JP2004244930A - アンカーボルト埋め込み用保持具 - Google Patents

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Seiji Nishida
聖二 西田
Shimaki Shimokawa
島樹 下川
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Abstract

【課題】接着剤を用いてアンカーボルトを天井等に埋め込む場合に、接着剤のダレも少なく且つ効率よく作業可能とする為の保持具及びそれを用いた工法を提供する。
【解決手段】アンカーボルトを接着剤を用いて固着する為の接着剤の保持具であり、その保持具内に接着剤を保持することができ、且つアンカーボルトが挿入可能な片端が開放した円筒状で、その内径がボルト主外径の1.05〜1.8倍であり、円筒状部分に接着剤が通過可能な開口部が設けてあることを特徴とする保持具。
【選択図】図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は土木及び建築分野でコンクリート、岩盤等の母材に穿孔し、その孔内にアンカーボルトなどの固定部材を固定する為に用いられる保持具及びそれを用いたアンカーボルト固着工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリートや岩盤等の母材に穿孔した孔内にアンカーボルト等の固定部材を固着する方法として2液性の注入式カートリッジ等の接着剤を用いてきた。これらの接着剤を用いて天井方向及び壁方向にアンカーボルトを固定するための接着剤はチクソトロピック剤を添加し揺変性を付与してダレ防止を行ったものが一般に使用されている。
例えば、特許文献1には、接着剤成分として、樹脂成分に加えて、充填材、チクソトロピー化剤、有機性の可逆ゲル化剤等を添加して、揺変性を付与した接着剤が提案されている。しかしながら、このように、揺変性を付与した接着剤を用いても、穿孔径が大きな場合には充填した接着剤が孔内に充填される前に落下し、充填に要する時間、接着剤量が多く必要であった。また、余剰な樹脂は落下し床面で硬化するため後処理に手間が掛かった。さらに、接着剤を充填するとき、充填量を確認することが難しく、作業者の勘により充填するため必要以上の樹脂を充填してしまい過剰に樹脂があふれ出ることがあった。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−338818号公報
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明は、接着剤を用いてアンカーボルトを天井等に埋め込む場合に、接着剤のダレも少なく且つ経済的及び効率よく作業可能とする為の保持具及びそれを用いた工法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、鋭意検討を続けた結果、保持具に接着剤を充填しボルト先端に装着し、天井又は壁方向等に穿孔した孔内に挿入することで接着剤を孔内に容易に充填することができる保持具及びそれを用いた工法を提供する。また、一旦保持具内に接着剤を充填することで樹脂量を確実に確認できるようになった。
【0006】
即ち、本発明は、
(1)アンカーボルトを接着剤を用いて固着する為の接着剤の保持具であり、その保持具内に接着剤を保持することができ、且つアンカーボルトが挿入可能な片端が開放した円筒状で、その内径がボルト主外径の1.05〜1.8倍であり、円筒状部分に接着剤が通過可能な開口部が設けてあることを特徴とする保持具、
(2)前記開口部が、アンカーボルト挿入口の反対側端部からアンカーボルト挿入口方向に円筒状部分長さの1/2の部分までに有ることを特徴とする(1)記載の保持具、
(3)前記円筒状部分の内部又は外部に突起を有することを特徴とする(1)、(2)記載の保持具、
(4)前記円筒状部分に凹部又はキズ加工が施されていることを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載の保持具、
(5)前記円筒状部分内の突起部をボルトで押すことにより外部突起が可動し開口部を生じることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の保持具、
(6)前記請求項1〜5いずれかに記載の保持具内に接着剤を充填し、前記保持具を穿孔した孔内に挿入しアンカーボルトを固着させる工法、
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明に用いることのできる保持具は内径がボルト主外径の1.05〜1.8倍の円筒状であり、円筒状部分に開口部があるものである。好ましくはボルト主外径の1.1〜1.3倍の径のものがよい。ここで、ボルト主外径とは、ボルトの頭部を除いた部分の外径のことをいう。開口部の最大寸法は接着剤が流れ落ちない程度の開口部があればよく、0.5〜3.0mmの円形、三角形、四角形等又は幅が0.5〜3.0mmのスリット状であることが好ましい。また、ボルト挿入時に本体内部の突起部をボルトが押すことにより孔内で開口する機構を有するものが好ましい(図2参照)。このとき押されて開いた開口部の蓋は孔壁と接触しボルト挿入後保持具が孔内に掛かる長さであることが好ましい。
【0008】
開口部の位置は本体全体にわたって開いていてもよいが、ボルト挿入方向と逆方向、アンカー埋め込みの際の孔底部分に多くあることが望ましく、前記開口部がアンカーボルト挿入口の反対側端部から挿入口方向に1/2までに有ることが好ましい。孔底に開口部を設けることで、接着剤を孔底側より充填することにより、孔内に接着剤を充填するときのエアー溜まりを少なくすることができアンカーボルトを確実に固着することができる。
【0009】
またこのとき、開口部以外の円筒状部分表面は接着剤との接着力がよくなるように、凹部を設けるか、サンドペーパ等でキズ加工を施すことが望ましい。アンカーボルトを挿入する部分は逆流防止の蓋をつけて使用することができる。
さらに、アンカーボルトを確実に保持させるために保持具の内部にはアンカーボルトと接触可能な突起部を有し、外部にも突起部分を有することが特に望ましい。これは、施工したアンカーボルトが硬化までの間に、工事現場の振動等により落下するため、通常くさびを用いて落下防止を行っていた。このような場合、天井が高い場合等使用条件によりくさびをするのに難しい場合があった。そこで、この突起を有することによりアンカーボルトの保持具及びアンカーボルトそのものの落下を防止することが可能となった。突起部の長さは穿孔径とのクリアランスの2〜5倍程度を目安とするとよい。
【0010】
材質は、金属製、プラスチック製等があり、金属製のものとしては板状のものに穴を開け、筒状に成形加工したものや金網を筒状にしたもの及びそれらの組み合わせがある。プラスチック製のものは各寸法に応じて成型し作成する。
本保持具を用いた工法は、先ずカートリッジ等を用いて接着剤を攪拌混合し保持具内に必要量充填した後に孔内に挿入し、アンカーボルトで保持具内の接着剤を押すことにより、開口部を通過し孔内に接着剤を充填する。保持具の孔内への挿入は、直接挿入する方法及びアンカーボルト先端に保持具を装着しアンカーボルトごと挿入する方法がある。
【0011】
本発明に用いることのできる、接着剤はエポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂等のビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂等の樹脂に揺変性を付与した樹脂接着剤及び無収縮モルタル等の無機の接着剤が挙げられる。使用にあたっては必要量混合し保持具内に充填する。また、2液をへら等で混合して使用する現場調合タイプの接着剤よりカートリッジタイプ接着剤を用いると容易に充填できる。
【0012】
以下、実施例により本発明を説明する。
[実施例1]
ビスフェノールA型エポキシ樹脂40部、ビスフェノールF型樹脂20部、反応性希釈剤としてフェニルグリシジルエーテル10部、充填材として炭酸カルシウム15部、珪石粉8部、酸化チタン4部、揺変化剤として、アエロジル200(平均一次粒子径 12nm)3部を、100分間混合、撹拌し、モルタル状の主剤樹脂を調整した。
硬化剤成分として、変性脂肪族ポリアミン60部、炭酸カルシウム27部、珪石粉10部、アエロジル200(平均一次粒径 12nm)3部を50分間混合、攪拌し、モルタル状の硬化剤を調製した。
【0013】
つぎに、ミックスパック社製の400cc用カートリッジに主剤と硬化剤の体積比2:1で主剤と硬化剤をそれぞれ充填し封止しカートリッジを試作した。
内径24mm、長さ175mmで、側面のアンカーボルト挿入口の反対方向から80mmの範囲および底面に1mmφの吐出孔を多数配置した樹脂保持具中に上記のカートリッジから樹脂を充填した。図1のように、サイズ500×500×1000mm、圧縮強度21N/mmのコンクリートブロックに、穿孔径28mm、穿孔長180mmの孔を横向きに穿孔し、ブロワーとナイロンブラシを用いて孔内清掃を行った後、上記の樹脂を充填した樹脂保持具を、孔にセットし、外径22mmの全ネジボルト(材質SNB7)を挿入して固着させた。施工時に液垂れは殆ど発生せず、施工性は良好であった。
【0014】
本発明は、接着剤を用いてアンカーボルトを天井等に埋め込む場合に、接着剤のダレも少なく且つ充填量の確認も容易で効率よく作業可能とする為の保持具及びそれを用いた工法を提供することが可能となった。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、アンカーボルトを樹脂、モルタル等の接着剤を用いて固定する為の接着剤の保持具に関するものであり、その接着剤保持具に接着剤を保持でき、且つアンカーボルトが挿入可能な胴部でその内径がボルト主外径の1.05〜1.8倍であり、その胴部に接着剤が通過可能な開口部が設けてある保持具を用いることにより、接着剤を用いてアンカーボルトを天井等に埋め込む場合に、接着剤のダレも少なく且つ効率よく作業可能とする為の保持具及びそれを用いた工法を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】保持具とその周辺の模式図
【図2】保持具の例を示す模式図

Claims (6)

  1. アンカーボルトを接着剤を用いて固着する為の接着剤の保持具であり、その保持具内に接着剤を保持することができ、且つアンカーボルトが挿入可能な片端が開放した円筒状で、その内径がボルト主外径の1.05〜1.8倍であり、円筒状部分に接着剤が通過可能な開口部が設けてあることを特徴とする保持具。
  2. 前記開口部が、アンカーボルト挿入口の反対側端部からアンカーボルト挿入口方向に円筒状部分長さの1/2の部分までに有ることを特徴とする請求項1記載の保持具。
  3. 前記円筒状部分の内部又は外部に突起を有することを特徴とする請求項1、2記載の保持具。
  4. 前記円筒状部分に凹部又はキズ加工が施されていることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の保持具。
  5. 前記円筒状部分内の突起部をボルトで押すことにより外部突起が可動し開口部を生じることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の保持具。
  6. 前記請求項1〜5いずれかに記載の保持具内に接着剤を充填し、前記保持具を穿孔した孔内に挿入しアンカーボルトを固着させる工法。
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Cited By (4)

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