JP2004257601A - 排熱回収システム - Google Patents

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Abstract

【課題】熱源で発生する回収可能熱量をより多く回収して利用できる排熱回収システムを提供する。
【解決手段】廃熱ボイラ16で熱源となるエンジン10から排熱回収をして蒸気発生を行う際に、熱源から回収可能な熱量が廃熱ボイラ16の使用熱量を上回ることとなるときに、温度コントローラ32によって、廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系から給水タンク側予熱循環系へ切り換えて通水させて給水タンク34側で余熱回収を行わせることにより、熱源から回収可能な熱量のうちで廃熱ボイラ16での使用熱量を上回る熱量を給水タンク34側で回収して有効利用させる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、工場等で利用される熱併給発電(コジェネレイション)システムとして利用可能な排熱回収システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、排熱回収システムとしての熱併給発電(コジェネレイション)システムでは、ディーゼル発電機等から出る排出ガスから保有熱を回収する廃熱ボイラを設置し、蒸気を発生させ、これを暖房などに利用することで、総合熱効率の向上を図っている。
【0003】
このような従来のディーゼル発電機コジェネレイションのシステムには、エンジンの排気ガスを廃熱ボイラによって蒸気として回収し、ボイラ室に供給してエネルギを捨てることなく利用すると共に、エンジン冷却水が温水であるため、この温水から回収したエネルギを冬の暖房用のエネルギとして活用するものが実施されている。
【0004】
このディーゼル発電機コジェネレイションのシステムでは、工場に供給される暖房用温水の戻り温水である40℃〜42℃の温水と、約60℃のエンジン冷却水との間で熱交換している。この熱交換されたエンジン冷却水は、クーリングタワで40℃に冷却されてから、ディーゼル発電機の冷却水として再利用される。なお、このディーゼル発電機コジェネレイションのシステムは、暖房の必要の無い冬以外の季節に、エンジン冷却水の有する回収可能熱量を放熱している。
【0005】
【非特許文献1】
財団法人 省エネルギーセンター 住所 東京都中央区八丁堀3−19−9ジオ八丁堀 平成5年9月28日発行
第19回省エネルギー推進全国大会省エネルギー実施事例発表関東地区大会事例集 255頁から262頁
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような従来のディーゼル発電機コジェネレイションのシステムでは、エンジン冷却水の有する回収可能熱量を冬の暖房に利用しているため、冬以外の季節にエンジン冷却水の有する回収可能熱量を無駄に放熱することになる。これと共に、エンジン冷却水は、ディーゼル発電機の冷却水として再利用するため、クーリングタワで40℃に冷却されるので、エンジン冷却水の有する回収可能熱量の一部がクーリングタワから無駄に放熱されることになる。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、熱源となるエンジンで発生する熱量をより多く回収して利用できる排熱回収システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の排熱回収システムは、熱源となるエンジンから排出される高温排気ガスから排熱回収を行う廃熱ボイラと、エンジンの冷却水から熱交換器を介して熱回収をする廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系に通水することにより得られた温水を、廃熱ボイラへ供給する廃熱ボイラ用給水タンクと、エンジンの冷却水から熱交換器を介して熱回収をするため別途設けられた給水タンク側予熱循環系に通水することにより貯留水を温水として利用可能とする給水タンクと、熱交換器で熱交換された温水を、廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系又は給水タンク側予熱循環系へ通水する流路切替え手段と、廃熱ボイラ用給水タンクに貯留された温水の温度を測定する温度センサと、温度センサの検出温度に基づき、流路切替え手段を操作して廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系又は給水タンク側予熱循環系の流路に切り換える制御手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
上述のように構成することにより、この排熱回収システムでは、廃熱ボイラ用給水タンク内の貯留水を廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系に通水しエンジンの冷却水から熱交換器を介して熱回収をして得られた温水を廃熱ボイラへ供給すると共に、この廃熱ボイラでエンジンから排出される高温排気ガスから排熱回収をして蒸気発生を行う。そして、温度センサが、廃熱ボイラ用給水タンク内の貯留水が所定温度まで昇温して熱源となるエンジンから回収可能な熱量が廃熱ボイラの使用熱量を上回るような場合になることを検知した際に、制御手段によって流路切替え手段を操作して廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系と給水タンク側予熱循環系とを切り換えて通水させることにより、給水タンク側で余熱回収を行う。これにより、熱源となるエンジンから回収可能な熱量のうち、廃熱ボイラで使用しきれず無駄に放熱していた熱量を、給水タンク側で回収して有効利用を図り、総合熱効率を向上させることができる。
【0010】
本発明の請求項2に記載の排熱回収システムは、熱源となるエンジンから排出される高温排気ガスから排熱回収を行う廃熱ボイラと、廃熱ボイラに温水を供給する廃熱ボイラ用給水タンクと、熱源となるエンジンの冷却水から熱回収をする熱交換器と、廃熱ボイラ用給水タンク内の貯留水を第1循環ポンプで送水するよう設けられた出水管に、入水切り換え用の三方弁を介して接続された供給管路で熱交換器に通水し、熱交換器で昇温された温水を通す排出管路に出水切り換え用の三方弁を介して接続された第1の復帰水管で、廃熱ボイラ用給水タンク内へ温水を循環させる廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系と、廃熱ボイラ用給水タンクへ供給可能な水を貯留する給水タンクと、給水タンク内の貯留水を第2循環ポンプで送水するよう設けられた出水管路から分岐し、開閉弁を介して廃熱ボイラ用給水タンク内に送水可能に設けられた給水用配管と、出水管路の出口に、入水切り換え用の三方弁を介して接続された供給管路で熱交換器に通水し、熱交換器で昇温された温水を通す排出管路に出水切り換え用の三方弁を介して接続された第2の復帰水管で、給水タンク内へ温水を循環させる給水タンク側予熱循環系と、廃熱ボイラ用給水タンク内の貯留水の温度に対応して入水切り換え用の三方弁及び出水切り換え用の三方弁と第1、第2循環ポンプの切り換え操作を行うことにより、熱交換器に対して通水する、廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系と、給水タンク側予熱循環系とを、切り換える制御行う制御手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
上述のように構成することにより、この排熱回収システムでは、廃熱ボイラ用給水タンク内の貯留水を廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系に通水しエンジンの冷却水から熱交換器を介して熱回収をして得られた温水を廃熱ボイラへ供給すると共に、この廃熱ボイラでエンジンから排出される高温排気ガスから排熱回収をして蒸気発生を行う。そして、温度センサが、廃熱ボイラ用給水タンク内の貯留水が所定温度まで昇温して熱源となるエンジンから回収可能な熱量が廃熱ボイラの使用熱量を上回るような場合になることを検知した際に、制御手段によって、入水切り換え用の三方弁及び出水切り換え用の三方弁と第1、第2循環ポンプの切り換え操作を行い、廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系と給水タンク側予熱循環系とを切り換えて通水させることにより、給水タンク側で余熱回収を行う。これにより、熱源となるエンジンから回収可能な熱量のうち、廃熱ボイラで使用しきれず無駄に放熱していた熱量を、給水タンク側で回収して有効利用を図り、総合熱効率を向上させることができる。
【0012】
さらに、給水タンク側予熱循環系の管路は、廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系の管路の一部である供給管路及び排出管路を部分的に利用しているから新たに作る管路の長さを短縮することができ、さらに入水切り換え用の三方弁と出水切り換え用の三方弁とを新たに追加するだけで足りるので、全体としてコストの削減を図ることができる。
【0013】
また、廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系で廃熱ボイラ用給水タンク内の貯留水を循環させるときは出水管の第1循環ポンプを使用でき、給水タンク側予熱循環系で給水タンク内の貯留水を循環させるときは出水管路の第2循環ポンプを使用できるから、新たに循環ポンプを追加して設置する必要がないので、構成を簡素化して設備を作る際のコストを削減できる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の排熱回収システムにおいて、給水タンク側予熱循環系の流路上に減圧弁が設けられていることを特徴とする。
【0015】
上述のように構成することにより、前述した請求項1又は請求項2に記載の発明における作用、効果に加えて、給水タンク側予熱循環系に配置された第2循環ポンプの圧力が高くても、減圧弁で廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系の圧力まで下げて支障無く送水できる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の排熱回収システムにおいて、給水タンク側予熱循環系に、ボイラから出る余熱回収用の連続ブロー熱回収装置を設置して、給水タンク側予熱循環系の流路を流れる水が昇温されるように構成したことを特徴とする。
【0017】
上述のように構成することにより、前述した請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明における作用、効果に加えて、ボイラから出る余熱を回収するための連続ブロー熱回収装置により、ボイラから出る余熱で給水タンク側予熱循環系の流路を流れる水を昇温させるようにし、熱エネルギをより有効に利用できるようにする。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の熱併給発電(コジェネレイション)システムに係わる実施の形態について、図1及び図2により説明する。
【0019】
図1及び図2に示す排熱回収システムとしての熱併給発電システムでは、熱併給発電用の熱源となる複数(ここでは2台)のディーゼル発電機10(ここでは、585kW)におけるエンジンを冷却する冷却水(80℃から90℃の温水)用のプレート型熱交換器12で余熱を回収して温水を発生させ、この温水を廃熱ボイラ16又は大型ボイラ18に給水して利用することで、総合熱効率の向上を図るよう構成されている。
【0020】
この廃熱ボイラ16は、ディーゼル発電機10(回収可能熱量240Mcal/h)のディーゼルエンジンから排出される排出ガスの保有熱を利用して蒸気発生(発生蒸気量1400kg/h、廃熱回収熱量98Mcal/h)を行うように構成されている。このため、図1及び図2に一点鎖線で示すように、各ディーゼル発電機10から排出ガスを廃熱ボイラ16へ供給する通気路が設けられている。
【0021】
さらに、廃熱ボイラ16は、ディーゼル発電機10の高温の排気ガスによって発生した水蒸気を、蒸気主管60によって図示しない所定の水蒸気利用部所へ送給するよう構成されている。
【0022】
熱併給発電システムでは、各ディーゼル発電機10におけるエンジンを冷却する冷却水(温水)用に各々対応した熱交換器12を設置する。なお、各ディーゼル発電機10には、それぞれディーゼルエンジン冷却用のラジエータ10Aを設ける。
【0023】
そして、各ディーゼル発電機10と対応する熱交換器12との間には、ディーゼル発電機10から引き出された高温の流体(ディーゼル発電機10から取り出された80℃から90℃といった高温の液体である冷却水)を熱交換器12の伝熱部に通してから排出するための管路14を設ける。
【0024】
これらの各熱交換器12には、それぞれ熱交換器12の伝熱部で高温の流体から熱量を吸収して回収するための流体である水(なお、その他の液体又は気体によって、コジェネレイションシステムを構築しても良い)を熱交換器12の伝熱部に供給する供給管路20と、熱交換器12の伝熱部で加熱された温水を引き出す排出管路22とを設ける。
【0025】
この供給管路20は、その各熱交換器12へ向けて分岐する分岐点20Aより上流側の始端部に配置した入水切り換え用の三方弁24(流路切替え手段)における第1の管口部を接続する。この入水切り換え用の三方弁24(流路切替え手段)における第2の管口部には、廃熱ボイラ用給水タンク26の出水管28を接続する。この出水管28には、その管路上に第1循環ポンプ30を設置する。
【0026】
この第1循環ポンプ30は、制御手段としての温度コントローラ32で駆動制御される。この制御手段としての温度コントローラ32は、廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている水の温度を温度センサ32Aで計測(測定)して、貯留水が所定の温度(ここでは70℃)未満のときに第1循環ポンプ30を駆動し、貯留水が所定の温度(ここでは70℃)となったときに第1循環ポンプ30を停止させる自動制御を実行可能に構成されている。
【0027】
このため、温度コントローラ32は、廃熱ボイラ用給水タンクの温度センサ32Aによって廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている水の温度を計測するように構成されている。
【0028】
この入水切り換え用の三方弁24(流路切替え手段)における第3の管口部には、大型ボイラ用給水タンク34(容量70m、給水量30t/h)の出水管路36の出口を接続する。この入水切り換え用の三方弁24(流路切替え手段)は、制御手段としての温度コントローラ32により、送水方向を切り換える自動制御が行われるように構成されている。
【0029】
すなわち、この入水切り換え用の三方弁24は、制御手段としての温度コントローラ32の自動制御により、大型ボイラ用給水タンク34の出水管路36から送水された水が供給管路20を通じて熱交換器12へ送水される方向と、廃熱ボイラ用給水タンク26の出水管28から送水された水が供給管路20を通じて熱交換器12へ送水される方向とに切り換えられる。
【0030】
また、廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている廃熱ボイラ供給用の水が所定レベル以下となったときに水を大型ボイラ用給水タンク34の出水管路36から給水するために、出水管路36から分岐し開閉弁38を介して廃熱ボイラ用給水タンク26内に臨む給水用配管40を設ける。
【0031】
さらに廃熱ボイラ用給水タンク26には、その内部に貯留されている廃熱ボイラ供給用の水量(貯留水位)を計測し、この水量が不足する所定量以下となったときに自動的に開閉弁38を開いて満水まで給水してから開閉弁38を閉じる制御を行う給水コントローラ42を設ける。
【0032】
排出管路22には、2個の熱交換器12から合流する合流点22Aより下流側に配置した出水切り換え用の三方弁46(流路切替え手段)における第1の管口部を接続する。この出水切り換え用の三方弁46(流路切替え手段)における第2の管口部には、廃熱ボイラ用給水タンク26内へ温められた水を循環させるための第1の復帰水管44を接続する。
【0033】
この出水切り換え用の三方弁46(流路切替え手段)における第3の管口部には、大型ボイラ用給水タンク34内へ温められた水を循環させるための第2の復帰水管48を接続する。
【0034】
この出水切り換え用の三方弁46(流路切替え手段)は、制御手段としての温度コントローラ32により、送水方向を切り換える自動制御が行われるように構成されている。すなわち、この出水切り換え用の三方弁46は、制御手段としての温度コントローラ32の自動制御により、排出管路22を通じて送水されてきた温水が第1の復帰水管44を通じて廃熱ボイラ用給水タンク26内へ送水される方向と、排出管路22を通じて送水されてきた温水が第2の復帰水管48を通じて大型ボイラ用給水タンク34内へ送水される方向とに切り換えられる。
【0035】
この廃熱ボイラ用給水タンク26側では、前述のように配管された第1循環ポンプ30を備えた出水管28、入水切り換え用の三方弁24、供給管路20、排出管路22及び第1の復帰水管44によって、廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系が構成される。
【0036】
廃熱ボイラ用給水タンク26と廃熱ボイラ16との間には、廃熱ボイラ給水用管路50が配管されている。この廃熱ボイラ給水用管路50の一部には、廃熱ボイラ給水ポンプ52が設置されている。
【0037】
この廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている予熱された温水は、廃熱ボイラ給水ポンプ52を駆動することにより廃熱ボイラ給水用管路50内を送水されて、廃熱ボイラ16へ供給される。
【0038】
図2に示すように、大型ボイラ用給水タンク34と、入水切り換え用の三方弁24との間に配管された出水管路36には、大型ボイラ用給水タンク34側から順に、第2循環ポンプ54と、連続ブロー熱回収装置56と、大型ボイラへ送水するよう分岐された送水管路62と、減圧弁58とが設置されている。
【0039】
この第2循環ポンプ54は、大型ボイラ用給水タンク34内に貯留されている水を、出水管路36を通じて送水するためのポンプであり、ここでは、30kW、1.9Mpaの出力を有する。
【0040】
また、連続ブロー熱回収装置56には、大型ボイラ18から出る排ガスを導入するための送気管74が接続されている。この連続ブロー熱回収装置56は、その内部で排ガスの保有熱を出水管路36を通じて送られる水との間で熱交換して熱エネルギを回収する、一般に用いられている熱回収用の装置として構成する。
【0041】
減圧弁58は、第2循環ポンプ54により比較的高い圧力(ここでは1.9Mpa)に加圧されて、出水管路36内を送水されてきた水の圧力を、第1循環ポンプ30で比較的低い圧力に加圧されて廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系を循環する水の圧力(ここでは0.3Mpa)まで減圧させる機能を有する。
【0042】
この大型ボイラ用給水タンク34側では、前述のように配管された出水管路36、入水切り換え用の三方弁24、供給管路20、排出管路22、出水切り換え用の三方弁46及び第2の復帰水管48によって、大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系が構成される。
【0043】
この大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系における出水管路36には、連続ブロー熱回収装置56と減圧弁58との間に大型ボイラへ送水する為の送水管路62が分岐するように接続されている。
【0044】
この送水管路62は、熱交換器64と、給水制御弁66とを介して大型ボイラ18に接続されている。この熱交換器64は、熱源となる別途設置されたディーゼル発電機68におけるエンジンを冷却する冷却水用のプレート型熱交換器12として構成されている。なお、ディーゼル発電機68には、それぞれディーゼルエンジン冷却用のラジエータ70を設ける。
【0045】
このディーゼル発電機68と熱交換器64との間には、ディーゼル発電機68から引き出された高温の冷却水を熱交換器64の伝熱部に通してから排出するための管路72を設ける。
【0046】
そして、ディーゼル発電機68を冷却する冷却水を管路72で循環させ、熱交換器64によって送水管路62で送水されてきた水との間で熱交換させ余熱を回収してより高い温度の温水を発生させ、このより高い温度の温水を大型ボイラ18に給水して利用することで、総合熱効率の向上を図るよう構成されている。
【0047】
次に、本実施の形態に係わる排熱回収システムとしての熱併給発電(コジェネレイション)システムにおいて、余熱を回収する際の作用及び動作について説明する。
【0048】
この熱併給発電システムでは、例えば周囲温度が比較的低いときに運転したときに、ディーゼル発電機10から回収可能な熱量が廃熱ボイラ16使用熱量以下となる場合がある。
【0049】
この場合には、熱併給発電システムの配管系を、図1に実線で示す廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系に切り換えた状態で運転する。この切換制御では、制御手段としての温度コントローラ32が入水切り換え用の三方弁24を出水管28から供給管路20側へ水が流れるように切り換えると共に、温度コントローラ32が出水切り換え用の三方弁46を排出管路22から第1の復帰水管44側へ水が流れるように切り換える。
【0050】
さらに、制御手段としての温度コントローラ32は、第1循環ポンプ30を駆動し、廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている水を出水管28、入水切り換え用の三方弁24及び供給管路20を通じて各熱交換器12へ送水し、ディーゼル発電機10のディーゼルエンジン冷却水との間で熱交換し、排出管路22、出水切り換え用の三方弁46及び第1の復帰水管44を通じて廃熱ボイラ用給水タンク26内へ戻す廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環動作を行わせる。
【0051】
この廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環動作により、廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている貯留水は、廃熱ボイラ16の水管にストレスを与えない所定温度に昇温し、廃熱ボイラ16に供給するのに適した温水となる。
【0052】
廃熱ボイラ用給水タンク26では、その内部の貯留水が所定温度に昇温されると、廃熱ボイラ給水ポンプ52が駆動されて、廃熱ボイラ用給水タンク26に貯留されていた温水が廃熱ボイラ16へ供給され、ディーゼル発電機10の高温の排気ガスによって水蒸気に変えられ、蒸気主管60によって図示しない所定の水蒸気利用部所へ送給される。
【0053】
また、廃熱ボイラ用給水タンク26では、その内部に貯留されている廃熱ボイラ供給用の水量(貯留水位)を計測し、この水量が不足する所定量以下となったときに、給水コントローラ42が自動的に開閉弁38を開いて満水まで給水してから開閉弁38を閉じる動作を行う。
【0054】
この熱併給発電システムの配管系を、図1に実線で示す廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系に切り換えた状態で運転する場合には、ディーゼル発電機10のディーゼルエンジンの冷却水から回収した熱量と、ディーゼル発電機10の排出ガスから回収した熱量とを合わせた廃熱回収熱量は、98Mcal/hとなる。
【0055】
次に、熱併給発電システムで、例えば周囲温度が比較的高いときに運転したとき、又は廃熱ボイラ用給水タンク26内の貯留水の温度が70℃以上となってディーゼルエンジン冷却用のラジエータ10Aから放熱する場合等のようにディーゼル発電機10から回収可能な熱量が廃熱ボイラ16使用熱量以上となる場合の作用及び動作について説明する。
【0056】
この場合には、熱併給発電システムの配管系を、図2に実線で示す大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系に切り換えた状態で運転する。この切換制御では、温度コントローラ32が、廃熱ボイラ用給水タンクの温度センサ32Aによって廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている水温が70℃となったことを検知したときに、入水切り換え用の三方弁24を出水管路36から供給管路20側へ水が流れるように切り換えると共に、制御手段としての温度コントローラ32が出水切り換え用の三方弁46を排出管路22から第2の復帰水管48側へ水が流れるように切り換える。さらに、制御手段としての温度コントローラ32は、第1循環ポンプ30を停止させる。
【0057】
なお、制御手段としての温度コントローラ32は、廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている水の温度を計測する廃熱ボイラ用給水タンクの温度センサ32Aを利用するように構成されているから、温度コントローラ32が入水切り換え用の三方弁24と出水切り換え用の三方弁46とを制御するためのセンサを新たに設ける必要がなく、追加設備の費用を削減できる。
【0058】
この制御手段としての温度コントローラ32の制御動作に伴なって大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系では、出水管路36に設けた第2循環ポンプ54が制御手段により駆動され、大型ボイラ用給水タンク34内に貯留されている水を出水管路36の連続ブロー熱回収機56と減圧弁58とを介して送水し、入水切り換え用の三方弁24及び供給管路20を通じて各熱交換器12へ送水し、ディーゼル発電機10のディーゼルエンジン冷却水との間で熱交換し、排出管路22、出水切り換え用の三方弁46及び第2の復帰水管48を通じて大型ボイラ用給水タンク34内へ戻す大型ボイラ用給水タンク側予熱循環動作を行わせる。
【0059】
この大型ボイラ用給水タンク34内へ戻す大型ボイラ用給水タンク側予熱循環動作により、大型ボイラ用給水タンク34内に貯留されている貯留水は、昇温し温水となる。なお、この大型ボイラ用給水タンク側予熱循環動作は、大型ボイラ用給水タンク34における他の用途(大型ボイラ18への給水用)で設置が不可欠な第2循環ポンプ54を利用して行うことができるので、大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系専用の循環ポンプを新たに設ける場合に比べて設備費を削減できる。さらに、第2循環ポンプ54と大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系専用の循環ポンプとを設け、これらを同時に駆動する場合に比べて、第2循環ポンプ54を駆動する電力が必要なだけであるから、省電力化を図ることができる。
【0060】
大型ボイラ用給水タンク34は、その内部の貯留水が昇温されて温水となっている状態で、給水制御弁66に対する給水制御動作に連動して第2循環ポンプ54を駆動し、出水管路36及び送水管路62の配管系を通じて大型ボイラ18に温水を給水する。
【0061】
よって、大型ボイラ18では、連続ブロー熱回収装置56と熱交換器64とでより高い温度に予熱された温水を加熱して水蒸気(熱水でも良い)を発生させることになるので、冷水を加熱するのに比べて、エネルギを省略し、コストダウンを図り、二酸化炭素の発生量を削減することができる。
【0062】
なお、大型ボイラ18では、発生した水蒸気を図示しない蒸気主管によって蒸気溜へ送給してから、水蒸気利用部所で利用する。また、大型ボイラ用給水タンク34では、その内部に貯留されている供給用の水量(貯留水位)を計測し、この水量が不足する所定量以下となったときに、自動的に外部から満水まで給水される。
【0063】
このように、大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系を利用して廃熱回収を行う場合には、廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている貯留水の水温が設定温度(例えば70℃)となり廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系ではディーゼル発電機10の廃熱を回収しきれなくなったときにディーゼル発電機10のディーゼルエンジン冷却用のラジエータ10Aで放熱させていた熱を、略70%回収可能となった。
【0064】
このことより、図2に示す熱併給発電システムでは、大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系を利用した廃熱回収熱量の増加分が、下記の式から求められる238Mcal/hとなることが実際の運転で確認できた。
【0065】
式 {(240×2)×0.7}−98=238(Mcal/h)
また、この熱併給発電システムでは、制御手段としての温度コントローラ32が、廃熱ボイラ用給水タンクの温度センサ32Aによって廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている水温が70℃未満の所定低温度となったことを検知したときに、入水切り換え用の三方弁24と出水切り換え用の三方弁46とを制御して、大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系から廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系へ切り換えて、廃熱ボイラ用給水タンク26内に貯留されている貯留水を循環させて水温が70℃以上となるように制御動作させる。
【0066】
このように制御することにより、廃熱ボイラ用給水タンク26内の貯留水の水温変動幅を所定の枠内で維持できる。
【0067】
また、上述の実施の形態では、大型ボイラ用給水タンク34内の貯留水を、大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系を循環させることにより、直接に熱交換器12で加熱する手段について説明したが、廃熱ボイラ用給水タンク26内の貯留水と、大型ボイラ用給水タンク34内の貯留水とを循環させて、大型ボイラ用給水タンク34内の貯留水で熱回収を行うようにしても良い。
【0068】
この場合には、廃熱ボイラ用給水タンク26と大型ボイラ用給水タンク34との間で、それぞれの内部に貯留されている貯留水を循環させる循環管路系を新たに設け、この循環管路系に新たにポンプを設け、さらに廃熱ボイラ用給水タンク26側に設けたポンプ発停用レベルスイッチによってポンプを駆動制御することにより、循環管路系を通じて廃熱ボイラ用給水タンク26と大型ボイラ用給水タンク34との間で、それぞれの内部に貯留されている貯留水を循環させ、大型ボイラ用給水タンク34内の貯留水で熱回収を行うようにできる。
【0069】
【発明の効果】
本発明の排熱回収システムによれば、発電のための熱源で発生する熱量をより多く回収して利用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る排熱回収システムにおける廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系を実線で示した配管系要部の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る排熱回収システムにおける大型ボイラ用給水タンク側予熱循環系を実線で示した配管系要部の概略構成図である。
【符号の説明】
10 ディーゼル発電機
12 熱交換器
16 廃熱ボイラ
18 大型ボイラ
20 供給管路
22 排出管路
24 入水切り換え用の三方弁(流路切替え手段)
26 廃熱ボイラ用給水タンク
28 出水管
30 第1循環ポンプ
32 温度コントローラ(制御手段)
34 大型ボイラ用給水タンク
36 出水管路
44 第1の復帰水管
46 出水切り換え用の三方弁(流路切替え手段)
48 第2の復帰水管
50 廃熱ボイラ給水用管路
52 廃熱ボイラ給水ポンプ
54 第2循環ポンプ

Claims (4)

  1. 熱源となるエンジンから排出される高温排気ガスから排熱回収を行う廃熱ボイラと、
    前記エンジンの冷却水から熱交換器を介して熱回収をする廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系に通水することにより得られた温水を、前記廃熱ボイラへ供給する廃熱ボイラ用給水タンクと、
    前記エンジンの冷却水から前記熱交換器を介して熱回収をするため別途設けられた給水タンク側予熱循環系に通水することにより貯留水を温水として利用可能とする給水タンクと、
    前記熱交換器で熱交換された温水を、廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系又は給水タンク側予熱循環系へ通水する流路切替え手段と、
    前記廃熱ボイラ用給水タンクに貯留された温水の温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサの検出温度に基づき、前記流路切替え手段を操作して廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系又は給水タンク側予熱循環系の流路に切り換える制御手段と、
    を有することを特徴とする排熱回収システム。
  2. 熱源となるエンジンから排出される高温排気ガスから排熱回収を行う廃熱ボイラと、
    前記廃熱ボイラに温水を供給する廃熱ボイラ用給水タンクと、
    前記熱源となる前記エンジンの冷却水から熱回収をする熱交換器と、
    前記廃熱ボイラ用給水タンク内の貯留水を第1循環ポンプで送水するよう設けられた出水管に、入水切り換え用の三方弁を介して接続された供給管路で前記熱交換器に通水し、前記熱交換器で昇温された温水を通す排出管路に出水切り換え用の三方弁を介して接続された第1の復帰水管で、前記廃熱ボイラ用給水タンク内へ温水を循環させる廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系と、
    前記廃熱ボイラ用給水タンクへ供給可能な水を貯留する給水タンクと、
    前記給水タンク内の貯留水を第2循環ポンプで送水するよう設けられた出水管路から分岐し、開閉弁を介して前記廃熱ボイラ用給水タンク内に送水可能に設けられた給水用配管と、
    前記出水管路の出口に、前記入水切り換え用の三方弁を介して接続された前記供給管路で前記熱交換器に通水し、前記熱交換器で昇温された温水を通す前記排出管路に前記出水切り換え用の三方弁を介して接続された第2の復帰水管で、前記給水タンク内へ温水を循環させる給水タンク側予熱循環系と、
    前記廃熱ボイラ用給水タンク内の貯留水の温度に対応して前記入水切り換え用の三方弁及び前記出水切り換え用の三方弁と前記第1、第2循環ポンプの切り換え操作を行うことにより、前記熱交換器に対して通水する、前記廃熱ボイラ用給水タンク側予熱循環系と、前記給水タンク側予熱循環系とを、切り換える制御を行う制御手段と、
    を有することを特徴とする排熱回収システム。
  3. 前記給水タンク側予熱循環系の流路上に減圧弁が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排熱回収システム。
  4. 前記給水タンク側予熱循環系に、ボイラから出る余熱回収用の連続ブロー熱回収装置を設置して、前記給水タンク側予熱循環系の流路を流れる水が昇温されるように構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の排熱回収システム。
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