JP2004251176A - 多気筒インテークマニホールド及びその製造方法 - Google Patents

多気筒インテークマニホールド及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】曲管状の気筒管を有する多気筒インテークマニホールドを得るに際して、高い生産効率と品質とを安定して維持できるようにする。
【解決手段】吸気エアの供給源に連通するサージタンクTと、下流側がポートフランジFを介してエンジンシリンダヘッドの気筒に接続される一方、上流側がサージタンクに繋がる曲管状の複数の気筒管A,B,Cとを備えた多気筒インテークマニホールドMを製造するに際し、2本の気筒管A,Bとサージタンクとポートフランジとを一体に形成してユニット体Umを成形し、残りの気筒管Cを単独気筒管として単独に成形しておき、この単独気筒管を上記ユニット体に組み付けることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多気筒エンジンの各気筒に吸気エアを供給するために用いられる多気筒インテークマニホールド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、内燃機関(エンジン)のシリンダヘッドには、各気筒の燃焼室に吸気エアを供給するためにインテークマニホールドが接続されている。このインテークマニホールドとして、吸気供給源に連通する吸気容積部(所謂、サージタンク)と、このサージタンクとエンジンの各気筒とを接続させる複数(気筒数に等しい数)の気筒管と、これら気筒管をエンジンの各気筒に接続させる取付フランジ(所謂、ポートフランジ)とを備えたものが知られている。
【0003】
かかる多気筒インテークマニホールドは、吸気系の中でもかなりの大型の部品であるので、エンジン周りのより一層の軽量化のために、従来の軽合金(例えばアルミニウム合金等)に替えて、合成樹脂で形成することも考えられている。尚、インテークマニホールドの場合、排気系に比べて温度条件が低い吸気系であり、合成樹脂(特に繊維等で強化されたタイプの合成樹脂)の適用は十分に可能である。
【0004】
このようなインテークマニホールドを製造する場合、従来では、サージタンクと各気筒管とを、或いはこれに加えてポートフランジを、別体のものとして製作しておき、これら別体の各部品を相互に組み立て接合する方法(以下、これを従来技術1と称する。)が、一般的な方法として知られている(例えば、特許文献1或いは特許文献2)。
【0005】
しかしながら、このような従来方法では、各部品の製造および完成品の組立に多くの工数と時間が掛り、コスト高になるという問題がある。特に、量産車用エンジンのインテークマニホールドを製造する場合には、より生産効率の高い方法が求められるが、上記従来方法では、より一層の生産性の向上を図ることは難しい。
【0006】
そこで、サージタンクと気筒管とポートフランジとで成る1つのユニット体を上下に分割した2分割構造とし、上下一対の半割体を予め製作しておき、この対をなす半割体どうしを衝合させ、この衝合部で両者を接合することによって完成品(インテークマニホールド)を得る方法が考えられる(以下、これを従来技術2と称する。)。
【0007】
このように、一対の半割体を衝合させ接合して中空体を得る場合、特に合成樹脂製の中空体を成形する方法として、合成樹脂製の半割体どうしを衝合させるとともに、この衝合部の周縁に沿って形成された内部通路または金型壁面との間に形成された通路内に溶融樹脂を充填することにより、上記半割体どうしを接合して中空成形品を得る方法は公知である。また、半割体どうしをこのようにして接合する際に、上記通路への溶融樹脂の充填を、半割体を成形する成形型内で行えるようにした方法が知られている。
かかる方法を採用することにより、従来の接着や熱溶融による場合に比べて、半割体どうしの接合強度や衝合部の密封性をより安定して確保することができる。
【0008】
例えば、特許文献3には、基本的に、一方の金型に一組の半割体を成形する雄型成形部と雌型成形部とが設けられ、他方の金型にこれらの成形部に対向する雌型成形部と雄型成形部とが設けられた一対の金型構造が開示されており、そして、かかる金型を用いることによって、各半割体を同時に成形(射出成形)した後、一方の金型を他方に対してスライドさせることにより、各雌型成形部に残された半割体どうしを衝合させ、この衝合部の周縁に溶融樹脂を射出して両者を接合するようにした方法(所謂、ダイスライド・インジェクション(DSI)法)が開示されている。
このDSI法によれば、半割体の成形と衝合・接合とを全く別工程で行っていた従来に比べて、大幅に生産性を高めることができる。
【0009】
また、更に生産効率を高めることができるものとして、例えば特許文献4には、基本的に、互いに開閉可能に組み合わされる成形型であって、一方の成形型が他方に対して所定角度回転可能とされ、各成形型に、上記所定角度毎の回転方向に雄/雌/雌の繰り返し順序で、少なくとも1つの雄型成形部と2つの雌型成形部からなる成形部を設けた回転式射出成形用の型構造が開示されており、かかる成形型を用いることによって、回転(例えば正逆反転)動作毎に、各半割体の成形と、衝合された一対の半割体どうしの接合を行い、各回転動作毎に完成品が得られるようにした回転式射出成形法(所謂、ダイロータリ・インジェクション(DRI)法)が開示されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−293375号公報
【特許文献2】
特開2000−303923
【特許文献3】
特公平2−38377号公報
【特許文献4】
特公平7−4830号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、近年では、エンジンルームの省スペース化に伴なって、インテークマニホールド及びその取付構造についても、各気筒管の長さを所要の一定長さ以上に確保した上で、あるいは、更に、良好な吸気特性を確保するために各気筒管の長さをできるだけ等しくなるように設定した上で、より一層コンパクトにすることが求められている。
【0012】
かかる要請を達成するためには、気筒管の形状についても、従来の比較的直線的な直管から、所定の曲率で曲げられた曲がり管、更には、単純な(2次元的な)曲げだけでなくこれに捩りを加えた3次元的な曲がり等の複雑な形状の管にするなどの工夫が求められる。また更に、複数の気筒管とサージタンクとの接続部分についても、サージタンクの小型化と相俟ってできるだけ狭いスペースに集約することが求められ、この点からも、気筒管の曲がり形状が複雑にならざるを得ない。
【0013】
このように気筒管の形状が複雑な場合、生産性と品質の安定とを両立して得ることが難しくなり、例えば上記従来技術2の方法をそのまま適用することが実際上極めて困難で、たとえ適用することができたとしても、高い生産効率と品質とを安定して維持することは難しいという問題があった。
【0014】
この発明は、上記技術的課題に鑑みて成されたもので、曲管状の気筒管を有する多気筒インテークマニホールドを得るに際して、高い生産効率と品質とを安定して維持できるようにすることを基本的な目的としてなされたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
このため、本願発明に係る多気筒インテークマニホールドは、吸気供給源に連通する吸気容積部と、下流側が取付部材を介して内燃機関の気筒に接続される一方、上流側が上記吸気容積部に繋がる曲管状の複数の気筒管とを備えた多気筒インテークマニホールドであって、上記複数の気筒管の少なくとも1本と上記吸気容積部と上記取付部材とが一体に形成されたユニット体と、該ユニット体にユニット化されたものを除く残りの気筒管であって単独に形成された単独気筒管とを備え、この単独気筒管を上記ユニット体に組み付けて構成されていることを特徴としたものである。
【0016】
この場合において、上記吸気容積部および取付部材の何れか一方に単独気筒管の一端側を嵌合させる第1嵌合部が設けられ、上記吸気容積部および取付部材の何れか他方に上記単独気筒管の他端側を嵌合させる第2嵌合部が設けられており、上記第1及び第2の嵌合部の少なくとも何れか一方は、上記単独気筒管の端部を嵌合させた状態で、該嵌合部の軸線を中心にして上記単独気筒管を回動可能に支持する回動支持機構を備えている、ことが好ましい。
【0017】
また、以上の場合において、上記各気筒管は3次元の曲管状であっても良い。更に、上記ユニット体および単独気筒管のうち、少なくとも上記ユニット体は、一対の半割体どうしを衝合させ接合して得られる2分割構造であることが好ましく、また更に、上記ユニット体および単独気筒管は共に合成樹脂製であることがより好ましい。
【0018】
また、本願発明に係る多気筒インテークマニホールドの製造方法は、吸気供給源に連通する吸気容積部と、下流側が取付部材を介して内燃機関の気筒に接続される一方、上流側が上記吸気容積部に繋がる曲管状の複数の気筒管とを備えた多気筒インテークマニホールドの製造方法であって、上記複数の気筒管の少なくとも1本と上記吸気容積部と上記取付部材とを一体に形成してユニット体を得るユニット体形成工程と、該ユニット形成工程でユニット化されたものを除く残りの気筒管を単独に形成して単独気筒管を得る単独気筒管形成工程と、上記単独気筒管を上記ユニット体に組み付ける単独気筒管組付工程と、を備えたことを特徴としたものである。
【0019】
この場合において、上記単独気筒管組付工程は、上記吸気容積部および取付部材の何れか一方に設けた第1嵌合部に当該単独気筒管の一端側を嵌合させる第1嵌合工程と、該第1嵌合工程の後に、その嵌合状態を維持しつつ上記第1嵌合部の軸線を中心にして上記単独気筒管を回動させる気筒管回動工程と、該気筒管回動工程の後に、上記吸気容積部および上記取付部材の何れか他方に設けた第2嵌合部に当該単独気筒管の他端側を嵌合させる第2嵌合工程と、を備えることが好ましい。
【0020】
また、以上の場合において、上記各気筒管は3次元の曲管状に形成されても良い。更に、上記ユニット体および単独気筒管のうち、少なくとも上記ユニット体は、2分割構造で一対の半割体どうしを衝合させ接合して得られるようにすることが好ましく、また更に、上記ユニット体および単独気筒管は共に合成樹脂材料を用いて成形されることがより好ましく、更に、上記ユニット体および単独気筒管の少なくとも何れか一方が、ダイスライド・インジェクション法およびダイロータリ・インジェクション法の何れか一方の方法により成形されることが更に好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、例えば、合成樹脂製の3気筒インテークマニホールドに適用した場合を例にとって、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1はサージタンクの上流側にスロットルバルブの本体を組み付けた状態を示す多気筒(3気筒)インテークマニホールドの斜視図、また、図2は上記スロットルバルブ本体を取り外した状態を示す3気筒インテークマニホールドの斜視図である。
【0022】
これらの図に示すように、本実施の形態に係るインテークマニホールドMは、吸気エアの供給源に連通する吸気容積部としてのサージタンクTと、曲管状の複数(3本)の気筒管A,B,Cと、これら気筒管A,B,Cの下流側をエンジンのシリンダヘッド(不図示)の各気筒に接続する取付部材としてのポートフランジFとで構成されている。
上記サージタンクTの上流側には取付管部Tiが一体に設けられ、この取付管部Tiにスロットルバルブ本体Vが取り付けられる。サージタンクTは、このスロットルバルブ本体Vやエアクリーナ(不図示)等を介して、車体外部からエアを取り入れる吸気エア供給源に連通している。
【0023】
本実施の形態では、上記各気筒管A,B,Cは、3次元的に(つまり、図2におけるxyzの各方向に)複雑に曲げられた曲がり管として構成されている。すなわち、一平面内での単なる曲げだけでなく捩れが加わった複雑形状の曲がり管になっている。尚、かかる気筒管が、2次元的に(一平面内で)曲げられた曲がり管であっても良い。
【0024】
気筒管A,B,Cをこのような曲がり管とすることにより、各気筒管の長さを所要の一定長さ以上に確保した上で各気筒管の長さをできるだけ等しくなるように設定して、良好な吸気特性を実現することができ、インテークマニホールドMをよりコンパクトなものにして、省スペース化を図ることができる。また、複数の気筒管A,B,CとサージタンクTとの接続部分についても、できるだけ狭いスペースに集約することでサージタンクの小型化を図り、インテークマニホールドMの一層のコンパクト化を実現することができる。
【0025】
本実施の形態に係るインテークマニホールドMでは、3本の気筒管A,B,Cの少なくとも1本(本実施の形態では、2本の気筒管A,B)とサージタンクTとポートフランジFとが一体に形成されて1つのユニット体Umを構成している。そして、このユニット体Umにユニット化された気筒管A及びBを除く残りの気筒管Cは、単独気筒管として別途単独に形成されている。
【0026】
上記インテークマニホールドMは、この単独気筒管を上記ユニット体Umに組み付けることによって構成されている。上記単独気筒管としては、複数並んだ気筒管A,B,Cのうちで最も端に位置するものA,Cであることが、組付作業を円滑に行う上で好ましい。本実施の形態では、一方の端に位置する気筒管Cのみが単独気筒管として設定されている。
【0027】
図3は、2本の気筒管A,BとサージタンクTとポートフランジFとを一体化したユニット体Umを示す斜視図である。また、図4〜図6はユニット体Umの説明図で、図4は上記ユニット体Umをx方向(図3の矢印X4の方向)から見て示した矢視図、図5は上記ユニット体Umをy方向(図3の矢印Y5の方向)から見て示した矢視図、図6は上記ユニット体Umをz方向(図3の矢印Z6の方向)から見て示した矢視図である。
また、図7〜図9は単独気筒管Cの説明図で、図7は上記単独気筒管Cをx方向から見て示した矢視図、図8は上記単独気筒管Cをy方向から見て示した矢視図、図9は上記単独気筒管Cをz方向から見て示した矢視図である。
【0028】
図3から良く分かるように、上記ユニット体UmのポートフランジFでは、単独気筒管C用の円形の開口Hcの周辺部およびそれよりも端側が、ボルト穴Fh部分も含めて所定量だけ段下げされて段部Fsが形成されている。
一方、単独気筒管Cの一端(下流側端部)には、該下流側端部をポートフランジFに取り付けるために、上記段部Fsに対応する取付フランジCfが一体に形成されており(図7〜9参照)、この取付フランジCfの形状および寸法は、そのボルト穴ChをポートフランジFのボルト穴Fhに位置合わせした状態で、ポートフランジFの上記段部Fsに嵌合し得るように設定されている(例えば、図1,2,4及び5参照)。
【0029】
また、図3に示すように、サージタンクTの下流側の端面には、単独気筒管C用の開口Tcの周縁に当該単独気筒管Cの他端(上流側端部)を嵌合させる円環状のガイドリングTgが形成されており、該ガイドリングTgの外側には、複数(例えば3本)のガイドピンTpが突設されている。これらガイドピンTp及びガイドリングTgは、何れもz軸方向に突出している。
一方、単独気筒管Cの他端(上流側端部)には、上記ガイドリングTgの外周部に嵌合する内周部を有する取付フランジCgが一体に形成されており(図7〜9参照)、この取付フランジCgの外周には上記各ガイドピンTgに対応した方位にそれぞれ突出する3本の突出片部Cpが形成され(例えば図9参照)、各突出片部Cpには、上記ガイドピンTpとそれぞれ嵌合する嵌合穴Hpが設けられている。
【0030】
そして、各突出片部Cpの嵌合穴HpをサージタンクTのガイドピンTpに位置合わせし、取付フランジCgの内周部をサージタンクTのガイドリングTgの外周部に嵌合させることにより、単独気筒管Cの上流側端部がサージタンクTの下流側端面に組み付けられるようになっている。
【0031】
このように、ポートフランジFに設けられた段部Fs及び開口Hcが、後述する第1嵌合工程で単独気筒管Cの下流側端部を嵌合させる嵌合部(第1嵌合部)として作用し、また、サージタンクTに設けられた上記ガイドリングTg及びガイドピンTpが、後述する第2嵌合工程で単独気筒管Cの上流側端部を嵌合させる嵌合部(第2嵌合部)として作用する。
【0032】
上記ユニット体Um及び単独気筒管Cは共に合成樹脂材料を用いて、例えば射出成形法によって製作されている。本実施の形態では、この樹脂材料として、例えば、ガラス強化繊維が配合されたポリアミド樹脂を用いた。尚、この代わりに、インテークマニホールドの使用条件や成形条件等に適合し得る他の種々の公知の樹脂材料を用いることができる。
【0033】
このように、ユニット体Um及び単独気筒管Cを共に合成樹脂製としたことにより、金属製の場合に比して、気筒管A,B,Cの形状が複雑な場合でも、ユニット体および単独気筒管の製作ならびに組付作業がより容易となり、また、インテークマニホールドの軽量化に大きく寄与することができる。
【0034】
上記ユニット体Um及び単独気筒管Cのうち、少なくともユニット体Umは、サージタンクTと気筒管A,BとポートフランジFとで成る1つのユニット体Umを2分割した2分割構造とし、一対の半割体Ua,Ub(例えば図3参照)を予め製作しておき、この対をなす半割体Ua,Ubどうしを衝合させ、この衝合部Unで両者を接合することによって完成品(ユニット体Um)を得るようにしている。尚、この場合、ポートフランジFは、半割体Ua,Ubの何れかに予め一体化して成形することができる。
【0035】
また、本実施の形態では、上記単独気筒管Cについても、気筒管Cと取付フランジCf,Cgとで成る一体品を2分割した2分割構造とし、一対の半割体Ca,Cb(例えば図7参照)を予め製作しておき、この対をなす半割体Ca,Cbどうしを衝合させ、この衝合部Cnで両者を接合することによって完成品(単独気筒管C)を得るようにしている。尚、この場合、上流側,下流側の取付Cg,Cfは、少なくともその一方を半割体Ca,Cbの何れかに予め一体化して成形することができる。
【0036】
すなわち、ユニット体Um或いはこれに加えて単独気筒管Cを形成するに際して、各々を2分割した2分割構造とし、一対の半割体を予め製作しておき、この対をなす半割体どうしを衝合させ、この衝合部で両者を接合することによって完成品(ユニット体Um或いは単独気筒管C)を得る従来技術2の方法を適用することができる。これにより、曲管状の気筒管A,B,Cを有する多気筒インテークマニホールドMを得るに際して、気筒管A,B,Cの形状が複雑な場合でも、より高い生産効率と品質とを安定して維持することができる。
【0037】
特に、本実施の形態では、上記ユニット体Umおよび単独気筒管Cの少なくとも何れか一方、より好ましくはその両方が、ダイスライド・インジェクション(DSI)法またはダイロータリ・インジェクション(DRI)法により成形するようにした。DRI法を適用する場合には、例えば、特開2000−071282に開示された方法を応用した構成を採用することにより適用可能である。
このように、DSI法あるいはDRI法を適用することにより、より一層高い生産性と品質とを安定して得ることができる。
【0038】
以上のようにして、ユニット体Umと単独気筒管Cを成形した後、この単独気筒管Cを上記ユニット体Umに組み付ける組付工程が行われる。
次に、上記単独気筒管Cを上記ユニット体Umに組み付ける組付作業について説明する。
図10は上記単独気筒管Cを上記ユニット体Umに組み付ける組付作業を説明するための斜視図、図11は上記単独気筒管Cの上流側端部での組付作業を説明するための拡大斜視図である。また、図12は上記単独気筒管Cの下流側端部およびその取付フランジCfを拡大して示す斜視図、図13は上記取付フランジCfが組み付けられたポートフランジFを裏面側(下流側)から見て示したポートフランジFの底面図、図14は図13のE14−E14線に沿った縦断面説明図である。
【0039】
図12から良く分かるように、単独気筒管Cの下流側端部には、取付フランジCfから下流側に突出するようにして、外周が円形に形成された嵌合ボス部Cdが設けられ、この嵌合ボス部Cdの内側には、単独気筒管Cの下流側端部の内周部に連続する長円状の内筒部Ceが形成されている。また、この内筒部Ceの外側には、シール部材(不図示)を装着するための環状の溝部Ckが内筒部Ceに沿って設けられている。
【0040】
図13から良く分かるように、ポートフランジFの他の気筒管A,B用の開口(図13には気筒管B用の開口Hbのみ図示)は、気筒管A,Bの下流側端部の内周形状に対応して長円状に形成されているが、ポートフランジFの段部Fsに設けられた単独気筒管C用の開口Hcだけは、前述のように円形に設定されている。
【0041】
従って、単独気筒管Cの嵌合ボス部Cdを当該単独気筒管C用の開口Hcに嵌合させた際には、取付フランジCfがポートフランジFの段部Fsで当接支持され、その嵌合状態で、該嵌合部分の軸線Lyを中心にして上記単独気筒管Cを回動させることができる。つまり、かかる嵌合状態で単独気筒管Cを可能に支持する回動支持機構が形成されている。尚、上記嵌合部分の軸線Lyの伸長方向は、図2,3及び10等に示されたy方向に略一致している。
【0042】
上記単独気筒管Cをユニット体Umに組み付ける際には、例えば図10に示されるように、まず、単独気筒管Cの下流側端部の嵌合ボス部CdをポートフランジFの単独気筒管C用の開口穴Hcに嵌合させる(第1嵌合工程)。このとき、かかる嵌合作業は、作業を行い易い位置(方位)に単独気筒管Cを保持して行えば良い。
【0043】
次に、この嵌合状態で、この第1嵌合部分の軸線Ly(つまり、図10におけるy軸)を中心にして上記単独気筒管Cを矢印Ycの方向に回動させる(気筒管回動工程)。これにより、図11に示されるように、上流側の取付フランジCgがサージタンクTの下流側端面に対してz方向に沿って接近する(矢印Zc参照)。
【0044】
そして、上流側取付フランジCgの各突出片部Cpの嵌合穴HpをサージタンクTのガイドピンTpに位置合わせし、取付フランジCgの内周部をサージタンクTのガイドリングTgの外周部に嵌合させる(第2嵌合工程)ことにより、単独気筒管Cの上流側端部がサージタンクTの下流側端面に組み付けられる。つまり、単独気筒管Cの上流側端部が、サージタンクTの下流側端面に対して仮組みされる。
【0045】
このようにして上流側端部を仮組みした状態で、下流側端部の取付フランジCfの回動位置を微調整等することで、そのボルト穴ChをポートフランジFのボルト穴Fhに対して正確に位置合わせする。
そして、上流側端部について、その仮組付状態を維持したままで、取付フランジCgをサージタンクTの下流側端面に接合し、単独気筒管Cの上端側をサージタンクTに固定する。取付フランジCgのサージタンクTへの接合方法としては、例えば振動溶着あるいは各種の熱溶着さらにはリング状の導電体を用いた電熱による溶着などの各種の溶着法、または接着剤を用いた接合など、従来から知られている種々の方法を適用することができる。
【0046】
この後、ポートフランジFをシリンダヘッド(不図示)に組み付け、所定のボルト部材をボルト穴Ch及びFhに挿通させて締め付けることにより、ポートフランジF及びその段部Fsに取り付けられた単独気筒管Cの取付フランジCfがシリンダヘッドに固定される。これにより、単独気筒管Cの下流側端部がポートフランジFの段部Fsに組み付けられることになる。
【0047】
以上のように、ユニット体UmのポートフランジFに形成した段部Fsの開口Chに単独気筒管Cの下流側端部の嵌合ボス部Cdを嵌合させた後(第1嵌合工程)、その嵌合状態を維持しつつ嵌合部分の軸線Lyを中心にして単独気筒管Cを回動させ(気筒管回動工程)、その後に、サージタンクTの下流側端面に設けられたガイドリングTgに上記単独気筒管Cの上流側取付フランジCgの内周部を嵌合させることにより(第2嵌合工程)、単独気筒管Cを上記ユニット体Umに組み付けるに際して、単独気筒管Cの回動動作を利用して比較的スムースな組付作業を行うことができる。
【0048】
単独気筒管Cを上記ユニット体Umに組み付ける場合、両者の弾性を利用してある程度変形させながら若干無理に組み付ける、所謂「無理組み」で組み付けることも可能であるが、上記の構成を採用することにより、かかる「無理組み」を極力回避して、容易かつ確実に組み付けることができるのである。
【0049】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、吸気供給源に連通するサージタンクTと3本の気筒管A,B,Cのうちの2本の気筒管A,Bとエンジン(不図示)の気筒への取付用のポートフランジFとを一体に成形してユニット体Umを得る一方、該ユニット体Umにユニット化された気筒管A,Bを除く残りの気筒管Cを単独に成形して単独気筒管Cを作成し、この単独気筒管Cを上記ユニット体Umに組み付けて完成品M(インテークマニホールド)を得るようにしたので、サージタンクTと各気筒管A,B,Cとを、或いはこれに加えて上記ポートフランジFを、別体のものとして製作しておき、これら別体の各部品を相互に組み立て接合する従来技術1の方法に比して、遥かに高い生産効率を実現することができる。
【0050】
また、曲管状の気筒管A,B,Cの一部(2本)のみがユニット体Umにユニット化され、残りの気筒管Cは単独に形成されているので、曲管状の気筒管A,B,Cを有する多気筒インテークマニホールドMを得るに際して、気筒管A,B,Cの形状が複雑な場合でも、高い生産効率と品質とを安定して維持することができるのである。
【0051】
その上、気筒管A,B,Cを複雑形状の曲がり管とし、各気筒管A,B,Cの長さを所要の一定長さ以上に確保した上で各気筒管A,B,Cの長さをできるだけ等しくなるように設定して、良好な吸気特性を実現することができる。しかも、インテークマニホールドMをよりコンパクトなものにして、省スペース化を図ることができる。また、複数の気筒管A,B,CとサージタンクTとの接続部分についても、できるだけ狭いスペースに集約することで当該サージタンクTの小型化を図り、インテークマニホールドMの一層のコンパクト化を実現することができる。
【0052】
尚、以上の実施の形態は、単独気筒管Cをユニット体Umに組み付けるに際して、単独気筒管Cの下流側端部をユニット体UmのポートフランジFに対して嵌合し、この嵌合部分の軸線Lyを中心に単独気筒管Cを回動させて、その上流側端部をサージタンクTに組み付けるようにしたものであったが、組付手順を上流側と下流側とで逆に設定することも可能である。
【0053】
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。尚、以下の説明において、上述の実施の形態における場合と同様の構成を備え同様の作用をなすものについては同一の符号を付し、それ以上の説明は省略する。
図15は本発明の他の実施の形態に係る単独気筒管Cをユニット体Umに組み付ける組付作業を説明するための斜視図、図16は上記単独気筒管Cの上流側端部での組付作業を説明するための拡大斜視図である。また、図17は下流側の取付フランジCfが組み付けられたポートフランジFを裏面側(下流側)から見て示したポートフランジFの底面図である。
【0054】
図17から良く分かるように、この他の実施の形態では、ポートフランジFの段部Fsに設けられた単独気筒管C用の開口Hc’は、他の気筒管A,B用の開口(図17には気筒管B用の開口Hbのみ図示)と同じく、気筒管Cの下流側端部の内周形状に対応して長円状に形成されている。また、単独気筒管Cの嵌合ボス部Cd’もこれに対応した長円状に形成されている。従って、単独気筒管Cの嵌合ボス部Cd’を当該単独気筒管C用の開口Hc’に嵌合させた際には、単独気筒管Cを回動させることはできない。
【0055】
また、図15及び図16に示されるように、単独気筒管Cの上流側端部に一体に形成された取付フランジCgの外周には、例えば円周等配状に配置された複数(例えば3つ)の突状部Crが設けられている。
一方、サージタンクTの下流側の端面には、単独気筒管C用の開口Tcの周縁に当該単独気筒管Cの上流側の取付フランジCgの内周部を嵌合させる円環状のガイドリングTgが形成され、該ガイドリングTgの外側には、上記突状部Crに対応して複数(例えば3個)のガイド係合部Trが円周等配状に設けられている。
【0056】
上記ガイド係合部Trは、サージタンクTの下流側端面から断面逆L字形に突出するようにして設けられ、上記単独気筒管Cの上流側の取付フランジCgの内周部をサージタンクTのガイドリングTgに嵌合させた状態で、その嵌合状態を維持しつつ、嵌合部分の軸線Lz(つまり、z軸)を中心にして上記単独気筒管Cを矢印Zc’の方向に回動させることにより、図18に詳しく示すように、単独気筒管Cの取付フランジCgの突状部Crが、ガイド係合部Trの縦壁部Tr1と天井部Tr2とサージタンクTの下流側端面との間の空間部を摺動しながら回動し、ガイド係合部Trに係合するようになっている(図18における2点鎖線表示参照)。
【0057】
上記取付フランジCgの突状部Crの上面にはストッパ部Csが突設されており、このストッパ部Csがガイド係合部Trの天井部Tr2に当接することにより、取付フランジCgが過度の回動して突状部Crがガイド係合部Trから脱落することを防止できるようになっている。
【0058】
この場合には、サージタンクTに設けられた上記ガイドリングTg及びガイド係合部Trが、第1嵌合工程で単独気筒管Cの上流側端部を嵌合させる嵌合部(第1嵌合部)として作用し、ポートフランジFに設けられた段部Fs及び開口Hc’が、第2嵌合工程で単独気筒管Cの下流側端部を嵌合させる嵌合部(第2嵌合部)として作用する。
【0059】
以上の構成において、上記単独気筒管Cをユニット体Umに組み付ける際には、例えば図15及び図16に示されるように、まず、単独気筒管Cの上流側端部の取付フランジCgの内周部をサージタンクTのガイドリングTgの外周部に嵌合させる(第1嵌合工程)。このとき、かかる嵌合作業は、作業を行い易い位置(方位)に単独気筒管Cを保持して行えば良い。尚、上記取付フランジCgの内周部とガイドリングTgとの間には、シール部材(不図示)が配設されている。
【0060】
次に、この嵌合状態で、第1嵌合部分の軸線Lz(つまり、図15におけるz軸)を中心にして上記単独気筒管Cを矢印Zc’の方向に回動させる(気筒管回動工程)。これにより、上述のように、単独気筒管Cの取付フランジCgの突状部CrがサージタンクTの下流側端面のガイド係合部Trに係合して(図18における2点鎖線表示および図15参照)、単独気筒管Cの上流側端部がサージタンクTの下流側端面に組み付けられる。つまり、単独気筒管Cの上流側端部が、サージタンクTの下流側端面に対して仮組みされる。
【0061】
また、このようにして上流側端部を仮組みすることにより、図15に示されるように、下流側の取付フランジCfがポートフランジFの段部Fsに対してy方向に沿って接近して嵌合し(第2嵌合工程:矢印Yc’参照)、単独気筒管Cの下流側端部がポートフランジFに対して組付け可能となる。そして、単独気筒管Cの下流側端部の取付フランジCfの位置を微調整等することで、そのボルト穴ChをポートフランジFのボルト穴Fhに対して正確に位置合わせする。
【0062】
次に、単独気筒管Cの上流側端部について、サージタンクTへの仮組付状態を維持したままで、取付フランジCgをサージタンクTの下流側端面に接合し、単独気筒管Cの上端側をサージタンクTに固定する。取付フランジCgのサージタンクTへの接合方法としては、例えば振動溶着あるいは各種の熱溶着さらにはリング状の導電体を用いた電熱による溶着などの各種の溶着法、または接着剤を用いた接合など、従来から知られている種々の方法を適用することができる。
【0063】
この後、ポートフランジFをシリンダヘッド(不図示)に組み付け、所定のボルト部材をボルト穴Ch及びFhに挿通させて締め付けることにより、ポートフランジF及びその段部Fsに取り付けられた単独気筒管Cの取付フランジCfがシリンダヘッドに固定される。これにより、単独気筒管Cの下流側端部がポートフランジFの段部Fsに組み付けられることになる。
【0064】
以上のように、サージタンクTの下流側端面のガイドリングTgの外周部に単独気筒管Cの上流側取付フランジCgの内周部を嵌合させた後、
その嵌合状態を維持しつつ嵌合部分の軸線Lzを中心にして単独気筒管Cを回動させ、その後に、ポートフランジFの段部Fsに上記単独気筒管Cの下流側取付フランジCfを嵌合させることにより、単独気筒管Cを上記ユニット体Umに組み付ける場合でも、単独気筒管Cの回動動作を利用して比較的スムースな組付作業を行うことができる。すなわち、この場合においても、所謂「無理組み」を極力回避して、容易かつ確実に組み付けることができるのである。
【0065】
尚、以上の実施の形態は、何れも3気筒のインテークマニホールドについてのものであったが、本発明は、かかる場合に限定されるものではなく、例えば2気筒あるいは4気筒など、他の複数気筒のインテークマニホールドについても有効に適用することができる。
【0066】
また、以上の各実施の形態では、3本の気筒管A,B,Cのうち2本A,Bがユニット体Umに一体化され、残りの1本Cのみが単独気筒管Cとしてユニット体Umに組み付けられるように構成されていたが、この代わりに、1本の気筒管のみをユニット体にユニット化し、残りの2本(例えば3本のうちの両端の2本)を単独気筒管としてユニット体に組み付けるようにしても良い。特に、4気筒のインテークマニホールドの場合には、中央側の2本の気筒管をユニット化し、両端の気筒管を共に単独気筒管としても良い。
【0067】
更に、以上の各実施の形態は、ユニット体Um及び/又は単独気筒管Cを樹脂成形するに際して所謂DRI法を適用したものであったが、本発明は、かかる製造法に限定されるものではなく、上記各要素の成形に所謂DSI法など、他の成形法を用いた場合に対しても、有効に適用することができる。
【0068】
また更に、以上の各実施の形態では、合成樹脂製のインテークマニホールドについてのものであったが、本発明は、かかる場合に限定されるものではなく、例えばアルミニウム合金等の軽合金製など、金属製の多気筒インテークマニホールドについても有効に適用することができる。
【0069】
このように、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
【0070】
【発明の効果】
本願発明に係る多気筒インテークマニホールドによれば、吸気供給源に連通する吸気容積部と複数の気筒管の少なくとも1本と内燃機関の気筒への取付部材とが一体に形成されたユニット体と、該ユニット体にユニット化されたものを除く残りの気筒管であって単独に形成された単独気筒管とを備え、この単独気筒管を上記ユニット体に組み付けて構成されているので、吸気容積部と各気筒管とを、或いはこれに加えて上記取付部材を、別体のものとして製作しておき、これら別体の各部品を相互に組み立て接合する従来技術1の方法に比して、遥かに高い生産効率を実現することができる。また、曲管状の気筒管の一部のみがユニット体にユニット化され、残りの気筒管は単独に形成されているので、曲管状の気筒管を有する多気筒インテークマニホールドを得るに際して、気筒管の形状が複雑な場合でも、より高い生産効率と品質とを安定して維持することができる。
【0071】
その上、気筒管を複雑形状の曲がり管とし、各気筒管の長さを所要の一定長さ以上に確保した上で各気筒管の長さをできるだけ等しくなるように設定して、良好な吸気特性を実現することができる。しかも、インテークマニホールドをよりコンパクトなものにして、省スペース化を図ることができる。また、複数の気筒管と吸気容積部との接続部分についても、できるだけ狭いスペースに集約することで当該吸気容積部の小型化を図り、インテークマニホールドの一層のコンパクト化を実現することができる。
【0072】
この場合において、上記吸気容積部および取付部材の何れか一方に設けられ単独気筒管の一端側を嵌合させる第1嵌合部と、上記吸気容積部および取付部材の何れか他方に設けられ上記単独気筒管の他端側を嵌合させる第2嵌合部の少なくとも何れか一方が、単独気筒管の端部を嵌合させた状態で、該嵌合部の軸線を中心にして単独気筒管を回動可能に支持する回動支持機構を備えることにより、単独気筒管を上記ユニット体に組み付けるに際して、単独気筒管の回動動作を利用して比較的スムースな組付作業を行うことが可能になり、いわゆる「無理組み」を極力回避して、容易かつ確実に組み付けることができる。
【0073】
以上の場合において、上記各気筒管が3次元の曲管状であっても良く、このような3次元状に曲げられた複雑な気筒管を有するインテークマニホールドにおいても、上述の作用効果を奏することができる。
また、以上の場合において、上記ユニット体および単独気筒管のうち、少なくとも上記ユニット体は、2分割構造で、一対の半割体どうしを衝合させ接合して得られることにより、ユニット体を形成するに際して、吸気容積部と気筒管(の一部)と上記取付部材とで成る1つのユニット体を2分割した2分割構造とし、一対の半割体を予め製作しておき、この対をなす半割体どうしを衝合させ、この衝合部で両者を接合することによって完成品(ユニット体)を得る従来技術2の方法を適用することができる。すなわち、曲管状の気筒管を有する多気筒インテークマニホールドを得るに際して、気筒管の形状が複雑な場合でも、より高い生産効率と品質とを安定して維持することができる。
【0074】
また更に、以上の場合において、上記ユニット体および単独気筒管が共に合成樹脂製であっても良く、このように合成樹脂製とすることにより、ユニット体および単独気筒管の製作、並びに組付作業がより容易となり、また、インテークマニホールドの軽量化に大きく寄与することができる。
【0075】
本願発明に係る多気筒インテークマニホールドの製造方法によれば、吸気供給源に連通する吸気容積部と複数の気筒管の少なくとも1本と内燃機関の気筒への取付部材とを一体に形成してユニット体を得る一方、該ユニット体にユニット化されたものを除く残りの気筒管を単独に形成して単独気筒管を作成し、この単独気筒管を上記ユニット体に組み付けて完成品(インテークマニホールド)を得るようにしたので、吸気容積部と各気筒管とを、或いはこれに加えて上記取付部材を、別体のものとして製作しておき、これら別体の各部品を相互に組み立て接合する従来技術1の方法に比して、遥かに高い生産効率を実現することができる。また、曲管状の気筒管の一部のみがユニット体にユニット化され、残りの気筒管は単独に形成されているので、曲管状の気筒管を有する多気筒インテークマニホールドを得るに際して、気筒管の形状が複雑な場合でも、高い生産効率と品質とを安定して維持することができる。
【0076】
その上、気筒管を複雑形状の曲がり管とし、各気筒管の長さを所要の一定長さ以上に確保した上で各気筒管の長さをできるだけ等しくなるように設定して、良好な吸気特性を実現することができる。しかも、インテークマニホールドをよりコンパクトなものにして、省スペース化を図ることができる。また、複数の気筒管と吸気容積部との接続部分についても、できるだけ狭いスペースに集約することで当該吸気容積部の小型化を図り、インテークマニホールドの一層のコンパクト化を実現することができる。
【0077】
この場合において、上記吸気容積部および取付部材の何れか一方に設けられた第1嵌合部に単独気筒管の一端側を嵌合させた後、その嵌合状態を維持しつつ第1嵌合部の軸線を中心にして単独気筒管を回動させ、その後に、上記吸気容積部および取付部材の何れか他方に設けられた第2嵌合部に上記単独気筒管の他端側を嵌合させることにより、単独気筒管を上記ユニット体に組み付けるに際して、単独気筒管の回動動作を利用して比較的スムースな組付作業を行うことが可能になり、いわゆる「無理組み」を極力回避して、容易かつ確実に組み付けることができる。
【0078】
以上の場合において、上記各気筒管が3次元の曲管状であっても良く、このような3次元状に曲げられた複雑な気筒管を有するインテークマニホールドにおいても、上述の作用効果を奏することができる。
また、以上の場合において、上記ユニット体および単独気筒管のうち、少なくとも上記ユニット体は、2分割構造で、一対の半割体どうしを衝合させ接合して得られることにより、ユニット体を形成するに際して、吸気容積部と気筒管(の一部)と上記取付部材とで成る1つのユニット体を2分割した2分割構造とし、一対の半割体を予め製作しておき、この対をなす半割体どうしを衝合させ、この衝合部で両者を接合することによって完成品(ユニット体)を得る従来技術2の方法を適用することができる。すなわち、曲管状の気筒管を有する多気筒インテークマニホールドを得るに際して、気筒管の形状が複雑な場合でも、より高い生産効率と品質とを安定して維持することができる。
【0079】
更に、以上の場合において、上記ユニット体および単独気筒管が共に合成樹脂製であっても良く、このように合成樹脂製とすることにより、ユニット体および単独気筒管の製作、並びに組付作業がより容易となり、また、インテークマニホールドの軽量化に大きく寄与することができる。
【0080】
また更に、以上の場合において、上記ユニット体および単独気筒管の少なくとも何れか一方は、ダイスライド・インジェクション(DSI)法およびダイロータリ・インジェクション(DRI)法の何れか一方の方法により成形されることにより、より一層高い生産性と品質とを安定して得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スロットルバルブ本体が組み付けられた本発明の実施の形態に係る3気筒インテークマニホールドの斜視図である。
【図2】上記スロットルバルブ本体の取り外し状態を示す上記3気筒インテークマニホールドの斜視図である。
【図3】上記3気筒インテークマニホールドの2本の気筒管とサージタンクとポートフランジとを一体化したユニット体を示す斜視図である。
【図4】上記ユニット体の図3における矢印X4方向からの矢視図である。
【図5】上記ユニット体の図3における矢印Y5方向からの矢視図である。
【図6】上記ユニット体の図3における矢印Z6方向からの矢視図である。
【図7】上記インテークマニホールドの単独気筒管の図3におけるx方向からの矢視図である。
【図8】上記単独気筒管の図3におけるy方向からの矢視図である。
【図9】上記単独気筒管の図3におけるz方向からの矢視図である。
【図10】上記単独気筒管を上記ユニット体に組み付ける組付作業を説明するための斜視図である。
【図11】上記単独気筒管の上流側端部での組付作業を説明するための拡大斜視図である。
【図12】上記単独気筒管の下流側端部およびその取付フランジを拡大して示す斜視図である。
【図13】上記取付フランジが組み付けられたポートフランジを裏面側から見て示したポートフランジの底面図である。
【図14】図13のE14−E14線に沿った縦断面説明図である。
【図15】本発明の他の実施の形態に係る単独気筒管を上記ユニット体に組み付ける組付作業を説明するための斜視図である。
【図16】上記他の実施の形態に係る単独気筒管の上流側端部での組付作業を説明するための拡大斜視図である。
【図17】上記他の実施の形態に係る単独気筒管の下流側取付フランジが組み付けられたポートフランジを裏面側から見て示したポートフランジの底面図である。
【図18】上記他の実施の形態に係る単独気筒管の上流側取付フランジの突状部とサージタンク下流側端面のガイド係合部を拡大して示す説明図である。
【符号の説明】
A,B…気筒管
C…単独気筒管
Ca,Cb…単独気筒管の半割体
Cd,Cd’…(単独気筒管の)嵌合ボス部
Cf…単独気筒管の下流側取付フランジ
Cg…単独気筒管の上流側取付フランジ
Cp…(単独気筒管の上流側取付フランジの)突出片部
F…ポートフランジ
Fs…ポートフランジの段部
Hc,Hc’…単独気筒管用の開口
Hp…突出片部の嵌合穴
Ly,Lz…嵌合部の軸線
M…多気筒インテークマニホールド
T…サージタンク
Tg…サージタンクのガイドリング
Tr…サージタンクのガイド係合部
Ua,Ub…ユニット体の半割体
Um…ユニット体

Claims (11)

  1. 吸気供給源に連通する吸気容積部と、下流側が取付部材を介して内燃機関の気筒に接続される一方、上流側が上記吸気容積部に繋がる曲管状の複数の気筒管とを備えた多気筒インテークマニホールドであって、
    上記複数の気筒管の少なくとも1本と上記吸気容積部と上記取付部材とが一体に形成されたユニット体と、
    該ユニット体にユニット化されたものを除く残りの気筒管であって、単独に形成された単独気筒管とを備え、
    上記単独気筒管を上記ユニット体に組み付けて構成されていることを特徴とする多気筒インテークマニホールド。
  2. 請求項1記載の多気筒インテークマニホールドにおいて、
    上記吸気容積部および上記取付部材の何れか一方に、上記単独気筒管の一端側を嵌合させる第1嵌合部が設けられ、
    上記吸気容積部および上記取付部材の何れか他方に、上記単独気筒管の他端側を嵌合させる第2嵌合部が設けられており、
    上記第1及び第2の嵌合部の少なくとも何れか一方は、上記単独気筒管の端部を嵌合させた状態で、該嵌合部の軸線を中心にして上記単独気筒管を回動可能に支持する回動支持機構を備えている、
    ことを特徴とする多気筒インテークマニホールド。
  3. 請求項1又は2に記載の多気筒インテークマニホールドにおいて、上記各気筒管は3次元の曲管状であることを特徴とする多気筒インテークマニホールド。
  4. 請求項1〜3の何れか一に記載の多気筒インテークマニホールドにおいて、
    上記ユニット体および単独気筒管のうち、少なくとも上記ユニット体は、一対の半割体どうしを衝合させ接合して得られる2分割構造であることを特徴とする多気筒インテークマニホールド。
  5. 請求項1〜4の何れか一に記載の多気筒インテークマニホールドにおいて、上記ユニット体および単独気筒管は、共に合成樹脂製であることを特徴とする多気筒インテークマニホールド。
  6. 吸気供給源に連通する吸気容積部と、下流側が取付部材を介して内燃機関の気筒に接続される一方、上流側が上記吸気容積部に繋がる曲管状の複数の気筒管とを備えた多気筒インテークマニホールドの製造方法であって、
    上記複数の気筒管の少なくとも1本と上記吸気容積部と上記取付部材とを一体に形成してユニット体を得るユニット体形成工程と、
    該ユニット形成工程でユニット化されたものを除く残りの気筒管を単独に形成して単独気筒管を得る単独気筒管形成工程と、
    上記単独気筒管を上記ユニット体に組み付ける単独気筒管組付工程と、
    を備えたことを特徴とする多気筒インテークマニホールドの製造方法。
  7. 請求項6記載の多気筒インテークマニホールドの製造方法において、上記単独気筒管組付工程は、
    上記吸気容積部および上記取付部材の何れか一方に設けた第1嵌合部に当該単独気筒管の一端側を嵌合させる第1嵌合工程と、
    該第1嵌合工程の後に、その嵌合状態を維持しつつ上記第1嵌合部の軸線を中心にして上記単独気筒管を回動させる気筒管回動工程と、
    該気筒管回動工程の後に、上記吸気容積部および上記取付部材の何れか他方に設けた第2嵌合部に当該単独気筒管の他端側を嵌合させる第2嵌合工程と、
    を備えたことを特徴とする多気筒インテークマニホールドの製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載の多気筒インテークマニホールドの製造方法において、上記各気筒管は3次元の曲管状に形成されることを特徴とする多気筒インテークマニホールドの製造方法。
  9. 請求項6〜8の何れか一に記載の多気筒インテークマニホールドの製造方法において、
    上記ユニット体および単独気筒管のうち、少なくとも上記ユニット体は、2分割構造で、一対の半割体どうしを衝合させ接合して得られることを特徴とする多気筒インテークマニホールドの製造方法。
  10. 請求項6〜9の何れか一に記載の多気筒インテークマニホールドの製造方法において、上記ユニット体および単独気筒管は、共に合成樹脂材料を用いて成形されることを特徴とする多気筒インテークマニホールドの製造方法。
  11. 請求項10記載の多気筒インテークマニホールドの製造方法において、上記ユニット体および単独気筒管の少なくとも何れか一方は、ダイスライド・インジェクション法およびダイロータリ・インジェクション法の何れか一方の方法により成形されることを特徴とする多気筒インテークマニホールドの製造方法。
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