JP2004256448A - 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を効果的に脱色することができる方法を提供する。
【解決手段】本発明の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を脱色処理により脱色する方法であって、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系のpHを6以下に維持しながら脱色処理を行うことを特徴とする。脱色処理としては活性炭処理が好適である。6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を脱色処理に付すことができ、前記6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物としては、コルベ・シュミット反応を利用した反応により得られた反応混合物又は該反応混合物の粗精製物を用いることができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種工業原料、特に染料、顔料、樹脂(液晶ポリマー等)などの原料として有用な6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸は、通常、コルベ・シュミット反応により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)を、溶媒(例えば、水や、水/アルコール系溶剤等の水性媒体など)を用いて再結晶することにより製品化されている(特許文献1参照)。しかしながら、この再結晶により製品化された6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸は着色しており、製品の着色が問題となっている。
【0003】
【特許文献1】
国際公開公報WO01/14307
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を効果的に脱色することができる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を活性炭処理により脱色する際に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系のpHをコントロールすると、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を効果的に脱色することができることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を脱色処理により脱色する方法であって、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系のpHを6以下に維持しながら脱色処理を行うことを特徴とする6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法を提供する。
【0007】
前記脱色処理としては活性炭処理が好適である。本発明では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を脱色処理に付すことができ、前記6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物としては、コルベ・シュミット反応を利用した反応により得られた反応混合物又は該反応混合物の粗精製物を好適に用いることができる。
【0008】
また、本発明では、硫酸または塩酸を用いて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む溶液系のpHを6以下に調整することができる。不活性ガスの雰囲気下で脱色処理を行うことが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系のpHを6以下に維持しながら脱色処理(活性炭処理など)を行っている。このように、活性炭処理などの脱色処理に際して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系のpHを6以下に維持しているので、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を効果的に脱色することができる。しかも、脱色処理の際に、溶液系のpHを調整(調節)しているだけであるので、優れた作業性で脱色処理を行うことができる。
【0010】
脱色処理に付す被処理物としては、すでに精製された6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸であってもよく、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物であってもよい。前記6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む粗精製物(未精製物を含む)であれば特に制限されず、例えば、公知の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の生成反応により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む反応混合物(反応生成物;未精製物)または該反応混合物の粗精製物(例えば、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む粗精製溶液や、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗結晶など)などを用いることができる。
【0011】
本発明は6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法に関しており、脱色処理に付す被処理物に含まれる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の生成反応(製造方法)は特に制限されない。なお、公知の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の生成反応としては、一般的には、米国特許第1593816号明細書や、特開昭57−95939号公報に記載のようなコルベ・シュミット反応を利用した生成反応を用いることができるが、特開2002−128725号公報に記載の生成反応、特開2002−302465号公報に記載の生成反応、特表平5−503299号公報に記載の生成反応、特開平2−124847号公報に記載の生成反応、Bull.Chem.Soc.Jpn.,75,619−622(2002)に記載の生成反応なども利用することができる。前記コルベ・シュミット反応を利用した反応により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む反応混合物または該反応混合物の粗精製物は、通常、不純物として、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸、未反応の2−ナフトール(β−ナフトール)又はその誘導体(カリウム塩やナトリウム塩等)などを含有している。
【0012】
本発明では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物としては、コルベ・シュミット反応を利用した反応により得られた反応混合物(反応粗液)又は該反応混合物の粗精製物を好適に用いることができる。このようなコルベ・シュミット反応を利用した生成反応では、2−ナフトール又はその誘導体(2−ナフトールのカリウム塩やナトリウム塩など)を原料としており、該コルベ・シュミット反応を利用して得られる反応粗液から、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を単離する(粗精製する)方法としては、一般的には、酸を用いた方法が利用されている。具体的には、例えば、2−ナフトール又はその誘導体を原料とし且つコルベ・シュミット反応を利用して得られる反応粗液に、所定量の水を添加し、酸(硫酸や塩酸など)を用いて、pHを6.5〜8.0に調整し(調節し)、未反応の2−ナフトール又はその誘導体を2−ナフトールとして遊離させ、この前後のいずれかで、反応媒体と水層とを分離した後、水層を疎水性溶媒によって抽出し、2−ナフトールを分離することにより、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を粗精製することができる。なお、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸は、疎水性溶媒によって2−ナフトールを抽出した後の水層に含まれている。
【0013】
本発明では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物として、該コルベ・シュミット反応を利用して得られる反応粗液から、中和(約pH7に調整)を利用して原料の2−ナフトール又はその誘導体を分離除去した後の水層(粗精製溶液)を好適に用いることができる。このように、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸として、粗精製溶液を用いる場合は、そのまま、pH調整を行って脱色処理に供することができるが、精製(又は粗精製)等によって得られる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶(又は粗結晶)を用いる場合は、前記結晶(又は粗結晶)を溶媒(アルカリ性水性媒体等の水性媒体など)に溶解させて6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液(例えば、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含むアルカリ性溶液)系を調製した後、pH調整を行って脱色処理に供することができる。
【0014】
pHの調整に際しては、酸を用いることができる。酸としては、無機酸、有機酸のいずれであってもよいが、無機酸が好適である。無機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ホウ酸、炭酸などが挙げられ、硫酸、塩酸を好適に用いることができる。酸は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0015】
溶液系のpHとしては、6以下であればよく、4〜6(好ましくは5〜5.5)であることが望ましい。
【0016】
脱色処理方法としては、溶液系のpHを6以下に維持しながら行う方法であれば特に制限されず、例えば、公知の活性炭処理方法を利用することができる。このような活性炭処理方法としては、例えば、pHが6以下に調整された溶液系に、活性炭を投入し、攪拌等により混合する方法などが挙げられる。
【0017】
脱色処理時の温度は、特に制限されず、室温又はそれ以下の温度で行ってもよいが、効率を高める観点から、高温で行うことが好ましい。なお、脱色処理を高温で行う場合、pH調整の前後あるいはpH調整中で、または脱色処理中で、溶液系を昇温させることができる。脱色処理(特に、活性炭処理)を行う際の温度としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が析出せず、溶解状態を保持することができる温度であれば特に制限されず、例えば、50〜100℃(好ましくは60〜80℃)の範囲から選択することができる。
【0018】
溶液系の昇温、pH調整、活性炭処理などの各工程(特に活性炭処理)は、空気中で行ってもよいが、不活性ガス(例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン等)の雰囲気下で行うことが好ましく、特に窒素雰囲気下で行うことが好適である。
【0019】
pH調整する前の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む溶液系における溶媒としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解する溶媒であれば特に制限されないが、例えば、水や、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒などの水性媒体を好適に用いることができ、特に水が好適である。水性媒体は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0020】
前記水性媒体中には塩基性成分や酸性成分が含まれていてもよく、すなわち、水性媒体としては、アルカリ性、中性、酸性のいずれの状態であってもよい。例えば、アルカリ性の水性媒体(アルカリ性水性媒体)としては、水性媒体(例えば、水や、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒など)に、塩基性成分を添加することにより調製できる。塩基性成分としては、無機塩基及び有機塩基の何れであってもよい。塩基性成分の代表的な例としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属有機酸塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸カルシウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩などが挙げられる。アルカリ性水性媒体において、塩基性成分の濃度は、特に制限されず、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解していればよい。
【0021】
なお、前記水性媒体において、水と混合が可能な水溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール(1価のC1−4アルコール)や、エチレングリコール等の多価アルコールなどのアルコール類;酢酸などのカルボン酸類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられる。
【0022】
脱色処理としての活性炭処理で用いられる活性炭としては、特に制限されず、例えば、塩化亜鉛炭、水蒸気炭などの粉末炭や、各種の粒状炭などの公知の活性炭から適宜選択して用いることができる。活性炭は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0023】
なお、活性炭の使用量としては、例えば、溶液系内に含まれる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(又は固形分)100重量部に対して0.1〜20重量部(好ましくは1〜10重量部)程度の範囲から選択することができる。
【0024】
本発明の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法は、下記の工程(A)および工程(B)を具備することができる。
(A)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系のpHを6以下に調整する工程
(B)前記工程(A)での溶液系に脱色剤(活性炭など)を投入し、前記溶液系のpHを6以下に維持しながら、脱色処理(活性炭処理など)を行う工程
【0025】
前記工程(A)では、適当な温度下で、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系のpHを、必要に応じて酸を用いて、また攪拌等により混合しながら6以下に調整することができる。前記6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸として、(1)コルベ・シュミット反応を利用して得られる反応粗液から、中和(約pH7に調整)を利用して原料の2−ナフトールを分離除去した後の水層(粗精製溶液)を用いる場合は、そのままの粗精製溶液を用いることができ、また、(2)精製(又は粗精製)等によって得られる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶(又は粗結晶)を用いる場合は、前記結晶(又は粗結晶)を溶媒(アルカリ性水性媒体等の水性媒体など)に投入し、適当な温度下で、必要に応じて攪拌等により混合して溶解させることにより調製することができる。
【0026】
なお、結晶(又は粗結晶)を溶解させる溶媒の使用量としては、特に制限されず、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を完全に又はほぼ完全に溶解させることができる量であることが望ましい。
【0027】
溶解時やpH調整時の温度としては、使用する溶媒の種類や量、酸の種類や量などにより適宜選択することができ、一般的には、0〜100℃(例えば、10℃〜80℃)の範囲である。
【0028】
前記工程(B)では、工程(A)により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の溶液系(溶液中)に、適当な温度下で、活性炭等の脱色剤を投入し、攪拌等により混合して、溶液系のpHを6以下に維持しながら、活性炭処理等の脱色処理を行うことができる。なお、脱色剤の投入は、1度(1回)に行ってもよく、徐々に又は数回に分けて行ってもよい。また、脱色処理の処理時間としては、特に制限されず、脱色の程度などに応じて任意に設定すればよいが、通常、5〜60分(好ましくは5〜15分)とすることができる。脱色処理後の脱色剤(活性炭など)は、ろ過などの公知の分離方法を利用して除去することができる。
【0029】
なお、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸をより一層脱色する場合には、さらに同様の操作に付して繰り返し脱色操作を行えばよい。
【0030】
本発明の脱色方法により脱色を行った後の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系から、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸は、常套の手段により酸析処理、濾過、乾燥させることにより得ることができる。例えば、脱色処理を行った後の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系から、硫酸等の酸を加える酸析処理により、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸などの副生物を除去する。
【0031】
また、析出した6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗結晶(固体)を水で洗浄し、濾布を用いて遠心濾過し、熱風乾燥機または真空乾燥機(減圧乾燥機)により乾燥することにより、高度に脱色された6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を得ることができる。
【0032】
本発明の脱色方法により得られる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製品は、各種工業原料、特に染料、顔料、樹脂(液晶ポリマー等)などの原料として好適に使用できる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法によれば、前記のように、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を脱色処理により脱色する際に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系のpHをコントロールしているので、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を効果的に脱色することができる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、色相については、以下の評価方法を用いて評価した。
(色相の評価方法)
試料0.1gに酢酸を全量が10mlになるまで加えて、試料を酢酸に溶解させ、この酢酸溶液(測定サンプル)を測定容器に入れ、前記酢酸溶液の波長(λ)400nmにおける吸光度(ABS)を、装置名「UV−visible recording spectrophotometer」(島津製作所社製)を用いて測定し、下記の式を用いて、着色度を定義する。
着色度=[λ=400nmにおける吸光度(ABS)]/[測定サンプル中の試料の量(g)]
【0035】
(実施例1)
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)として、コルベ・シュミット法により製造し、粗精製された粗精製物を用いた。具体的には、前記6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物は、次のようにして得られたものである。コルベ・シュミット反応を利用した生成反応により得られた反応混合物220重量部を、反応温度280℃から85℃に冷却した後、窒素雰囲気下、水200重量部を添加し、攪拌して、水層と、反応媒体層とを分離した。さらに、窒素雰囲気下、得られた水層に、硫酸11重量部を添加し、pHを7.0に調整して、未反応の2−ナフトールカリウムを、2−ナフトールとして遊離させ、さらにトルエン170重量部を添加して、2−ナフトールを抽出分離することにより、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(水層)を得ることができる。
【0036】
2−ナフトールを抽出分離除去した後の水層である6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を、窒素雰囲気下、80℃まで昇温しながら、硫酸を添加して、pH5.5に調整した後、80℃を保持させた状態で、脱色剤としての活性炭(商品名「カルボラフィン」武田製薬社製)1重量部を攪拌しながら添加して、さらに10分間攪拌し、その後ろ過して、脱色処理を行った。
【0037】
その後、窒素雰囲気下、水層を25℃まで冷却して得られる懸濁液に、硫酸を適量添加してpHを5.0とし、副生する3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸や3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸を分離除去し、乾燥させて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗結晶を得た。この6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗結晶の着色度を、前記の色相の評価方法により求めたところ、0.43であった。
【0038】
(比較例1)
実施例1と同様にして得られた、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(水層)を、窒素雰囲気下、80℃まで昇温しながら、脱色剤としての活性炭(商品名「カルボラフィン」武田製薬社製)1重量部を攪拌しながら添加して、さらに10分間攪拌し、その後ろ過して、脱色処理を行った。この時の、水層のpHは、7.88であった。
【0039】
その後、実施例1と同様にして、窒素雰囲気下、水層を25℃まで冷却して得られる懸濁液に、硫酸を適量添加してpHを5.0とし、副生する3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸や3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸を分離除去し、乾燥させて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗結晶を得た。この6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗結晶の着色度を、実施例1と同様にして、前記の色相の評価方法により求めたところ、2.40であった。

Claims (6)

  1. 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を脱色処理により脱色する方法であって、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が溶解した溶液系のpHを6以下に維持しながら脱色処理を行うことを特徴とする6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法。
  2. 脱色処理が活性炭処理である請求項1記載の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法。
  3. 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を脱色処理に付す請求項1又は2記載の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法。
  4. 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物が、コルベ・シュミット反応を利用した反応により得られた反応混合物又は該反応混合物の粗精製物である請求項3記載の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法。
  5. 硫酸または塩酸を用いて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む溶液系のpHを6以下に調整する請求項1〜4の何れかの項に記載の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法。
  6. 不活性ガスの雰囲気下で脱色処理を行う請求項1〜5の何れかの項に記載の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の脱色方法。
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