JP2004257529A - メカニカルシール装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造により、ポンプ揚液の漏洩を防止するとともに、万一、ポンプ揚液が漏洩しその漏液が腐食性のものやスラリー分のあるものであったとしても、軸受装置などの腐食損傷を確実に防止することができるメカニカルシール装置を提供する。
【解決手段】回転軸1は、ポンプケーシング2の後側に設けたシールハウジング32に収容されているダブル形のメカニカルシール13によって回転自在に軸封し、シールハウジング32を装入したハウジング装入室33を介して、軸受装置34を構成しているベアリングボックス4の軸受30A,30B,30Cによって回転自在に支持する。また、ベアリングボックス4の外部にアキュムレータによってなる蓄圧タンク37を設置し、この蓄圧タンク37から潤滑・軸封液供給管38を介してシールハウジング32に潤滑・軸封液を供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】回転軸1は、ポンプケーシング2の後側に設けたシールハウジング32に収容されているダブル形のメカニカルシール13によって回転自在に軸封し、シールハウジング32を装入したハウジング装入室33を介して、軸受装置34を構成しているベアリングボックス4の軸受30A,30B,30Cによって回転自在に支持する。また、ベアリングボックス4の外部にアキュムレータによってなる蓄圧タンク37を設置し、この蓄圧タンク37から潤滑・軸封液供給管38を介してシールハウジング32に潤滑・軸封液を供給する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メカニカルシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、たとえば、ポンプの回転主軸を軸封するメカニカルシールにおける摺動部の冷却を行う標準的な手法として、フラッシング水を外部の水源より導いて封水する手法と、ポンプの自揚水をフラッシング水として封水する手法が知られている。ところが、前者のフラッシング水を外部の水源より導いて封水する手法は、導水設備費用が高くなるばかりか、保全のためのメンテナンスが煩雑になるなどの難点を有している。また、後者の自揚水をフラッシング水として封水する手法は、ポンプの自揚水にスラリー分がある場合には、ポンプ軸受にダメージを与えて、ポンプの運転継続を不能にする難点を有している。
【0003】
そこで、前者および後者のようなフラッシング水の使用を避けて、ポンプ軸受の潤滑油をメカニカルシールの潤滑油として共用できるように構成したメカニカルシール装置が提案されている。
【0004】
まず、図3に示すように、ポンプの回転軸1の先端部にポンプケーシング2内に収納したインペラ(羽根車)3を取付け、ポンプケーシング2とベアリングボックス4との間にシリンダーの機能を有する外套筒5を設置して流体収納部6を構成し、回転軸1のポンプケーシング2とベアリングボックス4の間の略中央部にネジポンプによってなる流体加圧装置7を形成し、流体加圧装置7のケースの働きをするピストン8の外周面を外套筒5の内周面に摺動可能かつ液密に接触させ、ピストン8内に逆止弁9を含む圧力流体通路10を形成し、また圧力調整のために外套筒5の内周面に圧力調整溝11を設け、インペラ3の取付け位置直後の回転軸1とポンプケーシング2の後壁の貫通孔12とにメカニカルシール13を設置し、メカニカルシール13とピストン8の前面およびシリンダー5の内面とで囲まれた空間を高圧流体室14となし、ベアリングボックス4の前面とピストン8の後面との間に加圧スプリング15を介在させ、ベアリングボックス4の前面とピストン8の後面およびシリンダー5の内面によって囲まれた空間を流体収納部6とし、この流体収納部6には、メカニカルシール13の摺動面を潤滑するとともに、その粘性で摺動面よりの漏液を防ぎ、かつ冷却作用を発揮できる潤滑・軸封液(潤滑油)を充満してなるメカニカルシール装置がある(たとえば、特許文献1参照。)。
【0005】
一方、図4に示すように、回転軸1のベアリングボックス4内に位置する部分にネジポンプによってなる流体加圧装置7を設け、この流体加圧装置7と対応して作動するピストン8の内周面は、前記流体加圧装置7の外周面と適宜の間隔をおき、かつその外周面を外套筒5として機能するベアリングボックス4の内周面に摺動可能かつ液密に接触させ、ピストン8の後部に加圧スプリング15を設けてピストン8に付勢し、ピストン8の後側を低圧室17、前側を高圧室18となし、外套筒5の内周面のピストン8の前進停止位置に対応する位置に当たり部19を設け、外套筒5の外部に設置されたタンク20と外套筒5との間に2個の連通路21,22を設け、その1つを低圧室17に、他の1つはピストン8が位置する場所に連通させるとともに、ピストン8が高圧流体によって押圧されたとき、ピストン8の外周部に設けた流体通路23、調圧溝24および外套筒5に設けた流体逃がし溝25より移送された流体が、前記連通路22よりタンク20内に移送されるようになし、前記外套筒5として機能するベアリングボックス4の前壁26に貫通孔27A,27Bを穿設し、ピストン8の前部に設けた逆止弁28を有する流体通路29の開口部と合致する位置に前記貫通孔27Aを位置させ、前記タンク20、低圧室17および高圧室18に、メカニカルシール13の潤滑・軸封液(潤滑油)を充満させたメカニカルシール装置がある(たとえば、特許文献2参照。)。
【0006】
前記図3および図4で説明した従来のメカニカルシール装置では、軸受30,30A,30B,30Cのための潤滑油を回転軸1とインペラ(羽根車)3の回転時、つまりポンプなどの被軸封機器の運転時には、ネジポンプによってなる流体加圧装置7の加圧でメカニカルシール13に供給し続け、回転軸1が停止しているポンプなどの被軸封機器の運転停止時には、加圧スプリング15のばね力によって、ピストン8を介してメカニカルシール13に与えている。
【0007】
【特許文献1】
特開昭58−113660号公報、第2図
【特許文献2】
特開昭59−119098号公報、実施例断面図
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、通常は、ポンプ揚液の圧力よりも潤滑油の圧力の方が高いために、メカニカルシール13では潤滑油がポンプ側に洩れてポンプ揚液に混入する。ところが、ポンプ側へのもれによって潤滑油が不足して、潤滑油の圧力が低下したり、ポンプの締切運転時などにおいてポンプ揚液の圧力が高くなると、ポンプ揚液が潤滑油側に流れて、潤滑油にポンプ揚液が混入したり、あるいは、メカニカルシール13の摺動部の面荒れが進むことなどによって、潤滑油にポンプ揚液が混入することもある。このように、潤滑油にポンプ揚液が混入したとしても、非腐食性のポンプ揚液や、スラリー分のないポンプ揚液であれば、さほど大きな問題が生じることはない。しかし、腐食性のポンプ揚液が潤滑油に混入すると、耐食材料で構成されていない回転軸1や軸受30,30A,30B,30Cなどが損傷を受ける重大な問題につながり、スラリー分のあるポンプ揚液が潤滑油に混入すると、軸受30,30A,30B,30Cなどにダメージを与えて、ポンプの運転継続を不能にする重大な問題につながる。しかも、ネジポンプによってなる流体加圧装置7、加圧スプリング15、逆止弁9を含む圧力流体通路10、逆止弁28を有する流体通路29などが必要であるので、構造が複雑である難点を有している。
【0010】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであって、簡単な構造により、ポンプ揚液の漏洩を防止するとともに、万一、ポンプ揚液が漏洩しその漏液が腐食性のものやスラリー分のあるものであったとしても、軸受装置などの腐食損傷を確実に防止することができるメカニカルシール装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係るメカニカルシール装置は、被軸封機器の回転軸を軸封するメカニカルシールと、このメカニカルシールを装入したシールハウジングと、このシールハウジングに潤滑・軸封液を供給する蓄圧タンクとを備え、前記回転軸は前記シールハウジングが装入されているハウジング装入室を介して軸受装置によって回転自在に支持されていることを特徴としている。
【0012】
本発明によれば、メカニカルシールが装入されているシールハウジングに対して、蓄圧タンクにより揚液の圧力に応じた圧力で潤滑・軸封液(潤滑油)を供給して軸封することができる。また、万一、揚液がシールハウジングから洩れたとしても、洩れた揚液はハウジング装入室で受け止められるので軸受装置に影響がおよばない。したがって、たとえ腐食性の揚液やスラリー分のある揚液が洩れても、軸受装置などの腐食損傷を確実に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態を示す縦断面図、図2は図1の右側面図である。なお、図3,図4の従来例と同一もしくは相当部分には、同一符号を付して説明する。
図1および図2において、ポンプの回転軸1の先端部にポンプケーシング2内に収納したインペラ(羽根車)3を取付け、回転軸1は、ポンプケーシング2の後側に設けたシールハウジング32に収容されているメカニカルシール13によって回転自在に軸封されており、このメカニカルシール13は、ポンプケーシング側の前段のメカニカルシール13Aと、ベアリングボックス4側の後段のメカニカルシール13Bとを備えた2箇所の摺動部を有するダブル形のメカニカルシール13によって構成されている。また、シールハウジング32を装入したハウジング装入室33を介して、軸受装置34を構成しているベアリングボックス4の軸受30A,30B,30Cによって回転自在に支持されている。
【0014】
ベアリングボックス4の外部には、支持棒35,35と支持板36とを介して、たとえばアキュムレータによってなる蓄圧タンク37が設置されており、この蓄圧タンク37から潤滑・軸封液供給管38を介してシールハウジング32に潤滑・軸封液を供給し、メカニカルシール13における前段のメカニカルシール13Aと後段のメカニカルシール13Bの摺動面を潤滑し、粘性で摺動面よりの漏液を防ぎ、かつ冷却作用を発揮できるように構成してある。また、ハウジング装入室33の底部には、排液孔39が設けられ、ベアリングボックス4には、軸受30A,30B,30C潤滑用の潤滑油を注油する注油孔40Aと排油孔40Bを設けてある。なお、図中41はバルブを示し、潤滑・軸封液供給管38に介設してある。また、42はVリングを示し、ベアリングボックス4の前端に取り付けたシール押えで被冠されて、ベアリングボックス4内を循環する潤滑油がハウジング装入室33に漏洩するのを防止している。
【0015】
このような構成であれば、メカニカルシール13が装入されているシールハウジング32に対して、たとえばアキュムレータによってなる蓄圧タンク37により潤滑・軸封液(潤滑油)を供給して軸封することができる。しかも、万一、揚液がシールハウジング32から漏洩したとしても、漏洩した揚液は、シールハウジング32が装入されているハウジング装入室33で受け止められたのち、その底部に設けられている排液孔39から排出して適宜回収することが可能であるため、軸受装置34の軸受30A,30B,30Cに影響がおよぶことはない。したがって、たとえ腐食性の揚液が洩れても、耐食材料で構成されていない回転軸1や軸受30,30A,30B,30Cなどが損傷を受けることはない。また、スラリー分のある揚液が洩れても、軸受30,30A,30B,30Cがダメージを受けることはないので、ポンプの適性運転を継続することができる。しかも、図3および図4で説明した従来例で必要とされるネジポンプによってなる流体加圧装置7、加圧スプリング15、逆止弁9を含む圧力流体通路10、逆止弁28を有する流体通路29などを全て省略して、構造を大幅に簡単にすることができる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るメカニカルシール装置は構成されているので、以下のような格別の効果を奏する。
【0017】
すなわち、メカニカルシールが装入されているシールハウジングに対して、蓄圧タンクにより潤滑・軸封液を供給して軸封することができる。しかも、万一、揚液がシールハウジングから漏洩したとしても、漏洩した揚液は、シールハウジングが装入されているハウジング装入室で受け止めることができるので、軸受装置に影響がおよぶことはない。したがって、腐食性の揚液が洩れても、耐食材料で構成されていない回転軸や軸受装置などが損傷を受けることはない。また、スラリー分のある揚液が洩れても、軸受装置がダメージを受けることはないので、ポンプの適性運転を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す縦断面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】第1従来例の縦断面図である。
【図4】第2従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
1 回転軸
13 メカニカルシール
32 シールハウジング
33 ハウジング装入室
34 軸受装置
37 蓄圧タンク
【発明の属する技術分野】
本発明は、メカニカルシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、たとえば、ポンプの回転主軸を軸封するメカニカルシールにおける摺動部の冷却を行う標準的な手法として、フラッシング水を外部の水源より導いて封水する手法と、ポンプの自揚水をフラッシング水として封水する手法が知られている。ところが、前者のフラッシング水を外部の水源より導いて封水する手法は、導水設備費用が高くなるばかりか、保全のためのメンテナンスが煩雑になるなどの難点を有している。また、後者の自揚水をフラッシング水として封水する手法は、ポンプの自揚水にスラリー分がある場合には、ポンプ軸受にダメージを与えて、ポンプの運転継続を不能にする難点を有している。
【0003】
そこで、前者および後者のようなフラッシング水の使用を避けて、ポンプ軸受の潤滑油をメカニカルシールの潤滑油として共用できるように構成したメカニカルシール装置が提案されている。
【0004】
まず、図3に示すように、ポンプの回転軸1の先端部にポンプケーシング2内に収納したインペラ(羽根車)3を取付け、ポンプケーシング2とベアリングボックス4との間にシリンダーの機能を有する外套筒5を設置して流体収納部6を構成し、回転軸1のポンプケーシング2とベアリングボックス4の間の略中央部にネジポンプによってなる流体加圧装置7を形成し、流体加圧装置7のケースの働きをするピストン8の外周面を外套筒5の内周面に摺動可能かつ液密に接触させ、ピストン8内に逆止弁9を含む圧力流体通路10を形成し、また圧力調整のために外套筒5の内周面に圧力調整溝11を設け、インペラ3の取付け位置直後の回転軸1とポンプケーシング2の後壁の貫通孔12とにメカニカルシール13を設置し、メカニカルシール13とピストン8の前面およびシリンダー5の内面とで囲まれた空間を高圧流体室14となし、ベアリングボックス4の前面とピストン8の後面との間に加圧スプリング15を介在させ、ベアリングボックス4の前面とピストン8の後面およびシリンダー5の内面によって囲まれた空間を流体収納部6とし、この流体収納部6には、メカニカルシール13の摺動面を潤滑するとともに、その粘性で摺動面よりの漏液を防ぎ、かつ冷却作用を発揮できる潤滑・軸封液(潤滑油)を充満してなるメカニカルシール装置がある(たとえば、特許文献1参照。)。
【0005】
一方、図4に示すように、回転軸1のベアリングボックス4内に位置する部分にネジポンプによってなる流体加圧装置7を設け、この流体加圧装置7と対応して作動するピストン8の内周面は、前記流体加圧装置7の外周面と適宜の間隔をおき、かつその外周面を外套筒5として機能するベアリングボックス4の内周面に摺動可能かつ液密に接触させ、ピストン8の後部に加圧スプリング15を設けてピストン8に付勢し、ピストン8の後側を低圧室17、前側を高圧室18となし、外套筒5の内周面のピストン8の前進停止位置に対応する位置に当たり部19を設け、外套筒5の外部に設置されたタンク20と外套筒5との間に2個の連通路21,22を設け、その1つを低圧室17に、他の1つはピストン8が位置する場所に連通させるとともに、ピストン8が高圧流体によって押圧されたとき、ピストン8の外周部に設けた流体通路23、調圧溝24および外套筒5に設けた流体逃がし溝25より移送された流体が、前記連通路22よりタンク20内に移送されるようになし、前記外套筒5として機能するベアリングボックス4の前壁26に貫通孔27A,27Bを穿設し、ピストン8の前部に設けた逆止弁28を有する流体通路29の開口部と合致する位置に前記貫通孔27Aを位置させ、前記タンク20、低圧室17および高圧室18に、メカニカルシール13の潤滑・軸封液(潤滑油)を充満させたメカニカルシール装置がある(たとえば、特許文献2参照。)。
【0006】
前記図3および図4で説明した従来のメカニカルシール装置では、軸受30,30A,30B,30Cのための潤滑油を回転軸1とインペラ(羽根車)3の回転時、つまりポンプなどの被軸封機器の運転時には、ネジポンプによってなる流体加圧装置7の加圧でメカニカルシール13に供給し続け、回転軸1が停止しているポンプなどの被軸封機器の運転停止時には、加圧スプリング15のばね力によって、ピストン8を介してメカニカルシール13に与えている。
【0007】
【特許文献1】
特開昭58−113660号公報、第2図
【特許文献2】
特開昭59−119098号公報、実施例断面図
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、通常は、ポンプ揚液の圧力よりも潤滑油の圧力の方が高いために、メカニカルシール13では潤滑油がポンプ側に洩れてポンプ揚液に混入する。ところが、ポンプ側へのもれによって潤滑油が不足して、潤滑油の圧力が低下したり、ポンプの締切運転時などにおいてポンプ揚液の圧力が高くなると、ポンプ揚液が潤滑油側に流れて、潤滑油にポンプ揚液が混入したり、あるいは、メカニカルシール13の摺動部の面荒れが進むことなどによって、潤滑油にポンプ揚液が混入することもある。このように、潤滑油にポンプ揚液が混入したとしても、非腐食性のポンプ揚液や、スラリー分のないポンプ揚液であれば、さほど大きな問題が生じることはない。しかし、腐食性のポンプ揚液が潤滑油に混入すると、耐食材料で構成されていない回転軸1や軸受30,30A,30B,30Cなどが損傷を受ける重大な問題につながり、スラリー分のあるポンプ揚液が潤滑油に混入すると、軸受30,30A,30B,30Cなどにダメージを与えて、ポンプの運転継続を不能にする重大な問題につながる。しかも、ネジポンプによってなる流体加圧装置7、加圧スプリング15、逆止弁9を含む圧力流体通路10、逆止弁28を有する流体通路29などが必要であるので、構造が複雑である難点を有している。
【0010】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであって、簡単な構造により、ポンプ揚液の漏洩を防止するとともに、万一、ポンプ揚液が漏洩しその漏液が腐食性のものやスラリー分のあるものであったとしても、軸受装置などの腐食損傷を確実に防止することができるメカニカルシール装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係るメカニカルシール装置は、被軸封機器の回転軸を軸封するメカニカルシールと、このメカニカルシールを装入したシールハウジングと、このシールハウジングに潤滑・軸封液を供給する蓄圧タンクとを備え、前記回転軸は前記シールハウジングが装入されているハウジング装入室を介して軸受装置によって回転自在に支持されていることを特徴としている。
【0012】
本発明によれば、メカニカルシールが装入されているシールハウジングに対して、蓄圧タンクにより揚液の圧力に応じた圧力で潤滑・軸封液(潤滑油)を供給して軸封することができる。また、万一、揚液がシールハウジングから洩れたとしても、洩れた揚液はハウジング装入室で受け止められるので軸受装置に影響がおよばない。したがって、たとえ腐食性の揚液やスラリー分のある揚液が洩れても、軸受装置などの腐食損傷を確実に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態を示す縦断面図、図2は図1の右側面図である。なお、図3,図4の従来例と同一もしくは相当部分には、同一符号を付して説明する。
図1および図2において、ポンプの回転軸1の先端部にポンプケーシング2内に収納したインペラ(羽根車)3を取付け、回転軸1は、ポンプケーシング2の後側に設けたシールハウジング32に収容されているメカニカルシール13によって回転自在に軸封されており、このメカニカルシール13は、ポンプケーシング側の前段のメカニカルシール13Aと、ベアリングボックス4側の後段のメカニカルシール13Bとを備えた2箇所の摺動部を有するダブル形のメカニカルシール13によって構成されている。また、シールハウジング32を装入したハウジング装入室33を介して、軸受装置34を構成しているベアリングボックス4の軸受30A,30B,30Cによって回転自在に支持されている。
【0014】
ベアリングボックス4の外部には、支持棒35,35と支持板36とを介して、たとえばアキュムレータによってなる蓄圧タンク37が設置されており、この蓄圧タンク37から潤滑・軸封液供給管38を介してシールハウジング32に潤滑・軸封液を供給し、メカニカルシール13における前段のメカニカルシール13Aと後段のメカニカルシール13Bの摺動面を潤滑し、粘性で摺動面よりの漏液を防ぎ、かつ冷却作用を発揮できるように構成してある。また、ハウジング装入室33の底部には、排液孔39が設けられ、ベアリングボックス4には、軸受30A,30B,30C潤滑用の潤滑油を注油する注油孔40Aと排油孔40Bを設けてある。なお、図中41はバルブを示し、潤滑・軸封液供給管38に介設してある。また、42はVリングを示し、ベアリングボックス4の前端に取り付けたシール押えで被冠されて、ベアリングボックス4内を循環する潤滑油がハウジング装入室33に漏洩するのを防止している。
【0015】
このような構成であれば、メカニカルシール13が装入されているシールハウジング32に対して、たとえばアキュムレータによってなる蓄圧タンク37により潤滑・軸封液(潤滑油)を供給して軸封することができる。しかも、万一、揚液がシールハウジング32から漏洩したとしても、漏洩した揚液は、シールハウジング32が装入されているハウジング装入室33で受け止められたのち、その底部に設けられている排液孔39から排出して適宜回収することが可能であるため、軸受装置34の軸受30A,30B,30Cに影響がおよぶことはない。したがって、たとえ腐食性の揚液が洩れても、耐食材料で構成されていない回転軸1や軸受30,30A,30B,30Cなどが損傷を受けることはない。また、スラリー分のある揚液が洩れても、軸受30,30A,30B,30Cがダメージを受けることはないので、ポンプの適性運転を継続することができる。しかも、図3および図4で説明した従来例で必要とされるネジポンプによってなる流体加圧装置7、加圧スプリング15、逆止弁9を含む圧力流体通路10、逆止弁28を有する流体通路29などを全て省略して、構造を大幅に簡単にすることができる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るメカニカルシール装置は構成されているので、以下のような格別の効果を奏する。
【0017】
すなわち、メカニカルシールが装入されているシールハウジングに対して、蓄圧タンクにより潤滑・軸封液を供給して軸封することができる。しかも、万一、揚液がシールハウジングから漏洩したとしても、漏洩した揚液は、シールハウジングが装入されているハウジング装入室で受け止めることができるので、軸受装置に影響がおよぶことはない。したがって、腐食性の揚液が洩れても、耐食材料で構成されていない回転軸や軸受装置などが損傷を受けることはない。また、スラリー分のある揚液が洩れても、軸受装置がダメージを受けることはないので、ポンプの適性運転を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す縦断面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】第1従来例の縦断面図である。
【図4】第2従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
1 回転軸
13 メカニカルシール
32 シールハウジング
33 ハウジング装入室
34 軸受装置
37 蓄圧タンク
Claims (1)
- 被軸封機器の回転軸を軸封するメカニカルシールと、このメカニカルシールを装入したシールハウジングと、このシールハウジングに潤滑・軸封液を供給する蓄圧タンクとを備え、前記回転軸は前記シールハウジングが装入されているハウジング装入室を介して軸受装置によって回転自在に支持されていることを特徴とするメカニカルシール装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003051577A JP2004257529A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | メカニカルシール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003051577A JP2004257529A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | メカニカルシール装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004257529A true JP2004257529A (ja) | 2004-09-16 |
Family
ID=33116688
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003051577A Pending JP2004257529A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | メカニカルシール装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004257529A (ja) |
-
2003
- 2003-02-27 JP JP2003051577A patent/JP2004257529A/ja active Pending
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071016 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080401 |