JP2004257868A - 放射性物質収納容器の蓋構造及び蓋固定方法並びに放射性物質収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓋構造の強度が確保されると共に、作業者の被曝量を抑えて作業者の健康が保持され、非破壊試験が容易に行われる放射性物質収納容器の蓋構造及び蓋固定方法を提供すること。
【解決手段】放射性物質を内部に収納するキャニスタ1の上部開口部を塞ぐ一次蓋4と、一次蓋4の上方でさらに上部開口部を塞ぐ二次蓋5とを備えたキャニスタ1の蓋構造2であって、一次蓋4は、機械的な締結手段によって、キャニスタ1の側壁3に締結されている構成とした。また、締結手段は、一次蓋4の外周面に設けられ周方向に延在する蓋側凹部4aと、側壁3の内周面に設けられ蓋側凹部4aに係合する壁側凸部3bとで構成されたラビリンス構造を備えている構成とした。
【選択図】 図2
【解決手段】放射性物質を内部に収納するキャニスタ1の上部開口部を塞ぐ一次蓋4と、一次蓋4の上方でさらに上部開口部を塞ぐ二次蓋5とを備えたキャニスタ1の蓋構造2であって、一次蓋4は、機械的な締結手段によって、キャニスタ1の側壁3に締結されている構成とした。また、締結手段は、一次蓋4の外周面に設けられ周方向に延在する蓋側凹部4aと、側壁3の内周面に設けられ蓋側凹部4aに係合する壁側凸部3bとで構成されたラビリンス構造を備えている構成とした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性物質を貯蔵する放射性物質収納容器の蓋構造及び蓋固定方法並びに放射性物質収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、使用済み核燃料をはじめとする放射性物質は、例えばキャニスタと呼ばれる内部の放射性物質収納容器に収納され、その周りをキャスクと呼ばれる外部の放射性物質収納容器に収納されて貯蔵される。
図12及び下記特許文献1に示すように、従来のキャニスタの蓋構造100は、例えばキャニスタの側部を構成する側壁101と、キャニスタの上部開口部を塞ぐ一次蓋102と、二次蓋103と、遮蔽蓋104とを備えている。
一次蓋102と側壁101とは溶接により固定されていて、一次蓋102と側壁101との間には溶接部105aが形成されている。
二次蓋103と側壁101とは、一次蓋102と側壁101との固定と同様に溶接により固定されていて、二次蓋103と側壁101との間には溶接部105bが形成されている。
遮蔽蓋104の下部には側壁101から突出した支持台101aが設けられ、支持台101a上に遮蔽蓋104が載置されている。
【0003】
上記キャニスタの蓋構造100においては、一次蓋102及び二次蓋103と側壁101との隙間とが溶接部105a、溶接部105bにより密閉され、内部空間の気密性が保たれることによってキャニスタ外部への放射線の漏洩が抑えられている。また、キャニスタの強度は、遮蔽蓋104が外部からの力や衝撃から耐えることによって保持されていた。
【0004】
一方、キャニスタの探傷試験においては、一次蓋の上面と、キャニスタの側壁の内側面とで囲まれる空間に水を貯留し、一次蓋と側壁との相互の溶接部分に対して水が介在する状態で超音波探触子を溶接部分の延長方向へ変位させ、溶接部分に超音波を出射することにより、溶接部分を超音波探傷する例が報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−162391号公報 (第3−5頁、第1−6図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の放射性物質収納容器の蓋構造及び蓋固定方法においては、第1の蓋及び第2の蓋を溶接により放射性物質収納容器の側壁と固定していたために、溶接部分が蓋の荷重を支持しなければならなくなり、溶接部に高い強度を持たせる必要があった。このため、溶接部の深さを深くするために多層の溶接が必要となり、作業工程が増え、人件費や材料のコストの増加を招いていた。また、溶接の作業工程が増えると、それだけ放射線量の多い放射性物質収納容器上部での作業量が増えることになり、作業者の被曝量が増える恐れがあった。
また、溶接部分が隅肉溶接となるので、不完全溶接となるために溶接部の強度を高めることが困難であった。
【0007】
また、貯蔵した放射性物質から発せられる熱によって、内部に残っている冷却水が蒸発して、水蒸気が発生する。この水蒸気が溶接作業中に溶接部と接触すると、溶接部が乱れ、均一ではなくなり、良質な溶接部を得難いという不都合があった。
また、溶接部が側壁の上端に位置する構成となるために、容器の非破壊検査である超音波探傷試験(UT試験:Ultrasonic Testing)が行い難いといった問題があった。
【0008】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、蓋構造の強度が確保されると共に、溶接作業が容易であり、また、非破壊試験が容易に行われる放射性物質収納容器の蓋構造及び蓋固定方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、次のような構成を採用する。
すなわち本発明に係る請求項1記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、放射性物質を内部に収納する放射性物質収納容器の開口部を内方から順に塞ぐ第1の蓋と、第2の蓋とで放射性物質収納容器の蓋構造であって、前記第1の蓋は、機械的な締結手段によって、前記放射性物質収納容器の側壁に締結されていることを特徴とする。
【0010】
本発明においては、第1の蓋を機械的な締結手段によって放射性物質収納容器の側壁に締結したことにより、溶接部が蓋の荷重を支持する必要がないので、溶接部を深く形成する必要がない。このため、溶接の層の数を少なくしても良く、溶接の工程数を少なくできる。また、溶接の工程数を少なくできるために、放射線量の多い放射性物質収納容器の上方での作業が少なくなるので作業者の被曝量が抑えられる。また、溶接工数の削減により製造工程が合理化される。
【0011】
請求項2記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記締結手段は、前記第1の蓋の外周面に設けられ周方向に延在する蓋側凹部又は蓋側凸部と、前記側壁の内周面に設けられ前記蓋側凹部又は前記蓋側凸部に係合する壁側凸部又は壁側凹部とで構成されたラビリンス構造を備えていることを特徴とする。
【0012】
本発明においては、側壁と第1の蓋との締結をラビリンス構造としたことにより、機械的な結合力が得られると共に、第1の蓋と側壁との隙間が屈曲させられているために、この隙間に入ろうとする水蒸気が屈曲した部分に阻まれて、第1の蓋の上方に到達する水蒸気の量が抑えられ、水蒸気によるシール溶接部及び二次蓋溶接部への影響を抑えることができる。
【0013】
請求項3に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項2記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記放射性物質収納容器は、円筒状に形成され、前記蓋側凹部は、前記第1の蓋の外周面から突出するフランジ部と突条部との間に形成され、前記突条部は周方向に間隔を開けて複数配され、前記壁側凸部は、周方向における前記突条部間の距離よりも周方向の長さが短く設定されていることを特徴とする。
【0014】
本発明においては、放射性物質収納容器が円筒状で、周方向に複数分けられた壁側凸部の間隔が蓋側に設けられた突条部間の周方向の距離よりも短い構成となっていることで、第1の蓋を一旦第1の蓋のフランジ部と突条部との間に壁側凸部が来る高さまで放射性物質収納容器の上方から第1の蓋を沈め、その高さで第1の蓋を、壁側凸部が第1の蓋上部のフランジ部と下部の突条部との間に嵌合するまで軸中心に回転させることによって第1の蓋を側壁に対して容易に締結させることができるので、放射性物質収納容器の製造を容器に行うことができ、作業者の負担を低減させることができる。
【0015】
請求項4に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記締結手段は、前記第1の蓋の外周面に設けられた蓋側ねじ溝と、前記側壁の内周面に設けられ前記蓋側ねじ溝に螺着される壁側ねじ溝とで構成されたねじ構造を備えていることを特徴とする。
【0016】
本発明においては、側壁と第1の蓋との締結をねじ構造としたことで、機械的な結合力が得られると共に第1の蓋と側壁との隙間がねじ山で屈曲させられていることで、水蒸気が屈曲した部分に阻まれて、第1の蓋の上方に到達する水蒸気の量が抑えられる。
【0017】
請求項5に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記締結手段は、前記第1の蓋の外周部に形成されたボルト孔と、該ボルト孔に挿通される雄ねじボルトと、前記側壁の内周面に突出した前記第1の蓋を受ける蓋受け部と、該蓋受け部に形成され前記ボルト孔を挿通された前記ボルトが螺着可能な雌ねじ孔とで構成されたボルト結合構造を備えていることを特徴とする。
【0018】
本発明においては、側壁と第1の蓋との締結をボルト結合構造としたことで、機械的な結合力が得られる。なお、雄ねじボルトとボルト孔との隙間にシールを行うことで、簡易な手段によって第1の蓋の上方に到達する水蒸気の量が抑えられる。
【0019】
請求項6に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1から5のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、締結された前記第1の蓋と前記側壁との隙間にシール溶接が施されていることを特徴とする。
【0020】
本発明においては、第1の蓋と放射性物質収納容器との隙間にシール溶接を行うことにより、水蒸気がシール溶接部に阻まれて第1の蓋の外部に漏れ出さない。これにより、第2の蓋を側壁に対して溶接する際に、水蒸気によって溶接部が悪影響を受けることがないので、二次蓋溶接部が健全に保たれ、放射性物質収納容器の強度が良好に保持される。
【0021】
請求項7に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1から6のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記第1の蓋は、前記締結手段で前記側壁に締結される遮蔽蓋と、該遮蔽蓋の上方に配され前記側壁との隙間にシール溶接が施されている密閉用蓋とから構成されていることを特徴とする。
【0022】
本発明においては、第1の蓋が遮蔽蓋と密閉用蓋とから構成されることで、機械的強度と密閉性とを別々に確保でき、これらを向上させることができると共に設計上の自由度も向上する。
【0023】
請求項8に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1から7のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記第2の蓋は、前記側壁の内径よりも大きな径の溶接用フランジ部を備え、該溶接用フランジ部と前記側壁の上端面とが溶接された二次蓋溶接部により固定されていることを特徴とする。
【0024】
本発明においては、溶接用フランジ部と側壁の上端面とが溶接されて固定されることで、溶接部が放射性物質収納容器の側部に位置することとなり、放射性物質収納容器の側部で溶接作業を行うこととなる。そのため、放射線量の多い放射性物質収納容器の上部での作業工程が減り、作業者の被曝量が抑えられる。また、溶接部が完全溶接となるので、溶接部の強度が増す。また、側壁の延長線上の放射性物質収納容器上端に溶接部が無く、平滑となっているためにUT試験を正確かつ容易に行うことができ、安全性の確認における信頼性が向上される。
【0025】
請求項9に記載の放射性物質収納容器は、請求項1から8のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造を備えることを特徴とする。
【0026】
本発明においては、放射性物質収納容器の製造時に溶接工数が削減される。そのため、作業者の被曝量が抑えられ、製造工程が合理化された放射性物質収納容器が提供される。
【0027】
請求項10に記載の放射性物質収納容器の蓋固定方法は、放射性物質を内部に収納する放射性物質収納容器の開口部を内方から順に塞ぐ第1の蓋と、第2の蓋とで放射性物質収納容器の蓋固定方法であって、前記第1の蓋を機械的な締結手段によって前記放射性物質収納容器の側壁に締結させる第1の蓋締結工程と、締結された前記第1の蓋と前記側壁との隙間にシール溶接を施すシール工程とを有し、該シール工程後に前記第2の蓋を前記側壁の上端面に載置して第2の蓋と側壁とを溶接する溶接工程とを有していることを特徴とする。
【0028】
本発明においては、第1の蓋を機械的な締結手段で締結し、それから第1の蓋と側壁との隙間にシールを行い、それから第2の蓋を側壁に締結するので、機械的な固定状態を確保した上で、容易にシール溶接ができ、蓋の固定作業を容易にかつ確実に行うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明に係る放射性物質収納容器の蓋構造の第1の実施形態を、図1ないし図5に示して説明する。本実施形態においては、放射性物質を内部に収納する放射性物質収納容器の一例であるキャニスタの蓋構造を示す。
図1にはキャニスタ1の全体構造が示されている。キャニスタ1は、蓋構造2と側壁3とを備えている。キャニスタ1のA部分の断面を拡大したものを図2に示す。
図2に示すように、蓋構造2は、キャニスタ1の開口部を塞ぐ一次蓋(第1の蓋)4と、一次蓋4の上方でさらにキャニスタ1の開口部を塞ぐ二次蓋(第2の蓋)5と、側壁3とを備えている。
【0030】
一次蓋4の外周面には、図3に示すように周方向に延在する蓋側凹部4aが設けられている。一次蓋4は略円盤状で、外周面から突出するフランジ部4bと突条部4cとを備えており、その間には蓋側凹部4aが形成されている。突条部4cは周方向に複数に分けられており、図4に示すように本実施形態においては4つが等間隔に配されている。
【0031】
側壁3は、キャニスタ1の側部を構成し、円筒状である。図5に示すように、側壁3の内周面3aから突出して、蓋側凹部4aと係合する壁側凸部3bが設けられている。一次蓋4に設けられた蓋側凹部4aと側壁3に設けられた壁側凸部3bとが係合することによって、一次蓋4が側壁3に締結されるラビリンス構造が形成される。また、一次蓋4と側壁3との隙間8の上部にはシール溶接が施されていて、円環状のシール溶接部6が形成されている。また、壁側凸部3bの下方には、側壁3の内周面3aから突出する支持部材3cが設けられている。図4に示すように、壁側凸部3bは、周方向に4つが等間隔に配されている。周方向において、壁側凸部3bが設けられていない部分を補うように支持部材3cが設けられている。また、図5に示すように、支持部材3cは、壁側凸部3bよりも一次蓋4の突条部4cの高さだけ下方に配されている。また、支持部材3cは壁側凸部3bよりも側壁3の内周面3aから大きく突出している。
【0032】
突条部4cの間隔の周方向における長さは、壁側凸部3bの周方向における長さよりも長い構成とされている。逆に、壁側凸部3bの周方向における長さは、突条部4c間の周方向における距離よりも周方向の長さが短い構成とされている。
【0033】
二次蓋5は円盤状で、二次蓋5の上部には側壁3の外径と略同じ径を持つ溶接用フランジ部5aを備えている。側壁3の上端面3dと二次蓋5の溶接用フランジ部5aとは、溶接されることによって固定されている。また、側壁3の上端面3dと二次蓋の溶接用フランジ部5aとが溶接されることによって二次蓋溶接部7が形成されている。二次蓋5の下部には、側壁3の内周面3aと略同じ径を持つ嵌合部5bを備えている。嵌合部5bは、側壁3の内周面3aに嵌合してキャニスタ1の上部開口部を塞いでいる。
【0034】
本実施形態におけるキャニスタ1の蓋固定方法は、一次蓋4をラビリンス構造によってキャニスタ1の側壁3に締結させる一次蓋締結工程と、締結された一次蓋4と側壁3との隙間8にシール溶接を施すシール工程と、シール工程後に二次蓋5を側壁3の上端面3dに載置して二次蓋5と側壁3とを溶接する溶接工程とからなる。
【0035】
また、突条部4cの間隔の周方向における長さは、壁側凸部3bの周方向における長さよりも長い構成とされていることで、一次蓋4を一旦一次蓋4のフランジ部4bと下部の突条部4cとの間に壁側凸部3bが来る高さ、すなわち支持部材3c上に一次蓋4を載置するまでキャニスタ1の上方から一次蓋4を沈め、そこで一次蓋4を、壁側凸部3bが一次蓋4上部のフランジ部4bとの突条部4cとの間である蓋側凹部4aに嵌合するまで軸中心に回転させることによって一次蓋4を側壁3に対して締結させる。
【0036】
上記のように構成された蓋構造2によると、キャニスタ1は、内部に放射性物質を収納して貯蔵する。放射性物質より側部に発せられる放射線は、側壁3によって阻まれて外部への漏洩を阻止する。放射性物質より上部に発せられる放射線は、一次蓋4及び二次蓋5が上部を塞いでいるために外部への漏洩を阻止する。
【0037】
上記蓋構造2においては、一次蓋4と側壁3との締結を蓋側凹部4aと壁側凸部3bとの係合によるラビリンス構造としたことにより、機械的な締結力が発揮される。そのため、溶接部が蓋の荷重を支持する必要がなくなり、溶接を深くしなくても良い。これにより、従来20層近く行われていた溶接が2〜3層のシール溶接だけで良くなり、溶接の工数が削減される。溶接の工数が削減されるので、放射線の放出量の多いキャニスタ1上部での作業工数が少なくなり、作業者の被曝量が抑えられる。また、溶接工数の削減により作業工程が合理化されるので、材料コストや人件費といった製造コストが抑えられる。
【0038】
また、核燃料により発せられる熱によって、キャニスタ1内の水分が蒸発して水蒸気が発生するが、一次蓋4と側壁3との締結をラビリンス構造としたことで、水蒸気がキャニスタ1内部を上昇し一次蓋4と側壁3との間に入ったとしても、一次蓋4と側壁3との隙間8が屈曲させられているために、大部分の水蒸気が屈曲した部分で阻まれ、一次蓋4の上部に到達する水蒸気の量が抑えられる。そのため、シール溶接部6及び二次蓋溶接部7に届く水蒸気量が抑えられ、キャニスタ1製造時におけるシール溶接部6及び二次蓋溶接部7と水蒸気との接触によるシール溶接部6及び二次蓋溶接部7への悪影響が抑えられる。
【0039】
また、一次蓋4と側壁3との隙間8が屈曲させられていることで、直線状に放射する中性子の漏洩を防ぐことができる。これにより、キャニスタ1上部に漏洩する中性子の量が抑制される。
【0040】
また、側壁3の上端面3dと二次蓋5の溶接用フランジ部5aとが溶接されることによって側壁3と二次蓋5とが締結されていることにより、二次蓋溶接部7がキャニスタ1の側部に位置する構成となり、キャニスタ1の側部で溶接作業を行うこととなる。そのため、放射線量の多いキャニスタ1上部での作業工程が減り、作業者の被曝量が抑えられる。また、二次蓋溶接部7が隅肉溶接とはならずに完全溶接となるので、二次蓋溶接部7の強度が向上する。また、溶接部が二次蓋5の上端面5cに存在しないので、二次蓋上端面5cが平滑な構成となり、UT試験を行い易い。
【0041】
また、一次蓋4と側壁3との隙間8にシール溶接が施されていることで、水蒸気がシール溶接部6に阻まれて、一次蓋4の上方に漏れ出さない。これにより、二次蓋溶接部7が水蒸気によって悪影響を受けることがない。
【0042】
また、突条部4cの間隔の周方向における長さが、壁側凸部3bの周方向における長さよりも長い構成とされ、一次蓋4を支持部材3c上に載置し、そこで一次蓋4を、壁側凸部3bが蓋側凹部4aに嵌合するまで軸中心に回転させることによって一次蓋4を側壁3に締結することで、一次蓋4を側壁3に対して容易に締結させることができる。
【0043】
一次蓋4を機械的な締結手段で締結し、それから一次蓋4と側壁3との隙間8にシール溶接を行い、それから二次蓋5を側壁3に締結することで、一次蓋4と側壁3との間の機械的な固定状態を確保した上で、容易にシール溶接ができ、一次蓋4及び二次蓋5の固定作業を容易にかつ確実に行うことができる。
【0044】
次に、本発明に係るキャニスタの蓋構造の第2の実施形態を図6に示して説明する。なお、上記実施形態において既に説明した構成要素には同一符号を付して説明は省略する。
【0045】
図6に示す蓋構造22においては、一次蓋24と側壁23との締結手段が、一次蓋24の外周面に設けられた蓋側ねじ溝24aと、側壁23の内周面23aに設けられて蓋側ねじ溝24aに螺着される壁側ねじ溝23bとで構成されたねじ構造による締結である。
ねじ構造による締結においても、一次蓋24と側壁23とが機械的締結手段によって締結されているために、機械的結合力が得られ、シール溶接部26が荷重を支持する必要がない。また、一次蓋24と側壁23との隙間28が屈曲させられているために、水蒸気が屈曲した部分に阻まれて隙間28を通り抜ける水蒸気の量が抑えられる。
【0046】
なお、本実施形態においては、一次蓋24と側壁23との隙間28の断面をジグザグ状に屈曲させている。しかし、これに変えて図7に示すように断面が台形状のねじ溝による嵌合とした蓋構造32としても構わない。すなわち図7に示す側壁33と一次蓋34との締結部分のように、蓋構造32において、一次蓋34に設けられた台形状のねじ溝34aと側壁33に設けられた同じく台形状のねじ溝33との嵌合により締結されたキャニスタ31の蓋構造32としても良い。
【0047】
次に、本発明に係るキャニスタの蓋構造の第3の実施形態を図8に示して説明する。図8に示す蓋構造42においては、一次蓋44と側壁43との締結手段が、一次蓋44の外周部に設けられたボルト孔44aと、ボルト孔44aに挿通されるボルト48と、側壁43の内周面43aから突出して一次蓋44を受ける蓋受け部43bに形成されボルト孔44aを挿通されたボルト48が螺着可能な雌ねじ孔43cとによるボルト結合構造による締結である。ボルト48は周方向に複数配置されており、複数のボルト結合構造によって一次蓋44と側壁43とが締結されている。また、一次蓋44と側壁43との隙間49aにはシール溶接が行われ、シール溶接部46が形成されている。
【0048】
ボルト結合構造による締結においては、一次蓋44と側壁43とがボルト結合されることによって一次蓋44と側壁43との機械的な締結力が発揮される。そのため、溶接部が蓋の荷重を支持する必要がなくなり、溶接を深くしなくても良いので、作業者の被曝量が抑えられる。
【0049】
また、図8に示すボルト頭48aの付近の拡大図を図9に示す。図9に示すボルト頭48aと一次蓋44に設けられたボルト孔44aとの隙間49bにはシール溶接が施され、シール溶接部46bが形成されている。ボルト頭48aとボルト孔44aとの隙間49bにシール溶接を行うことで、ボルト48とボルト孔44aとの隙間49bを上昇する水蒸気がシール溶接部46bによって進路を阻まれて、水蒸気が一次蓋44の上方に漏れ出すことを阻止する。
【0050】
また、ボルト48とボルト孔44aとの隙間49bを上昇してきた水蒸気が直接シール溶接部46bに接触することを嫌うのであれば、図10に示すように、ボルト頭58aの上部のボルト孔54aを階段状とし、このボルト孔54a上部をボルト蓋53で塞ぐと共に、ボルト蓋53とボルト孔54aとの隙間59aにシール溶接を施し、シール溶接部56を形成しても良い。このような構成とすることで、ボルト58とボルト孔54aとの隙間59bを水蒸気が上昇してきたとしても、ボルト孔54aとボルト蓋53との隙間59aが階段状となっているために、段部によってシール溶接部56に届く水蒸気の量が抑えられ、シール溶接部56への影響をさらに抑えることができる。
【0051】
次に、本発明に係るキャニスタの蓋構造の第4の実施形態を図11に示して説明する。図11に示す蓋構造62においては、第1の実施形態における一次蓋4が、機械的締結手段で側壁63に締結される遮蔽蓋64aと、遮蔽蓋64aの上方に配され側壁63との隙間68上部にシール溶接が施されシール溶接部66が形成されている密閉用蓋64bとに分かれた三重蓋として構成されている。側壁63の内周面63aには、側壁63から突出して遮蔽蓋64aの上部と嵌合する側壁突条63bと、遮蔽蓋64aの下部を支持する支持台63cとが設けられている。
【0052】
密閉用蓋64bの、クリアランス69を介した下方には遮蔽蓋64aが配されており、側壁63から突出した側壁突条63bと支持台63cとの間に遮蔽蓋64aが嵌合されてラビリンス構造とされることで、遮蔽蓋64aが側壁63に対して機械的に締結される。
【0053】
本実施形態においては、密閉用蓋64bの下方に遮蔽蓋64aを設けたことで、キャニスタ1の機械的強度と密閉性とを別々に確保でき、これらを向上させることができると共に、設計上の自由度も向上する。
【0054】
また、遮蔽蓋64aと密閉用蓋64bとの間にクリアランス69を設けたことで、キャニスタ61内部に貯蔵した放射性物質から発せられる熱による遮蔽蓋64aの熱膨張が許容されている。また、遮蔽蓋64aが放射性物質から発せられる熱によって熱膨張が引き起こされたときに、遮蔽蓋64aと密閉用蓋64bとがちょうど接触するように蓋構造62を設計しておけば、放射性物質を貯蔵したときには遮蔽蓋64aが密閉用蓋64bの荷重を支持することとなり、シール溶接部66が荷重を支持しない構成となる。
【0055】
なお、第1から第4の実施形態においては、蓋構造2、22、32、42、62をキャニスタ1、21、31、41、61の上部蓋に適用した。しかし、これと同様にキャニスタ1、21、31、41、61の底部蓋においても、蓋構造2、22、32、42、62を上下逆にして用いても良い。
【0056】
その際、第4の実施形態における三重蓋による蓋構造においては、遮蔽蓋64aと密閉用蓋64bとの間にクリアランス69を設けているために、放射性物質をキャニスタ61内部に貯蔵し、放射性物質の重力・慣性力により遮蔽蓋64aが撓んだとしても、密閉用蓋64bに接触しないのでキャニスタ61が破損しない。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る放射性物質収納容器の蓋構造によれば、第1の蓋を機械的な締結手段によって放射性物質収納容器の側壁に締結したことにより、作業者の被曝量が抑えられるので、作業者の健康を良好に保つことができる。また、製造工程が合理化されるので、人件費及び材料費といった製造コストが抑えられる。
【0058】
また、本発明に係る放射性物質収納容器の蓋固定方法によれば、第1の蓋を機械的な締結手段で締結し、それから第1の蓋と側壁との隙間にシールを行い、それから第2の蓋を側壁に締結することで、第1の蓋と側壁との間の機械的な固定状態を確保した上で、容易にシール溶接ができ、蓋の固定作業を容易にかつ確実に行うことができ、作業者の負担を減らすことができると共に放射性物質収納容器の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造を示す正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造を示す要部断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造の一次蓋を示す一部を破断した要部斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造において、側壁を示す平面図である。
【図5】図4のA−A線矢視断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造を示す要部断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造において、他の例を示す一次蓋と側壁との要部断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造を示す要部断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造において、ねじ部付近を拡大した断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造において、他の例を示すねじ部付近を拡大した断面図である。
【図11】本発明の第4の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造を示す要部断面図である。
【図12】従来の放射性物質収納容器の蓋構造を示す要部断面図。
【符号の説明】
1 キャニスタ
2 蓋構造
3 側壁
3b 壁側凸部
4 一次蓋
4a 蓋側凹部
4b フランジ部
4c 突条部
5 二次蓋
23a 壁側ねじ溝
24a 蓋側ねじ溝
43b 蓋受け部
43c 雌ねじ孔
44a ボルト孔
48 ボルト
64a 遮蔽蓋
64b 密閉用蓋
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性物質を貯蔵する放射性物質収納容器の蓋構造及び蓋固定方法並びに放射性物質収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、使用済み核燃料をはじめとする放射性物質は、例えばキャニスタと呼ばれる内部の放射性物質収納容器に収納され、その周りをキャスクと呼ばれる外部の放射性物質収納容器に収納されて貯蔵される。
図12及び下記特許文献1に示すように、従来のキャニスタの蓋構造100は、例えばキャニスタの側部を構成する側壁101と、キャニスタの上部開口部を塞ぐ一次蓋102と、二次蓋103と、遮蔽蓋104とを備えている。
一次蓋102と側壁101とは溶接により固定されていて、一次蓋102と側壁101との間には溶接部105aが形成されている。
二次蓋103と側壁101とは、一次蓋102と側壁101との固定と同様に溶接により固定されていて、二次蓋103と側壁101との間には溶接部105bが形成されている。
遮蔽蓋104の下部には側壁101から突出した支持台101aが設けられ、支持台101a上に遮蔽蓋104が載置されている。
【0003】
上記キャニスタの蓋構造100においては、一次蓋102及び二次蓋103と側壁101との隙間とが溶接部105a、溶接部105bにより密閉され、内部空間の気密性が保たれることによってキャニスタ外部への放射線の漏洩が抑えられている。また、キャニスタの強度は、遮蔽蓋104が外部からの力や衝撃から耐えることによって保持されていた。
【0004】
一方、キャニスタの探傷試験においては、一次蓋の上面と、キャニスタの側壁の内側面とで囲まれる空間に水を貯留し、一次蓋と側壁との相互の溶接部分に対して水が介在する状態で超音波探触子を溶接部分の延長方向へ変位させ、溶接部分に超音波を出射することにより、溶接部分を超音波探傷する例が報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−162391号公報 (第3−5頁、第1−6図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の放射性物質収納容器の蓋構造及び蓋固定方法においては、第1の蓋及び第2の蓋を溶接により放射性物質収納容器の側壁と固定していたために、溶接部分が蓋の荷重を支持しなければならなくなり、溶接部に高い強度を持たせる必要があった。このため、溶接部の深さを深くするために多層の溶接が必要となり、作業工程が増え、人件費や材料のコストの増加を招いていた。また、溶接の作業工程が増えると、それだけ放射線量の多い放射性物質収納容器上部での作業量が増えることになり、作業者の被曝量が増える恐れがあった。
また、溶接部分が隅肉溶接となるので、不完全溶接となるために溶接部の強度を高めることが困難であった。
【0007】
また、貯蔵した放射性物質から発せられる熱によって、内部に残っている冷却水が蒸発して、水蒸気が発生する。この水蒸気が溶接作業中に溶接部と接触すると、溶接部が乱れ、均一ではなくなり、良質な溶接部を得難いという不都合があった。
また、溶接部が側壁の上端に位置する構成となるために、容器の非破壊検査である超音波探傷試験(UT試験:Ultrasonic Testing)が行い難いといった問題があった。
【0008】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、蓋構造の強度が確保されると共に、溶接作業が容易であり、また、非破壊試験が容易に行われる放射性物質収納容器の蓋構造及び蓋固定方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、次のような構成を採用する。
すなわち本発明に係る請求項1記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、放射性物質を内部に収納する放射性物質収納容器の開口部を内方から順に塞ぐ第1の蓋と、第2の蓋とで放射性物質収納容器の蓋構造であって、前記第1の蓋は、機械的な締結手段によって、前記放射性物質収納容器の側壁に締結されていることを特徴とする。
【0010】
本発明においては、第1の蓋を機械的な締結手段によって放射性物質収納容器の側壁に締結したことにより、溶接部が蓋の荷重を支持する必要がないので、溶接部を深く形成する必要がない。このため、溶接の層の数を少なくしても良く、溶接の工程数を少なくできる。また、溶接の工程数を少なくできるために、放射線量の多い放射性物質収納容器の上方での作業が少なくなるので作業者の被曝量が抑えられる。また、溶接工数の削減により製造工程が合理化される。
【0011】
請求項2記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記締結手段は、前記第1の蓋の外周面に設けられ周方向に延在する蓋側凹部又は蓋側凸部と、前記側壁の内周面に設けられ前記蓋側凹部又は前記蓋側凸部に係合する壁側凸部又は壁側凹部とで構成されたラビリンス構造を備えていることを特徴とする。
【0012】
本発明においては、側壁と第1の蓋との締結をラビリンス構造としたことにより、機械的な結合力が得られると共に、第1の蓋と側壁との隙間が屈曲させられているために、この隙間に入ろうとする水蒸気が屈曲した部分に阻まれて、第1の蓋の上方に到達する水蒸気の量が抑えられ、水蒸気によるシール溶接部及び二次蓋溶接部への影響を抑えることができる。
【0013】
請求項3に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項2記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記放射性物質収納容器は、円筒状に形成され、前記蓋側凹部は、前記第1の蓋の外周面から突出するフランジ部と突条部との間に形成され、前記突条部は周方向に間隔を開けて複数配され、前記壁側凸部は、周方向における前記突条部間の距離よりも周方向の長さが短く設定されていることを特徴とする。
【0014】
本発明においては、放射性物質収納容器が円筒状で、周方向に複数分けられた壁側凸部の間隔が蓋側に設けられた突条部間の周方向の距離よりも短い構成となっていることで、第1の蓋を一旦第1の蓋のフランジ部と突条部との間に壁側凸部が来る高さまで放射性物質収納容器の上方から第1の蓋を沈め、その高さで第1の蓋を、壁側凸部が第1の蓋上部のフランジ部と下部の突条部との間に嵌合するまで軸中心に回転させることによって第1の蓋を側壁に対して容易に締結させることができるので、放射性物質収納容器の製造を容器に行うことができ、作業者の負担を低減させることができる。
【0015】
請求項4に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記締結手段は、前記第1の蓋の外周面に設けられた蓋側ねじ溝と、前記側壁の内周面に設けられ前記蓋側ねじ溝に螺着される壁側ねじ溝とで構成されたねじ構造を備えていることを特徴とする。
【0016】
本発明においては、側壁と第1の蓋との締結をねじ構造としたことで、機械的な結合力が得られると共に第1の蓋と側壁との隙間がねじ山で屈曲させられていることで、水蒸気が屈曲した部分に阻まれて、第1の蓋の上方に到達する水蒸気の量が抑えられる。
【0017】
請求項5に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記締結手段は、前記第1の蓋の外周部に形成されたボルト孔と、該ボルト孔に挿通される雄ねじボルトと、前記側壁の内周面に突出した前記第1の蓋を受ける蓋受け部と、該蓋受け部に形成され前記ボルト孔を挿通された前記ボルトが螺着可能な雌ねじ孔とで構成されたボルト結合構造を備えていることを特徴とする。
【0018】
本発明においては、側壁と第1の蓋との締結をボルト結合構造としたことで、機械的な結合力が得られる。なお、雄ねじボルトとボルト孔との隙間にシールを行うことで、簡易な手段によって第1の蓋の上方に到達する水蒸気の量が抑えられる。
【0019】
請求項6に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1から5のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、締結された前記第1の蓋と前記側壁との隙間にシール溶接が施されていることを特徴とする。
【0020】
本発明においては、第1の蓋と放射性物質収納容器との隙間にシール溶接を行うことにより、水蒸気がシール溶接部に阻まれて第1の蓋の外部に漏れ出さない。これにより、第2の蓋を側壁に対して溶接する際に、水蒸気によって溶接部が悪影響を受けることがないので、二次蓋溶接部が健全に保たれ、放射性物質収納容器の強度が良好に保持される。
【0021】
請求項7に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1から6のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記第1の蓋は、前記締結手段で前記側壁に締結される遮蔽蓋と、該遮蔽蓋の上方に配され前記側壁との隙間にシール溶接が施されている密閉用蓋とから構成されていることを特徴とする。
【0022】
本発明においては、第1の蓋が遮蔽蓋と密閉用蓋とから構成されることで、機械的強度と密閉性とを別々に確保でき、これらを向上させることができると共に設計上の自由度も向上する。
【0023】
請求項8に記載の放射性物質収納容器の蓋構造は、請求項1から7のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造において、前記第2の蓋は、前記側壁の内径よりも大きな径の溶接用フランジ部を備え、該溶接用フランジ部と前記側壁の上端面とが溶接された二次蓋溶接部により固定されていることを特徴とする。
【0024】
本発明においては、溶接用フランジ部と側壁の上端面とが溶接されて固定されることで、溶接部が放射性物質収納容器の側部に位置することとなり、放射性物質収納容器の側部で溶接作業を行うこととなる。そのため、放射線量の多い放射性物質収納容器の上部での作業工程が減り、作業者の被曝量が抑えられる。また、溶接部が完全溶接となるので、溶接部の強度が増す。また、側壁の延長線上の放射性物質収納容器上端に溶接部が無く、平滑となっているためにUT試験を正確かつ容易に行うことができ、安全性の確認における信頼性が向上される。
【0025】
請求項9に記載の放射性物質収納容器は、請求項1から8のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造を備えることを特徴とする。
【0026】
本発明においては、放射性物質収納容器の製造時に溶接工数が削減される。そのため、作業者の被曝量が抑えられ、製造工程が合理化された放射性物質収納容器が提供される。
【0027】
請求項10に記載の放射性物質収納容器の蓋固定方法は、放射性物質を内部に収納する放射性物質収納容器の開口部を内方から順に塞ぐ第1の蓋と、第2の蓋とで放射性物質収納容器の蓋固定方法であって、前記第1の蓋を機械的な締結手段によって前記放射性物質収納容器の側壁に締結させる第1の蓋締結工程と、締結された前記第1の蓋と前記側壁との隙間にシール溶接を施すシール工程とを有し、該シール工程後に前記第2の蓋を前記側壁の上端面に載置して第2の蓋と側壁とを溶接する溶接工程とを有していることを特徴とする。
【0028】
本発明においては、第1の蓋を機械的な締結手段で締結し、それから第1の蓋と側壁との隙間にシールを行い、それから第2の蓋を側壁に締結するので、機械的な固定状態を確保した上で、容易にシール溶接ができ、蓋の固定作業を容易にかつ確実に行うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明に係る放射性物質収納容器の蓋構造の第1の実施形態を、図1ないし図5に示して説明する。本実施形態においては、放射性物質を内部に収納する放射性物質収納容器の一例であるキャニスタの蓋構造を示す。
図1にはキャニスタ1の全体構造が示されている。キャニスタ1は、蓋構造2と側壁3とを備えている。キャニスタ1のA部分の断面を拡大したものを図2に示す。
図2に示すように、蓋構造2は、キャニスタ1の開口部を塞ぐ一次蓋(第1の蓋)4と、一次蓋4の上方でさらにキャニスタ1の開口部を塞ぐ二次蓋(第2の蓋)5と、側壁3とを備えている。
【0030】
一次蓋4の外周面には、図3に示すように周方向に延在する蓋側凹部4aが設けられている。一次蓋4は略円盤状で、外周面から突出するフランジ部4bと突条部4cとを備えており、その間には蓋側凹部4aが形成されている。突条部4cは周方向に複数に分けられており、図4に示すように本実施形態においては4つが等間隔に配されている。
【0031】
側壁3は、キャニスタ1の側部を構成し、円筒状である。図5に示すように、側壁3の内周面3aから突出して、蓋側凹部4aと係合する壁側凸部3bが設けられている。一次蓋4に設けられた蓋側凹部4aと側壁3に設けられた壁側凸部3bとが係合することによって、一次蓋4が側壁3に締結されるラビリンス構造が形成される。また、一次蓋4と側壁3との隙間8の上部にはシール溶接が施されていて、円環状のシール溶接部6が形成されている。また、壁側凸部3bの下方には、側壁3の内周面3aから突出する支持部材3cが設けられている。図4に示すように、壁側凸部3bは、周方向に4つが等間隔に配されている。周方向において、壁側凸部3bが設けられていない部分を補うように支持部材3cが設けられている。また、図5に示すように、支持部材3cは、壁側凸部3bよりも一次蓋4の突条部4cの高さだけ下方に配されている。また、支持部材3cは壁側凸部3bよりも側壁3の内周面3aから大きく突出している。
【0032】
突条部4cの間隔の周方向における長さは、壁側凸部3bの周方向における長さよりも長い構成とされている。逆に、壁側凸部3bの周方向における長さは、突条部4c間の周方向における距離よりも周方向の長さが短い構成とされている。
【0033】
二次蓋5は円盤状で、二次蓋5の上部には側壁3の外径と略同じ径を持つ溶接用フランジ部5aを備えている。側壁3の上端面3dと二次蓋5の溶接用フランジ部5aとは、溶接されることによって固定されている。また、側壁3の上端面3dと二次蓋の溶接用フランジ部5aとが溶接されることによって二次蓋溶接部7が形成されている。二次蓋5の下部には、側壁3の内周面3aと略同じ径を持つ嵌合部5bを備えている。嵌合部5bは、側壁3の内周面3aに嵌合してキャニスタ1の上部開口部を塞いでいる。
【0034】
本実施形態におけるキャニスタ1の蓋固定方法は、一次蓋4をラビリンス構造によってキャニスタ1の側壁3に締結させる一次蓋締結工程と、締結された一次蓋4と側壁3との隙間8にシール溶接を施すシール工程と、シール工程後に二次蓋5を側壁3の上端面3dに載置して二次蓋5と側壁3とを溶接する溶接工程とからなる。
【0035】
また、突条部4cの間隔の周方向における長さは、壁側凸部3bの周方向における長さよりも長い構成とされていることで、一次蓋4を一旦一次蓋4のフランジ部4bと下部の突条部4cとの間に壁側凸部3bが来る高さ、すなわち支持部材3c上に一次蓋4を載置するまでキャニスタ1の上方から一次蓋4を沈め、そこで一次蓋4を、壁側凸部3bが一次蓋4上部のフランジ部4bとの突条部4cとの間である蓋側凹部4aに嵌合するまで軸中心に回転させることによって一次蓋4を側壁3に対して締結させる。
【0036】
上記のように構成された蓋構造2によると、キャニスタ1は、内部に放射性物質を収納して貯蔵する。放射性物質より側部に発せられる放射線は、側壁3によって阻まれて外部への漏洩を阻止する。放射性物質より上部に発せられる放射線は、一次蓋4及び二次蓋5が上部を塞いでいるために外部への漏洩を阻止する。
【0037】
上記蓋構造2においては、一次蓋4と側壁3との締結を蓋側凹部4aと壁側凸部3bとの係合によるラビリンス構造としたことにより、機械的な締結力が発揮される。そのため、溶接部が蓋の荷重を支持する必要がなくなり、溶接を深くしなくても良い。これにより、従来20層近く行われていた溶接が2〜3層のシール溶接だけで良くなり、溶接の工数が削減される。溶接の工数が削減されるので、放射線の放出量の多いキャニスタ1上部での作業工数が少なくなり、作業者の被曝量が抑えられる。また、溶接工数の削減により作業工程が合理化されるので、材料コストや人件費といった製造コストが抑えられる。
【0038】
また、核燃料により発せられる熱によって、キャニスタ1内の水分が蒸発して水蒸気が発生するが、一次蓋4と側壁3との締結をラビリンス構造としたことで、水蒸気がキャニスタ1内部を上昇し一次蓋4と側壁3との間に入ったとしても、一次蓋4と側壁3との隙間8が屈曲させられているために、大部分の水蒸気が屈曲した部分で阻まれ、一次蓋4の上部に到達する水蒸気の量が抑えられる。そのため、シール溶接部6及び二次蓋溶接部7に届く水蒸気量が抑えられ、キャニスタ1製造時におけるシール溶接部6及び二次蓋溶接部7と水蒸気との接触によるシール溶接部6及び二次蓋溶接部7への悪影響が抑えられる。
【0039】
また、一次蓋4と側壁3との隙間8が屈曲させられていることで、直線状に放射する中性子の漏洩を防ぐことができる。これにより、キャニスタ1上部に漏洩する中性子の量が抑制される。
【0040】
また、側壁3の上端面3dと二次蓋5の溶接用フランジ部5aとが溶接されることによって側壁3と二次蓋5とが締結されていることにより、二次蓋溶接部7がキャニスタ1の側部に位置する構成となり、キャニスタ1の側部で溶接作業を行うこととなる。そのため、放射線量の多いキャニスタ1上部での作業工程が減り、作業者の被曝量が抑えられる。また、二次蓋溶接部7が隅肉溶接とはならずに完全溶接となるので、二次蓋溶接部7の強度が向上する。また、溶接部が二次蓋5の上端面5cに存在しないので、二次蓋上端面5cが平滑な構成となり、UT試験を行い易い。
【0041】
また、一次蓋4と側壁3との隙間8にシール溶接が施されていることで、水蒸気がシール溶接部6に阻まれて、一次蓋4の上方に漏れ出さない。これにより、二次蓋溶接部7が水蒸気によって悪影響を受けることがない。
【0042】
また、突条部4cの間隔の周方向における長さが、壁側凸部3bの周方向における長さよりも長い構成とされ、一次蓋4を支持部材3c上に載置し、そこで一次蓋4を、壁側凸部3bが蓋側凹部4aに嵌合するまで軸中心に回転させることによって一次蓋4を側壁3に締結することで、一次蓋4を側壁3に対して容易に締結させることができる。
【0043】
一次蓋4を機械的な締結手段で締結し、それから一次蓋4と側壁3との隙間8にシール溶接を行い、それから二次蓋5を側壁3に締結することで、一次蓋4と側壁3との間の機械的な固定状態を確保した上で、容易にシール溶接ができ、一次蓋4及び二次蓋5の固定作業を容易にかつ確実に行うことができる。
【0044】
次に、本発明に係るキャニスタの蓋構造の第2の実施形態を図6に示して説明する。なお、上記実施形態において既に説明した構成要素には同一符号を付して説明は省略する。
【0045】
図6に示す蓋構造22においては、一次蓋24と側壁23との締結手段が、一次蓋24の外周面に設けられた蓋側ねじ溝24aと、側壁23の内周面23aに設けられて蓋側ねじ溝24aに螺着される壁側ねじ溝23bとで構成されたねじ構造による締結である。
ねじ構造による締結においても、一次蓋24と側壁23とが機械的締結手段によって締結されているために、機械的結合力が得られ、シール溶接部26が荷重を支持する必要がない。また、一次蓋24と側壁23との隙間28が屈曲させられているために、水蒸気が屈曲した部分に阻まれて隙間28を通り抜ける水蒸気の量が抑えられる。
【0046】
なお、本実施形態においては、一次蓋24と側壁23との隙間28の断面をジグザグ状に屈曲させている。しかし、これに変えて図7に示すように断面が台形状のねじ溝による嵌合とした蓋構造32としても構わない。すなわち図7に示す側壁33と一次蓋34との締結部分のように、蓋構造32において、一次蓋34に設けられた台形状のねじ溝34aと側壁33に設けられた同じく台形状のねじ溝33との嵌合により締結されたキャニスタ31の蓋構造32としても良い。
【0047】
次に、本発明に係るキャニスタの蓋構造の第3の実施形態を図8に示して説明する。図8に示す蓋構造42においては、一次蓋44と側壁43との締結手段が、一次蓋44の外周部に設けられたボルト孔44aと、ボルト孔44aに挿通されるボルト48と、側壁43の内周面43aから突出して一次蓋44を受ける蓋受け部43bに形成されボルト孔44aを挿通されたボルト48が螺着可能な雌ねじ孔43cとによるボルト結合構造による締結である。ボルト48は周方向に複数配置されており、複数のボルト結合構造によって一次蓋44と側壁43とが締結されている。また、一次蓋44と側壁43との隙間49aにはシール溶接が行われ、シール溶接部46が形成されている。
【0048】
ボルト結合構造による締結においては、一次蓋44と側壁43とがボルト結合されることによって一次蓋44と側壁43との機械的な締結力が発揮される。そのため、溶接部が蓋の荷重を支持する必要がなくなり、溶接を深くしなくても良いので、作業者の被曝量が抑えられる。
【0049】
また、図8に示すボルト頭48aの付近の拡大図を図9に示す。図9に示すボルト頭48aと一次蓋44に設けられたボルト孔44aとの隙間49bにはシール溶接が施され、シール溶接部46bが形成されている。ボルト頭48aとボルト孔44aとの隙間49bにシール溶接を行うことで、ボルト48とボルト孔44aとの隙間49bを上昇する水蒸気がシール溶接部46bによって進路を阻まれて、水蒸気が一次蓋44の上方に漏れ出すことを阻止する。
【0050】
また、ボルト48とボルト孔44aとの隙間49bを上昇してきた水蒸気が直接シール溶接部46bに接触することを嫌うのであれば、図10に示すように、ボルト頭58aの上部のボルト孔54aを階段状とし、このボルト孔54a上部をボルト蓋53で塞ぐと共に、ボルト蓋53とボルト孔54aとの隙間59aにシール溶接を施し、シール溶接部56を形成しても良い。このような構成とすることで、ボルト58とボルト孔54aとの隙間59bを水蒸気が上昇してきたとしても、ボルト孔54aとボルト蓋53との隙間59aが階段状となっているために、段部によってシール溶接部56に届く水蒸気の量が抑えられ、シール溶接部56への影響をさらに抑えることができる。
【0051】
次に、本発明に係るキャニスタの蓋構造の第4の実施形態を図11に示して説明する。図11に示す蓋構造62においては、第1の実施形態における一次蓋4が、機械的締結手段で側壁63に締結される遮蔽蓋64aと、遮蔽蓋64aの上方に配され側壁63との隙間68上部にシール溶接が施されシール溶接部66が形成されている密閉用蓋64bとに分かれた三重蓋として構成されている。側壁63の内周面63aには、側壁63から突出して遮蔽蓋64aの上部と嵌合する側壁突条63bと、遮蔽蓋64aの下部を支持する支持台63cとが設けられている。
【0052】
密閉用蓋64bの、クリアランス69を介した下方には遮蔽蓋64aが配されており、側壁63から突出した側壁突条63bと支持台63cとの間に遮蔽蓋64aが嵌合されてラビリンス構造とされることで、遮蔽蓋64aが側壁63に対して機械的に締結される。
【0053】
本実施形態においては、密閉用蓋64bの下方に遮蔽蓋64aを設けたことで、キャニスタ1の機械的強度と密閉性とを別々に確保でき、これらを向上させることができると共に、設計上の自由度も向上する。
【0054】
また、遮蔽蓋64aと密閉用蓋64bとの間にクリアランス69を設けたことで、キャニスタ61内部に貯蔵した放射性物質から発せられる熱による遮蔽蓋64aの熱膨張が許容されている。また、遮蔽蓋64aが放射性物質から発せられる熱によって熱膨張が引き起こされたときに、遮蔽蓋64aと密閉用蓋64bとがちょうど接触するように蓋構造62を設計しておけば、放射性物質を貯蔵したときには遮蔽蓋64aが密閉用蓋64bの荷重を支持することとなり、シール溶接部66が荷重を支持しない構成となる。
【0055】
なお、第1から第4の実施形態においては、蓋構造2、22、32、42、62をキャニスタ1、21、31、41、61の上部蓋に適用した。しかし、これと同様にキャニスタ1、21、31、41、61の底部蓋においても、蓋構造2、22、32、42、62を上下逆にして用いても良い。
【0056】
その際、第4の実施形態における三重蓋による蓋構造においては、遮蔽蓋64aと密閉用蓋64bとの間にクリアランス69を設けているために、放射性物質をキャニスタ61内部に貯蔵し、放射性物質の重力・慣性力により遮蔽蓋64aが撓んだとしても、密閉用蓋64bに接触しないのでキャニスタ61が破損しない。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る放射性物質収納容器の蓋構造によれば、第1の蓋を機械的な締結手段によって放射性物質収納容器の側壁に締結したことにより、作業者の被曝量が抑えられるので、作業者の健康を良好に保つことができる。また、製造工程が合理化されるので、人件費及び材料費といった製造コストが抑えられる。
【0058】
また、本発明に係る放射性物質収納容器の蓋固定方法によれば、第1の蓋を機械的な締結手段で締結し、それから第1の蓋と側壁との隙間にシールを行い、それから第2の蓋を側壁に締結することで、第1の蓋と側壁との間の機械的な固定状態を確保した上で、容易にシール溶接ができ、蓋の固定作業を容易にかつ確実に行うことができ、作業者の負担を減らすことができると共に放射性物質収納容器の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造を示す正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造を示す要部断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造の一次蓋を示す一部を破断した要部斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造において、側壁を示す平面図である。
【図5】図4のA−A線矢視断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造を示す要部断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造において、他の例を示す一次蓋と側壁との要部断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造を示す要部断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造において、ねじ部付近を拡大した断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造において、他の例を示すねじ部付近を拡大した断面図である。
【図11】本発明の第4の実施形態における放射性物質収納容器の蓋構造を示す要部断面図である。
【図12】従来の放射性物質収納容器の蓋構造を示す要部断面図。
【符号の説明】
1 キャニスタ
2 蓋構造
3 側壁
3b 壁側凸部
4 一次蓋
4a 蓋側凹部
4b フランジ部
4c 突条部
5 二次蓋
23a 壁側ねじ溝
24a 蓋側ねじ溝
43b 蓋受け部
43c 雌ねじ孔
44a ボルト孔
48 ボルト
64a 遮蔽蓋
64b 密閉用蓋
Claims (10)
- 放射性物質を内部に収納する放射性物質収納容器の開口部を内方から順に塞ぐ第1の蓋と、第2の蓋とで放射性物質収納容器の蓋構造であって、
前記第1の蓋は、機械的な締結手段によって、前記放射性物質収納容器の側壁に締結されていることを特徴とする放射性物質収納容器の蓋構造。 - 前記締結手段は、前記第1の蓋の外周面に設けられ周方向に延在する蓋側凹部又は蓋側凸部と、前記側壁の内周面に設けられ前記蓋側凹部又は前記蓋側凸部に係合する壁側凸部又は壁側凹部とで構成されたラビリンス構造を備えていることを特徴とする請求項1に記載の放射性物質収納容器の蓋構造。
- 前記放射性物質収納容器は、円筒状に形成され、
前記蓋側凹部は、前記第1の蓋の外周面から突出するフランジ部と突条部との間に形成され、前記突条部は周方向に間隔を開けて複数配され、
前記壁側凸部は、周方向における前記突条部間の距離よりも周方向の長さが短く設定されていることを特徴とする請求項2に記載の放射性物質収納容器の蓋構造。 - 前記締結手段は、前記第1の蓋の外周面に設けられた蓋側ねじ溝と、前記側壁の内周面に設けられ前記蓋側ねじ溝に螺着される壁側ねじ溝とで構成されたねじ構造を備えていることを特徴とする請求項1に記載の放射性物質収納容器の蓋構造。
- 前記締結手段は、前記第1の蓋の外周部に形成されたボルト孔と、該ボルト孔に挿通される雄ねじボルトと、前記側壁の内周面に突出した前記第1の蓋を受ける蓋受け部と、該蓋受け部に形成され前記ボルト孔を挿通された前記雄ねじボルトが螺着可能な雌ねじ孔とで構成されたボルト結合構造を備えていることを特徴とする請求項1に記載の放射性物質収納容器の蓋構造。
- 締結された前記第1の蓋と前記側壁との隙間にシール溶接が施されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造。
- 前記第1の蓋は、前記締結手段で前記側壁に締結される遮蔽蓋と、該遮蔽蓋の上方に配され前記側壁との隙間にシール溶接が施されている密閉用蓋とから構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造。
- 前記第2の蓋は、前記側壁の内径よりも大きな径の溶接用フランジ部を備え、該溶接用フランジ部と前記側壁の上端面とが溶接された二次蓋溶接部により固定されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造。
- 請求項1から8のいずれかに記載の放射性物質収納容器の蓋構造を備えることを特徴とする放射性物質収納容器。
- 放射性物質を内部に収納する放射性物質収納容器の開口部を内方から順に塞ぐ第1の蓋と、第2の蓋とで放射性物質収納容器の蓋固定方法であって、
前記第1の蓋を機械的な締結手段によって前記放射性物質収納容器の側壁に締結させる第1の蓋締結工程と、
締結された前記第1の蓋と前記側壁との隙間にシール溶接を施すシール工程とを有し、
該シール工程後に前記第2の蓋を前記側壁の上端面に載置して第2の蓋と側壁とを溶接する溶接工程とを有していることを特徴とする放射性物質収納容器の蓋固定方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003049165A JP2004257868A (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 放射性物質収納容器の蓋構造及び蓋固定方法並びに放射性物質収納容器 |
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| JP2004257868A true JP2004257868A (ja) | 2004-09-16 |
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| JP2003049165A Withdrawn JP2004257868A (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 放射性物質収納容器の蓋構造及び蓋固定方法並びに放射性物質収納容器 |
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| JP (1) | JP2004257868A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012520443A (ja) * | 2009-03-11 | 2012-09-06 | コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ | 閉鎖を改善した使用済み核燃料用の貯蔵容器 |
| EP2975614A1 (de) * | 2014-07-17 | 2016-01-20 | GNS Gesellschaft für Nuklear-Service mbH | Transport- und/oder Lagerbehälter, Montagevorrichtung und Verfahren zum Verschließen eines Transport- und/oder Lagerbehälters |
| JP2019219385A (ja) * | 2018-06-15 | 2019-12-26 | ゲーエヌエス・ゲゼルシャフト・フューア・ヌクレアール−サービス・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 放射性廃棄物を受容するための容器および容器アセンブリ |
-
2003
- 2003-02-26 JP JP2003049165A patent/JP2004257868A/ja not_active Withdrawn
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