JP2004257590A - 熱源システム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、貯湯タンク4を備えたコジェネレーションシステム等の熱源システムにおいて、加熱手段Nの断続的な運転を回避して、コジェネレーションシステムの運転効率向上を図る点にある。
【解決手段】加熱手段M,Nにて生成した湯水を蓄え、蓄えた湯水が湯水消費部Kで消費される貯湯タンク4を備え、湯水消費部Kによる湯水消費時に貯湯タンク4内の湯水が不足すると加熱手段Nの運転を開始するバックアップ加熱操作を実行する運転制御手段とを備えた熱源システムであって、運転制御手段が、バックアップ加熱操作において、湯水消費部Kによる湯水消費停止時以降に、貯湯タンク4内に所定の余剰量の湯水が蓄えられてから、加熱手段Nの運転を停止するように構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】加熱手段M,Nにて生成した湯水を蓄え、蓄えた湯水が湯水消費部Kで消費される貯湯タンク4を備え、湯水消費部Kによる湯水消費時に貯湯タンク4内の湯水が不足すると加熱手段Nの運転を開始するバックアップ加熱操作を実行する運転制御手段とを備えた熱源システムであって、運転制御手段が、バックアップ加熱操作において、湯水消費部Kによる湯水消費停止時以降に、貯湯タンク4内に所定の余剰量の湯水が蓄えられてから、加熱手段Nの運転を停止するように構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱手段にて生成した湯水を蓄え、前記蓄えた湯水が湯水消費部で消費される貯湯タンクを備え、前記湯水消費部による湯水消費時に前記貯湯タンク内の湯水が不足すると前記加熱手段の運転を開始するバックアップ加熱操作を実行する運転制御手段とを備えた熱源システム、特に、上記加熱手段として、計画運転する熱電併給装置が発生する熱により湯水を生成する排熱式加熱手段と、前記バックアップ運転操作において運転されてバーナが発生した熱により湯水を生成する補助加熱手段とを備えたコジェネレーションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような熱源システムは、過去の熱負荷等に基づいてガスバーナ、ヒートポンプ式加熱器、又は、電気ヒータ等の加熱手段を計画運転させ、その加熱手段にて生成した湯水を貯湯タンク内に蓄え、その貯湯タンク内に蓄えられた湯水を、給湯栓や浴槽内等の湯水消費部に供給するように構成される。
【0003】
また、熱源システムとしてのコジェネレーションシステムは、ガスエンジンと発電機とを組み合わせたものや燃料電池などから構成された熱電併給装置を、過去の電力負荷及び熱負荷等の負荷データに基づいて計画運転させ、排熱式加熱手段により計画運転時に熱電併給装置が発生した熱により湯水を生成し、その湯水を貯湯タンク内に蓄えるように構成されている。
【0004】
上記熱源システム、特に、コジェネレーションシステムは、運転制御手段により、湯水消費部による湯水消費時に貯湯タンク内の湯水が不足する、言い換えれば、貯湯タンク内の貯湯量が予め設定されている最低確保貯湯量以下となると、上記加熱手段、特に、バーナや電気ヒータ等からなる補助加熱手段の運転を行い、湯水消費部で消費される温度を要求される要求温度に加熱するバックアップ加熱操作を実行するように構成する場合がある。
そして、このバックアップ加熱操作において、上記補助加熱手段は、上記湯水消費部による湯水消費停止時に、運転が停止される(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−248910号公報([0037]等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、熱源システムにおいて、給湯時等の湯水消費時に貯湯タンク内の貯湯量が最低確保貯湯量以下となったときに、加熱手段、特に、補助加熱手段の運転を開始し、湯水消費停止時、又は、貯湯タンク内の貯湯量が最低確保貯湯量に達したときに、補助加熱手段を停止するように構成することで、貯湯タンク内の貯湯量が不足しているときに湯水消費部による湯水消費が断続的に繰り返し行われることによって、補助加熱手段等が断続的に繰り返し運転されることになり、補助加熱手段の運転効率が低下することがある。
【0007】
特に、コジェネレーションシステムにおいて、計画運転時に熱電併給装置の排熱式加熱手段により生成された湯水が蓄えられた貯湯タンク内の貯湯量が、湯水消費部により消費される湯水量と同等であった場合には、全体の運転効率を比較的高いものとすることができるが、貯湯タンク内の湯水が一旦不足した時点以降には、補助加熱手段が上記のように断続的に運転される可能性が高く、計画運転による運転効率向上分が相殺されてしまうことがある。
【0008】
従って、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、貯湯タンクを備えたコジェネレーションシステム等の熱源システムにおいて、補助加熱手段等からなる加熱手段の断続的な運転を回避して、コジェネレーションシステムの運転効率向上を図る点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係る熱源システムの第一特徴構成は、加熱手段にて生成した湯水を蓄え、前記蓄えた湯水が湯水消費部で消費される貯湯タンクを備え、前記湯水消費部による湯水消費時に前記貯湯タンク内の湯水が不足すると前記加熱手段の運転を開始するバックアップ加熱操作を実行する運転制御手段とを備えた熱源システムであって、
前記運転制御手段が、バックアップ加熱操作において、前記湯水消費部による湯水消費停止時以降に、前記貯湯タンク内に所定の余剰量の湯水が蓄えられてから、前記加熱手段の運転を停止するように構成されている点にある。
【0010】
即ち、上記第一特徴構成によれば、上記湯水消費部による湯水消費時に貯湯タンク内の湯水が不足すると、即ち、貯湯タンク内の貯湯量が予め設定される最低確保貯湯量以下となると、上記運転制御手段は上記バックアップ加熱操作を実行して、熱源併給装置の排熱式加熱手段やバーナ等の加熱手段の運転を開始するのであるが、このバックアップ加熱操作においては、上記加熱手段の運転を、湯水消費部による湯水消費停止時に停止するのではなく、その湯水消費停止時以降においても、貯湯タンク内に上記最低確保貯湯量に加えて所定の余剰量の湯水が蓄えられるまで継続させるので、加熱手段の運転停止直後に、湯水消費部による湯水消費が再開されても、その余剰量の湯水が消費されるまで加熱手段を働かせる必要がなく、加熱手段の断続的な運転を回避することができ、全体の運転効率向上を図ることができる。
【0011】
本発明に係る熱源システムの第二特徴構成は、上記第一特徴構成に加えて、前記運転制御手段が、前記加熱手段の計画運転を行って前記貯湯タンク内に予測熱負荷に対応する湯水を蓄える計画運転操作を実行するように構成されている点にある。
【0012】
即ち、上記第二特徴構成によれば、運転制御手段により、加熱手段を計画運転して、湯水消費部における予測熱負荷を賄うための湯水を貯湯タンク内に蓄える場合において、その貯湯タンク内に予め蓄えられた貯湯量が不足した場合にも、前述したように、加熱手段の断続的な運転を回避することができ、全体の運転効率低下を抑制することができる。
【0013】
本発明に係る熱源システムの第三特徴構成は、上記第二特徴構成に加えて、前記運転制御手段が、前記バックアップ加熱操作において、湯水消費停止時以降の所定期間内における前記予測熱負荷に応じて、前記余剰量を決定する点にある。
【0014】
即ち、上記第三特徴構成によれば、バックアップ加熱操作において、湯水消費停止時以降の所定期間内に、上記加熱手段の計画運転に用いた予測熱負荷を参照し、加熱手段の運転を保持して貯湯タンク内に蓄える湯水の量である余剰量を、上記所定期間内の予測熱負荷に応じて決定することで、予測熱負荷にあった量の湯水が貯湯タンク内に蓄えられることになり、加熱手段の断続的な運転を回避すると共に、貯湯タンク内の湯水を無駄なく消費して、全体の運転効率を一層向上することができる。
また、上記所定期間内の予測熱負荷が0即ち存在しない場合には、上記余剰量を0に決定して、上記湯水消費部の湯水消費停止時に加熱手段を停止することもできる。
【0015】
本発明に係る熱源システムの第四特徴構成は、上記第一乃至第三特徴構成に加えて、前記運転制御手段が、前記バックアップ加熱操作において前記加熱手段の停止時以降の所定期間内において前記加熱手段の運転が再開される瞬時再開状態を検出し、前記瞬時再開状態を所定回数連続して検出したときに、前記余剰量を増加させて設定する点にある。
【0016】
即ち、上記第四特徴構成によれば、上記余剰量を例えば0又は少量に設定してバックアップ加熱操作を実行した場合に、加熱手段が停止時以降の所定期間内に加熱手段の運転が再開される瞬時再開状態が1又は2以上の所定回数連続して検出した場合には、更に上記余剰量を増加させて設定することで、上記瞬時再開状態が連続して検出される頻度が少なくなり、即ち、加熱手段の断続的な運転を、湯水消費状態に応じて適切に回避して、運転効率の低下を一層回避することができる。
【0017】
本発明に係る熱源システムの第五特徴構成は、上記第一乃至第四特徴構成に加えて、前記加熱手段が、計画運転する熱電併給装置が発生する熱により湯水を生成する排熱式加熱手段と、前記バックアップ運転操作において運転されてバーナが発生した熱により湯水を生成する補助加熱手段とからなる点にある。
【0018】
即ち、上記第五特徴構成によれば、加熱手段として上記熱電併給設備の排熱式加熱手段と補助加熱手段とを有する所謂コジェネレーションシステムとして本発明の熱源システムを構成する場合にも、補助加熱手段の断続的な運転を回避して、コジェネレーションシステムの運転効率向上を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に係る熱源システムをコジェネレーションシステムに適応させた例を図面に基づいて説明する。
【0020】
このコジェネレーションシステムは、図1及び図2に示すように、ガスエンジン1によって発電装置2を駆動するように構成された熱電併給装置3と、その熱電併給装置3にて発生する熱を利用しながら、貯湯タンク4への貯湯及び熱消費端末5への熱媒供給を行う貯湯ユニット6と、熱電併給装置3及び貯湯ユニット6の運転を制御する運転制御手段としての運転制御部7などから構成されている。
【0021】
前記発電装置2の出力側には、系統連係用のインバータ8が設けられ、そのインバータ8は、発電装置2の出力電力を商用系統9から供給される電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。
前記商用系統9は、例えば、単相3線式100/200Vであり、商業用電力供給ライン10を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷11に電気的に接続されている。
また、インバータ8は、コージェネ用供給ライン12を介して商業用電力供給ライン10に電気的に接続され、発電装置2からの発電電力がインバータ8及びコージェネ用供給ライン12を介して電気負荷11に供給するように構成されている。
【0022】
前記商業用電力供給ライン10には、電力負荷11の負荷電力を計測する電力負荷計測手段13が設けられ、この電力負荷計測手段13は、商業用電力供給ライン10を通して流れる電流に逆潮流が発生するか否かをも検出するように構成されている。
そして、逆潮流が生じないように、インバータ8により発電装置2から商業用電力供給ライン10に供給される電力が制御され、発電電力の余剰電力は、その余剰電力を熱に代えて回収する電気ヒータ14に供給されるように構成されている。
【0023】
前記電気ヒータ14は、複数の電気ヒータから構成され、冷却水循環ポンプ17の作動により冷却水循環路15を通流するガスエンジン1の冷却水を加熱するように設けられ、発電装置2の出力側に接続された作動スイッチ16によりON/OFFが切り換えられている。
また、作動スイッチ16は、余剰電力の大きさが大きくなるほど、電気ヒータ14の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ14の消費電力を調整するように構成されている。
【0024】
前記貯湯ユニット6は、温度成層を形成する状態で湯水を貯湯する貯湯タンク4、貯湯タンク4内の湯水又は熱源用湯水を循環させる湯水・熱源用循環路33、その湯水・熱源用循環路33を通して貯湯タンク4内の湯水を循環させると共に、熱源用湯水を循環させる湯水・熱源用循環ポンプ34、熱媒循環路22を通して熱媒を熱消費端末5に循環供給させる熱媒循環ポンプ23、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させる熱媒加熱用熱交換器26などを備えて構成されている。
ちなみに、貯湯タンク4内の貯湯量については、貯湯タンク4内に設けられる複数のサーミスタSの検出情報に基づいて検出するように構成されている。
【0025】
前記湯水・熱源用循環路33には、貯湯タンク4の下部と連通する取り出し路35と貯湯タンク4の上部と連通する貯湯路36が接続され、貯湯路36には、貯湯弁37が設けられている。
そして、湯水・熱源用循環路33には、取り出し路35との接続箇所から湯水の循環方向の順に、排熱式熱交換器38、湯水・熱源用循環ポンプ34、補助加熱用熱交換器29、湯水の通流を断続する断続弁39、熱媒加熱用熱交換器26が設けられている。
【0026】
前記排熱式熱交換器38においては、熱電併給装置3にて発生する熱を回収した冷却水循環路15の冷却水を通流させることにより、湯水・熱源用循環路33を通流する湯水を加熱させるように構成されている。
そして、排熱式加熱手段Nが、排熱式熱交換器38により構成されている。
【0027】
補助加熱手段Mが、ファン27、バーナ28、補助加熱用熱交換器29により構成され、その補助加熱手段Mは、ファン27を作動させた状態でのバーナ28の燃焼により湯水・熱源用循環路33を通流する湯水を加熱させるように構成されている。
【0028】
前記熱媒加熱用熱交換器26においては、排熱式熱交換器38や補助加熱用熱交換器29にて加熱された熱源用湯水を通流させることにより、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させるように構成されている。
前記熱消費端末5は、床暖房装置や浴室暖房装置などの暖房端末にて構成されている。
【0029】
また、貯湯タンク4から貯湯タンク4の上部と連通する給湯路50に取り出した湯水を給湯するときの給湯熱負荷を計測する給湯負荷計測手段31が設けられ、熱消費端末5での暖房熱負荷を計測する暖房熱負荷計測手段32も設けられている。
【0030】
まず、運転制御部7による熱電併給装置3の計画運転操作について説明を加える。
前記運転制御部7は、実際の使用状況に基づいて、1日分の過去負荷データを曜日と対応付ける状態で更新して記憶するデータ更新処理を行い、日付が変わるごとに、記憶されている1日分の過去負荷データから、その日1日分の予測負荷データを求める予測負荷演算処理を行うように構成されている。
そして、運転制御部7は、その日1日分の予測負荷データを求めた状態で、単位時間である1時間が経過するごとに、予測負荷データから、熱電併給装置3を運転させるか否かの基準となる省エネ度基準値を求める省エネ度基準値演算処理を行うと共に、その省エネ度基準値演算処理にて求められた省エネ度基準値よりも現時点での実省エネ度が上回っているか否かによって、熱電併給装置3の運転の可否を判別する運転可否判別処理を行うように構成されている。
【0031】
このようにして、運転制御部7は、運転可否判別処理において、熱電併給装置3の運転が可と判別されると、その時点から1時間先までの単位時間を、熱電併給装置3を運転させる運転用時間帯として設定して、その運転用時間帯に熱電併給装置3を運転させ、熱電併給装置3の運転が不可と判別されると、熱電併給装置3の運転を停止させるように構成されている。
【0032】
そして、運転制御部7は、運転用時間帯において、貯湯タンク4内の貯湯量が満杯となると、熱電併給装置3の運転を開始してからの運転継続時間が設定時間(例えば、1時間)以上である場合には、熱電併給装置3の運転を停止させ、運転継続時間が設定時間(例えば、1時間)未満である場合には、貯湯タンク4内の貯湯量が満杯となっても、運転継続時間が設定時間(例えば、1時間)以上となるまで熱電併給装置3の運転を継続させるように構成されている。
【0033】
前記データ更新処理について説明を加えると、1日のうちのどの時間帯にどれだけの電力負荷、熱負荷としての給湯熱負荷と暖房熱負荷があったかの1日分の過去負荷データを曜日と対応付ける状態で更新して記憶するように構成されている。
【0034】
まず、過去負荷データについて説明すると、過去負荷データは、電力負荷データ、給湯熱負荷データ、暖房熱負荷データの3種類の負荷データからなり、図3に示すように、1日分の過去負荷データが日曜日から土曜日までの曜日ごとに区分けした状態で記憶するように構成されている。
そして、1日分の過去負荷データは、24時間のうち1時間を単位時間として、単位時間当たりの電力負荷データの24個、単位時間当たりの給湯熱負荷データの24個、及び、単位時間当たりの暖房熱負荷データの24個から構成されている。
【0035】
上述のような過去負荷データを更新する構成について説明を加えると、実際の使用状況から、単位時間当たりの電力負荷、給湯熱負荷、及び、暖房熱負荷の夫々を、電力負荷計測手段13、給湯熱負荷計測手段31、及び、暖房熱負荷計測手段32にて計測し、その計測した負荷データを記憶する状態で1日分の実負荷データを曜日と対応付けて記憶させる。
そして、1日分の実負荷データが1週間分記憶されると、曜日ごとに、過去負荷データと実負荷データとを所定の割合で足し合わせることにより、新しい過去負荷データを求めて、その求めた新しい過去負荷データを記憶して、過去負荷データを更新するように構成されている。
【0036】
日曜日を例に挙げて具体的に説明すると、図3に示すように、過去負荷データのうち日曜日に対応する過去負荷データD1mと、実負荷データのうち日曜日に対応する実負荷データA1とから、下記の〔数1〕により、日曜日に対応する新しい過去負荷データD1(m+1)が求められ、その求められた過去負荷データD1(m+1)を記憶する。
なお、下記の〔数1〕において、D1mを、日曜日に対応する過去負荷データとし、A1を、日曜日に対応する実負荷データとし、Kは、0.75の定数であり、D1(m+1)を、新しい過去負荷データとする。
【0037】
【数1】
D1(m+1)=(D1m×K)+{A1×(1−K)}
【0038】
前記予測負荷演算処理について説明を加えると、日付が変わるごとに実行され、その日のどの時間帯にどれだけの電力負荷、給湯熱負荷、暖房熱負荷が予測されているかの1日分の予測負荷データを求めるように構成されている。
すなわち、曜日ごとの7つの過去負荷データのうち、その日の曜日に対応する過去負荷データと前日の実負荷データとを所定の割合で足し合わせることにより、どの時間帯にどれだけの電力負荷、給湯熱負荷、暖房熱負荷が予測されているかのその日1日分の予測負荷データを求めるように構成されている。
【0039】
月曜日1日分の予測負荷データを求める場合を例に挙げて具体的に説明すると、図3に示すように、曜日ごとの7つの過去負荷データD1m〜D7mと曜日ごとの7つの実負荷データA1〜A7とが記憶されているので、月曜日に対応する過去負荷データD2mと、前日の日曜日に対応する実負荷データA1とから、下記の〔数2〕により、月曜日の1日分の予測負荷データBを求める。
そして、1日分の予測負荷データBは、図4に示すように、1日分の予測電力負荷データ、1日分の予測給湯熱負荷データ、1日分の予測暖房熱負荷データからなり、図4の(イ)は、1日分の予測電力負荷を示しており、図4の(ロ)は、1日分の予測給湯熱負荷を示しており、図4の(ハ)は、1日分の予測暖房熱負荷を示している。
なお、下記の〔数2〕において、D2mを、月曜日に対応する過去負荷データとし、A1を、日曜日に対応する実負荷データとし、Qは、0.25の定数であり、Bは、予測負荷データとする。
【0040】
【数2】
B=(D2m×Q)+{A1×(1−Q)}
【0041】
前記省エネ度基準値演算処理について説明を加えると、単位時間である1時間が経過するごとに実行され、予測給湯熱負荷データを用いて、現時点から基準値用時間先までの間に必要となる貯湯必要量を賄えるように熱電併給装置3を運転させた場合に、熱電併給装置3を運転させることによって省エネルギー化を実現できる省エネ度基準値を求めるように構成されている。
【0042】
例えば、単位時間を1時間とし、基準値用時間を12時間として説明を加えると、まず、予測負荷データによる予測電力負荷、予測給湯熱負荷、及び、予測暖房熱負荷から、下記の〔数3〕により、図5に示すように、熱電併給装置3を運転させた場合の予測省エネ度を1時間ごとに12時間先までの12個分を求めると共に、熱電併給装置3を運転させた場合に貯湯タンク3に貯湯することができる予測貯湯量を1時間ごとに12時間先までの12個分を求める。
【0043】
【数3】
省エネ度P={(EK1+EK2+EK3)/熱電併給装置3の必要エネルギー}×100
【0044】
ただし、EK1は、有効発電出力E1を変数とする関数であり、EK2は、E2を変数とする関数であり、EK3は、E3を変数とする関数であり、
熱電併給装置3の必要エネルギー:5.5kW
(熱電併給装置3を1時間稼動させたときに必要な都市ガス使用量を0.433m3とする)
単位電力発電必要エネルギー:2.8kW
バーナ効率(暖房時):0.8
バーナ効率(給湯時):0.9
【0045】
また、有効発電出力E1、暖房熱出力E2、有効貯湯熱出力E3の夫々は、下記の〔数4〕〜〔数6〕により求められる。
【0046】
【数4】
E1=電力負荷11での消費電力=熱電併給装置3の発電電力−(電気ヒータ14の消費電力+各種補機の消費電力)
ちなみに、各種補機とは、このコジェネレーションシステムで補助的に用いられる装置や機械であり、冷却水循環ポンプ17や湯水・熱源用循環ポンプ34などがこれに該当する。
【0047】
【数5】
E2=熱消費端末5での消費熱量
【0048】
【数6】
E3=(熱電併給装置3にて発生する熱量+電気ヒータ14の回収熱量−暖房熱出力E2)−放熱ロス
ただし、電気ヒータ14の回収熱量=電気ヒータ14の消費電力×ヒータの熱効率とする。
【0049】
そして、図5に示すように、1時間ごとの予測省エネ度及び予測貯湯量を12個分求めた状態において、まず、予測給湯熱負荷データから12時間先までに必要とされている予測必要貯湯量を求め、その予測必要貯湯量から現時点での貯湯タンク4内の貯湯量を引いて、12時間先までの間に必要となる必要貯湯量を求める。
例えば、予測給湯熱負荷データから12時間後に9.8kWの給湯熱負荷が予測されていて、現時点での貯湯タンク4内の貯湯量が2.5kWである場合には、12時間先までの間に必要となる必要貯湯量は7.3kWとなる。
【0050】
そして、単位時間の予測貯湯量を足し合わせる状態で、その足し合わせた予測貯湯量が必要貯湯量に達するまで、12個分の単位時間のうち、予測省エネ度の数値が高いものから選択していくようにしている。
【0051】
説明を加えると、例えば、上述の如く、必要貯湯量が7.3kWである場合には、図5に示すように、まず、予測省エネ度の一番高い7時間先から8時間先までの単位時間を選択し、その単位時間における予測貯湯量を足し合わせる。
次に予測省エネ度の高い6時間先から7時間先までの単位時間を選択し、その単位時間における予測貯湯量を足し合わせて、そのときの足し合わせた予測貯湯量が1.1kWとなる。
また次に予測省エネ度の高い5時間先から6時間先までの単位時間を選択し、その単位時間における予測貯湯量を足し合わせて、そのときの足し合わせた予測貯湯量が4.0kWとなる。
【0052】
このようにして、予測省エネ度の数値が高いものからの単位時間の選択と予測貯湯量の足し合わせを繰り返していくと、図5に示すように、8時間先から9時間先までの単位時間を選択したときに、足し合わせた予測貯湯量が7.3kWに達する。
そうすると、8時間先から9時間先までの単位時間の省エネ度を省エネ度基準値として設定し、図5に示すものでは、省エネ度基準値が106となる。
【0053】
前記運転可否判別処理について説明を加えると、単位時間である1時間が経過するごとに実行され、現時点での電力負荷、予測給湯熱負荷、及び、現時点での暖房熱負荷から、上記の〔数3〕により、現省エネ度を求める。
そして、その現省エネ度が省エネ度基準値よりも上回ると、熱電併給装置3の運転が可と判別し、現省エネ度が省エネ度基準値以下であると、熱電併給装置3の運転が不可と判別するようにしている。
【0054】
上記のような運転計画操作により、熱電併給装置3の計画運転を行って貯湯タンク4内に予測給湯熱負荷に応じた必要貯湯量の湯水を蓄えることができる。
【0055】
次に、運転制御部7による貯湯運転、熱媒供給運転、及び、給湯運転について説明を加える。
前記貯湯運転は、湯水・熱源用循環ポンプ34を作動させることにより、貯湯タンク4の下部から湯水を湯水・熱源用循環路33に取り出し、その湯水を、排熱式熱交換器38を通過させて貯湯用設定温度に加熱したのち、貯湯タンク4の上部に戻して、貯湯タンク4内に貯湯用設定温度の湯水を貯湯するようにしている。
そして、排熱式熱交換器38を通過した湯水の温度が貯湯設定温度になるように、貯湯弁37と断続弁39の開度を調整するように構成されている。
【0056】
前記熱媒供給運転は、貯湯弁37を閉弁しかつ断続弁39を開弁する状態で湯水・熱源用循環ポンプ34を作動させることにより、排熱式熱交換器38と補助加熱用熱交換器29との少なくとも一方にて熱源用湯水を加熱させて、その加熱された熱源用湯水を、熱媒加熱用熱交換器26を通過する状態で循環させ、熱媒加熱用熱交換器26において熱源用湯水により加熱される熱媒を熱消費端末5に循環供給するようにしている。
【0057】
前記熱源用湯水の加熱については、熱電併給装置3の運転中である場合には、冷却水循環ポンプ17の作動により、排熱式熱交換器38において熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
そして、排熱式用熱交換器38における加熱量よりも熱消費端末5で要求されている現暖房熱負荷の方が小さい場合には、熱消費端末5で要求されている暖房熱負荷を賄いながら、貯湯タンク4内への貯湯を行うように、貯湯弁37の開度を調整するように構成されている。
また、熱電併給装置3からの冷却水だけでは熱消費端末5で要求されている現暖房熱負荷を賄えない場合や、熱電併給装置3の非運転中の場合には、補助加熱手段Mを加熱状態で作動させることにより、補助加熱用熱交換器29において熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
【0058】
また、運転制御部7は、貯湯タンク4内の貯湯量が満杯でかつ熱消費端末5にて熱が要求されておらず、しかも、熱電併給装置3にて熱を発生している状態であると、熱電併給装置3にて発生する熱を放熱する放熱運転を行うように構成されている。
即ち、前記放熱運転においては、貯湯弁37を閉弁しかつ断続弁39を開弁する状態で湯水・熱源用循環ポンプ34を作動させることにより、排熱式熱交換器38において冷却水により熱源用湯水を加熱させ、補助加熱用熱交換器29において、排熱式熱交換器38において加熱された熱源用湯水から熱を放熱させる。
【0059】
前記給湯運転は、断続弁39を閉弁した状態で、貯湯タンク4から給湯路50を通じて湯水を、給湯栓や浴槽内等の湯水消費部Kに給湯するようにしている。
また、運転制御部7は、この給湯運転時等に、サーミスタSの検出情報に基づいて検出した貯湯タンク4の貯湯量が、予め設定されている最低確報貯湯量以下となった場合には、バックアップ加熱操作を実行して、補助加熱手段Mの運転を開始し、貯湯運転により、貯湯タンク4内への貯湯を開始する。
【0060】
更に、運転制御部7は、上記バックアップ加熱操作において、上記湯水消費部Kにおける湯水消費停止時以降にも、適宜、上記補助加熱手段Mの運転を保持し、貯湯タンク4内に10L等に設定した余剰量の湯水が蓄えられてから、上記補助加熱手段Mの運転を停止するように構成されている。即ち、湯水消費部Kの湯水消費が断続的に行われても、補助加熱手段Mを継続して運転することができ、補助加熱手段Mの断続的な運転による運転効率低下を回避することができる。
【0061】
更に、運転制御部7は、上記バックアップ加熱操作を実行して貯湯タンク4内に蓄える湯水の余剰量を、その湯水消費停止時以降の所定期間内の予測熱負荷としての予測給湯負荷に基づいて決定することができる。
【0062】
具体的には、運転制御部7は、バックアップ加熱操作において、湯水消費部Kの湯水消費が停止されたことを、給湯熱負荷計測手段31により認識したときに、前述の予測給湯熱負荷データを参照し、例えば10分後までの所定期間内の予測給湯負荷が存在するか否かを判定する。
そして、上記所定期間内に予測給湯熱負荷が存在した場合には、上記余剰量を例えば10L等に決定し、逆に、上記所定期間内に予測給湯熱負荷が存在しなかった場合には、上記余剰量を例えば0L等に決定することで、貯湯タンク4内の湯水が無駄なく消費され、全体の運転効率が一層向上される。
【0063】
また、上記余剰量を、所定期間内の予測給湯負荷に応じて決定する場合には、余剰量を、予測給湯負荷を賄う湯水量に決定しても構わない。
【0064】
〔別実施の形態〕
〈1〉上記実施の形態では、補助加熱手段Mの断続的な運転を一層回避するために、バックアップ加熱操作に用いられる余剰量を予測熱負荷に応じて設定したが、別に、上記余剰量を補助加熱手段Mの運転状態に基づいて設定しても構わない。
即ち、運転制御部7を、上記バックアップ加熱操作を実行した場合に、補助加熱手段Mが停止時以降の10分間等の所定期間内に、補助加熱手段Mの運転が再開される瞬時再開状態を検出するように構成する。そして、初期の余剰量を、初期においては0L又は小さめの量に設定しておき、バックアップ加熱操作を実行して、上記瞬時再開状態が1又は2以上の所定回数連続して検出された場合には、上記余剰量を例えば10L増加させて設定することで、補助加熱手段Mの断続的な運転を回避することができる。
【0065】
〈2〉上記実施の形態では、本発明に係る熱源システムをコジェネレーションシステムに適用した例を説明したが、別に、本発明に係る熱源システムは、特に電力を発生せずに、ガスバーナ、ヒートポンプ式加熱器、又は、電気ヒータ等の主加熱手段を例えば計画運転させ、その主加熱手段にて生成した湯水を貯湯タンク内に蓄え、その貯湯タンク内に蓄えられた湯水を、給湯栓や浴槽内等の湯水消費部に供給するように構成された熱源システムとして構成することができ、この場合、バックアップ加熱操作において作動される加熱手段を、上記主加熱手段としても、別に設けられた補助加熱手段としても構わない。
【0066】
〈3〉上記実施の形態では、バックアップ加熱操作において、貯湯タンク4内に蓄える湯水の余剰量を、その湯水消費停止時からの所定期間内の予測給湯負荷に基づいて決定したが、別に、上記余剰量を予測給湯負荷に関係なく10L等の一定に設定しても構わない。
【0067】
【発明の効果】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるコジェネレーションシステムの概略図
【図2】コジェネレーションシステムのブロック図
【図3】データ更新処理における説明図
【図4】1日分の予測負荷を示すグラフ
【図5】省エネ度基準値演算処理における説明図
【符号の説明】
3:熱電併給装置
4:貯湯タンク
6:貯湯ユニット
7:運転制御部
13:電力負荷計測手段
28:バーナ
29:補助加熱用熱交換器
31:給湯負荷計測手段
32:暖房熱負荷計測手段
N:排熱式加熱手段
M:補助加熱手段
K:湯水消費部
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱手段にて生成した湯水を蓄え、前記蓄えた湯水が湯水消費部で消費される貯湯タンクを備え、前記湯水消費部による湯水消費時に前記貯湯タンク内の湯水が不足すると前記加熱手段の運転を開始するバックアップ加熱操作を実行する運転制御手段とを備えた熱源システム、特に、上記加熱手段として、計画運転する熱電併給装置が発生する熱により湯水を生成する排熱式加熱手段と、前記バックアップ運転操作において運転されてバーナが発生した熱により湯水を生成する補助加熱手段とを備えたコジェネレーションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような熱源システムは、過去の熱負荷等に基づいてガスバーナ、ヒートポンプ式加熱器、又は、電気ヒータ等の加熱手段を計画運転させ、その加熱手段にて生成した湯水を貯湯タンク内に蓄え、その貯湯タンク内に蓄えられた湯水を、給湯栓や浴槽内等の湯水消費部に供給するように構成される。
【0003】
また、熱源システムとしてのコジェネレーションシステムは、ガスエンジンと発電機とを組み合わせたものや燃料電池などから構成された熱電併給装置を、過去の電力負荷及び熱負荷等の負荷データに基づいて計画運転させ、排熱式加熱手段により計画運転時に熱電併給装置が発生した熱により湯水を生成し、その湯水を貯湯タンク内に蓄えるように構成されている。
【0004】
上記熱源システム、特に、コジェネレーションシステムは、運転制御手段により、湯水消費部による湯水消費時に貯湯タンク内の湯水が不足する、言い換えれば、貯湯タンク内の貯湯量が予め設定されている最低確保貯湯量以下となると、上記加熱手段、特に、バーナや電気ヒータ等からなる補助加熱手段の運転を行い、湯水消費部で消費される温度を要求される要求温度に加熱するバックアップ加熱操作を実行するように構成する場合がある。
そして、このバックアップ加熱操作において、上記補助加熱手段は、上記湯水消費部による湯水消費停止時に、運転が停止される(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−248910号公報([0037]等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、熱源システムにおいて、給湯時等の湯水消費時に貯湯タンク内の貯湯量が最低確保貯湯量以下となったときに、加熱手段、特に、補助加熱手段の運転を開始し、湯水消費停止時、又は、貯湯タンク内の貯湯量が最低確保貯湯量に達したときに、補助加熱手段を停止するように構成することで、貯湯タンク内の貯湯量が不足しているときに湯水消費部による湯水消費が断続的に繰り返し行われることによって、補助加熱手段等が断続的に繰り返し運転されることになり、補助加熱手段の運転効率が低下することがある。
【0007】
特に、コジェネレーションシステムにおいて、計画運転時に熱電併給装置の排熱式加熱手段により生成された湯水が蓄えられた貯湯タンク内の貯湯量が、湯水消費部により消費される湯水量と同等であった場合には、全体の運転効率を比較的高いものとすることができるが、貯湯タンク内の湯水が一旦不足した時点以降には、補助加熱手段が上記のように断続的に運転される可能性が高く、計画運転による運転効率向上分が相殺されてしまうことがある。
【0008】
従って、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、貯湯タンクを備えたコジェネレーションシステム等の熱源システムにおいて、補助加熱手段等からなる加熱手段の断続的な運転を回避して、コジェネレーションシステムの運転効率向上を図る点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係る熱源システムの第一特徴構成は、加熱手段にて生成した湯水を蓄え、前記蓄えた湯水が湯水消費部で消費される貯湯タンクを備え、前記湯水消費部による湯水消費時に前記貯湯タンク内の湯水が不足すると前記加熱手段の運転を開始するバックアップ加熱操作を実行する運転制御手段とを備えた熱源システムであって、
前記運転制御手段が、バックアップ加熱操作において、前記湯水消費部による湯水消費停止時以降に、前記貯湯タンク内に所定の余剰量の湯水が蓄えられてから、前記加熱手段の運転を停止するように構成されている点にある。
【0010】
即ち、上記第一特徴構成によれば、上記湯水消費部による湯水消費時に貯湯タンク内の湯水が不足すると、即ち、貯湯タンク内の貯湯量が予め設定される最低確保貯湯量以下となると、上記運転制御手段は上記バックアップ加熱操作を実行して、熱源併給装置の排熱式加熱手段やバーナ等の加熱手段の運転を開始するのであるが、このバックアップ加熱操作においては、上記加熱手段の運転を、湯水消費部による湯水消費停止時に停止するのではなく、その湯水消費停止時以降においても、貯湯タンク内に上記最低確保貯湯量に加えて所定の余剰量の湯水が蓄えられるまで継続させるので、加熱手段の運転停止直後に、湯水消費部による湯水消費が再開されても、その余剰量の湯水が消費されるまで加熱手段を働かせる必要がなく、加熱手段の断続的な運転を回避することができ、全体の運転効率向上を図ることができる。
【0011】
本発明に係る熱源システムの第二特徴構成は、上記第一特徴構成に加えて、前記運転制御手段が、前記加熱手段の計画運転を行って前記貯湯タンク内に予測熱負荷に対応する湯水を蓄える計画運転操作を実行するように構成されている点にある。
【0012】
即ち、上記第二特徴構成によれば、運転制御手段により、加熱手段を計画運転して、湯水消費部における予測熱負荷を賄うための湯水を貯湯タンク内に蓄える場合において、その貯湯タンク内に予め蓄えられた貯湯量が不足した場合にも、前述したように、加熱手段の断続的な運転を回避することができ、全体の運転効率低下を抑制することができる。
【0013】
本発明に係る熱源システムの第三特徴構成は、上記第二特徴構成に加えて、前記運転制御手段が、前記バックアップ加熱操作において、湯水消費停止時以降の所定期間内における前記予測熱負荷に応じて、前記余剰量を決定する点にある。
【0014】
即ち、上記第三特徴構成によれば、バックアップ加熱操作において、湯水消費停止時以降の所定期間内に、上記加熱手段の計画運転に用いた予測熱負荷を参照し、加熱手段の運転を保持して貯湯タンク内に蓄える湯水の量である余剰量を、上記所定期間内の予測熱負荷に応じて決定することで、予測熱負荷にあった量の湯水が貯湯タンク内に蓄えられることになり、加熱手段の断続的な運転を回避すると共に、貯湯タンク内の湯水を無駄なく消費して、全体の運転効率を一層向上することができる。
また、上記所定期間内の予測熱負荷が0即ち存在しない場合には、上記余剰量を0に決定して、上記湯水消費部の湯水消費停止時に加熱手段を停止することもできる。
【0015】
本発明に係る熱源システムの第四特徴構成は、上記第一乃至第三特徴構成に加えて、前記運転制御手段が、前記バックアップ加熱操作において前記加熱手段の停止時以降の所定期間内において前記加熱手段の運転が再開される瞬時再開状態を検出し、前記瞬時再開状態を所定回数連続して検出したときに、前記余剰量を増加させて設定する点にある。
【0016】
即ち、上記第四特徴構成によれば、上記余剰量を例えば0又は少量に設定してバックアップ加熱操作を実行した場合に、加熱手段が停止時以降の所定期間内に加熱手段の運転が再開される瞬時再開状態が1又は2以上の所定回数連続して検出した場合には、更に上記余剰量を増加させて設定することで、上記瞬時再開状態が連続して検出される頻度が少なくなり、即ち、加熱手段の断続的な運転を、湯水消費状態に応じて適切に回避して、運転効率の低下を一層回避することができる。
【0017】
本発明に係る熱源システムの第五特徴構成は、上記第一乃至第四特徴構成に加えて、前記加熱手段が、計画運転する熱電併給装置が発生する熱により湯水を生成する排熱式加熱手段と、前記バックアップ運転操作において運転されてバーナが発生した熱により湯水を生成する補助加熱手段とからなる点にある。
【0018】
即ち、上記第五特徴構成によれば、加熱手段として上記熱電併給設備の排熱式加熱手段と補助加熱手段とを有する所謂コジェネレーションシステムとして本発明の熱源システムを構成する場合にも、補助加熱手段の断続的な運転を回避して、コジェネレーションシステムの運転効率向上を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に係る熱源システムをコジェネレーションシステムに適応させた例を図面に基づいて説明する。
【0020】
このコジェネレーションシステムは、図1及び図2に示すように、ガスエンジン1によって発電装置2を駆動するように構成された熱電併給装置3と、その熱電併給装置3にて発生する熱を利用しながら、貯湯タンク4への貯湯及び熱消費端末5への熱媒供給を行う貯湯ユニット6と、熱電併給装置3及び貯湯ユニット6の運転を制御する運転制御手段としての運転制御部7などから構成されている。
【0021】
前記発電装置2の出力側には、系統連係用のインバータ8が設けられ、そのインバータ8は、発電装置2の出力電力を商用系統9から供給される電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。
前記商用系統9は、例えば、単相3線式100/200Vであり、商業用電力供給ライン10を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷11に電気的に接続されている。
また、インバータ8は、コージェネ用供給ライン12を介して商業用電力供給ライン10に電気的に接続され、発電装置2からの発電電力がインバータ8及びコージェネ用供給ライン12を介して電気負荷11に供給するように構成されている。
【0022】
前記商業用電力供給ライン10には、電力負荷11の負荷電力を計測する電力負荷計測手段13が設けられ、この電力負荷計測手段13は、商業用電力供給ライン10を通して流れる電流に逆潮流が発生するか否かをも検出するように構成されている。
そして、逆潮流が生じないように、インバータ8により発電装置2から商業用電力供給ライン10に供給される電力が制御され、発電電力の余剰電力は、その余剰電力を熱に代えて回収する電気ヒータ14に供給されるように構成されている。
【0023】
前記電気ヒータ14は、複数の電気ヒータから構成され、冷却水循環ポンプ17の作動により冷却水循環路15を通流するガスエンジン1の冷却水を加熱するように設けられ、発電装置2の出力側に接続された作動スイッチ16によりON/OFFが切り換えられている。
また、作動スイッチ16は、余剰電力の大きさが大きくなるほど、電気ヒータ14の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ14の消費電力を調整するように構成されている。
【0024】
前記貯湯ユニット6は、温度成層を形成する状態で湯水を貯湯する貯湯タンク4、貯湯タンク4内の湯水又は熱源用湯水を循環させる湯水・熱源用循環路33、その湯水・熱源用循環路33を通して貯湯タンク4内の湯水を循環させると共に、熱源用湯水を循環させる湯水・熱源用循環ポンプ34、熱媒循環路22を通して熱媒を熱消費端末5に循環供給させる熱媒循環ポンプ23、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させる熱媒加熱用熱交換器26などを備えて構成されている。
ちなみに、貯湯タンク4内の貯湯量については、貯湯タンク4内に設けられる複数のサーミスタSの検出情報に基づいて検出するように構成されている。
【0025】
前記湯水・熱源用循環路33には、貯湯タンク4の下部と連通する取り出し路35と貯湯タンク4の上部と連通する貯湯路36が接続され、貯湯路36には、貯湯弁37が設けられている。
そして、湯水・熱源用循環路33には、取り出し路35との接続箇所から湯水の循環方向の順に、排熱式熱交換器38、湯水・熱源用循環ポンプ34、補助加熱用熱交換器29、湯水の通流を断続する断続弁39、熱媒加熱用熱交換器26が設けられている。
【0026】
前記排熱式熱交換器38においては、熱電併給装置3にて発生する熱を回収した冷却水循環路15の冷却水を通流させることにより、湯水・熱源用循環路33を通流する湯水を加熱させるように構成されている。
そして、排熱式加熱手段Nが、排熱式熱交換器38により構成されている。
【0027】
補助加熱手段Mが、ファン27、バーナ28、補助加熱用熱交換器29により構成され、その補助加熱手段Mは、ファン27を作動させた状態でのバーナ28の燃焼により湯水・熱源用循環路33を通流する湯水を加熱させるように構成されている。
【0028】
前記熱媒加熱用熱交換器26においては、排熱式熱交換器38や補助加熱用熱交換器29にて加熱された熱源用湯水を通流させることにより、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させるように構成されている。
前記熱消費端末5は、床暖房装置や浴室暖房装置などの暖房端末にて構成されている。
【0029】
また、貯湯タンク4から貯湯タンク4の上部と連通する給湯路50に取り出した湯水を給湯するときの給湯熱負荷を計測する給湯負荷計測手段31が設けられ、熱消費端末5での暖房熱負荷を計測する暖房熱負荷計測手段32も設けられている。
【0030】
まず、運転制御部7による熱電併給装置3の計画運転操作について説明を加える。
前記運転制御部7は、実際の使用状況に基づいて、1日分の過去負荷データを曜日と対応付ける状態で更新して記憶するデータ更新処理を行い、日付が変わるごとに、記憶されている1日分の過去負荷データから、その日1日分の予測負荷データを求める予測負荷演算処理を行うように構成されている。
そして、運転制御部7は、その日1日分の予測負荷データを求めた状態で、単位時間である1時間が経過するごとに、予測負荷データから、熱電併給装置3を運転させるか否かの基準となる省エネ度基準値を求める省エネ度基準値演算処理を行うと共に、その省エネ度基準値演算処理にて求められた省エネ度基準値よりも現時点での実省エネ度が上回っているか否かによって、熱電併給装置3の運転の可否を判別する運転可否判別処理を行うように構成されている。
【0031】
このようにして、運転制御部7は、運転可否判別処理において、熱電併給装置3の運転が可と判別されると、その時点から1時間先までの単位時間を、熱電併給装置3を運転させる運転用時間帯として設定して、その運転用時間帯に熱電併給装置3を運転させ、熱電併給装置3の運転が不可と判別されると、熱電併給装置3の運転を停止させるように構成されている。
【0032】
そして、運転制御部7は、運転用時間帯において、貯湯タンク4内の貯湯量が満杯となると、熱電併給装置3の運転を開始してからの運転継続時間が設定時間(例えば、1時間)以上である場合には、熱電併給装置3の運転を停止させ、運転継続時間が設定時間(例えば、1時間)未満である場合には、貯湯タンク4内の貯湯量が満杯となっても、運転継続時間が設定時間(例えば、1時間)以上となるまで熱電併給装置3の運転を継続させるように構成されている。
【0033】
前記データ更新処理について説明を加えると、1日のうちのどの時間帯にどれだけの電力負荷、熱負荷としての給湯熱負荷と暖房熱負荷があったかの1日分の過去負荷データを曜日と対応付ける状態で更新して記憶するように構成されている。
【0034】
まず、過去負荷データについて説明すると、過去負荷データは、電力負荷データ、給湯熱負荷データ、暖房熱負荷データの3種類の負荷データからなり、図3に示すように、1日分の過去負荷データが日曜日から土曜日までの曜日ごとに区分けした状態で記憶するように構成されている。
そして、1日分の過去負荷データは、24時間のうち1時間を単位時間として、単位時間当たりの電力負荷データの24個、単位時間当たりの給湯熱負荷データの24個、及び、単位時間当たりの暖房熱負荷データの24個から構成されている。
【0035】
上述のような過去負荷データを更新する構成について説明を加えると、実際の使用状況から、単位時間当たりの電力負荷、給湯熱負荷、及び、暖房熱負荷の夫々を、電力負荷計測手段13、給湯熱負荷計測手段31、及び、暖房熱負荷計測手段32にて計測し、その計測した負荷データを記憶する状態で1日分の実負荷データを曜日と対応付けて記憶させる。
そして、1日分の実負荷データが1週間分記憶されると、曜日ごとに、過去負荷データと実負荷データとを所定の割合で足し合わせることにより、新しい過去負荷データを求めて、その求めた新しい過去負荷データを記憶して、過去負荷データを更新するように構成されている。
【0036】
日曜日を例に挙げて具体的に説明すると、図3に示すように、過去負荷データのうち日曜日に対応する過去負荷データD1mと、実負荷データのうち日曜日に対応する実負荷データA1とから、下記の〔数1〕により、日曜日に対応する新しい過去負荷データD1(m+1)が求められ、その求められた過去負荷データD1(m+1)を記憶する。
なお、下記の〔数1〕において、D1mを、日曜日に対応する過去負荷データとし、A1を、日曜日に対応する実負荷データとし、Kは、0.75の定数であり、D1(m+1)を、新しい過去負荷データとする。
【0037】
【数1】
D1(m+1)=(D1m×K)+{A1×(1−K)}
【0038】
前記予測負荷演算処理について説明を加えると、日付が変わるごとに実行され、その日のどの時間帯にどれだけの電力負荷、給湯熱負荷、暖房熱負荷が予測されているかの1日分の予測負荷データを求めるように構成されている。
すなわち、曜日ごとの7つの過去負荷データのうち、その日の曜日に対応する過去負荷データと前日の実負荷データとを所定の割合で足し合わせることにより、どの時間帯にどれだけの電力負荷、給湯熱負荷、暖房熱負荷が予測されているかのその日1日分の予測負荷データを求めるように構成されている。
【0039】
月曜日1日分の予測負荷データを求める場合を例に挙げて具体的に説明すると、図3に示すように、曜日ごとの7つの過去負荷データD1m〜D7mと曜日ごとの7つの実負荷データA1〜A7とが記憶されているので、月曜日に対応する過去負荷データD2mと、前日の日曜日に対応する実負荷データA1とから、下記の〔数2〕により、月曜日の1日分の予測負荷データBを求める。
そして、1日分の予測負荷データBは、図4に示すように、1日分の予測電力負荷データ、1日分の予測給湯熱負荷データ、1日分の予測暖房熱負荷データからなり、図4の(イ)は、1日分の予測電力負荷を示しており、図4の(ロ)は、1日分の予測給湯熱負荷を示しており、図4の(ハ)は、1日分の予測暖房熱負荷を示している。
なお、下記の〔数2〕において、D2mを、月曜日に対応する過去負荷データとし、A1を、日曜日に対応する実負荷データとし、Qは、0.25の定数であり、Bは、予測負荷データとする。
【0040】
【数2】
B=(D2m×Q)+{A1×(1−Q)}
【0041】
前記省エネ度基準値演算処理について説明を加えると、単位時間である1時間が経過するごとに実行され、予測給湯熱負荷データを用いて、現時点から基準値用時間先までの間に必要となる貯湯必要量を賄えるように熱電併給装置3を運転させた場合に、熱電併給装置3を運転させることによって省エネルギー化を実現できる省エネ度基準値を求めるように構成されている。
【0042】
例えば、単位時間を1時間とし、基準値用時間を12時間として説明を加えると、まず、予測負荷データによる予測電力負荷、予測給湯熱負荷、及び、予測暖房熱負荷から、下記の〔数3〕により、図5に示すように、熱電併給装置3を運転させた場合の予測省エネ度を1時間ごとに12時間先までの12個分を求めると共に、熱電併給装置3を運転させた場合に貯湯タンク3に貯湯することができる予測貯湯量を1時間ごとに12時間先までの12個分を求める。
【0043】
【数3】
省エネ度P={(EK1+EK2+EK3)/熱電併給装置3の必要エネルギー}×100
【0044】
ただし、EK1は、有効発電出力E1を変数とする関数であり、EK2は、E2を変数とする関数であり、EK3は、E3を変数とする関数であり、
熱電併給装置3の必要エネルギー:5.5kW
(熱電併給装置3を1時間稼動させたときに必要な都市ガス使用量を0.433m3とする)
単位電力発電必要エネルギー:2.8kW
バーナ効率(暖房時):0.8
バーナ効率(給湯時):0.9
【0045】
また、有効発電出力E1、暖房熱出力E2、有効貯湯熱出力E3の夫々は、下記の〔数4〕〜〔数6〕により求められる。
【0046】
【数4】
E1=電力負荷11での消費電力=熱電併給装置3の発電電力−(電気ヒータ14の消費電力+各種補機の消費電力)
ちなみに、各種補機とは、このコジェネレーションシステムで補助的に用いられる装置や機械であり、冷却水循環ポンプ17や湯水・熱源用循環ポンプ34などがこれに該当する。
【0047】
【数5】
E2=熱消費端末5での消費熱量
【0048】
【数6】
E3=(熱電併給装置3にて発生する熱量+電気ヒータ14の回収熱量−暖房熱出力E2)−放熱ロス
ただし、電気ヒータ14の回収熱量=電気ヒータ14の消費電力×ヒータの熱効率とする。
【0049】
そして、図5に示すように、1時間ごとの予測省エネ度及び予測貯湯量を12個分求めた状態において、まず、予測給湯熱負荷データから12時間先までに必要とされている予測必要貯湯量を求め、その予測必要貯湯量から現時点での貯湯タンク4内の貯湯量を引いて、12時間先までの間に必要となる必要貯湯量を求める。
例えば、予測給湯熱負荷データから12時間後に9.8kWの給湯熱負荷が予測されていて、現時点での貯湯タンク4内の貯湯量が2.5kWである場合には、12時間先までの間に必要となる必要貯湯量は7.3kWとなる。
【0050】
そして、単位時間の予測貯湯量を足し合わせる状態で、その足し合わせた予測貯湯量が必要貯湯量に達するまで、12個分の単位時間のうち、予測省エネ度の数値が高いものから選択していくようにしている。
【0051】
説明を加えると、例えば、上述の如く、必要貯湯量が7.3kWである場合には、図5に示すように、まず、予測省エネ度の一番高い7時間先から8時間先までの単位時間を選択し、その単位時間における予測貯湯量を足し合わせる。
次に予測省エネ度の高い6時間先から7時間先までの単位時間を選択し、その単位時間における予測貯湯量を足し合わせて、そのときの足し合わせた予測貯湯量が1.1kWとなる。
また次に予測省エネ度の高い5時間先から6時間先までの単位時間を選択し、その単位時間における予測貯湯量を足し合わせて、そのときの足し合わせた予測貯湯量が4.0kWとなる。
【0052】
このようにして、予測省エネ度の数値が高いものからの単位時間の選択と予測貯湯量の足し合わせを繰り返していくと、図5に示すように、8時間先から9時間先までの単位時間を選択したときに、足し合わせた予測貯湯量が7.3kWに達する。
そうすると、8時間先から9時間先までの単位時間の省エネ度を省エネ度基準値として設定し、図5に示すものでは、省エネ度基準値が106となる。
【0053】
前記運転可否判別処理について説明を加えると、単位時間である1時間が経過するごとに実行され、現時点での電力負荷、予測給湯熱負荷、及び、現時点での暖房熱負荷から、上記の〔数3〕により、現省エネ度を求める。
そして、その現省エネ度が省エネ度基準値よりも上回ると、熱電併給装置3の運転が可と判別し、現省エネ度が省エネ度基準値以下であると、熱電併給装置3の運転が不可と判別するようにしている。
【0054】
上記のような運転計画操作により、熱電併給装置3の計画運転を行って貯湯タンク4内に予測給湯熱負荷に応じた必要貯湯量の湯水を蓄えることができる。
【0055】
次に、運転制御部7による貯湯運転、熱媒供給運転、及び、給湯運転について説明を加える。
前記貯湯運転は、湯水・熱源用循環ポンプ34を作動させることにより、貯湯タンク4の下部から湯水を湯水・熱源用循環路33に取り出し、その湯水を、排熱式熱交換器38を通過させて貯湯用設定温度に加熱したのち、貯湯タンク4の上部に戻して、貯湯タンク4内に貯湯用設定温度の湯水を貯湯するようにしている。
そして、排熱式熱交換器38を通過した湯水の温度が貯湯設定温度になるように、貯湯弁37と断続弁39の開度を調整するように構成されている。
【0056】
前記熱媒供給運転は、貯湯弁37を閉弁しかつ断続弁39を開弁する状態で湯水・熱源用循環ポンプ34を作動させることにより、排熱式熱交換器38と補助加熱用熱交換器29との少なくとも一方にて熱源用湯水を加熱させて、その加熱された熱源用湯水を、熱媒加熱用熱交換器26を通過する状態で循環させ、熱媒加熱用熱交換器26において熱源用湯水により加熱される熱媒を熱消費端末5に循環供給するようにしている。
【0057】
前記熱源用湯水の加熱については、熱電併給装置3の運転中である場合には、冷却水循環ポンプ17の作動により、排熱式熱交換器38において熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
そして、排熱式用熱交換器38における加熱量よりも熱消費端末5で要求されている現暖房熱負荷の方が小さい場合には、熱消費端末5で要求されている暖房熱負荷を賄いながら、貯湯タンク4内への貯湯を行うように、貯湯弁37の開度を調整するように構成されている。
また、熱電併給装置3からの冷却水だけでは熱消費端末5で要求されている現暖房熱負荷を賄えない場合や、熱電併給装置3の非運転中の場合には、補助加熱手段Mを加熱状態で作動させることにより、補助加熱用熱交換器29において熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
【0058】
また、運転制御部7は、貯湯タンク4内の貯湯量が満杯でかつ熱消費端末5にて熱が要求されておらず、しかも、熱電併給装置3にて熱を発生している状態であると、熱電併給装置3にて発生する熱を放熱する放熱運転を行うように構成されている。
即ち、前記放熱運転においては、貯湯弁37を閉弁しかつ断続弁39を開弁する状態で湯水・熱源用循環ポンプ34を作動させることにより、排熱式熱交換器38において冷却水により熱源用湯水を加熱させ、補助加熱用熱交換器29において、排熱式熱交換器38において加熱された熱源用湯水から熱を放熱させる。
【0059】
前記給湯運転は、断続弁39を閉弁した状態で、貯湯タンク4から給湯路50を通じて湯水を、給湯栓や浴槽内等の湯水消費部Kに給湯するようにしている。
また、運転制御部7は、この給湯運転時等に、サーミスタSの検出情報に基づいて検出した貯湯タンク4の貯湯量が、予め設定されている最低確報貯湯量以下となった場合には、バックアップ加熱操作を実行して、補助加熱手段Mの運転を開始し、貯湯運転により、貯湯タンク4内への貯湯を開始する。
【0060】
更に、運転制御部7は、上記バックアップ加熱操作において、上記湯水消費部Kにおける湯水消費停止時以降にも、適宜、上記補助加熱手段Mの運転を保持し、貯湯タンク4内に10L等に設定した余剰量の湯水が蓄えられてから、上記補助加熱手段Mの運転を停止するように構成されている。即ち、湯水消費部Kの湯水消費が断続的に行われても、補助加熱手段Mを継続して運転することができ、補助加熱手段Mの断続的な運転による運転効率低下を回避することができる。
【0061】
更に、運転制御部7は、上記バックアップ加熱操作を実行して貯湯タンク4内に蓄える湯水の余剰量を、その湯水消費停止時以降の所定期間内の予測熱負荷としての予測給湯負荷に基づいて決定することができる。
【0062】
具体的には、運転制御部7は、バックアップ加熱操作において、湯水消費部Kの湯水消費が停止されたことを、給湯熱負荷計測手段31により認識したときに、前述の予測給湯熱負荷データを参照し、例えば10分後までの所定期間内の予測給湯負荷が存在するか否かを判定する。
そして、上記所定期間内に予測給湯熱負荷が存在した場合には、上記余剰量を例えば10L等に決定し、逆に、上記所定期間内に予測給湯熱負荷が存在しなかった場合には、上記余剰量を例えば0L等に決定することで、貯湯タンク4内の湯水が無駄なく消費され、全体の運転効率が一層向上される。
【0063】
また、上記余剰量を、所定期間内の予測給湯負荷に応じて決定する場合には、余剰量を、予測給湯負荷を賄う湯水量に決定しても構わない。
【0064】
〔別実施の形態〕
〈1〉上記実施の形態では、補助加熱手段Mの断続的な運転を一層回避するために、バックアップ加熱操作に用いられる余剰量を予測熱負荷に応じて設定したが、別に、上記余剰量を補助加熱手段Mの運転状態に基づいて設定しても構わない。
即ち、運転制御部7を、上記バックアップ加熱操作を実行した場合に、補助加熱手段Mが停止時以降の10分間等の所定期間内に、補助加熱手段Mの運転が再開される瞬時再開状態を検出するように構成する。そして、初期の余剰量を、初期においては0L又は小さめの量に設定しておき、バックアップ加熱操作を実行して、上記瞬時再開状態が1又は2以上の所定回数連続して検出された場合には、上記余剰量を例えば10L増加させて設定することで、補助加熱手段Mの断続的な運転を回避することができる。
【0065】
〈2〉上記実施の形態では、本発明に係る熱源システムをコジェネレーションシステムに適用した例を説明したが、別に、本発明に係る熱源システムは、特に電力を発生せずに、ガスバーナ、ヒートポンプ式加熱器、又は、電気ヒータ等の主加熱手段を例えば計画運転させ、その主加熱手段にて生成した湯水を貯湯タンク内に蓄え、その貯湯タンク内に蓄えられた湯水を、給湯栓や浴槽内等の湯水消費部に供給するように構成された熱源システムとして構成することができ、この場合、バックアップ加熱操作において作動される加熱手段を、上記主加熱手段としても、別に設けられた補助加熱手段としても構わない。
【0066】
〈3〉上記実施の形態では、バックアップ加熱操作において、貯湯タンク4内に蓄える湯水の余剰量を、その湯水消費停止時からの所定期間内の予測給湯負荷に基づいて決定したが、別に、上記余剰量を予測給湯負荷に関係なく10L等の一定に設定しても構わない。
【0067】
【発明の効果】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるコジェネレーションシステムの概略図
【図2】コジェネレーションシステムのブロック図
【図3】データ更新処理における説明図
【図4】1日分の予測負荷を示すグラフ
【図5】省エネ度基準値演算処理における説明図
【符号の説明】
3:熱電併給装置
4:貯湯タンク
6:貯湯ユニット
7:運転制御部
13:電力負荷計測手段
28:バーナ
29:補助加熱用熱交換器
31:給湯負荷計測手段
32:暖房熱負荷計測手段
N:排熱式加熱手段
M:補助加熱手段
K:湯水消費部
Claims (5)
- 加熱手段にて生成した湯水を蓄え、前記蓄えた湯水が湯水消費部で消費される貯湯タンクを備え、前記湯水消費部による湯水消費時に前記貯湯タンク内の湯水が不足すると前記加熱手段の運転を開始するバックアップ加熱操作を実行する運転制御手段とを備えた熱源システムであって、
前記運転制御手段が、バックアップ加熱操作において、前記湯水消費部による湯水消費停止時以降に、前記貯湯タンク内に所定の余剰量の湯水が蓄えられてから、前記加熱手段の運転を停止するように構成されている熱源システム。 - 前記運転制御手段が、前記加熱手段の計画運転を行って前記貯湯タンク内に予測熱負荷に対応する湯水を蓄える計画運転操作を実行するように構成されている請求項1に記載の熱源システム。
- 前記運転制御手段が、前記バックアップ加熱操作において、湯水消費停止時以降の所定期間内における前記予測熱負荷に応じて、前記余剰量を決定する請求項2に記載の熱源システム。
- 前記運転制御手段が、前記バックアップ加熱操作において前記加熱手段の停止時以降の所定期間内において前記加熱手段の運転が再開される瞬時再開状態を検出し、前記瞬時再開状態を所定回数連続して検出したときに、前記余剰量を増加させて設定する請求項1から3の何れか1項に記載の熱源システム。
- 前記加熱手段が、計画運転する熱電併給装置が発生する熱により湯水を生成する排熱式加熱手段と、前記バックアップ運転操作において運転されてバーナが発生した熱により湯水を生成する補助加熱手段とからなる請求項1から4の何れか1項に記載の熱源システム。
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-
2003
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