実現可能である。
【0063】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、上記で言及した以外にも、種々の変形、変更が可能である。例えば、測定されたデジタル出力値Dまたは出力電圧Vxに応じて可変定電圧回路30または50の出力を予め定めた閾値で段階的に切り替えて、この切り替え毎に別個に用意された残電池容量テーブルを設けるようにしてもよい。また、二次電池を燃料電池(発電機)によりバックアップする構成を採ってもよい。二次電池としてはリチウムイオン電池について説明したが、これに限るものではない。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、二次電池の残電池容量検出のために二次電池の出力電圧を測定する際に比較的分解能の低いA/D変換器を用いても高精度の検出を行うことができる。よって、装置コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による携帯端末装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の装置内のA/D変換器の具体的な構成例を示す回路図である。
【図3】図1の装置における絶対電圧測定型構成と相対電圧測定型構成のそれぞれの場合のスイッチの切り替え状態を示す図である。
【図4】図1の装置構成において絶対電圧測定型構成に限定した装置構成を示す図である。
【図5】図1の装置構成において相対電圧測定型構成に限定した装置構成を示す図である。
【図6】二次電池の一種の出力電圧Vxと残電池容量Bcとの関係の一例を示すグラフである。
【図7】本発明の実施の形態における絶対電圧測定型構成におけるA/D変換器の使用状態を説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態における相対電圧測定型構成におけるA/D変換器の使用状態を説明するための図である。
【図9】本発明の実施の形態における残電池容量テーブルの二つの構成例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態における温度と残電池容量補正値とを対応づけた温度補正データテーブルの構成例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における使用可能時間テーブルの構成例を示す図である。
【図12】
電池正当性チェックの処理例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態における絶対電圧測定型の構成における残電池容量チェックの処理例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態における相対電圧測定型の構成における残電池容量チェックの処理例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の他の実施の形態の携帯端末装置の要部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…処理部、11…CPU、12…表示装置、20…A/D変換器、30,50…可変定電圧回路、41,42…スイッチ、62…充電器、63…電源部、64…二次電池、66…電池種類判別センサ、70…温度センサ、100,100a…携帯端末装置
Claims (11)
- 二次電池の残電池容量を検出する残電池容量検出方法であって、
A/D変換器のGND端子に前記二次電池の予め定められた放電終止電圧VLを印加するとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加するステップと、
放電終止電圧VLから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dを前記A/D変換器から得るステップと、
当該二次電池について予め求められた、デジタル出力値と残電池容量との関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求めるステップと、を備えたことを特徴とする残電池容量検出方法。 - 二次電池の残電池容量を検出する残電池容量検出方法であって、
前記A/D変換器のGND端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加するとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の予め定められた満充電電圧Vhを印加するステップと、
出力電圧Vxから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dを前記A/D変換器から得るステップと、
当該二次電池について予め求められた、デジタル出力値と残電池容量との関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求めるステップと、を備えたことを特徴とする残電池容量検出方法。 - 前記デジタル出力値Dから前記出力電圧Vxの値を求めるステップをさらに備え、この出力電圧Vxに基づいて残電池容量を求めることを特徴とする請求項1または2記載の残電池容量検出方法。
- 二次電池を内蔵する携帯端末装置であって、
二次電池の予め定めた放電終止電圧VLを発生する手段と、
GND端子に前記放電終止電圧VLを受けるとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の出力電圧Vxを受けるA/D変換器と、
前記二次電池について予め求められた、前記放電終止電圧VLから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する手段と、
この関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求める手段と、を備えたことを特徴とする携帯端末装置。 - 二次電池を内蔵する携帯端末装置であって、
二次電池の予め定めた満充電電圧Vhを発生する手段と、
GND端子に前記二次電池の出力電圧Vxを受けるとともに、アナログ電圧入力端子に前記満充電電圧Vhを受けるA/D変換器と、
前記二次電池について予め求められた、出力電圧Vxから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する手段と、
この関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求める手段と、を備えたことを特徴とする携帯端末装置。 - 二次電池を内蔵する携帯端末装置であって、
二次電池の予め定めた放電終止電圧VLを発生する手段と、
二次電池の予め定めた満充電電圧Vhを発生する手段と、
アナログ電圧をデジタル出力値Dに変換するA/D変換器と、
前記A/D変換器のGND端子に前記二次電池の予め定められた放電終止電圧VLを印加するとともにアナログ電圧入力端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加する第1の接続状態と、前記A/D変換器のGND端子に前記二次電池の出力電圧Vxを印加するとともに、アナログ電圧入力端子に前記二次電池の予め定められた満充電電圧Vhを印加する切り替え手段と、
前記二次電池について予め求められた、前記放電終止電圧VLから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVLからVxまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する第1の記憶手段と、
前記二次電池について予め求められた、出力電圧Vxから前記A/D変換器の基準電圧Vrefまでの範囲に対するVxからVhまでの電圧ΔVの比率としてのデジタル出力値Dと残電池容量との関係を記憶する第2の記憶手段と、
前記第1または第2の接続状態に応じて前記第1または第2の記憶手段に記憶された関係に従い、前記デジタル出力値Dに対応する残電池容量を求める手段と、を備えたことを特徴とする携帯端末装置。 - 前記デジタル出力値Dから前記出力電圧Vxの値を求める手段をさらに備え、前記残電池容量を求める手段は、この出力電圧Vxに基づいて残電池容量を求めることを特徴とする請求項4、5または6記載の携帯端末装置。
- 二次電池の電池種類を判別する手段と、
この判別された電池種類に応じて前記満充電電圧Vhの値を切り替える手段とを備えたことを特徴とする請求項4、5または6記載の携帯端末装置。 - 二次電池の電池種類を判別する手段と、
前記デジタル出力値Dから前記出力電圧Vxの値を求める手段と、
前記電池種類と前記出力電圧Vxの値とに基づいて当該二次電池の正当性をチェックする手段と、をさらに備えたことを特徴とする請求項4、5または6記載の携帯端末装置。 - 前記二次電池の周囲の温度を検出する手段と、
この検出された温度に応じて前記残電池容量を補正する手段と、をさらに備えたことを特徴とする請求項4、5または6記載の携帯端末装置。 - 携帯端末装置の使用状況に応じて残電池容量に対応する使用可能時間を予め記憶する記憶手段と、
前記携帯端末装置の現在の使用状況に応じて使用可能時間を求める手段と、
前記残電池容量、使用可能時間、残電池容量パーセントの少なくとも1つをユーザに対して報知する手段と、をさらに備えたことを特徴とする請求項4、5または6記載の携帯端末装置。
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